【実施例1】
【0012】
本発明の構成を発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りである。
図1は、本発明の
実施例を示すブロー成形機の押出しヘッドに取付けられる円筒パリソン形成用のパリソン押出しダイ1の部分縦断面図である。
2はノズル、3はマンドレル、8は該ノズル2と該マンドレル3との間の円錐台形筒状の間隙であり、4,4は該間隙8を部分的に塞ぐように該間隙8に挟まれたコの字形をした2つの閉塞片である。
【0013】
図2は
図1の該ダイ1の部分縦断面を斜め左上手前から見た斜視図である。
該閉塞片4,4は該ダイ1の180度対向する位置に2つ取り付けられている。尚、
図2において該閉塞片4,4は断面ではなく全体形状が描画されている。
【0014】
次に本発明の作用を説明する。ブロー成形用の分割金型(図示せず)内に半溶融状態にあるポリプロピレン等の熱可塑性樹脂のパリソン(図示せず)を、該ダイ1を通じて押出す。
【0015】
パリソンは押出される途中で該ダイ1の該間隙8を通過するが、この時パリソンは該閉塞片4,4によって流路を分流させられ、180度対向する位置で2つに分断されて垂下することになる。
【0016】
即ち、1本の円筒状パリソンが2つに分断されて2枚の(平らではない)シート状パリソンとなって垂下するのである。
【0017】
尚、該パリソンに適用される熱可塑性樹脂としてはポリプロピレンに限らず、ポリエチレンや他のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、シンジオタクチックポリスチレン、ポリスチレン、ゴム改質ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、ポリオレフィン系エラストマー等、ブロー成形が可能な樹脂であれば何でも良い。また、該熱可塑性樹脂にガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、硫酸カルシウム粉末、炭酸カルシウム粉末等を混錬させた複合材であってもよい。
【0018】
その後該分割金型を型締めし、2枚のシート状パリソンの間に圧縮空気を吹き込んでブローアップし、離型してブロー成形を完了させる。
【0019】
上記実施例の問題点はコの字形をした該閉塞片4,4の厚みによって該間隙5が規定され、成形中はその寸法を変更できないということである。
つまり、パリソンコントローラが適用できないのである。
【0020】
図3はブロー成形機の押出しヘッドに取付けられる円筒パリソン形成用のパリソン押出しダイ1’の、
図1と同様な部分縦断面図である。
【0021】
2つの閉塞片14,14は、ボルト11’,11’によって該ノズル12に固定された落下防止片13,13と該ノズル12との間で該ノズル12に削設された溝16,16に摺接されており、該閉塞片14,14にねじ込まれたボルト11,11を摺動自在な心棒として、該閉塞片14,14を該マンドレル3の方向に付勢するために該閉塞片14,14と該ノズル12との間に圧縮スプリング15,15が設定されている。
【0022】
これにより、パリソンコントローラ(図示せず)の作動によって該マンドレル3が上下しても該マンドレル3の円錐台形部の斜面の動きに該閉塞片14,14が追随して該圧縮スプリング15,15が伸縮するため、該圧縮スプリング15,15の反発力により該閉塞片14,14は該マンドレル3に常時押圧され、該マンドレル3の円錐台形部の斜面から離れることはなく、パリソンコントローラの動きを妨げることもない。
【0023】
【0024】
図4は大型のブロー成形機の押出しヘッドに取付けられる大型円筒パリソン形成用のパリソン押出しダイ1’’の、
図1や
図3と同様な部分縦断面図である。
【0025】
図4において、ノズル22内に削設された溝26,26に摺接された2つの閉塞片24,24はそれぞれにねじ込まれた2本のボルト21,21を摺動自在な心棒としたそれぞれ2つの圧縮スプリング25,25によってそれぞれ該マンドレル3の
円錐台形部の斜面の面直方向に付勢されている。
【0026】
これにより、パリソンコントローラ(図示せず)の作動によって該マンドレル3が上下しても該マンドレル3の円錐台形部の斜面の動きに該閉塞片24,24が追随して該圧縮スプリング25,25,25,25が伸縮するため、該圧縮スプリング25,25,25,25の反発力により該閉塞片24,24は該マンドレル3に常時押圧され、該マンドレル3の円錐台形部の斜面から離れることはなく、パリソンコントローラの動きを妨げることもない。
【0027】
【0028】
実施例に記載の円筒パリソン形成用パリソン押出しダイを用い、2枚のシート状パリソンを垂下させてシートブロー成形することができる。
【0029】
以上実施例に述べたように本発明によれば、
ブロー成形機の押出しヘッドに取付けられるノズルとマンドレルとの間に円錐台形筒状の間隙を有する円筒パリソン形成用パリソン押出しダイにおいて、180度対向する位置の該間隙を2つの閉塞片によって部分的に塞いだため、
高価なTダイを使わずとも円筒パリソン形成用パリソン押出しダイという安価なダイを用いてシートブロー成形することができるという効果がある。
【0030】
尚、該閉塞片4,14,24に共通して、パリソンに接触して分断する流路分岐点30は
図2に代表して該閉塞片4に示すように半円弧状となっているが、これに限るものではなく尖っていても、平坦でもよい。