(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5720908
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月20日
(54)【発明の名称】非常時の水のいらない簡易トイレ
(51)【国際特許分類】
A47K 11/03 20060101AFI20150430BHJP
A47K 11/04 20060101ALI20150430BHJP
【FI】
A47K11/03
A47K11/04
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-258627(P2013-258627)
(22)【出願日】2013年11月28日
【審査請求日】2014年3月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513134889
【氏名又は名称】平野 昇
(72)【発明者】
【氏名】平野 昇
【審査官】
藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3128311(JP,U)
【文献】
特開平08−308766(JP,A)
【文献】
特開2008−132288(JP,A)
【文献】
特開2007−037898(JP,A)
【文献】
特開平11−346955(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 11/00 − 11/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋式便器に設置される簡易トイレ装置であって、樹脂製袋2を被せその上に木製チップ1を敷き詰めた大便用容器6と、大便用容器6を組み合わせて設置され、簀子状底部19を有し、内部に木炭層5を有する小便用容器7と、大便と小便の分離仕切り板4を取り付けた便座3とを備え、小便は小便用容器7内の木炭層5を通過し洋式便器10に排泄することを特徴とする水を使わない簡易トイレ装置。
【請求項2】
和式便器に設置される簡易トイレ装置であって、樹脂製袋2を被せその上に木質チップ1を敷き詰めた大便用容器6と、大便用容器6と組み合わせて設置され、簀子状底部19を有し、内部に木炭層5を有する小便用容器7と、大便用容器6と小便用容器7の下部において和式便器を跨ぐように設置され、内部が空洞である基礎部台座9とを備え、小便は小便用容器7内の木炭層5を通過し和式便器8に排出することを特徴とする水を使わない簡易トイレ装置
【請求項3】
災害時の避難所で用いられる簡易トイレ装置であって、樹脂製袋2を被せその上に木質チップ1を敷き詰めた大便用容器6と、大便用容器6と組み合わせて設置され、簀子状底部19を有し内部に木炭層5を有する小便用容器7と、大便用容器6と小便用容器7の下部に設置され内部が空洞である基礎部台座9と、大便と小便の分離仕切り板4を取り付けた便座3と、基礎部台座9内に設置される小便受け容器17を備えてあり、小便は、小便用容器7内の木炭層5を通過し小便受け容器17に排出することを特徴とする水を使わない簡易トイレ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
文化生活が定着し水洗トイレが普及しているが、突然インフラの電気、ガス、水道等特に水道が止まった場合水洗トイレは使用不可となり各家庭、マンション、オフィスビルのトイレは機能不全となる。災害の場合の避難所は悲惨である。下水道の復旧が最も時間が係る。便器の排出口が詰まると小便器も使えず、一般家庭では下水管からの逆流も起こる。簡易な設備で小経費、コンパクト、事前ストック出来るトイレが求められる。
【背景技術】
【0002】
先行技術文献には、大便及び小便を乾燥、分解、凝固、バイオ処理等が示されているが、設備が大規模で電気等エネルギーが必要である。平常時の技術であり緊急災害時の簡単構造、コンパクト、エネルギーの不要,小経費ではない。特開第平11−346955号公開では大便、小便分離便器だが緊急時の設備ではない。特開第平8−275907号公開では水、紙を不使用の簡易トイレを提案している。
【0003】
緊急時の簡易トイレ、レジャー用トイレとして大便、小便を一緒に水性物凝固剤、高分子吸水ポリマー、高機能吸水ポリマー等の薬剤で処理するものが製品化されているが、1回当たり200〜400円係る。人は1日6〜12回トイレを使用,4人家族では24〜48回、1日4800円〜19200円係る。内1〜3回が大便であることから大便、小便分離して処理し、経費の面からも有効なトイレが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開第2006−33494号公開
【特許文献2】 特開第2007−37898号公開
【特許文献3】 特開第2008−132288号公開
【特許文献4】 特開第2010−260039号公開
【特許文献5】 特開第2011−167506号公開
【特許文献6】 特開第平8−275907号公開
【特許文献7】 特開第平11−346955号公開
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
トイレの水が使えない場合の先行技術は平時に於ける装置、設備で大規模にして電気等エネルギーも必要とする。事前にストックして置けるコンパクト、簡易構造、小経費で既存の様式並びに和式便器に取り付けられ、災害時の避難所での使用にも対応出来るインフラ停止特に水が使えない緊急時での簡易トイレが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
洋式便器の場合、便器の中に入るよう大便用容器6及び小便用容器7を組み合わせ設置、大便と小便を仕切る分離板4をとりつけた便座3に座り大便用容器には樹脂製袋2を被せその中にオガ屑ないし顆粒状木質チップ1を敷いておく。小便は大便器容器6に入らないよう取り付けた分離板4を介し木炭5層を有し底が簀子状19になっている小便容器7に入り洋式便器10へと排出される。上記大便は更に顆粒木質チップを追加まぶし樹脂製袋を取り外し上を縛り処理する。
【0007】
和式便器の場合、上記当該大便用容器6及び小便器容器7の下部に安定して和式便器を跨ぐように取り付けられる構造の基礎部台座9を組み合わせ、使用方法並びに使用状況は洋式便器に取り付けた場合と同様であり、大便は木製チップ1及び樹脂製袋2で処理し基礎部台座9の内部は空洞で小便は木炭層を通過し和式便器8の中に落ち処理される。
【0008】
災害時避難所等で使用する場合には、和式便器で使用する場合の上記当該大便用容器6小便用容器7の下部に取り付けた基礎部台座9の空洞部内の中に小便を受ける容器17を設置し小便をこの容器で受け処理し、大便は前記同様木製チップ1と樹脂製袋2にて処理する。樹脂製パイプ20を組み合わせ組み立てカーテンを引いて遮蔽した内部で用を足せるようにする。(
図14、15、16)
【0009】
大便を処理する顆粒状木製チップ15kg〜20kgを容器12に貯蔵しハンドル14を回し出口15から樋16を通し当該大便用容器の皿上部に被せた樹脂製袋上に流し利便性を良くする。ハンドル14と容器12の中の2重式の筒構造の回転に伴う木製チップが出口15に排出する工程を
図10に示す。
【発明の効果】
【0010】
トイレの使用回数は平均1日6〜12回内5〜8回が小便であり水洗トイレでの処理水量は大便で12リットル、小便で4リットル必要とし、インフラ停止及び災害時、特に水の使用不可の場合排便処理は深刻な問題であり、水を必要としない当発明の大便、小便別処理は高価な凝固剤等薬剤の使用もなく、木質チップによる大便のみの処理方法は使用容易、経済的のみならず環境や間伐材利用の地域経済にも好影響である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図10】 顆粒木質チップ供給用2重筒回転部展開図
【発明を実施するための形態】
【0012】
軽量、コンパクト、簡単構造,小経費、取扱い容易で事前にストック可能な安価な水を必要としない簡易トイレを目的とする。洋式便器10に入るよう大便用容器6と小便用容器7を組み合わせ、皿状の大便用容器6部分に樹脂製袋2を被せ顆粒状木製チップを敷き詰めて置き小便が大便用容器6に入らないように小便分離仕切り板4を取り付けた便座3を設置し便座に座り排泄する。大便処理は木製チップ上の大便にさらに木製チップをまぶし樹脂製袋を取り外し袋を縛り処分する。小便は小便用容器7の底が簀子19状で層状に木炭5を入れてある容器内を通って洋式便器10内に排出される。
【0013】
和式便器8の場合、上記当該大便用容器6と小便用容器7を組み合わせた容器の下部に和式便器を跨ぐように組み合わせた構造の基礎部台座9を取り付け使用排泄処理する。洋式便器の場合と同様大便は木製チップを敷き詰めた樹脂製袋で処理し、小便は木炭層を通って和式便器内に排出される。
【実施例】
【0014】
災害時マンホールのふたを外し直接簡易トイレを設置し排泄処理することがある。当該水を使用しない簡易トイレもパイプ20で組み合わせ、組み立てカーテンレール18に雨除けシートを掛け遮蔽して使用できる。室内の場合は布製カーテンでもよい。室内で使用する場合は大便は前記同様樹脂製袋2と木製チップ1で処理し、小便は大便用容器6と小便用容器7を組み合わせた容器下部に組み込んだ空洞の基礎部台座9内の小便受け容器17で受け排出し当該容器17を外に取り出し処分する。
【0015】
大便を処理する顆粒状木製チップを手を使ってスプーンで大便用容器上の樹脂製袋上に乗せるのを、15kg〜20k容量の貯蔵タンク12を設置しハンドル14操作で木製チップを大便用容器上の樹脂製袋上に供給できる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
先行技術文献にはバイオ技術処理、分解処理、乾燥処理、凝固固化処理等すぐれた技術がみられるが多くが平時での大規模な設備、電気や熱等のエネルギーが必要であり、災害時インフラが停止した場合人間の排泄処理は生きる上で特に都市生活上大問題である。インフラ特に水道、下水道復帰するまで水を使用しない当該簡易トイレは事前に各家庭、オフィスビル、高層マンション更に地方自治体がストック出来るような簡単構造、コンパクト、小経費、使用が容易であるため利用の可能性は十分あると思われる。
【符号の説明】
1 顆粒状木質チップ
2 大便処理用樹脂製袋
3 便座
4 大便、小便分離仕切り板
5 木炭層
6 大便用容器
7 小便用容器
8 和式トイレ
9 下部基礎部台座
10 洋式トイレ
11 顆粒状木質チップ貯蔵容器の蓋
12 顆粒状木質チップ貯蔵容器
13 顆粒状木質チップ供給用2重の回転筒
14 顆粒状木質チップ供給用ハンドル
15 顆粒状木質チップ供給口
16 顆粒状木質チップ供給樋
17 小便受け容器
18 遮蔽用カーテンレール
19 小便用容器簀子状底部
20 遮蔽囲い用組み立てポール
【要約】 (修正有)
【課題】災害時に使用する、軽量、簡単構造、小経費、コンパクトで水を使わない機能を有する簡易トイレを提供する。
【解決手段】洋式便器10の中に大便用容器6と小便用容器7を組み合わせて設置し、大便と小便の分離仕切り板4を取り付けた便座3に座り、大便は樹脂状袋2を被せた皿状大便用容器部分6に敷き詰めた木製チップ1の上に排泄後さらに木製チップをまぶし袋2を取り外し処分し、小便は底部が簀子状の小便用容器7内の木炭層5を通過して洋式便器に排出する。
【選択図】
図1