【実施例1】
【0013】
本発明の構成を発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りである。尚、従来例と同一の符号は同一の部材を表す。
【0014】
図1は、本発明の1実施例を示す自動車用の組合せ式空調ダクト1の斜視図である。
2はセンターベンチ部、3はサイドベンチ部、15,15’(15’は
図6に図示)はメス爪部である。
【0015】
図2ないし
図6は
図1のA−A断面相当図である。
先ず、該空調ダクト1用の分割金型4,4’内に半溶融状態にあるポリエチレン等の熱可塑性樹脂のパリソン5を垂下させ該分割金型を型締めする。(型締め前の状態は図示せず)
【0016】
尚、該パリソン5に適用される熱可塑性樹脂としてはポリエチレンに限らず、ポリプロピレンや他のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、シンジオタクチックポリスチレン、ポリスチレン、ゴム改質ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート等、ブロー成形が可能な樹脂であれば何でも良い。また、該熱可塑性樹脂にガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、硫酸カルシウム粉末、炭酸カルシウム粉末等を混錬させた複合材であってもよい。
【0017】
図2は型締め直後の断面図である。10は該分割金型4’内に摺設されたセンターベンチ
差込み部形成用スライド、12,12’は該分割金型4内に摺設されたオス爪部形成用スライドである。
【0018】
該オス爪部形成用スライド12,12’は図示しない脱落防止構造(アンダーカット構造等)によって該分割金型4からの脱落を防止されている。
【0019】
型締め後、スライド機構(図示せず)により該センターベンチ
差込み部形成用スライド10を矢印の向きに突き出して、センターベンチ差込み部9を深絞り成形した状態を
図3に示す。
この状態では、該オス爪部形成用スライド12,12’と該センターベンチ
差込み部形成用スライド10との間に間隙があるため、該センターベンチ差込み部9は斜めに引っ張られている。
【0020】
次に、スライド機構(図示せず)により該オス爪部形成用スライド12,12’を矢印の向きに突き出して、オス爪部11,11’を形成した状態を
図4に示す。
この時、該センターベンチ差込み部9は斜めの状態から該オス爪部形成用スライド12,12’の突き出しによって接平面方向に圧縮されるため、その余肉は該オス爪部11,11’の肉の形成に費やされるので該オス爪部11,11’は中実の状態で形成される。
【0021】
その後、該パリソン5の製品部分内に圧縮空気を吹き込んでブローアップし、樹脂の冷却、固化後該センターベンチ
差込み部形成用スライド10を該分割金型4’内に、該オス爪部形成用スライド12,12’を該分割金型4内にそれぞれ引っ込めて該サイドベンチ部3の成形品を離型し、
図5に示すように該空調ダクト1の該サイドベンチ部3のブロー成形を完了させる。
【0022】
図5に示される成形品のカットライン20に沿って不要部をカット、除去した状態を
図6に示す。
尚、2は該サイドベンチ部3同様に、別途形成した該センターベンチ部であり、15,15’は該メス爪部である。
【0023】
次に、
図6の矢印の方向に該センターベンチ部2を該サイドベンチ部3の該センターベンチ
差込み部9に差込んで組合わせ、該メス爪部15,15’に該オス爪部11,11’をかみ合わせて該空調ダクト1を形成した状態を
図7に示す。
【0024】
尚、上記では該センターベンチ
差込み部形成用スライド10を突出す例を示したが、該センターベンチ
差込み部形成用スライド10の突出し方向が型締め方向と一致するダクト形状の場合には突出し状態の該センターベンチ
差込み部形成用スライド10の部分を分割金型の母型(おもがた)部分と一体に形成し、スライド機構を省略してもよい。
【0025】
また、上記ではメス爪部15,15’とオス爪部11,11’の組が二組の場合を説明したがこれに限るものではなく、必要に応じて更に多くの組を設定してもよい。
【0026】
以上実施例に述べたように本発明によれば、熱可塑性樹脂のブロー成形によって形成される自動車用空調ダクトの製造において、サイドベンチ部のセンターベンチ差込み部を深絞り成形したため、ブロー成形用金型の型抜き上の制約から、ダクトのセンターベンチ部とサイドベンチ部を一体に形成するのが困難な複雑な形状のダクトでも製造が可能となるという効果がある。