【実施例】
【0024】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中において、部および%は、特に断らない限り質量基準である。
また、実施例中の各種の測定は、下記の方法に拠った。
[重量平均分子量]
重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレンの測定結果から作成した検量線を用いて、ポリスチレン換算値を測定した。また、重量平均分子量が700万を超える領域では、作成した検量線を外挿して、ポリスチレン換算値を測定した。測定装置として「HLC−8120(商品名)」(東ソー社製)、カラムとして「GMHHR−Hカラム(商品名)」(東ソー社製)、検出器として示差屈折率計を用い、温度40℃、溶媒をテトラヒドロフラン、流速を0.4ml/分として測定した。
なお、測定に用いた試料は、凝固後のポリマー25mgをテトラヒドロフラン10mlに溶解させた後、フィルターろ過(MILLIPORE社製、Millex-FA 孔径1.0μm)を行って調製したものを用いた。
[不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位の総量]
不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位の総量(質量%)は、元素分析により測定した窒素含有量から算出した。
【0025】
[比誘電率]
まず、キャスト法によって、本発明の未硬化ゴム組成物を硬化させてなる硬化体からなるフィルムを得た。次に、測定雰囲気が23℃かつ50%RHである環境下、このフィルムの両面に電極を配置して、交流電圧が1Vにおいて、交流周波数10Hz,100Hz、1,000Hzでの比誘電率の測定をした。測定装置として「LCRハイテスタ3532−50」(HIOKI社製)を使用した。値が大きいものほど、比誘電率に優れている。
[耐電圧性]
上記の比誘電率の測定の対象物と同様の作製方法によって得られたフィルムを用いて、測定雰囲気が23℃かつ50%RHである環境下、両面に電極を配置して、印加する直流電圧を0Vから0.1V/秒で増加させた。印加電圧の増加により、最初に0.01mAの電流が流れた時の電圧を初期耐電圧性として評価した。測定装置として「TOS5051」(菊水電子工業製)を使用した。0.01mAの電流が流れ始めるまでの電圧が高いものほど、耐電圧性に優れている。
[柔軟性]
上記の比誘電率の測定の対象物と同様の作製方法によって得られたフィルムを用いて、JIS K6251に準拠して引張試験を行った。サンプルとしてダンベル状2号形を用いて、100%伸張時の引張応力(MPa)を測定した。測定装置として「UCT−2.5T」(オリエンテック社製)を使用した。100%伸張時の引張応力が小さいものほど、柔軟性に優れている。
[耐オゾン性]
上記の比誘電率の測定の対象物と同様の作製方法によって得られたサンプルを用いて、JIS K 6259に準拠して耐オゾン試験を行った。サンプルの伸張10%、オゾン濃度50pphm、40℃にて劣化試験を行い、72時間後に生じたフィルムのき裂を評価した。劣化状態は「A−1:10倍の拡大鏡で少数のき裂が確認できる」等、上記JIS規格による記録を行った。試験機としては「OMS−HVCR」(スガ試験機社製)を使用した。劣化試験後にき裂の入らないものほど、耐オゾン性に優れている。
[耐熱性]
上記の比誘電率の測定の対象物と同様の作製方法によって得られたフィルムを用いて、サンプルへ張力をかけて10%伸張させ、空気中120℃の環境下、72時間の劣化試験を行った。その後、フィルムへの張力を除き、室温にて30分間放置した。その後、フィルムの残留歪を測定し、残留歪が5%以下のものを耐熱性が良好(下記の表中の評価:「良」)とし、5%以上のものを耐熱性が悪い(下記の表中の評価:「不良」)とする。試験機としては「STD−45P」(東洋精機社製)を使用した。
[製膜性]
キャスト法によりフィルムを作製する際に、公差10%以内の厚みで作製できるものを製膜性が良好(下記の表中の評価:「良」)とし、公差10%以上となるものを製膜性が悪い(下記の表中の評価:「不良」)とした。
[導電性]
まず、明細書の段落0022に記載の方法によって電極用フィルムを得た。次に、23℃かつ50%RHの環境下、このフィルムを用いて、JIS K7194に準拠して体積抵抗率を測定した。測定装置として「ロレスタGP(MCP-T600)」( 三菱化学社製)を使用して、四探針法により測定した。体積抵抗率の値が小さいものほど、導電性に優れている。
【0026】
[アクリルゴムの製造方法]
(合成例1)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレ−ト89部、アクリロニトリル10部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN、N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(1)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(1)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(1))を得た。
得られた共重合体(1)は、重量平均分子量が384万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位;本明細書中、「AN量」ともいう。)の含有割合が10質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0027】
(合成例2)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート84部、アクリロニトリル15部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(2)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(2)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させて、ゴム状の共重合体(共重合体(2))を得た。
得られた共重合体(2)は、重量平均分子量が663万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0028】
(合成例3)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート28部、アクリロニトリル5部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート0.33部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えて30分間反応を行った。その後、エチルアクリレート56部、アクリロニトリル10部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート0.67部の混合物からなる単量体成分を、2時間掛けて添加し、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(3)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(3)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させて、ゴム状の共重合体(共重合体(3))を得た。
得られた共重合体(3)は、重量平均分子量が350万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0029】
(合成例4)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート42部、アクリロニトリル4部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート0.5部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その2時間後にエチルアクリレート42部、アクリロニトリル11部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート0.5部からなる単量体成分を加えて、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(4)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(4)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させて、ゴム状の共重合体(共重合体(4))を得た。
得られた共重合体(4)は、重量平均分子量が594万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0030】
(合成例5)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート84部、アクリロニトリル15部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率96%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(5)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(5)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させて、ゴム状の共重合体(共重合体(5))を得た。
得られた共重合体(5)は、重量平均分子量が2334万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0031】
(合成例6)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート79部、アクリロニトリル20部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(6)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(6)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させて、ゴム状の共重合体(共重合体(6))を得た。
得られた共重合体(6)は、重量平均分子量が4215万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が20質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0032】
(合成例7)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、2−エチルヘキシルアクリレート64部、アクリロニトリル35部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(7)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(7)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させて、ゴム状の共重合体(共重合体(7))を得た。
得られた共重合体(7)は、重量平均分子量が11,722万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が35質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0033】
(合成例8)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート81部、アクリロニトリル15部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート4部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.53部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチル
ヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(8)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(8)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(8))を得た。
得られた共重合体(8)は、重量平均分子量が15,509万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、4質量%である。
【0034】
(合成例9)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート77部、アクリロニトリル15部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート8部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.53部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(8)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(8)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(9))を得た。
得られた共重合体(9)は、重量平均分子量が16,086万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、8質量%である。
【0035】
(合成例10)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、メチルアクリレート42部、ブチルアクリレート42部、アクリロニトリル15部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(10)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(10)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(10))を得た。
得られた共重合体(10)は、重量平均分子量が440万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0036】
(合成例11)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、2−メトキシエチルエチルアクリレート20部、ブチルアクリレート64部、アクリロニトリル15部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチル
ヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(11)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(11)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(11))を得た。
得られた共重合体(11)は、重量平均分子量が367万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0037】
(合成例12)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、ブチルアクリレ−ト84部、アクリロニトリル15部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN、N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(12)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(12)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(12))を得た。
得られた共重合体(12)は、重量平均分子量が645万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0038】
(合成例13)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート42部、ブチルアクリレ−ト42部、アクリロニトリル15部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.18部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN、N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(13)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(13)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(13))を得た。
得られた共重合体(13)は、重量平均分子量が514万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0039】
(合成例14)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート84部、アクリロニトリル15部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.35部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチル
ヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(9)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(14)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(14))を得た。
得られた共重合体(14)は、重量平均分子量が74万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0040】
(合成例15)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート96部、アクリロニトリル3部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.05部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(15)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(15)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(15))を得た。
得られた共重合体(15)は、重量平均分子量が440万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が3質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0041】
(合成例16)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート96部、アクリロニトリル3部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.20部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(16)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(16)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(16))を得た。
得られた共重合体(16)は、重量平均分子量が115万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が3質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0042】
(合成例17)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート96部、アクリロニトリル3部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート1部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.30部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(17)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(17)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(17))を得た。
得られた共重合体(17)は、重量平均分子量が52万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が3%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0043】
(合成例18)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)7部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート94部、アクリロニトリル3部、アリルグリシジルエーテル3部からなる単量体成分と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(18)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(18)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(18))を得た。
得られた共重合体(18)は、重量平均分子量が91万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が3%であった。アリルグリシジルエーテルに由来する構造単位の含有割合は、3質量%である。
【0044】
(合成例19)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート51部、アクリロニトリル45部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート4部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.53部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(19)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(19)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させてゴム状の共重合体(共重合体(19))を得た。
得られた共重合体(19)は、重量平均分子量が24,551万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が45質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、4質量%である。
【0045】
(合成例20)
まず、乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)6部を水250部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、エチルアクリレート70部、アクリロニトリル15部、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート15部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン0.53部と、レドックス触媒とを反応器に仕込み、15℃に温度調節した後、重合開始剤としてパラメンタンハイドロパーオキサイド0.02部を加えた。その後、重合転化率95%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(20)を得た。
その後、凝固剤を0.5%溶解させた50℃の水の中へ、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージSP)1部と重合体ラテックス(2)を加えて塩析を行った。その後、析出物を水洗、脱水し、90℃に設定した送風乾燥機で乾燥させて、ゴム状の共重合体(共重合体(20))を得た。
得られた共重合体(2)は、重量平均分子量が35,223万であり、アクリロニトリルに由来する構造単位(不飽和ニトリル単量体に由来する構造単位)の含有割合が15質量%であった。ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートに由来する構造単位の含有割合は、1質量%である。
【0046】
【表1】
【0047】
[不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴムの製造方法]
(合成例21)
まず、乳化剤としてポリオキシエチレンイソデシルエーテル(第一工業製薬社製、商品名:SD−110)10部、及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)1部を水200部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、ブタジエン55部及びアクリロニトリル45部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン13.7部と、レドックス触媒とをオートクレーブに仕込み、10℃に温度調節した後、重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.01部を加えた。その後、重合転化率90%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(21)を得た。
その後、この重合体ラテックス(21)中にスチームを吹き込み、減圧下、液温50℃以下で未反応の単量体成分を除去した後、室温になるまで放冷した。次に、重合体ラテックス(21)を70℃へ昇温し、凝固剤3部を加えて塩析を行った。その後、脱水し、真空減圧下で100℃に設定した乾燥機を用いて乾燥させて不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴム(1)を得た。
得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴム(1)は、アクリロニトリルに由来する構造単位の含有率が45%であり、ブタジエンに由来する構造単位の含有率が55%であり、重量平均分子量が7,803であった。以下、得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴムを、「低分子量NBR(1)」と称する。
【0048】
(合成例22)
まず、乳化剤としてポリオキシエチレンイソデシルエーテル(第一工業製薬社製、商品名:SD−110)10部、及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)1部を水200部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、ブタジエン68部及びアクリロニトリル32部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン13.7部と、レドックス触媒とをオートクレーブに仕込み、10℃に温度調節した後、重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.01部を加えた。その後、重合転化率90%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(22)を得た。
その後、この重合体ラテックス(22)中にスチームを吹き込み、減圧下、液温50℃以下で未反応の単量体成分を除去した後、室温になるまで放冷した。次に、重合体ラテックス(21)を70℃へ昇温し、凝固剤3部を加えて塩析を行った。その後、脱水し、真空減圧下で100℃に設定した乾燥機を用いて乾燥させて、不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴム(2)を得た。
得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴム(2)は、アクリロニトリルに由来する構造単位の含有率が32%であり、ブタジエンに由来する構造単位の含有率が68%であり、重量平均分子量が8,014であった。以下、得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴムを、「低分子量NBR(2)」と称する。
【0049】
(合成例23)
まず、乳化剤としてポリオキシエチレンイソデシルエーテル(第一工業製薬社製、商品名:SD−110)10部、及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)1部を水200部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、ブタジエン85部及びアクリロニトリル15部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン13.7部と、レドックス触媒とをオートクレーブに仕込み、10℃に温度調節した後、重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.01部を加えた。その後、重合転化率90%まで乳化重合を行った。次
に、反応停止剤としてN,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(23)を得た。
その後、この重合体ラテックス(23)中にスチームを吹き込み、減圧下、液温50℃以下で未反応の単量体成分を除去した後、室温になるまで放冷した。次に、重合体ラテックス(23)を70℃へ昇温し、凝固剤3部を加えて塩析を行った。その後、脱水し、真空減圧下で100℃に設定した乾燥機を用いて乾燥させて、不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴム(3)を得た。
得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴム(3)は、アクリロニトリルに由来する構造単位の含有率が15%であり、ブタジエンに由来する構造単位の含有率が85%であり、重量平均分子量が8,536であった。以下、得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴムを、「低分子量NBR(3)」と称する。
【0050】
(合成例24)
まず、乳化剤としてポリオキシエチレンイソデシルエーテル(第一工業製薬社製、商品名:SD−110)10部、及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)1部を水200部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、ブタジエン68部及びアクリロニトリル32部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン12.0部と、レドックス触媒とをオートクレーブに仕込み、10℃に温度調節した後、重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.01部を加えた。その後、重合転化率90%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(24)を得た。
その後、この重合体ラテックス(24)中にスチームを吹き込み、減圧下、液温50℃以下で未反応の単量体成分を除去した後、室温になるまで放冷した。次に、重合体ラテックス(24)を70℃へ昇温し、凝固剤3部を加えて塩析を行った。その後、脱水し、真空減圧下で100℃に設定した乾燥機を用いて乾燥させて、不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴム(4)を得た。
得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴム(4)は、アクリロニトリルに由来する構造単位の含有率が32%であり、ブタジエンに由来する構造単位の含有率が68%であり、重量平均分子量が20,124であった。以下、得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴムを、「低分子量NBR(4)」と称する。
【0051】
(合成例25)
まず、乳化剤としてポリオキシエチレンイソデシルエーテル(第一工業製薬社製、商品名:SD−110)10部、及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王社製、商品名:ペレックスSS−L)1部を水200部に溶解した水溶液を得た。次に、得られた水溶液と、ブタジエン68部及びアクリロニトリル32部からなる単量体成分と、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン15.0部と、レドックス触媒とをオートクレーブに仕込み、10℃に温度調節した後、重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.01部を加えた。その後、重合転化率90%まで乳化重合を行った。次に、反応停止剤としてN,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.1部を添加して重合反応を停止させ、重合体ラテックス(25)を得た。
その後、この重合体ラテックス(25)中にスチームを吹き込み、減圧下、液温50℃以下で未反応の単量体成分を除去した後、室温になるまで放冷した。次に、重合体ラテックス(25)を70℃へ昇温し、凝固剤3部を加えて塩析を行った。その後、脱水し、真空減圧下で100℃に設定した乾燥機を用いて乾燥させて、不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴム(5)を得た。
得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴム(5)は、アクリロニトリルに由来する構造単位の含有率が32%であり、ブタジエンに由来する構造単位の含有率が68%であり、重量平均分子量が3,157であった。以下、得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合ゴムを、「低分子量NBR(5)」と称する。
【0052】
【表2】
【0053】
[誘電体エラストマーフィルムの製造方法]
以下の実施例に記載する光ラジカル開始剤aはIrgacure184(チバ・ジャパン社製)を示し、光ラジカル開始剤bはIrgacure819(チバ・ジャパン社製)を示す。
(実施例1)
合成例1で得られた共重合体(1)100部をメチルエチルケトン400部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル発生剤aを3部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液(粘度8000mPas;測定雰囲気18℃、東機産業社製デジタル粘度計TVB−10形粘度計、ロータ形状M2、回転速度30rpm)を得た。次に、コーターを用いてエラストマー溶液をPETフィルム上に約40μm厚で塗布し、その後乾燥を行い、UV照射装置を用いて500mJ/cm
2のUV照射を行うことによって、5μm厚のエラストマーフィルムを得た。このエラストマーフィルムの各物性の評価を、前記の明細書の段落0025に記した方法により行った。
【0054】
(実施例2)
合成例1で得られた共重合体(1)100部をメチルエチルケトン400部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル発生剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液(粘度8000mPas;測定雰囲気18℃、東機産業社製デジタル粘度計TVB−10形粘度計、ロータ形状M2、回転速度30rpm)を得た。次に、コーターを用いてエラストマー溶液をPETフィルム上に約90μm厚で塗布し、その後乾燥を行い、UV照射装置を用いて300mJ/cm
2のUV照射を行うことによって、13μm厚のエラストマーフィルムを得た。このエラストマーフィルムの各物性の評価を、前記の明細書の段落0025に記した方法により行った。
【0055】
(実施例3)
合成例1で得られた共重合体(1)100部をメチルエチルケトン400部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル発生剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。次に、コーターを用いてエラストマー溶液をPETフィルム上に約350μm厚で塗布し、その後乾燥を行い、UV照射装置を用いて500mJ/cm
2のUV照射を行うことによって、58μm厚のエラストマーフィルムを得た。このエラストマーフィルムの各物性の評価を、前記の明細書の段落0025に記した方法により行った。
【0056】
(実施例4)
合成例1で得られた共重合体(1)100部をメチルエチルケトン400部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル発生剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。次に、コーターを用いてエラストマー溶液をPETフィルム上に約570μm厚で塗布し、その後乾燥を行い、UV照射装置を用いて2,000mJ/cm
2のUV照射を行うことによって、100μm厚のエラストマーフィルムを得た。このエラストマーフィルムの各物性の評価を、前記の明細書の段落0025に記した方法により行った。
【0057】
(実施例5)
合成例1で得られた共重合体(1)100部をメチルエチルケトン400部へ溶解した。次に、この溶液へ有機過酸化物0.1部(日本油脂社製、商品名:パークミルD)を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。次に、コーターを用いてエラストマー溶液をPETフィルム上に約350μm厚で塗布し、その後真空乾燥機を用いて乾燥を行い、次いで真空下で130℃の加熱を8時間行うことによって、63μm厚のエラストマーフィルムを得た。このエラストマーフィルムの各物性の評価を、前記の明細書の段落0025に記した方法により行った。
【0058】
(実施例6)
合成例2で得られた共重合体(2)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た(粘度200mPas;測定雰囲気18℃、東機産業社製デジタル粘度計TVB−10形粘度計、ロータ形状M2、回転速度30rpm)。次に、コーターを用いてエラストマー溶液をPETフィルム上に約700μm厚で塗布し、その後乾燥を行い、UV照射装置を用いて500mJ/cm
2のUV照射を行うことによって、62μm厚のエラストマーフィルムを得た。このエラストマーフィルムの各物性の評価を、前記の明細書の段落0025に記した方法により行った。
【0059】
(実施例7)
合成例3で得られた共重合体(3)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0060】
(実施例8)
合成例4で得られた共重合体(4)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0061】
(実施例9)
合成例5で得られた共重合体(5)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0062】
(実施例10)
合成例6で得られた共重合体(6)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0063】
(実施例11)
合成例7で得られた共重合体(7)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0064】
(実施例12)
合成例8で得られた共重合体(8)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0065】
(実施例13)
合成例9で得られた共重合体(9)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0066】
(実施例14)
合成例10で得られた共重合体(10)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0067】
(実施例15)
合成例11で得られた共重合体(11)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0068】
(実施例16)
合成例12で得られた共重合体(12)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0069】
(実施例17)
合成例13で得られた共重合体(13)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0070】
(実施例18)
合成例1で得られた共重合体(1)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを4部、エチルアクリレート10部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0071】
(実施例19)
合成例5で得られた共重合体(5)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを4部、エチレングリコールジメタクリレート10部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0072】
(実施例20)
合成例2で得られた共重合体(2)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを4部、ポリエチレングリコールジメタクリレート(重合度4)10部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0073】
(実施例21)
合成例3で得られた共重合体(3)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを4部、ポリエチレングリコールジメタクリレート(重合度9)10部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0074】
(実施例22)
合成例6で得られた共重合体(6)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを4部、ポリエチレングリコールジメタクリレート(重合度14)10部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0075】
(実施例23)
合成例7で得られた共重合体(7)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤bを2部、トリメチロールプロパントリメタクリレート8部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0076】
(実施例24)
合成例8で得られた共重合体(8)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤bを2部、トリメチロールプロパントリアクリレート10部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0077】
(実施例25)
合成例9で得られた共重合体(9)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤bを2部、ペンタエリスリトールトリアクリレート8部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0078】
(実施例26)
合成例10で得られた共重合体(10)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤bを2部、グリセリンプロポキシトリアクリレート8部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0079】
(実施例27)
合成例13で得られた共重合体(13)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部、光ラジカル開始剤bを1部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート4部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0080】
(実施例28)
合成例4で得られた共重合体(4)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部、光ラジカル開始剤bを1部、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート4部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0081】
(実施例29)
合成例11で得られた共重合体(11)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤bを2.0部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート4部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0082】
(実施例30)
合成例12で得られた共重合体(12)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤bを2部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0083】
(実施例31)
合成例1で得られた共重合体(1)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0084】
(実施例32)
合成例2で得られた共重合体(2)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0085】
(実施例33)
合成例3で得られた共重合体(3)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0086】
(実施例34)
合成例4で得られた共重合体(4)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0087】
(実施例35)
合成例5で得られた共重合体(5)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0088】
(実施例36)
合成例6で得られた共重合体(6)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0089】
(実施例37)
合成例7で得られた共重合体(7)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0090】
(実施例38)
合成例8で得られた共重合体(8)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0091】
(実施例39)
合成例9で得られた共重合体(9)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0092】
(実施例40)
合成例10で得られた共重合体(10)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0093】
(実施例41)
合成例11で得られた共重合体(11)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0094】
(実施例42)
合成例2で得られた共重合体(2)90部と、低分子量NBR(2)10部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0095】
(実施例43)
合成例2で得られた共重合体(2)80部と、低分子量NBR(2)20部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0096】
(実施例44)
合成例2で得られた共重合体(2)60部と、低分子量NBR(2)40部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0097】
(実施例45)
合成例2で得られた共重合体(2)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを0.1部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0098】
(実施例46)
合成例2で得られた共重合体(2)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを7.0部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0099】
(実施例47)
合成例2で得られた共重合体(2)70部と、低分子量NBR(1)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0100】
(実施例48)
合成例2で得られた共重合体(2)70部と、低分子量NBR(3)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0101】
(実施例49)
合成例2で得られた共重合体(2)70部と、低分子量NBR(4)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0102】
(実施例50)
合成例2で得られた共重合体(2)70部と、低分子量NBR(5)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0103】
(実施例51)
合成例2で得られた共重合体(2)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤bを3.0部加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0104】
(実施例52)
合成例1で得られた共重合体(1)70部と、低分子量NBR(3)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部、エチレングリコールジメタクリレート10部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0105】
(実施例53)
合成例2で得られた共重合体(2)70部と、低分子量NBR(3)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部、ポリエチレングリコールジメタクリレート(重合度4)10部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0106】
(実施例54)
合成例3で得られた共重合体(3)70部と、低分子量NBR(3)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部、トリメチロールプロパントリアクリレート10部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0107】
(実施例55)
合成例4で得られた共重合体(4)70部と、低分子量NBR(3)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部、グリセリンプロポキシトリアクリレート8部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0108】
(実施例56)
合成例5で得られた共重合体(5)70部と、低分子量NBR(3)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート4部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0109】
【表3】
【0110】
【表4】
【0111】
(比較例1)
合成例14で得られた共重合体(14)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
(比較例2)
合成例15で得られた共重合体(15)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
(比較例3)
合成例16で得られた共重合体(16)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0112】
(比較例4)
合成例17で得られた共重合体(17)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0113】
(比較例5)
合成例19で得られた共重合体(19)をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0114】
(比較例6)
合成例20で得られた共重合体(20)をメチルエチルケトン900部に加えて攪拌を行ったが、不溶分が沈殿し、共重合体(20)の溶液を得ることができなかった。
【0115】
(比較例7)
合成例14で得られた共重合体(14)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0116】
(比較例8)
合成例15で得られた共重合体(15)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0117】
(比較例9)
合成例16で得られた共重合体(16)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0118】
(比較例10)
合成例17で得られた共重合体(17)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0119】
(比較例11)
合成例18で得られた共重合体(18)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤を3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0120】
(比較例12)
合成例18で得られた共重合体(18)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル開始剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0121】
(比較例13)
合成例18で得られた共重合体(18)100部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光酸発生剤(サンアプロ社製 商品名:CPI-100P)を3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0122】
(比較例14)
合成例18で得られた共重合体(18)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光酸発生剤(サンアプロ社製 商品名:CPI-100P)を3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0123】
(比較例15)
合成例19で得られた共重合体(19)70部と、低分子量NBR(2)30部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次に、この溶液へ光ラジカル発生剤aを3.0部を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。以降、実施例6と同様にして、フィルム作製及び物性評価を行った。
【0124】
【表5】
【0125】
[電極層フィルムの製造方法]
以下の実施例に記載する導電材はケッチェンブラックEC−600JD(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)を示し、分散材はAtlox4913(クローダジャパン社製)を示す。
【0126】
(実施例57)
合成例1で得られた共重合体(1)95部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次にこの溶液に導電材5部と分散材5部、スチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。次にコーターを用いて、電極用ペーストをPETフィルム上に塗布し、その後乾燥を行うことで、電極層フィルムを得た。この電極層フィルムの各物性の評価を、前記の明細書の段落0025に記した方法により行った。
【0127】
(実施例58)
合成例1で得られた共重合体(1)90部とメチルエチルケトン900部へ溶解した。次にこの溶液に導電材10部と分散材10部、スチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。以降、実施例57と同様にして、電極層フィルム作製及び物性評価を行った。
【0128】
(実施例59)
合成例1で得られた共重合体(1)85部とメチルエチルケトン900部へ溶解した。次にこの溶液に導電材15部と分散材15部、スチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。以降、実施例57と同様にして、電極層フィルム作製及び物性評価を行った。
【0129】
(実施例60)
合成例6で得られた共重合体(6)85部とメチルエチルケトン900部へ溶解した。次にこの溶液に導電材15部と分散材15部、スチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。以降、実施例57と同様にして、電極層フィルム作製及び物性評価を行った。
【0130】
(実施例61)
合成例6で得られた共重合体(6)65部と低分子量NBR(2)20部メチルエチルケトン900部へ溶解した。次にこの溶液に導電材15部と分散材15部、スチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。以降、実施例57と同様にして、電極層フィルム作製及び物性評価を行った。
【0131】
(実施例62)
合成例6で得られた共重合体(7)85部とメチルエチルケトン900部へ溶解した。次にこの溶液に導電材15部と分散材15部、スチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。以降、実施例57と同様にして、電極層フィルム作製及び物性評価を行った。
【0132】
(実施例63)
合成例7で得られた共重合体(7)65部と低分子量NBR(2)20部メチルエチルケトン900部へ溶解した。次にこの溶液に導電材15部と分散材15部、スチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。以降、実施例57と同様にして、電極層フィルム作製及び物性評価を行った。
【0133】
【表6】
【0134】
(比較例16)
合成例15で得られた共重合体(15)85部とメチルエチルケトン900部へ溶解した。次にこの溶液に導電材15部と分散材15部、スチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。しかしながら電極用ペーストを30分間放置すると、電極材の凝集が始まり、均一なペーストを得ることができなかった。
【0135】
(比較例17)
合成例19で得られた共重合体(19)85部とメチルエチルケトン900部へ溶解した。次にこの溶液に導電材15部と分散材15部、スチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。以降、実施例57と同様にして、電極層フィルム作製及び物性評価を行った。
【0136】
【表7】
【0137】
[積層体の製造方法]
(実施例64)
ラミネーターを用いて、実施例3で得られた誘電性エラストマーの両面に、実施例57で得られた電極層を貼り合わせた。この積層体の100%伸張応力と初期耐電圧の測定を、明細書の段落0024に記した方法により行った。
【0138】
(実施例65)
合成例1で得られた共重合体(1)95部をメチルエチルケトン900部へ溶解した。次にこの溶液にケッチェンブラックEC−600JD(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)5部とスチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。次にコーターを用いて、電極用ペーストを実施例3で得られた誘電体エラストマー上に塗布し、その後乾燥を行うことで、誘電体エラストマー上に10μm厚の電極層を積層させた。更に誘電体エラストマーの反対面にも同様の操作を行うことによって、13μm厚の電極層を積層させた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
【0139】
(実施例66)
合成例1で得られた共重合体(1)100部をメチルエチルケトン400部へ溶解した。次に、この溶液へ有機過酸化物0.1部(日本油脂社製、商品名:パークミルD)を加えて攪拌することによって、エラストマー溶液を得た。次に、コーターを用いてエラストマー溶液を、実施例57で得られた電極層上に塗布し、その後真空乾燥機を用いて乾燥を行い、次いで真空下で130℃の加熱を8時間行うことによって、電極層上に61μm厚の誘電体エラストマーを積層させた。更にラミネーターを用いて、この積層体の誘電体エラストマー上に、実施例57で得られた電極層を貼り合わせた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
【0140】
(実施例67)
EPDM(商品名:EP331、JSR株式会社製)85部をトルエン900部へ溶解した。次にこの溶液にケッチェンブラックEC−600JD(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)15部とスチールビーズを加えて、ペイントシェーカーを用いて2時間カーボンを分散させることによって、電極用ペーストを得た。次にコーターを用いて、電極用ペーストを実施例3で得られた誘電体エラストマー上に塗布し、その後乾燥を行うことで、誘電体エラストマー上に12μm厚の電極層を積層させた。更に誘電体エラストマーの反対面にも同様の操作を行うことによって、10μm厚の電極層を積層させた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
【0141】
(実施例68)
ラミネーターを用いて、実施例19で得られた誘電性エラストマーの両面に、実施例59で得られた電極層を貼り合わせた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
【0142】
(実施例69)
ラミネーターを用いて、実施例24で得られた誘電性エラストマーの両面に、実施例59で得られた電極層を貼り合わせた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
【0143】
(実施例70)
ラミネーターを用いて、実施例34で得られた誘電性エラストマーの両面に、実施例61で得られた電極層を貼り合わせた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
【0144】
(実施例71)
ラミネーターを用いて、実施例55で得られた誘電性エラストマーの両面に、実施例61で得られた電極層を貼り合わせた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
【0145】
【表8】
【0146】
(比較例18)
ラミネーターを用いて、比較例1で得られた誘電性エラストマーの両面に、実施例57で得られた電極層を貼り合わせた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
【0147】
(比較例19)
ラミネーターを用いて、比較例6で得られた誘電性エラストマーの両面に、実施例57で得られた電極層を貼り合わせた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
なお、表9中の耐オゾン性の評価結果である「A−1」は、段落0025に記載のとおり、「10倍の拡大鏡で少数のき裂が確認できる」を意味する。
【0148】
(比較例20)
ラミネーターを用いて、比較例7で得られた誘電性エラストマーの両面に、実施例57で得られた電極層を貼り合わせた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
【0149】
(比較例21)
ラミネーターを用いて、比較例9で得られた誘電性エラストマーの両面に、実施例57で得られた電極層を貼り合わせた。以降、実施例64と同様にして、積層体の物性評価を行った。
【0150】
【表9】
【0151】
誘電体エラストマーに関しては、実施例1〜56では、100%伸張時の応力の小ささ(柔軟性;低弾性率)、比誘電率の高さ、耐電圧性、耐オゾン性、耐熱性及び製膜性のすべてに優れていることがわかる。一方、比較例1〜15では、これらの物性の1つ以上が劣ることがわかる。
電極層に関しては、実施例57〜63では、100%伸張時の応力の小ささ(柔軟性;低弾性率)、導電性、耐オゾン性、及び製膜性のすべてに優れていることがわかる。一方、比較例16〜17では、これらの物性の1つ以上が劣ることがわかる。
積層体に関しては、実施例64〜71では、100%伸張時の応力の小ささ(柔軟性;低弾性率)、耐電圧性、耐オゾン性のすべてに優れていることがわかる。一方、比較例18〜21では、これらの物性の1つ以上が劣ることがわかる。