(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず、
図1に示すように、本形態例に示す液化ガス供給装置は、液化アンモニアを蒸発させて供給するものであって、複数、本形態例では2系統のガス供給系統A系,B系と、各ガス供給系統A系,B系にそれぞれ接続された液化ガス容器11a,11bと、各液化ガス容器11a,11b内の液化ガス量をそれぞれ検出する液化ガス量検出手段としての重量計12a,12bと、各ガス供給系統A系,B系にそれぞれ設けられて二次側の圧力を指示された圧力に調整する圧力調整手段としての圧力指示調節計(PIC)13a,13bと、各ガス供給系統A系,B系にそれぞれ設けられてガスの供給・停止を行うガス供給遮断手段としての自動開閉弁14a,14bと、各ガス供給系統A系,B系から供給されるガスを合流させてガス使用先に供給する使用先ガス供給経路15と、前記重量計12a,12bで検出した液化ガス容器11a,11b内の液化ガスの残量に基づいて前記圧力指示調節計13a,13b及び前記自動開閉弁14a,14bを制御する制御手段16とを備えている。また、本形態例に示す前記使用先ガス供給経路15は、ガス使用先に供給するガスの圧力をあらかじめ設定された圧力に調整するための圧力調整器17を備えている。
【0015】
前記圧力指示調節計13a,13bは、ガスが流れる流路面積を弁の開度で調節する弁部18a,18bと、二次側の圧力を検出する圧力検出部19a,19bとを備えており、この圧力指示調節計13a,13bによる圧力調整は、前記制御手段16から指示される圧力と、圧力検出部19a,19bで検出した圧力とに基づいて行われ、圧力検出部19a,19bで検出した圧力が制御手段16から指示された圧力に一致するように、弁部18a,18bの弁開度が制御される。
【0016】
ガス供給系統A系,B系の各液化ガス容器11a,11bからガス供給を行う場合は、圧力指示調節計13a,13bにあらかじめ設定された圧力が指示され、自動開閉弁14a,14bが開状態となり、ガス供給を停止する際には、自動開閉弁14a,14bが閉状態となる。各液化ガス容器11a,11bの交換は、自動開閉弁14a,14bが閉状態のときに行われ、液化ガス容器交換後は、制御手段16が自動開閉弁14a,14bを開くまではガス供給を行わずに待機状態となる。
【0017】
以下、
図2及び
図3に基づいて、本形態例に示す液化ガス供給装置を使用してガス使用先に連続的にガス供給を行うガス供給方法の第1形態例を説明する。
【0018】
前記制御手段16は、両ガス供給系統A系,B系が共に待機状態になっているときに(ステップ51)、ガス供給系統A系,B系のいずれか一方を選択し、例えばガス供給系統A系の自動開閉弁14aを開いてガス供給系統A系からガス供給を開始する(ステップ52)。このとき、ガス供給系統B系の自動開閉弁14bは閉状態を継続しており、ガス使用先へのガス供給は、ガス供給系統A系の単独で行われる。また、圧力指示調節計13aには、あらかじめ制御手段16に設定されている基準設定圧力、例えば0.5MPaが制御手段16から指示され、圧力指示調節計13aの二次側の圧力が基準設定圧力の0.5MPaになるように、弁部18aの弁開度が自動的に調整される。
【0019】
さらに、前記制御手段16は、重量計12aの検出値から液化ガス容器11a内の液化ガス量を、あらかじめ設定された液化ガス量を充填した新しい液化ガス容器11aの重量を100%とし、これに対するガス供給中の液化ガス容器11aの重量を残ガス率[%]として監視し(ステップ53)、この残ガス率があらかじめ設定された第1残ガス量設定値を下回る値になるまで、例えば残ガス率が30%以下になるまでは、前記ステップ52とこのステップ53とを繰り返してガス供給系統A系単独でのガス供給が継続される。
【0020】
ステップ53で液化ガス容器11aの残ガス率が30%以下になったと判断されると、ステップ54に進み、ガス供給系統A系の設定圧変更が行われ、制御手段16から圧力指示調節計13aに前記基準設定圧力(0.5MPa)より高い圧力、例えば、あらかじめ設定された0.53MPaが第2設定圧力として指示され、圧力検出部19aで検出した圧力調整弁13aの二次側の圧力が、新たに設定された第2設定圧力の0.53MPaになるように弁部18aの弁開度が自動的に調整される。同時に、制御手段16からガス供給系統B系の自動開閉弁14bに開信号が送られて自動開閉弁14bが開き、ガス供給系統B系の液化ガス容器11bで蒸発したガスの供給が始まり、ガス供給系統A系とガス供給系統B系とが並列にガス供給を行う状態となる。
【0021】
このとき、ガス供給系統B系の圧力指示調節計13bには、前記基準設定圧力の0.5MPaが指示されているため、ガスの並列供給開始直後は、設定圧力(0.53MPa)が高いガス供給系統A系からのガス供給量が多くなっている。ガス供給の経過により液化ガス容器11aの残ガス率が30%から次第に低下し、残ガス率の低下に伴って液化ガスの蒸発量が低下してくると、圧力指示調節計13aの二次側の圧力を第2設定圧力の0.53MPaに維持することが次第に困難となり、圧力指示調節計13aの弁部18aが全開状態になった後は、液化ガス容器11a内の液化ガスの蒸発量低下に伴って圧力調整弁13aの二次側の圧力が徐々に低下していくため、ガス供給系統A系のみからでは、ガス使用先へ所定流量のガスを供給することができなくなってくる。このように、ガス供給系統A系からのガス供給量が低下したときに、ガス供給系統B系からガス供給を並列に行うことにより、所定流量のガスをガス使用先へ供給することができる。
【0022】
両ガス供給系統A系,B系から並列供給している際にも、制御手段16は、液化ガス容器11aの残ガス率[%]を監視し(ステップ55)、液化ガス容器11aの残ガス率があらかじめ設定された第2残ガス量設定値を下回る値になるまで、例えば残ガス率があらかじめ設定された3%以下になるまでは、前記ステップ54とステップ55とを繰り返してガスの並列供給を継続する。
【0023】
ステップ55で液化ガス容器11aの残ガス率が3%以下になったと判断されると、ステップ56に進み、ガス供給系統A系の自動開閉弁14aが閉じられてガス供給系統A系からのガス供給が停止され、ステップ57に進んでガス供給系統B系から単独でガス使用先にガス供給が行われるとともに、ガス供給系統A系ではステップ58にて液化ガス容器11aの交換が行われ、残ガス率が3%以下になった液化ガス容器11aが取り外されて、新たな液化ガス容器11a(残ガス率100%)がガス供給系統A系に接続される。ステップ59にて新たな液化ガス容器11aの交換基準が合格と判定されると、ステップ60に進んでガス供給系統A系は待機状態となる。同時に、圧力指示調節計13aに指示される圧力は、基準設定圧力の0.5MPaに戻される。
【0024】
ガス供給系統B系単独でのガス供給を行っている際には、圧力指示調節計13bには基準設定圧力の0.5MPaが制御手段16から指示されており、制御手段16では、ステップ61にて重量計12bの検出値に基づいて液化ガス容器11bの残ガス率を監視している。ステップ61で液化ガス容器11bの残ガス率が30%以下と判断されると、ステップ62に進んでガス供給系統B系の圧力指示調節計13bの指示圧力が第2設定圧力の0.53MPaに変更されるとともに、ガス供給系統A系の自動開閉弁14aが開いてガス供給系統A系とガス供給系統B系とが並列にガス供給する状態となる。
【0025】
ステップ63で液化ガス容器11bの残ガス率が3%以下になったと判断されると、ステップ64でガス供給系統B系の自動開閉弁14bが閉じられ、ステップ65に進んでガス供給系統A系から単独でガス使用先にガス供給が行われるとともに、ガス供給系統B系ではステップ66にて液化ガス容器11bの交換が行われ、ステップ67にて液化ガス容器11bの交換基準が合格と判定されると、ステップ68に進んでガス供給系統B系が待機状態となる。
【0026】
ステップ65におけるガス供給系統A系からの単独でのガス供給が始まると前記ステップ52に戻り、ステップ68にて待機状態となったガス供給系統B系は、ガス供給系統A系が前記ステップ53からステップ54に進んだときに、待機状態からガス供給状態に切り替えられる。以下、これらの各ステップを繰り返すことにより、両ガス供給系統A系,B系からガス使用先に連続してガス供給が行われる。
【0027】
図3は、このようにしてガス供給を行っているときの時間経過、例えば日数経過に伴う液化ガス容器11a,11bの残ガス率の変化(
図3(a))、ガス供給系統A系,B系の圧力指示調節計13a,13bの二次側圧力であるガスの供給圧力の変化(
図3(b))、ガス供給系統A系,B系の供給ガスの流量の変化(
図3(c))、圧力指示調節計13a,13bにおける弁部18a,18bの弁開度の変化(
図3(d))をそれぞれ示すもので、
図2におけるステップ52からの各状態の変化を表している。
【0028】
開始からしばらくの間は、ガス供給系統A系単独でガス供給を行っているので、液化ガスの蒸発によって液化ガス容器11aの残ガス率は次第に低下するが(
図3(a))、ガス供給系統A系の供給圧力は基準設定圧力の0.5MPaを維持し、待機中のガス供給系統B系の供給圧力は0(ゼロ)であり(
図3(b))、ガス供給系統A系のガス流量は、ガス使用先に求められている300L/min(0℃、1気圧換算値)、ガス供給系統B系のガス流量は0(ゼロ)である(
図3(c))。また、ガス供給系統A系の圧力指示調節計13aにおける弁部18aの開度は、液化ガス容器11aの残ガス率の低下による蒸発量の減少に伴って次第に大きくなり、ガス供給系統B系の圧力調整弁13bにおける弁部18bの開度は0(ゼロ)である(
図3(d))。
【0029】
時間が経過して液化ガス容器11aの残ガス率が30%以下になると(経過時間7)、ガス供給系統A系の設定圧力が0.5MPaから0.53MPaに変更され、圧力指示調節計13aにおける弁部18aの開度が大きくなってガス供給系統A系の供給圧力が上昇するとともに、自動開閉弁14bが開くことでガス供給系統B系の液化ガス容器11bで蒸発したガスの供給が始まり、並列供給状態となる(ステップ54)。
【0030】
この並列供給状態では、液化ガスの蒸発によって両液化ガス容器11a,11bの残ガス率は共に低下する。ガス供給系統A系の供給圧力は、圧力指示調節計13aにおける弁部18aが開くことによって一時的に0.53MPaに上昇するが、液化ガス容器11aの残ガス率の低下による蒸発量の減少に伴って圧力指示調節計13aにおける弁部18aの開度を全開状態(開度100%)にしても供給圧力は徐々に低下していく。一方、ガス供給系統B系の供給圧力は、圧力指示調節計13bによって基準設定圧力の0.5MPaに維持される。ガス供給系統A系の液化ガスの蒸発量の減少に伴い、ガス供給系統A系のガス流量が次第に減少すると、ガス供給系統A系のガス流量とガス供給系統B系のガス流量との和が300L/minになるように、ガス供給系統B系のガス流量が次第に増加していく。
【0031】
並列供給状態での時間経過によって液化ガス容器11aの残ガス率が3%以下になると(経過時間12)、ガス供給系統A系の自動開閉弁14aが閉じられてガス供給系統A系からのガス供給が停止され(ステップ56)、ガス供給系統B系からの単独供給となる(ステップ57)。ガス供給系統B系からの単独供給から液化ガス容器11bの残ガス率が30%以下になるまでの間に、ガス供給系統A系の液化ガス容器11aが交換され、液化ガス容器11aの残ガス率が100%になって待機状態となる(経過時間14、ステップ60)。
【0032】
その後、液化ガス容器11bの残ガス率が30%以下になると、ガス供給系統A系とガス供給系統B系との並列供給状態になり(経過時間18、ステップ62)、液化ガス容器11bの残ガス率が3%以下になると、ガス供給系統A系の単独供給になる(経過時間23、ステップ65)。
図2に示した手順で連続してガス供給を行っている間、液化ガス容器11a,11bの残ガス率、ガス供給系統A系,B系の供給圧力、ガス供給系統A系,B系の流量及び圧力指示調節計13a,13bにおける弁部18a,18bの開度の開度が、
図3に示すように、時間の経過によってガス供給系統A系,B系で同じ変化を交互に繰り返すことにより、ガス使用先には、圧力が0.5MPa、流量が300L/minに制御されたガスが連続供給され、液化ガス容器11a,11b内の液化ガスは残ガス率が3%になるまで利用される。
【0033】
次に、
図4及び
図5に基づいて、ガス供給方法の第2形態例を説明する。前記制御手段16に設定された基本的な手順は、前記第1形態例における
図2に示す手順と同じような手順に設定されている。
【0034】
前記制御手段16は、両ガス供給系統A系,B系が共に待機状態になっているときに(ステップ71)、ガス供給系統A系,B系のいずれか一方を選択し、例えばガス供給系統A系の自動開閉弁14aを開いてガス供給系統A系からガス供給を開始する(ステップ72)。このとき、ガス供給系統B系の自動開閉弁14bは閉状態を継続しており、ガス使用先へのガス供給は、ガス供給系統A系の単独で行われる。また、圧力指示調節計13aには、あらかじめ制御手段16に設定されている基準設定圧力、例えば0.5MPaが制御手段16から指示され、圧力指示調節計13aの二次側の圧力が基準設定圧力の0.5MPaになるように、弁部18aの弁開度が自動的に調整される。
【0035】
さらに、前記制御手段16は、重量計12aの検出値から液化ガス容器11a内の液化ガス量を、あらかじめ設定された液化ガス量を充填した新しい液化ガス容器11aの重量を100%とし、これに対するガス供給中の液化ガス容器11aの重量を残ガス率[%]として監視し(ステップ73)、この残ガス率があらかじめ設定された第1残ガス量設定値を下回る値になるまで、例えば残ガス率が30%以下になるまでは、前記ステップ72とこのステップ73とを繰り返してガス供給系統A系単独でのガス供給が継続される。
【0036】
ステップ73で液化ガス容器11aの残ガス率が30%以下になったと判断されると、ステップ74に進み、制御手段16から圧力指示調節計13aに弁部18aを全開状態とする指示が出力され、弁部18aが全開状態となる。同時に、制御手段16からガス供給系統B系の自動開閉弁14bに開信号が送られて自動開閉弁14bが開き、ガス供給系統B系の液化ガス容器11bで蒸発したガスの供給が始まり、ガス供給系統A系とガス供給系統B系とが並列にガス供給を行う状態となる。
【0037】
このとき、ガス供給系統B系の圧力指示調節計13bには、前記基準設定圧力の0.5MPaが指示されているため、ガスの並列供給開始直後は、弁部18aが全開状態のガス供給系統A系からのガス供給量が多くなっている。ガス供給の経過により液化ガス容器11aの残ガス率が30%から次第に低下してくると、弁部18aが全開状態でも圧力指示調節計13aの二次側の圧力が次第に低下し、ガス供給系統A系のみからでは、ガス使用先へ所定流量のガスを供給することができなくなってくる。このように、ガス供給系統A系からのガス供給量が低下したときに、ガス供給系統B系からガス供給を並列に行うことにより、所定流量のガスをガス使用先へ供給することができる。
【0038】
両ガス供給系統A系,B系から並列供給している際にも、制御手段16は、液化ガス容器11aの残ガス率[%]を監視し(ステップ75)、液化ガス容器11aの残ガス率があらかじめ設定された第2残ガス量設定値を下回る値になるまで、例えば残ガス率があらかじめ設定された3%以下になるまでは、前記ステップ74とステップ75とを繰り返してガスの並列供給を継続する。
【0039】
ステップ75で液化ガス容器11aの残ガス率が3%以下になったと判断されると、ステップ76に進み、ガス供給系統A系の自動開閉弁14aが閉じられてガス供給系統A系からのガス供給が停止され、ステップ77に進んでガス供給系統B系から単独でガス使用先にガス供給が行われるとともに、ガス供給系統A系ではステップ78にて液化ガス容器11aの交換が行われ、残ガス率が3%以下になった液化ガス容器11aが取り外されて、新たな液化ガス容器11a(残ガス率100%)がガス供給系統A系に接続される。ステップ79にて新たな液化ガス容器11aの交換基準が合格と判定されると、ステップ80に進んでガス供給系統A系は待機状態となる。同時に、圧力指示調節計13aに基準設定圧力の0.5MPaが指示される。
【0040】
ガス供給系統B系単独でのガス供給を行っている際には、圧力指示調節計13bには基準設定圧力の0.5MPaが制御手段16から指示されており、制御手段16では、ステップ81にて重量計12bの検出値に基づいて液化ガス容器11bの残ガス率を監視している。ステップ81で液化ガス容器11bの残ガス率が30%以下と判断されると、ステップ82に進んでガス供給系統B系の圧力指示調節計13bに制御手段16から弁部18bを全開状態とする指示が出力され、弁部18bが全開状態になるとともに、ガス供給系統A系の自動開閉弁14aが開いてガス供給系統A系とガス供給系統B系とが並列にガス供給する状態となる。
【0041】
ステップ83で液化ガス容器11bの残ガス率が3%以下になったと判断されると、ステップ84でガス供給系統B系の自動開閉弁14bが閉じられ、ステップ85に進んでガス供給系統A系から単独でガス使用先にガス供給が行われるとともに、ガス供給系統B系ではステップ86にて液化ガス容器11bの交換が行われ、ステップ87にて液化ガス容器11bの交換基準が合格と判定されると、ステップ88に進んでガス供給系統B系が待機状態となる。
【0042】
ステップ85におけるガス供給系統A系からの単独でのガス供給が始まると前記ステップ72に戻り、ステップ88にて待機状態となったガス供給系統B系は、ガス供給系統A系が前記ステップ73からステップ74に進んだときに、待機状態からガス供給状態に切り替えられる。以下、これらの各ステップを繰り返すことにより、両ガス供給系統A系,B系からガス使用先に連続してガス供給が行われる。
【0043】
図5は、このようにしてガス供給を行っているときの時間経過、例えば日数経過に伴う液化ガス容器11a,11bの残ガス率の変化(
図5(a))、ガス供給系統A系,B系の圧力指示調節計13a,13bの二次側圧力であるガスの供給圧力の変化(
図5(b))、ガス供給系統A系,B系の供給ガスの流量の変化(
図5(c))、圧力指示調節計13a,13bにおける弁部18a,18bの弁開度の変化(
図5(d))をそれぞれ示すもので、
図4におけるステップ72からの各状態の変化を表している。
【0044】
開始からしばらくの間は、ガス供給系統A系単独でガス供給を行っているので、液化ガスの蒸発によって液化ガス容器11aの残ガス率は次第に低下するが(
図5(a))、ガス供給系統A系の供給圧力は基準設定圧力の0.5MPaを維持し、待機中のガス供給系統B系の供給圧力は0(ゼロ)であり(
図5(b))、ガス供給系統A系のガス流量は、ガス使用先に求められている300L/min(0℃、1気圧換算値)、ガス供給系統B系のガス流量は0(ゼロ)である(
図5(c))。また、ガス供給系統A系の圧力指示調節計13aにおける弁部18aの開度は、液化ガス容器11aの残ガス率の低下による蒸発量の減少に伴って次第に大きくなり、ガス供給系統B系の圧力調整弁13bにおける弁部18bの開度は0(ゼロ)である(
図5(d))。
【0045】
時間が経過して液化ガス容器11aの残ガス率が30%以下になると(経過時間7)、ガス供給系統A系の圧力指示調節計13aにおける弁部18aは開度100%(全開状態)になるとともに、自動開閉弁14bが開くことでガス供給系統B系の液化ガス容器11bで蒸発したガスの供給が始まり、並列供給状態となる(ステップ74)。このとき、ガス供給系統A系の供給圧力は、弁部18aが全開状態になることで、一時的に基準設定圧力の0.5MPa以上に上昇する。
【0046】
この並列供給状態では、液化ガスの蒸発によって両液化ガス容器11a,11bの残ガス率は共に低下する。ガス供給系統A系の供給圧力は、弁部18aが全開状態となっているため、並列供給開始直後から0.5MPa以上の圧力となるが、液化ガス容器11aの残ガス率の低下による蒸発量の減少に伴って供給圧力が徐々に低下していく。一方、ガス供給系統B系の供給圧力は、圧力指示調節計13bによって基準設定圧力の0.5MPaに維持される。ガス供給系統A系の液化ガスの蒸発量の減少に伴い、ガス供給系統A系のガス流量が次第に減少すると、ガス供給系統A系のガス流量とガス供給系統B系のガス流量との和が300L/minになるように、ガス供給系統B系のガス流量が次第に増加していく。
【0047】
並列供給状態での時間経過によって液化ガス容器11aの残ガス率が3%以下になると(経過時間12)、ガス供給系統A系の自動開閉弁14aが閉じられてガス供給系統A系からのガス供給が停止され(ステップ76)、ガス供給系統B系からの単独供給となる(ステップ77)。ガス供給系統B系からの単独供給から液化ガス容器11bの残ガス率が30%以下になるまでの間に、ガス供給系統A系の液化ガス容器11aが交換され、液化ガス容器11aの残ガス率が100%になって待機状態となる(経過時間14、ステップ80)。
【0048】
その後、液化ガス容器11bの残ガス率が30%以下になると、ガス供給系統A系とガス供給系統B系との並列供給状態になり(経過時間18、ステップ82)、液化ガス容器11bの残ガス率が3%以下になると、ガス供給系統A系の単独供給になる(経過時間23、ステップ85)。
図4に示した手順で連続してガス供給を行っている間、液化ガス容器11a,11bの残ガス率、ガス供給系統A系,B系の供給圧力、ガス供給系統A系,B系の流量及び圧力指示調節計13a,13bにおける弁部18a,18bの弁の開度が、
図5に示すように、時間の経過によってガス供給系統A系,B系で同じ変化を交互に繰り返すことにより、流量が300L/minに制御されたガスがガス使用先に連続供給され、液化ガス容器11a,11b内の液化ガスは残ガス率が3%になるまで利用される。
【0049】
この第2形態例に示すガス供給方法では、並列供給開始直後に、圧力指示調節計13a,13bにおける弁部18a,18bのいずれか一方が全開状態になることで、使用先ガス供給経路15の圧力が一時的に高くなるが、
図1に示した液化ガス供給装置のように、ガス供給系統A系,B系が合流した使用先ガス供給経路15に圧力調整器17を設け、ガス使用先に供給するガスの圧力を、前記基準設定圧力の0.5MPaより低い、ガス使用先が所望する圧力に調整することにより、供給ガスの圧力変動や流量変動を防止することができる。なお、ガス供給方法の第1形態例においても、使用先ガス供給経路15n圧力調整器17を設けておくことができ、このような圧力調整器がガス使用先の設備に組み込まれている場合は、使用先ガス供給経路15の圧力調整器17を省略することができる。
【0050】
本発明方法の第1形態例を示す
図2や、本発明方法の第2形態例を示す
図4に示したフローチャートでは、残ガス率が3%以下になったときに自動的にガス供給を並列から単独に切り替え、液化ガス容器の交換を行うようにしているが、残ガス率が30%以下になって並列供給を行っているときに、例えば警報を出力するなどして人為的にガス供給を並列から単独に切り替えるとともに液化ガス容器の交換を行うようにすることもできる。
【0051】
また、ガス供給系統が2系統の例を挙げて説明したが、ガス供給系統が3系統以上の場合でも同じようにすることができ、例えば、第1系統がガス供給中に、第2系統を第1待機状態、第3系統を第2待機状態としておき、第2系統からのガス供給に切り替わったときに、第3系統を第1待機状態、第1系統を第2待機状態としておくことにより、液化ガス容器を交換する時間を広げることができ、液化ガス供給装置の冗長性を向上させることができる。さらに、ガス供給系統が3系統以上の場合は、残ガス率が低い第1系統を第1ガス供給状態、残ガス率が高い第2系統を第2ガス供給状態、第3系統以下を待機状態としておき、第1系統が容器交換を行って待機状態になったときに、残ガス率が低い第2系統を第1ガス供給状態、残ガス率が高い第3系統を第2ガス供給状態とするように設定することで大量のガス供給にも対応することが可能である。
【0052】
なお、液化ガスの種類は、特に限定されるものではなく、液化ガス容器内の液化ガス量を検出する液化ガス量検出手段は、重量計に限るものではなく、液化ガス容器内の液化ガス量を検出できるものならば任意のものを使用することができ、例えば各種液面計を用いることも可能である。また、圧力計を用いて液化ガス容器内の液化ガス量を間接的に検出することもできる。さらに、基準設定圧力に対する第2設定圧力は、ガスの種類や供給圧力、供給量などの条件に応じて設定すればよく、並列供給が可能な圧力に設定すればよい。また、供給状態を切り替えるための残ガス率の数値も、ガスの種類や供給圧力、供給量などの条件に応じて適宜設定することができる。さらに、液化ガス容器には、該液化ガス容器を加熱して液化ガスの蒸発を促進させる手段を、法令(一般高圧ガス保安規則第60条)で許される範囲内で付加しておくことができる。