【実施例】
【0022】
以下に実施例及び比較例を示すが、本発明はこの実施例に限定されることはない。
【0023】
ウルトラゾールD−22(アクリル樹脂エマルション、固形分55%、粘度500〜2500mPa・s/25℃、ガンツ化成社製、商品名)を21部、水道水を21部、顔料酸化チタンR−820(平均粒子径D
50 0.26μm、石原産業社製、商品名)を5部、成膜助剤テキサノールCS−12(チッソ株式会社製、商品名)を1部、 増粘剤hiメトローズ90SH−15000(セルロース系増粘剤、信越化学社製、商品名)を0.5部、その他添加剤を2.5部、充填材を49部(各々重量配合部数)を混合し、アクリルエマルション樹脂系塗料を得た。このときの充填材49部の重量配合部数を表1に示す。
【0024】
充填材は、平均粒子径D
50によって分類し、平均粒子径70〜500μmの充填材は分類Aとし、平均粒子径が1.0〜40μmの充填材は分類Bとし、分類Aの合計重量配合部数を分類Bの合計重量配合部数で除した値をA/Bとして表1中に示した。
【0025】
実施例1
実施例1として、平均粒子径200μmの重質炭酸カルシウムK−250(旭鉱末社製、商品名)を12部、平均粒子径20μmの重質炭酸カルシウムSFT−2000(三共精粉社製、商品名)を37部とした。
【0026】
実施例2
実施例2として、平均粒子径200μmの重質炭酸カルシウムK−250(旭鉱末社製、商品名)を28部、平均粒子径20μmの重質炭酸カルシウムSFT−2000(三共精粉社製、商品名)を15部、平均粒子径10μmの重質炭酸カルシウムBF−200(備北粉化社製、商品名)を6部とした。
【0027】
実施例3
実施例3として、平均粒子径200μmの重質炭酸カルシウムK−250(旭鉱末社製、商品名)を28部、平均粒子径10μmの重質炭酸カルシウムBF−200(備北粉化社製、商品名)を21部とした。
【0028】
実施例4
実施例4として、平均粒子径200μmの重質炭酸カルシウムK−250(旭鉱末社製、商品名)を28部、平均粒子径10μmの重質炭酸カルシウムBF−200(備北粉化社製、商品名)を6部、平均粒子径10μmの硅砂QUARTS WG200(東洋化成社製、商品名)を15部とした。
【0029】
実施例5
実施例5として、平均粒子径200μmの重質炭酸カルシウムK−250(旭鉱末社製、商品名)を28部、平均粒子径20μmの重質炭酸カルシウムSFT−2000(三共精粉製、商品名)を9部、平均粒子径10μmの重質炭酸カルシウムBF−200(備北粉化社製、商品名)を12部とした。
【0030】
実施例6
実施例6として、平均粒子径200μmの重質炭酸カルシウムK−250(旭鉱末社製、商品名)を36部、平均粒子径20μmの重質炭酸カルシウムSFT−2000(三共精粉製、商品名)を10部、平均粒子径10μmの重質炭酸カルシウムBF−200(備北粉化社製、商品名)を3部とした。
【0031】
実施例7
実施例7として、平均粒子径300μmの重質炭酸カルシウムK−40(三共精粉社製、商品名)を10部、平均粒子径200μmの重質炭酸カルシウムK−250(旭鉱末社製、商品名)を28部、平均粒子径150μmの硅砂サラワクサンド(トウチュウ社製、商品名)を4部、平均粒子径10μmの重質炭酸カルシウムBF−200(備北粉化社製、商品名)を3部、平均粒子径10μmの硅砂QUARTS WG200(東洋化成社製、商品名)を4部とした。
【0032】
比較例1
比較例1として、平均粒子径300μmの重質炭酸カルシウムK−40(三共精粉社製、商品名)を15部、平均粒子径200μmの重質炭酸カルシウムK−250(旭鉱末社製、商品名)を28部、平均粒子径10μmの重質炭酸カルシウムBF−200(備北粉化社製、商品名)を6部とした。
【0033】
比較例2
比較例2として、平均粒子径200μmの重質炭酸カルシウムK−250(旭鉱末社製、商品名)を43部、平均粒子径10μmの重質炭酸カルシウムBF−200(備北粉化社製、商品名)を6部とした。
【0034】
比較例3
比較例3として、平均粒子径200μmの重質炭酸カルシウムK−250(旭鉱末社製、商品名)を28部、平均粒子径150μmの硅砂サラワクサンド(トウチュウ社製、商品名)を15部、平均粒子径10μmの重質炭酸カルシウムBF−200(備北粉化社製、商品名)を6部とした。
【0035】
試験体作成方法
タイカボード(JISA6901チヨダウーテ社製石膏ボード商品名)にジョリパット水系シーラーJS−90(アクリルエマルション系下塗り材、アイカ工業株式会社製、商品名)を0.2kg/m
2になるように塗布・乾燥し、ジョリパットJP−100(JISA6909アクリル樹脂エマルション系薄塗り仕上げ塗材E、アイカ工業株式会社製、商品名)を1.0kg/m
2になるように塗布・乾燥し、仕上げのテクスチャーとして、
図1に示すような、骨材ムラや隠蔽性の差異が顕著にわかるあやめランダムカット仕上げとした。このテクスチャーは凹凸部分の段差が大きく(約1〜2mm程度)、凸部分に骨材が均一に載らない場合に、ムラに見える傾向にあるためである。これに、実施例1〜
5及び比較例1〜
5までの配合の砂壁状塗料を0.4kg/m
2になるように汎用ウールローラースモールローラーB(大塚刷毛株式会社製、商品名)で塗布・乾燥させた。
【0036】
あやめランダムカット仕上げの作製方法
仕上げのテクスチャーとして使用したあやめランダムカット仕上げの作製方法について示す。ジョリパットJP−100を2.0kg/m
2になるよう均一に配り塗りをする。直後にあやめローラーJR−30(アイカ工業株式会社製、商品名)を横方向に転がし塗布量が均一となるようムラ切りした後、いわゆるクロス掛けをして×印をランダムに描くようローラーを転がして、パターン付けを行う。直後にヘッドカットローラーJR−26(アイカ工業株式会社製、商品名)を灯油に浸してから、表面を軽く押さえる。
【0037】
評価方法
【0038】
骨材の均一性
上記試験体作成方法によって作製された試験体塗膜外観を約100cmの距離から目視で確認した。評価は下記とした。
○・・・テクスチャー凹凸部に関わらず充填材が均一に載っている状態
△・・・○と×の中間
×・・・テクスチャー凹凸部の凹部に大部分の充填材が埋まっている状態
【0039】
隠蔽性
上記試験体作成方法によって作製された試験体塗膜外観を約100cmの距離から目視で確認した。評価は下記とした。
○・・・テクスチャー凹凸部に関わらず下地の透けがなく、均一になっている状態
△・・・○と×の中間
×・・・テクスチャー凹凸部の凸部が透けており、下地の色が見える状態
【0040】
仕上げ面状態
上記試験体作成方法によって作製された試験体表面に触れ、表面の粗さ(砂壁質感)を確認した。評価は下記とした。
○・・・JISA6909薄付け仕上げ塗材Eに代表される粗い骨材による仕上げ面の状態
△・・・○と×の中間
×・・・合成樹脂エマルションペイントに代表されるような平滑な仕上げ面の状態
【0041】
上記評価方法による評価結果を表1に示す。
【0042】
【表1】