【文献】
石田コウ、外3名著,「J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!5 プレイングマニュアル」,日本,株式会社エンターブレイン,2007年 2月13日,初版,p.047,(特に、下方「CHECK POINT キャンプとレンタル移籍」の項)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
[一実施形態]
本発明の一実施形態によるカードゲーム装置(ゲームシステム)について図面を用いて説明する。
【0017】
(カードゲーム装置)
本実施形態によるカードゲーム装置の全体構成について
図1及び
図2を用いて説明する。
図1は、本実施形態によるカードゲーム装置の全体構成を示す斜視図である。
図2は、本実施形態によるカードゲーム装置において各プレイヤが操作する端末装置を示す斜視図である。
【0018】
本実施形態によるカードゲーム装置10は、2台の大型ディスプレイパネル12と、カードゲーム装置全体を制御するメイン制御部(メイン制御装置)14と、メイン制御部14と通信可能に接続された複数の端末装置(サテライト)16a〜16hと、大型ディスプレイパネル12の表示制御を行う大型パネル制御部36(
図3参照)とを有している。
【0019】
カードゲーム装置10は、例えばアミューズメント施設内等に配される。
【0020】
本実施例のカードゲーム装置10では、サッカーゲームを行う。なお、カードゲーム装置10は、サッカーゲーム以外のスポーツ競技、例えば、野球やラグビー、アメリカンフットボール、ホッケーなどのチームで対戦する競技等にも適用することができる。
【0021】
大型ディスプレイパネル12には、サッカー場の全体画像、全席の試合ダイジェスト、全席の試合結果などの画像が表示される。初めてゲームに参加するプレイヤは、最初にゲームに必要なスタートセット(アイテム)を購入して端末装置16a〜16hに着席する。
【0022】
このスタートセットには、練習結果や試合結果等を記録する記録媒体として使用されるICカード(メモリカード、情報記憶媒体)18と、各サッカー選手の写真が印刷された11枚の選手カード20とが含まれる。
【0023】
選手カード20の表面には、それぞれ異なる選手の写真が印刷されている。選手カード20の裏面には、表面に印刷された選手個人を識別するためのデータパターン(識別コード)が記録されている。
【0024】
ICカード18は、当該プレイヤが所有する選手カード20の種類、選手カード20に対応する選手の様々な能力、過去のゲーム結果、チームの獲得賞金等が記憶されている。そのため、ICカード18に記憶された情報を読み取ることによりゲームに必要なデータが得られるとともに、プレイヤ22がゲームに参加する資格を有していることを確認することができる。
【0025】
端末装置16a〜16hには、プレイヤ22が所有する選手カード20を載置するための選手カード配置パネル24と、プレイヤ22が作ったサッカーチームの練習や試合の画像が表示されるモニタ26と、ICカード18が挿入されるICカードリーダライタ28と、ゲーム終了後に選手カードが払い出されるカード発行部30とがそれぞれ設けられている。
【0026】
選手カード配置パネル24の左側には、作戦メニューを選択指示するための作戦指示ボタン(操作入力ボタン)32a〜32eが設けられている。
【0027】
一方、選手カード配置パネル24の右側には、選手パワー等を指示するための入力ボタン34a,34bが設けられている。
【0028】
プレイヤ22は、操作入力ボタン32a〜32eを操作することにより、練習や試合中において、選手に対して指示を与えることができる。プレイヤ22は、操作入力ボタン32a〜32eを操作して、例えば、サイド攻撃など戦術の指示を行ったり、ゴールへのシュートを指示したり、モニタ26に表示される試合場面のカメラを切り替えたりすることができる。操作入力ボタン32a〜32eは、モニタ26上に表示されるカーソルを移動したり、モニタ26上に表示されるメニューを選択したりする際にも用いられる。
【0029】
(カードゲーム装置のシステム構成)
本実施形態によるカードゲーム装置のシステム構成について
図3を用いて説明する。
図3は本実施形態によるカードゲーム装置のシステム構成を示すブロック図である。
【0030】
メイン制御部14は、LAN(Local Area Network)38のハブ40を介して、大型ディスプレイパネル12を表示制御するための大型パネル制御部36と、各端末装置16a〜16hと、外部ネットワーク(図示せず)とに接続されている。
【0031】
メイン制御部14は、CPU(制御部)15、メモリ(RAM)17、入出力インターフェース19を有する。メモリ17には、カード装置全体を制御するための制御プログラムが格納されており、各端末装置16a〜16hからメイン制御部14に送信される様々なデータが適宜記憶される。
【0032】
大型パネル制御部36は、CPU42、メモリ(RAM)44、入出力インターフェース46、サウンド回路48、グラフィック表示回路50を有する。
【0033】
メモリ(RAM)44には、大型ディスプレイパネル12に表示される各種画像データ、例えば、サッカー場の全体画像や各選手のプレイ画像、あるいは現在試合中のダイジェストシーン、あるいは過去の試合のゴールシーン等、及び、大型ディスプレイパネル12に表示される各種画像データを選別して優先順位を決めて順次表示させる制御プログラムが格納されている。
【0034】
入出力インターフェース46は、メイン制御部14及び大型ディスプレイパネル12を操作するためのスイッチ52が接続されている。
【0035】
サウンド回路48は、大型ディスプレイパネル12に表示される各種画像に応じた音声を出力するサウンドアンプ54に接続されている。
【0036】
グラフィック表示回路50は、CPU42からの制御信号により選択された画像(例えば、サッカー場の全体画像や各選手のプレイ画像、あるいは現在試合中のダイジェストシーン、あるいは過去の試合のゴールシーン等)を大型ディスプレイパネル12に表示させる。
【0037】
各端末装置16a〜16hは、CPU(制御部)62、メモリ(RAM)64、入出力インターフェース66、サウンド回路68、グラフィック表示回路70を有する。
【0038】
メモリ(RAM)64には、モニタ26に表示される各種画像データ(例えば、各種ゲーム選択画像や各選手のプレイ画像等)、及び制御プログラムが格納されている。
【0039】
入出力インターフェース66は、メイン制御部14の他にICカードリーダライタ28、選手カード20の裏面に記憶されたカードデータを読み取るためのイメージセンサ56及びモニタ26を操作するためのスイッチ72が接続されている。
【0040】
サウンド回路68は、モニタ26に表示される各種画像に応じた音声を出力するサウンドアンプ74に接続されている。
【0041】
グラフィック表示回路70は、CPU62からの制御信号により選択された画像をモニタ26に表示させる。
【0042】
(端末装置)
次に、端末装置16a〜16hにおける選手カード配置パネル24について
図4及び
図5を用いて説明する。
図4は、選手カード配置パネルを示す平面図である。
図5は、選手カード配置パネルが取り付けられた筐体の縦断面図である。
【0043】
選手カード配置パネル24は、筐体76の上面開口76aを塞ぐように取り付けられた透明なガラス板78と、ガラス板78の上面に積層された薄いプレイフィールド用シート80とから構成されている。
【0044】
選手カード20は、プレイフィールド用シート80の上面に載置される。そして、筐体76の内部には、選手カード配置パネル24に載置された選手カード20の裏面に赤外線(不可視光)を照射する光源82と、光源82から発光された光から可視光を除去する第1フィルタ84と、選手カード配置パネル24上に載置された選手カード20の裏面に記憶されたカードデータのパターンを撮像するイメージセンサ56と、選手カード20の裏面で反射した反射光を上方へ反射させる第1反射板86と、第1反射板86で反射した反射光(不可視光)をイメージセンサ56に導く第2反射板88と、反射板86,88で反射した反射光に含まれる外乱光(可視光)を除去する第2フィルタ90とが取り付けられている。
【0045】
光源82は、赤外線あるいは紫外線のような肉眼で見えない不可視光を発光する発光ダイオード(LED)からなる。もちろん、光源82から可視光が発光されないときは第1フィルタ84を除くことができる。
【0046】
第1反射板86は、水平に設けられた選手カード配置パネル24に対して所定の傾斜角度αで傾斜するように筐体76の下側傾斜部76bに支持されている。また、第2反射板88は、第1反射板86の取付角度に応じた傾斜角度で取り付けられている。
【0047】
筐体76は、下側傾斜部76bを有するため、プレイヤ22が着席したとき、プレイヤ22の足が下側傾斜部76bの下方に挿入させることができる。そのため、プレイヤ22は、選手カード配置パネル24上に選手カード20を並べる際に選手カード配置パネル24の奥の位置まで手を伸ばすことが可能になり、選手カード配置パネル24の全面のどこでも選手カード20を載置させることができる。
【0048】
密閉された筐体76の内部からは、光源82から可視光をカットされた赤外線(不可視光)が選手カード配置パネル24に照射されているため、選手カード配置パネル24を上からみても筐体76の内部を覗くことはできない。
【0049】
端末装置16a〜16hは、イメージセンサ56を用いて、選手カード20の配置や、選手カード20の裏面に記録されたカードデータを読み取る。
【0050】
図6は、端末装置の選手カード配置パネル及び操作部を拡大して示す平面図である。
【0051】
図6に示されるように、筐体76の上面には、選手カード配置パネル24と、プレイヤが操作する作戦指示ボタン(操作入力ボタン)32a〜32e及び入力ボタン34a,34bが設けられている。選手カード配置パネル24の上面には、レギュラー選手となる選手カード20を配置するための出場選手カード配置領域92と、控えの選手となる選手カード20を配置するためのサブ選手カード配置領域94とが形成されている。
【0052】
また、プレイヤ22は、手持ちの選手カード20の中から出場選手カード配置領域92の11枚の選手カード20を配置することができ、サブ選手カード配置領域94には5枚までの選手カード20を控えの選手として配置させることができる。
【0053】
また、作戦指示ボタン32aはモニタ26に表示されたメニュー画像上のカーソルを上方向へ移動させるセレクトボタン、作戦指示ボタン32bは決定ボタン、作戦指示ボタン32cはモニタ26に表示されたメニュー画像上のカーソルを下方向へ移動させるセレクトボタン、作戦指示ボタン32dはモニタ26に表示されたメニュー画像上のカーソルを左方向へ移動させるセレクトボタン、作戦指示ボタン32eはモニタ26に表示されたメニュー画像上のカーソルを右方向へ移動させるセレクトボタンとして操作される。
【0054】
また、入力ボタン34aは出場選手カード配置領域92に並べられた選手カード20のパラメータを全力レベルに変更するための操作ボタンであり、入力ボタン34bは出場選手カード配置領域92に並べられた選手カード20のパラメータを体力温存レベルに変更するための操作ボタンである。
【0055】
ICカード18の記憶部(図示せず)には、チームの能力(成長値)、選手の能力(成長値)、他チームとの対戦成績(試合結果)、試合結果に応じて獲得したタイトル、チームの獲得賞金、トレード権獲得回数、トレード権使用回数などの各データが記憶されている。プレイヤ22は、ゲームを開始する前に、ICカード18をICカードリーダライタ28に挿入し、ICカード18の記憶部に記憶されている各データを端末装置16a〜16hに読み込ませる。端末装置16a〜16hは、ICカード18から読み取った各データを、端末装置16a〜16hのメモリ64にそれぞれ記憶するとともに、メイン制御部14に送信する。端末装置16a〜16hからメイン制御部14に送信された各データは、メイン制御部14のメモリ17内に記憶される。チーム能力、選手能力、対戦成績、獲得タイトル、獲得賞金、トレード権獲得回数、トレード権使用回数などの各データは、メイン制御部14のメモリ17と端末装置16a〜16hのメモリ64との間において適宜同期されるようになっている。
【0056】
(サッカーゲーム処理の概要)
本実施形態のカードゲーム装置により実行されるサッカーゲームの概要について説明する。
【0057】
初めてゲームに参加するプレイヤは、ゲームに必要なスタートセットを購入して端末装置16a〜16hに着席する。スタートセットにはICカード(メモリカード、情報記憶媒体)18と11枚の選手カード20とが含まれる。
【0058】
プレイヤが、端末装置16a〜16hにゲーム料金(コイン)を投入し、ICカード18をICカードリーダライタ28に挿入して、スタートボタン(図示せず)を押すと、ICカード18に記憶された各種データが読み込まれて制御処理がスタートする。プレイヤは選手カード配置パネル24上に選手カード20を載置して自分のクラブチームを作成する。
【0059】
ICカード18の記憶部(図示せず)には、選手カード20のカードデータにより登録された選手の能力(スキル)を示す個人データが記憶される。1枚のICカード18には、20〜50名程度の選手のデータを登録することが可能であり、例えば、ある選手の選手カード20を選手カード配置パネル24上に載置した場合、当該選手名を登録選手として記憶し、練習終了後、及び試合終了後に登録選手データが記憶されると共に、練習結果及び試合結果が成長データとして記憶される。
【0060】
使用される前のICカード18には、登録選手の基本値が初期値として記憶される。そして、各登録選手の基本値に練習結果及び試合結果から得られる成長値が加算される。各選手毎の能力を評価する項目としては、例えばシュート、パス、ドリブル、タックル、パスカット、ポジショニング、戦術理解、スタミナ、スピード、筋力、特殊能力(キラーパス、ピンポイントパスなど)がある。そして、各項目毎に基本値と成長値が個人データとして記憶される。
【0061】
プレイヤは、端末装置16a〜16hを操作して、対戦するプレイヤを決定し、そのプレイヤのクラブチームとサッカーゲームを行う。サッカーゲームは、前半戦、ハーフタイム、後半戦と続いて、試合を実行する。
【0062】
本実施形態のサッカーゲームでは、プレイヤが各選手に対して個々の動作指示をするのではなく、作戦指示ボタン32a〜32eや入力ボタン34a,34bを用いて全体的な作戦や戦術を指示する。
【0063】
プレイヤ22は、作戦指示ボタン32a〜32eを操作することにより、練習や試合中に選手に指示を与える。例えば、作戦指示ボタン32a〜32eを操作して、サイド攻撃など戦術の指示を行ったり、ゴールへのシュートを指示したり、モニタ26に表示される試合場面のカメラを切り替えたりできる。
【0064】
サッカーゲームにおけるボールの動きや各選手の動きは、プレイヤが指示した作成や戦術にしたがって、カードゲーム装置がAI(Artificial Intelligence:人工知能)制御する。人工知能技術を利用して、フィールド上を動くボールに対して、敵味方の各選手が合理的で自然な動きをして、サッカーゲームが進行する。
【0065】
サッカーゲームを実行するAIシステムは、例えば、カードゲーム装置10のメイン制御部14内に構築される。なお、カードゲーム装置10の端末装置16a〜16h内にAIシステムを構築するようにしてもよい。
【0066】
図7は、カードゲーム装置10のゲーム進行手順を示すメインフローチャートである。
図7に示されるように、カードゲーム装置10のゲーム内容としては、大きく分けてメンバー選出モード(ステップS1)、選手育成モード(ステップS2)、試合モード(ステップS3)、指導モード(ステップS4)が順次実行される。
【0067】
メンバー選出モード(ステップ1)では、プレイヤ22は所有している選手カード20のからレギュラー選手として11枚を選び、控えの選手カード20を5枚選出する。そして、プレイヤ22は、選手カード配置パネル24に形成された出場選手カード配置領域92のフォワード領域(図示せず)、ミッドフィルダ領域(図示せず)、ディフェンダ領域(図示せず)、ゴールキーパ領域(図示せず)にレギュラー選手として選出した11枚の各選手カード20を並べ、サブ選手カード配置領域94に控えの選手として選出した5枚の各選手カード20を並べる。
【0068】
出場選手カード配置領域92及びサブ選手カード配置領域94に各選手カード20を並べると、次の選手育成モード(ステップS2)へ進む。尚、サブ選手カード配置領域94に載置される控えの選手の選手カード20は、5枚まで置けるが、プレイヤ22がレギュラー選手の分しか持っていないときはサブ選手カード配置領域94に置かなくても良い。
【0069】
選手育成モード(ステップS2)では、試合を行う前の練習を行って各選手及びチームを成長させることができる。練習は、予め設定された所定時間が経過すると、自動的に終了する。なお、選手育成モードにおいては、後述する選手のトレードを、所定条件下で行うことができる。
【0070】
次の試合モード(ステップS3)では、他のプレイヤのチームと対戦する。尚、他のプレイヤが誰もいないときは、コンピュータ制御の仮想チームと対戦することになる。
【0071】
試合が開始されると、プレイヤ22は、モニタ26に表示された試合の進行状況を見ながら監督として戦術を考え、選手カード配置パネル24上に載置された各選手カード20を移動させたり、選手交代させたりする。試合は、予め設定された所定時間が経過すると、自動的に終了する。
【0072】
次の指導モード(ステップS4)では、試合終了した後、各選手にアドバイスして選手能力(スキル)を高める。そして、最後に新しい選手カード20がカード発行部30から発行される。このように、ゲームが終了する度に選手カード20が1枚ずつ増えるため、次回のゲームのときに選手選出や選手交代の操作がやりやすくなる。
【0073】
プレイヤ22が行う1プレイの流れとしては、
図8に示すような操作手順となる。
図8は、1プレイの流れを示すフローチャートである。
【0074】
プレイヤ22は、まず、ステップS11でICカード18の挿入操作を行う。続いて、プレイヤ22は、ゲーム料金分のコイン投入操作を行う。
【0075】
次のステップS12では、手持ちの選手カード20を選手カード配置パネル24に並べて選手を選出し、選出された各選手の試合前準備を行う。この試合前準備としては、選手カード配置パネル24に配置された選手カード20の各選手にセットプレイ、フォーメーション、シュート等の練習を行わせる(選手育成モード)。なお、選手育成モードにおいては、後述する選手のトレードを、所定条件下で行うことができる。
【0076】
次のステップS13では、他のプレイヤがセットしたチームと試合を行う。試合は、試合前半(45分)、ハーフタイムミーティング、試合後半(45分)が行われる。試合中、プレイヤ22は、対戦相手との状況に応じて選手カード20を移動させてフォーメーションを変更したり、選手カード20を入れ替えて戦術を変更したりすることができる。また、ハーフタイムミーティングでは、フォーメーションや選手の変更、及び各選手に直接指示(誉めたり、しかったり、戦術の確認等)したりする。
【0077】
次のステップS14では、試合終了後のミーティングを行って試合の反省点を説明するなど選手とのコミュニケーションを図って選手の成長値を向上させる(指導モード)。
【0078】
次のステップS15では、試合結果をスポーツニュースとして発表する。このように、プレイヤ22は、サッカーチームの監督としてゲームに参加することができ、どの選手をどのポジションでプレイさせるか、選手の能力(スキル)をどのよう高めるかを楽しむことができる。
【0079】
(トレード)
本実施形態によるカードゲーム装置10では、ゲーム上におけるチームの獲得賞金額が一定値を超えた場合には、当該チームの運営に余裕ができたとして、プレイヤに対して選手のトレード権を付与する。
【0080】
プレイヤは、トレード権を行使することにより、自分のクラブチームに所属している選手を、他人のクラブチームに所属している選手とトレードすることができる。
【0081】
選手のトレードは、例えば、ゲームが選手育成モードになっている際に行うことができる。
【0082】
なお、ゲームが選手育成モードになっている際のみならず、他のモードの際に選手のトレードを行うことができるようにしてもよい。
【0083】
一のチームに属している選手を他のチームに移籍し、その選手が再び一のチームに戻ってきた場合には、その選手は結果的に「レンタル移籍」に該当するものとされる。レンタル移籍に該当する場合には、一のチームに戻ってきた選手に対し、選手能力を向上させる等の特典が付与される。
【0084】
プレイヤは、選手能力等が大きく向上することを期待して、選手のトレードを行う。
【0085】
(トレード権付与)
各端末装置16a〜16hのメモリ64内に設けられる獲得賞金総額メモリには、ゲーム上におけるチームの獲得賞金総額が記憶される。各端末装置16a〜16hのCPU62は、ゲーム上においてチームが賞金を獲得した際には、獲得賞金総額メモリに記憶された獲得賞金総額の値を更新する。
【0086】
ゲーム上におけるチームの獲得賞金総額が所定金額を超えた際には、端末装置16a〜16hのCPU62は、選手のトレードを行う権利であるトレード権をプレイヤに付与する。
【0087】
端末装置16a〜16hの構成はいずれも同様であるため、本実施形態では、端末装置16aに着席しているプレイヤがトレード権を獲得した場合を例に説明する。
【0088】
選手育成モードの際には、
図9に示すような、チームマネージメント画面が表示されている。
図9は、チームマネージメント画面の例を示す図である。
【0089】
プレイヤがトレード権を獲得した際には、その旨をプレイヤに対して告知することが必要である。端末装置16aのCPU62は、プレイヤがトレード権を獲得したことを、ゲームモードが選手育成モードになっている際に、プレイヤに対して伝える。端末装置16aのCPU62は、
図10に示すように、チームマネージメント画面上に、例えば、「トレード市場開放 躍進を続ける我がチームに財政的余裕がでてきました。クラブオーナーからトレードでの選手獲得許可が下りています。」というメッセージを表示する。
図10は、トレード権を獲得した際の表示画面の例を示す図である。
【0090】
このようなメッセージを読んだプレイヤは、自分のクラブチームがトレード権を獲得したことを知ることができる。
【0091】
(トレード申し込み画面)
トレード申し込み画面について
図11を用いて説明する。
図11は、トレード申し込み画面の例を示す図である。
【0092】
端末装置16aのCPU62は、
図11に示すようなトレード申し込み画面をモニタ26上に表示する。
【0093】
未使用のトレード権を有しているプレイヤは、操作入力ボタン32a〜32e等を用いて操作入力を行うことにより、トレードの申し込み等を行うことができる。
【0094】
トレード申し込み画面には、メイン制御部14と通信可能に接続された端末装置(サテライト)16a〜16hにそれぞれ対応するサテライト画像1〜8が表示される。
【0095】
サテライト画像1は端末装置16aに対応しており、サテライト画像2は端末装置16bに対応しており、サテライト画像3は端末装置16cに対応しており、サテライト画像4は端末装置16dに対応しており、サテライト画像5は端末装置16eに対応しており、サテライト画像6は端末装置16fに対応しており、サテライト画像7は端末装置16gに対応しており、サテライト画像8は端末装置16hに対応している。
【0096】
例えば、プレイヤ自身の端末装置16aに対応するサテライト画像1には、「YOUR SEAT」という表示が付される。誰も着席していない端末装置16d、16hに対応するサテライト画像4,8には、「NO ENTRY」という表示が付される。トレード受付中の端末装置16bに対応するサテライト画像2には、「トレード受付中」という表示が付される。トレード不可の端末装置16e、16fに対応するサテライト画像5,6には、「トレード不可」という表示が付される。プレイヤに対してトレードを申し込んで来た端末装置16cに対応するサテライト画像3には、「トレード待ち」という表示が付される。プレイヤがトレードを申し込んだ端末装置16gに対応するサテライト画像7には、「トレード申請中」という表示が付される。
【0097】
各プレイヤが着席している端末装置16a〜16c、16e〜16gに対応するサテライト画像1〜3、5〜7には、チーム名の表示が付される。
【0098】
放出選手が選択されている端末装置16a〜16c、16gに対応するサテライト画像1〜3、7には、選択された放出選手名、その選手の個人能力及びその選手の特殊能力の表示が付される。個人能力及び特殊能力は、星印を用いて表示される。星印が多いほど、個人能力や特殊能力が高い。
【0099】
また、トレード申し込み画面には、「トレードを受け付ける」、「トレードを受け付けない」、「放出選手を変更する」というメニューが表示される。
【0100】
(トレードの申し込み画面における操作入力)
トレード申し込み画面において操作入力を行う場合の処理について、
図12乃至
図19を用いて説明する。
図12及び
図14は、本実施形態によるカードゲーム装置の処理を示すフローチャートである。
【0101】
トレード申し込み画面上には、例えば、「試合開始30秒前まで特定の相手にトレードを申し込むことができます。相手もトレードを申し込むことによって、トレードが成立します」というメッセージ(図示せず)が表示される。
【0102】
プレイヤは、操作入力ボタン32a〜32eを用いて、トレード申し込み画面における操作入力を行うことができる。
【0103】
(トレード受付中の端末装置を選択した場合)
トレード申し込み画面において、トレード受付中の端末装置を選択した場合の処理について、
図12を用いて説明する。ここでは、端末装置16bがトレード受付中である場合を例に説明する。
【0104】
トレード申し込み画面において、トレード受付中の端末装置16bに対応するサテライト画像2にカーソルを合わせた場合には、端末装置16aのCPU62は、「トレード受付中のサテライトです。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示する。
【0105】
トレード受付中の端末装置16bに対応するサテライト画像2をプレイヤが選択した場合には(ステップS21)、端末装置16aのCPU62は、端末装置16aにおいて、放出選手が選択済みであるか否かを判断する(ステップS22)。
【0106】
端末装置16aにおいて、放出選手が未選択の場合には、端末装置16aのCPU62は、「放出選手を選択してください。放出選手が選択されていない場合、トレードを申し込むことができません。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、NGを示す音(NG音)を鳴らす(ステップS23)。
【0107】
一方、端末装置16aにおいて、放出選手が選択されている場合には、端末装置16aのCPU62は、端末装置16aにおいて選択されている放出選手と、トレード相手の端末装置16bにおいて選択されている放出選手とが、同じか否かを判断する(ステップS24)。また、端末装置16aのCPU62は、トレード相手の端末装置16bにおいて選択されている放出選手と同じ選手が、自分のチーム内に居るか否かを判断する(ステップS24)。トレードする選手が同じ場合や、相手の放出選手と同じ選手が自分のチーム内に居る場合には、トレードを行うことができない。なお、トレードする選手が同じになる場合が生じたり、相手の放出選手と同じ選手が自分のチームに居る場合が生じたりするのは、同じ選手カード20が多数発行されるためである。
【0108】
放出選手が同じ場合には、端末装置16aのCPU62は、「放出選手が同じ選手です。トレードすることができません。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、NG音を鳴らす(ステップS25)。また、相手の放出選手と同じ選手が自分のチームに居る場合には、その旨のメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、NG音を鳴らす(ステップS25)。
【0109】
放出選手が同じでなく、且つ、相手の放出選手と同じ選手が自分のチーム内に居ない場合には、端末装置16aのCPU62は、
図16に示すような確認画面をモニタ26上に表示する(ステップS26)。
図16は、確認画面の表示例を示す図である。確認画面においては、例えば、「下記の条件でトレードします。 (選手名)←→(選手名) トレードを申し込みますか? はい いいえ」というメッセージが表示される。
【0110】
このような確認画面上において、プレイヤが操作入力ボタン32a〜32e等の操作入力により、「いいえ」を選択した場合には(ステップS27)、端末装置16aのCPU62は、モニタ26の画面を確認画面からトレード申し込み画面に切り換える(ステップS28)。
【0111】
一方、このような確認画面上において、プレイヤが操作入力ボタン32a〜32e等の操作入力により、「はい」を選択した場合には(ステップS27)、端末装置16aのCPU62は、トレード申し込み処理を行う(ステップS29)。具体的には、端末装置16aのCPU62は、メイン制御部14を介して、端末装置16bにトレードを申し込む旨の信号を送信する。そして、端末装置16aのCPU62は、「(相手チーム名)にトレードを申し込みました。相手もトレードを申し込むことによってトレードが成立します。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、トレードの申し込みを決定したことを示す音(決定音)を鳴らす。この後、端末装置16aのCPU62は、モニタ26の画面を、トレード申し込み画面からチームマネージメント画面に切り換える(ステップS30)。
【0112】
こうして、トレード受付中の端末装置16bに対するトレード申し込みが行われる。
【0113】
端末装置16aから端末装置16bに対してトレードの申し込みが行われた場合には、端末装置16bのCPU62は、
図15に示すように、「(チーム名)からトレードを申し込まれました!」というメッセージをチームマネージメント画面上に表示する。
図15は、他のプレイヤからトレードを申し込まれた場合の画面の表示例を示す図である。
【0114】
端末装置16bのプレイヤは、端末装置16bのモニタ26に表示されるトレード申し込み画面において操作入力を行うことにより、端末装置16aからのトレードの申し込みを受けることが可能である。
【0115】
(トレード待ちの端末装置の選択した場合)
トレード申し込み画面において、トレード待ちの端末装置を選択した場合の処理について、
図12を用いて説明する。ここでは、端末装置16cがトレード待ちである場合を例に説明する。
【0116】
なお、端末装置16cから端末装置16aに対してトレードの申し込みが既にあった場合に、端末装置16aのトレード申し込み画面において、端末装置16cがトレード待ちの端末装置として表示される。
【0117】
トレード申し込み画面において、トレード待ちの端末装置16cに対応するサテライト画像3にカーソルを合わせた場合には、端末装置16aのCPU62は、「トレードを申し込んできているサテライトです。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示する。
【0118】
トレード申し込み画面において、トレード待ちの端末装置16cに対応するサテライト画像3をプレイヤが選択した場合には(ステップS31)、端末装置16aのCPU62は、端末装置16aにおいて選択されている放出選手と、端末装置16cにおいて選択されている放出選手とが、同じか否かを判断する(ステップS32)。また、端末装置16aのCPU62は、トレード相手の端末装置16cにおいて選択されている放出選手と同じ選手が、自分のチーム内に居るか否かを判断する(ステップS32)。
【0119】
トレードする選手が同じ場合や、相手の放出選手と同じ選手が自分のチーム内に居る場合には、トレードを行うことができない。放出選手が同じ場合には、端末装置16aのCPU62は、「放出選手が同じ選手です。トレードすることができません。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、NG音を鳴らす(ステップS33)。また、相手の放出選手と同じ選手が自分のチームに居る場合には、その旨のメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、NG音を鳴らす(ステップS33)。
【0120】
放出選手が同じでなく、且つ、相手の放出選手と同じ選手が自分のチーム内に居ない場合には、端末装置16aのCPU62は、
図16に示すような確認画面を表示する(ステップS34)。確認画面においては、例えば、「下記の条件でトレードします。 (選手名)←→(選手名) トレードを申し込みますか? はい いいえ」というメッセージが表示される。
【0121】
このような確認画面上において、プレイヤが操作入力ボタン32a〜32e等の操作入力により、「いいえ」を選択した場合には(ステップS35)、端末装置16aのCPU62は、モニタ26の画面を確認画面からトレード申し込み画面に切り換える(ステップS36)。
【0122】
一方、このような確認画面上において、プレイヤが操作入力ボタン32a〜32e等の操作入力により、「はい」を選択した場合には、端末装置16aのCPU62は、トレード申し込み処理を行う(ステップS37)。具体的には、端末装置16aのCPU62は、メイン制御部14を介して、端末装置16cにトレードを申し込む旨の信号を送信する。これにより、トレードが成立する(ステップS38)。そして、端末装置16aのCPU62は、
図17に示すように、「トレードが成立しました。チーム登録を行うことで、トレードした選手を使用することができるようになります。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、トレードが成立したことを示す音(決定音)を鳴らす(ステップS39)。
図17は、トレードが成立した場合の表示例を示す図(その1)である。
【0123】
端末装置16aと端末装置16cとの間でトレードが成立した場合には、端末装置16cのCPU62は、
図18に示すように、「トレードが成立しました。チーム登録を行うことで、トレードした選手を使用することができるようになります。」というメッセージをチームマネージメント画面上に表示する。
図18は、トレードが成立した場合の表示例を示す図(その2)である。
【0124】
この後の処理については、後述することとする。
【0125】
(プレイヤ自身の端末装置を選択した場合)
トレード申し込み画面において、プレイヤ自身の端末装置16aを選択した場合の処理について、
図13を用いて説明する。
【0126】
トレード申し込み画面において、プレイヤ自身の端末装置16aに対応するサテライト画像1にカーソルを合わせた場合には(ステップS51)、端末装置16aのCPU62は、「自分のサテライトです。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示する。
【0127】
プレイヤ自身の端末装置16aに対応するサテライト画像1をプレイヤが選択した場合には、端末装置16aのCPU62は、「トレード申し込みができないサテライトです。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、NGを示す音(NG音)を鳴らす(ステップS52)。
【0128】
(未着席の端末装置を選択した場合)
トレード申し込み画面において、未着席の端末装置を選択した場合の処理について、
図13を用いて説明する。ここでは、端末装置16d、16hが未着席である場合を例に説明する。
【0129】
トレード申し込み画面において、未着席の端末装置16d、16hに対応するサテライト画像4,8にカーソルを合わせた場合には、端末装置16aのCPU62は、「誰も座っていないサテライトです。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示する。
【0130】
未着席の端末装置164,16hに対応するサテライト画像4,8をプレイヤが選択した場合には(ステップS55)、端末装置16aのCPU62は、「トレード申し込みができないサテライトです。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、NG音を鳴らす(ステップS56)。
【0131】
(トレード不可の端末装置を選択した場合)
トレード申し込み画面において、トレード不可の端末装置を選択した場合の処理について、
図13を用いて説明する。ここでは、端末装置16e、16fがトレード不可である場合を例に説明する。
【0132】
トレード申し込み画面において、トレード不可の端末装置16e、16fに対応するサテライト画像5,6にカーソルを合わせた場合には、端末装置16aのCPU62は、「トレードを申し込めないサテライトです。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示する。なお、トレード権を有していない端末装置、トレード権を受け付けない設定になっている端末装置、及び、放出選手が選定されていない端末装置は、トレード不可の端末装置とされる。
【0133】
トレード不可の端末装置16e、16fに対応するサテライト画像5,6をプレイヤが選択した場合には(ステップS61)、端末装置16aのCPU62は、「トレード申し込みができないサテライトです。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、NG音を鳴らす(ステップS62)。
【0134】
(トレード申請中の端末装置を選択した場合)
トレード申し込み画面において、トレード申請中の端末装置を選択した場合の処理について、
図13を用いて説明する。ここでは、端末装置16gがトレード申請中である場合を例に説明する。
【0135】
トレード申し込み画面において、トレード申請中の端末装置16gに対応するサテライト画像7にカーソルを合わせた場合には、端末装置16aのCPU62は、「自分がトレードを申し込んだサテライトです。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示する。
【0136】
トレード申請中の端末装置16gに対応するサテライト画像7をプレイヤが選択した場合には(ステップS71)、端末装置16aのCPU62は、「トレード申し込んでいる相手です。相手もトレードを申し込むことによってトレードが成立します。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、NG音を鳴らす(ステップS72)。
【0137】
(「トレードを受け付ける」を選択した場合)
トレード申し込み画面において、「トレードを受け付ける」というメニューを選択した場合の処理について、
図14を用いて説明する。
【0138】
「トレードを受け付ける」というメニューは、他の端末装置からのトレードを受け付けるように設定するためのメニューである。
【0139】
プレイヤが操作入力ボタン32a〜32e等の操作入力により「トレードを受け付ける」というメニューにカーソルを合わせると、端末装置16aのCPU62は、「他サテライトからのトレード申し込みができるようになります。」というメッセージを、トレード申し込み画面上に表示する。
【0140】
「トレードを受け付ける」というメニューをプレイヤが選択した場合には(ステップS81)、端末装置16aのCPU62は、端末装置16aにおいて放出選手が選択済みであるか否かを判断する(ステップS82)。
【0141】
端末装置16aにおいて、放出選手が選択済みでない場合には、端末装置16aのCPU62は、「放出選手を選択してください。放出選手が選択されていない場合、申し込みを受け付けることができません。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、NG音を鳴らす(ステップS83)。
【0142】
端末装置16aにおいて、放出選手が選択済みの場合には、端末装置16aのCPU62は、「試合開始30秒前まで、トレードの申し込みが可能です。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示し、端末装置16aをトレード受付状態とする(ステップS84)。
【0143】
端末装置16aをトレード受付状態にした場合には、端末装置16aのCPU62は、トレード受付状態にしたことを示す信号を、メイン制御部14を介して、各端末装置16b〜16hに送信する。
【0144】
(「トレードを受け付けない」を選択した場合)
トレード申し込み画面において、「トレードを受け付けない」というメニューを選択した場合の処理について、
図14を用いて説明する。
【0145】
「トレードを受け付けない」というメニューは、他の端末装置からのトレードを受け付けないように設定するためのメニューである。
【0146】
プレイヤが操作入力ボタン32a〜32e等の操作入力により「トレードを受け付ける」というメニューにカーソルを合わせると、端末装置16aのCPU62は、「他サテライトからの申し込みを受け付けなくなります。既に行われている申し込みは全てキャンセルされます。」というメッセージを、トレード申し込み画面上に表示する。
【0147】
「トレードを受け付けない」というメニューをプレイヤが選択した場合には(ステップS91)、端末装置16aのCPU62は、「全てのトレード申し込みをキャンセルします。試合開始30秒前までトレード申し込みが可能です。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示するとともに、全てのトレードをキャンセルし(ステップS92)、他の端末装置からのトレード申し込みを受け付けない状態であるトレード受付拒否状態に端末装置16aを設定する(ステップS93)。
【0148】
端末装置16aをトレード受付拒否状態にした場合には、端末装置16aのCPU62は、トレード受付拒否状態にしたことを示す信号を、メイン制御部14を介して、各端末装置16b〜16hに送信する。
【0149】
(「放出選手を変更する」を選択した場合)
トレード申し込み画面において、「放出選手を変更する」というメニューを選択した場合の処理について、
図14を用いて説明する。
【0150】
「放出選手を変更する」というメニューは、放出選手を変更するためのメニューである。
【0151】
なお、端末装置16aにおいて、放出選手が未選択の場合には、「放出選手を変更する」というメニューの変わりに、「放出選手を選択する」というメニューが表示される。
【0152】
プレイヤが操作入力ボタン32a〜32e等の操作入力により「放出選手を変更する」というメニューにカーソルを合わせると、端末装置16aのCPU62は、「放出選手を変更します。既に行われている申し込みは全てキャンセルされます。」というメッセージを、トレード申し込み画面上に表示する。
【0153】
「放出選手を変更する」というメニューをプレイヤが選択した場合には(ステップS101)、端末装置16aのCPU62は、「全てのトレード申し込みをキャンセルし、放出選手を変更します。試合開始30秒前まで、トレード申し込みが可能です。」というメッセージをトレード申し込み画面上に表示し、モニタ26に表示する画面を、トレード申し込み画面から放出選手選択画面に切り換える(ステップS102)。
【0154】
(放出選手選択画面)
放出選手選択画面について
図19を用いて説明する。
図19は、放出選手選択画面の表示例を示す図である。
【0155】
トレードの申し込み行う際には、放出する選手を予め選択する必要がある。
【0156】
プレイヤが、トレード申し込み画面上において、操作入力ボタン32a〜32e等を操作することにより、「放出選手を選択する」又は「放出選手を変更する」というメニューを選択した場合には、端末装置16aのCPU42は、
図19に示すような放出選手選択画面をモニタ26上に表示する。
【0157】
放出選手選択画面においては、プレイヤのクラブチームに所属している選手のリストが表示される。
【0158】
端末装置16aのCPU42は、放出選手選択画面上に、「トレード時に放出する選手を選択し、決定ボタンを押してください。1人の選手が移籍できる回数は2回までです。」というメッセージを表示する。
【0159】
なお、1人の選手が移籍できる回数を2回までに制限するのは、レンタル移籍を繰り返すことにより選手パラメータが向上しすぎてしまうのを防止するためである。
【0160】
プレイヤは、操作入力ボタン32a〜32eを操作することにより、カーソルを所望の選手名に合わせる。端末装置16aのCPU42は、カーソルが合わせられた選手名に対応する選手情報を、放出選手選択画面上の選手リストの例えば右側に表示する。
【0161】
プレイヤは、操作入力ボタン32a〜32eにより操作入力を行うことにより、放出する選手を選択することができる。
【0162】
放出選手の選択が完了した際には、端末装置16aのCPU42は、モニタ26の表示画面を、放出選手選択画面からトレード申し込み画面に切り替える。
【0163】
(トレード成立後の処理)
トレードが成立した場合の処理について
図12を用いて説明する。
【0164】
ここでは、端末装置16aのプレイヤと端末装置16cのプレイヤとの間でトレードが成立した場合を例に説明する。
【0165】
トレードが成立した場合には(ステップS38)、端末装置16aのCPU62は、端末装置16cのプレイヤに引き渡す(移転する)選手カード20に関するデータを、端末装置16aのプレイヤのカードID(識別情報)とともに、端末装置16cに送信する(ステップS40)。端末装置16cは、端末装置16aから送信されてきたデータを受信する。
【0166】
また、端末装置16cのCPU62は、トレードにより端末装置16aのプレイヤに引き渡す選手カード20に関するデータを、端末装置16cのプレイヤのカードIDとともに、メイン制御部14を介して、端末装置16aに送信する(ステップS40)。端末装置16aは、端末装置16cから送信されてきたデータを受信する。
【0167】
こうして、端末装置16aと端末装置16cとの間で、トレードされる選手カード20に関してのデータの交換が行われる。交換するデータにプレイヤのICカードのカードIDを含めるのは、レンタル移籍に該当するか否かを判断することを可能とするためである。
【0168】
図20は、トレードが成立した際に交換されるデータの一部の例を示す図である。
【0169】
図20に示すように、交換されるデータには、例えば、交換元カードID、トレードステータス、選手能力A、選手能力B、選手能力C等が含まれる。
【0170】
交換元カードIDは、当該選手カード20について初めてのトレードが行われた際における交換元(移転元)のプレイヤのカードIDを示している。初めてのトレードが行われた際における交換元のプレイヤのカードIDを、交換元カードIDとして用いるのは、交換元のプレイヤに選手カード20が戻ってきた際に、レンタル移籍に該当すると判断することを可能とするためである。従って、交換元カードIDが、交換先(移転先)のプレイヤのカードIDに書き換えられることはない。
【0171】
トレードステータスは、例えば、当該選手カード20のトレードが何回目のトレードであるかを示す。1枚の選手カード20について、トレードを行うことが可能な回数が2回である場合には、トレードステータスの情報が1回目のトレードであることを示していれば、当該選手カード20は、もう1度トレードの対象となり得る。
【0172】
トレードされる選手カード20のデータを受信した端末装置16a、16cは、当該選手カード20のトレードがレンタル移籍に該当するか否かを判断する。
【0173】
レンタル移籍に該当するか否かの判断は、トレードにより獲得した選手カード20のデータに含まれる交換元カードIDが、プレイヤ自身のICカードのカードIDと同じであるか否かを判断することにより行われる(ステップS41)。
【0174】
端末装置16aのCPU62は、選手カード20の交換元カードIDとプレイヤ自身のカードIDとが同じである場合には、「レンタル移籍」に該当するものと判断する。例えば、過去に行われたトレードにより、一のプレイヤから他のプレイヤに選手カード20が引き渡され、更なるトレードにより、他のプレイヤから一のプレイヤに当該選手カード20が戻ってきた場合には、当該選手カード20のトレードは、結果的にレンタル移籍に該当する。レンタル移籍に該当する場合には、選手の能力パラメータを向上させる等の特典が当該選手カード20に対して付与される(ステップS42)。
【0175】
一方、選手カード20の交換元カードIDとプレイヤ自身のカードIDとが異なっている場合には、レンタル移籍に該当しないため、選手能力を向上させる等の特典は当該選手カード20に対して付与されない。レンタル移籍に該当しない場合には、トレードを行う前における選手能力等の値が維持される(ステップS43)。
【0176】
レンタル移籍に該当する場合には、レンタル移籍後の選手カード20についての選手能力A,B,Cの値は、例えば以下のような計算式に基づいて決定される。
【0177】
選手能力A = 選手能力Aの現在値 + 固定値 + 使用頻度により計算された値
選手能力B = 選手能力Bの現在値 + 固定値 + 使用頻度により計算された値
選手能力C = 選手能力Cの現在値 + 固定値 + 使用頻度により計算された値
なお、ここでは、選手能力A,B,Cを上記のような計算式に基づいて向上させる場合を例に説明したが、レンタル移籍により向上させる選手能力は3種類に限定されるものではない。より多くの種類の選手能力を上記のような計算式に基づいて向上させるようにしてもよい。
【0178】
レンタル移籍により選手能力が大きく向上した場合には、端末装置16aのCPU62は、
図21に示すように、例えば「レンタル移籍を終了し、大きく成長した選手がチームに帰ってきました。チーム登録を行うことで、選手を使用することができるようになります。」というメッセージをチームマネージメント画面上に表示する。
図21は、レンタル移籍により選手能力が大きく向上した場合の表示例を示す図である。
【0179】
端末装置16aのプレイヤは、能力が大きく向上した選手カード20を用いて、ゲームを行うことができる。端末装置16aのプレイヤは、能力が大きく向上した選手カード20を用いてゲームを行うことができるため、ゲームを極めて優位に展開することが可能となる。
【0180】
レンタル移籍により選手能力が向上した場合には、端末装置16aのCPU62は、
図22に示すように、例えば「レンタル移籍を終了し、成長した選手がチームに帰ってきました。チーム登録を行うことで、選手を使用することができるようになります。」というメッセージをチームマネージメント画面上に表示する。
図22は、レンタル移籍により選手能力が向上した場合の表示例を示す図である。
【0181】
端末装置16aのプレイヤは、能力が向上した選手カード20を用いて、ゲームを行うことができる。端末装置16aのプレイヤは、能力が向上した選手カード20を用いてゲームを行うことができるため、ゲームを優位に展開することが可能となる。
【0182】
レンタル移籍したにもかかわらず選手能力がほとんど向上していない場合には、端末装置16aのCPU62は、
図23に示すように、例えば「レンタル移籍を終了し、選手がチームに帰ってきました。チーム登録を行うことで、選手を使用することができるようになります。」というメッセージをチームマネージメント画面上に表示する。
図23は、レンタル移籍により選手能力がほとんど向上していない場合の表示例を示す図である。
【0183】
(チーム登録)
トレードが成立した後には、トレードの対象となった選手カード20をプレイヤ同士で交換する。
【0184】
ここでは、端末装置16aのプレイヤと端末装置16cのプレイヤとの間でトレードが行われた場合を例に説明する。
【0185】
端末装置16aのプレイヤと端末装置16cのプレイヤは、トレードの対象となった選手カード20を交換する。
【0186】
そして、端末装置16aのプレイヤ及び端末装置16cのプレイヤは、以下のようにして、それぞれの端末装置16a、16bのチーム登録画面においてチーム登録(ステップS44)を行う。
【0187】
端末装置16aのプレイヤは、端末装置16cのプレイヤから選手カード20を受け取り、その選手カード20を自分のチームに登録する。一方、端末装置16cのプレイヤは、端末装置16aのプレイヤから選手カード20を受け取り、その選手カードを自分のチームに登録する。
【0188】
ここでは、端末装置16aのプレイヤによって行われるチーム登録処理を例に説明する。
【0189】
端末装置16aのCPU62は、
図24に示すようなチーム登録画面を表示する。
図24は、チーム登録画面の表示例を示す図(その1)である。
【0190】
図24に示すように、端末装置16aのCPU62は、トレードにより獲得した選手カード20を示す画像を「TRADE」という文字を付してチーム登録画面上に表示する。
【0191】
プレイヤは、トレードにより獲得した選手カード20を、選手カード配置パネル24上のどこに配置するかを検討する。
【0192】
トレードにより獲得した選手カード20が選手カード配置パネル24上に配置されていない段階においては、
図24に示すように、端末装置16aのCPU62は、出場選手カード配置領域92及びサブ選手カード配置領域94の外側に、トレードにより獲得した選手カード20を示す画像96を表示する。
【0193】
プレイヤは、トレードにより獲得した選手カード20を、選手カード20が配置されていない空き領域98に配置することができる。
図24においては、空き領域98は、破線を用いて示されている。
【0194】
ここでは、サブ選手カード配置領域94のうちの1箇所が空き領域98になっている場合を示している。
【0195】
なお、選手カード配置パネル24上に配置されている選手カード20を、プレイヤが選手カード配置パネル24上から取り除けば、その選手カード20が配置されていた箇所が新たな空き領域98となる。
【0196】
プレイヤは、選手カード配置パネル24上の空き領域98に選手カード20を配置する。
【0197】
図25は、チーム登録画面の表示例を示す図(その2)である。
【0198】
図25に示すように、端末装置16aのCPU62は、空き領域98に配置された選手カード20を示す画像96を、「TRADE」という文字を付してチーム登録画面上に表示する。
【0199】
端末装置16aのCPU62は、端末装置16cからメイン制御部14を介して送られてきた選手カード20に関するデータを、当該選手カード20に関するデータとしてメモリ64に記憶する。
【0200】
こうして、トレードにより獲得した選手カード20のチーム登録が完了する。
【0201】
チーム登録が完了すると、トレードにより獲得した選手カード20を用いてカードゲームを行うことが可能となる。
【0202】
(チーム登録を行っていない場合)
トレードにより獲得した選手カード20をチーム登録していない場合について、
図26を用いて説明する。
【0203】
図26は、トレードにより獲得した選手カードをチーム登録していない場合の確認画面を示す図である。
【0204】
トレードにより選手カード20を獲得したにもかかわらず、トレードにより獲得した選手カード20をチーム登録していない場合には、端末装置16aのCPU62は、
図26に示すように、「トレード後、チーム登録されていない選手が居ます。チーム入団を拒否しますか? ※拒否した場合、選手は退団扱いとなります。 ※登録または拒否するまで、その他のトレードはできません。 はい いいえ」というメッセージをチーム登録画面上に表示する。
【0205】
このような確認画面上において、プレイヤが操作入力ボタン32a〜32e等の操作入力により、「いいえ」を選択した場合には、端末装置16aのCPU62は、モニタ26の画面を確認画面からチーム登録画面に切り換える。
【0206】
このような確認画面上において、プレイヤが操作入力ボタン32a〜32e等の操作入力により、「はい」を選択した場合には、端末装置16aのCPU62は、選手カード20を退団扱いとする。
【0207】
ゲームが終了した際には、ゲーム装置16a〜16cのCPU62は、試合結果のデータ、能力パラメータ等が変化した各選手カード20のデータ、獲得賞金のデータ等を、それぞれのICカード18に保存する。
【0208】
このように、本実施形態によれば、過去のトレードにより一のプレイヤから他のプレイヤに引き渡された選手カード20が、当該一のプレイヤのもとに戻ってきた場合には、当該選手カード20に対して能力パラメータを向上させる等の特典を付与する。このため、プレイヤは、選手カード20の能力パラメータ等が向上することを期待してトレードを行い、ゲームを楽しむことができる。
【0209】
また、プレイヤ同士で選手カード20の交換を行うため、アミューズメント施設内等においてプレイヤ同士の交流等も図ることができ、よりゲームを楽しむことができる。
【0210】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0211】
例えば、上記実施形態では、サッカーをシミュレートしたサッカーゲームに本発明を適用する場合を例に説明したが、他のゲーム、例えば、野球をシミュレートした野球ゲームや、ラグビー、アメリカンフットボール、ホッケーなどのスポーツ競技をシミュレートしたスポーツゲーム等にも本発明を適用することができる。
【0212】
また、上記実施形態では、ゲーム上におけるチームの獲得賞金総額が所定金額を超えた際に、トレード権をプレイヤに付与する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ゲーム上において獲得した財政ポイントが所定値を超えた際に、トレード権をプレイヤに付与するようにすることもできる。財政ポイントは、各端末装置16a〜16hのメモリ64内に設けられる財政ポイントメモリ(図示せず)にそれぞれ記憶される。各端末装置16a〜16hのCPU62は、財政ポイントを獲得した際に、財政ポイントメモリに記憶された財政ポイントの値を更新する。財政ポイントは、例えばゲーム上におけるチームの収入(獲得賞金総額やスタジアム収益等)から支出(選手給与や施設維持費等)を差し引いた額に対応した値に基づいて付与される。
【0213】
また、上記実施形態では、交換可能な遊戯媒体として選手カードを用いる場合を例に説明したが、交換可能な遊戯媒体は選手カードに限定されるものではない。例えば、交換可能な遊戯媒体は、識別するためのデータパターン(識別コード)が底面に記録されているフィギュア(人形)や、ゲームの画面上に表示されるゲームキャラクタやデータ等とすることもできる。
【0214】
また、上記実施形態では、プレイヤがICカード18を用いてゲームを行う場合を例に説明したが、ICカード18に限定されるものではなく、様々な情報記憶媒体を適宜用いることができる。
【0215】
また、上記実施形態では、プレイヤ情報とプレイデータ(所有する選手カード20の種類、選手カード20に対応する選手の様々な能力、過去のゲーム結果、チームの獲得賞金等)とをICカード18に記憶する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ICカード18に記録されたカード識別ID(カード識別情報)に関連付けて、プレイヤ情報とプレイデータとをネットワーク上のサーバ(図示せず)に記憶することもできる。なお、この場合には、プレイヤがICカード18をいずれかの端末装置18a〜18hのICカードリーダライタ28に挿入した後、上述のサーバからプレイヤ情報とプレイデータとをダウンロードするとともに、ゲーム終了時など、一連の制御処理中にサーバにプレイデータを適宜アップロードして記憶するゲームシステムとして構成することもできる。