特許第5720975号(P5720975)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5720975
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月20日
(54)【発明の名称】コンピューターゲーム用擬似体験装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/285 20140101AFI20150430BHJP
   A63F 13/24 20140101ALI20150430BHJP
   A63F 13/23 20140101ALI20150430BHJP
   A63F 13/40 20140101ALI20150430BHJP
【FI】
   A63F13/285
   A63F13/24
   A63F13/23
   A63F13/40
【請求項の数】1
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-551862(P2014-551862)
(86)(22)【出願日】2014年8月20日
(86)【国際出願番号】JP2014071788
【審査請求日】2014年10月29日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513318467
【氏名又は名称】西村 慎司
(74)【代理人】
【識別番号】100182349
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 誠治
(72)【発明者】
【氏名】西村 慎司
【審査官】 植田 泰輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−60131(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3040155(JP,U)
【文献】 特開2011−218105(JP,A)
【文献】 特開2002−315963(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00−13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィギュアを使った人形遊びと、コンピューターゲームの内容に合うように擬似的な触覚をつくり出して操作する人間が体感し、感じた触覚という力に対して反応を与えることにより、発生する負荷を数値化することが可能な道具と機械装置と、体を使って操作する体感テレビゲームとを、組み合わせることによりコンピューターゲームの内容に合った触覚の擬似体験が可能となり、
フィギュア1aがセットされたアダプター2と、円台3と、円台型体感機械4といった道具と機械装置を用いて、コンピューターゲームの内容に合うように擬似的な触覚をつくり出し、つくり出した擬似的な触覚を操作する人間が体感して人間の力加減による反応を与えることにより負荷が発生し、発生した負荷を数値化し、数値化したものをコンピューターゲーム用リモコンのボタン部分の操作に転換して信号でコンピューターゲーム用リモコンに送信することによって、コンピューターゲーム用リモコンのボタン部分をコンピューターゲームの内容に合わせた触覚の擬似体験を可能にする道具と機械装置に置き換えることができ、円台型体感機械4の開口部を覆う安全カバー29と、開口部の範囲を前後左右斜め上下に自在に動くことができるロッド3aと一体となった円台3と、円台3に固定されたアダプター2と、アダプター2にセットされたフィギュア1aと、円台3の下部に取り付けられた衝撃装置9と、衝撃装置9の動力になる第3のモータ26と、ボディ7の内周面に沿って回転する真円形の大可動リング12と、この大可動リング12を動かす第1のモータ13と、大可動リング12の円の中心点を通る弧に沿って大可動リング12内を移動できる小可動リング11と、小可動リング11を動かす第2のモータ22と、小可動リング11の中に入っているロッド3aを上下に動かす第4のモータ27と、円台型体感機械4の底部に固定された内蔵コンピューター装置Cを備え、内蔵コンピューター装置Cが、コンピューターゲーム装置5から受信したコンピューターゲームの信号にもとづいて、電力計が付いている各モータ13・22・26・27の回転を制御することにより、コンピューターゲームの内容に合う擬似的な触覚をつくり出す技術的構成であり、道具と機械装置に備え付けられている内蔵コンピューター装置は、受信したコンピューターゲームの信号にもとづいてモータを駆動させた時のモータの予想消費電力を計算する第1の制御と、受信したコンピューターゲームの信号にもとづいてモータを駆動することにより、コンピューターゲームの内容に合わせた擬似的な触覚をつくり出す第2の制御と、つくり出した擬似的な触覚を操作者が体感して、人間の力加減による反応を与えることにより、負荷を受けたモータの電力計から消費電力を受信して負荷を数値化し、数値化したものをXとしてXをコンピューターゲーム用リモコンのボタン操作に転換する時は、常に以下に示す関係になり、
負荷 = X = ボタン操作
そして、ボタンを押す行為には1、ボタンを押さない行為には0、あるいは、ボタンを押す行為には0、ボタンを押さない行為には1の数字がそれぞれ与えられ、2進法に数値化された信号をコンピューターゲーム用リモコンに送信する第3の制御を実行することにより、コンピューターゲーム用リモコンのボタン部分を、フィギュア1aがセットされたアダプター2と円台3と円台型体感機械4といった道具と機械装置に置き換え、置き換えた道具と機械装置と、フィギュアを使った人形遊びと、体感テレビゲームを組み合わせることにより、触覚の擬似体験ができるコンピューターゲームにすることを特徴とする、コンピューターゲーム用擬似体験装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィギュアを使った人形遊びと、コンピューターゲームの内容に合うように擬似的な触覚をつくり出し、つくり出した触覚を操作する人間が体感し、感じた触覚という力に対して反応を与えることにより発生する負荷を数値化することが可能である道具と機械装置と、体を使って操作する体感ゲームを組み合わせたコンピューターゲームであり、触覚の擬似体験ができるコンピューターゲームにするアイデアである。
【背景技術】
【0002】
従来のコンピューターゲームはコンピューターゲーム機に対応したリモコンのボタン操作により行われていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コンピューターゲームソフトには、さまざまな種類のものがあり、また、それぞれのコンピューターゲーム機に対応したリモコンがあり、リモコンのボタン操作によりプレイすることができる。コンピューターゲーム用リモコンのボタンとは、押しボタン・タッチボタン・レバーボタン・ダイヤルボタン等のコンピューターゲーム用リモコンで使用されているボタンの総称である。
しかし、通常のコンピューターゲーム用リモコンのボタンでは、コンピューターゲームの内容に合致した触覚の擬似体験をすることができなかった。
操作者が、体を使って操作する体感テレビゲームは従来から存在したが、操作者が受け取ったコンピューターゲームの内容に合致した触覚の力に対し、操作者の力で反応を返してコンピューターゲームに反映させることができなかった。
本発明は、コンピューターゲーム用のリモコンのボタン部分の操作の代わりにフィギュアを取り付けた道具と機械装置の操作を行うものであり、操作者はフィギュアを手に持って操作し、コンピューターゲームの内容に合致した触覚をフィギュアから感じとり、操作者の力加減の反応を与えて負荷を発生させ、発生させた負荷をゲームに反映させることにより、コンピューターゲームの内容に合致した触覚の擬似体験をすることを課題とする。
【0004】
コンピューターゲームの内容に合うように擬似的な触覚を道具と機械装置を用いてつくり出し、つくり出した擬似的な触覚を操作する人間が体感し、体感した触覚の力に対して人間の力加減による反応を与えることにより負荷が発生する。発生した負荷を数値化し、数値化したものをコンピューターゲーム用リモコンのボタン部分の操作に転換して信号でコンピューターゲーム用リモコンに送信することにより、触覚の擬似体験ができるコンピューターゲームが実現できる。
本発明は、コンピューターゲーム用リモコンのボタン部分を、コンピューターゲームの内容に合わせた触覚をつくり出し、つくり出した触覚を操作する人間が体感して反応を与えることができる道具と機械装置に置き換える事と、フィギュアを使った人形遊びと、体を使って操作する体感テレビゲームとを組み合わせることにより、触覚の擬似体験ができるコンピューターゲームにするものであり、コンピューターゲームの内容に合致した触覚を体感し、体感した触覚の力に対して人間の力加減の操作で反応することにより、コンピューターゲームの内容に合致した触覚の擬似体験をすることができるアイデアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を解決するために具体的な方法を、コンピューターゲームソフトの迷路コンピューターゲ−ムで以下に説明する。
図6に迷路コンピューターゲームをあてはめると、迷路をゲームキャラクターが移動する時の前後左右斜め上下の動きと衝撃などのコンピューターゲームの内容に合致した触覚を、道具と機械装置を用いてつくり出し、つくり出した触覚を操作者は体感しながら、体感した力に対して人間の力加減の操作を与えることで負荷が発生する。その負荷を数値化し、数値化したものをコンピューターゲーム用リモコンのボタン部分の操作に転換して信号でコンピューターゲーム用リモコンに送信する。
本発明では、図1のように、フィギュアを置く円形の台がある円台型体感機械4がある。図2図3のように、円台型体感機械4の内部はボディ7の内周面に沿って回転する真円形の大可動リング12と、大可動リング12を動かす第1のモータ13と、大可動リング12の円の中心点を通る弧に沿って大可動リング12内を移動する小可動リング11と、小可動リング11を動かす第2のモータ22と、前後左右斜め上下に動く円台3と、小可動リング11の内部に入って上下に動く円台3と一体化されたロッド3aと、ロッド3aを動かす第4のモータ27と、円台3の下部に取り付けられた図5の衝撃装置9と、楕円板8を動かす第3のモータ26と、円台型体感機械4の底部に取り付けられた内蔵コンピューター装置Cがあり、内蔵コンピューター装置Cは、ゲームキャラクターの動きの信号をコンピューターゲーム装置5から受信して、コンピューターゲームの内容に合うように各モータ13・22・26・27を回転させるための予想消費電力を計算する第1の制御と、コンピューターゲームの内容に合うように各モータ13・22・26・27を回転させてゲームキャラクターの動きの触覚を円台型体感機械4と円台3でつくり出し、つくり出した触覚を円台3にロックされたアダプター2にセットされているフィギュア1aに伝える第2の制御と、アダプター2にセットされたフィギュア1aの操作で負荷を受けた各モータ13・22・27の消費電力を各電力計13a・22a・27aから受信して、予想消費電力と消費電力から負荷を計算して数値化し、数値化したものをコンピューターゲーム用リモコンのボタン操作に転換し、ボタンを押す行為には1、ボタンを押さない行為には0、あるいは、ボタンを押す行為には0、ボタンを押さない行為には1の数字がそれぞれ与えられ、2進法に数値化された信号をリモコン装置Rに送信する第3の制御をすることを特徴とする。
【0006】
図4のように、アダプター2はロック2aを備えている。円台3は、ロック2aが円台3の上部にロックされてアダプター2が固定されるようになっている。ロッド3aは、円台3と一体化されていて、小可動リング11の内部を上下に動く。そして、コンピューターゲーム終了までゲームキャラクターの動きの信号をコンピューターゲーム装置5から内蔵コンピューター装置Cが受信し、各モータ13・22・26・27を回転させて大可動リング12、小可動リング11、楕円板8、円台3の各部を連動して動かす。
【0007】
第1と第2のモータが回転すると小可動リング11がラック21の内周面に沿って移動して大可動リング12が回転し、円台3が前後左右斜めに移動する。第4のモータ27が回転すると、円台3が上下に動き、第3のモータが回転すると楕円板8が回転し、衝撃ボール24を上下に弾ませて円台3に衝撃が伝わる。
【0008】
プレーヤーJが、フィギュア1aを操作することにより、フィギュア1aがセットされたアダプター2と円台3が同時に動き、各モータ13・22・27が負荷を受ける。内蔵コンピューター装置Cは、各電力計13a・22a・27aから消費電力を受信する。そして、予想消費電力と消費電力から負荷を計算して数値化し、数値化したものをコンピューターゲーム用リモコンのボタン操作に転換し、ボタンを押す行為には1、ボタンを押さない行為には0、あるいは、ボタンを押す行為には0、ボタンを押さない行為には1の数字がそれぞれ与えられ、2進法に数値化された信号をリモコン装置Rに送信する。リモコン装置Rはボタン操作信号をコンピューターゲーム装置5に送信する。
【発明の効果】
【0009】
したがって、本発明によりプレーヤーJは、フィギュア1aがセットされたアダプター2と円台3と円台型体感機械4を使って、コンピューターゲームの内容に合致した触覚を体感し、体感した触覚の力に対してプレーヤーJの力加減の操作をすることによりコンピューターゲームをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態のシステム構成図である。
図2】本発明の一実施形態の円台型体感機械4の縦断面図である。
図3】本発明の一実施形態のリング部10の分解斜視図である。
図4】本発明の一実施形態のアダプター2の縦断面図である。
図5】本発明の一実施形態の衝撃装置9の縦断面図である。
図6】本発明の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
コンピューターゲーム装置5は、ディスプレイ装置6に送るコンピューターゲームの信号を、同時に内蔵コンピューター装置Cに送る事を前提にする。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態であるコンピューターゲームフィギュア体感装置1の全体構成を示す図である。
図6のように、コンピューターゲーム装置5からコンピューターゲームの信号を道具と機械装置に送信し、道具と機械装置に備え付けられている内蔵コンピューター装置Cが、受信した信号にもとづいて予想消費電力を計算し、コンピューターゲームの内容に合うように各モータ13・22・26・27を回転させて擬似的な触覚をつくりだす。つくり出した触覚を操作者は体感し、感じた触覚という力に対して、人間の力加減の反応で道具と機械装置を操作する。人間の力加減の操作で負荷を受けた各モータ13・22・27の消費電力を、各電力計13a・22a・27aが検出して内蔵コンピューター装置Cに送信する。
各モータ13・22・27の予想消費電力と消費電力から内蔵コンピューター装置Cが負荷を計算して数値化し、数値化したものをXとして、Xをコンピューターゲーム用リモコンのボタン操作に転換し、ボタン操作の信号をリモコン装置Rに送信する。
この負荷の計算式とボタン操作への一転換例を以下に示す。

負荷=(消費電力/予想消費電力−1)× 100 =X%


ボタンを1秒押す、 5≧X>0、 0≧X>-5
ボタンを2秒押す、10≧X>5、 -5≧X>-10
ボタンを3秒押す、20≧X>10、-10≧X>-20
ボタンを4秒押す、25≧X>20、-20≧X>-25
ボタンを5秒押す、30≧X>25、-25≧X>-30
ボタンを押さない、 X>30、-30≧X

この6種類のボタン操作は5秒周期で繰り返す。
この6種類のボタン操作は、ボタンを押す行為には1、ボタンを押さない行為には0、あるいは、ボタンを押す行為には0、ボタンを押さない行為には1の数字がそれぞれ与えられ2進法に数値化される。
※ この負荷とは、自動車に例えれば下り坂や上り坂でもエンジンやモータは回っているが、それぞれでエネルギー効率がよかったり悪かったりする。そのエネルギー効率の良否から坂の傾斜角度を導き出すような方法で算出している。
【0012】
コンピューターゲームフィギュア体感装置1は、コンピューターゲームの中のキャラクターの動きを触覚としてプレーヤーJに体感させるものであり、感じた触覚の力に対してプレーヤーJの反応を与えることができるものである。図1のように、コンピューターゲームフィギュア体感装置1は、円台型体感機械4と円台3とフィギュア1aがセットされたアダプター2の構成である。内蔵コンピューター装置Cは、リモコン装置Rとコンピューターゲーム装置5に接続され、コンピューターゲーム装置5はディスプレイ装置6に接続されている。
【0013】
円台型体感機械4は、円筒形であり、直径は30cmで、高さは10cmである。
円台型体感機械4は、上部には開口部があり、開口部の直径は10cmであり、円台3が装着されている。
【0014】
円台3の上部にはアダプター2が取り外しできる状態で装着されていて、下部には衝撃装置9が取り付けられている。ロッド3aが円台3と一体になっていて、可動できる状態で小可動リングの中に入っている。ロッド3aの下部には歯が形成されている。
【0015】
円台型体感機械4の内部は、図2のように、円台3が可動できる上層部と、リング部10が設置されている中層部と、内蔵コンピューター装置Cが設置されている下層部に分けられる。
【0016】
円台型体感機械4の上層部には開口部があり、円台3が前後左右斜め上下のどの方向にも移動できるようになっている。
【0017】
円台型体感機械4の中層部は、図3のように、真円形の大可動リング12と、大可動リング12を回転させる第1のモータ13と、大可動リング12の円の中心点を円弧状に通る小可動リング11と、小可動リング11を移動させる第2のモータ22と、小可動リング11と一体化した移動アーム14と、移動アーム14の支点を中心とした円弧状のラック21を備えている。
【0018】
大可動リング12は、その内周面に全周にわたって歯が形成されていて、外周面にはフランジ12aが形成されている。フランジ12aの下面と側面は、ボディ7の内周面に間隔をおいて複数取り付けられた保持部材15によって支持されている。
【0019】
各保持部材15には、図2図3のように、フランジ12aの下面と側面に接触する支持ローラー16が取り付けられており、支持ローラー16によって大可動リング12が、円台型体感機械4の中の所定位置に支持されていて自由に回転できるようになっている。
【0020】
フランジ12aの上面には、抜け止めリング18をかぶせてボルト17で固定している。抜け止めリング18によって、大可動リング12は円台型体感機械4からはずれないようになっている。
【0021】
第1のモータ13は、ボディ7の内面のブラケット19に取り付けられており、その回転軸の先端部には大可動リング12の内周面の歯に合うピニオン20が取り付けられている。
第1のモータ13には消費電力を検出するための電力計13aが取り付けられている。
【0022】
電力計13aは、内蔵コンピューター装置Cに信号線で電気的に接続され、消費電力を内蔵コンピューター装置Cに送信するようになっている。
【0023】
移動アーム14とラック21は、大可動リング12に取り付けられており、ラック21は移動アーム14の支点を中心として円弧状になっていて内周面に歯が形成されている。
移動アーム14は、ラック21の内周面に沿って移動アーム14を動かす第2のモータ22と、ロッド3aを上下に動かす第4のモータ27を備えている。
【0024】
第2のモータ22は、移動アーム14の上面に取り付けられている。その回転軸が移動アーム14を貫通しており、この回転軸の先端にラック21の歯に合うピニオン23が取り付けられている。
第2のモータ22には消費電力を検出するための電力計22aが取り付けられている。
【0025】
電力計22aは、内蔵コンピューター装置Cに信号線で電気的に接続され、消費電力を内蔵コンピューター装置Cに送信するようになっている。
【0026】
第4のモータ27は移動アーム14の先端に取り付けられていて、その回転軸の先端にロッド3aの歯に合うピニオン28が取り付けられている。
第4のモータ27には消費電力を検出するための電力計27aが取り付けられている。
【0027】
電力計27aは、内蔵コンピューター装置Cに信号線で電気的に接続され、消費電力を内蔵コンピューター装置Cに送信するようになっている。
【0028】
衝撃装置9は、図2図5のように、円台3の下面にモータ台26bが取り付けられている。モータ台26bにはステンレス製のスプリング25が固定され、反対側にゴム製で楕円形の球体の衝撃ボール24が取り付けられている。
【0029】
第3のモータ26はモータ台26bに固定され、その回転軸の先端には楕円板8が取り付けられている。
第3のモータ26には消費電力を検出するための電力計26aが取り付けられている。
【0030】
電力計26aは、内蔵コンピューター装置Cに信号線で電気的に接続され、消費電力を内蔵コンピューター装置Cに送信するようになっている。
【0031】
円台型体感機械4の下層部は、図2のように、内蔵コンピューター装置Cが円台型体感機械4の底部に固定されている。
【0032】
ディスプレイ装置6は、画像と音声を出力する装置であり、コンピューターゲーム装置5から送信された信号により画像と音声を出力する。
【0033】
コンピューターゲーム装置5は、内蔵コンピューター装置Cとディスプレイ装置6にゲームキャラクターの動きの信号を同時に送る。コンピューターゲーム装置5は、信号線でリモコン装置R、内蔵コンピューター装置C、ディスプレイ装置6に接続されている。
【0034】
内蔵コンピューター装置Cは、モータ制御とモータの負荷の計算を行う。
モータ制御は、消費電力を予想しながら各モータ13・22・26・27を回転させることにより、コンピューターゲームの内容に合致したゲームキャラクターの動きの触覚を円台型体感機械4の内部でつくり出す制御である。
図6のように、モータの負荷の計算は、各電力計13a・22a・27aから消費電力を受信して、予想消費電力と消費電力から負荷を数値化する計算である。数値化された負荷は、コンピューターゲーム用リモコンのボタン操作に転換されて信号でリモコン装置Rに送信される。
【0035】
次に、本実施形態の動作を説明する。本実施形態では、図1のように、プレーヤーJは円台型体感機械4をディスプレイ装置6の前に置き、円台型体感機械4の側面から、アダプター2にセットされたフィギュア1aを手に持ち、コンピューターゲームを行う
【0036】
内蔵コンピューター装置Cは、コンピューターゲーム装置5からゲームキャラクターの動きの信号を受信すると、各モータ13・22・26・27を回転させることにより、前後左右斜め上下への動きと、衝撃という擬似的なゲームキャラクターの動きを、円台型体感機械4とアダプター2が固定された円台3でつくり出す。
【0037】
プレーヤーJは、ディスプレイ装置6の表示画面のゲームキャラクターの動きを見ながら、アダプター2にセットされたフィギュア1aを手に持ち、表示画面と同じ動きをするフィギュア1aの動きの触覚を体感しながら、プレーヤーJの力加減でフィギュア1aの動きを助長させたり制限させたりする。
【0038】
衝撃装置9は、図2図5のように、円台3の下面にモータ台26bが取り付けられている。モータ台26bにはステンレス製のスプリング25が固定され、反対側にゴム製で楕円形の衝撃ボール24が取り付けられていて上下に弾むように動くようになっている。
【0039】
第3のモータ26はモータ台26bに固定され、その回転軸の先端には楕円板8が取り付けられており、この楕円板8は回転すると衝撃ボール24に当たるようになっていて、衝撃ボール24は激しく上下に弾み、円台3の下面に衝突し、円台3に衝撃を与える。
【0040】
さらに、第1のモータ13と、第2のモータ22と、第4のモータ27が同時に回転することにより、小可動リング11の移動が大可動リング12の回転移動と組み合わされ、大可動リング12の円内でロッド3aを前後左右斜め上下に移動できる。
【0041】
したがって、プレーヤーJは、フィギュア1aがセットされたアダプター2と、ロッド3aと一体となっている円台3を使いコンピューターゲームの内容に合致した触覚を体感することができる。
【0042】
体感した触覚に対して、プレーヤーJが、フィギュア1aがセットされたアダプター2と、アダプター2が固定された円台3の道具を操作することにより、各モータ13・22・27が負荷を受ける。内蔵コンピューター装置Cは、各電力計13a・22a・27aから消費電力を受信する。そして、予想消費電力と消費電力から負荷を計算して数値化し、数値化したものをコンピューターゲーム用リモコンのボタン部分の操作に転換して信号でリモコン装置Rに送信する。
【0043】
コンピューターゲーム用擬似体験装置は、コンピューターゲーム用リモコンのボタン部分を、コンピューターゲームの内容に合致した触覚をつくり出すことと、つくり出した触覚が操作者に体感できて、感じた触覚の力に対して反応を与えることが可能である道具と機械装置に置き換えたものであり、操作者はコンピューターゲームの内容に合致した触覚の力を感じながら人間の力加減で道具と機械装置を操作することで、図6のように、道具と機械装置に対して負荷を与えることが可能となる。
そして、発生した負荷を数値化してXとし、Xをコンピューターゲーム用リモコンのボタン操作に転換する時は常に以下に示す関係になっている。
負荷 = X = ボタン操作
この式により、操作者の力加減で操作が可能となるコンピューターゲーム用擬似体験装置が実現できる。
【0044】
本実施形態においては、円台型体感機械4の開口部は、可動性材料の安全カバー29に覆われており、円台型体感機械4の内部の機械への接触による怪我を防止するようになっている。
【0045】
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態に以下の変形を加えてもよい。
円台型体感機械4の形状は、円筒形であり、円台3の形状は、円形である。しかし、この形状を別の形状にしてもよい。
ディスプレイ装置6と、コンピューターゲーム装置5と、リモコン装置Rと、円台型体感機械4の各機械装置を別々に離した状態ではなく、くっつけて一体型にしてもよい。そして、全ての機械装置を接続する信号線は、有線と無線のどちらでもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 コンピューターゲームフィギュア体感装置
1a フィギュア
2 アダプター
2a ロッド
3 円台
3a 円台ロッド
4 円台型体感機械
5 コンピューターゲーム装置
6 ディスプレイ装置
7 ボディ
8 橢円板
9 衝撃装置
10 リング部
11 小可動リング
12 大可動リング
12a フランジ
13 第1のモータ
13a 電力計
14 移動アーム
15 保持部材
16 支持ローラー
17 ボルト
18 抜け止めリング
19 ブラケット
20 ピニオン
21 ラック
22 第2のモータ
22a 電力計
23 ピニオン
24 衝撃ボール
25 スプリング
26 第3のモータ
26a 電力計
26b モータ台
27 第4のモータ
27a 電力計
28 ピニオン
29 安全カバー
C 内蔵コンピューター装置
J プレーヤー
R リモコン装置
【要約】
コンピューターゲームソフトに合致した触覚を操作者が体感して、操作者の力で反応をあたえることができる、擬似体験が可能なコンピューターゲーム用擬似体験装置を実現するアイデアを提供する。
フィギュアを使った人形遊びと、コンピューターゲームの内容に合わせた触覚をつくり出す道具と機械装置と、体を使って操作する体感テレビゲームを組み合わせて、コンピューターゲームの内容に合わせた触覚をつくり出し、つくり出した触覚を操作する人間が体感し、感じた触覚の力に対して人間の力加減で反応することにより、負荷が発生し、発生した負荷を数値化し、数値化したものをXとして、Xをコンピューターゲーム用リモコンのボタン操作に転換することで、コンピューターゲームの内容に合った触覚の擬似体験が可能なコンピューターゲーム用擬似体験装置を実現する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6