【実施例1】
【0013】
<無給電素子のない水平偏波アンテナ>
図1に無給電素子のない水平偏波アンテナの構成例を示す。
図1(A)は水平偏波アンテナ10の平面図(天井に設置した場合には下から見上げた図)、
図1(B)はアンテナ部50の平面図(反射板900の反対側から見た図)、
図1(C)はアンテナ部50の底面図(反射板900側から見た図)である。
【0014】
水平偏波アンテナ10は、導電性の反射板900、アンテナ部50で構成されている。アンテナ部50は、誘電体基板300、給電点170、励振部100、給電部270、地導体290を備える。反射板900は、製造のしやすさを考慮すれば、平板で作成すればよい。誘電体基板300は、反射板900と所定の間隔(例えば、中心周波数の0.25波長程度の長さ)で平行に配置される。給電点170は、誘電体基板300の一方の面上(
図1では反射板900の反対側の面上)に配置される。励振部100は、誘電体基板300の前記一方の面上(反射板900の反対側の面上)にマイクロストリップ線路によって形成される。給電部270は、誘電体基板300の他方の面上(
図1では反射板900側の面上)であって、給電点170と対応する位置に形成される。つまり、給電点170と給電部270は、誘電体基板300を挟んで対向するように配置される。地導体290は、誘電体基板300の前記他方の面上(反射板900側の面上)に、給電部270と接続された状態で配置される。
【0015】
そして、地導体290には、V字型またはU字型のノッチ280が3つ形成される。各ノッチ280は、地導体290の一部を切り欠くことにより形成される。各ノッチ280はV字またはU字の幅狭な部分が給電部270側に配置されるように、給電部270を中心として放射状に形成される。
図1に示したノッチ280の給電部270に近い部分は、給電部270から離れるにしたがって間隔が徐々に広がっている。また、ノッチ280の給電部270から離れた部分は間隔が一定である。「V字型またはU字型」とは、このような、V型とU型が組み合わさった形状も含む意味である。「放射状」とは、各ノッチ280がほぼ等間隔に配置されていることを含む意味であり、
図1の場合であれば、各ノッチ280が120度間隔に配置されている。なお、ノッチ280は3つに限定する必要はなく4つ以上でもかまわない。後述するが、ノッチ280が3つあれば、十分な水平方向の無指向性が得られる。しかし、より精度の高い無指向性を求める場合にはノッチ280の数を増やしてもよい。
【0016】
励振部100は、励振線路110と給電線路120とで構成され、誘電体基板300の一方の面上(反射板900の反対側の面上)にノッチ280ごとに形成される。励振線路110は、ノッチ280と対応する位置にノッチ280を横切るように形成される。つまり、励振線路110は、誘電体基板300の面に平行で給電点170から離れる方向に対して垂直となるように、形成される。給電線路120は、地導体290と対応する位置において、給電点170と励振線路110とを接続するように形成される。言い換えると、ノッチ280と対応する位置に形成されたマイクロストリップ線路が励振線路110であり、地導体290と対応する位置に形成されたマイクロストリップ線路が給電線路120である。
図1に示した給電線路120は、くの字型であるが、地導体290と対応する位置に形成されていれば、円弧状などの他の形状でもかまわない。
【0017】
また、水平偏波アンテナ10に外部から接続するケーブルは、接地用の心線を給電部270に接続し、給電用(信号用)の心線を給電点170に接続すればよい。例えば、同軸ケーブルを接続する場合であれば、内導体を給電点170に接続し、外導体を給電部270に接続すればよい。
【0018】
図2は、
図1に示した水平偏波アンテナ10の放射指向性パターンを示す図である。
図2(A)は座標の取り方を示す図であり、
図2(B)は水平面と垂直面のθ方向(垂直偏波成分)の電界E
θとφ方向(水平偏波成分)の電界E
φを示す図である。水平偏波アンテナ10は、ノッチ280の開口と平行した電波が放出される。したがって、反射板900を天井(大地と平行)に設置した場合、大地と平行な電波が放射され、水平偏波アンテナとして動作する。
図2から、水平面において、水平偏波成分が全方位にほぼ同一強度の電波を放射していることが分かる。また、垂直面でも、水平偏波成分が主偏波成分となっており、8の字の指向性を持つことが分かる。したがって、水平偏波アンテナ10を天井に取り付けた時、十分な放射指向性(無指向性)を得ることができる。
【0019】
次に、水平偏波アンテナ10の低姿勢化について検討する。水平偏波アンテナ10を天井に設置した場合に、天井から出っ張る長さは、誘電体基板300と反射板900との間隔で決まる。誘電体基板300と反射板900との間隔は、電波の特性のみを考慮すれば0.25波長程度にすればよい。水平偏波アンテナと反射板の間隔を狭くすると、アンテナの動作帯域が狭くなるという課題がある。つまり、低姿勢化を行うと帯域幅が狭くなってしまい、必要な帯域は場を確保できなくなる。以下では、低姿勢化に伴う狭帯域化の課題を解決した水平偏波アンテナについて説明する。
【0020】
<無給電素子を配置した水平偏波アンテナ(実施例1の水平偏波アンテナ)>
図3に実施例1の水平偏波アンテナの構成例を示す。
図3(A)は水平偏波アンテナ11の平面図(天井に設置した場合には下から見上げた図)、
図3(B)はアンテナ部51の平面図(反射板900の反対側から見た図)、
図3(C)はアンテナ部51の底面図(反射板900側から見た図)である。
【0021】
水平偏波アンテナ11は、導電性の反射板900、アンテナ部51で構成されている。アンテナ部51は、誘電体基板301、給電点170、励振部100、給電部270、地導体290、無給電素子130を備える。誘電体基板301は、反射板900と所定の間隔(例えば、中心周波数の0.08〜0.25波長の長さ)で平行に配置される。給電点170、励振部100、給電部270、地導体290は、水平偏波アンテナ10と同じである。無給電素子130は、誘電体基板301の励振部100と同じ面上(反射板900の反対側の面上)に形成されたマイクロストリップ線路である。無給電素子130は、励振部100ごとに、励振線路110の給電点170と反対側に、励振線路110に平行に配置される。無給電素子130の長さは、共振したい周波数にあわせて設計すればよく、幅は実現したい帯域幅にあわせて設計すればよい。そして、無給電素子130の共振周波数を、無給電素子130がない状態(水平偏波アンテナ10)の共振周波数に近接した異なる周波数に設定すれば、水平偏波アンテナ10の帯域幅を広げることができる。したがって、低姿勢化に伴う狭帯域化の課題を解決できる。なお、水平偏波アンテナ11も、ノッチ280の開口と平行した電波が放出される。よって、反射板900を天井(大地と平行)に設置した場合、大地と平行な電波が放射され、水平偏波アンテナとして動作する。
【0022】
図4に、水平偏波アンテナ10と水平偏波アンテナ11の反射減衰量の周波数特性を示す。縦軸は反射減衰量、横軸は周波数を示している。点線が水平偏波アンテナ10の特性であり、実線が水平偏波アンテナ11の特性である。例えば、反射減衰量が−10dBのときの帯域幅は、水平偏波アンテナ11は水平偏波アンテナ10の2倍程度の広さを有していることがわかる。
【0023】
図5は、水平偏波アンテナ11の水平偏波成分の三次元放射指向性を示す。図示の都合で左半分の表示が省略されているが、表示されている部分と対称である。この図から、水平偏波アンテナ11の水平偏波成分は水平方向の全方位においてほぼ均一で、垂直方向に8の字の指向性の電波を放射することが分かる。これは、水平偏波アンテナ10の特性(
図2参照)と同様である。
【0024】
したがって、水平偏波アンテナ11によれば、水平方向に無指向性であり、低姿勢化され、必要な周波数帯域を確保した水平偏波用のアンテナを実現できる。
【0025】
[変形例1]
図6に実施例1における変形例1の水平偏波アンテナの構成例を示す。
図6(A)は水平偏波アンテナ12の平面図(天井に設置した場合には下から見上げた図)、
図6(B)はアンテナ部52の平面図(反射板900の反対側から見た図)、
図6(C)はアンテナ部52の底面図(反射板900側から見た図)である。
【0026】
水平偏波アンテナ12は、導電性の反射板900、アンテナ部52で構成されている。アンテナ部52は、誘電体基板301、給電点170、励振部100、給電部270、地導体290、無給電素子130、無給電素子230を備える。誘電体基板301、給電点170、励振部100、給電部270、地導体290、無給電素子130は、水平偏波アンテナ11と同じである。無給電素子230は、誘電体基板301の他方の面、すなわち地導体290と同じ面上(反射板900側の面上)に形成されたマイクロストリップ線路である。無給電素子230は、ノッチ280ごとに、ノッチ280の給電部270と反対側において、ノッチ280の幅広な部分に平行に配置される。無給電素子230の長さは、共振したい周波数にあわせて設計すればよく、幅は実現したい帯域幅にあわせて設計すればよい。なお、
図6に示した水平偏波アンテナ12では、無給電素子230の長さを誘電体基板301の一辺の長さよりも長くするために、無給電素子の両端部を内側に折り曲げている。なお、水平偏波アンテナ12も、ノッチ280の開口と平行した電波が放出される。したがって、反射板900を天井(大地と平行)に設置した場合、大地と平行な電波が放射され、水平偏波アンテナとして動作する。
【0027】
図7に、水平偏波アンテナ12の反射減衰量の周波数特性を示す。無給電素子130と無給電素子230をそれぞれ付けた結果、アンテナが2つの異なる周波数帯(1.95GHz,2.14GHz)を中心に共振していることが分かる。2共振の理由は無給電素子130と無給電素子230の長さが異なるためである。1.95GHz帯(低い周波数帯)の共振は主に無給電素子230によるもので、無給電素子130が2.14GHz帯の共振に影響を与える。無給電素子130と無給電素子230の長さを適切に調整すれば、2つの共振を近づけさせて、1つ広帯域の共振を作ることもできる。このように、水平偏波アンテナ12によれば、移動通信に使われる上下それぞれの周波数帯に適した無給電素子を配置でき、2つの周波数帯または1つの周波数帯で必要な帯域幅を確保できる。なお、無給電素子130を設けず、無給電素子230のみを備えても、水平偏波アンテナ11と同様の効果が得られる。いずれか一方の面に無給電素子を配置するのか、両面に無給電素子を配置するのかは、求められる通信周波数の数(1つか2つか)や求められる帯域幅に応じて適宜設計すればよい。
【0028】
図8に、1.95GHz帯及び2.14GHz帯におけるアンテナ部52に流れる電流分布を示す。
図8(A)は1.95GHz帯の電流分布であり、
図8(B)は2.14GHz帯の電流分布である。この図から、1.95GHz帯では無給電素子230が、2.14GHz帯では無給電素子130に電流が強くのっていることが分かる。無給電素子130と無給電素子230を使うことで、水平偏波アンテナ12の2共振もしくは広帯域化の設計ができることが分かる。
【0029】
したがって、水平偏波アンテナ12によれば、水平方向に無指向性であり、低姿勢化され、必要な周波数帯域を確保した水平偏波用のアンテナを実現できる。
【実施例2】
【0030】
実施例1では、水平方向に無指向性で低姿勢化が可能な水平偏波アンテナについて説明した。本実施例では、実施例1で説明した水平偏波アンテナに垂直偏波アンテナを組み合わせた偏波共用アンテナについて説明する。
【0031】
<垂直偏波アンテナ>
まず、組み合わせる垂直偏波アンテナについて説明する。
図9に垂直偏波アンテナの構成例を示す。
図9(A)は垂直偏波アンテナの平面図、
図9(B)は正面図である。垂直偏波アンテナ20は、導電性の反射板900、導体板400、給電点470、複数のショートピン500を備える。導体板400は、反射板900に平行に配置される。なお、導体板400と反射板900は、製造のしやすさを考慮すれば、平板で作成すればよい。また、導体板400と反射板900とが平行でない場合、導体板400と反射板900との間隔が狭い部分と広い部分が生じる。このような間隔の違いが生じると、放射特性及び入力特性に歪が生じてしまう。したがって、導体板400と反射板900は、放射特性及び入力特性の歪が求められる歪み以下となるような平行度で配置される。給電点470は、導体板400に形成され、反射板900が地導体の役割を果たす。
図9では、3つのショートピン500が備えられており、各ショートピン500は給電点470から等しい距離に形成され、導体板400と反射板900とを接続(短絡)する。ショートピン500の数および距離は、垂直偏波アンテナ20の水平面内指向性の真円度(一様な指向性の度合い)に影響する。ショートピン500の数および距離は、求められる水平面内指向性の真円度に応じて適宜設計すればよい。
【0032】
垂直偏波アンテナ20では、給電点470と反射板900との間に流れる電流と、ショートピン500上の電流が主に電波の放射に寄与する。したがって、反射板900を天井(大地と平行)に設置した場合、大地と直交する電波が放射され、垂直偏波アンテナとして動作する。垂直偏波アンテナ20と水平偏波アンテナ10〜12とを重ねるように組み合わせるためには、水平偏波アンテナ10〜12のアンテナ部50〜52に接続する給電用のケーブルが配線できなければならない。そのために、垂直偏波アンテナ20は、導体板400の給電点470の近傍に穴450を備えてもよい。
【0033】
図10に、垂直偏波アンテナ20の反射減衰量の周波数特性を示す。縦軸は反射減衰量、横軸は周波数を示している。また、点線は穴450がない場合、実線は穴450がある場合の反射減衰量である。この図から、穴450を設けたとしても、反射減衰量には大きな変化はないことが分かる。
【0034】
<水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナの組み合わせ方1>
図11に偏波共用アンテナの構成を示す。
図11(A)は偏波共用アンテナ40の平面図、
図11(B)は偏波共用アンテナ40の正面図である。偏波共用アンテナ40は、導電性の反射板900、アンテナ部51、導体板400、給電点470、複数のショートピン500を備える。偏波共用アンテナ40は、反射板900を共用して水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナとを並べた構成である。アンテナ部51は実施例1と同じである。また、アンテナ部51を、アンテナ部52に変更してもよい。また、無給電素子は、ノッチ280側の面にのみ形成してもよい。
【0035】
偏波共用アンテナ40によれば、水平方向に無指向性であり、低姿勢化された水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナとを1つにまとめることができる。
【0036】
<水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナの組み合わせ方2>
上述の組み合わせ方1は、反射板900を共用して水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナとを並べた構成なので、低姿勢化は実現できるが、面的には広がってしまう。面的に広がらない方法を次に示す。
図12に別の偏波共用アンテナの構成を示す。
図12(A)は偏波共用アンテナ31の平面図、
図12(B)は偏波共用アンテナ31の斜視図である。
【0037】
偏波共用アンテナ31は、導電性の反射板900、アンテナ部51、導体板400、給電点470、複数のショートピン500を備える。導体板400は、反射板900と誘電体基板301との間に、反射板900に平行に配置される。給電点470は、導体板400に形成される。複数のショートピン500(図では3つのショートピン500)は、それぞれ給電点470から等しい距離に形成され、導体板400と反射板900とを接続(短絡)する。なお、上述のとおり、給電点170、給電部270に接続するケーブルを通すための穴450を導体板400に設ければ、ケーブルの配線が容易である。なお、アンテナ部51は、アンテナ部52に変更してもよい。
【0038】
図13には、アンテナ部51をアンテナ部52に変えた場合の偏波共用アンテナの構成を示す平面図である。偏波共用アンテナ32は、導電性の反射板900、アンテナ部52、導体板400、給電点470、複数のショートピン500を備える。偏波共用アンテナ32は、アンテナ部を変更したこと以外は、偏波共用アンテナ31と同じである。
【0039】
図14と
図15に、試作した2GHz近傍の周波数帯で動作する偏波共用アンテナ32の構成を示す。
図14は、試作した偏波共用アンテナ32のアンテナ部52の構成を示す図である。
図14(A)は励振部100、地導体290、ノッチ280の形状を示す図、
図14(B)はアンテナ部52全体の形状を示す図、
図14(C)は各パラメータの値を示す表である。なお、誘電体基板の比誘電率は2.6である。
図15は、試作した偏波共用アンテナ32の垂直偏波アンテナ部分の構成を示す図である。
図15(A)は平面図、
図15(B)は正面図、
図15(C)は各パラメータの値を示す表である。
【0040】
2GHzでは、12mmが0.08波長に相当する。試作した偏波共用アンテナ32は、誘電体基板300の反射板900からの距離NTを12mmとしているので、0.08波長である。また、反射板900は120mm×120mmである。したがって、偏波共用アンテナ32は、0.8波長×0.8波長×0.08波長の大きさである。
【0041】
図16に、偏波共用アンテナ32の周波数特性を示す。縦軸は特性値、横軸は周波数を示している。S11_Cal.は垂直偏波アンテナ(反射板900、導体板400、給電点470、複数のショートピン500で構成されるアンテナ)の計算値での反射減衰量の周波数特性、S11_Mea.は垂直偏波アンテナの実測値での反射減衰量の周波数特性、S22_Cal.は水平偏波アンテナ(反射板900、アンテナ部52で構成されるアンテナ)の計算値での反射減衰量の周波数特性、S22_Mea.は水平偏波アンテナの実測値での反射減衰量の周波数特性、S21_Cal.は垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナ間の計算値での相互結合特性、S21_Mea.は垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナ間の実測値での相互結合特性を示している。試作品での実測値と計算値とがほぼ一致することが分かる。また、垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナ間の相互結合特性は、いずれの周波数でも−15dB以下に抑えられており、組み合わせ方2のように重ねて配置しても、垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナのそれぞれの性能を十分に得られることが分かる。
【0042】
図17は、偏波共用アンテナ32の水平偏波アンテナの放射指向性を示す図である。
図17(A)は座標の取り方を示す図、
図17(B)は1.95GHzでの放射指向性を示す図、
図17(C)は2.14GHzでの放射指向性を示す図である。
図18は、偏波共用アンテナ32の垂直偏波アンテナの放射指向性を示す図である。
図18(A)は座標の取り方を示す図、
図18(B)は2GHzでの放射指向性を示す図である。電界E
θはθ方向(天井に偏波共用アンテナ32を設置した場合の垂直偏波成分)の電界強度を、電界E
φはφ方向(天井に偏波共用アンテナ32を設置した場合の水平偏波成分)の電界強度を示している。これらの図から、xy−plane(天井に偏波共用アンテナ32を設置した場合の水平方向)の放射指向性が、ほぼ無指向性であることが分かる。したがって、組み合わせ方2のように重ねて配置しても、水平方向に無指向性にできる。
【0043】
このように、本発明の偏波共用アンテナによれば、水平方向に無指向性であり、低姿勢化され、必要な周波数帯域を確保した水平偏波用のアンテナと同等の大きさで、垂直偏波のアンテナも一体化できる。
【0044】
さらに、偏波共用アンテナ32を2つ配置することで、4ブランチのMIMOアンテナとして使用でき、4×4MIMOアンテナが実現できる。