【実施例】
【0059】
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は質量基準である。
【0060】
<起泡性水中油型乳化油脂組成物の作製>
(製造例1)
表1に示す配合に従って、起泡性水中油型乳化油脂組成物を作製した。即ち、パーム中融点部27.0質量部とヤシ油と極度硬化パーム油(70質量部:30質量部)のエステル交換油(1)5.0質量部に、ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB=4)0.2質量部、ショ糖脂肪酸エステル(HLB=1.0)0.04質量部、大豆レシチン0.04質量部を添加し、65℃で溶解して油相部を作製した。
【0061】
一方、ホエー蛋白濃縮物0.3質量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB=13.4)0.4質量部、ショ糖脂肪酸エステル(HLB=16.0)0.03質量部、グラニュー糖11.0質量部、マルトース10.0質量部、乳糖6.0質量部、キサンタンガム0.002質量部、グアーガム0.015質量部およびクエン酸三ナトリウム0.15質量部を60℃の水39.823質量部に溶解して水相部を作製した。
【0062】
上記水相部に油相部を加えて混合した後20分間予備乳化し、その後、高圧ホモジナイザーを用いて4MPaの圧力で処理した後に、UHT殺菌機を用いて142℃で4秒間殺菌処理した。その後、再び高圧ホモジナイザーを用いて6MPaの圧力で処理し、その後、冷却機で5℃まで冷却したものを容器に充填し、起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0063】
(製造例2)
表1に示す配合に従い、パーム中融点部をパーム核ステアリンにした以外は、製造例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0064】
(製造例3)
表1に示す配合に従い、ヤシ油と極度硬化パーム油(70質量部:30質量部)のエステル交換油(1)をヤシ油と極度硬化ハイエルシン菜種油(50質量部:50質量部)のエステル交換油(2)に変更した以外は、製造例2と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0065】
(製造例4)
表1に示す配合に従い、油脂の添加量を32.0質量部から22.2質量部に減少し、油脂の減少分を糖質と水で、全体量を調整した以外は、製造例2と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0066】
(製造例5、6)
表1に示す配合に従い、ホエー蛋白濃縮物の添加量を変更し、水で全体量を調整した以外は、製造例2と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0067】
(製造例7、8)
表1に示す配合に従い、ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB=13.4)の添加量を変更し、水で全体量を調整した以外は、製造例2と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0068】
(製造例9)
表1に示す配合に従い、グリシンとリゾチームを添加し、水で全体量を調整した以外は、製造例2と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0069】
(製造例10)
表1に示す配合に従い、脱脂粉乳を添加し、乳糖を減らして全体量を調整した以外は、製造例2と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0070】
(製造例11)
表1に示す配合に従い、ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBを13.4から11.6に変更した以外は、製造例2と同様の操作を行ったが、加熱殺菌時に蛋白質の焦げが発生し、起泡性水中油型乳化油脂組成物を作製できなかった。
【0071】
(製造例12)
表1に示す配合に従い、油脂の添加量を32.0質量部から45.0質量部に増加し、グラニュー糖とマルトースを添加せず、乳糖と水で全体量を調整した以外は、製造例2と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0072】
(製造例13)
表1に示す配合に従い、ヤシ油と極度硬化パーム油(70質量部:30質量部)のエステル交換油(1)をヤシ油と極度硬化ローエルシン菜種油(50質量部:50質量部)のエステル交換油(3)に変更した以外は、製造例2と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0073】
(製造例14)
表1に示す配合に従い、主要構成脂肪酸がステアリン酸のポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB13.4)を主要構成脂肪酸がオレイン酸のポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB12.9)にした以外は、製造例2と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0074】
(製造例15)
表1に示す配合に従い、大豆レシチンを主要構成脂肪酸がオレイン酸のポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB8.8)にした以外は、製造例2と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0075】
(製造例16)
表1に示す配合に従い、パーム中油融点部とエステル交換油を、硬化パーム油(融点34℃)にした以外は、製造例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0076】
【表1】
【0077】
(1)パーム核ステアリン:カネカ社製「パームカーネルステアリン」
(2)パーム中融点部:カネカ社製「パーム中融点部」
(3)エステル交換油(1):カネカ社製「エステル交換油脂(ヤシ油と極度硬化パーム油(70質量部:30質量部)のエステル交換油脂)」
(4)エステル交換油(2):カネカ社製「エステル交換油脂(ヤシ油と極度硬化ハイエルシン菜種油(50質量部:50質量部)のエステル交換油脂)」
(5)ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB4):太陽化学社製「サンファットPS−66(平均グリセリン重合度:6、主要構成脂肪酸:ステアリン酸、エステル化度:6)」
(6)ショ糖脂肪酸エステル(HLB1):三菱化学フーズ社製「P−170」
(7)大豆レシチン:ADM社製「Yelkin TS」
(8)脱脂粉乳:よつ葉乳業社製「脱脂粉乳(カゼイン蛋白質28.5質量%、乳清蛋白質7.1質量%)」
(9)ホエー蛋白濃縮物:Warrnambool社製「WPC80(カゼイン蛋白質0質量%、乳清蛋白質46.5質量%)」
(10)ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB13.4):阪本薬品工業社製「MSW−7S(水分60%、ポリグリセリン脂肪酸エステル40%、平均グリセリン重合度:10、主要構成脂肪酸:ステアリン酸、エステル化度:1)」
(11)ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB11.6):阪本薬品工業社製「MS−5S(平均グリセリン重合度:6、主要構成脂肪酸:ステアリン酸、エステル化度:1)」
(12)ショ糖脂肪酸エステル(HLB16):三菱化学フーズ社製「P−1670」
(13)グラニュー糖:フジ日本精糖社製「グラニュ糖FNGMS」
(14)マルトース:林原社製「サンマルトミドリ」
(15)乳糖:HILMAR社製「ラクトースHILMAR FINE GRAIND」(16)キサンタンガム:Archer Daniels Midland社製「ノヴァザン200メッシュ」
(17)グアーガム:星和社製「グアーガムXS−5000」
(18)クエン酸三ナトリウム:扶桑化学工業社製「精製クエン酸ナトリウム」
(19)グリシン:昭和電工社製「グリシン」
(20)リゾチーム:エーザイフード・ケミカル社製「卵白リゾチーム」
(24)硬化パーム油(融点34℃):カネカ社製「硬化パーム油(融点34℃)」
(25)エステル交換油(3):カネカ社製「エステル交換油脂(ヤシ油と極度硬化ローエルシン菜種油(50質量部:50質量部)のエステル交換油脂)」
(26)ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB8.8):阪本薬品工業社製「MO−3S(平均グリセリン重合度:4、主要構成脂肪酸:オレイン酸、エステル化度:1)」
(27)ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB12.9):阪本薬品工業社製「MO−7S(平均グリセリン重合度:10、主要構成脂肪酸:オレイン酸、エステル化度:1)」
<起泡性水中油型乳化油脂組成物の加熱殺菌時の蛋白質の焦げ発生の有無の検討>
製造例1〜12の起泡性水中油型乳化油脂組成物を100kg/Hrの流量で作製時の、UHT殺菌開始直後のUHT殺菌機入口圧力に対する起泡性水中油型乳化油脂組成物100kgをUHT殺菌処理した後のUHT殺菌機入口圧力の上昇率、およびUHT殺菌機のインジェクション部への焦げた蛋白質の付着度合いを目視で評価した。その際の評価基準は、以下の通りであった。
A:UHT殺菌による圧力の上昇率が10%未満であり、インジェクション部への蛋白質の付着がなく、生産には問題が全くない。
B:UHT殺菌による圧力の上昇率が10%以上20%未満であり、インジェクション部への蛋白質の付着が若干見られるが、生産には問題ない。
C:UHT殺菌による圧力の上昇率が20%以上40%未満であり、インジェクション部への蛋白質の付着が見られ、安定して生産するには問題がある。
D:UHT殺菌による圧力の上昇率が40%以上であり、インジェクション部への蛋白質の付着が多く見られ、安定して生産できない。
【0078】
なお、評価結果は表1に示す。
<評価結果>
製造例1〜10,12〜16は、加熱殺菌時の蛋白質の付着がないか、または若干の付着であり、生産には問題がなかった。
【0079】
製造例11は、インジェクション部への蛋白質の付着が多く、起泡性水中油型乳化油脂組成物を製造できなかった。
【0080】
<ホイップドクリームの作製>
(実施例1)
製造例13で作製した起泡性水中油型乳化油脂組成物0.7kgとフルーツソースイチゴ0.3kgとを混合し、ホバートミキサー(ホバート・ジャパン株式会社製「N−50(5コート)」)を用いて2速でトッピングするのに適度な硬さに到達するまでホイップしホイップドクリームを得た。
【0081】
(実施例2〜9、14及び15、比較例1〜4)
表2に示す配合に従い、起泡性水中油型乳化油脂組成物の種類を変更した以外は、実施例1と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを作製した。
【0082】
【表2】
【0083】
(21)フルーツソースイチゴ:カネカ社製「ストロベリーソース100」(pH3.6、糖質59%、水分40%)
(実施例16、17)
表3に示す配合に従い、起泡性水中油型乳化油脂組成物の種類と、起泡性水中油型乳化油脂組成物とフルーツソースイチゴのブレンド比率を変更した以外は、実施例1と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを作製した。
【0084】
(実施例18、19)
表3に示す配合に従い、酸性呈味素材の種類を変更した以外は、実施例1と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを作製した。
【0085】
(比較例5、6)
表3に示す配合に従い、起泡性水中油型乳化油脂組成物の種類と、起泡性水中油型乳化油脂組成物とフルーツソースイチゴのブレンド比率を変更した以外は、実施例1と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを作製した。
【0086】
(比較例7、8)
表3に示す配合に従い、起泡性水中油型乳化油脂組成物の種類と、酸性呈味素材の種類を変更した以外は、実施例1と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを作製した。
【0087】
【表3】
【0088】
(21)フルーツソースイチゴ:カネカ社製「ストロベリーソース100」(pH3.6、糖質59%、水分40%)
(22)濃縮果汁バレンシアオレンジ:日本果実加工社製「バレンシアオレンジ濃縮混濁果汁冷凍」(pH3.5、糖質55%、水分43%)
(23)ヨーグルト:カネカ社製「ララクールS500」(pH3.8、糖質54%、水分43%)
<pHの評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドクリームのpHを、pH METER(株式会社堀場製作所製「F-52」)を用いて測定した。
【0089】
<ホイップ時間の評価>
ホイップ時間は、ホバートミキサー(ホバート・ジャパン株式会社製「N−50(5コート)」)で、起泡性水中油型乳化油脂組成物と酸性呈味素材とを混合し、2速でホイップし、トッピングするのに適度な硬さに到達するまでの時間を評価値とした。ここで、トッピングするのに適度な硬さとは、ホイップ直後のサンプルを容器に入れた後、クリープメーター(「RE2−33005S」、株式会社山電製)を用いて直径16mmの円柱状のプランジャーにて、速度5mm/sの速さで1cm貫入時の最大荷重が0.30〜0.40Nになる硬さのことである。
【0090】
<オーバーランの評価>
ホバートミキサー(ホバート・ジャパン株式会社製「N−50(5コート)」)で、起泡性水中油型乳化油脂組成物と酸性呈味素材とを混合し、得られた混合液を100cm
3の容器に入れ、質量を測った。該混合液を2速でホイップし、トッピングするのに適度な硬さに到達するまでホイップし、得られたホイップドクリームを100cm
3の容器に入れ、質量を測った。そしてそれら測定値を基に、次式でオーバーランを求めた。
【0091】
オーバーラン(%)=[(一定容積の起泡性水中油型乳化油脂組成物と酸性呈味素材の混合液の質量)−(一定容積のホイップドクリームの質量)]÷(一定容積のホイップドクリームの質量)×100
<ホイップドクリームの保型性の評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドクリームを絞り袋に詰め、出口が星型の口金(切り込みの個数8個)を用いて、透明なポリカップ容器に高さ6cm程度、底辺の直径7cm程度で、できるだけ空洞ができないように渦を巻きながら三角錐状に約40g絞り、高さを測定した。その後、25℃で24時間保持した時の高さを測定し、初期の高さが何%残っているかを保型性の評価値とした。70%以上は商品性があり、70%未満は商品性がない。
A:90%以上100%以下。
B:80%以上90%未満。
C:70%以上80%未満。
D:70%未満。
【0092】
<ホイップドクリームの離水の評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドクリームを絞り袋に詰め、出口が星型の口金(切り込みの個数8個)を用いて、透明なポリカップ容器に高さ6cm程度、底辺の直径7cm程度で、できるだけ空洞ができないように渦を巻きながら三角錐状に約40g絞った。その後、25℃で24時間保管した時のポリカップ底部に溜まった離水の質量を測定し、ホイップドクリームに対する離水率(%)を離水の評価値とした。
A:離水率が0%。
B:離水率が0%を超えて、5%未満。
C:離水率が5%以上10%未満。
D:離水率が10%以上。
【0093】
<ホイップドクリームの衛生(25℃、製造後3日目)の評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドクリームをポリカップ容器に約10g入れ、25℃で3日間保持したものを1gとり、9gの生理食塩水に混合した。混合液1gを標準寒天培地20gに混釈し、37℃で2日間培養してコロニー数をカウントし、コロニー数を10倍したものを評価結果とした。
【0094】
<ホイップドクリームの口溶けの評価>
口溶けの評価は、実施例及び比較例で得られたホイップドクリームを熟練したパネラー8名に食べてもらって官能評価を行い、それを平均して評価結果とした。その際の評価基準は以下の通りである。
A:口溶けがかなり軽く、好ましい。
B:口溶けが軽く、好ましい。
C:口溶けがやや重く、あまり好ましくない。
D:口溶けが重く、好ましくない。
【0095】
<ホイップドクリームの水々しさの評価>
水々しさの評価は、実施例及び比較例で得られたホイップドクリームを熟練したパネラー8名に食べてもらって官能評価を行い、それを平均して評価結果とした。その際の評価基準は以下の通りである。
A:かなり水々しく、好ましい。
B:水々しく、好ましい。
C:やや水々しくなく、あまり好ましくない。
D:水々しくなく、好ましくない。
【0096】
<総合評価>
衛生、保型性、口溶け、水々しさの各評価結果を基に、総合評価を行った。その際の評価基準は以下の通りである。
A:衛生が1000未満で、保型性、口溶け、水々しさの評価が全てAのもの。
B:衛生が1000未満で、保型性、口溶け、水々しさの評価で1つ以上がBで、残りがAのもの。
C:衛生が1000未満で、保型性、口溶け、水々しさの評価で1つ以上がCで、残りがAまたはBのもの。
D:衛生が1000以上、もしくは保型性、口溶け、水々しさの評価のうち1つ以上がDのもの。
【0097】
<評価結果>
実施例1のホイップドクリームのホイップ時間は6分41秒で、オーバーラン、25℃での保型性、衛生(25℃、製造後3日目)、口溶け及び水々しさは極めて良好であった。
【0098】
実施例2(ヤシ油と極度硬化パーム油(70質量部:30質量部)のエステル交換油脂)および3(ヤシ油と極度硬化ハイエルシン菜種油(50質量部:50質量部)のエステル交換油脂)のホイップドクリームは、何れも実施例1と同様に、全ての項目で極めて良好な評価結果であった。
【0099】
実施例4のホイップドクリームは油脂を15.5質量%に減らしたものであり、保型性が若干劣ったものの、良好な結果であった。
【0100】
実施例5(ホエー蛋白濃縮物の添加量が0.14質量%)、実施例6(ホエー蛋白濃縮物の添加量が1.2質量%)、実施例7(ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB=13.4)の添加量が0.13質量%)、実施例8(ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB=13.4)の添加量が1.25質量%)のホイップドクリームも、若干劣る項目があるものの、良好な評価結果であった。
【0101】
実施例9のホイップドクリームは日持ち向上剤を添加したものであり、ホイップドクリームとして良好であることに加え、25℃で5日間保存しても一般生菌数は10個/g以下であった。
【0102】
実施例14のホイップドクリームはHLB12以上のポリグリセリン脂肪酸エステルの主要構成脂肪酸がオレイン酸のものであり、実施例2に比べオーバーランが低く、水々しさが劣った。
【0103】
実施例15のホイップドクリームは大豆レシチンを主要構成脂肪酸がオレイン酸のポリグリセリン脂肪酸エステルに変えたものであり、実施例2に比べ保型性が劣った。
【0104】
比較例1のホイップドクリームは脱脂粉乳を添加したものであり、ホイップ時に増粘し、オーバーランが90%にしか達せず、水々しさも不足しておりホイップドクリームとしては好ましくなかった。
【0105】
比較例2のホイップドクリームは油脂の添加量が多く、糖質の添加量が少ないものであり、口溶けが劣ったことに加え、25℃で3日保存すると腐敗した。
【0106】
比較例3のホイップドクリームは油脂にパーム中融点部と、ヤシ油と極度硬化パーム油(70質量部:30質量部)のエステル交換油脂を使用したものであり、実施例2に比べて保型性と口溶けが劣り、離水が多かった。
【0107】
比較例4のホイップドクリームは油脂に硬化パーム油脂のみを使用したものであり、ホイップ後に経時的に硬くなってクリームが締まり、離水も多かった。
【0108】
実施例2、16および17のホイップドクリームは、製造例2の起泡性水中油型乳化油脂組成物を使用し、フルーツソースイチゴの配合率が20〜50質量%の範囲のものであり、良好な評価結果であった。
【0109】
比較例3、5および6のホイップドクリームは、製造例1の起泡性水中油型乳化油脂組成物を使用し、フルーツソースイチゴの配合率が20〜50質量%の範囲のものであり、何れも離水が多かった。
【0110】
実施例18(酸性呈味素材が濃縮果汁バレンシアオレンジ)および実施例19(酸性呈味素材がヨーグルト)のホイップドクリームは、酸性呈味素材の配合率やその種類に関わらず、良好な評価結果であった。
【0111】
比較例7(酸性呈味素材が濃縮果汁バレンシアオレンジ)および比較例8(酸性呈味素材がヨーグルト)のホイップドクリームは、離水が多かった。