(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5722338
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月20日
(54)【発明の名称】ネジ送出システム
(51)【国際特許分類】
B25B 23/06 20060101AFI20150430BHJP
A61B 17/58 20060101ALI20150430BHJP
【FI】
B25B23/06
A61B17/58
【請求項の数】38
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2012-542128(P2012-542128)
(86)(22)【出願日】2010年11月30日
(65)【公表番号】特表2013-512117(P2013-512117A)
(43)【公表日】2013年4月11日
(86)【国際出願番号】US2010058289
(87)【国際公開番号】WO2011068780
(87)【国際公開日】20110609
【審査請求日】2013年11月29日
(31)【優先権主張番号】61/265,484
(32)【優先日】2009年12月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505377463
【氏名又は名称】ジンテス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(72)【発明者】
【氏名】ワット フィリップ
【審査官】
小川 真
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第01708766(US,A)
【文献】
実開昭62−025168(JP,U)
【文献】
特開平11−170178(JP,A)
【文献】
特開平10−309674(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 23/02
B25B 23/08
A61B 17/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファスナと、
キャリア本体を有するキャリアであって、少なくとも部分的にこのキャリア本体を通って延びるボアを形成する前記キャリアと、
少なくとも部分的に前記ボアの中に延びるように構成されたドライバであって、このドライバが、前記ファスナのヘッドと嵌合するように構成されたヘッドを有する前記ドライバと、
前記キャリア本体によって担持された少なくとも第1のガイド部材と、
前記ボアと整列された作動可能なノーズであって、このノーズが、前記第1のガイド部材と係合するように構成された少なくとも第2のガイド部材を有する前記ノーズと、を有し、
前記ノーズは、前記ファスナを受け入れるように構成され、前記ドライバが前記ボアからこのノーズの中に挿入される時に、前記第1及び第2のガイド部材は、このノーズ及び前記ファスナを前記キャリア本体に対して回転させるように係合し、前記ドライバは、前記ノーズ及び前記ファスナが前記キャリア本体に対して一緒に回転するようにこのファスナをこのノーズの中に押し込む、ネジ送出システム。
【請求項2】
前記ファスナ及びノーズの回転が、前記ドライバが前記ファスナ及びノーズを前方に押す時にこのファスナの前記ヘッドを前記ドライバヘッドに整列させる請求項1に記載のネジ送出システム。
【請求項3】
前記キャリア本体によって担持され、前記第1のガイド部材を担持するガイド本体を更に有する請求項1に記載のネジ送出システム。
【請求項4】
前記ガイド本体は、前記キャリア本体に取外し可能に結合される請求項3に記載のネジ送出システム。
【請求項5】
前記ガイド本体は、前記キャリア本体の端部に取外し可能に結合された末端キャップを有する請求項4に記載のネジ送出システム。
【請求項6】
前記キャリア本体は、少なくとも1つのファスナを有するカートリッジを受け入れるように構成されたレセプタクルを形成する請求項1に記載のネジ送出システム。
【請求項7】
前記キャリア本体の前記レセプタクル内に位置決めされ、そこに複数のファスナを有するカートリッジを更に有する請求項6に記載のネジ送出システム。
【請求項8】
前記カートリッジは、湾曲前面及び湾曲後面を有するカートリッジ本体を有する請求項7に記載のネジ送出システム。
【請求項9】
前記カートリッジ本体は、複数のボアを形成し、各ボアが、このカートリッジ本体の前記前面から延び、かつこのカートリッジ本体の前記後面に対して開放し、
ファスナが、各ボア内に位置決めされる、請求項8に記載のネジ送出システム。
【請求項10】
前記キャリアは、前記カートリッジによって形成された対応するロッキング機構と選択的に係合するように構成されたロッキング機構を有する請求項8に記載のネジ送出システム。
【請求項11】
(i)前記カートリッジの前記ロッキング機構は、前記カートリッジ本体の前記湾曲後面に形成された複数の戻り止めであり、各戻り止めが、それぞれのボアと整列し、(ii)前記キャリアの前記ロッキング機構は、各戻り止めと選択的に係合するように構成されたバネ仕掛けのボールである請求項10に記載のネジ送出システム。
【請求項12】
前記第1のガイド部材は、突起であり、前記第2のガイド部材は、螺旋状溝である請求項1に記載のネジ送出システム。
【請求項13】
前記第1のガイド部材は、螺旋状溝であり、前記第2のガイド部材は、突起である請求項1に記載のネジ送出システム。
【請求項14】
前記ノーズは、前記キャリア本体に対して少なくとも90度回転するように構成される請求項1に記載のネジ送出システム。
【請求項15】
前記ノーズは、複数のフィンガを形成するノーズ本体と、このノーズ本体を通って延びるチャンネルとを有し、
前記ノーズ本体の前記フィンガは、ファスナが前記チャンネルを通って進められる時に外向きに屈曲するように構成される、請求項1に記載のネジ送出システム。
【請求項16】
各フィンガが、非線形近位部分を有する請求項15に記載のネジ送出システム。
【請求項17】
前記ノーズ本体は、前記チャンネルと連通する遠位開口部を形成し、この遠位開口部は、前記ファスナヘッドの直径未満の直径を有する請求項15に記載のネジ送出システム。
【請求項18】
少なくとも1.5lbsの力が、前記ノーズ本体の前記遠位開口部を通してファスナを押し込むのに必要である請求項16に記載のネジ送出システム。
【請求項19】
キャリア本体を有し、かつ少なくとも部分的にこのキャリア本体を通って延びるボアを形成するキャリアであって、このキャリア本体が、複数のファスナを保持するように構成された前記キャリアと、
少なくとも部分的に前記ボアに配置されるように構成されたドライバであって、このドライバが、ファスナのヘッドと嵌合するように構成されたヘッドを有する前記ドライバと、
前記ボアと整列された作動可能なノーズと、を有し、前記ボアは、前記複数のファスナのうちの各ファスナを選択的に受け入れるように構成され、前記ノーズは、前記ドライバがこのボア内で前進される時のこのドライバの前記ヘッドとこのファスナの間の相対回転をさせるように形成されている、ネジ送出システム。
【請求項20】
さらに、前記キャリア本体によって担持された少なくとも第1のガイド部材を有し、
前記ノーズは、前記第1のガイド部材と係合するように構成された少なくとも第2のガイド部材を有し、
(i)前記ドライバは、第1のファスナ及びノーズが、このドライバがこのネジ及びノーズを前記キャリア本体に対して前方に押す時にこのキャリア本体に対して回転し、かつこの第1のファスナの前記ヘッドを前記ドライバヘッドに整列させるように、前記複数のファスナのうちのこの第1のファスナをこのノーズの中に押し込むように構成される、請求項19に記載のネジ送出システム。
【請求項21】
前記キャリア本体によって担持され、前記第1のガイド部材を担持するガイド本体を更に有する請求項20に記載のネジ送出システム。
【請求項22】
前記ガイド本体は、前記キャリア本体に取外し可能に結合される請求項21に記載のネジ送出システム。
【請求項23】
前記ガイド本体は、前記キャリア本体の端部に取外し可能に結合された末端キャップを有する請求項22に記載のネジ送出システム。
【請求項24】
前記第1のガイド部材は、突起であり、前記第2のガイド部材は、螺旋状溝である請求項20に記載のネジ送出システム。
【請求項25】
前記ノーズは、複数の偏向可能フィンガを形成するノーズ本体とそれを通って延びるチャンネルとを有し、
前記ノーズ本体の前記フィンガは、ファスナが前記チャンネルを通って進められる時に外向きに屈曲するように構成される、請求項20に記載のネジ送出システム。
【請求項26】
前記ドライバが前記ボア内で前進される時の前記ファスナの回転が、このドライバの前記ヘッドをこのファスナの前記ヘッドと直接に係合させ、かつそれに嵌合させる請求項19に記載のネジ送出システム。
【請求項27】
前記ドライバが前記ボア内で前進される時のこのドライバの前記ヘッドの回転が、このドライバのこのヘッドを前記ファスナの前記ヘッドと直接に係合させ、かつそれに嵌合させる請求項19に記載のネジ送出システム。
【請求項28】
最初に前記複数のファスナを保持するカートリッジを更に有する請求項19に記載のネジ送出システム。
【請求項29】
前記キャリアは、前部部分と、後部部分と、この前部及び後部部分の間に配置されたレセプタクルとを形成し、前記カートリッジは、このレセプタクルに配置され、かつこのキャリアを通って延びる前記ボアに垂直な横断方向軸の周りでこの前部及び後部部分に対して回転可能であるように構成される請求項28に記載のネジ送出システム。
【請求項30】
(i)前記カートリッジは、複数のボアを有し、前記複数のファスナのファスナが、これらのボアの少なくとも大部分に位置決めされ、(ii)このカートリッジは、前記ドライバが、各ファスナがこのドライバによって駆動される時に各ファスナを回収し、かつそれと直接に係合することができるように、各ファスナをこのドライバと整列させるように回転することができる請求項29に記載のネジ送出システム。
【請求項31】
前記ファスナの前記ヘッドは、前記ドライバの前記ヘッドにこのドライバを回転させることなく整列する請求項19に記載のネジ送出システム。
【請求項32】
(i)前記ドライバは、ハンドル部分及びドライバ部分を有し、(ii)このドライバ部分は、このハンドル部分が前方に進められる時に前記キャリア本体に対して回転する請求項19に記載のネジ送出システム。
【請求項33】
(i)前記キャリア本体は、前記ボアの上方にかつこのボアと連通して配置されたチャンネルを有し、(ii)前記複数のファスナは、このチャンネル内に順に整列している請求項19に記載のネジ送出システム。
【請求項34】
前部部分と、後部部分と、この前部及び後部部分の間に配置されたレセプタクルと、この前部部分及びこの後部部分を通って縦方向に延びる縦方向ボアとを形成するキャリアと、
前記レセプタクルに配置され、かつ前記縦方向ボアと垂直な横断方向軸の周りで前記前部及び後部部分に対して回転可能であるように構成されたカートリッジであって、このカートリッジが、複数のボアとこれらのボアの少なくとも大部分に位置決めされたファスナとを有する前記カートリッジと、
前記キャリアの前記ボアに少なくとも部分的に配置されるように構成されたドライバであって、このドライバが、各ファスナのヘッドに嵌合するように構成されたヘッドを有し、前記カートリッジが、各ファスナがこのドライバによって駆動される時にこのドライバが各ファスナを回収し、かつそれと直接に係合することができるように、各ファスナをこのドライバと整列させるように回転することができる前記ドライバと、
前記ボアと整列された作動可能なノーズであって、前記ノーズはこのドライバの前記ヘッドと前記ファスナの間の相対回転をさせるように形成されている、前記ノーズと、を有するネジ送出システム。
【請求項35】
前記縦方向ボアは、各ファスナを選択的に受け入れるように構成され、前記ドライバがこの縦方向ボア内で前進される時のこのドライバの前記ヘッドとこのファスナの間の相対回転が、このファスナが駆動される時にこのドライバのこのヘッドをこのファスナの前記ヘッドと直接に係合させ、かつそれに嵌合させる請求項34に記載のネジ送出システム。
【請求項36】
前記ドライバが前記ボア内で前進される時の前記ファスナの回転が、このドライバの前記ヘッドをこのファスナの前記ヘッドと直接に係合させ、かつそれに嵌合させる請求項35に記載のネジ送出システム。
【請求項37】
前記ドライバが前記ボア内で前進される時のこのドライバの前記ヘッドの回転が、このドライバのこのヘッドを前記ファスナの前記ヘッドと直接に係合させ、かつそれに嵌合させる請求項35に記載のネジ送出システム。
【請求項38】
さらに、前記キャリア本体によって担持された少なくとも1つの第1のガイド部材を有し、
前記ノーズが、前記第1のガイド部材と係合するように構成された少なくとも1つの第2のガイド部材を有し、
(i)前記ドライバは、ファスナ及びノーズが、このドライバがこのネジ及びノーズを前記キャリア本体に対して前方に押す時にこのキャリア本体に対して回転し、かつこのファスナの前記ヘッドをこのドライバのヘッドに整列させるように、ファスナを前記カートリッジからこのノーズの中に押し込むように構成される、請求項35に記載のネジ送出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、開示内容がその全体が本明細書において示されているかのようにここに引用により組み込まれる2009年12月1日出願の米国特許仮出願出願番号第61/265,484号に対する優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、頭蓋顔面適用においては、インプラントを下にある骨に固定するのに使用するネジは、インプラントの低プロフィールを維持するために比較的小さい。従来のドライバは、インプラントの相補的ネジ穴の中にネジを駆動するのに十分なトルクを頭蓋顔面ネジに伝達するように構成される。十字形ドライブは、望ましい深さへのネジの挿入に関連付けられた挿入トルクに耐えることができることが見出されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在、ネジは、それらのヘッドがネジ回しの十字形ドライブと嵌合することができるようにモジュールに保持される。作動中に、ユーザは、ネジ回しをネジに整列させ、圧縮力をネジ回しに印加してネジをネジ回し上に割り込ませる。多くの場合に、ネジ回しは、手術室職員によって予め装填され、ネジ挿入のために外科医に渡される。インプラントを下にある骨に固定する際の遅延を短縮するために、多くの場合に複数のネジ回しが使用される。残念ながら、この現在の技術は、ネジのドライバとのアラインメント及びドライバ上にネジを割り込ませるのに使用する力のいずれか又は両方の変動をもたらす可能性がある。従って、ネジは、それらがずれるか又はネジ回し上に十分に割り込まないので、ドライバから離れ落ちる可能性がある。これは、手術手順の継続時間を増加させ、ユーザに対して厄介になる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態により、ネジ送出システムは、キャリア本体を有するキャリアと、ドライバと、ノーズとを有する。キャリアは、少なくとも部分的にキャリア本体を通って延びるボアを形成することができる。ドライバは、少なくとも部分的にボアに配置されるように構成することができる。ドライバは、ファスナのヘッドと嵌合するように構成されたヘッドを有することができる。少なくとも第1のガイド部材は、キャリア本体によって担持することができる。ノーズは、作動可能にボアと整列することができ、かつ第1のガイド部材と係合するように構成された少なくとも第2のガイド部材を有することができる。システムは、ボアからノーズ内へのドライバの挿入が、ノーズをキャリア本体に対して回転させるために第1及び第2のガイド部材を係合させるように構成することができる。
【0005】
別の実施形態により、ネジ送出システムは、キャリア及びドライバを有することができる。キャリアは、キャリア本体と、少なくとも部分的にキャリア本体を通って延びるボアとを有することができる。キャリア本体は、複数のファスナを保持するように構成することができる。ドライバは、少なくとも部分的にボアに配置されるように構成することができ、かつファスナのヘッドと嵌合するように構成されたヘッドを有することができる。ボアは、ドライバがボア内で前進する時に、ドライバのヘッドが、各ファスナが駆動される時に各ファスナのヘッドと直接に係合することができるように、複数のファスナのうちの各ファスナを選択的に受け入れるように構成することができる。
【0006】
更に別の実施形態により、ネジカートリッジは、1対の実質的に平坦な側壁によって接合された湾曲前面及び湾曲後面を有するカートリッジ本体を有する。カートリッジは、更に、カートリッジ本体の少なくとも一部分を通って延びる複数のボアを有することができ、各ボアは、本体の前面から延びて後面に対して開放している。一部の実施形態では、ネジは、ボアの少なくとも1つの中に位置決めすることができる。
【0007】
添付の図面と併せて読めば、上述の要約及び以下の本出願の好ましい実施形態の詳細説明がより良く理解されるであろう。本出願のネジ送出システムを例示する目的のために、図面には好ましい実施形態を示している。しかし、本出願は、図示のシステム通りには限定されないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】ネジカートリッジを保持するように構成されたキャリアと、キャリアの端部に結合されたガイド本体と、キャリア内に配置されたドライバと、少なくとも部分的にガイド本体内に配置され、ドライバがキャリアを通して平行移動する時にキャリアに対して回転するノーズとを有する一実施形態により構成されたネジ送出システムの斜視図である。
【
図1C】線1C−1Cに沿った
図1Bに示すネジ送出システムの側面断面図である。
【
図2A】
図1Aに示すネジ送出システムのキャリアの側面図である。
【
図2E】線2E−2Eに沿った
図2Bに示すキャリアの側面断面図である。
【
図2F】線2F−2Fに沿った
図2Bに示すキャリアの端面断面図である。
【
図3A】
図1Aに示すネジ送出システムのネジカートリッジの斜視図である。
【
図3E】線3E−3Eに沿った
図3Dに示すネジカートリッジの側面断面図である。
【
図4A】
図1Aに示すネジ送出システムのドライバの側面図である。
【
図5】キャリア及びネジカートリッジのボアの両方を通って延びてネジカートリッジのボアに配置されたネジと嵌合するドライバを示す
図1に示すネジ送出システムの側面断面図である。
【
図6A】
図1Aに示すネジ送出システムのノーズの側面図である。
【
図6C】線6C−6Cに沿った
図6Bに示すノーズの側面断面図である。
【
図7A】
図1Aに示すネジ送出システムのガイド本体の斜視図である。
【
図8A】ガイド本体内に配置されたノーズ及びノーズのチャンネルを通って延びるドライバを示す
図1Aに示すネジ送出システムの回転アセンブリの後面斜視図である。
【
図9A】キャリア本体の後端に取り付けるように構成された後部キャップの後面斜視図である。
【
図10A】キャリア本体と、単一ユニットとしてキャリア本体から切り離されるように構成されたノーズ及びガイド本体を有するアラインメントアセンブリとを有する別の実施形態により構成されたネジ送出システムの斜視図である。
【
図11A】少なくとも1つの突起を形成するノーズ及び少なくとも1つの螺旋状溝を形成するガイド本体を有する別の実施形態により構成されたネジ送出システムの斜視図である。
【
図11B】ノーズが非常に細い線に示す内部チャンネルを形成する
図11Aに示すノーズの斜視図である。
【
図11D】ガイド本体が非常に細い線に示す内部螺旋状溝を形成する
図11Aに示すガイド本体の斜視図である。
【
図12】ラチェットによって係合するように構成されたロッキング機構を形成する別の実施形態により構成されたネジカートリッジの分解斜視図である。
【
図13A】ドライバがユーザによって回転される時に回転する駆動部分を有する別の実施形態により構成されたドライバの概略側面断面図である。
【
図13B】
図13Aに示すドライバを受け入れるように構成されたキャリアの概略側面断面図である。
【
図14】外側ハウジングと駆動部分が外側ハウジング内に受け入れられる時に回転する駆動部分とを有する別の実施形態により構成されたドライバの概略側面断面図である。
【
図15】キャリア内に配置された複数の事前装填ドライバを有する別の実施形態によるネジ送出システムの斜視図である。
【
図16A】複数のファスナを担持するように構成されたチャンネルと、チャンネルの下に配置されたボア内で摺動可能であり、かつチャンネル内に配置された各ファスナと個々に係合するように構成されたドライバとを形成する別の実施形態により構成されたネジ送出システムの概略側面断面図である。
【
図16B】ボアの中に装填されたネジを示す
図16Aに示すネジ送出システムの概略側面断面図である。
【
図17】組織の中に事前装填ファスナを駆動するように各ドライバを個々に方向付けすることができるようにキャリアの周りで回転するように構成された複数の事前装填ドライバを有する別の実施形態により構成されたネジ送出システムの概略側面断面図である。
【
図18】別の実施形態により構成されたネジ送出システムの概略側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1A〜
図1Cを参照すると、ネジ送出システム10は、組織の中に挿入されるファスナにドライバを自動的に方向付けるように構成される。ネジ送出システム10は、ファスナのインプラント部位への送出速度を増加し、並びに従来のネジ送出システムに対して米国ペンシルベニア州のウエストチェスター所在の「Synthes Inc.」から市販の標準MatrixNEURO(登録商標)ネジのようなファスナをドライバの上に予測可能かつ反復可能に置くように構成される。このようなネジは、直径が約1.5mmから約2mm、及び長さが約5mmとすることができる。典型的には、6から50個までのネジを単一固定手順で使用することができる。しかし、ネジ送出システム10は、MatrixNEURO(登録商標)ネジ又はあらゆる好ましい代替ネジを送出するように構成されることを理解すべきである。
【0010】
以下の説明では、単に便宜上の目的である一定の専門用語を使用する場合があり、何ら限定的なものと考えるべきではない。例えば、ネジ送出システム10は、縦方向「L」に沿って水平に延び、縦方向「L」に対して実質的に垂直に延びる横方向「A」に沿って更に延び、かつ縦方向「L」及び横方向「A」の両方に対して実質的に垂直に延びる横断方向「T」に沿って垂直に更に延びる。ネジ送出システム10は、縦方向Lに細長く示されている。本明細書では別に定めない限り、ネジ送出システム10の直角方向成分を説明するのに使用する時の用語「横方向」、「縦方向」、及び「横断方向」は、システム10の残りの部分の方向成分を説明するのに同様に使用される。ネジ送出システム10は、方向を示す用語「前面」及び「背面」並びにそれらの派生語が端部11から端部13に向う方向及び端部13から端部11に向う方向をそれぞれ意味するような縦方向後端11及び縦方向前端13を形成する。
【0011】
用語「上部」、「下部」、「左」、「右」、「上側」、及び「下側」は、参照する図における方向を示すものである。同様に、用語「内向きに」、「外向きに」、「上方に」、及び「下向きに」は、参照物体の幾何学的中心へ向う方向及びそれらから離れる方向をそれぞれ示すことができる。専門用語は、上記に具体的に示す言葉、それらの派生語、及び同様の趣旨の言葉を含む。
【0012】
縦方向及び横方向「L」及び「A」は、実質的に水平な平面に沿って延びるように示されており、横断方向「T」は、実質的に垂直な平面に沿って延びるように示されているが、様々な方向を包含する平面は、例えば、使用中の送出システム10の望ましい向きに応じて使用中に異なる場合があることを認めるべきである。従って、用語「垂直の」及び「水平の」は、単に明瞭性及び便宜上の目的に対して示すようにシステム10を説明するために使用され、それらの向きは、使用中に変更することができることは認められるものとする。
【0013】
ネジ送出システム10は、前部部分34と、後部部分38と、前部及び後部部分34及び38の間に配置されたレセプタクル42とを形成するキャリア14を有する。システム10は、キャリア14のレセプタクル42に配置されたファスナカートリッジ18を更に有する。ファスナカートリッジ18は、横断方向回転軸Rの周りで前部及び後部部分34及び38に対して回転可能であるネジカートリッジとすることができる。
図1Aに示すように、キャリア14は、キャリア14の前端に配置されたガイド本体30と、キャリア14の後端に配置された後端キャップ32とを担持するように構成される。少なくとも部分的にガイド本体30内に配置されるのは、ノーズ26である。キャリア14及びネジカートリッジ18は、第1の上流ネジアラインメントアセンブリ15を形成することができ、一方、ノーズ26及びガイド本体30は、第2の下流ネジアラインメントアセンブリ16を形成することができる。しかし、キャリア14、ネジカートリッジ18、ノーズ26、及びガイド本体30はまた、ネジアラインメントアセンブリ31を互いに形成することを理解すべきである。ネジ送出システム10は、第1及び第2のネジアラインメントアセンブリ15及び16の両方を通って縦方向に延びるドライバ22を更に有する。ネジ送出システム10及び特にドライバ22は、必要に応じて標準ハンドル又はバッテリ式ドライバハンドルに取り付けることができる。
【0014】
同様に
図1A〜
図1Cを参照すると、作動中に、ドライバ22は、最初にレセプタクル42との干渉から引き戻され、又は完全にアラインメントアセンブリ42から取り外される。次に、ネジカートリッジ18は、キャリア14のネジカートリッジレセプタクル42の中に挿入され、第1のネジがドライバ22と整列するように横断方向軸Rの周りで回転する。この点に関して、レセプタクル42は、カートリッジ18を確実に受け入れてこれを保持し、同時にその中でカートリッジ18の回転を可能にするような大きさにすべきであることを認めるべきである。カートリッジ18は、カートリッジ18がキャリア14のレセプタクル42から不注意に取り外されないように、回転した状態で所定の位置でロックするように鍵が掛かる。
【0015】
次に、ネジ回し22は、カートリッジ18及びキャリア14を通して前方に平行移動し、それによって縦方向に整列したネジをカートリッジ18からノーズ26の中に押し込む。ネジ回し22の平行移動的前方移動により、ドライバの先端がネジヘッドと係合するように、ネジのヘッドをドライバ22の先端と回転的に整列させる。ネジと共にノーズ26は、ドライバ22の先端及びネジのヘッドが整列するまで、ドライバ22によって印加された直線力を受け入れてガイド本体30を通して案内される。最終的に、連続直線力により、ノーズ26は分離し、それによって例えば下にある骨又は他の組織又は構造の埋め込み部位の中に挿入するためにドライバ22及びネジが通過することを可能にする。完了した状態で、ドライバ22は、ノーズ26、カートリッジ18、及びキャリア14を通して後退して戻る。次に、カートリッジ18は、埋め込むために次のネジに割送りされ、この過程は繰り返される。
【0016】
図2A〜
図2Fを参照すると、キャリア14は、前部部分34と、後部部分38と、前部及び後部部分34及び38の間に配置されたレセプタクル42とを形成するキャリア本体44を有する。キャリア14は、カートリッジ18及びドライバ22を確実に支持するように構成される。キャリア本体44の前部部分34は、ガイド本体30を担持するように構成されたフランジ46を形成する。キャリア14は、キャリア本体44を通って縦方向に延びる第1の縦方向ボア54を更に有し、かつドライバ22を受け入れるように構成される。ボア54は、一般的に、前部部分34及び後部部分38の中心を通って延び、ドライバ22がその中で前後に摺動することを可能にするような大きさにすべきである。ボア54は、それがキャリア本体44を通って延びる時に様々な直径を有することができることを理解すべきである。例えば、ボア54が前部部分34を通って延びる時に、ボア54は、後部部分38を通っての延びるボア54の部分よりも大きい直径を有することができる。
【0017】
図1C及び
図2D〜
図2Fに示すように、後部部分38は、ボア54の後部部分を形成し、かつ更に、ボア54の周りに位置決めされた第2の縦方向ボア72内に配置されたロッキング機構60を有する。
図2E及び
図2Fに示すように、後部部分38は、キャリア本体44を通って横方向に延びる第3の横方向ボア64を更に形成する。
図2Eに示すように、第2の縦方向ボア72は、完全に後部部分38を通って延び、第3の横方向ボア64は、縦方向ボア54を通って延びる。第3のボア64は、ドライバ22と係合し、それによってキャリア14内のドライバ22を中心に置き又はそうでなければこれを保持するように構成された1対のボール戻り止め172を収容するように構成される。ボール戻り止め172はまた、ドライバ22がより滑らかに平行移動することを可能にするように構成される。
【0018】
続いて
図1C及び
図2Eを参照すると、ロッキング機構60は、第2のボア72内に収容された玉軸受61及びバネ63を有することができる。バネ63は、玉軸受61を圧迫して玉軸受を前方に付勢する。カートリッジ18がレセプタクル42内で回転すると、玉軸受61は、最終的にカートリッジ18の戻り止め106(
図3A参照)と係合することになる。特に、カートリッジ18の回転中に、玉軸受61は、カートリッジ18が整列した位置(例えば、それによってネジがドライバ22と整列する)になるまで後方に付勢され、その時点で、玉軸受61は、バネ63の力を受け入れてその元の位置まで前方に戻り、戻り止め106と係合することになり、それによって所定位置にカートリッジ18をロックする。このようにして、キャリア及びカートリッジのロッキング機構は、割送りシステムと考えることができる。
【0019】
図2Fに示すように、第3のボア64は、キャリア本体44の後部部分38を通って横方向に延びる。ボール戻り止めは、第3のボア64に位置決めされ、ドライバ22に対して心出しデバイスとして作用する。すなわち、係合すると、玉軸受は、ドライバ22をキャリア14のボア54内の中心に置く。
【0020】
図2A、
図2B、及び
図2Eに示すように、レセプタクル42は、カートリッジ18がレセプタクル42内に嵌合することができるように、キャリア本体44の前部部分34と後部部分38の間に形成される。図示のように、前部部分34及び後部部分38の両方は、レセプタクル42の一部分にわたって延びるリブ84を有する。レセプタクル42の底部88の中央部分は、カートリッジ18の底面の中に延びる凹部によって受け入れられるための突起92を有する。突起92は、カートリッジ18をレセプタクル42内の中心に置いた状態に保つように構成される。
【0021】
ここで
図3A〜
図3Eを参照すると、カートリッジ18は、対向する平坦な縦方向側面110によって接合された湾曲した前及び後面102及び96それぞれを各々形成する上側及び下側プレート51及び53を有する。平坦な側面110は、キャリア14のレセプタクル42内でカートリッジ18を捕捉するのを補助する。例えば、カートリッジ18は、カートリッジの平坦な側面110をレセプタクルのリブ84によって作り出された平坦な部分に整列させることによってレセプタクル42に置かれる。次に、カートリッジ18は、平坦な側面110がリブ84の下に配置されるように、レセプタクル42の中に落とされる。カートリッジ18がレセプタクル42の所定位置にある状態で、軸Rの周囲のカートリッジ18の回転は、湾曲前面102及び後面96がレセプタクル42のリブ84の下で捕捉されることを可能にすることになり、それによってレセプタクル42からカートリッジの上方移動を防止する。カートリッジ18は、上側及び下側プレート51及び53の間に配置された凹部94を更に有する。凹部94は、湾曲後端106において開放し、凹部が後面96から湾曲前面102の位置の後方まで延びるので、両横方向側面上で開放している。図示のように、凹部94は、側面110と整列した位置において終端する。凹部94は、後面96において開放している。従って、ドライバ22は、凹部が軸Rの周りで回転する時でさえも凹部94の中に延びることができることを認めるべきである。
【0022】
カートリッジ18は、骨又は他の下にある構造に締結することになるネジのような1つ又はそれよりも多くのファスナを保持するように構成される。特に、カートリッジ18は、湾曲前面から内向きに各々延びて凹部94の中に終端する複数のボア98を更に有する。このようにして、ボア98は、前面102から延びて後面96を通って延びるということができる。カートリッジ18は、ネジの周囲に成形することができ、それによってボア98を形成する。カートリッジ18は、使い捨てとすることができ、いくつかのネジを収容することができる。ネジは、それらがドライバ22に対する方向付けなしに収容されるように緩くパッケージ化することができる。ネジは、キャリア14が回転すると、ネジ送出システム10が、中心線の上で均衡を保ったままでぐらぐらしないように半径方向に方向付けすることができる。カートリッジ18は、ネジを迅速に分配することができるようにユーザが手動又は自動的のいずれかでカートリッジを各ネジ位置まで容易に割送りすることを可能にするためにそこに保持された各ネジに対応するマーク付け77を有することができる。カートリッジ18におけるあらゆる残りのネジは、カートリッジ18から容易に取り除くことができ、後で使用するために消毒モジュールで置くことができる。実際に、ネジは消毒して供給することができ、カートリッジ18は、ネジが分配された状態で捨てることができる。
【0023】
カートリッジ18の各ボア98は、
図3Eに示すネジ116のような単一ネジを確実に保持するようになっている。ボア98は、必要に応じて、例えば、3.3mmの直径のような3mmから4mmの直径を有する大きさにすることができ、5mmのようなあらゆる望ましい長さのネジを収容することができる。使用時には、ドライバ22は、凹部94を通して及び第1のボア98aを通して前方に平行移動され、直接に第1のネジ116と係合してこれを引き抜く。第1のネジ116が骨に固定される時に、ドライバは、カートリッジ18から後退することができ、その結果、カートリッジ18は、例えば、ドライバ22と一直線上に第1のボア98aに隣接している第2のボア98に配置されたネジ116の別の1つを置くように回転することができる。ドライバ22は、この場合に、ここでもまた凹部94を通して、次に、第2のボア98を通して前方に平行移動することができ、それによって直接に第2のネジ116と係合してこれを引き抜く。この手順は、全てのネジ116を使用するまで必要に応じて続けることができる。
【0024】
図示のように、カートリッジ18の後面96は、それぞれのボア98と半径方向一直線上にある戻り止め106のようなロッキング機構を有する。戻り止め106は、後面96の中に延びる垂直に方向付けされた丸い凹部として備えられる。キャリア14のロッキング機構60は、カートリッジ18が回転すると各戻り止め106と係合するようになっている。従って、ロッキング機構60が戻り止め106aに係合する時に、例えば、ドライバ22は、第1のボア98aに収容されたネジと整列することになる。従って、カートリッジ18及びキャリア14は、ドライバ22がそれぞれのボア98及びその中に保持されたネジと適正に係合することを可能にする。この点に関して、カートリッジ18及びキャリア14は、第1のアラインメントアセンブリ15を提供するといえる。
【0025】
カートリッジ18のネジの全てを使用する時に、カートリッジ18は、平坦面110をリブ84と整列させてレセプタクル42の上方に又はこれから垂直にカートリッジ18を持ち上げることにより、レセプタクル42から取り外して捨てることができる。次に、第2のカートリッジ18は、上述の方式でレセプタクル42の中に挿入することができる。この過程は、手順を完了するのに必要に応じて何回も完了することができる。カートリッジ18は、6つのネジを有するように示されているが、カートリッジ18は、6つのネジに限定されることなく、あらゆる数のネジを使用することができることを理解すべきである。
【0026】
ここで
図4A及び
図4Bを参照すると、ドライバ22は、縦方向に細長いロッド部材150、及びロッド150の後端にあるカプリング154、並びにロッド部材150の前端に配置されたヘッド部分158を有する。ロッド部材150は、実質的に断面が円筒形である。カプリング154は、ハンドルを確実に保持することができるあらゆるカプリングとすることができ、標準ハンドル又はバッテリ式ハンドルを受け入れるように適応させることができる。図示の実施形態では、カプリング154は、ハンドルに形成された六角形凹部内に嵌合するようになった六角カプリングである。
【0027】
ヘッド部分158は、ネジカートリッジ18によって保持されたネジのヘッドと係合するようになっている。
図4Aに示すように、ヘッド部分158は、ネジの対応する嵌合特徴部と嵌合するようになった嵌合特徴部を形成する。図示のように、ヘッド部分158は、ネジのヘッドによって形成された十字形と係合するようになった十字形159を形成する。
図4A及び
図4Bに示すように、ロッド部材150はまた、1対の前部停止部162、1対の後部停止部166、及び前部及び後部停止部の間に形成された1対の凹部170を有する。図示のように、前部停止部162は、ヘッド部分158の近くにあるが、後部停止部166は、カプリング154の近くにある。
図1Cに戻って参照すると、前部及び後部停止部162及び166は、後端キャップ32内に延びるピン又はボルト167と接触した状態になるように各々位置決めされる。従って、ドライバ22が完全に引き戻される時に、ピン167は、前部停止部162の後縁と接触することになり、ドライバ22が完全に前方にある時に、ピン167は、後部停止部166の前縁と接触することになる。凹部170は、ドライバ22がその完全前方及び完全後方位置の間で前方又は後方に摺った状態で、ピン167がドライバ22に干渉しないように十分な間隙を提供すべきである。更に、ピン167は、それらが凹部170内(すなわち、ロッド部材150の下及び上)に位置決めされ、それによってドライバ22が前後に平行移動する時にドライバ22が回転するのを防止するように後端キャップ32内に延びる。
【0028】
図5に示すように、ドライバ22は、キャリア14のボア54を通して、及びカートリッジ18のボア98を通して平行移動することができる。ドライバ22がカートリッジ18からファスナを取り上げた状態で、ドライバ22は、下流アラインメントアセンブリを通してファスナを押し出し、それによってドライバのヘッドとファスナのヘッドを整列させることができる。ドライバ22の更に別の前進は、ドライバ22をファスナと嵌合させることになる。次に、ドライバ22は、ファスナを下にある構造の中に駆動するように回転することができる。
【0029】
ハンドルは、ドライバ22のカプリング154に取り付けることができる。ハンドルは、座金によって第2の部分から分離された第1の部分を有することができる。第1の部分は、好ましくは、ユーザがハンドルを快適に保持することがきるように人間工学的に成形すべきである。第1の部分は、ドライバに取り付けることができる第2の部分とは独立させることができ、ドライバとは無関係に回転可能にすることができる。従って、ネジを取り上げる間にドライバが回転する場合、第1の部分は、ユーザの手の内部で静止したままにすることができる。しかし、ドライバ22がネジを取り上げると、ユーザは、第2の部分を把持してそれを回転させ、それによってドライバを回転させてネジを骨の中に確実に置くことができる。
【0030】
ここで
図6A〜
図6C、
図7A〜
図7C、及び
図8A〜
図8Cを参照すると、ノーズ26は、ドライバ22のヘッド部分158がネジヘッドの嵌合特徴部に整列する間にネジを受け入れて保持するように構成される。ネジとドライバ22の嵌合は、ガイド本体30を通してノーズ26を移動することによって達成される。これは、ネジ及びノーズ26を指定した量だけ回転してドライバ22のヘッド部分158をネジヘッドに整列させることになり、その結果、ヘッド部分158は、ネジヘッドの嵌合特徴部と嵌合することができる。ノーズ26が停止し、連続直線力によってもはやガイド本体30を通して案内することができないと、ノーズ26は分離し、ネジ及びドライバ22がノーズ26を通過してこれから出ていくことを可能にする。ノーズ26は、十分な力の印加によって分離し、ネジをドライバ22のヘッド部分158の上に割り込ませることを可能にすることになる。必須ではないが、ノーズ26は、チタンから作られることが好ましい。
【0031】
図6A〜
図6Cに示すように、ノーズ26は、全体的に錐体又は錐台として成形することができるノーズ本体209を有する。特に、ノーズ本体209は、前部部分212に一体的に接続された後部部分210を有する。後部部分210は湾曲し、前端におけるよりも後端において大きい外径を有する凹状外面214を形成する。前部部分212は、縦方向前方に沿って内向きに傾斜が付けられている。複数のスリット218は、複数の実質的に同一の可撓性フィンガ222の中に本体209を駆動するように前部部分212の中に縦方向に延び、かつ後部部分210の中に後方に延びる。
図6Cに示すように、本体209及び従ってフィンガ222は、内部チャンネル225を形成する。図示のように、内部チャンネル225は、チャンネル225の長さだけ延びる実質的に円筒形表面226を有する。チャンネル225の前端の近くで、表面226は、傾斜面228を形成するために半径方向内向きに曲がり始める。傾斜面228は、本体209の開口部230において終端する。
【0032】
内部チャンネル225は、カートリッジ18からのネジが通過することを可能にする大きさにされる。ネジがチャンネル225を通して押し出される時に、フィンガ222は、屈曲又はそうでなければ広がり始め、ネジシャフト又はヘッドが本体209の傾斜面228又は開口部230と接触すると、更にドライバ22及びネジをノーズ26から押し出すことを可能にするために、付加的な力がフィンガ222を広げるのに必要である。付加的な力(少なくとも1.5lbsの力)は、ネジをドライバ22のヘッド部分158の上に割り込ませることを可能にする。好ましくは、傾斜面228は、30度の角度を定め、ネジをノーズ26から十分押し出し易くしながら、ネジをドライバ22の上に十分に割り込ませることができる力を生成する。
【0033】
図6Cに示すように、開口部230は、ノーズ26がガイド本体30を通って移動する時にネジが剛的に保持されるように、ネジ山の外径よりも小さくすべきである。例えば、開口部230は、1.4mmの直径を有することができるが、ネジ山は、1.5mmの大径を有することができる。従って、より小さい開口部230は、ノーズ26がガイド本体30を通って移動すると、ネジがノーズ26と共に回転するようにネジを捕捉する。
【0034】
後部部分210の外面214は、後部部分210の長さに沿って応力を広げるように湾曲している。これは、応力レベルが、分離中に疲労又は降伏応力を超えないことを保証する。ノーズ本体209の基部における応力点も、チャンネル225の内部表面226から半径方向内向きに延びるバルジ233を設けることによって排除することができる。
【0035】
ノーズ26は、ノーズ本体209から後方に延びるシャフト234を更に有する。図示のように、シャフト234は円筒形であり、その後端においてフランジ236を有する。フランジ236は、ノーズ26がガイド本体30を通って進む時にガイド本体30によって形成された停止部に対してバネを圧縮するようになっている。ネジが置かれてドライバ22が逆転された状態で、バネは、ノーズ26をその元の位置に強制的に戻すことになる。シャフト234はまた、少なくとも第1のガイド部材238を有し又はそうでなければこれを担持する。図示の実施形態では、第1のガイド部材238は、シャフト234に沿って延びる螺旋状溝239である。螺旋状溝239は、ノーズ26がガイド本体30を通って進む時にノーズ26がガイド本体30に対して回転するように、ガイド本体30によって担持されたガイド部材によって係合するように構成される。
【0036】
ここで
図7A〜
図7Cを参照すると、ガイド本体30は、キャリア本体44によって担持されるように構成される。図示の実施形態では、ガイド本体30は、キャリア本体44に取外し可能に取り付けるように構成される。図示のように、ガイド本体30は、形状がほぼ円筒形又は円錐形である。図示のように、ガイド本体30は、それを通って完全に延びるボア240を有する。ガイド本体30は、ノーズ26によって形成されたガイド部材238と係合するように構成された少なくとも1つのガイド部材242を更に有する。図示の実施形態では、ガイド部材242は、ボア240の内部表面244から半径方向内向きに延びる1対の対向する突起243である。
【0037】
ガイド本体30はまた、後方に延びるカプリングフランジ250を有し、キャリア14のフランジ46とインタフェースで接続するように構成される。例えば、フランジ250は、フランジ46上に形成されたネジ山と係合するネジ山を有することができる。ガイド本体30及びキャリア14は、単体として作ることができ、互いに割り込ませることができ、又は締まり嵌めを使用して互いに固定することができることを理解すべきである。
【0038】
ガイド本体30は、好ましくは、金属材料から作られる。しかし、ガイド本体30は、ノーズ26がその内部で回転することを可能にするあらゆる材料から作ることができることを理解すべきである。従って、ガイド本体30はまた、硬質プラスチック材料から作ることができる。
【0039】
作動中にかつ
図8A〜
図8Cを参照すると、ガイド本体30は、ノーズ26がガイド本体30を通って移動する時にノーズ26が回転することを可能にする。すなわち、ガイド本体30の突起243は、ノーズ26の螺旋状溝239と係合し、ノーズ26がガイド本体30を通って移動する時にノーズ26を回転させる。螺旋状溝239は、ドライバ22のヘッドがネジのヘッドによって形成された嵌合特徴部と嵌合することを可能にするほどノーズ26が十分に回転することを可能にする。例えば、螺旋状溝239は、十字形を形成する嵌合特徴部によってノーズ26が90度回転することを可能にするように設計することができる。しかし、十字形を形成する嵌合特徴部によって十分な回転を保証する指定した距離でノーズ26を135度回転させるように溝239を設計することが好ましい場合がある。例えば、約9mmの縦方向前進においてノーズ26を135度回転させることが好ましい場合がある。しかし、回転角は、使用する嵌合特徴部(十字形、平坦な部分、六角形、その他)に応じて異なる場合があることを理解すべきである。
図8A及び
図8Bに示すように、ガイド本体30とノーズ26のフランジ236との間にバネ256が存在する。バネ256は、ノーズ26の移動を制御し、バネ256が潰れた位置にある状態で、バネ256は、ノーズ26に対して停止部として作用する。従って、ノーズ26が指定した距離だけ移動すると、バネ256は、完全に圧縮されることになる。この時点で、ノーズ26は停止するが、ネジを有するドライバ22は、移動し続け、ノーズ26及びガイド本体30を出る。ネジが骨の中に挿入された後に、ドライバ22は後退することができ、バネ256は、ノーズ26をその元の位置に強制的に戻すことになる。従って、この過程を繰り返すと、ノーズ26は、常に同じ位置から開始することになる。
【0040】
ノーズ26とガイド本体30の間の回転関係は、ネジを保持するノーズ26がガイド本体30に対して回転することを可能にする回転アセンブリ260を形成し、それによってドライバ22に対してネジを回転させる。しかし、回転アセンブリ260は、ドライバ22とネジの間の相対移動を可能にするあらゆる機構とすることができることを理解すべきである。従って、回転アセンブリ260はまた、ドライバが前方に平行移動する時にドライバヘッドがネジに対して回転することを可能にする機構を有する。
【0041】
図8A〜
図8Cはまた、ドライバ22、ノーズ26、及びガイド本体30の間の相互作用を示している。図示のように、ドライバ22が押し進められると、ノーズ26は、ガイド本体30内で前進することができる。特に、ドライバ22がカートリッジ18からネジを取り上げると、ネジは、ノーズ26の中に進出し、ノーズ26の開口部230と接触することになる。ネジがノーズ開口部230と接触する時に、ネジとノーズ開口部230の間の干渉により、ネジと共にノーズを前進させることになる。この時点で、ガイド本体30の突起243は、ノーズ26の螺旋状溝239と係合し、それによってノーズ26が前方に進む時に縦軸線Lの周りでネジと共にノーズ26を回転させる。ノーズ26及びネジが回転すると、最終的に、ドライバ22のヘッドは、ネジのヘッドと整列してこれと嵌合することになる。この点に関して、ノーズ26及びガイド本体30は、第2のアラインメントアセンブリ16を提供するといえる。
【0042】
図9A〜
図9Cに示すように、システム10はまた、キャリア本体44の後端に取外し可能に結合するように構成された後端キャップ32を有することができる。図示のように、後部キャップ32は、それを通って延びる縦方向ボア262及びその中で延びる1対の横方向ボア263を形成する。縦方向ボア262は、ドライバ22を受け入れるように構成され、横方向ボア263は、ドライバ22が回転するのを防止するピン167を受け入れるように構成される。ピン167はまた、キャリア14に対してドライバ22の前後移動を制限するように構成される。
【0043】
図10A〜
図10Bを参照すると、ネジ送出システムは、単一ユニットとしてキャリア本体から切り離されるように構成されたアラインメントアセンブリを形成するノーズ及びガイド本体を有することができる。図示のように、ネジ送出システム310は、キャリア314と、キャリア314の前端に取外し可能に取り付けられた下流ネジアラインメントアセンブリ322とを有する。図示のように、アラインメントアセンブリ322は、ガイド本体330に回転可能に結合されたノーズ326を有する。ノーズ326及びガイド本体330は、キャリア314に取外し可能に結合することができる単一単体ユニットを形成する。
【0044】
図10Bに示すように、ノーズ326は、
図6A〜
図6Cに示すノーズ本体に類似のノーズ本体332と、ノーズ本体332から後方に延びるシャフト334とを有する。図示のように、シャフト334は円筒形であり、その後端にフランジ336を有する。フランジ336は、ノーズ326がガイド本体330を通って進む時にガイド本体330によって形成された停止部に対してバネ337を圧縮するようになっている。ネジが置かれてドライバ22が逆転した状態で、バネ337は、ノーズ26をその元の位置に強制的に戻すことになる。シャフト334はまた、少なくとも第1のガイド部材338を有し又はそうでなければこれを担持する。図示の実施形態では、第1のガイド部材337は、シャフト334に沿って延びる螺旋状溝339である。螺旋状溝339は、ノーズ326がガイド本体330を通って進む時にノーズ326がガイド本体330に対して回転するように、ガイド本体330によって担持されたガイド部材によって係合するように構成される。
【0045】
ガイド本体330は、完全にそれを通って延びるボア340と、ノーズ326によって形成されたガイド部材338と係合するように構成された少なくとも1つのガイド部材342とを有する。図示の実施形態では、ガイド部材342は、ボア340の内部表面から半径方向内向きに延びる1対の対向する突起443である。ガイド本体330はまた、後方に延びるカプリングフランジ350を有し、キャリア314とインタフェースで接続するように構成される。好ましくは、フランジ350は、ノーズ326によって形成された螺旋状溝339に対向するネジ山を有する。従って、螺旋状溝がシャフト334の周りで時計回りに巻いている場合、フランジ350のネジ山は、反時計回りになるであろう。図示の実施形態では、ガイド本体330がキャリア314から切り離される時に、ガイド本体330及びノーズ326は、単一単体ユニットとして取り除くことができる。
【0046】
図11A〜
図11Eを参照すると、ネジ送出システムは、ノーズと、ノーズがガイド本体を通って進む時にノーズが回転することを可能にするための代替の係合部材を有するガイド本体とを有することができる。
図11Aに示すように、ネジ送出システム410は、キャリア414と、キャリア414の前端に取外し可能に取り付けられた下流ネジアラインメントアセンブリ422とを有する。図示のように、アラインメントアセンブリ422は,ガイド本体430内で回転可能なノーズ426を有する。
【0047】
図11B及び
図11Cに最も良く示すように、ノーズ426は、
図6A〜
図6Cに示すノーズ本体に類似のノーズ本体432と、ノーズ本体432から後方に延びるシャフト434とを有する。
図11Cに示すように、ノーズ本体432は、本体432を通って縦方向に延びるチャンネル433を形成する。チャンネル433は、ネジのようなファスナを受け入れるように構成される。
図11Bに示すように、シャフト434は円筒形であり、少なくとも第1のガイド部材438を担持するフランジ436を形成する。図示の実施形態では、ガイド部材438は、フランジ436から半径方向に広がる1対の突起439である。突起439は、ノーズ426がガイド本体430を通って進む時にノーズ426がガイド本体430に対して回転するように、ガイド本体430によって担持されたガイド部材と係合するように構成される。
【0048】
図11D及び
図11Eに示すように、ガイド本体430は、完全にそれを通って延びるボア440と、ボア440の外面上に形成された少なくとも1つのガイド部材442とを有する。図示の実施形態では、ガイド部材442は、ノーズ426によって担持された突起439によって係合するように構成された1対の螺旋状溝443である。従って、ノーズ426がガイド本体430を通って進む時に、ノーズ426は、ガイド本体430の螺旋状溝443の長さによって決められた指定の量だけ回転することになる。
【0049】
ここで
図12を参照すると、ネジ送出システムは、好ましい代替のカートリッジを有することができることを理解すべきである。例えば、
図12に示すように、カートリッジ518は、底部プレート534から垂直に離間した上部プレート530を有する。上部プレート530及び底部プレート534は、ネジをカートリッジ518のボアに装着し又はこれから取り除くように選択的に分離可能にすることができる。カートリッジ518は、カートリッジ18の戻り止め106とは対照的に歯526を更に有する。歯526は、上部プレート530からある一定の角度で上方に延びる。図示のように、各歯526は、横断方向軸の周りで反時計回りに延びる傾斜面と、傾斜面の端部から下方に延びる実質的に垂直面とを有する。従って、キャリア14のようなキャリアのロッキング機構は、歯526と係合するラチェットとして設けることができる。例えば、ロッキング機構は、その遠位端にヘッドを有する縦方向アームを有することができる。そのヘッドと共に縦方向アームは、上方に屈曲することが可能になる。カートリッジ518が反時計回りに回転すると、ラチェットのヘッドは、第1の歯526aの傾斜面に沿って進み、上方に屈曲することになる。ヘッドが傾斜面を超えると、ヘッドはその元の位置に戻って歯の垂直面と当接し、それによってカートリッジ518を所定位置にロックすることになる。
【0050】
カートリッジは、カートリッジ18のボア98に関して上述した方式で複数のボア598を有することができるが、カートリッジ118は、ネジ516をカートリッジ518内に確実に保持するように各ボア598の中に配置されたネジ捕捉デバイス538を更に有することができる。図示のように、ネジ捕捉デバイス538は、ネジの周囲に延びるスポーク546を有するリング542である。リング542の外面は、それぞれのボア598の内面と当接することになる。好ましくは、リング542の外面とボア598の内面の間に締まり嵌めが存在することになる。ドライバ22がネジ516に対して突き進む時に、横方向力は、スポーク546を偏向させ、それによってネジ捕捉デバイス538からネジ516を外し、ネジ516がボア598を通過することを可能にすることになる。カートリッジ518の特徴部は、カートリッジ18の中に組み込むことができ、逆も同じであることを理解すべきである。例えば、カートリッジ18も、ネジ捕捉デバイスを有することができる。
【0051】
ここで
図13A〜
図13B及び
図14を参照すると、上述の実施形態は、ドライバ嵌合端に適合するようにネジを回転させることによってネジをドライバと嵌合させる特徴部を有するが、ドライバを回転させることができるように考えられていることを理解すべきである。
【0052】
図13A及び
図13Bを参照すると、ネジ送出システムは、キャリア626内で回転するドライバ622を有することができる。図示のように、ドライバ622は、駆動部分630及び外側ハウジング634を有する。外側ハウジング634は、スリーブ626の雌ネジ642と嵌合するネジ山638を有する。ドライバ622が前進すると、ドライバ622は、ドライバ622とスリーブ626の間のネジ山関係によって回転する。ドライバ622の回転は、ユーザが回転運動を与える必要なくドライバ622がネジのヘッドを位置付けてこれと嵌合することを可能にする。このようにして、ドライバ622は、回転アセンブリ260を形成する。
図13Aに示すように、ドライバ622の外側ハウジング634は、ドライバ622がネジを位置付けている間に、ネジ捕捉デバイスを通してネジを押し出す代わりに駆動部分630がこれと接触することを可能にする内部バネ646を有する。従って、ネジ送出システムは、ネジがネジ送出システムを出る前にネジ及びドライバの嵌合特徴部が位置合わせして嵌合することを可能にするように、挿入されるネジとネジ回しの間に相対回転を与える。
【0053】
別の実施形態においてかつ
図14を参照すると、ネジ送出システムは、回転してネジのヘッドと嵌合するように構成された異なるドライバ722を有することができる。ドライバ622と同様に、ユーザがドライバ722を直線的に進めると、ドライバ722は、ユーザが回転運動を与える必要なく回転する。図示のように、ドライバ722は、駆動部分726及び外側ハウジング730を有する。外側ハウジング730が駆動部分726の上に潰れると、駆動部分726は回転することになる。これは、駆動部分726がピン734のような嵌合部材を有することに起因し、外側ハウジング730は、駆動部分726のピン734と嵌合する螺旋状トラック738のような嵌合部材を有する。このようにして、ドライバ722は、回転アセンブリ260を形成する。バネ742は、外側ハウジング730内に位置決めされ、駆動部分726を前方に押し付けるように構成される。
【0054】
図15を参照すると、別の実施形態により、ネジ送出システム810は、複数のネジとキャリア818に位置決めされたドライバアセンブリ814とを有する。各アセンブリ814は、ネジ826と共に事前装填ドライバ822を有する。図示のように、各ドライバ822は、各ドライバヘッド834の上に予め装填される。カプリング830は、ハンドルを確実に保持することができるあらゆるカプリングとすることができ、標準ハンドル又はバッテリ式ハンドルを受け入れるように適応させることができる。図示の実施形態では、カプリング830は、ハンドルに形成された六角形凹部内に嵌合するようになった六角カプリングである。使用時には、ハンドルは、第1のアセンブリ814に係合することができ、第1のネジ822は、下にある骨又は他の構造に適用することができる。第1のネジ822が所定位置ある状態で、第1のドライバ826を廃棄することができ、ハンドルは、第2のアセンブリ814に適用することができる。この過程は、手順が完了するまで繰り返すことができる。
【0055】
図16A及び
図16Bを参照すると、ネジ送出システム910は、本体914、本体914のボア922を通って延びるドライバ918、ネジキャリッジ924、及び本体914に結合されてボア922及びネジキャリッジ924の両方と連通する線形ネジカートリッジ926を有する。線形ネジカートリッジ926は、線形であり、各ネジが実質的に線形方向に沿って連続して存在するように線形配置のネジ944を保持する。図示のように、本体914は、後部部分930及び後部部分930に結合された前部部分934を有する。ボア922は、本体914の後部及び前部部分930及び934の両方を通って延びる。ドライバ918は、ボア922に摺動可能に係合し、完全にそれを通って延びることができる。
【0056】
ネジカートリッジ926は、本体914の上面に取り付けられる。カートリッジ926は、本体914と共に縦方向に延びる管状本体940によって形成される。管状本体940は、実質的にその長さに沿って延びる管状チャンネル942を有する。図示のように、複数のネジ944は、カートリッジ926の管状チャンネル942内に直線的に位置決めされる。管状本体940は、ネジキャリッジ924と連通状態にあるその遠位端に開口部950を有する。
【0057】
ネジキャリッジ924は、それを通って延びて上側位置と下側位置の間で移動することができるボアを有する。上側位置において、ネジキャリッジ924のボアは、カートリッジ926の開口部950と整列する。下側位置において、ネジキャリッジ924のボアは、本体914のボア922と整列する。従って、本体914のボア922は、このようなネジが下にある構造の中に入る時に、各ネジ944を選択的に受け入れることができる。
【0058】
使用時には、ドライバ918を引き戻すことができ、第1のネジ942は、管状チャンネル942を通して開口部950からキャリッジ924の中に押し込むことができる。次に、キャリッジ924は、下向きに押してボア922の中に押し込むことができる。次に、ドライバ918は、押し進められ、それによってボア922に沿って及び本体914から直接にネジと係合して進めることができる。好ましくは、アセンブリ16のようなアラインメントアセンブリは、ドライバをネジヘッドの駆動特徴部に整列させるのを補助するように利用される。第1のネジが適正に埋め込まれた状態で、ドライバ918は後退することができ、この過程は繰り返すことができる。
【0059】
図17を参照すると、ネジ送出システムは、各ドライバが、事前装填ファスナを組織の中に駆動するように個々に方向付けすることができるように、キャリアの周りで回転するように構成された複数の事前装填ドライバを有することができる。図示のように、ネジ送出システム1010は、キャリア1014、キャリア1014のボア1022を通って延びるドライバ1018、及びキャリア1014に取り付けられた複数のブレードアセンブリ1026を有する。キャリア1014は、キャリア1014の外面の近くに延びるトラック1030を有する。トラック1030は、ブレードアセンブリ1026を担持する。キャリア1014はまた、ボア1022の中に終端するより大きいボア1034を有する。ボア1034は、ドライバ1018と接触してこれを前方に付勢するバネ1038を収容する。
【0060】
ドライバ1018は、基部1042及び基部1042から延びるシャフト1046を有する。
図17に示すように、シャフト1046は、キャリア1014のボア1022を通って延び、基部1042は、ドライバ1018が前方に付勢される時にドライバ1022がキャリア1014から抜けるのを防止するように表面1050と当接する。従って、基部1042は、シャフト46の外径及びボア1022の内径の両方よりも大きい直径を有する。
【0061】
各ブレードアセンブリ1026は、ドライバヘッド1058の上に事前装填されたネジ1054を有する。図示のように、各ドライバヘッド1058は、トラック1030に沿って進み、その底部に形成された凹部1062を有する。凹部1062は、
図17に示すように、シャフト1046の端部を受け入れるような大きさにすべきである。
【0062】
使用時には、ドライバ1018は、引き戻すことができ、バネ1066は、第1のブレードアセンブリ1026をボア1022の開口部に向けて進める。ブレードアセンブリ1026が所定位置にある状態で、ドライバ1018は、シャフト1046の端部がドライバヘッド1058の凹部1062と係合することを可能にするように解除することができる。第1のネジ1054が埋め込まれると、ドライバ1018は、引き戻すことができ、第2のブレードアセンブリ1026は、埋め込まれるように位置決めすることができる。この過程は、手順が完了するまで繰り返すことができる。
【0063】
図18を参照すると、ネジ送出システムは、選択的に使用することができる複数のブレードアセンブリを有することができる。図示のように、ネジ送出システム1110は、キャリア1114と、キャリア1114の空洞1122内に収容された複数のブレードアセンブリ1118とを有する。キャリア1114は、その外壁に形成された複数の開口1126及びその遠位端にある開口部1128を有する。図示の実施形態では、システム1110は、空洞1122内に収容された3つのアセンブリ1118を有する。
【0064】
各ブレードアセンブリ1118は、その遠位端にあるヘッド部分1132と、その近位端にある押下可能ボタン1134とを有する細長シャフト1130を有する。各ヘッド部分1132は、その上に事前装填されたネジ1140を有し、各ボタン1134は、キャリア1114によって形成されたそれぞれの開口1126を出て延びる。
【0065】
使用時には、第1のボタン1134を押し下げて第1のアセンブリ1118を開口部1128から進め、それによって埋め込むべき第1のネジ1140を露出することになる。第1のネジが埋め込まれた後に、第1のアセンブリ1118は後退することができ、第2のアセンブリ1118は、埋め込むための第2のネジ1140を露出するのに使用することができる。この手順は、全てのアセンブリ1118が使用されるまで繰り返すことができる。
【0066】
実施形態及びそれらの利点を詳細に説明したが、特許請求の範囲によって定められる本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変形、置換、及び変更を本明細書に行うことができることを理解すべきである。更に、本出願の範囲は、本明細書に説明する処理、機械、製造、材料の組成、手段、方法、及び段階の特定的な実施形態に限定されることを意図しない。当業者は、本明細書に説明する対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行するか又は実質的に同じ結果を達成する既存の又は今後に開発されることになる処理、機械、製造、材料の組成、手段、方法、又は段階を本発明によって使用することができることを本発明の開示から容易に理解するであろう。本発明の様々な修正及び変更は、特許請求の範囲の広範な範囲から逸脱することなく行うことができることは当業者によって認められるであろう。それらの一部は、上に説明されており、その他は、当業者に明らかであろう。更に、本発明は、当業者によって理解されるように実施形態のいずれの特徴及びその自然な変形のあらゆる組合せも包含する。
【0067】
更に、開示したネジ送出システムは、1つ又はそれよりも多くのカートリッジを単独で、又はアセンブリ31のようなアラインメントアセンブリとの組合せで、更にドライバ22のようなドライバとの組合せで有するキットとして提供することができることを認めるべきである。各カートリッジは、ネジシャフト直径、ネジ長さのような同じか又は異なる寸法、及びネジヘッド構成(例えば、平坦、フィリップス、又は六角形など)を有するネジを保持することができる。
【符号の説明】
【0068】
10 ネジ送出システム
14 キャリア
18 カートリッジ
22 ドライバ
26 ノーズ
A 横方向
L 縦方向
R 横断方向回転軸
T 横断方向