(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5721830
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月20日
(54)【発明の名称】容器保持用キャリア
(51)【国際特許分類】
B65D 67/02 20060101AFI20150430BHJP
【FI】
B65D67/02 B
【請求項の数】28
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-523207(P2013-523207)
(86)(22)【出願日】2011年7月28日
(65)【公表番号】特表2013-532619(P2013-532619A)
(43)【公表日】2013年8月19日
(86)【国際出願番号】US2011045704
(87)【国際公開番号】WO2012016029
(87)【国際公開日】20120202
【審査請求日】2013年8月20日
(31)【優先権主張番号】61/400,625
(32)【優先日】2010年7月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504075588
【氏名又は名称】グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100154162
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 浩輔
(72)【発明者】
【氏名】スモーレイ,ブライアン
【審査官】
戸田 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第04403689(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の容器を保持するキャリアであって、
ボトムパネルと、
前記ボトムパネルと少なくとも部分的に対面接触するトップパネルと、
前記ボトムパネルのボトム把持部分と前記トップパネルのトップ把持部分とを含むハンドルであって、前記ボトム把持部分は第1の縁及び対向する第2の縁を有し、前記トップ把持部分は第3の縁及び対向する第4の縁を有する、ハンドルと、
前記複数の容器のそれぞれの容器を少なくとも部分的に受け入れる少なくとも第1の容器受け入れ部及び第2の容器受け入れ部であって、前記第1の容器受け入れ部は少なくとも第1の折り線と第2の折り線とに沿って前記ハンドルに折り曲げ可能に接続され、前記第2の容器受け入れ部は少なくとも第3の折り線と第4の折り線とに沿って前記ハンドルに折り曲げ可能に接続されている、少なくとも第1の容器受け入れ部及び第2の容器受け入れ部と、
前記第1の容器受け入れ部と前記ハンドルとによって少なくとも部分的に画定される第1の開口部及び前記第2の容器受け入れ部と前記ハンドルとによって少なくとも部分的に画定される第2の開口部であって、前記ボトム把持部分の前記第1の縁と前記トップ把持部分の前記第3の縁とが前記第1の開口部を少なくとも部分的に画定し、前記ボトム把持部分の前記第2の縁と前記トップ把持部分の前記第4の縁とが前記第2の開口部を少なくとも部分的に画定している、第1の開口部及び第2の開口部と、
を備える、キャリア。
【請求項2】
前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部とのそれぞれは、前記ボトムパネルのボトム容器受け入れ部分と前記トップパネルのトップ容器受け入れ部分とを含み、前記ボトム容器受け入れ部分のそれぞれは前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれと対面接触する、請求項1に記載のキャリア。
【請求項3】
前記複数の容器は環状形状の肩部を有し、前記第1の容器受け入れ部は、前記第1の開口部に隣接して配置されている第1のリテーナーフラップ及び対向する第2のリテーナーフラップを含み、前記第1のリテーナーフラップと前記第2のリテーナーフラップとのそれぞれは、前記第1の容器受け入れ部に受け入れられたそれぞれの前記容器の前記肩部に係合する縁を含み、前記第2の容器受け入れ部は、前記第2の開口部に隣接して配置されている第3のリテーナーフラップ及び対向する第4のリテーナーフラップを含み、前記第3のリテーナーフラップと前記第4のリテーナーフラップとのそれぞれは、前記第2の容器受け入れ部に受け入れられたそれぞれの前記容器の前記肩部に係合する縁を含む、請求項2に記載のキャリア。
【請求項4】
前記キャリアは少なくとも1つの端部パネルを更に備え、その少なくとも1つの端部パネルは、前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部との少なくとも1つに折り曲げ可能に接続されており、前記ハンドルに概ね対向して配置されている、請求項3に記載のキャリア。
【請求項5】
前記少なくとも1つの端部パネルは、前記ボトムパネルのボトム端部部分と、前記トップパネルのトップ端部部分とを含む、請求項4に記載のキャリア。
【請求項6】
前記トップ端部部分は、2つのトップ長手方向折り線に沿って、前記第1の容器受け入れ部又は前記第2の容器受け入れ部の前記トップ容器受け入れ部分に接続されており、前記ボトム端部部分は、2つのボトム長手方向折り線に沿って、前記第1の容器受け入れ部又は前記第2の容器受け入れ部の前記ボトム容器受け入れ部分に接続されている、請求項5に記載のキャリア。
【請求項7】
前記トップ端部部分は、2つのトップ長手方向引き裂き線に沿って、前記第1の容器受け入れ部又は前記第2の容器受け入れ部の前記トップ容器受け入れ部分に接続されており、前記ボトム端部部分は、2つのボトム長手方向引き裂き線に沿って、前記第1の容器受け入れ部又は前記第2の容器受け入れ部の前記ボトム容器受け入れ部分に接続されており、前記ボトム長手方向引き裂き線は、それぞれの前記トップ長手方向引き裂き線と概ね位置合わせされている、請求項5に記載のキャリア。
【請求項8】
前記第1の開口部と前記第2の開口部とのそれぞれは、前記ハンドルによって少なくとも部分的に画定される拡大した横方向延在部分を含み、前記第1の開口部と前記第2の開口部との少なくとも1つは、前記少なくとも1つの端部パネルの縁によって更に画定される、請求項4に記載のキャリア。
【請求項9】
前記第1のリテーナーフラップと前記第2のリテーナーフラップとのそれぞれは、前記開口部の前記横方向延在部分と、前記第1のリテーナーフラップ及び前記第2のリテーナーフラップのそれぞれを前記少なくとも1つの端部パネルから分離する切れ目線とによって少なくとも部分的に画定される、請求項8に記載のキャリア。
【請求項10】
前記ハンドルは、そのハンドルの前記ボトム把持部分に折り曲げ可能に接続されている第1のボトムサイドパネル及び対向する第2のボトムサイドパネルを含み、
前記ハンドルは、そのハンドルの前記トップ把持部分に折り曲げ可能に接続されている第1のトップサイドパネル及び対向する第2のトップサイドパネルを含み、
前記第1のトップサイドパネルと前記第2のトップサイドパネルとは、前記第1のボトムサイドパネルと前記第2のボトムサイドパネルとのそれぞれに実質的に対面接触し、
前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部との前記ボトム容器受け入れ部分のそれぞれは、前記第1のボトムサイドパネルと前記第2のボトムサイドパネルとに折り曲げ可能に接続されており、
前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部との前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれは、前記第1のトップサイドパネルと前記第2のトップサイドパネルとに折り曲げ可能に接続されている、請求項4に記載のキャリア。
【請求項11】
前記ハンドルは、そのハンドルの前記ボトム把持部分に折り曲げ可能に接続されている第1のボトムサイドパネル及び対向する第2のボトムサイドパネルを含み、
前記ハンドルは、そのハンドルの前記トップ把持部分に折り曲げ可能に接続されている第1のトップサイドパネル及び対向する第2のトップサイドパネルを含み、
前記第1のトップサイドパネルと前記第2のトップサイドパネルとは、前記第1のボトムサイドパネルと前記第2のボトムサイドパネルとのそれぞれに実質的に対面接触する、請求項3に記載のキャリア。
【請求項12】
前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部との前記ボトム容器受け入れ部分のそれぞれは、前記第1のボトムサイドパネルと前記第2のボトムサイドパネルとに折り曲げ可能に接続されており、前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部との前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれは、前記第1のトップサイドパネルと前記第2のトップサイドパネルとに折り曲げ可能に接続されている、請求項11に記載のキャリア。
【請求項13】
前記第1の容器受け入れ部の前記ボトム容器受け入れ部分と前記トップ容器受け入れ部分とのそれぞれは第1のサイド折り線と第2のサイド折り線とを含み、その第1のサイド折り線は、前記第1のリテーナーフラップの前記縁から前記ボトムパネルと前記トップパネルとのそれぞれの縁まで延在し、前記第2のサイド折り線は、前記第2のリテーナーフラップの前記縁から前記ボトムパネルと前記トップパネルとのそれぞれの縁まで延在し、前記ボトムパネルの前記第1のサイド折り線は前記トップパネルの前記第1のサイド折り線と概ね位置合わせされ、前記ボトムパネルの前記第2のサイド折り線は前記トップパネルの前記第2のサイド折り線と概ね位置合わせされ、前記第1のボトムサイドパネルと前記第2のボトムサイドパネルと前記第1のトップサイドパネルと前記第2のトップサイドパネルとのそれぞれは斜めの刻み目を含む、請求項12に記載のキャリア。
【請求項14】
複数の容器を保持するキャリアを形成するブランクであって、
ボトムパネルと、
長手方向折り線に沿って前記ボトムパネルに折り曲げ可能に接続されているトップパネルと、
前記ボトムパネルのボトム把持部分及び前記トップパネルのトップ把持部分であって、前記ボトム把持部分は第1の縁及び対向する第2の縁を有し、前記トップ把持部分は第3の縁及び対向する第4の縁を有し、前記ボトム把持部分は、前記キャリアが前記ブランクから形成されるとハンドルを形成するように前記トップ把持部分に対して位置決めされるものである、ボトム把持部分及びトップ把持部分と、
前記キャリアが前記ブランクから形成される際に少なくとも前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部とを形成するための特徴部であって、前記特徴部は、前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部とのそれぞれのために、前記ボトムパネルの前記ボトム把持部分に折り曲げ可能に接続されているボトム容器受け入れ部分、及び前記トップパネルの前記トップ把持部分に折り曲げ可能に接続されているトップ容器受け入れ部分を備え、前記ボトム容器受け入れ部分は、前記キャリアが前記ブランクから形成される際に、前記複数の容器のそれぞれの容器を少なくとも部分的に受け入れる前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部とのそれぞれを形成するように、前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれに対して位置決め可能であり、前記第1の容器受け入れ部は、前記キャリアが前記ブランクから形成される際に、少なくとも第1の折り線と第2の折り線とに沿って前記ハンドルに折り曲げ可能に接続され、前記第2の容器受け入れ部は、前記キャリアが前記ブランクから形成される際に、少なくとも第3の折り線と第4の折り線とに沿って前記ハンドルに折り曲げ可能に接続されている、特徴部と、
を備え、
それぞれの前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部とのそれぞれの前記ボトム容器受け入れ部分は、それぞれのボトム開口部を少なくとも部分的に画定し、それぞれの前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部とのそれぞれの前記トップ容器受け入れ部分は、少なくとも部分的にそれぞれのトップ開口部を画定し、各ボトム開口部は、前記ブランクから形成されたキャリアにおいて各トップ開口部と位置合わせされ、
前記ボトム把持部分の前記第1の縁と前記第2の縁とは、前記ボトム開口部のそれぞれを少なくとも部分的に画定し、前記トップ把持部分の前記第3の縁と前記第4の縁とは、前記トップ開口部のそれぞれを少なくとも部分的に画定する、ブランク。
【請求項15】
前記複数の容器は環状形状の肩部を有し、
前記ボトム容器受け入れ部分のそれぞれは、前記ボトム開口部のそれぞれに隣接して配置される第1のボトムリテーナーフラップ及び対向する第2のボトムリテーナーフラップを含み、その第1のボトムリテーナーフラップ及びその第2のボトムリテーナーフラップのそれぞれは、前記複数の容器の各容器の前記肩部に係合するボトム縁を含み、
前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれは、前記トップ開口部のそれぞれに隣接して配置される第1のトップリテーナーフラップ及び対向する第2のトップリテーナーフラップを含み、その第1のトップリテーナーフラップ及びその第2のトップリテーナーフラップのそれぞれは、前記複数の容器の各容器の前記肩部に係合するトップ縁を含む、請求項14に記載のブランク。
【請求項16】
前記ボトムパネルは、前記ハンドルに概ね対向している前記ボトム容器受け入れ部分のそれぞれに折り曲げ可能に接続されているボトム端部部分のそれぞれを含み、
前記トップパネルは、前記ハンドルに概ね対向している前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれに折り曲げ可能に接続されているトップ端部部分を含む、請求項15に記載のブランク。
【請求項17】
前記ボトム容器受け入れ部分のそれぞれは、2つのボトム長手方向折り線に沿って前記ボトム端部部分のそれぞれに接続されており、
前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれは、2つのトップ長手方向折り線に沿って前記トップ端部部分のそれぞれに接続されている、請求項16に記載のブランク。
【請求項18】
前記ボトム容器受け入れ部分のそれぞれは、2つのボトム長手方向引き裂き線に沿って前記ボトム端部部分のそれぞれに接続されており、
前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれは、2つのトップ長手方向引き裂き線に沿って前記トップ端部部分のそれぞれに接続されており、
前記ボトム長手方向引き裂き線は、前記キャリアが前記ブランクから形成されると、それぞれの前記トップ長手方向引き裂き線と概ね位置合わせされるものである、請求項16に記載のブランク。
【請求項19】
前記ボトム開口部のそれぞれは、前記ボトム把持部分によって少なくとも部分的に画定される拡大した横方向延在部分と、前記ボトム端部部分のそれぞれの縁とを含み、
前記トップ開口部のそれぞれは、前記トップ把持部分によって少なくとも部分的に画定される拡大した横方向延在部分と、前記トップ端部部分のそれぞれの縁とを含む、請求項16に記載のブランク。
【請求項20】
前記第1のボトムリテーナーフラップと前記第2のボトムリテーナーフラップとのそれぞれは、前記ボトム開口部のそれぞれの前記横方向延在部分と、それぞれの前記第1のボトムリテーナーフラップ又は前記第2のボトムリテーナーフラップをそれぞれの前記ボトム端部部分から分離する切れ目線とによって少なくとも部分的に画定され、
前記第1のトップリテーナーフラップと前記第2のトップリテーナーフラップとのそれぞれは、前記トップ開口部のそれぞれの前記横方向延在部分と、それぞれの前記第1のトップリテーナーフラップ又は前記第2のトップリテーナーフラップをそれぞれの前記トップ端部部分から分離する切れ目線とによって少なくとも部分的に画定される、請求項19に記載のブランク。
【請求項21】
前記ボトムパネルは、前記ボトム把持部分に折り曲げ可能に接続されている第1のボトムサイドパネル及び対向する第2のボトムサイドパネルを含み、
前記トップパネルは、前記トップ把持部分に折り曲げ可能に接続されている第1のトップサイドパネル及び対向する第2のトップサイドパネルを含み、
前記第1のトップサイドパネルと前記第2のトップサイドパネルとは、前記キャリアが前記ブランクから形成されると、それぞれの前記第1のボトムサイドパネルと前記第2のボトムサイドパネルとに実質的に対面接触させて位置決めされるものである、請求項15に記載のブランク。
【請求項22】
前記ボトム容器受け入れ部分のそれぞれは、前記第1のボトムサイドパネルと前記第2のボトムサイドパネルとに折り曲げ可能に接続されており、
前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれは、前記第1のトップサイドパネルと前記第2のトップサイドパネルとに折り曲げ可能に接続されている、請求項21に記載のブランク。
【請求項23】
前記ボトム容器受け入れ部分のそれぞれは第1のボトムサイド折り線と第2のボトムサイド折り線とを含み、その第1のボトムサイド折り線は、前記第1のボトムリテーナーフラップのそれぞれの前記ボトム縁から前記ボトムパネルの縁まで延在し、前記第2のボトムサイド折り線は、前記第2のボトムリテーナーフラップのそれぞれの前記ボトム縁から前記ボトムパネルの縁まで延在し、
前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれは第1のトップサイド折り線と第2のトップサイド折り線とを含み、その第1のトップサイド折り線は、前記第1のトップリテーナーフラップのそれぞれの前記トップ縁から前記トップパネルの縁まで延在し、前記第2のトップサイド折り線は、前記第2のトップリテーナーフラップのそれぞれの前記トップ縁から前記トップパネルの縁まで延在し、
前記第1のボトムサイドパネルと前記第2のボトムサイドパネルと前記第1のトップサイドパネルと前記第2のトップサイドパネルとのそれぞれは斜めの刻み目を含む、請求項22に記載のブランク。
【請求項24】
キャリアと複数の容器とを備えるパッケージを形成する方法であって、
ボトムパネルと、長手方向折り線に沿ってそのボトムパネルに折り曲げ可能に接続されているトップパネルと、前記ボトムパネルのボトム把持部分と、前記トップパネルのトップ把持部分と、少なくとも第1の容器受け入れ部と第2の容器受け入れ部とを形成する機能部とを得ることであって、前記機能部は、前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部とのそれぞれのために、前記ボトムパネルの前記ボトム把持部分に折り曲げ可能に接続されているボトム容器受け入れ部分と、前記トップパネルの前記トップ把持部分に折り曲げ可能に接続されているトップ容器受け入れ部分とを備える、得ることと、
ハンドルと、前記第1の容器受け入れ部と、前記第2の容器受け入れ部とを備えるキャリアを形成することであって、前記第1の容器受け入れ部は、第1の折り線及び第2の折り線に沿って、前記ハンドルに折り曲げ可能に接続され、前記第2の容器受け入れ部は、第3の折り線及び第4の折り線に沿って、前記ハンドルに折り曲げ可能に接続され、前記キャリアを形成することは、前記ボトムパネルと対面接触するように前記長手方向折り線に沿って前記トップパネルを折り曲げ、それによって、前記トップ把持部分が前記ボトム把持部分と実質的に対面接触して前記ハンドルを形成し、かつ前記ボトム容器受け入れ部分が前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれと対面接触して前記第1の容器受け入れ部及び前記第2の容器受け入れ部のそれぞれを形成することを含み、前記キャリアを形成することは、前記第1の容器受け入れ部と前記ハンドルとによって少なくとも部分的に画定される第1の開口部及び前記第2の容器受け入れ部と前記ハンドルとによって少なくとも部分的に画定される第2の開口部を形成することを含み、前記ボトム把持部分の前記第1の縁と前記トップ把持部分の前記第3の縁とが前記第1の開口部を少なくとも部分的に画定し、前記ボトム把持部分の前記第2の縁と前記トップ把持部分の前記第4の縁とが前記第2の開口部を少なくとも部分的に画定している、形成することと、
前記複数の容器のうちの1つの容器の少なくとも一部を前記第1の容器受け入れ部及び前記第2の容器受け入れ部のそれぞれに挿入することと、
を含む、方法。
【請求項25】
前記複数の容器は環状形状の肩部を有し、
前記第1の容器受け入れ部は、前記第1の開口部に隣接して配置される第1のリテーナーフラップ及び対向する第2のリテーナーフラップを含み、その第1のリテーナーフラップ及びその第2のリテーナーフラップのそれぞれは縁を含み、
前記第2の容器受け入れ部は、前記第2の開口部に隣接して配置される第3のリテーナーフラップ及び対向する第4のリテーナーフラップを含み、その第3のリテーナーフラップ及びその第4のリテーナーフラップのそれぞれは縁を含み、
前記複数の容器のうちの前記容器の少なくとも一部を前記挿入することは、前記第1のリテーナーフラップと前記第2のリテーナーフラップとのうちの少なくとも一方のリテーナーフラップの少なくとも一部及び前記第3のリテーナーフラップと前記第4のリテーナーフラップとが前記肩部のそれぞれの裏側に係合するように、前記容器のそれぞれの前記肩部を位置決めすることを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ボトムパネルは、前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部とのそれぞれの前記ボトム容器受け入れ部分に折り曲げ可能に接続されているボトム端部部分を含み、
前記トップパネルは、前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部とのそれぞれの前記トップ容器受け入れ部分に折り曲げ可能に接続されているトップ端部部分を含み、
前記方法は、前記トップパネルのそれぞれを前記ボトムパネルと対面接触するように前記長手方向折り線に沿って折り曲げると、前記ボトム端部部分を前記トップ端部部分と対面接触させて位置決めすることによって端部パネルを形成することを更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ハンドルは、そのハンドルの前記ボトム把持部分に折り曲げ可能に接続されている第1のボトムサイドパネル及び対向する第2のボトムサイドパネルを含み、
前記ハンドルは、そのハンドルの前記トップ把持部分に折り曲げ可能に接続されている第1のトップサイドパネル及び対向する第2のトップサイドパネルを含み、
前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部との前記ボトム容器受け入れ部分のそれぞれは、前記第1のボトムサイドパネルと前記第2のボトムサイドパネルとに折り曲げ可能に接続されており、
前記第1の容器受け入れ部と前記第2の容器受け入れ部との前記トップ容器受け入れ部分のそれぞれは、前記第1のトップサイドパネルと前記第2のトップサイドパネルとに折り曲げ可能に接続されており、
前記ハンドルを前記形成することは、第1のサイドパネルと第2のサイドパネルとをそれぞれ形成するように、前記第1のトップサイドパネルと前記第2のトップサイドパネルとのそれぞれを前記第1のボトムサイドパネルと前記第2のボトムサイドパネルとに実質的に対面接触させて位置決めすることを更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記複数の容器のうちの前記容器を前記挿入することは、前記第1のサイドパネルと前記第2のサイドパネルとを少なくとも1つの長手方向折り線に沿って下向きに折り曲げることと、前記第1の容器受け入れ部から少なくとも部分的に上方に延在するように、前記第1の容器受け入れ部の前記第1のリテーナーフラップと前記第2のリテーナーフラップとを位置決めすることとを更に含む、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、容器を保持、陳列及び/又は運搬するためのパッケージ又はキャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2010年7月30日付けで出願された米国仮特許出願第61/400,625号の優先権を主張する。
【0003】
[参照による援用]
2010年7月30日付けで出願された米国仮特許出願第61/400,625号は、その開示内容の全てが本明細書において全ての目的で参照されることで援用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、複数の容器を保持するキャリア、複数の容器を保持するキャリアを形成するブランク、及びキャリアと複数の容器とを備えるパッケージを形成する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
概して、本開示の一態様は、複数の容器を保持するキャリアに関する。当該キャリアは、ボトムパネルと、ボトムパネルと少なくとも部分的に対面接触するトップパネルと、ボトムパネルのボトム把持部分とトップパネルのトップ把持部分とを含むハンドルと、複数の容器のそれぞれの容器を少なくとも部分的に受け入れる少なくとも1つの容器受け入れ部とを備え
る。少なくとも1つの容器受け入れ部は、ハンドルに折り曲げ可能に接続されている。
【0006】
別の態様では、本開示は、概して、複数の容器を保持するキャリアを形成するブランクに関する。当該ブランクは、ボトムパネルと、長手方向折り線に沿ってボトムパネルに折り曲げ可能に接続されているトップパネルと、ボトムパネルのボトム把持部分及びトップパネルのトップ把持部分とを備える。ボトム把持部分は、キャリアがブランクから成形されると、ハンドルを形成するようにトップ把持部分に対して位置決めされるものである。前記ブランクは、ボトムパネルのボトム把持部分に折り曲げ可能に接続されている少なくとも1つのボトム容器受け入れ部分と、トップパネルのトップ把持部分に折り曲げ可能に接続されている少なくとも1つのトップ容器受け入れ部分とを更に備え
る。少なくとも1つのボトム容器受け入れ部分は、キャリアがブランクから成形されると、複数の容器のそれぞれの容器を少なくとも部分的に受け入れる少なくとも1つの容器受け入れ部を形成するように、少なくとも1つのトップ容器受け入れ部分に対して位置決め可能であ
り、少なくとも1つの容器受け入れ部は、ハンドルに折り曲げ可能に接続されている。
【0007】
別の態様では、本開示は、概して、キャリアと複数の容器とを備えるパッケージを形成する方法に関する。当該方法は、ボトムパネルと、長手方向折り線に沿ってボトムパネルに折り曲げ可能に接続されているトップパネルと、ボトムパネルのボトム把持部分と、トップパネルのトップ把持部分と、ボトムパネルのボトム把持部分に折り曲げ可能に接続されている少なくとも1つのボトム容器受け入れ部分と、トップパネルのトップ把持部分に折り曲げ可能に接続されている少なくとも1つのトップ容器受け入れ部分とを備えるキャリアブランクを得ることを含
む。前記方法は、ボトムパネルと対面接触するように長手方向折り線に沿ってトップパネルを折り曲げ、それによって、トップ把持部分がボトム把持部分と実質的に対面接触してハンドルを形成し、かつ少なくとも1つのボトム容器受け入れ部分が少なくとも1つのトップ容器受け入れ部分と対面接触して少なくとも1つの容器受け入れ部を形成することによって、ハンドルと、少なくとも1つの容器受け入れ部とを形成することを更に含
む。前記方法は、複数の容器のうちの1つの容器の少なくとも一部を少なくとも1つの容器受け入れ部に挿入することを更に含
む。
【0008】
当業者は、添付図面を参照して実施形態の以下の詳細な説明を読むことによって、上記の利点、並びに種々の更なる実施形態の他の利点及び利益を理解するであろう。上述の態様が個別にかつ種々の組み合わせの双方で提示されることは本開示の範囲内にある。
【0009】
一般的慣行に従い、以下で説明する図面の種々の特徴は、必ずしも一定の縮尺比で描かれているとは限らない。図面における種々の特徴及び要素の寸法は、本開示の実施形態をより明確に示すために拡大又は縮小されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の1つの例示的な実施形態によるブランクの内側面の平面図である。
【
図2】本開示の例示的な実施形態による、容器を伴った組み立てられたキャリアの側面斜視図である。
【
図3】キャリアの一方の端部を示す上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
対応する部分は、図面を通して対応する参照符号によって示されている。
【0012】
本開示は、概して、ジャー、ボトル、缶等のような容器を保持して陳列するためのキャリア、構造物、スリーブ、カートン等、及びパッケージに関する。容器は、例えば、食品及び飲料製品を包装するために用いることができる。容器は、特定の食料品又は飲料品を包装するのに適した組成の材料から作ることができ、その材料は、PET、LDPE、LLDPE、HDPE、PP、PS、PVC、EVOH、及びナイロン等のプラスチック等、アルミニウム及び/若しくは他の金属、ガラス、又はそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0013】
本開示によるキャリアは、多数の異なる形状の容器を収容することができる。本開示の範囲を限定する目的ではなく、説明することを目的から、以下の詳細な説明では、キャリアの実施形態の中に少なくとも部分的に配置される飲料製品容器(例えば、プラスチック容器)について説明する。本明細書において、「下側」、「ボトム」、「上側」、及び「トップ」という用語は、完全に組み立てられたキャリア又はパッケージに関して定められる向きを示す。
【0014】
本実施形態は、容器に取り付け、容器を収容するためのキャリア又はパッケージを対象とする。キャリア又はパッケージ150が、
図2から4においてその組み立てられた状態で示されており、これらの図においてキャリア又はパッケージは容器Cに取り付けられている。図示の実施形態では、容器Cは、概して上側ネック部分N(
図2)を含むトップ部分と、キャップCPと、このキャップの下の環状
形状部
(以下、「肩部」という)Sとをそれぞれが有する2本の飲料容器として示されている。2本よりも少ないか又は3本以上の容器Cをキャリア150に保持することができ、これらの容器は、本開示から逸脱することなく他のサイズ及び形状になっているものとすることができる。キャリア150は、キャリアの中央部分を把持して運搬するためのハンドル7(
図2)と、ハンドル7のそれぞれの端部においてそのハンドルに折り曲げ可能に接続されている2つの容器受け入れ部200とを備える。キャリアは、本開示から逸脱することなく3つ以上か又は2つよりも少ない容器受け入れ部を有し得る。さらに、キャリア150は、本開示から逸脱することなく、ハンドル7に折り曲げ可能に接続されていない1つ又は複数の容器受け入れ部を有し得る。
【0015】
図1は、キャリア又はパッケージ150を形成するのに用いられるブランク8の内側3の平面図である。ブランク8は、長手方向軸L1と横方向軸L2とを有する。ブランク8は、長手方向折り線21においてトップパネル20に折り曲げ可能に接続されているボトムパネル10を含む。1つ又は複数の切れ目を、折り線に沿った折り曲げを容易にするために長手方向折り線21又は他の折り線に入れることができる。任意の数の切れ目を折り線のいずれかに形成することができるが、切れ目の数及び長さは、例えばブランク8を成形するのに用いられる材料の規格及び/又は硬さに従って選択することができる。折り線は代替的には、本開示から逸脱することなく他の方法(例えば切れ目のない折り目線)によって形成してもよい。
【0016】
図1では、ボトムパネル10をトップパネル20に固定するための糊エリア9が、ボトムパネル10の内面を長手方向に延在して示されている。代替的には、糊エリアは任意の形状又は向きを有することができ、また糊エリアをボトムパネル10、トップパネル20又はその双方に適用することができる。
【0017】
図示の実施形態によれば、ボトムパネル10は、2つのボトム容器受け入れ部分12とボトム把持部分14とを含む。ボトム開口部30が各ボトム容器受け入れ部分12の2つのボトムリテーナーフラップ32間に延在しており、各ボトム開口部30は、キャリア150に少なくとも部分的に収容される容器C(
図2)の上側ネック部分Nを受け入れる形状及びサイズになっている。ボトム開口部30は概して、それぞれのボトム容器受け入れ部分12を、ボトム把持部分14からそれぞれのボトム端部部分34まで延在することができる。ブランク8は、本開示から逸脱することなく、3つ以上又は2つよりも少ないボトム容器受け入れ部分12及びボトム開口部30を含むことができる。ボトムリテーナーフラップ32のそれぞれを、ボトム開口部30の、拡大した横方向延在部分31と、横方向切れ目線33と、斜めのボトム縁35とによって画定することができる。図示の実施形態では、ボトム縁35は、ボトム開口部30に受け入れられる容器Cの、ボトム把持部分14から離れる並進移動に抗うように、横方向
延在部分31からそれぞれの横方向切れ目線33に向かってテーパー状になっている。
【0018】
例示的な実施形態によれば、ボトム端部部分34のそれぞれを、長手方向折り線36と横方向切れ目線33とによって画定することができる。
図1に示されるように、
長手方向折り線36はミシン目の線とすることができるが、折り目線又は引き裂き線等の任意の線を、本開示から逸脱することなく用いることができる。サイド折り線37が、ボトム容器受け入れ部分が容器Cの湾曲形状の周りに少なくとも部分的に順応することを可能にするように、ボトムリテーナーフラップ32のボトム縁35からボトム容器受け入れ部分12の縁まで延在することができる。図示の実施形態では、ボトム容器受け入れ部分12は、長手方向縁すなわち長手方向折り線21から横方向縁すなわちボトム把持部分14まで延在している斜めの縁を含む。代替的には、ボトム容器受け入れ部分12は、本開示から逸脱することなく任意の形状を有することができる。
【0019】
図1に示されるように、ボトム把持部分14は、ボトム容器受け入れ部分12よりも狭くすることができ、また、それぞれが長手方向折り線42によって画定されるとともに斜めの折り線44によってボトム容器受け入れ部分12に接続されているボトムサイドパネル40を含む。斜めの刻み目(score)又は折り目46が、ユーザーがハンドル7を把持するときにユーザーの指の周りでのサイドパネルの変形を可能にするようにボトムサイドパネル40の外側角部のそれぞれから延在する。ボトム把持部分14は、開口部30の長手方向延長部39間に、ボトムパネル10の長手軸に概ね沿って延在している長手方向折り線48を更に含む。
【0020】
図示の実施形態では、トップパネル20は、形状及び機能がボトムパネル10と同様である。
図1に示されるように、トップパネル20は、2つのトップ容器受け入れ部分22と1つのトップ把持部分24とを含む。トップ開口部50が各トップ容器受け入れ部分22の2つのトップリテーナーフラップ52間に延在しており、各トップ開口部50は、容器C(
図2)の上側ネック部分Nを受け入れるようにボトムパネル10のそれぞれのボトム開口部30と概ね位置合わせされる形状及びサイズになっている。トップ開口部50は概して、それぞれのトップ容器受け入れ部分22を、トップ把持部分24からそれぞれのトップ端部部分54まで延在することができる。ブランク8は、本開示から逸脱することなく、3つ以上又は2つよりも少ないトップ容器受け入れ部分22及びトップ開口部50を含むことができる。トップリテーナーフラップ52のそれぞれを、トップ開口部50の、拡大した横方向延在部分51と、横方向切れ目線53と、斜めのトップ縁55とによって画定することができる。図示の実施形態では、トップ縁55は、トップ開口部50に受け入れられる容器Cの、トップ把持部分24から離れる並進移動に抗うように、横方向
延在部分51から横方向切れ目線53に向かってテーパー状になっている。
【0021】
例示的な実施形態によれば、トップ端部部分54のそれぞれを、長手方向折り線56と横方向切れ目線53とによって画定することができる。
図1に示されるように、
長手方向折り線56は中央に配置された切れ目線を有する折り目線とすることができるが、折り目線又は引き裂き線等の任意の線を、本開示から逸脱することなく用いることができる。サイド折り線57が、トップ容器受け入れ部分が容器Cの湾曲形状の周りに少なくとも部分的に順応することを可能にするように、トップリテーナーフラップ52のトップ縁55からトップ容器受け入れ部分22の縁まで延在することができる。図示の実施形態では、トップ容器受け入れ部分22はそれぞれ、キャリア150が形成されるときにトップ容器受け入れ部分22の縁がボトム容器受け入れ部分12の縁と概ね位置合わせするように、ボトム容器受け入れ部分12と概ね同様の形状又は同一の形状を有する。代替的には、容器受け入れ部分12、22は、本開示から逸脱することなく異なった形状にすることができるか、又は任意の形状を有することができる。
【0022】
図1に示されるように、トップパネル20のトップ把持部分24は、トップ容器受け入れ部分22よりも狭く、また、それぞれが長手方向折り線62によって画定されるとともに斜めの折り線64によってトップ容器受け入れ部分22に接続されているトップサイドパネル60を含む。斜めの刻み目又は折り目66が、ユーザーがハンドル7を把持するときにユーザーの指の周りでのサイドパネルの変形を可能にするようにトップサイドパネル60の外側角部のそれぞれから延在する。トップ把持部分24は任意選択的に、長手方向折り線63によってトップサイドパネル60のそれぞれに接続されているコンフォートフラップ61を含む。トップ把持部分24は、トップ開口部50間に、トップパネル20の長手軸に沿って概ね延在している長手方向折り線68を更に含むことができる。切れ目線69が、長手方向折り線68の中央部分に沿って延在することができ、この切れ目線は、キャリア150が形成されるときに把持部分14の折り線48と概ね位置合わせされるものである。
【0023】
ハンドル7を形成するブランク8のハンドル機能部は、ボトムパネル10のボトム把持部分14と、トップパネル20のトップ把持部分24とを含む。ブランク8は、本開示から逸脱することなく他のハンドル機能部を有し得る。加えて、ブランク8は、キャリア150に2つ以上のハンドルを形成するために、ボトムパネル10に2つ以上のボトム把持部分と、トップパネル20に2つ以上のトップ把持部分とを有し得る。
【0024】
キャリア150を組み立てる例示的な方法が以下で詳細に論じられる。組み立てにおける種々の段階において、ブランク8のそれぞれの部分を任意の適した方法で互いに取り付ける。例えば、組み立てプロセスの種々の段階において、糊又は他の接着材料をブランク8の種々の部分に塗布することができる。例えば、接着材料は、ブランクの適切な表面同士が対面接触する場所に存在することができる。用いられる接着材料又は他の固定機構の量及び/又は種類に応じて、本開示に記載される対面接点のそれぞれをより一般的には、実質的に対面接触するか又は少なくとも部分的に対面接触するそれぞれの機能部と称することができる。
【0025】
図2から4に示される組み立てられたキャリア150は、トップパネルをボトムパネルに固定するか又は取り付けるために、糊又は任意の適した接着剤を糊エリア9及び/又は他のエリアに塗布することと、トップパネルの内面がボトムパネル10の内面と対面接触するように長手方向折り線21を中心にトップパネル20及び/又はボトムパネル10を折り曲げることとによって形成される。図示の実施形態では、ボトムパネル10のボトム容器受け入れ部分12のそれぞれがトップパネル20のそれぞれのトップ容器受け入れ部分22に固定されて、それぞれの容器受け入れ部200を形成する。ボトムパネルのボトム開口部30及びボトムリテーナーフラップ32は、トップパネルの対応するトップ開口部50及びトップリテーナーフラップ52と概ね位置合わせされて、キャリア150にそれぞれの開口部202及びリテーナーフラップ204を形成する。ボトムパネル10のボトム端部部分34のそれぞれは、トップパネル20の対応するトップ端部部分54と対面接触し、キャリア150の端部パネル206を形成する。さらに、トップパネル20のトップ把持部分24は、ボトムパネル10のボトム把持部分14と対面接触し、ボトム把持部分14に固定されてハンドル7を形成し、トップサイドパネル60は、対応するボトムサイドパネル40と重なってそれぞれのサイドパネル207を形成する。重なって接着された容器受け入れ部分12、22と把持部分14、24とを含む2層キャリア150は、容器Cを運搬するためにハンドル7が把持されるときに、引き裂き、屈曲又は別様の弱化を伴わずに大きな負荷に耐えるのを助ける補強されたキャリアを提供する。
【0026】
次いで、容器Cのそれぞれのネック部分Nが開口部202にそれぞれ受け入れられるとともにリテーナーフラップ204がそれぞれ上向きに折り曲げられるように、キャリア150をそれらの容器上に配置することができる。詳細には、肩部Sが開口部202を通り抜けるまで、キャップCPが通り抜けるにつれてリテーナーフラップ204は外方に枢動する。リテーナーフラップ204は次いで、リテーナーフラップ204の縁208が、容器Cの対向する側面における肩部S又は他の適した機能部に係合して、容器をキャリアで保持する保持力を少なくとも部分的に提供するように、内方に枢動することができる(
図3)。リテーナーフラップ204が上方に枢動するときに、ボトムパネル10及びトップパネル20は、容器Cの形状に少なくとも部分的に順応するように、概ね位置合わせされた折り線48、68;42、62;44、64;46、66;37、57に沿って折れ曲がることができる。リテーナーフラップ204が容器受け入れ部200に受け入れられた容器Cの肩部Sの下で概ね内方かつ上方に方向付けられるように、容器受け入れ部200のそれぞれを、それぞれの開口部202及び端部パネル206の両側で傾斜させることができる。また、トップパネル20の切れ目69は、ボトムパネル10の折り線48の折り曲げ及び/又は変形に概ね対応するように部分的に裂けることができ、ボトムパネル10の開口部30の長手方向延長部39は、トップパネル20の折り線68の折り曲げ及び/又は変形に概ね対応することができる。
【0027】
ユーザーは、
図4に示されるようにハンドルの一方の側に親指を、またハンドルの他方の側にその他の指を載せた状態でハンドル7を把持することによって、組み付けられたパッケージ及び容器を運搬することができる。ハンドル7によってキャリアを持ち上げることによって、把持部分14、24がユーザーの指に少なくとも部分的に順応するように少なくとも折り線42/62、44/64、46/66、及び48/68において変形する。縁208が容器Cのそれぞれの肩部Sの裏側に係合するようにリテーナーフラップ204を上方に枢動させて、キャリアとともに容器を持ち上げる。キャリア150が持ち上げられるにつれて、容器受け入れ部200が下方に枢動して容器Cの底部が互いに向かって枢動するように、キャリアはハンドル7において屈曲することができる(
図4)。対応するサイドパネル40の外縁からユーザーの指を保護するために、コンフォートフラップ61をそれぞれの折り線63を中心にして下向きに折り曲げることができる。代替的には、本開示から逸脱することなく、ハンドル7を異なる方法で把持することができるか、又は異なるハンドル構成を用いることができる。
【0028】
図示の実施形態では、キャリア150は、容器の肩部Sの部分とのリテーナーフラップ204の係合によって容器C上に保持されている。
リテーナーフラップ204の縁208が、キャリアから各容器が抜けることを防止しやすい保持力を加えるように、各容器の対向する側面においてそれぞれの肩部Sの下側に係合する。肩部Sとの
リテーナーフラップ204の係合による保持力は、容器Cを保持するとともに容器の取り出しに抗う上方付勢力をもたらす。加えて、開口部202が端部パネル206に向かって狭くなることによって、容器をハンドル7に向けて付勢することができる。1つの実施形態では、容器Cをキャリアから引き抜くために、上向きのバイアス力をキャリア150の引き裂き又は操作等によって克服又は除去することができる。本開示から逸脱することなく、容器Cをキャリアに他の方法で保持することができる。
【0029】
例示的な実施形態によれば、容器受け入れ部200をキャリアの一方の端部において内方にかつ下方に押し込み、リテーナーフラップ204を肩部Sから離すように枢動させることによって、容器Cをキャリア150から取り外すことができる。次いで容器Cを、肩部S及びキャップCPが開口部202を通過するように下方に引っ張ることができる。
【0030】
代替的には、隣接する端部パネル206をキャリア150から離すように引き裂くことによって、容器Cをキャリア150から取り外すことができる。詳細には、端部パネル206を形成する
ボトム容器受け入れ部分1
2のボトム端部部分34
とトップ容器受け入れ部分22のトップ端部部分54とをそれぞれの
長手方向折り線36、56に沿って引き裂くことができる。ユーザーは、指を開口部202に入れて、端部パネル206を上方かつ外方に引っ張ってその端部パネルを線36、56に沿って引き裂くことができる。次いで、トップ容器受け入れ部分12とボトム容器受け入れ部
分22
との残りの部分がそれぞれの
斜めの折り線44、64を中心に枢動して、リテーナーフラップ204が離れることを可能にすることができる。次いで、容器Cを開口部202から容易に引き抜くことができる。キャリア150は、本開示から逸脱することなく、容器Cをキャリア150から取り外すための他のディスペンス機能部を有することができる。
【0031】
図示の実施形態では、容器受け入れ部200は、
斜めの折り線44、64においてハンドル7に折り曲げ可能に接続されている。容器受け入れ部200とハンドル7との間の折り曲げ可能な接続により、ハンドルを把持することでキャリアを持ち上げるときに容器受け入れ部が撓むことが可能になる。容器受け入れ部200は、本開示から逸脱することなく、他の形状、配置及び/又は構成にすることができる。さらに、キャリア150は、本開示から逸脱することなく、更なる容器Cを収容するために、図示の容器受け入れ部200のうちのそれぞれの容器受け入れ部に折り曲げ可能に接続される更なる容器受け入れ部を有することができる。また、キャリア150は、容器Cをキャリアから小出しするのを容易にするために、それぞれの容器受け入れ部200をキャリアから分離する弱化線を有することができる。
【0032】
概して、ブランクは、通常の紙よりも重く硬質であるように、厚みのある板紙で構成され得る。ブランクは、厚紙等の他の材料、又はカートンが少なくとも概ね上述のように機能できるようにするのに適した特性を有する任意の他の材料で構成することもできる。
【0033】
ブランクは、例えばクレーコーティングでコーティングすることができる。次いで、クレーコート上に製品、広告、及び他の情報又は画像を印刷してもよい。次いで、ブランクに印刷されている情報を保護するために、ブランクをワニスでコーティングすることができる。ブランクの片面又は両面を、例えば防湿層でコーティングしてもよい。ブランクは、選択されたパネル又はパネルセクションに1つ又は複数のシート状材料を積層又はコーティングすることもできる。
【0034】
上記実施形態は、糊によって一緒に接着される1つ又は複数のパネルを有するものとして説明されている場合がある。「糊」という用語は、板紙カートンパネルを所定位置に固定するのに一般的に用いられるあらゆる様式の接着剤を包含することが意図され、接着剤材料は、任意の適した固定機構で置き換えることができるか又は任意の適した固定機構で補うことができる。
【0035】
本明細書で用いられる「線」という用語は、直線だけでなく、湾曲線、曲線、又は角度的に変位した線等の他のタイプの線も含む。
【0036】
例示的な実施形態によれば、折り線は、それに沿った折り曲げを容易にする、必ずしも直線状ではないが実質的に線状の任意の弱化形態とすることができる。本開示の範囲を狭めるためではないが、より詳細には、折り線は、所望の弱化線に沿って材料に圧潰部分又は窪み部分を作る鈍いスコアリングナイフ等で形成される線等の刻み目線、所望の弱化線に沿って材料を部分的に入れ込んだ切れ目、及び/若しくは所望の弱化線に沿って材料を部分的に貫通する一連の切れ目及び/若しくは材料を完全に貫通する一連の切れ目、並びにこれらの機能部の種々の組み合わせを含む。カッティングを用いて折り線が作られる状況では、通常、カッティングは、賢明なユーザーでも誤って折り線を引き裂き線とみなす可能性があるほど大きすぎないものとする。
【0037】
一例として、引き裂き線は、所望の弱化線に沿って材料に部分的に入れ込んだスリット、及び/又は所望の弱化線に沿って材料に部分的に入れ込むか、かつ/又は完全に貫通する一連の離間したスリット、又はこれらの機能部の種々の組み合わせを含むことができる。より具体的な例としては、1つのタイプの引き裂き線は、引き裂き線を挟んで材料を通常は一時的に接続するためにニック(例えば、ブリッジにやや似た材料の小片)が間に画成されるように隣接するスリットを僅かに離間させた、材料を完全に貫通する一連の離間したスリットの形態である。ニックは、引き裂き時に引き裂き線に沿って破断される。ニックは通常、引き裂き線において比較的僅かな割合を占めるものであり、代替的に、引き裂き線が連続した切れ目線であるように、ニックを引き裂き線から省くことができるか、又は引き裂き線上で破っておくことができる。すなわち、引き裂き線のそれぞれを連続したスリット、切れ目線等で置き換えることは、本開示の範囲内にある。例えば、本開示から逸脱することなく、切れ目線は、連続したスリットとすることができるか、又はスリットよりも幅広とすることができるであろう。
【0038】
本開示の前述の説明は、本開示の種々の実施形態を例示及び説明するものである。本開示の範囲から逸脱することなく、種々の変更を上記構成内でなし得るので、上記説明に含まれるか又は添付図面に示されている全ての事項が、限定的な意味ではなく例示として解釈されることが意図される。さらに、本開示の範囲は、特許請求の範囲の範囲内にある上述の実施形態の種々の変更形態、組み合わせ及び変形形態等を包含する。加えて、本開示は、本開示の選択された実施形態のみを図示及び説明しているが、本開示は、種々の他の組み合わせ、変更形態、及び環境で用いることが可能であり、本明細書で述べられているような発明概念の範囲内の変形若しくは変更、上記教示と同等の変形若しくは変更、及び/又は関連技術分野の技術若しくは知識内にある変形若しくは変更を行うことが可能である。さらに、各実施形態の特定の機能部及び特徴を、選択的に入れ替えて、本開示の他の説明された実施形態及び説明されていない実施形態に適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
7:ハンドル
10:ボトムパネル
12:ボトム容器受け入れ部分
14:ボトム把持部分
20:トップパネル
21:長手方向折り線
22:トップ容器受け入れ部分
24:トップ把持部分
30:ボトム開口部
31:横方向延在部分
32:ボトムリテーナーフラップ
33:横方向切れ目線
34:ボトム端部部分
35:ボトム縁
36:長手方向折り線
37:サイド折り線
40:ボトムサイドパネル
46:斜めの刻み目
50:トップ開口部
51:横方向延在部分
52:トップリテーナーフラップ
53:横方向切れ目線
54:トップ端部部分
55:トップ縁
56:長手方向折り線
57:サイド折り線
60:トップサイドパネル
66:斜めの刻み目
150:キャリア
200:容器受け入れ部
202:開口部
204:リテーナーフラップ
206:端部パネル
207:サイドパネル
208:縁
C:容器
S:肩部