【課題を解決するための手段】
【0016】
前記した課題を解決するために、本発明の第1の手段では、動的に変化するグローバルIPアドレスを備えたネットワーク機器と、クライアント操作端末とをダイナミックDNSサービスが提供する一意のホスト名に基づいてインターネット上で接続可能とするネットワーク機器の機器設定方法であって、
前記クライアント操作端末は撮像もしくは走査により読み取り可能な機構を備えており、前記機構によってネットワーク機器の機器固有情報が化体された画像を前記クライアント操作端末が読み取る第1のステップと、
前記クライアント操作端末により、撮像もしくは走査された画像から化体された機器固有情報を解析取得し、引き続き、ダイナミックDNSサービスを提供するダイナミックDNSサーバに既に登録されている前記のネットワーク機器のグローバルIPアドレス情報を照会取得するために、前記解析取得された機器固有情報から前記ネットワーク機器の照会用ホスト名を生成し、前記ダイナミックDNSサーバに送信する第2のステップと、
前記ダイナミックDNSサーバにより、予め前記ダイナミックDNSサーバに保持されている前記ネットワーク機器に対応する一意のホスト名と、クライアント操作端末から送信された前記照会用ホスト名とが照合され、合致した場合に、予め前記ダイナミックDNSサーバに保持されている前記一意のホスト名に対応した前記ネットワーク機器のグローバルIPアドレスを、前記クライアント操作端末へと送信する第3のステップとを実行して、
動的に変化するグローバルIPアドレスを備えた前記ネットワーク機器と、前記クライアント操作端末とを、インターネット上で接続可能にするダイナミックDNSサービスを利用したネットワーク機器の機器設定方法である。
【0017】
本発明の第2の手段では、前記第3のステップにおいて、前記ダイナミックDNSサービスを提供するダイナミックDNSサーバは、前記ネットワーク端末に対応する一意のホスト名とグローバルIPアドレスとを含むデータを予め保持可能なデータベースを読み書き可能に備えており、
前記ダイナミックDNSサーバが予めデータベースに保持している前記ネットワーク端末に対応する一意のホスト名は、前記ネットワーク機器の機器固有情報に基づいて生成された一意のホスト名であり、
前記第1のステップで生成される照会用ホスト名も、前記ネットワーク機器の機器固有情報に基づいて、前記クライアント操作端末が前記ダイナミックDNSサーバ側のホスト名の生成と同様のロジックで生成された照会用ホスト名であること、
を特徴とする、第1の手段に記載のダイナミックDNSサービスを利用したネットワーク機器の機器設定方法である。
【0018】
本発明の第3の手段では、
本発明の第1もしくは第2の手段に記載の第1のステップ、第2のステップ、第3のステップに続いて、さらに、
前記クライアント操作端末は、予め前記ネットワーク機器へのログイン情報を備えており、前記第3のステップで取得された前記ネットワーク機器のグローバルIPアドレス上の前記ネットワーク機器へと前記ログイン情報を送信する第4のステップと、
前記ネットワーク機器が、前記クライアント操作端末から受信した前記ログイン情報を、ログイン情報に基づき前記クライアント端末との接続を認証するか否か判断する情報処理を行い、前記ログイン情報が受け入れ可能な場合には前記クライアント操作端末に対して通信を許可する第5のステップとを実行して、
動的に変化するグローバルIPアドレスを備えた前記ネットワーク機器と、前記クライアント操作端末とを、インターネット上で通信可能にするダイナミックDNSサービスを利用したネットワーク機器の機器設定方法である。
【0019】
本発明の第4の手段では、本発明の第3の手段に記載の前記クライアント操作端末が備えている前記ネットワーク機器へのログイン情報は、第2のステップにおいて前記ネットワーク機器の照会用ホスト名を生成する際に、解析取得された機器固有情報から生成せしめた照会用ユーザー名と照会用パスワードを含んでなるログイン情報を用いること、を特徴とする本発明の第3の手段に記載の動的に変化するグローバルIPアドレスを備えた前記ネットワーク機器と、前記クライアント操作端末とを、インターネット上で通信可能にするダイナミックDNSサービスを利用したネットワーク機器の機器設定方法である。
【0020】
本発明の第5の手段では、前記ネットワーク機器が起動時に自身に内包の前記ネットワーク機器の機器固有情報に基づいてアクセスコード、機器側ホスト名、ポート番号、機器側ログイン情報である更新照会用ユーザー名と更新照会用パスワードと、を前記ネットワーク機器に予め生成・保持せしめる保持データ生成ステップと、
前記ネットワーク機器は、インターネットに接続すると所定のタイミングで自身に内包する前記ネットワーク機器の機器固有情報を含む情報を前記ダイナミックDNSサーバに対して送信する初期送信ステップと、
前記ネットワーク機器の機器固有情報を受信した前記ダイナミックDNSサーバが、当該機器固有情報に基づいて一意のホスト名を作成し、少なくとも当該一意のホスト名と送信されたグローバルIPアドレスと対応させた紐付け情報を含む情報をDNS情報として前記データベース上に前記ダイナミックDNSサーバが読み出し書き換え可能に保持せしめる初期DNS情報保持処理ステップと、
前記ネットワーク機器のグローバルIPアドレスが変更されたとき、前記ネットワーク機器から機器側ホスト名および機器側ログイン情報である更新照会用ユーザー名および更新照会用パスワードを含む情報を、ダイナミックDNSサーバに送信する更新要求ステップと、
前記ダイナミックDNSサーバが受信した機器側ホスト名および機器側ログイン情報を、ダイナミックDNSサーバが読み出したデータベース上のDNS情報と照合させ、これらが合致する場合に、グローバルIPアドレスを書き換えて更新後のDNS情報としてホスト名と紐づけしてデータベースのDNS情報を書き換え保持する更新処理ステップ、とを実行することで、前記ネットワーク機器のグローバルIPアドレスの動的な変化に追従しうることを特徴とする、
動的に変化するグローバルIPアドレスを備えた前記ネットワーク機器と、前記クライアント操作端末とを、インターネット上で接続可能な本発明の第1〜第4のいずれか1の手段に記載のダイナミックDNSサービスを利用したネットワーク機器の機器設定方法である。
【0021】
本発明の第6の手段は、
動的に変化するグローバルIPアドレスを備えたネットワーク機器は、
インターネットを介してダイナミックDNSサーバおよびクライアント操作端末と送受信可能な通信手段を備え、
前記ネットワーク機器の機器固有情報と該機器固有情報が化体された画像を表示させる手段とを備え、
機器固有情報から機器側ホスト名および機器側ログイン情報を生成するプログラムと該プログラムにより生成されたデータの記憶手段を備え、
前記の生成されたデータを前記ダイナミックDNSサーバーに送信するプログラムを備え
グローバルIPアドレスの動的変化に応じて機器側ホスト名と機器側ログイン情報を含む更新要求を前記ダイナミックDNSサーバに送信するプログラムを備え、
前記クライアント端末からの通信開始要求に対してログイン情報と機器側ログイン情報を照合するプログラムを備え、
前記ダイナミックDNSサーバは、送受信可能な通信手段を備え、またデータベースと接続されており、
前記ネットワーク機器からの機器固有情報を受信して一意のホスト名と更新用ログイン情報を生成するプログラムを備え、
前記生成した一意のホスト名とグローバルIPアドレスとを紐付けした情報および更新用ログイン情報を含む情報をDNS情報としてデータベースに読み取り書き換え可能に保持せしめるプログラムを備え、
前記ネットワーク機器からの機器側ホスト名と機器側ログイン情報を含む更新要求に対して、前記データベースに読み取り書き換え可能に保持せしめたDNS情報と照合し合致した場合には、前記の一意のホスト名とグローバルIPアドレスを紐付けした情報を書き換えて更新されたDNS情報としてデータベースに保存するプログラムを備え、
前記クライアント端末からの前記ネットワーク機器の機器固有情報に基づく問い合わせ要求に対して、DNS情報と照会し、合致するときにネットワーク機器への接続先を案内する照会プログラムを備え、
前記クライアント操作端末は、送受信可能な通信手段を備え、
画像を撮像もしくは走査により読み取り可能な機構を備え、
撮像もしくは走査された機器固有情報が化体された画像を読み取り解析することで機器固有情報を含む情報を取得するプログラムを備え、
前記ネットワーク機器の機器固有情報から照会用ホスト名および照会用ユーザー名と照会用パスワードを含んでなるログイン情報が生成可能なプログラムを備え、
前記ネットワーク機器の接続先を問い合わせるために前記生成されたログイン情報を用いてダイナミックDNSサーバに問い合わせをするプログラムを備え、
前記ダイナミックDNSサーバへの問い合わせによって得られた情報に基づき、前記ネットワーク機器にログイン情報を送信して接続と通信を要求するプログラムを備え、
前記クライアント走査端末が前記ネットワーク機器の機器固有情報が化体された画像を読み取って得た機器固有情報に基づき生成せしめた照会用ホスト名を含む照会情報を、前記ダイナミックDNSサーバに送信することで前記ネットワーク機器の一意のホスト名を含むDNS情報と照合させ、合致した場合に、前記クライアント操作端末と前記ネットワーク機器とが特定されて接続され、ログイン情報の照合により通信可能となる、インターネットを介したネットワーク機器とクライアント操作端末との機器接続システムである。
【0022】
本発明の第7の手段では、
動的に変化するグローバルIPアドレスを備えたネットワーク機器は、
インターネットを介してダイナミックDNSサーバおよびクライアント操作端末と送受信可能な通信手段を備え、
前記ネットワーク機器の機器固有情報と該機器固有情報が化体された画像を表示させる手段とを備え、
機器固有情報から機器側ホスト名および機器側ログイン情報を生成するプログラムと該プログラムにより生成されたデータの記憶手段を備え、
前記の生成されたデータを前記ダイナミックDNSサーバーに送信するプログラムを備え
グローバルIPアドレスの動的変化に応じて機器側ホスト名と
更新用ログイン情報を含む更新要求を前記ダイナミックDNSサーバに送信するプログラムを備え、
前記クライアント端末からの通信開始要求に対してログイン情報と機器側ログイン情報を照合するプログラムを備え、
前記ダイナミックDNSサーバは、送受信可能な通信手段を備え、またデータベースと接続されており、
前記ネットワーク機器からの機器固有情報を受信して一意のホスト名と更新用ログイン情報を生成するプログラムを備え、
前記生成した一意のホスト名とグローバルIPアドレスとを紐付けした情報および更新用ログイン情報を含む情報をDNS情報としてデータベースに読み取り書き換え可能に保持せしめるプログラムを備え、
前記ネットワーク機器からの機器側ホスト名と
更新用ログイン情報を含む更新要求に対して、前記データベースに読み取り書き換え可能に保持せしめたDNS情報と照合し合致した場合には、前記の一意のホスト名とグローバルIPアドレスを紐付けした情報を書き換えて更新されたDNS情報としてデータベースに保存するプログラムを備え、
前記クライアント端末からの前記ネットワーク機器の機器固有情報に基づく問い合わせ要求に対して、DNS情報と照会し、合致するときにネットワーク機器への接続先を案内する照会プログラムを備え、
前記クライアント操作端末は、送受信可能な通信手段を備え、
画像を撮像もしくは走査により読み取り可能な機構を備え、
撮像もしくは走査された機器固有情報が化体された画像を読み取り解析することで機器固有情報を含む情報を取得するプログラムを備え、
前記ネットワーク機器の機器固有情報から照会用ホスト名および機器側ログイン情報が生成可能なプログラムを備え、
前記ネットワーク機器の接続先を問い合わせるために前記生成された
照会用ホスト名を用いてダイナミックDNSサーバに問い合わせをするプログラムを備え、
前記ダイナミックDNSサーバへの問い合わせによって得られた情報に基づき、前記ネットワーク機器にログイン情報を送信して接続と通信を要求するプログラムを備え、
前記クライアント操作端末が前記ネットワーク機器の機器固有情報が化体された画像を読み取って得た機器固有情報に基づき生成せしめた
照会用ホスト名を、前記ダイナミックDNSサーバに送信することで前記ネットワーク機器の一意のホスト名を含むDNS情報と照合させ、合致した場合に
得られる情報に基づき前記ネットワーク機器にログイン情報を送信し、ネットワーク機器にてログイン情報と機器側ログイン情報の照合により通信可能となる、インターネットを介したネットワーク機器とクライアント操作端末との機器接続システムである。
【0023】
本発明にいうクライアント操作端末とは、カメラやスキャナなどの撮像または操作機能を備え、アプリケーションソフトを導入して実行可能なスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム機など、カメラ機能と通信機能を備えたモバイル機器であれば広くこれに該当する。そして、利用者は、クライアント操作端末上のプログラムを実行操作するだけで、本発明のネットワーク機器との接続を確立し、通信をしてネットワーク機器を利用することができる。
【0024】
本発明にいうネットワーク機器とは、たとえばNIC(Network Interface Card)機能を備えたネットワーク通信可能なカメラ、スキャナ、マイク、スピーカ、報知機などの各種センサー、プリンター、インターホン、家電製品、あるいはその操作用リモコン等を広く含んでいる。以下、個別な説明をするときは、ネットワークカメラを代表例として説明するが、もちろん他のネットワーク機器にも適用可能である。
【0025】
本発明にいう機器固有情報とは、ネットワーク機器を特定して識別しうる情報のことであり、シリアルナンバー、個別に付されているMAC(Media Access Control)アドレス等の他と重複のないユニークな一意の固体を識別しうる情報を含んだものである。本発明では、機器固有情報を1次元バーコードや2次元コードシンボル(たとえばJISX0510のQRコード(登録商標)をいう。)あるいはその他の識別用の画像に化体させ、機械を通じて視覚的に読み取り可能なものとする。すなわち、これらの機器固有情報は、たとえば2次元コードシンボルとして紙面に印刷して本発明のネットワーク機器の周囲に読み取り可能に備え置いたり、ネットワーク機器表面にシールとして印刷したものを貼付しておいてもよい。さらに、ネットワーク機器に液晶画面の表示部を設けて画像として読み取り可能に表示せしめてもよい。なお、以下の個別な説明では、2次元コードシンボルであるQRコードを例にとって説明することとするが、他の視覚的に読み取り可能な表示方法を排除するものではない。
【0026】
こうした機器固有情報は、必ずしも機器本体表面のわかりやすいところに明示されてはおらず、また意味ある情報の羅列でもないので、他の重複しない情報であるにもかかわらず、一般ユーザーが利用するには入力もしづらく、必ずしも有益に用いることができなかった情報である。ところが、2次元コードシンボルなどによって、カメラ等で読み取り容易な可読的処理が可能な情報とすることで、ネットワーク回線がつながる前にもかかわらず、情報の受け渡しが容易となる。すなわち、ネットワークカメラなどのネットワーク機器の表面もしくは画像などで表示させたQRコード等を、スマートフォンのカメラによって撮影し、アプリによる画像認識と解析処理によって、機器固有情報を間違いなく確実に得ることができる。