(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のゲームサーバのように、従来の技術では、対戦カードの取得方法が限定的であり、ゲームに対するユーザの興味を低下させてしまうことがある。特に希少価値の高いアイテムは取得するのが困難であるため、取得の可能性が全くないという印象をユーザに与えてしまい、ゲームに対する興味を著しく低下させてしまうことがある。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、アイテムを抽選により提供し、かつ所定の条件によりその当選確率を変更させることができるサーバ装置、その制御方法、プログラムおよび端末装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るサーバ装置は、複数種類のアイテムを抽選によりユーザに提供するサーバ装置であって、複数種類のアイテムから提供されるアイテムが抽選によって当選する確率であるアイテム当選確率を変動させるよう制御する確率制御部と、制御されたアイテム当選確率に基づいて抽選された、アイテムの抽選結果を出力する出力部とを備える。
【0007】
上記サーバ装置は、アイテム当選確率を制御するパターンを複数種類備えることが望ましい。
【0008】
上記確率制御部は、複数種類のパターンから選択される所定のパターンを用いてアイテム当選確率を制御するものであってもよい。また、確率制御部は、所定のパターンを抽選によって選択することが望ましい。
【0009】
上記サーバ装置は、さらに、レベル、ゲーム進行度、取得アイテム、プレイ時間のうち少なくともいずれか1つをユーザ情報として記憶するユーザ情報記憶部を備え、複数種類のパターンから所定のパターンが抽選される確率は、ユーザ情報によって変動することが望ましい。
【0010】
上記サーバ装置は、さらに、複数種類のアイテムと、該アイテムが備えるパラメータとをアイテム情報として記憶するアイテム情報記憶部とを備え、複数種類のパターンは、パラメータに基づいてアイテムとアイテム当選確率との対応関係を示したものであることが望ましい。
【0011】
上記パラメータは、アイテムの、攻撃力、防御力、体力、希少性、属性、を表すもののうち少なくともいずれか1つを含むものであることが望ましい。
【0012】
また、上記確率制御部は、複数種類のパターンの少なくともいずれか1つに基づいて、所定のパラメータを有するアイテム以外のアイテムを抽選対象から除外するものであってもよい。
【0013】
また、上記確率制御部は、複数種類のパターンの少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ情報記憶部に記憶された取得アイテムを抽選対象から除外するものであってもよい。
【0014】
また、上記確率制御部は、複数種類のパターンの少なくともいずれか1つに基づいて、所定のパラメータを有するアイテムの抽選確率を上昇させるものであってもよい。
【0015】
本発明に係る制御方法は、制御部を備えるサーバ装置において実施される、複数種類のアイテムを抽選によりユーザに提供する方法であって、複数種類のアイテムから提供されるアイテムが抽選によって当選する確率であるアイテム当選確率を変動させるよう制御するステップと、制御されたアイテム当選確率に基づいて抽選された、アイテムの抽選結果を出力するステップとを備える。
【0016】
また、本発明に係るプログラムは、複数種類のアイテムを抽選によりユーザに提供するプログラムであって、コンピュータを、複数種類のアイテムから提供されるアイテムが抽選によって当選する確率であるアイテム当選確率を変動させるよう制御する手段と、制御されたアイテム当選確率に基づいて抽選された、アイテムの抽選結果を出力する手段として機能させる。
【0017】
また、本発明に係る端末装置は、複数種類のアイテムを抽選によりユーザに提供するサーバ装置に対して、アクセスするためにユーザが使用する端末装置であって、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、サーバに接続する通信部と、サーバ装置が、複数種類のアイテムから提供されるアイテムが抽選によって当選する確率であるアイテム当選確率を変動させるよう制御し、制御されたアイテム当選確率に基づいて抽選した、アイテムの抽選結果を出力する出力結果を表示する表示部とを備える。
【0018】
また、本発明のプログラムは、CD−ROM等の光学ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種の記録媒体を通じて、又は通信ネットワークなどを介してダウンロードすることにより、コンピュータにインストール又はロードすることができる。
【0019】
また、本明細書等において、「部」とは、単に物理的構成を意味するものではなく、その構成が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、2つ以上の構成の機能が1つの物理的構成により実現されてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明のサーバ装置が、複数種類のアイテムを抽選によりユーザに提供するサーバ装置であって、複数種類のアイテムから提供されるアイテムが抽選によって当選する確率であるアイテム当選確率を変動させるよう制御する確率制御部と、制御されたアイテム当選確率に基づいて抽選された、アイテムの抽選結果を出力する出力部とを備えることによって、アイテムを抽選により提供し、かつ所定の条件によりその当選確率を変更することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態を
図1乃至
図10を用いて説明する。
【0023】
図1は、本実施形態に係るサーバ装置100を備えるゲームシステム10のシステム構成図を示している。
図1に示すようにサーバ装置100は、インターネットや専用線等のネットワーク300に接続されたサーバ用コンピュータである。また、このサーバ装置100と同じく、ネットワーク300に有線または無線で接続された端末装置である携帯端末200A〜200D(以下、携帯端末200A〜200Dを総称して携帯端末200という)が、互いに通信可能に設定されることによりゲームシステム10が構成される。
【0024】
まず、ゲームシステム10の概要について説明する。
このゲームシステム10のユーザは、ネットワーク300に接続した携帯端末200を用いて、サーバ装置100に接続することでゲームの提供を受ける。サーバ装置100に接続すると、ユーザは、ゲームの進行に必要なアイテムを、このサーバ装置100から、抽選によって獲得することができる。
【0025】
携帯端末200は、ネットワーク300を介してサーバ装置100と通信する機能を備えた情報処理装置である。具体的には、携帯電話やスマートフォン、ノートPC、PDA等が上げられる。
図1には図示しないが、携帯端末200は、CPUおよびメモリを含む主制御部、ネットワーク300と接続するための通信部、ユーザからの操作を受け付けるタッチパネル等の入力部、アイテム抽選結果を表示する表示部、などを備えていることが好ましい。なお、本実施形態ではユーザがサーバ装置100にアクセスするために用いる端末を携帯端末200としているが、これに限定されるものでなく、たとえば可搬性を有さないデスクトップPCなどの端末装置であってもよい。
【0026】
ユーザがこの携帯端末200を用いて獲得できるアイテムには複数の種類がある。例えば、ゲームにおいて、ユーザが操作するプレイヤーが敵キャラクターと戦闘する際に、プレイヤーの攻撃力や防御力、体力を上昇させる、スキル上昇系アイテムや、プレイヤーの体力を回復させる回復アイテム、敵キャラクターを攻撃する攻撃アイテム、敵キャラクターからの攻撃を防ぐ防御アイテムなどを備えてもよい。ここで、スキルとは、攻撃や防御、回復、特殊攻撃など特定の行動をする能力のことをいう。
【0027】
さらに攻撃アイテムや防御アイテムは、敵キャラクターとの相性を示す火、水、雷などの属性をパラメータとして備えていることが望ましい。例えば、火の属性の敵キャラクターに対しては、水属性の攻撃アイテムが有効な攻撃手段として用いられるものとしてもよい。アイテムのパラメータは、属性のほかにも、攻撃力、防御力、体力、希少性、などを設けてもよい。例えば希少性は、そのアイテムの希少価値に応じてランクがつけられるものであることが望ましい。これらのアイテムが抽選によって当選される確率(以下、アイテム当選確率という)は、後述する、各アイテムとアイテム当選確率とを対応づけたパターンによって左右される。所定のパターンでアイテムの抽選が行われる状態をモードという。
【0028】
次に、
図2を用いてサーバ装置100の各構成について説明する。
図2は、サーバ装置100のブロック図である。
図2に示すように、サーバ装置100は、制御部110と、入力部120と、記憶部130と、通信部140とを備えている。
【0029】
制御部110は、CPUやMPUなどの演算処理部111、画像処理部112およびRAMなどのメモリ113を備えている。演算処理部111は、各種入力に基づき、記憶部130に記録されたプログラムを実行することで、各種機能部を動作させるものである。このプログラムは、CD−ROM等の記憶媒体に記憶され、もしくはネットワーク300を介して配布され、コンピュータにインストールされるものであってもよい。メモリ113は、サーバ用プログラムおよびゲームプログラム、ならびに、これらのプログラムにおいて処理の実行中に、演算等に必要な各種データを、一時的に記憶するためのものである。
【0030】
画像処理部112は、ユーザの携帯端末200に送信する画像を生成するものである。画像処理部112が、生成する画像として、具体的には、アイテムの画像、アイテム抽選画面の画像、モード抽選画面の画像などが挙げられる。
【0031】
入力部120は、キーボードやマウス、タッチパネル等のことを指し、サーバ装置100の管理者からの操作を受け付けるものである。
【0032】
記憶部130は、ハードディスク等の記憶装置によって構成され、制御部110における処理の実行に必要な各種プログラムや、各種プログラムの実行に必要なデータ等を記録しておくものである。具体的には、記憶部130は、アイテム情報テーブル130A、ユーザ情報テーブル130Bおよびモード情報テーブル130Cを有していることが望ましい。
図3は、アイテム情報テーブル130Aを示す図、
図4はユーザ情報テーブル130Bを示す図である。例えば、アイテム情報テーブル130Aには、アイテムの識別子、アイテム名、パラメータ(属性、体力、攻撃力、防御力、希少性など)、アイテム追加時期(ゲーム内で当該アイテムが獲得可能となった時期をいう)が格納されている。ユーザ情報テーブル130Bには、ユーザID、パスワード、ユーザのゲーム履歴(レベル、ステータス、プレイ時間、取得アイテム、モード選択結果であるモード情報など)および、後述する各モードが選択される確率(以下、モード選択確率)などのユーザ情報が格納されている。また、
図5に示すように、モード情報テーブル130Cには、複数の種類のモードの識別子、名称および、モードごとのアイテム当選確率が記憶されている。
【0033】
通信部140は、サーバ装置100をネットワーク300に接続するためのものである。例えば、通信部140は、LANカード、アナログモデム、ISDNモデム等、および、これらをシステムバス等の伝送路を介して処理部と接続するためのインタフェースから構成されるものとしてもよい。
【0034】
さらに、
図2に示すように、演算処理部111は、機能部として、アイテム抽選部111Aと、モード選択部111Bと、確率制御部111Cと、出力部111Dとを有している。
【0035】
アイテム抽選部111Aは、複数種類のアイテムから、ユーザに提供するアイテムを抽選により決定するものである。この抽選の表示方法は、例えばカプセルトイのように、画面上でレバーを回転させることで、アイテムを取り出すものや、ルーレットによるもの、回転式の福引器やくじ引きなど抽選器を用いたもの、ダーツなど、当選するアイテムの確率をそのパラメータに応じて、制御できるものであることが望ましい。抽選に用いる画像は、画像処理部112によって作成される。
【0036】
モード選択部111Bは、モード情報テーブル130Cに記憶されたモードから、アイテムの抽選に用いるモードを選択するものである。
【0037】
モードの例として、「重複しないモード」、「パラメータ保証モード」、「確率変動モード」などが挙げられる。「重複しないモード」は、ユーザがすでに所有しているアイテムが抽選対象から除外され、当選されないモードをいう。
【0038】
「パラメータ保証モード」は、当選するアイテムが所定の属性を有するアイテムである確率が100%であることが保証されるモードをいう。この確率が100%であることを以下、保証される、という。パラメータ保証モードには、例えば、所定の属性のアイテムが当選することが保証される「火属性保証モード」、「水属性保証モード」、「雷属性保証モード」などや、特殊攻撃や回復など特定の能力を発揮することができるアイテムが当選することが保証される「スキル付きアイテム保証モード」などが挙げられる。
【0039】
また、「確率変動モード」では、特定のアイテムの当選確率が通常モードの値よりも増加されるモードをいう。例えば、新しくゲームに追加されたアイテムの当選確率を増加させる「新規追加アイテム増量モード」、所定のスキルを備えたアイテムの当選確率を増加させる「スキル付きアイテム増量モード」などが挙げられる。
【0040】
これらの各モードについて、モード情報テーブル130Cに格納される情報について説明する。モード情報テーブル130Cの各レコードには、上述の通り、各モードの識別子、モードの名称、当該モードにおける各アイテムのアイテム当選確率が格納されている。例えば、「重複しないモード」のレコードにおいては、アイテム当選確率には、ユーザが当該アイテムを取得していない場合の値が格納されている。このユーザが当該アイテムを取得していない場合の値は、通常モードにおけるアイテム当選確率と同値であってもよい。
【0041】
各種の「パラメータ保証モード」のレコードにおいては、そのモードが当選を保証するパラメータを有するアイテムのアイテム当選確率には所定の値が格納され、それ以外のアイテムのアイテム当選確率には0が格納されている。例えば、「火属性保証モード」のレコードでは、火属性のアイテムのアイテム当選確率には所定の値が格納され、火属性以外のアイテムのアイテム当選確率には、0が格納される。
【0042】
また、各種の「確率変動モード」のレコードにおいては、モードごとに特定のパラメータを有するアイテムのアイテム当選確率に、通常モードよりも高い値が格納されている。例えば、「新規追加アイテム増量モード」のレコードには、新規に追加されたアイテムには通常モードの2倍の値がアイテム当選確率として格納され、それ以外のアイテムには通常モードと同じ値がアイテム当選確率として格納されているものとしてもよい。
【0043】
これらのモードの選択は、抽選により行われることが望ましい。抽選の方式は、アイテムの抽選と同様、さまざまな抽選の方式を用いることが可能である。
図6はモード抽選画面の一例を示す図である。この例では、「はずれ(通常モード)」、「火属性保証モード」、「水属性保証モード」、「雷属性保証モード」の中から、ルーレット形式により、モードの抽選が行われる。ただし、抽選の結果選択されるモードの数、種類、組み合わせはこれに限定されるものではない。
【0044】
また、モード選択部111Bは、モード選択確率を、ユーザ情報テーブル130Bに記憶されたユーザのユーザ情報に基づいて制御することが望ましい。例えば、ユーザのレベルが高いほど、モードを選択する際に「はずれ(通常モード)」が選択される確率を下げるものであってもよい。また、ゲームの進行度に応じて、例えば火の属性を持つ敵キャラクターが多くでてくるステージでは、水属性保証モードが出る確率を上げることも可能である。さらに、ユーザの所持しているアイテムに応じて、所定のモードのモード選択確率を変動させてもよい。例えば、ユーザが回復アイテムを所定数以上所持している場合には、攻撃スキルカード増量モードの選択される確率が高くなるというように、モード選択部111Bは、ユーザの弱点を補充するようにモードのモード選択確率を制御することが望ましい。具体的には、ユーザのプレイ時間やレベル、獲得アイテムなどの情報に応じて、モード選択部111Bが、ユーザ情報テーブル130Bに格納された当該ユーザのモード選択確率を適宜変動させ、変動させた後のモード選択確率に基づいて、モードの選択をすることが望ましい。
【0045】
確率制御部111Cは、モード選択部111Bが選択したモードに基づいて、モード情報テーブル130Cを参照し、アイテム当選確率を制御する。具体的には、モード情報テーブル130Cに格納されたアイテム当選確率を引数として後段の処理に渡すものとしてもよい。例えば、上述した各種のパラメータ保証モードでは、モード情報テーブル130Cには、選択されたモードで保証されるパラメータを有するアイテムには所定の値が、保証されるパラメータを有さないアイテムには0が、アイテム当選確率として格納されている。確率制御部111Cは、この格納された各アイテム当選確率を引数として、後段のアイテム抽選部111Aに渡すものとしてもよい。さらに、重複しないモードでは、確率制御部111Cは、ユーザ情報テーブル130Bに記録されたユーザの取得アイテムを確認し、ユーザが取得済みのアイテムは、アイテム当選確率を0にして、引数としてアイテム抽選部111Aに渡す。また、確率制御部111Cは、ユーザが未取得のアイテムについては、モード情報テーブル130Cに格納されているアイテム当選確率の値を、引数としてアイテム抽選部111Aに渡す。また、各種の確率変動モードでは、モード情報テーブル130Cに格納された各アイテム当選確率を引数としてアイテム抽選部111Aに渡すことが望ましい。
【0046】
出力部111Dは、画像処理部112が作成した画像を出力するものである。出力部111Dは、携帯端末200に画像情報を出力し、携帯端末200の画面上に表示させるものであってもよいし、サーバ装置100が直接ディスプレイと接続している場合には、そのディスプレイに表示させるものとしてもよい。
【0047】
図7および
図8を用いて、ゲームシステム10を用いてユーザがアイテム抽選を行う際の演算理部の処理フローを詳細に説明する。
図7はサーバ装置100の処理フローを表すチャート、
図8はこのときの携帯端末200Aに表示される画面の遷移図である。なお、以下に説明する処理のフローに含まれる各処理ステップは、処理内容に矛盾を生じない範囲で、任意に順番を変更して又は並列に実行することができるとともに、各処理ステップ間に他のステップを追加してもよい。また、便宜上1ステップとして記載されているステップは、複数ステップに分けて実行することができる一方、便宜上複数ステップに分けて記載されているものは、1ステップとして把握することができる。
【0048】
まず、サーバ装置100は、携帯端末200Aを用いたユーザからのアクセスを受け付ける(S101)。このとき、携帯端末200Aから演算処理部111に対して、ゲーム開始要求が送信されるが、ゲームを開始させる前に、ユーザIDやパスワード等のログイン情報の入力をサーバ装置100が求めることが望ましい。これによりサーバ装置100の演算処理部111が、そのログイン情報を認識すると、記憶部130のユーザ情報テーブル130BからそのユーザIDに紐付けられたユーザ固有の履歴情報を取得し、前回の続きからゲームを再開させることが可能となるからである。
【0049】
ユーザからのゲーム開始要求をサーバ装置100が受信すると、画像処理部112がアイテム抽選画面(
図8の画面500)を作成し、出力部111Dが、この画面をユーザの携帯端末200Aに対して出力する(S102)。このアイテム抽選画面500には、
図8に示すように、アイテムの抽選を開始するための抽選開始ボタン500Aと、ルーレットなどの抽選器を表示する抽選画像500Bとが表示されている。
【0050】
アイテム抽選画面500において、ユーザが抽選開始ボタン500Aをクリックまたはタッチするなどして選択すると、アイテムの抽選が開始される。アイテムの抽選結果は、アイテム抽選結果表示画面(
図8の画面501)に表示される(S103)。このアイテム抽選結果は、ログイン中は抽選が行われる度に、演算処理部111によってユーザ情報テーブル130Bに取得アイテムとして追加されていくものであることが望ましい。
【0051】
アイテム抽選結果表示画面501には、
図8に示すように抽選によってユーザが獲得したアイテムの画像501Bおよび、モードの選択を抽選で行うための次へボタン501Aが表示されている。この画面からユーザが携帯端末200Aを操作して、次へボタン501Aを選択すると、抽選によるモードの選択が開始される(S104)。モードの選択は
図8のモード抽選画面502で行われる。モードの選択結果は演算処理部111によって、モード選択結果(モード情報という)として、ユーザ情報テーブル130Bに記録される。モード情報は、そのモードが継続中は保持される。
【0052】
モードの選択結果は
図8のモード結果表示画面503で表示される(S105)。この画面には、選択されたモードを示すモード結果画像503Bと、次のアイテム抽選を行うための次へボタン503A、モードを解除するための解除ボタン503Cが表示されている。ユーザが解除ボタン503Cを選択した場合、またはモード選択の結果がはずれ(通常モード)であった場合に、演算処理部111は、モードが解除されたと判断し(S106:YES)、通常モードに戻る。このとき、ユーザ情報テーブル130Bに保持されていたモード情報は削除され(S107)、画面はアイテム抽選画面500に戻る。
【0053】
一方、モードの選択結果がはずれでなく、ユーザが次へボタン503Aを選択した場合(S106:NO)には、選択されたモードに応じて、後述する確率制御処理によって確率が制御された状態を保持したまま、
図8に示すアイテム抽選画面504が表示される。この画面には、選択されたモードに応じて抽選を行うことを指示する抽選開始ボタン504Aと、ルーレットなどの抽選器を表示する抽選画像504B、選択されたモードを解除する解除ボタン504Cとが表示される。ユーザが抽選開始ボタン504Aを選択すると、モードに応じたアイテムの抽選が行われる。モードを維持した状態での抽選結果は、
図8のアイテム抽選結果画面505に表示される。この画面に表示されている次へボタン505Aをユーザが選択すると、再度アイテム抽選画面504が表示され、選択されたモードを維持したまま抽選が行われる。
【0054】
一方、アイテム抽選画面504において、解除ボタン504Cをユーザが選択した場合には、演算処理部111は、モードが解除されたと判断し(S106:YES)、通常モードへ戻る。このとき、ユーザ情報テーブル130Bに保持されていたモード情報は削除され、画面はアイテム抽選画面500に戻る。さらに、演算処理部111はユーザのログアウトを判断すると(S108:YES)、ユーザ情報テーブル130Bに記録された取得アイテム情報(換言するとアイテム抽選結果の履歴情報)を削除し(S109)、処理を終了する。
【0055】
次に、各モードが選択された状態で抽選を行う場合の確率制御処理について
図9および
図10を用いて説明する。
【0056】
図9は、「重複しないモード」における処理フローを示したフローチャートである。抽選により重複しないモードが選択された場合、確率制御部111Cは、ユーザ情報テーブル130Bの取得アイテムを参照して、ログイン中にユーザが取得したアイテムを確認し、ユーザがすでに所有しているアイテムのアイテム当選確率を0にして(S201)、アイテム抽選部111Aへ引数として渡す。このとき、確率制御部111Cは、ユーザが所有していないアイテムについては、モード情報テーブル130Cに格納されたアイテム当選確率をそのまま引数として渡す。次に、アイテム抽選部111Aは、確率制御部111Cに渡されたアイテム当選確率のもと抽選を行い(S202)、演算処理部111はアイテムの抽選によりユーザが獲得したアイテムを適宜ユーザ情報テーブル130Bに取得アイテムとして追記していく(S203)。このS201からS203までの処理が、ユーザがモードを解除するまで繰り返し実行される。モードが解除されたと演算処理部111が判断した場合(S204:YES)、ユーザ情報テーブル130Bに記録されたモード情報を削除し(S205)、重複しないモードを終了する。
【0057】
図10は「パラメータ保証モード」および「確率変動モード」における処理フローを示すフローチャートである。まず、確率制御部111Cが、ユーザ情報テーブル130Bを参照し、選択されたモードを判定する(S301)。確率制御部111Cが、現在のモードが「パラメータ保証モード」であると判断した場合、モード情報テーブル130Cを参照し、各アイテムのアイテム当選確率を引数として、アイテム抽選部111Aに渡す(S302)。このとき、当選することが保証されるパラメータを有さないアイテムのアイテム当選確率は、モード情報テーブル130C上では0に、保証されるパラメータを有するアイテムのアイテム当選確率は所定の値がモード情報テーブル130Cに格納されている。例えば、モードが水属性保証モードである場合には、水属性以外のアイテムのアイテム当選確率として0が、アイテム抽選部111Aに渡される。
【0058】
選択されたモードが「確率変動モード」であると判断した場合、確率制御部111Cは、所定のパラメータを有するアイテムのアイテム当選確率を所定の値に上昇させる(S303)。例えば、抽選されたモードが「新規追加アイテム増量モード」である場合には、新しくゲームに追加されたアイテムの当選確率を増加させる。
【0059】
アイテム抽選部111Aが、渡された引数(アイテム当選確率)をもとに抽選を行う(S304)と、抽選結果を随時、演算処理部111がユーザ情報テーブル130Bに追記していく(S305)。このS304からS305までの処理が、ユーザがモードを解除するまで繰り返し実行される。モードが解除されたと演算処理部111が判断した場合(S306:YES)、確率制御部111Cは、変動させた各アイテムのアイテム当選確率を通常に戻し、演算処理部111がユーザ情報テーブル130Bに記録されたモード情報を削除し(S307)、モードを終了する。
【0060】
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
【0061】
例えば、既述の実施形態において、携帯端末200は、ネットワーク300を介して、サーバ装置100と直接アクセスする構成になっている。しかし、例えば、通信システムがWebサーバを有する場合には、携帯端末200とのやりとりをWebサーバが中継する構成としてもよい。これによって、セキュリティ上のリスクを低減することが可能となる。
【0062】
また、既述の実施形態において、モード選択部111Bは、モードを抽選により決定する構成となっているが、これに限定されるものではなく、例えば、ユーザのゲーム進行度に応じて、決定されるものや、ユーザが任意に選択できるものとしてもよい。また、モード選択部111Bは、記憶部130に記憶されたモードからアイテムの抽選に用いるモードを選択する構成として記載したが、必ずしもモードは記憶されたものである必要はなく、例えば、確率制御部111Cが確率を制御する処理を行う際の、処理の分岐条件となるものであってもよい。