(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5720207
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月20日
(54)【発明の名称】永久磁石同期発電機の電力変換装置
(51)【国際特許分類】
H02P 9/48 20060101AFI20150430BHJP
【FI】
H02P9/48 A
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2010-265919(P2010-265919)
(22)【出願日】2010年11月30日
(65)【公開番号】特開2012-120276(P2012-120276A)
(43)【公開日】2012年6月21日
【審査請求日】2013年10月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100150441
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 洋一
(72)【発明者】
【氏名】上原 深志
(72)【発明者】
【氏名】大沢 博
【審査官】
マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】
特開平03−098498(JP,A)
【文献】
特表2010−518807(JP,A)
【文献】
特開2007−151388(JP,A)
【文献】
実開昭62−57600(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 9/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
永久磁石同期発電機から出力される交流電力を、ダイオード整流器にて直流電力に整流し、
前記永久磁石同期発電機と前記ダイオード整流器との間に、永久磁石同期発電機に無効電力を供給するための電力変換器を接続する永久磁石同期発電機の電力変換システムにおいて、
前記永久磁石同期発電機の巻線は各相巻線の両端を端子に引き出したオープン巻線とし、一方の巻線端子を前記ダイオード整流器の入力端子に接続し、他方の巻線端子を前記永久磁石同期発電機に無効電力を供給するための電力変換器の出力端子に接続することを特徴とする永久磁石同期発電機の電力変換システム。
【請求項2】
永久磁石同期発電機から出力される交流電力を、ダイオード整流器にて直流電力に整流し、
前記永久磁石同期発電機と前記ダイオード整流器との間に、永久磁石同期発電機に無効電力を供給するための電力変換器を接続する永久磁石同期発電機の電力変換システムにおいて、
前記永久磁石同期発電機の巻線は各相巻線の両端を端子に引き出したオープン巻線とし、一方の巻線端子を前記ダイオード整流器の入力端子に接続し、他方の巻線端子を前記永久磁石同期発電機に無効電力を供給するための電力変換器の出力端子に接続し、前記電力変換器が出力する無効電力により、前記永久磁石同期発電機の端子電圧をほぼ一定に制御することを特徴とする永久磁石同期発電機の電力変換システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電力変換システムにおいて、
前記永久磁石同期発電機に無効電力を供給するための電力変換器には、前記永久磁石同期発電機あるいは別の電源から電力を供給するようにしたことを特徴とする永久磁石同期発電機の電力変換システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、永久磁石同期発電機から生じる電力を変換する電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図14に、界磁に永久磁石を有する同期発電機である永久磁石同期発電機(以下、単に永久磁石発電機とも呼ぶ)と電力変換装置から構成される従来のシステム構成例を示す。永久磁石発電機1は、発電機駆動装置2により駆動される。この発電機駆動装置としては、例えば風力発電における風車、水力発電における水車、火力発電におけるタービン、ディーゼル発電におけるディーゼルエンジン等が該当する。
永久磁石発電機から出力される交流電圧は、ダイオード整流器3により直流電圧に整流された後、インバータ4により交流電圧に変換され、さらに高調波抑制フィルタ回路5を経由して電源系統に電力を供給する。
【0003】
本システムでは、永久磁石発電機の出力にダイオード整流器が接続されているので、永久磁石発電機の基本波力率はほぼ1となる。このため、負荷の増大とともにリアクタンス電圧降下が大きくなり端子電圧が低下する。その結果、発電設備の出力限界が低下するといった問題があった。
図15と
図16は上記を説明するための図である。
図15は巻線抵抗を無視した永久磁石発電機の一相分の等価回路を示し、永久磁石発電機が発電機誘起電圧Eと巻線のリアクタンスX
Lで構成され、発電機端子電圧Vと、リアクタンス電圧降下jX
L・I(jは虚数単位、Iは発電機電流)のベクトル和が、発電機誘起電圧Eに一致することを示している。
図16は発電機の力率が1、すなわち発電機端子電圧Vと発電機電流Iの方向が同方向の場合のベクトル図を示す。永久磁石発電機の力率が1の場合は
図16に示す各ベクトルにより直角三角形が構成され、発電機誘起電圧Eは直角の角度と向かい合う辺に対応する。このため、発電機誘起電圧Eが最も大きく、VはEより低下する。また、発電機電流Iが大きくなるほど、Vはより小さくなることが容易に分かる。やがて、Iがさらに増加すると、それ以上にVが低下して、発電機の定格電流に達するまでに出力限界が生じてしまうという問題が生じる。
巻線のリアクタンスを小さく設計すれば、上記問題の影響を低減できる。しかし、リアクタンスの小さな永久磁石発電機を設計するには、発電機が大型・高コスト化するという別の問題が生じる。
【0004】
この問題を解決する公知の技術として、特許文献1がある。特許文献1は、発電機に蓄えられた磁気エネルギーを磁気エネルギー蓄積用コンデンサに蓄積し、磁気エネルギー蓄積用コンデンサを含む磁気エネルギー回生回路により蓄積したエネルギーを放出することで、発電機のリアクタンス電圧降下の電圧補償を行う技術を開示している。しかし、特許文献1の方式では、(1)磁気エネルギー回生回路の構成が複雑であるため高コスト化する、(2)逆導通スイッチ(例えば逆導通IGBT)を使用するので、製品化されているスイッチが非常に限定されるので実用化に問題がある、といった問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−141162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
永久磁石発電機の交流電圧から直流電圧を得る手段として、安価なダイオード整流器を使用した場合において、発電機のリアクタンス電圧降下を補償して出力限界を低下させない有効な方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、永久磁石同期発電機から出力される交流電力を、ダイオード整流器にて直流電力に整流
し、前記永久磁石同期発電機と前記ダイオード整流器との間に、永久磁石同期発電機に無効電力を供給するための電力変換器を接続する
永久磁石同期発電機の電力変換システムにおいて、前記永久磁石同期発電機の巻線は各相巻線の両端を端子に引き出したオープン巻線とし、一方の巻線端子を前記ダイオード整流器の入力端子に接続し、他方の巻線端子を前記永久磁石同期発電機に無効電力を供給するための電力変換器の出力端子に接続するものとする。
【0008】
また、上記電力変換システムにおいては
、前記電力変換器が出力する無効電力により、永久磁石同期発電機の端子電圧をほぼ一定に制御してもよい。
また、上記電力変換システムにおいては
、前記永久磁石同期発電機に無効電力を供給するための電力変換器には、前記永久磁石同期発電機あるいは別の電源から電力を供給してもよい。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、永久磁石同期発電機から出力される交流電力を、ダイオード整流器にて直流電力に整流する永久磁石同期発電機の電力変換システムにおいて、小容量の無効電力補償用電力変換器により永久磁石発電機に無効電力を供給することで、負荷が増大したときにも端子電圧をほぼ一定に制御でき、永久磁石発電機の出力限界を向上できる。
また、無効電力補償用電力変換器は一般的なインバータが使用できるので、前述した特許文献1に開示されるような特殊な電力変換が不要になるため、汎用的かつ安価な装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】この発明の第1の実施形態の回路の詳細を示す図
【
図3】この発明の第2の実施形態における永久磁石発電機の1相あたりのベクトル図
【
図4】この発明の第2の実施形態における制御ブロック図
【
図8】この発明の第3の実施形態における永久磁石発電機の1相あたりのベクトル図
【
図9】この発明の第3の実施形態における制御ブロック図
【
図16】従来技術における永久磁石発電機の1相あたりのベクトル図
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、第1の発明の実施形態を示す構成図である。永久磁石発電機1の交流出力電圧をダイオード整流器3にて直流電圧に整流後、インバータ4を介して交流電圧を出力する。インバータの出力には、高調波抑制フィルタ回路5が接続されている。さらに、永久磁石発電機1とダイオード整流器間には電力変換器6が並列に接続されている。
図2は、本発明に直接関係する部分だけを3相回路で詳細に示した図である。同図に示すように電力変換器6は、交流リアクトル6Aと、ブリッジ接続されたIGBTコンバータ6Bと、直流回路に接続されたコンデンサ6Cとから構成されている。このように、電力変換器6には、永久磁石発電機以外からは電力を入出力する回路が無いので、電力変換器6は有効電力を継続して電力変換することはできないが、無効電力に関しては継続して永久磁石発電機に供給することが可能である。以下では電力変換器6のように、永久磁石発電機に無効電力を供給できる電力変換器を無効電力補償用電力変換器と呼ぶことにする。
本構成とすることにより、永久磁石発電機に無効電力を供給できるようになるため、永久磁石発電機のリアクタンス電圧降下を補償して、発電機の出力限界を高めることができる。なお、無効電力補償用電力変換器の損失分だけは、永久磁石発電機から供給する必要がある。
【0012】
図3は、第2の実施形態を適用した場合における永久磁石発電機のベクトル図の例を示す。VとIは、それぞれ無効電力補償前の発電機端子電圧と発電機電流である。発電機誘起電圧Eは、無効電力補償の有無によって変化しない。ΔIは無効電力補償用電力変換器で補償される進み力率の補償電流である。IとΔIの合成が補償後の発電機電流I’となる。I’と直交してリアクタンス電圧降下jX
L・I’が発生し、これと補償後の発電機端子電圧V’とのベクトル和が発電機誘起電圧Eに一致する。ΔVは、補償前の発電機端子電圧Vと、補償後の発電機電圧V’の差であり、この電圧は補償電流ΔIによって補償される発電機端子電圧に相当する。
図16と
図3の違いを比較すると分かるように、進み力率の補償電流ΔIによって、発電機端子電圧Vの低下を補償できることが分かる。
次に、無効電力補償用電力変換器の具体的な制御方法の例について説明する。
図4は、第2の実施形態例を示す構成図であり、リアクタンス電圧降下の補償法を具体的に示すものである。
ダイオード整流器の入力には、電圧センサPT1と電流センサCT1が接続されており、無効電力補償用電力変換器の出力には電流センサCT2が接続されている。電圧センサの出力は3相/2相変換器7Aに入力され、さらにPhase Locked Loop(PLL)回路8によって、ダイオード整流器の入力電圧に同期した数1に示す直交2相基準信号Vα0とVβ0を得る。
[数1]
Vα0=cos(ωt+φ),Vβ0=sin(ωt+φ)
ここで、ω:発電機電圧の角周波数、t;時間、φ:位相
電流センサCT1の信号を3相/2相変換器7Bに入力し、ダイオード整流器に入力される直交2相電流Iα1とIβ1を得る。本電流と数1の基準信号から、ダイオード整流器に流れる有効電流成分を数2に従って演算器9Aで演算する。
[数2]
Ip1=Iα1・Vα0+Iβ1・Vβ0
同様に、無効電力補償用電力変換器の電流をCT2で検出し、3相/2相変換器7Cで直交2相電流Iα2とIβ2を演算し、数1の基準信号から、無効電力補償用電力変換器に流れる有効電流成分Ip2と無効電流成分Iq2を数3に従って演算器9Bで演算する
[数3]
Ip2=Iα2・Vα0+Iβ2・Vβ0
Iq2=−Iα2・Vβ0+Iβ2・Vα0
電圧調節器10は、無効電力補償用電力変換器の直流電圧を目標値Ed*に制御する調節器である。その入力には、上記目標値Ed*と、電圧センサPT2で検出した直流電圧Edが入力されていいる。電圧調節器の出力は、直流電圧を目標値に制御するために必要な、無効電力補償用電力変換器の有効電流の目標値Ip2*となる。一方、無効電力補償用電力変換器の無効電流の目標値Iq2は、ダイオード整流器に流入する有効電流Ip1から非線形関数器11を用いて無効電流の指令値Iq2*が演算される。Ip2*とIq2*は、それぞれ電流調節器12Aと12Bに入力され、それぞれ検出されたIp2とIq2の偏差が増幅される。両電流調節器の出力はパルス幅変調器13に入力されて、その出力信号によって無効電力補償用電力変換器の6Bがパルス幅変調(PWM)制御される。
【0013】
図5と
図6は上記制御によって得られる効果を数値計算した一例を示す。永久磁石発電機は発電機誘起電圧(線間電圧)が400V、定格電流が100A、リアクタンスが2Ωとする。
図5は発電機電流と発電機端子電圧の関係を示し、破線が従来制御、実線が本発明の制御による特性である。ただし、本発明における非線形関数は簡単のため線形とし、補償する無効電流とダイオード整流器に流れる有効電流の比を一定値0.35としている。従来制御では定格電流100Aのときの端子電圧が200Vに低減しているのに対し、本発明では全電流範囲において発電機誘起電圧400Vの約10%以内に制御できている。
図6は発電機電流と発電機出力の関係を示し、破線が従来装置、実線が本発明の装置による特性である。従来装置では、80Aのときに出力限界が生じ、最大出力は40kWである。これに対し、本発明の装置での最大出力は約56kWである。
本例の場合では無効電流と有効電流の比を0.35としているので、無効電力補償用電力変換器が必要な容量は、ダイオード整流器容量の35%となる。従って、ダイオード整流器と小容量の無効電力補償用電力変換器の組み合わせにより、安価な電力変換装置を構成することができる。
【0014】
図7は、第3の実施形態を示すシステム構成図であり、本発明に直接関係する部分だけを3相回路で示した図である。同図に示すように、永久磁石発電機1の巻線構成は各相巻線の両端を端子に引き出したオープン巻線であり、U1〜W1と、U2〜W2の2組の巻線端子を有する。U1〜W1端子は第1の発明における永久磁石発電機の巻線端子に相当し、ダイオード整流器3の入力端子に接続される。他の一方の巻線端子U2〜W2は無効電力補償用電力変換器6の出力端子に接続される。無効電力補償用電力変換器6の出力電圧は、永久磁石発電機に流れる電流と90度位相差の電圧を出力することにより、永久磁石発電機に無効電力を供給することができ、第1の発明と同様にリアクタンス電圧降下を補償する効果が得られる。また、無効電力補償用電力変換器は、基本的に無効電力だけを永久磁石発電機に供給するので、第1の発明と同様に直流回路には基本的にはコンデンサを接続するだけでよく、その他の主回路電源は不要である。
【0015】
図8は、第3の実施形態における永久磁石発電機のベクトル図の例を示す。ΔVは無効電力補償用電力変換器が出力する補償電圧であり、この電圧と発電機自体の端子電圧Vとのベクトル和が、補償後の端子電圧V’(以下、補償後端子電圧と呼ぶ)となる。V’と補償後の発電機電流I’は、ダイオード整流器の作用により同方向である。なお、永久磁石発電機の特性自体に変化は無いので、Vとリアクタンス電圧降下jX
L・I’のベクトル和は、発電機誘起電圧Eに一致する。同図から分かるように、EとV’の差電圧は小さいので、発電機電流に関わらず端子電圧V’をほぼ一定に制御できる。また、補償電圧ΔVを大きくすれば、補償後端子電圧V’は発電機誘起電圧に近づくことが分かる。
次に、無効電力補償用電力変換器の具体的な制御方法の例について説明する。
図9は、第3の実施形態例を示す構成図であり、リアクタンス電圧降下の補償法を具体的に示すものである。
【0016】
オープン巻線の永久磁石同期発電機の電流はCT1で検出され、3相/2相変換器により、直交2相の電流に変換される。移相器14は、この直交2相電流を移相し、基本的には90度だけ移相する。この信号に係数Kを比例器15で乗じ、無効電力補償用電力変換器6の電圧指令とする。この電圧指令により、無効電力補償用電力変換器の6BがPWM制御される。このような構成にすることにより、発電機電流の大きさに比例し、かつ同電流に対して90度位相差の電圧が出力できる。なお、電圧調節器10は、無効電力補償用電力変換器の直流電圧Edを目標値Ed*に制御する調節器であり、移相器14の移相角度を変化させることで、直流電圧を制御できる。
【0017】
図10は、前述したパラメータをもつ永久磁石発電機において、発電機電流が定格電流100Aのときの補償後端子電圧の計算結果を示す。この端子電圧は極値をもち、最大電圧は発電機誘起電圧となる。この電圧値まで補償電圧を大きくすれば、最大の端子電圧が得られるが、無効電力補償用電力変換器の容量も大きくなるので、端子電圧の上限は実用的に制限するのがよい。例えば、端子電圧を350Vとするならば補償電圧は150V必要であり、装置容量の38%の容量(150/400×100%)でよいことになる。
図11は、比例器15の係数Kを定格電流にて上記の関係となるように選定したときに、従来装置の発電機端子電圧と、本発明による補償後端子電圧の特性を示す。
図12は同じ条件における従来装置と本発明装置の発電機出力を示す。両図から明らかなように、本発明により補償後端子電圧がほぼ一定に制御でき、発電機出力も従来装置に対して大きく向上できる。
【0018】
図13は、第4の実施形態を示すシステム構成図であり、本発明に直接関係する部分だけを示した図である。第3の発明では、無負荷または軽負荷運転して、発電機電流がゼロまたは微小の場合、無効電力補償用電力変換器の直流電圧を一定に制御することが不可能または困難になる問題がある。第4の発明はこの欠点を解決するため、ダイオード整流器3Aと、1次巻線が永久磁石発電機1のU1〜W1端子に接続され、2次巻線が前記ダイオード整流器3Aに接続された変圧器17を用い、無効電力補償用電力変換器に給電する構成となっている。
【0019】
このような構成にすることにより、無効電力補償用電力変換器6の直流回路には、同変換器の損失分の電力が安定して供給できるので、発電機電流が微小の場合でも上記直流回路の電圧をほぼ一定にできる。
また、第1および第2の発明においても、無効電力補償用電力変換器にダイオード整流器と変圧器からなる給電回路を接続すれば、無効電力補償用電力変換器の直流回路電圧を安定化できる作用がある。
また、インバータを用いてダイオード整流器の出力を交流電圧に変換するシステムなどにおいては、永久磁石同期発電機から給電するのに代えて、
図1に示す電源系統から給電してもよい。
【符号の説明】
【0020】
1…永久磁石発電機、2…発電機駆動装置、3、3A…ダイオード整流器、4…インバータ、5…高調波抑制フィルタ、6…電力変換器、6A…交流リアクトル、6B…IGBTコンバータ、6C…コンデンサ、7A、7B、7C…3相/2相変換器、8…PLL回路、9A、9B…演算器、10…電圧調節器、11…非線形関数器、12A、12B…電流調節器、13…パルス幅調節器、14…移相器、15…比例器、16…加算器、17…変圧器