特許第5722833号(P5722833)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5722833
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】事務用ワゴン
(51)【国際特許分類】
   A47B 31/00 20060101AFI20150507BHJP
   A47B 17/00 20060101ALI20150507BHJP
【FI】
   A47B31/00 Z
   A47B31/00 C
   A47B17/00 C
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-152301(P2012-152301)
(22)【出願日】2012年7月6日
(65)【公開番号】特開2014-14420(P2014-14420A)
(43)【公開日】2014年1月30日
【審査請求日】2014年7月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】505455978
【氏名又は名称】コイズミファニテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作
(74)【代理人】
【識別番号】100101328
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 実夫
(72)【発明者】
【氏名】鍛冶 勝
(72)【発明者】
【氏名】戸田 祐希利
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−033357(JP,A)
【文献】 特開2010−022620(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00−41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
机の横や天板下の空間において使用する事務用ワゴンであって、
左右側面板および上面板を含む略直方体状の本体枠と、前記本体枠の前面に配置され、本体枠内から前方へ引き出し可能な収容室とを有するワゴン本体、
前記本体枠の前記左右側面板の上端面上に立設された左上側面板および右上側面板、並びに
前記左上側面板および右上側面板を跨ぐように、前記左右上側面板の上端面に、下面両側部が固定されたワゴン天板、を含み、上述の組み立て態様において、背の高いワゴンとなっており、
前記ワゴン天板、左上側面板および右上側面板は、前記ワゴン本体から分解可能にされており、分解後、
前記左上側面板および右上側面板は、前記本体枠の前記上面板の上に重ねてちょうど収まるように載置可能にされており、
前記左上側面板および右上側面板を前記上面板の上に載置した後、載置した左右上側面板の上に当接して、左右上側面板を覆うように、前記本体枠の左右側面板の各上端面に、前記ワゴン天板の下面両側部を固定可能な構造を有し、
前記左上側面板および前記右上側面板を前記上面板の上に載置したときの上述の組み立て態様において、背の低いワゴンとなることを特徴とする、事務用ワゴン。
【請求項2】
背の高いワゴンとなっている状態での前記本体枠の前記左右側面板の前記上端面および前記左右上側面板の前記端面を互いに解除可能に連結する第1の連結構造と、
背の高いワゴンとなっている状態での前記左右上側面板の前記端面および前記ワゴン天板の前記下面両側部を互いに解除可能に連結する第2の連結構造と、
背の低いワゴンとなっている状態での前記本体枠の前記左右側面板の各上端面に、前記ワゴン天板の前記下面両側部を解除可能に固定する固定構造とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の事務用ワゴン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、事務用ワゴンに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、事務用ワゴンの天板の高さを調整可能とすることが提案されている。具体的には、事務用ワゴンは、箱状の本体と、この本体から上方に突出しており突出量が調整可能な支柱と、この支柱の上端に固定された天板とを有しており、本体からの支柱の突出量が段階的に調節できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−262136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の支柱の構造は、複雑であった。
一方で、組み立て態様を変更することで、天板の高さを調節、特に低くできるような事務用ワゴンが要望されている。
そこで、この発明の目的は、天板の高さを調節できる簡素な構造の事務用ワゴンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、机の横や天板下の空間において使用する事務用ワゴンであって、左右側面板および上面板を含む略直方体状の本体枠と、前記本体枠の前面に配置され、本体枠内から前方へ引き出し可能な収容室とを有するワゴン本体、前記本体枠の前記左右側面板の上端面上に立設された左上側面板および右上側面板、並びに前記左上側面板および右上側面板を跨ぐように、前記左右上側面板の上端面に、下面両側部が固定されたワゴン天板、を含み、上述の組み立て態様において、背の高いワゴンとなっており、前記ワゴン天板、左上側面板および右上側面板は、前記ワゴン本体から分解可能にされており、分解後、前記左上側面板および右上側面板は、前記本体枠の前記上面板の上に重ねてちょうど収まるように載置可能にされており、前記左上側面板および右上側面板を前記上面板の上に載置した後、載置した左右上側面板の上に当接して、左右上側面板を覆うように、前記本体枠の左右側面板の各上端面に、前記ワゴン天板の下面両側部を固定可能な構造を有し、前記左上側面板および前記右上側面板を前記上面板の上に載置したときの上述の組み立て態様において、背の低いワゴンとなることを特徴とする、事務用ワゴンである。
【0006】
請求項2記載の発明は、背の高いワゴンとなっている状態での前記本体枠の前記左右側面板の前記上端面および前記左右上側面板の前記端面を互いに解除可能に連結する第1の連結構造と、背の高いワゴンとなっている状態での前記左右上側面板の前記端面および前記ワゴン天板の前記下面両側部を互いに解除可能に連結する第2の連結構造と、背の低いワゴンとなっている状態での前記本体枠の前記左右側面板の各上端面に、前記ワゴン天板の前記下面両側部を解除可能に固定する固定構造とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の事務用ワゴンである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、組み立て態様を変更することで、背の高いワゴンおよび背の低いワゴンのいずれかを組み立てることができる。従って、ワゴン天板の高さを調節することができる。また、ワゴン天板の高さ調節は、組み立て態様を変更することで実現されるので、高さ調節のための構造を簡素化できる。ひいては、事務用ワゴンの高さを低くできる。また、背の低いワゴンになったときには、背の高いワゴンにするときに用いる左右上側面板は、上面板に重ねられてワゴン天板の下に収容されるので、邪魔にならず、また見栄えもよい。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、例えば、第1および第2の連結構造を解除することにより、背の高い事務用ワゴンからワゴン天板および左右上側面板を取り外すことができる。また、固定構造の解除により、背の低い事務用ワゴンからワゴン天板および左右上側面板を取り外すことができる。従って、組み立て態様を容易に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】この発明の一実施形態の事務用ワゴン1の正面図であり、図1(a)に背の高い組み立て態様を示し、図1(b)に背の低い組み立て態様を示す。
図2】背の高い組み立て態様の事務用ワゴン1の分解斜視図である。
図3】第1の連結構造21の模式的な一部断面分解図である。
図4】背の低い組み立て態様の事務用ワゴン1の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態の事務用ワゴン1の正面図であり、図1(a)には背の高い組み立て態様を示し、図1(b)には背の低い組み立て態様を示す。
図1(a)を参照して、事務用ワゴン1は、全体として箱状をなしている。事務用ワゴン1は、下部に配置された箱状のワゴン本体2と、このワゴン本体2の上に配置された門形の棚部3とを有している。また、事務用ワゴン1は、移動するための車輪4を有しており、例えば、机(図示せず)の横や、この机の天板下の空間において使用される。
【0011】
棚部3は、組み立て態様を変更できるように構成されている。具体的には、棚部3は、左上側面板6および右上側面板7、並びにワゴン天板8を有している。棚部3が、図1(a)に示す組み立て態様(背の高い組み立て態様ともいう。)に組み立てられたときには、事務用ワゴン1は、背の高いワゴンになる。
一方、棚部3が図1(b)に示す組み立て態様(背の低い組み立て態様ともいう。)に組み立てられたときには、左上側面板6および右上側面板7がワゴン天板8と平行に且つ水平に重ね合わされており、事務用ワゴン1は背の低いワゴンになる。
【0012】
図2は、背の高い組み立て態様の事務用ワゴン1の分解斜視図である。
図1(a)および図2を参照して、ワゴン本体2は、略直方体状の本体枠10と、本体枠10の前面に配置された収容室11とを有している。
収容室11は、上方に開放された箱形状をなし、本体枠10内から前方へ引き出し可能とされている。収容室11の側面と、本体枠10の側面とは、互いに係合する直動案内機構12,13を介してスライド可能に連結されている。収容室11は、引出しとして利用できる。
【0013】
本体枠10は、左側面板15と、右側面板16と、上面板17と、下面板18とを有している。左側面板15と右側面板16とが、左右方向について互いに対向しており、収容室11の左右両側に配置されている。上面板17と下面板18とが、上下方向について互いに対向しており、収容室11の上下両側に配置されている。本体枠10の下面には、複数のキャスタータイプの車輪4が取り付けられている。
【0014】
背の高い組み立て態様では、左上側面板6および右上側面板7の板厚方向は、左右方向に平行に配置されている。左上側面板6は、本体枠10の左側面板15の上端面15a上に立設されて固定されており、第1の連結構造21により解除可能に互いに連結されている。右上側面板7は、本体枠10の右側面板16の上端面16a上に立設されて固定されており、第1の連結構造21により解除可能に互いに連結されている。連結状態では、左上側面板6と本体枠10の左側面板15の外側の側面同士は、互いに面一に接続されており、事務用ワゴン1の側面を構成している。右上側面板7と本体枠10の右側面板16の外側の側面同士も同様である。
【0015】
第1の連結構造21は、左上側面板6について複数カ所、例えば前後に所定間隔で並ぶ3箇所に設けられており、右上側面板7についても同様に設けられている。
また、ワゴン天板8が左上側面板6および右上側面板7を跨ぐようにして、当該ワゴン天板8の下面側部8aと左上側面板6の上端面6aとが互いに固定されており、これとともに、当該ワゴン天板8の下面側部8aと右上側面板7の上端面7aとが互いに固定されており、具体的には、第2の連結構造22により解除可能に互いに連結されている。
【0016】
第2の連結構造22は、左上側面板6について複数カ所、例えば前後に所定間隔で並ぶ3箇所に設けられており、右上側面板7についても同様に設けられている。
この実施形態では、第1の連結構造21と、第2の連結構造22とは、互いに同じに構成されている。第1および第2の連結構造21,22の互いに対応する構成要素には、互いに同じ名称および符合を付しておく。以下では、左上側面板6にある複数のうちの1つの第1の連結構造21を中心に説明する。
【0017】
図3は、第1の連結構造21の模式的な一部断面分解図である。
図2および図3を参照して、第1の連結構造21は、一方の連結面としての左側面板15の上端面15aから突出する係合軸24と、この係合軸24の突出端に設けられたくびれ状の係合突部25と、他方の連結面としての左上側面板6の下端面6bの凹部26内に回転可能に配置されており側方から回転させることにより係合軸24の係合突部25と係合して係合軸24を引っ張り可能なカム体27とを有している。
【0018】
係合軸24は、固定部としての雄ねじ部28と、円柱部29と、前述の係合突部25とを有している。雄ねじ部28が、一方の連結面としての本体枠10の左側面板15の上端面15aに設けられた雌ねじ孔30にねじ嵌合しており、これにより固定されている。雌ねじ孔30は、具体的には、左側面板15の上端面15aに形成された孔31に、雌ねじ部材32が埋設状態で固定されることにより構成されている。雌ねじ部材32は、筒状をなし、その内周に雌ねじが形成されている。
【0019】
係合軸24の円柱部29と係合突部25とは、上端面15aから突出しており、左上側面板6の凹部26に挿入される。
この凹部26は、左上側面板6の下端面6bに開口する縦孔33と、左上側面板6の内側の側面に開口する横孔34とを有している。縦孔33および横孔34は、有底に形成されており、互いに奥部同士で互いに交差して連通している。縦孔33には、係合軸24の円柱部29および係合突部25が挿入される。また、横孔34にはカム体27が回転可能に装着される。
【0020】
カム体27は、有底の略円筒形状をなしている。カム体27の底面には、十字溝が形成されている。この十字溝は、回転させるときに工具により操作可能な操作部として機能する。カム体27の内周面は、係合突部25と係合するカム面36を含んでいる。このカム面36は、回転方向に対して傾斜する傾斜面、例えば、回転中心に対して偏心した湾曲面により形成されている。また、カム体27は、外周面に内部と連通する開口37を有している。この開口37を通じて、係合突部25は、カム体27の内部に入ることができる。カム体27が横孔34に沿って一方の向きに回転すると、係合突部25とカム面36とが係合することができ、さらに、カム面36が係合突部25を押し上げて、係合軸24を引っ張り込むようになっている。これにより、係合軸24およびカム体27を介して、左側面板15および左上側面板6を互いに締結することができる。
【0021】
また、逆の操作により、カム体27と係合軸24との係合を解除することができる。すなわち、カム体27を逆向きに回転させると、カム体27の開口37が縦孔33に連通する位置に達し、係合軸24をカム体27および凹部26の縦孔33から引き抜くことができる。
また、第2の連結構造22は、一方の連結面としてワゴン天板8の下面側部8aから突出する係合突部25を有する係合軸24と、他方の連結面としての左右上側面板6,7の上端面6a,7aに形成された凹部26内に回転可能に配置されており回転することにより係合軸24の係合突部25と係合して係合軸24を引っ張り可能なカム体27とを有している。第2の連結構造22においても、第1の連結構造と同様にして、連結し、またその連結を解除することができる。
【0022】
このように、第1の連結構造21および第2の連結構造22による連結を解除することにより、左上側面板6、右上側面板7、およびワゴン天板8を、背の高い組み立て態様のワゴン本体2から分解することができる。
図4は、背の低い組み立て態様の事務用ワゴン1の分解斜視図である。
図1(b)および図4を参照して、ワゴン本体2から左上側面板6、右上側面板7、およびワゴン天板8が分解された後、左上側面板6および右上側面板7が、本体枠10の上面板17の上に重ねて載置される。さらに、左上側面板6および右上側面板7を覆うように、ワゴン天板8が載置される。
【0023】
背の低い組み立て態様では、左上側面板6および右上側面板7の板厚方向は、上下方向に平行に配置されている。また、ワゴン天板8は、上面板17に載置した左上側面板6および右上側面板7に当接しており、ワゴン天板8の下面両側部8aが、本体枠10の左側面板15の上端面15aおよび右側面板16の上端面16aに、後述する固定構造40により解除可能に固定される。これにより、背の低い組み立て態様での事務用ワゴン1の組立が完了する。
【0024】
また、背の低い組み立て態様においては、左上側面板6および右上側面板7は、本体枠10の上面板17の上に重ねてちょうど収まるように構成されている。
例えば、左右方向については、左上側面板6の幅寸法L1と右上側面板7の幅寸法L2は、互いに等しく(L1=L2)されている。左上側面板6の幅寸法L1と右上側面板7の幅寸法L2との和の値(L1+L2)と、左右方向についての本体枠10の左側面板15と右側面板16との間隔(L3)とが、互いに等しく(L3=(L1+L2))されている。
【0025】
また、上下方向については、左上側面板6の板厚T1と右上側面板7の板厚T2とは、互いに等しく(T1=T2)されている。上面板17からの左側面板15の突出量H1と、上面板17からの右側面板16の突出量H2とが、互いに等しく(H1=H2)されている。上面板17からの左側面板15(右側面板16でもよい)の突出量H1,H2と、左上側面板6(右上側面板7でもよい)の板厚T1,T2とが、互いにほぼ等しくされている。なお、後述するように固定構造40による締め付け状態において、前述の突出量H1,H2と、左右上側面板6,7の板厚T1,T2とが実質的に等しくなるような寸法設定とされていればよい。
【0026】
固定構造40は、本体枠10の上面板17に形成された貫通孔41と、左上側面板6および右上側面板7に形成された貫通孔42と、ワゴン天板8の下面からねじ嵌合可能な雌ねじ孔44と、この雌ねじ孔44にねじ嵌合する雄ねじ部材45とを含んでいる。雄ねじ部材45は、具体的にはボルトである。
貫通孔41,42は、対応する上面板17、左上側面板6、および右上側面板7を板厚方向に貫通している。また、上面板17に、左上側面板6および右上側面板7が載置され、その上にワゴン天板8が載せられた状態で、貫通孔41,42および雌ねじ孔44は、互いに対向して連通するように、互いに位置合わせされて形成されている。また、雌ねじ孔44は、下方に開口した有底の孔である。
【0027】
雄ねじ部材45は、上面板17の貫通孔41、左上側面板6(または右上側面板7)の貫通孔42を貫通し、雌ねじ孔44にねじ嵌合する。この状態で、雄ねじ部材4のねじを締めると、雄ねじ部材45の頭部とワゴン天板8の下面との間に、上面板17、左上側面板6(または右上側面板7)が、締め付け状態で固定される。
また、固定構造40による固定を解除することにより、ワゴン天板8、左上側面板6および右上側面板7は、背の低い組み立て態様のワゴン本体2から分解することができる。これにより、前述したように、背の高い組み立て態様で事務用ワゴン1を組み立てることができる。
【0028】
このように、組み立て態様を変更することで、背の高いワゴンおよび背の低いワゴンのいずれかを組み立てることができる。従って、ワゴン天板8の高さを調節することができる。また、ワゴン天板8の高さ調節は、組み立て態様を変更することで実現されるので、高さ調節のための構造を簡素化できる。ひいては、背の低いときの事務用ワゴン1の高さを低くできる。また、背の低いワゴンになったときには、背の高いワゴンにするときに用いる左上側面板6および右上側面板7は、上面板17に重ねられており、ワゴン天板8は、低い位置に配置されている。ワゴン天板8の下に収容されるので、邪魔にならず、また見栄えもよい。
【0029】
また、第1および第2の連結構造21,22を解除することにより、背の高い事務用ワゴン1からワゴン天板8および左右上側面板6,7を取り外すことができる。また、固定構造40の解除により、背の低い事務用ワゴン1からワゴン天板8および左右上側面板6,7を取り外すことができる。従って、組み立て態様を容易に変更できる。
また、背の高いワゴンとなっている状態では、固定構造40の貫通孔42は利用しないが、側方に開放されており、目立ち易い。そこで、貫通孔42が目立たないように貫通孔42を覆う覆い部材(図示せず)が設けられるのが好ましい。これにより、貫通孔42が目立たず、見栄えがよくなる。
【0030】
覆い部材は、例えば、貫通孔の直径よりも大きな直径を有した紙、樹脂などで形成された円形のシートである。このシートの片面に接着剤が塗布されている。覆い部材は、貫通孔42の両側の開口に設けてもよいし、左右の外側の開口のみに設けてもよく、少なくとも一方の開口に設けるようにすればよい。
また、この発明の実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。例えば、背の低い組み立て形態のときの上面板17の上に載置された左右上側面板6,7の向きや姿勢は、前述の実施形態のように左右上側面板6,7を左右に並べてもよいし、この他、左右上側面板6,7を前後に並べてもよい。また、左右上側面板6,7を、その凹部26の横孔34が上向きに開放されるように配置してもよいし、逆向きにしてもよい。
【0031】
また、第1および第2の連結構造21,22並びに固定構造40としては、前述した構成に限らず、その他の公知の構成を採用することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0032】
1 事務用ワゴン
2 ワゴン本体
6 左上側面板
6a,7a,15a,16a 上端面
7 右上側面板
8 ワゴン天板
8a 下面側部
10 本体枠
11 収容室
15 左側面板
16 右側面板
17 上面板
21 第1の連結構造
22 第2の連結構造
40 固定構造(固定可能な構造)
図1
図2
図3
図4