特許第5720019号(P5720019)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5720019
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月20日
(54)【発明の名称】パチンコ遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20150430BHJP
【FI】
   A63F7/02 304D
【請求項の数】1
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-113878(P2012-113878)
(22)【出願日】2012年5月17日
(65)【公開番号】特開2013-240370(P2013-240370A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2014年4月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000121693
【氏名又は名称】奥村遊機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100166969
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 浩太郎
(72)【発明者】
【氏名】上坂 聖
【審査官】 廣瀬 貴理
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−34851(JP,A)
【文献】 特開2012−34746(JP,A)
【文献】 特開2011−110212(JP,A)
【文献】 特開2010−284427(JP,A)
【文献】 特開2010−57829(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動体と、該可動体の遊技者側と反対側に設けられ、遊技者側から見て重ねて配置された基板及び移動部材と、を備えた可動役物装置を有し、前記可動体を伸縮させると共に前記可動体を前記基板に対して相対的に回動させる、パチンコ遊技機であって、
前記可動体は、前記基板に回動可能に支持される第一可動部材と、遊技者側と反対側に突出する突起部が設けられて、該突起部が前記可動体の伸縮方向に沿って変位することにより前記伸縮方向にスライド変位可能に前記第一可動部材に支持される第二可動部材と、を備え、
前記基板には、前記可動体の略伸縮方向に延びる第一案内部と、該第一案内部と接続されて前記可動体の略回動方向に延びる第二案内部と、を有するガイド孔が設けられ、
前記移動部材は、前記基板に対して平行となる方向に変位可能に配置されて該変位方向と交差する方向に延びる長孔を備え、
前記移動部材の長孔が遊技者側から見て前記基板のガイド孔と交差するように設けられると共に、前記第二可動部材の突起部が前記基板のガイド孔及び前記移動部材の長孔に挿通され、
前記移動部材が変位することにより、
前記第二可動部材の突起部が前記ガイド孔の第一案内部で案内されて、前記第二可動部材が前記第一可動部材に対して前記伸縮方向にスライド変位し、
前記第二可動部材の突起部が前記ガイド孔の第二案内部で案内されて、前記第一可動部材及び第二可動部材が前記基板に対して一体的に回動する、
ことを特徴とする、パチンコ遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機の技術に関し、具体的には可動役物装置を備えたパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機では、可動体の伸縮動作及び回動動作を単一の駆動源で行う可動役物装置に関する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような構成においては、可動体を伸縮させ、回動させることにより、可動役物装置が複雑に動作している演出を遊技者に対して見せることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−284427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によれば、第1の揺動部材と第2の揺動部材とを重ねて配設し、それぞれの揺動部材を個別に規制しながら揺動させることにより、役物部の回転動作とスライド動作を行う構成としている。
しかしながら、前記特許文献に記載の技術によれば、それぞれの揺動部材の揺動を規制する機構や、付勢部材、ピニオン等が必要となり、可動役物装置の全体的な機構が複雑となっていた。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、可動体の伸縮動作及び回動動作を単一の駆動源で行う可動役物装置を、簡単な構成とすることが可能となる、パチンコ遊技機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、請求項1においては、可動体と、該可動体の遊技者側と反対側に設けられ、遊技者側から見て重ねて配置された基板及び移動部材と、を備えた可動役物装置を有し、前記可動体を伸縮させると共に前記可動体を前記基板に対して相対的に回動させる、パチンコ遊技機であって、前記可動体は、前記基板に回動可能に支持される第一可動部材と、遊技者側と反対側に突出する突起部が設けられて、該突起部が前記可動体の伸縮方向に沿って変位することにより前記伸縮方向にスライド変位可能に前記第一可動部材に支持される第二可動部材と、を備え、前記基板には、前記可動体の略伸縮方向に延びる第一案内部と、該第一案内部と接続されて前記可動体の略回動方向に延びる第二案内部と、を有するガイド孔が設けられ、前記移動部材は、前記基板に対して平行となる方向に変位可能に配置されて該変位方向と交差する方向に延びる長孔を備え、前記移動部材の長孔が遊技者側から見て前記基板のガイド孔と交差するように設けられると共に、前記第二可動部材の突起部が前記基板のガイド孔及び前記移動部材の長孔に挿通され、前記移動部材が変位することにより、前記第二可動部材の突起部が前記ガイド孔の第一案内部で案内されて、前記第二可動部材が前記第一可動部材に対して前記伸縮方向にスライド変位し、前記第二可動部材の突起部が前記ガイド孔の第二案内部で案内されて、前記第一可動部材及び第二可動部材が前記基板に対して一体的に回動するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、パチンコ遊技機において、可動体の伸縮動作及び回動動作を単一の駆動源で行う可動役物装置を、簡単な構成とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の全体的な構成を示した正面図。
図2】同じく、パチンコ遊技機の窓枠が開放された状態の構成を示した正面斜視図。
図3】可動役物装置(縮小状態)が配置された遊技盤の構成を示した正面図。
図4】可動役物装置(伸長状態)が配置された遊技盤の構成を示した正面図。
図5】可動役物装置(回転状態)が配置された遊技盤の構成を示した正面図。
図6】(a)から(c)はそれぞれ縮小状態、伸長状態、及び回転状態の可動役物装置を示した正面図。
図7】(a1)及び(a2)はそれぞれ下側可動体の正面図及び背面図、(b)は図7(a1)におけるX−X線断面図。
図8】(a)は可動役物装置における基板を示した背面図、(b)は可動役物装置の背面図。
図9】(a1)及び(a2)、(b1)及び(b2)、(c1)及び(c2)はそれぞれ縮小状態、伸長状態、及び回転状態における下側可動体の正面図及び背面図。
図10】(a1)及び(a2)はそれぞれ上側可動体の正面図及び背面図、(b)は図8(a1)におけるY−Y線断面図。
図11】(a1)及び(a2)、(b1)及び(b2)、(c1)及び(c2)はそれぞれ縮小状態、伸長状態、及び回転状態における上側可動体の正面図及び背面図。
図12】(a1)及び(a2)はそれぞれ別実施形態に係る下側可動体の正面図及び背面図、(b)は図12(a1)におけるZ1−Z1線断面図、(c)は図12(a1)におけるZ2−Z2線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
まず、本発明に係るパチンコ遊技機の第一実施形態である遊技機1の全体的な構成について、図1及び図2を用いて説明する。
なお、以下の説明では、遊技機1を遊技者側から見て、手前側を遊技機1の前側とし、奥側を遊技機1の後側として、前後方向を規定する。また、遊技機1を遊技者側から見て、左手側を遊技機1の左側とし、右手側を遊技機1の右側として、左右方向を規定する。
【0012】
遊技機1は、図1及び図2が示すように、主として、外枠2と、中枠3と、窓枠4と、により構成される枠体に、各種の遊技部品が取り付けられて形成される。
【0013】
外枠2は、遊技機1の外郭を成し、前後面が開口された略四角筒状に形成される枠体である。外枠2は、パチンコホール等の遊技場に設けられた台島に設置される。外枠2には、中枠3が設けられる。
【0014】
中枠3は、前後面が開口された略四角筒状に形成される枠体である。中枠3は、外枠2の前側の開口部にヒンジ等の軸支部材を介して回動可能に支持される。中枠3には、遊技盤5と、窓枠4と、下皿ユニット6と、が設けられる。
【0015】
遊技盤5は、略平板状に形成される部材である遊技板を備える。遊技盤5は、中枠3の下側を除く略全面に渡って、中枠3に着脱自在に取り付けられる。遊技盤5の前側の表面には、遊技球が転動する領域である遊技領域19が形成される(図3から図5を参照)。また、遊技盤5における遊技領域19の部分には、遊技球を不規則に転動させるために図示しない多数の遊技釘が遊技板に打ち込まれている。
【0016】
窓枠4は、略平板状に形成される枠体である。窓枠4は、遊技盤5の前方に配置される。窓枠4は、中枠3の前側の開口部にヒンジ等の軸支部材を介して回動可能に支持される。窓枠4の略中央には、略円形状の窓枠開口部7が開口される。窓枠開口部7は、透明板27により被覆される。これによって、遊技者は、前方から透明板27を介して窓枠4の後方に配置された遊技盤5(より詳細には、遊技領域19)を視認することができる。窓枠開口部7の下方には、発射前の遊技球が貯溜される上皿8が配設される。窓枠開口部7の左右上方には、スピーカ9がそれぞれ配設される。
【0017】
下皿ユニット6は、中枠3の下側であって窓枠4の下方に取り付けられる。下皿ユニット6の略中央には、上皿8から溢れた遊技球が貯溜される下皿25が配設される。下皿ユニット6の右側部であって下皿25の右方には、上皿8に貯溜された遊技球を遊技盤5の遊技領域19へ向けて発射可能に構成される発射ハンドル26が配設される。
【0018】
次に、遊技盤5の構成について、図3から図5を用いてさらに詳細に説明する。
【0019】
遊技盤5には、遊技部品としてガイドレール10、図柄表示装置11、図柄表示開口部12、一般入賞口13、大入賞装置14、可変入賞装置15、アウト口16、可動役物装置30などが設けられている。
【0020】
ガイドレール10は、略円弧状に形成された帯状の部材である。ガイドレール10は、遊技盤5の前側面に、当該前側面に対して立ち上がり状に取り付けられる。ガイドレール10は、遊技盤5の前側面に正面視で略円形状を形成するように配置される。そして、遊技盤5において、ガイドレール10により略円形状に形成された内側の領域が、遊技球が転動する領域である遊技領域19として構成される。
【0021】
図柄表示装置11は、液晶画面20を設けて、当該液晶画面20に図柄や数字等を変動表示可能に構成される装置である。図柄表示装置11は、液晶画面20を前方へ向けた状態で、遊技盤5の後側面に取り付けられる。
【0022】
図柄表示開口部12は、遊技者が前方から図柄表示装置11の液晶画面20を視認するための開口部である。図柄表示開口部12は、正面視で遊技領域19の概ね中央で、遊技盤5を前後方向に貫通して形成される。図柄表示開口部12には、図柄表示装置11の液晶画面20が配置される。これによって、遊技者は、前方から図柄表示開口部12を通じて遊技盤5の後側面に取り付けられた図柄表示装置11の液晶画面20を視認することができる。
【0023】
一般入賞口13は、上面が開口されたポケット状に形成され、遊技球が入球(入賞)可能に形成される部材である。一般入賞口13は、遊技領域19の下部であって適宜な位置に複数個が配置される。一般入賞口13は、遊技球が入球すると図示せぬ賞球払出装置によって所定数の遊技球(賞球)が払い出されるように構成される。
【0024】
大入賞装置14は、所定の大当たり抽選により大当たりが選択されると、大入賞口21を開放して遊技球が入球(入賞)可能に構成される装置である。大入賞装置14は、遊技領域19の中央下部に配置される。大入賞装置14は、開放した大入賞口21に遊技球が入球すると図示せぬ賞球払出装置によって所定数の遊技球(賞球)が払い出されるように構成される。
【0025】
可変入賞装置15は、所定の作動条件に応じて左右一対の可動片22が開閉作動し、始動入賞口23に遊技球が入球(入賞)可能な開放状態と入球(入賞)不能な閉塞状態とに切り替え可能に構成される装置である。可変入賞装置15は、遊技領域19において図柄表示開口部12の下方であって大入賞装置14の上方に配置される。可変入賞装置15は、前記開放状態において始動入賞口23に遊技球が入球(入賞)すると図示せぬ賞球払出装置によって所定数の遊技球(賞球)が払い出されるように構成される。
【0026】
アウト口16は、遊技領域19を転動する遊技球が、一般入賞口13や大入賞口21や始動入賞口23等の各入賞口に入球(入賞)しなかった場合に、最終的に流入する開口部である。アウト口16は、遊技領域19の最下部に、遊技盤5を前後方向に貫通して形成される。なお、アウト口16に流入した遊技球は、遊技機1が設置されたパチンコホール等の遊技場側に回収される。
【0027】
可動役物装置30は、遊技領域19等を構成する遊技板の背後に、略門型に配置される。本実施形態において可動役物装置30は可動体を上下左右に四個備えており、下側の左右に配置される可動体を下側可動体40・40、上側の左右に配置される可動体を上側可動体50・50としている。本明細書においては、左右一対の可動体は互いに同じ構成であるため、それぞれ左側に配置される下側可動体40と上側可動体50とを中心に説明をする。
【0028】
下側可動体40・40及び上側可動体50・50は、図3から図5に示す如く、図柄表示開口部12の内側で、図柄表示装置11における液晶画面20の前方に進退可能に配置されて、大当たり時やイベント開始時において適宜可動する可動体である。具体的には、下側可動体40・40及び上側可動体50・50は可動役物装置30を構成する門型の基板31に配設される。そして、後述するようにこの基板31の後面に配置された駆動源70においてモータ等に連結されたピニオン71(図8(b)を参照)を駆動させる。これにより、下側可動体40・40及び上側可動体50・50が、図3に示す如く外側(図柄表示開口部12の外側)で縮小した縮小状態から、図4に示す如く内側(図柄表示開口部12の内側)に伸長した伸長状態、さらに図5に示す如く液晶画面20の前方で回転する回転状態へと変化するのである。このように、遊技機1は可動役物装置30により遊技者に視覚的な印象(インパクト)を与え、その遊技者の興趣を高めるように構成されている。
【0029】
次に、可動役物装置30のうち、左側の下側可動体40を駆動させる構成について、図6から図9を用いて説明する。なお、右側の下側可動体40の周辺における構成は左側と略同一であるため、その説明は省略する。
【0030】
可動役物装置30は図6及び図8に示す如く、ガイド孔32が設けられた基板31と、基板31の前方(遊技者側)に配置される下側可動体40と、基板31の後方(遊技者側と反対側)に配置されて下側可動体40を駆動させる駆動手段と、を備える。そして、図6(a)及び(b)に示す如く、下側可動体40を伸縮させて縮小状態と伸長状態との間で形態を変化させる。また、図6(b)及び(c)に示す如く、下側可動体40を基板31に対して相対的に回動させて伸長状態と回転状態との間で形態を変化させるのである。
【0031】
下側可動体40は図6及び図7に示す如く、第一可動部材41と第二可動部材42とを備えて構成される。図7(a1)は左側の下側可動体40の正面図、図7(a2)は左側の下側可動体40の背面図、図7(b)は図7(a1)におけるX−X線断面図である。
【0032】
第一可動部材41は、その内部に第二可動部材42を左右にスライド可能に収容した中空部材である。そして、第一可動部材41の後面における内側(図7(a1)における右側)端部には、後方に突起する回動支軸43が、基板31に設けられた孔33(図8(a)を参照)に挿入可能に形成されている。第一可動部材41はこの回動支軸43が孔33に挿入されることにより、回動支軸43を支点として基板31に回動可能に支持されるのである。
【0033】
第一可動部材41の後面における内側(図7(a1)における右側)上端部には、後方に突起する係合突起44が形成されている。係合突起44は後述するように、左側移動部材60Lに形成された係合孔64と係合することにより、第一可動部材41に対して回転力を付与するためのものである。
【0034】
第一可動部材41の後面における上下方向中途部には、左右方向に向かって延びる連通孔45が形成されている。連通孔45には後述するように、第二可動部材42に形成された伝動ピン(突起部)46が挿通される。
【0035】
第二可動部材42は、第一可動部材41の内部で左右の長手方向にスライド可能に収容されることにより、第一可動部材41に支持された板状部材である。また、第二可動部材42の後面における外側(図7(a1)における左側)端部には、第一可動部材41に形成された連通孔45を通って、遊技者側と反対側である後方に突出する伝動ピン46が設けられる。そして、伝動ピン46が下側可動体40の伸縮方向(本実施形態においては略左右方向)に沿って変位することにより、第二可動部材42が第一可動部材41に対して相対変位が可能となるように構成されている。換言すれば、第二可動部材42の伝動ピン46に対して左右方向に力を与えると、基板31に支持された第一可動部材41に対して第二可動部材42が、下側可動体40の伸縮方向である左右方向にスライド変位し、図7(a1)及び(a2)中の二点鎖線に示す如く下側可動体40が左右に伸縮するのである。
【0036】
下側可動体40の前面には、図6に示す如く三個の装飾部材49・49・49が配置される。それぞれの装飾部材49・49・49は相互に回動自在に連結されている。また、左側の装飾部材49の左端部は、第一可動部材41の前面左端部に回動可能に連結されている。また、右側の装飾部材49の右端部は、第二可動部材42の前面右端部に回動可能に連結されている。このように構成することで、第二可動部材42が第一可動部材41に対してスライドして相対変位すると、装飾部材49・49・49は図6に示す如く、下側可動体40の伸縮に伴って伸縮するのである。なお、図7以降においては装飾部材49・49・49の図示は省略している。
【0037】
下側可動体40・40を駆動させる駆動手段は、図8(b)に示す如く、基板31における左右両側に配置された移動部材(左側移動部材60L及び右側移動部材60R)と、基板31の後面における上側中央部に配置されて移動部材60L・60Rを変位させる駆動源70と、で構成される。
【0038】
左側移動部材60Lは、基板31に対して平行となる方向(本実施形態においては左右方向)に変位可能に配置される板状部材である(以下、特に記載がなければ右側移動部材60Rも左右が反転した略同一の構成とする)。具体的には、左側移動部材60Lの上下方向略中途部には、左右方向に向かって延びる案内孔66が形成されている。また、基板31の案内孔66に対応する部分には、後方に突出する案内突起35が形成されている。左側移動部材60Lは、案内孔66に案内突起35が挿通されることにより、図8(b)中の矢印cに示す如く、左右方向に変位可能に構成されるのである。
【0039】
左側移動部材60Lには、その変位方向である左右方向と交差する方向(本実施形態においては上下方向)に延びる長孔62が、遊技者側から見て基板31のガイド孔32と交差するように設けられている。そして、後述するようにこの長孔62に、第二可動部材42から突出する伝動ピン46を挿通することにより、伝動ピン46を変位可能とするのである。
【0040】
また、左側移動部材60Lには、左右方向に延びる係合孔64が形成されている。そして、係合孔64には前記の如く第一可動部材41から後方に突起する係合突起44が挿通されている。後述するように係合孔64が係合突起44と係合することで、左側移動部材60Lが第一可動部材41に対して回転力を付与するように構成されている。
【0041】
基板31の内周辺における上下方向中途部には、左右方向の外側に向かって矩形状に切り欠いた切欠き部34が形成されている。一方、左側移動部材60Lの係合孔64の周囲には、前方に矩形状に突出したガイド部63が形成されている。そして、このガイド部63が切欠き部34の内部で左右方向に摺動することにより、左側移動部材60Lが左右方向に変位可能に構成されている(図9を参照)。
【0042】
左側移動部材60Lの上端には、右側に突出するとともに下側に向けて形成されるラック部61Lが配置される。また、右側移動部材60Rの上端には、左側に突出するとともに、ラック部61Lと対向して上側に向けて形成されるラック部61Rが配置される。そして、ラック部61L・61Rは駆動源70におけるケース72に収容され、その内部でそれぞれがピニオン71と係合している。これにより、ピニオン71が図8(b)中の矢印aの如く反時計回りに回転すると、ラック部61L・61Rはそれぞれ図8(b)中の矢印bの如く内側に向かって、左側移動部材60Lと右側移動部材60Rとを引き寄せる方向に力を受ける。これにより、左側移動部材60L及び右側移動部材60Rは図8(b)中の矢印cの如く内側に向かって変位するのである。また、ピニオン71が時計回りに回転した場合は、左側移動部材60L及び右側移動部材60Rは外側に向かって、互いを遠ざける方向に変位するのである。
【0043】
基板31には、左側移動部材60Lが変位した際に長孔62が通過する部分に、ガイド孔32が設けられている。そして、第二可動部材42の伝動ピン46は、左側移動部材60Lまで延在して、長孔62とガイド孔32とが重なる部分に挿通されている。
【0044】
ガイド孔32は、図8(a)及び図9(a)に示す如く、下側可動体40の伸縮方向である左右方向に延びて形成されて第二可動部材42の伝動ピン46を下側可動体40の伸縮方向に案内する第一案内部32aと、第一案内部32aと連続して第二可動部材42の伝動ピン46を下側可動体40の回動方向に案内する第二案内部32bと、を備える。換言すれば、基板31には、下側可動体40の略伸縮方向である左右方向に延びる第一案内部32aと、第一案内部32aと連続して下側可動体40の略回動方向に延びる第二案内部32bと、を有するガイド孔32が設けられているのである。
【0045】
具体的には、第一案内部32aは下側可動体40の伸縮方向に略沿った方向である左右方向に延びるように形成されている。そして、この第一案内部32aに挿通された伝動ピン46が左側移動部材60Lの変位によって左方向又は右方向に力を与えられ、第一案内部32aで案内される。これにより、図9(b)中の矢印α1に示す如く、第二可動部材42が第一可動部材41に対して、下側可動体40の伸縮方向である左右方向に相対的にスライド変位することで下側可動体40が伸縮するのである。
【0046】
一方、第二案内部32bは、下側可動体40の回動方向に略沿って形成され、具体的には、孔33(回動支軸43)からの方向を変化させつつ、孔33からの距離が小さくなるように、上方斜め方向に延びるように形成されている。そして、この第二案内部32bに挿通された伝動ピン46が左側移動部材60Lの変位によって力を与えられ、左側移動部材60Lの長孔62内を上方向に移動しながら第二案内部32bに沿って案内される。これにより、下側可動体40には伝動ピン46を介して回動支軸43を中心として回転する方向に力が加えられて、図9(c)中の矢印β1に示す如く、下側可動体40(第一可動部材41及び第二可動部材42)が基板31に対して回動支軸43を中心として一体的に回動するのである。この際に、左側移動部材60Lの係合孔64が、第一可動部材41の係合突起44と当接して係合することで、補助的に、第一可動部材41が左側移動部材60Lから、回動支軸43に対して反時計回りの回転力を付与されるように構成されている。
【0047】
本実施形態においては上記の如く構成して、ピニオン71を図8(b)中の矢印aの如く反時計回りに回転させることにより、左側移動部材60Lと右側移動部材60Rとを引き寄せる方向である内側に向かって変位させる。これにより、図6(a)から(b)に示す如く、下側可動体40を伸長させて縮小状態から伸長状態に変化させる。そして、左側移動部材60Lと右側移動部材60Rとを内側に向かってさらに変位させることにより、図6(b)から(c)に示す如く、下側可動体40(第一可動部材41及び第二可動部材42)を基板31に対して一体的かつ相対的に回動させて伸長状態から回転状態に変化させるのである。
【0048】
一方、ピニオン71を反対方向である時計回りに回転させることにより、左側移動部材60Lと右側移動部材60Rとを互いを遠ざける方向である外側に向かってに変位させる。これにより、図6(c)から(b)に示す如く、下側可動体40(第一可動部材41及び第二可動部材42)を基板31に対して一体的かつ相対的に回動させて回転状態から伸長状態に変化させる。そして、左側移動部材60Lと右側移動部材60Rとを外側に向かってさらに変位させることにより、図6(b)から(a)に示す如く、下側可動体40を収縮させて伸長状態から縮小状態に変化させるのである。
【0049】
本実施形態に係る可動役物装置30によれば、第二可動部材42を第一可動部材41に対してスライド変位可能に収容し、第二可動部材42に設けた伝動ピン46を、第一可動部材41に形成された連通孔45に挿通している。また、基板31に、下側可動体40の略伸縮方向に延びる第一案内部32aと、第一案内部32aと連続して下側可動体40の略回動方向に延びる第二案内部32bと、を有するガイド孔32を設けると共に、ガイド孔32と交差する長孔62を設けた移動部材60を基板31の後方に平行移動可能に配置している。さらに、第一可動部材41の連通孔45に挿通する第二可動部材42の伝動ピン46を移動部材60まで延在させて基板31のガイド孔32及び移動部材60の長孔62の双方に通している。そして、移動部材60を変位させることで、伝動ピン46をガイド孔32の第一案内部32aで案内して、第二可動部材42を第一可動部材41に対してスライド変位させると共に、伝動ピン46をガイド孔32の第二案内部32bで案内して、第一可動部材41及び第二可動部材42を基板31に対して一体的に回動させるように構成している。
【0050】
上記の如く構成することにより、従来のパチンコ遊技機の可動役物装置のように複雑な機構を要することなく、下側可動体40の伸縮動作及び回動動作の双方を行うことができる。つまり、下側可動体40の伸縮動作及び回動動作を単一の駆動源で行う可動役物装置を簡単な構成で実現することが可能となるのである。
【0051】
次に、可動役物装置30のうち、左側の上側可動体50を駆動させる構成について、図6図8図10、及び図11を用いて説明する。なお、右側の上側可動体50の周辺における構成は左側と略同一であるため、その説明は省略する。
【0052】
可動役物装置30は図6及び図8に示す如く、ガイド孔37が設けられた基板31と、基板31の遊技者側に配置される上側可動体50と、基板31の遊技者側と反対側に配置されて上側可動体50を駆動させる駆動手段と、を備える。そして、図6(a)から(b)に示す如く、上側可動体50を伸縮させて縮小状態と伸長状態との間で形態を変化させる。また、図6(b)から(c)に示す如く、上側可動体50を基板31に対して相対的に回動させて伸長状態と回転状態との間で形態を変化させるのである。
【0053】
上側可動体50は図6及び図10に示す如く、第一可動部材51と第二可動部材52とを備えて構成される。図10(a1)は左側の上側可動体50の正面図、図10(a2)は左側の上側可動体50の背面図、図10(b)は図10(a1)におけるY−Y線断面図である。
【0054】
第一可動部材51は、その内部に第二可動部材52を左上方・右下方にスライド可能に収容した中空部材である。そして、第一可動部材51の後面における右下側(図10(a1)における右下側)端部には、後方に突起する回動支軸53が、基板31に設けられた孔38(図8(a)を参照)に挿入可能に形成されている。第一可動部材51はこの回動支軸53が孔38に挿入されることにより、回動支軸53を支点として基板31に回動可能に支持されるのである。
【0055】
第一可動部材51の後面には、図10(a1)及び(b)に示す如く、後方に突起して左側移動部材60Lまで延在する突起部(第二突起部)54が形成されている。突起部54は後述するように、左側移動部材60Lに形成された孔である離接部69と当接することにより、第一可動部材51に対して回転力を付与するためのものである。
【0056】
第一可動部材51の後面には、左上方向から右下方向に向かって延びる連通孔55が形成されている。連通孔55には後述するように、第二可動部材52に形成された伝動ピン(第一突起部)56が挿通される。
【0057】
第二可動部材52は、第一可動部材51の内部で長手方向にスライド可能に収容されることにより、第一可動部材51に支持された板状部材である。また、第二可動部材52の後面における外側(図10(a1)における左上側)端部には、第一可動部材51に形成された連通孔55を通って、遊技者側と反対側である後方に突出する伝動ピン56が設けられる。そして、伝動ピン56が上側可動体50の伸縮方向(本実施形態においては左上方向及び右下方向)に沿って変位することにより、第二可動部材52が第一可動部材51に対して相対変位が可能となるように構成されている。換言すれば、第二可動部材52の伝動ピン56に対して力を与えると、基板31に支持された第一可動部材51に対して第二可動部材52が、上側可動体50の伸縮方向である左上方向及び右下方向にスライド変位し、図10(a1)及び(a2)中の二点鎖線に示す如く上側可動体50が伸縮するのである。
【0058】
上側可動体50の前面には、図6に示す如く三個の装飾部材59・59・59が配置される。それぞれの装飾部材59・59・59は相互に回動自在に連結されている。また、左側の装飾部材59の左端部は、第一可動部材51の前面左端部に回動可能に連結されている。また、右側の装飾部材59の右端部は、第二可動部材52の前面右端部に回動可能に連結されている。このように構成することで、第二可動部材52が第一可動部材51に対してスライドして相対変位すると、装飾部材59・59・59は図6に示す如く、上側可動体50の伸縮に伴って伸縮するのである。なお、図8以降においては装飾部材59・59・59の図示は省略している。
【0059】
上側可動体50・50を駆動させる駆動手段は、下側可動体40・40を駆動させる駆動手段と共通の構成としている。即ち、図8(b)に示す如く、基板31における左右両側に配置された移動部材(左側移動部材60L及び右側移動部材60R)と、この移動部材60L・60Rを変位させる駆動源70と、で構成される。移動部材(左側移動部材60L及び右側移動部材60R)は、図11(a1)・(a2)に示す第一位置(本実施形態において上側可動体50・50が縮小状態となる位置)から、図11(c1)・(c2)に示す第二位置(本実施形態において上側可動体50・50が回転状態となる位置)まで移動するものとする。なお、上側可動体50・50の駆動手段と下側可動体40・40の駆動手段とを異なる構成とすることも可能である。
【0060】
左側移動部材60Lには、その変位方向である左右方向と交差する方向(本実施形態においては上下方向)に延びる長孔67が遊技者側から見て基板31のガイド孔37と交差するように設けられている。そして、後述するようにこの長孔67に、第二可動部材52から突出する伝動ピン56を挿通することにより、伝動ピン56を変位可能とするのである。
【0061】
また、左側移動部材60Lの離接部69の周囲には、前方に矩形状に突出したガイド部68が形成されている。そして、このガイド部68が後述する許容部37bの内部で左右方向に摺動することにより、左側移動部材60Lが左右方向に変位可能に構成されている(図11を参照)。
【0062】
また、左側移動部材60Lには、左右方向に延びる孔である離接部69が形成されている。そして、離接部69には前記の如く第一可動部材51から後方に突起する突起部54が挿通されている。また、突起部54は左側移動部材60Lが第一位置から第二位置まで移動する移動経路上に位置して配置されている。そして、後述するように離接部69が突起部54と当接することで、左側移動部材60Lが第一可動部材51に対して回転力を付与するように構成されている。
【0063】
基板31には、左側移動部材60Lが変位した際に長孔67が通過する部分に、ガイド孔37が設けられている。そして、第二可動部材52の伝動ピン56は、左側移動部材60Lまで延在して、長孔67とガイド孔37とが重なる部分に挿通されている。
【0064】
ガイド孔37は、図8(a)及び図11に示す如く、上側可動体50の伸縮方向に略沿った方向である左上方向・右下方向に延びて形成されて第二可動部材52の伝動ピン56を上側可動体50の伸縮方向に案内する案内部37aと、案内部37aと連続して第二可動部材52の伝動ピン56を規制しない許容部37bと、を備える。換言すれば、基板31には、上側可動体50の略伸縮方向である左上方向及び右下方向に延びる案内部37aと、案内部37aと連続して第二可動部材52の伝動ピン56の上側可動体50の回動方向への変位を許容する許容部37bと、を有するガイド孔37が設けられているのである。
【0065】
具体的には、案内部37aは上側可動体50の伸縮方向である左上方向及び右下方向に延びるように形成されている。そして、この案内部37aに挿通された伝動ピン56が左側移動部材60Lの第一位置から第二位置までの変位によって右下方向又は左上方向に力を与えられ、案内部37aで案内される。これにより、図11(b)中の矢印α2に示す如く、第二可動部材52が第一可動部材51に対して、上側可動体50の伸縮方向である左上方向及び右下方向に相対的にスライド変位することで上側可動体50が伸縮するのである。
【0066】
一方、許容部37bは、基板31の内周辺における上端部に、左右方向の外側に向かって矩形状に切り欠いた切欠き部として形成されている。左側移動部材60Lによって案内部37aを案内されてきた伝動ピン56は、この許容部37bにおいてはその変位が規制されない(許容部37bは伝動ピン56の変位を許容する)のである。
【0067】
そして、左側移動部材60Lが左端である第一位置(外側端位置)から右端である第二位置(内側端位置)に移動する過程で、離接部69における左側内周部が、第一可動部材51の突起部54と当接して第一可動部材51を押圧し、同時に伝動ピン56が許容部37bの内側を移動することで、第一可動部材51が左側移動部材60Lから、回動支軸53に対して回転力を付与される。これにより、上側可動体50には突起部54を介して回動支軸53を中心として回転する方向に力が加えられて、図11(c)中の矢印β2に示す如く、上側可動体50(第一可動部材51及び第二可動部材52)が基板31に対して回動支軸53を中心として一体的に回動するのである。
【0068】
本実施形態においては上記の如く構成して、ピニオン71を図8(b)中の矢印aの如く反時計回りに回転させることにより、左側移動部材60Lと右側移動部材60Rとを引き寄せる方向である内側に向かって変位させる。これにより、図6(a)から(b)に示す如く、上側可動体50を伸長させて縮小状態から伸長状態に変化させる。そして、左側移動部材60Lと右側移動部材60Rとを内側に向かってさらに変位させることにより、図6(b)から(c)に示す如く、上側可動体50(第一可動部材51及び第二可動部材52)を基板31に対して一体的かつ相対的に回動させて伸長状態から回転状態に変化させるのである。
【0069】
一方、ピニオン71を反対方向である時計回りに回転させることにより、左側移動部材60Lと右側移動部材60Rとを互いを遠ざける方向である外側に向かってに変位させる。これにより、図6(c)から(b)に示す如く、上側可動体50(第一可動部材51及び第二可動部材52)を基板31に対して一体的かつ相対的に回動させて回転状態から伸長状態に変化させる。そして、左側移動部材60Lと右側移動部材60Rとを外側に向かってさらに変位させることにより、図6(b)から(a)に示す如く、上側可動体40を収縮させて伸長状態から縮小状態に変化させるのである。
【0070】
本実施形態に係る可動役物装置30によれば、第二可動部材52を第一可動部材51に対してスライド変位可能に収容し、第二可動部材52に設けた伝動ピン56を、第一可動部材51に形成された連通孔55に挿通している。また、基板31に、上側可動体50の略伸縮方向に延びる案内部37aと、案内部37aと連続して第二可動部材52の伝動ピン56の変位を許容する許容部37bと、を有するガイド孔37を設けると共に、ガイド孔37と交差する長孔67を設けた移動部材60を基板31の後方に平行移動可能に配置している。さらに、第一可動部材51の連通孔55に挿通する第二可動部材52の伝動ピン56を移動部材60まで延在させて基板31のガイド孔37及び移動部材60の長孔67の双方に通している。そして、移動部材60を変位させることで、伝動ピン56をガイド孔37の案内部37aで案内して、第二可動部材52を第一可動部材51に対してスライド変位させると共に、移動部材60が第一位置から第二位置に移動する過程で、第一可動部材51の突起部54と当接して第一可動部材51を押圧して、第一可動部材51及び第二可動部材52を基板31に対して一体的に回動させるように構成している。
【0071】
上記の如く構成することにより、従来のパチンコ遊技機の可動役物装置のように複雑な機構を要することなく、上側可動体50の伸縮動作及び回動動作の双方を行うことができる。つまり、上側可動体50の伸縮動作及び回動動作を単一の駆動源で行う可動役物装置を簡単な構成で実現することが可能となるのである。
【0072】
なお、本実施形態における下側可動体40及び上側可動体50は、第一可動部材41(51)の内部に第二可動部材42(52)を収容してスライド可能に構成したが、その構成は本形態に限定されるものではない。例えば、図12に示す第二実施形態の如く、上側可動体140を第一可動部材141と第二可動部材142とで構成し、第一可動部材141に形成されたレール145を第二可動部材142が摺動してスライドする構成とすることも可能である。本実施形態においては、第二可動部材142の後部(レール145よりも後側)には係止板147が配置され、この係止板147に伝動ピン(突起部)146が配設されている。なお、本実施形態における回動支軸143、係合突起144、及び伝動ピン146は、前記実施形態の下側可動体40における回動支軸43、係合突起44、及び伝動ピン46と構成及び作用が同一であるため、その説明は省略する。
【0073】
なお、本実施形態における下側可動体40及び上側可動体50は、下側可動体40及び上側可動体50が伸長した後に回転するように構成されているが、この順序は限定されるものではない。つまり、ガイド孔32及びガイド孔37の形状を変更すること等により、下側可動体40及び上側可動体50が回転した後に伸長する構成や、回転と伸長が交互に行われる構成とすることも可能である。
【符号の説明】
【0074】
1 遊技機
5 遊技盤
30 可動役物装置
31 基板
32 ガイド孔
41 第一可動部材
42 第二可動部材
43 回動支軸
46 伝動ピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12