(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車両に設けられた対をなすランプのそれぞれの光照射領域を複数のゾーンに分割し、かつ各ゾーンの照射光量を制御するとともに前記両ランプの光照射領域を重畳して所要の配光パターンを得る前照灯装置であって、一方のランプは一方向にゾーンを分割し、他方のランプは前記一方向と交差する方向にゾーンを分割したことを特徴とする車両の前照灯装置。
車両の左右に設けられた左ヘッドランプと右ヘッドランプを備え、一方のランプは鉛直方向に延びるゾーン形状をした複数の鉛直ラインゾーンを水平方向に分割し、他方のランプは水平方向に延びるゾーン形状をした複数の水平ラインゾーンを鉛直方向に分割したことを特徴とする請求項1に記載の車両の前照灯装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明を自動車の前照灯装置に適用した実施形態の概念構成図である。自動車CARの前部の左右にはそれぞれ前照灯、すなわち左ヘッドランプLHLと右ヘッドランプRHLが配設されている。各ヘッドランプLHL,RHLはそれぞれロービームランプユニットLLo,RLoとハイビームランプユニットLHi,RHiを備えている。左右のロービームランプユニットLLo,RLoは同時に点灯されて両ロービームランプユニットLLo,RLoの照射光が重畳され、同図に点描するように自車CARの前方領域にロービーム配光パターンPLoでの光照射を行うようになっている。また、左右のハイビームランプユニットLHi,RHiは光照射領域がほぼ同じであるがそれぞれ異なる配光パターンでの光照射が可能であり、両ハイビームランプユニットLHi,RHiが同時に点灯されて両ハイビームランプユニットLHi,RHiの照射光が重畳されて同図に枡目状に示す所望のハイビーム配光パターンPHiを形成する。このハイビーム配光パターンPHiを前記ロービーム配光パターンPLoと合体させることによって所謂ハイビーム配光での照明が行われるようになっている。
【0011】
前記左右のヘッドランプLHL,RHLは電子制御回路として構成された配光制御ユニットECUに接続されており、この配光制御ユニットECUにより前記各ロービームランプユニットLLo,RLoとハイビームランプユニットLHi,RHiの点灯・消灯、ないしは光量が制御される。前記配光制御ユニットECUにはランプスイッチSWが接続されるとともに自車の前方領域を撮像する撮像カメラCAMが接続されており、配光制御ユニットECUは当該撮像カメラCAMで撮影した画像を取り込み、画像解析して自車の前方に存在する先行車や対向車等の前方車両を検出することが可能である。なお、ここでは自車の前方に存在する歩行者や自転車等の軽車両を含めて前方車両と称している。前記撮像カメラCAMは前方領域を撮影するのに好適な自車の車室内の前部位置に配設しているが、ここでは左ハイビームランプユニットLHiのランプ光軸Lxを後方に延長させた線上の位置、正確には撮像カメラCAMの撮像光軸Cxを左
ハイビームランプユニットLHiのランプ光軸Lxに一致させた位置に配設している。
【0012】
前記左右のロービームランプユニットLLo,RLoはプロジェクタ型ランプあるいはリフレクタ型ランプ等の特定のランプ種類に限定されることはなく、
図1に示したように、規定されたカットオフラインCOLを有するロービーム配光パターンPLoでの光照射が可能な既存のランプユニットが採用されているのでここでは詳細な説明は省略する。
【0013】
前記左右のハイビームランプユニットLHi,RHiはそれぞれランプボディ内に複数の発光素子と、各発光素子から出射した光を拡散してストリップ状(線状)の配光を得るための照射レンズとを備えていることは共通であるが、一部において構成が相違している。すなわち、
図2(a)は左ハイビームランプユニットLHiの概念構成を示す斜視図であり、正面視でほぼ正方形に近い矩形をした容器状のランプボディ11の内部に支持した基板13の表面に複数の発光素子、ここでは6個のLED(発光ダイオード)14をそれぞれの光出射光軸を前方に向けて水平横一列に配設支持している。これら6個のLED14は前記配光制御ユニットECUによりそれぞれ独立して発光・消光、ないし光量が制御されるようになっている。
【0014】
前記ランプボディ11の前面開口には照射レンズ12が固定支持されており、前記6個のLED14のそれぞれから出射した光を拡散状態で前方に照射する。前記照射レンズ12は前記6個のLED14a〜14fに対応して水平方向に配列されたLEDと同数のレンズステップ15a〜15fを一体化した構成であり、各レンズステップ15a〜15fは、正面視は鉛直方向に幾分細長い形状をし、前面は前方に向けて水平方向及び鉛直方向にそれぞれ凸曲面として形成されている。特に、水平方向の曲率半径は鉛直方向の曲率半径よりも大きくされている。さらに、前記ランプボディ11内には、同図には示していないが、各LED14a〜14fから出射した光が対応するレンズステップ15a〜15fには入射される一方で他のレンズステップにはなるべく入射しないようにする複数のシェード(遮光板)が配設されている。なお、各LED14a〜14fから出射する光の指向性が高く、他のレンズステップへの光入射が少ない場合にはこのシェードは省略してもよい。
【0015】
この左ハイビームランプユニットLHiによれば、各LED14a〜14fから出射された光はそれぞれ対応するレンズステップ15a〜15fに入射される。レンズステップ15a〜15fは前記したように水平方向と鉛直方向の後側焦点位置が相違しているので、各レンズステップ15a〜15fに入射された光は水平方向と鉛直方向とで光の屈折状態、すなわち拡散状態が相違されることになり、水平方向の拡散は小さいが鉛直方向の拡散は大きくなる。したがって、左ハイビームランプユニットLHiを点灯したときには、
図3(a)のように、各LED14a〜14fから出射した光は鉛直方向に長く水平方向に短いストリップ状の鉛直ラインゾーンVZa〜VZfを照射する配光となり、全てのLED14a〜14fを発光したときには各LEDによる鉛直ラインゾーンVZa〜VZfが水平方向に配列された左ハイビーム配光パターンPLHiとなる。
【0016】
右ハイビームランプユニットRHiは、
図2(b)に概念構成の斜視図を示すように、前記左ハイビームランプLHiとほぼ同じ構成である。しかし、ランプボディ21の内部に支持した基板23に支持される複数、ここでは6個のLED24a〜24fは鉛直方向に配列されている。また、照射レンズ22のレンズステップ25a〜25fの構成も右ハイビームランプRHiと相違している。レンズステップ25a〜25fは前記6個のLED24a〜24fに対応して鉛直方向に配列されたLEDと同数のレンズステップ25a〜25fを一体化した構成であり、各レンズステップ25a〜25fは、正面視は水平方向に幾分細長い形状をし、前面は前方に向けて水平方向及び鉛直方向にそれぞれ凸曲面として形成されている。そして、
鉛直方向の曲率半径は水平方向の曲率半径よりも大きくされている。したがって、右ハイビームランプユニットRHiを点灯したときには、
図3(b)のように、各LED24a〜24fから出射した光は水平方向に長く鉛直方向に短いストリップ状の水平ラインゾーンHZa〜HZfを照射する配光となり、全てのLED24a〜24fを発光したときには各LEDによる水平方向の水平ラインゾーンHZa〜HZfが鉛直方向に配列された右ハイビーム配光パターンPRHiとなる。
【0017】
そして、左ハイビーム配光パターンPLHiと右ハイビーム配光パターンPRHiが一致して重なるように左右の各ハイビームランプユニットLHi,RHiの光軸位置を調整することにより、これら左右のハイビーム配光パターンPLHi,PRHiが重畳されて前記ハイビーム配光パターンPHiが構成される。これらの重畳された左右の各ハイビーム配光パターンPLHiとPRHiは、
図3(c)に示すように、鉛直ラインゾーンVZa〜VZfと水平ラインゾーンHZa〜HZfが重畳され、これらのラインゾーンが交差して6×6=36の交差ゾーンが集合されたハイビーム配光パターンPHiとして構成される。なお、各ラインゾーンや交差ゾーンの境界は人間の眼で目視できないことは言うまでもない。また、このハイビーム配光パターンPHiは
図1に示したロービーム配光パターンPLoよりも上側領域に向けて照射されて当該ロービーム配光パターンPLoに合体され、いわゆるハイビーム配光での照射が行われることは前記したとおりである。
【0018】
この前照灯装置では、通常の走行時にはランプスイッチSWをオンしたときに原則として左右のロービームランプユニットLLo,RLoを点灯し、自車の前方領域をロービーム配光パターンPLoで照明する。また、郊外走行時や高速走行時等ではランプスイッチSWの切り替えによって左右のハイビームランプユニットLHi,RHiをも同時に点灯し、自車の前方領域をロービーム配光パターンPLoとハイビーム配光パターンPHiを合体したハイビーム配光での光照射を実行する。これにより、自車の前方領域を広くかつ高光量で照明し、自車の前方視界を高いものとする。
【0019】
このようなハイビーム配光での光照射に際しての配光制御ユニットECUによる配光制御を説明する。自車の前方に前方車両FMが存在するときには、配光制御ユニットECUは撮像カメラCAMで撮影した自車の前方領域の画像を解析して当該前方車両FMを検出するとともに、検出した前方車両の角度位置、すなわち自車の直進方向に対して左右方向のいずれの角度位置に前方車両が存在しているのかを検出する。例えば、
図5(a)ではカメラ光軸Cxに対して角度位置θaに前方車両FMが検出されたとする。そして、配光制御ユニットECUは検出した角度位置をハイビーム配光パターンPHiと対照する処理を行い、前方車両FMがハイビーム配光パターンPHi内のいずれの位置にあるかを判定する。ここで、通常の前照灯装置ではロービーム配光パターンPLoは前方車両を眩惑することがないように設計しているので、前方車両FMがロービーム配光パターンPLo内に位置していることはないことを前提とし、前方車両FMがハイビーム配光パターンPHi内のいずれの位置に検出されているかを判定する。すなわち、ハイビーム配光パターン内PHiを構成している
図3(c)に示したいずれの交差ゾーンに存在しているか、さらには左ハイビーム配光パターンPLHiのいずれの鉛直ラインゾーンVZに位置し、かつ同時に右ハイビーム配光パターンPRHiのいずれの水平ラインゾーンHZに位置しているかを判定する。
【0020】
しかる上で、配光制御ユニットECUは前方車両FMが位置していると判定された左ハイビーム配光パターンPLHiの鉛直ラインゾーンに対応するLEDを消灯し、同時に前方車両が位置していると判定された右ハイビーム配光パターンPRHiの水平ラインゾーンに対応するLEDを消灯する。例えば、
図4(a),(b)に示すように、前方車両FMが左ハイビーム配光パターンPLHiの鉛直ラインゾーンVZdと右ハイビーム配光パターンPRHiの水平ラインゾーンHZbに位置していると判定したときには、これら鉛直ラインゾーンVZdと水平ラインゾーンHZbにそれぞれ対応するLED14d,24bを消光する。これにより、左ハイビーム配光パターンPLHiは鉛直ラインゾーンVZdが消光され、その他の鉛直ラインゾーンが発光された配光パターンとなり、右ハイビーム配光パターンPRHiは水平ラインゾーンHZbが消光され、その他の水平ラインゾーンが発光された配光パターンとなる。したがって、
図4(c)に示すように、これら左右の各ハイビーム配光パターンPLHi,PRHiを重畳したハイビーム配光パターンPHiは、鉛直ラインゾーンVZdと水平ラインゾーンHZbを除くゾーンでは両ハイビームランプユニットLHi,RHiの光の重畳によって高光量での照明が行われる。一方、消光した鉛直ラインゾーンVZdと水平ラインゾーンHZbが交差した交差ゾーンVZd・HZbは光の重畳が生じないため完全に消光された状態となる。また、この交差ゾーンVZd・HZbを除く鉛直ラインゾーンVZdと水平ラインゾーンHZbは、いずれも他方のハイビームランプユニットでの光による照明となるため、高光量のほぼ半分の光量での照明となる。
【0021】
このように、配光制御ユニットECUは検出した前方車両FMに基づいて当該前方車両FMが存在するハイビーム配光パターンPHi内の交差ゾーンのみを消光した状態とする。したがって、前方車両FMの位置が変化すれば、この変化に追従してハイビーム配光パターンPHi内の交差ゾーンを変化させながら消光することになる。この結果、ハイビーム配光パターンPHiでは、前方車両FMが存在する交差ゾーンを消光することで当該前方車両FMに対する眩惑を確実に防止することができる。その一方で前方車両FMが存在しない交差ゾーンの大部分は高光量で照明し、一部を半分の光量で照明するため、前方車両FMが存在しない領域の視認性を高めることが可能になる。
【0022】
したがって、この実施形態の前照灯装置では、左ハイビームランプユニットLHiで構成される鉛直ラインゾーンVZと、右ハイビームランプユニットRHiで構成される水平ラインゾーンHZとを交差させ、両ラインゾーンVZ,HZの交差により自動的にハイビーム配光パターンPHiを多数の枡目配列した交差ゾーンに分割した構成にできるので、左右のハイビーム配光パターンPLHi,PRHiをそれぞれ構成している複数のゾーンを一致させるための調整、あるいはこれらのゾーンを所定の位置関係にするための調整が不要になり、左右の両ハイビームランプユニットLHi,RHiの光軸を高精度に調整する必要がなくなる。また、前方車両FMに対するゾーンを判定する際には、水平方向については左ハイビーム配光パターンPLHiの各鉛直ラインゾーンVZを選択し、鉛直方向については右ハイビーム配光パターンPRHiの各水平ラインゾーンHZを判定すればよく、これらのゾーンVZ,HZをそれぞれ独立して判定すればよいので、左右の各ヘッドランプユニットLHi,RHiに対する配光制御ユニットECUでの判定が容易なものになる。
【0023】
さらに、ハイビーム配光パターンPHiは、左右のハイビーム配光パターンPLHi,PRHiを構成している鉛直ラインゾーンVZと水平ラインゾーンHZの数を乗算した交差ゾーン数として構成できる。すなわち、この実施形態ではそれぞれ6個の鉛直ラインゾーンVZと水平ラインゾーンHZで構成しているので、6×6=36個の交差ゾーンが構成できる。そのため、配光制御ユニットECUは左右の各ハイビーム配光パターンPLHi,PRHiのそれぞれ6つのラインゾーンVZ,HZについて発光・消光制御を行うだけで、すなわち左右のハイビームランプユニットLHi,RHiのそれぞれ6つのLED14,24について発光・消光制御を行うだけでハイビーム配光パターンPHiを構成している36の分割ゾーンの発光・消光制御が実現できるので、配光制御ユニットECUにおける制御負担が軽減され、制御が簡易なものになる。
【0024】
ここで、前方車両を検出する際には、撮像カメラCAMで前方領域を撮影した画像を解析するが、この実施形態では
図1に示したしたように撮像カメラCAMの撮像光軸Cxを左
ハイビームランプユニットLHiのランプ光軸Lxに一致させている。そのため、
図5(a)に示したように、撮影した画像における前方車両FMの位置、すなわち画像中心に対して前方車両がなす角度方向θaは、
図5(b)に示すように、左
ハイビームランプユニットLHiのランプ光軸Lxに対して前方車両がなす角度方向θaにほぼ一致する。そのため撮影した画像を解析して得られた前方車両FMの角度位置をそのまま左ハイビーム配光パターンPLHiに適用し、この角度位置に対応する鉛直ラインゾーンVZを判定すれば、これがそのまま左
ハイビームランプユニットLHiにおいて光量制御する対象のLED14となり、配光制御ユニットECUにおける制御の簡略化が可能になる
【0025】
因みに、自車の幅方向の中心に配設した撮像カメラCAM1の場合には、
図5(c)に示すように、撮影した画像の画像中心Cxに対して前方車両FMがなす角度方向θbは、
図5(b)に示した左
ハイビームランプユニットLHiのランプ光軸Lxに対して前方車両がなす角度方向θaとは相違するため、配光制御ユニットECUでは前方車両FMに対応するゾーンを判定する際には、当該角度方向のずれ分を修正するための処理が必要であり、制御が複雑なものになる。
【0026】
ここで撮像カメラCZMは鉛直ラインゾーンを構成する側のヘッドランプユニットと光軸が一致するように構成すればよく、実施形態では左
ハイビームランプユニットLHiで鉛直ラインゾーンを構成しているので左側に配置している。左右の
ハイビームランプユニットの配置が反対の場合には、すなわち右
ハイビームランプユニットRHiで鉛直ラインゾーンを構成している場合には撮像カメラCAMは自車の右側の右
ハイビームランプユニットRHiのランプ光軸上の位置に配置するように構成すればよい。
【0027】
実施形態では各ランプのLEDを発光・消光制御しているが、各LEDの光量を変化制御するようにしてもよい。例えば、発光時の光量を全光量・半光量に制御することで、左右のラインゾーンを交差した交差ゾーンでは両方の全光量が重畳した光量と、両方の半光量が重畳した光量と、全光量と半光量が重畳した光量の3段階の光量に制御できる。これにより、ハイビーム配光パターンでの各ゾーンによる光量分布に多様性をもたせ、自由度の高い配光制御が可能になる。各LEDをさらに細かく光量制御することも勿論可能であり、光量自由度のより高い配光制御が可能になる。
【0028】
実施形態では左右のハイビームランプユニットに設けた光源としてLEDを用いているが、LD(レーザダイオード)やEL(エレクトロルミネッセンス)等の他の発光素子であってもよく、あるいは、バルブ(電球)であってもよい。また、複数のLEDから出射された光をレンズステップにより拡散させて鉛直ラインゾーンと水平ラインゾーンを構成し、かつ各ゾーンにおける発光・消光の制御を行っているが、光源の前に液晶板からなるストライプ状の光透過素子を配設し、この光透過素子の光透過を制御することによって鉛直ラインゾーンと水平ラインゾーンを構成するようにしてもよい。さらには、光源から出射した光をストライプ配置した複数のミラー、例えばガルバノミラーで前方に向けて選択的に反射させることによって鉛直ラインゾーンと水平ラインゾーンを構成するようにしてもよい。
【0029】
また、実施形態ではロービームランプユニットとハイビームランプユニットとでハイビーム配光パターンを構成した例を示したが、実施形態に記載のハイビームランプユニットの光照射領域としてロービーム配光を含む領域を照射できるように構成し、説明したようなゾーンの光量制御によってロービーム配光パターンでの光照射を行うように構成してもよい。この場合には左右それぞれ1つのハイビームランプユニットを備えた前照灯装置が構成でき、構成の簡略化及び
低コスト化に有利になる。
【0030】
以上の実施形態では、左ヘッドランプにおいて鉛直ラインゾーンを構成し、右ヘッドランプにおいて水平ラインゾーンを構成しているが、反対に左ヘッドランプにおいて水平ラインゾーンを構成し、右ヘッドランプにおいて鉛直ラインゾーンを構成するようにしてもよい。また、本発明における鉛直ラインゾーンと水平ラインゾーンは必ずしも絶対方向を意味するものではなく、互いに交差するラインゾーンであれば、例えば右傾斜ラインゾーンと左傾斜ラインゾーンのように互いに斜め方向に交差するラインゾーンとして構成してもよい。もちろんその他の方向あるいは角度で交差するラインゾーンとして構成してもよいことは言うまでもない。