(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
飲食物搬送装置の搬送路に載せられた飲食物収容体に収容されて搬送される飲食物を管理するための飲食物管理装置であって、前記飲食物収容体は、飲食物が盛られた容器を載置するための容器載置部を有する載置台と、この載置台の容器載置部上を覆うための蓋体とが備えられて、前記蓋体は容器載置部に対して開閉可能に取り付けられ、また飲食物管理装置は、前記飲食物収容体に収容される飲食物の種類を表す情報が書き込まれてこの飲食物収容体に設けられるICタグと、前記搬送路を介して搬送される前記飲食物収容体の前記ICタグから飲食物の種類を表す情報を読み取るための読み取り器と、前記搬送路を介して搬送される前記飲食物収容体の蓋体の開閉を検出するための開閉検出器と、前記読み取り器により読み取った情報と前記開閉検出器で検出した蓋体の開閉情報に基づいて前記飲食物収容体により搬送される飲食物の種類とその数量を算出するためのコントローラが備えられ、前記読み取り器により読み取った情報と前記開閉検出器で検出した蓋体の開閉情報に基づいて、前記容器の取り出しにより蓋体が開いた飲食物収容体に収容されていた飲食物の種類とその数量を前記コントローラにより算出するようにしていることを特徴とする飲食物管理装置。
【背景技術】
【0002】
一般に回転寿司店と称される飲食店では、客席に沿って循環移動する搬送路を備えた飲食物搬送装置が設置され、調理人が寿司などの飲食物を例えば皿に載せた上で飲食物搬送装置の搬送路上に移し替えて客席に順次搬送する一方、顧客は順次送られてくる寿司などの飲食物を好みに応じて搬送路から適宜取り出して食するようにしている。
以上の飲食物搬送装置を備えた店舗では、搬送される寿司は乾燥し易いし他の客に誤って触れられることも考えられるので、寿司を衛生的に提供することや寿司の乾燥を防止する必要がある。
そこで出願人は、先に、飲食物が盛られた容器を載置するための容器載置部を有する載置台と、この載置台の容器載置部上を覆うための蓋体を容器載置部に対して開閉可能に取り付けるとともに容器載置部上への皿の載置に伴い蓋体を閉動作させ容器載置部上からの皿の取り出しに伴い蓋体を開動作させるための開閉機構が備えられた飲食物収容体を開発して、前記した不具合を解消するようにした。
【0003】
ところで、以上の飲食物搬送装置では、飲食物収容体に入れられて搬送される飲食物中、飲食物収容体から取り出されて食された飲食物の種類や個数を把握して、随時厨房に報知することで、厨房での飲食物作成作業がよりスムーズに行なえる。
また以上の搬送装置においては、搬送路に載せられた飲食物は、顧客が取り出すまでは搬送路上を周回し続けるのであり、そのため搬送路上を周回する飲食物が長時間に渡って搬送路から取り出されない場合には、飲食物の品質が時間の経過と共に低下し、結果として品質の低下した飲食物を顧客に提供してしまう不具合がある。
【0004】
そのため。従来では、例えば飲食物が載せられる皿にICタグを取付け、搬送路を介して送られてくる皿のICタグに書き込まれた情報を読み取り器により読み取って、食された飲食物の内容等をコントローラにより随時判別して厨房に報知することで、厨房での作業を高めたりあるいは搬送路上に載せられた飲食物中、所定時間の経過したものを判別して搬送路から取り出せるようにしている。(特許文献1参照)
しかしながら例えば座席数が約200席程度の店舗では、通常1店舗あたり約1600 枚程度の大量の皿が必要とされるため、これら皿にすべてICタグを取り付けると、全体としてイニシャルコストがかさむ不具合がある。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、寿司店舗内を平面的に表したものである。
この寿司店舗は、
図1及び
図2に示されるように、客室S2に設置するテーブルTと、厨房室Slの前面乃至テーブルTに沿って配置した仕切ハウジング2と、仕切ハウジング2上に周回状に設けられて厨房室Sl内で皿Pに盛った寿司等を各テーブルTに搬送するための搬送路3を備えた飲食物搬送装置4が備えられている。
【0011】
仕切ハウジング2は、
図2に示すように、所定間隔開けて相対向する側壁21・22とこれら両側壁21・22の上端及び下端を結ぶ上壁23及び底壁から断面ボックス状に形成されたものであって、厨房室Slの前面に沿って配設されてこの厨房室S1と客室S2とを区画する第1ハウジング部2aと、第1ハウジング部2aの長手方向両端から屈曲して客室S2内に平行に延びる第2、第3、第4ハウジング部2b・2c・2dとから成り、第2、第3・第4ハウジング部2b・2c・2dにおける側壁21・22の外側方には、前記したテーブルTが配置されている。
【0012】
飲食物搬送装置4を構成する搬送路3は、各ハウジング部2a・2b・2c・2dの上壁23に設けた凹所31と、この凹所31内をモータ駆動により循環移動する無端状のフラットチエンコンベア32が備えられているのであって、このフラットチエンコンベア32が特許請求範囲に記載の搬送路3を構成している。
なお容器としての皿Pは、既知のとおり、平面視円形の皿板P1とこの皿板P1の下面より下方に突出する円筒状の高台P2から構成されている。
また
図2おいて40は、飲食物循環搬送装置3における搬送路30の上方に配設された注文搬送装置であって、
飲食物搬送装置4における搬送路30の往路部分及び復路部分の上方位置にそれぞれ個別に配設されている。
この注文飲食物搬送装置40は、注文の飲食物を載せて走行する搬送手段としての搬送体40aと、この搬送体40aの走行路を構成する左右一対の走行案内レール40bと、搬送体40aを走行案内レール40bに沿って走行させるための駆動装置40cが備えられている。
【0013】
図において符号5で示す飲食物収容体は、飲食物搬送装置4のフラットチエンコンベア32上に載せて用いるものであり、次にこの飲食物収容体5を説明する。
飲食物収容体5は、基本的には、前述の皿Pを載置するための容器載置部60を有する載置台6と、この載置台6の容器載置部60上を覆うための蓋体7と、容器載置部60上への皿4の載置に伴い蓋体7を閉動作させるとともに容器載置部60上からの皿Pの取り出しに伴い蓋体7を開動作させるための開閉機構8から構成されている。
【0014】
載置台6は、
図3に示されるように、容器載置部60が円筒状のべース筒61の上端に一体に形成されている。この容器載置部60は、平面視円形のプレート状に形成された載置板62から構成され、この載置板62上に皿Pが載置されるようになっている。
また載置板62の上面には、皿Pの高台P2の下端部外周が係合可能なストッパ62aが突設されている。このストッパ62aの内周面は、高台P2の外周面に沿って密接する平面視湾曲状に形成されている。
【0015】
蓋体7は、
図3にも示すように、椀状に形成された蓋本体71と、この蓋本体71の後端部から下方に延びる左右一対のアーム片72を備えている。蓋体7は、前記の容器載置部60の上面に対して開閉可能に取り付けられ、容器載置部60に載置された皿P上の飲食物(寿司F)を蓋本体71で覆うようになっている。
具体的には、枢軸73がアーム片72に一体形成されている。容器載置板62の上面後端部には、アーム片72の外側位置でアーム片72と対向する左右一対の支持片63が突設されている。この支持片63の上部には、嵌合孔が開けられており、この嵌合孔への枢軸73の嵌合により、蓋本体71が容器載置部60に対し枢軸73を支点にして上下方向に揺動可能に支持される。
また蓋本体71の外周縁には手指が通過可能な切り欠き74が設けられ、皿Pの取り出しに際しては、この切り欠き74の部分から手指を入れて皿板P1の周縁部を掴むようにしている。
【0016】
開閉機構8は、
図5にも示すように、載置台6の容器載置部60の上面に前後方向にスライド可能に設けられた作動体81と、この作動体81を容器載置部60の前方向に向かって付勢させるための付勢手段としてのコイルスプリング82を備えている。
作動体81には、その下面に左右一対のガイド部材83とコイルスプリング82の取付片84が突設されている。このガイド部材83は容器載置部60の載置板62に開設された前後方向に延びるガイド孔62aに前後移動自由に遊挿されており、また取付片84は、載置板62に開設された前後方向に延びる長孔62bに前後移動自由に遊挿されている。コイルスプリング82は、前記した取付片84と、載置板62の下面の前部側に設けられた取り付け片62cとの間に架け渡されている。これにより、作動体81は、載置板63上においてガイド部材83を介しガイド孔(図示せず)に沿って前後方向に移動可能に構成されている。また、作動体81は、後方への移動に伴って伸びるコイルスプリング82のばね反力により前方向(
図5において右方向)に常に付勢されている。
【0017】
作動体81には、
図5にも示すように、皿Pの高台P2の外周面が密接するように平面視湾曲面状の受け止め面81aが形成されている。また、作動体81の後端部両側には、上方に延びる左右一対の突片85が設けられ、これら突片85の外側面には連結軸86が突設されている。これらの連結軸86は、アーム片72の下端部に形成されたスリット状の長孔75に介装されることで、作動体81の後方(
図5において左方向)へのスライドに伴って蓋本体71が閉鎖方向に揺動するとともに作動体81の前方へのスライドに伴って蓋本体71が開放方向に揺動するようになっている。
【0018】
以上の飲食物収容体5において、皿Pが容器載置部60の載置板62上に載置されていない状態では、作動体81がスプリング82のばね反力により容器載置部60に対して前方に移動しているので、蓋本体71は
図4にも示すように開放状態に維持されている。
【0019】
以上の構成からなる飲食物収容体5の使用態様を説明する。
先ず、調理人が寿司Fを皿Pの皿板P1上に盛った後、皿板P1の周縁部を手で持って、フラットチエンコンベア32上に置かれた飲食物収容体5の載置板62上に皿Pを載せる。そして、そのPを載置板62に対して後方に向けて押し込む。すると、開閉機構8の作動体81が受け止め面81aを介して皿45の高台47の外周面で押されて後方に移動する。これにより、作動体81の連結軸86が蓋体7の長孔75を後向きに押すので、蓋本体71が枢軸73を中心として載置板62の上面を閉じる方向に揺動する。そして、高台42の下端部前側の外周面がストッパ62aに係合するところまで皿Pが後方に移動した時点で、
図6にも示すように、高台P2の前部及び後部が容器載置部60のストッパ62aと作動体81の受け止め面81aとにより挟持される。これにより、皿板P1上の寿司Fが蓋本体71で覆われる位置で皿Pが載置台6上に保持されるとともに、蓋本体71も閉鎖位置で保持されるので不用意に開かない。
【0020】
一方、顧客は、蓋本体71の切り欠き74を介して外周縁の外方に一部突出している皿板P1の縁部分を手で持って皿Pを持ち上げると、ストッパ62aと高台P2との当接が解除されて、作動体81がスプリング82の作用により復動し、これにより、蓋本体71は開いて開放状態が維持される。
このように、寿司Fの搬送に際して前記の飲食物収容体5を用いることにより、皿Pに盛られた寿司Fが不用意に乾燥することが抑制され得るし、また顧客が誤って寿司Fに手などを触れることを防ぐこともできる。
【0021】
本発明は、飲食物収容体5に収容されて飲食物搬送装置4により搬送される飲食物を管理するための飲食物管理装置であって、次にこの飲食物管理装置を説明する。
図に示す飲食物管理装置は、飲食物収容体5に設けられたRFIDと称される円板状のICタグ9と、前記した搬送路3を介して搬送される飲食物収容体5のICタグ9に書き込まれた情報を読み取るための読み取り器1と、飲食物収容体5の蓋体7の開閉を検出するための開閉検出器10と、読み取り器1により読み取られたICタグ9の情報と開閉検出器10で検出した蓋体7の開閉情報に基づいて搬送路3を介して搬送される飲食物の情報を算出するためのコンピューターから構成されたコントローラ11と、コントローラ11で算出した各種情報を報知するためのモニター12と、蓋飲食物収容体5の蓋体7を開動作させるための蓋体開放装置13が備えられている。
【0022】
ICタグ9は、蓋体7の上面に着脱可能に取り付けられるホルダー90に装着している。
ホルダー90は、
図8にも示すように、蓋体7の頂部に設けた貫通孔76に挿嵌可能な脚部91と、飲食物の種類名を掲載するための掲載部92が備えられ、前記脚部91を貫通孔76に挿嵌することで、
図3に示すように蓋体7に対して取り外し可能に取り付けられる。
なお掲載部92には、ホルダー90に装着したICタグ9に書き込まれた固有番号と対応する飲食物の種類が掲載されている。
読み取り器1及び開閉検出器10は、食された飲食物の種類並びに個数等の情報を得るための第1読み取り器1a及び第1開閉検出器10aと、所定時間食されることなく搬送路3上に滞留している飲食物の情報を得るための第2読み取り器1b及び第2開閉検出器10bから構成されている。
第1読み取り器1aを構成する後記のアンテナA及び第1開閉検出器10aは、第4ハウジング部2dにおける搬送路3の搬送方向中間位置に設けられ、第2読み取り器1b構成する後記のアンテナA及び第2開閉検出器10bは、第4ハウジング部2dにおける搬送路3の搬送方向終端部に設けられている。
各読み取り器1a・1bは、リーダー本体RとアンテナAから構成された既知構造のICタグリーダーが用いられ、アンテナAが搬送路3の上方に配置され、アンテナAを介してリーダー本体Rで、各ICタグ9の固有番号やあらかじめライターにより書き込んだ飲食物の種類を表す個別番号を読み取るようにしている。
【0023】
第1、第2開閉検出器10a・10bは、
図2にも示すように、1つの発光素子Lと上下2段に配置した2個の受光素子M1・M2から構成され、発光素子Lが搬送路3の搬送方向と直交する方向一方側に、また受光素子M1・M2が搬送路3の搬送方向と直交する方向他方側にそれぞれ配置されている。
そして、第1、第2開閉検出器10a・10bは、飲食物収容体5が各読み取り器1a・1bを通過する時点で、発光素子Lから照射される光が載置台6で遮られて下部受光素子M2で受光されないようにするとともに、この時、飲食物収容体5から皿Pが取り出されて蓋体7が開いていると、発光素子Lから照射される光は上部受光素子M1で受光されるのに対して、皿Pが取り出されずに蓋体7が閉じている状態では、発光素子Lから照射される光は主として皿Pで遮られて上部受光素子M1で受光されないようにしている。
【0024】
コントローラ11は、第1読み取り器1a及び第1開閉検出器10aからの情報を入力するに伴い、第1読み取り器1aで読み取ったICタグの飲食物情報と、第1開閉検出器10aで検出した蓋体7の開閉状態から、食された飲食物の種類とその個数を算出するとともに、その結果を後記する飲食物管理モニター12aに表示する。
またコントローラ11は、第2読み取り器1b及び第2開閉検出器10bからの情報を入力するに伴い、所定時間食されることなく搬送路3上に滞留している飲食物、即ち、第2読み取り器1bで読み取ったICタグの飲食物情報と、第2開閉検出器10bで検出した蓋体7の開閉状態から、所定時間食されることなく搬送路3上に滞留している飲食物の種類とその飲食物が収容されている飲食物収容体5を算出して、その飲食物収容体5が後記する蓋体開放装置13を通過する時点でこの蓋体開放装置13を作動させると共に、一定時間食されていない飲食物の種類とその飲食物が盛られた皿Pを飲食物収容体5から取り出す指示を後記の時間管理モニター12bに表示するようにしている。
モニター12は、食された飲食物の種類や個数を表示するための飲食物管理モニター12aと、食されることなく搬送路3上に所定時間滞留している飲食物の情報を表示するための時間管理モニター12bから構成され、いずれも厨房室S1に設置されている。
【0025】
蓋体開放装置13は、
図7に示すように、飲食物収容体5に載置された皿Pを押し上げるための容器押し上げ体13aと、この容器押し上げ体13aを作動させるための作動装置13bが備えられ、作動装置13bの動作により、容器押し上げ体13aを介して皿Pを載置台6に対して押し上げて、蓋体7を開動作させるようにしている。
【0026】
次に以上の飲食物管理装置の作用を説明する。
飲食物としての寿司を収容した飲食物収容体5が搬送路3を介して客室S2に順次搬送される一方、顧客は順次送られてくる飲食物収容体5から好みの寿司を取り出して食するのであって、寿司が皿Pとともに取り出されると、飲食物収容体5の蓋体7は開く。
そして、蓋体7の開いた飲食物収容体5が第1読み取り器1a及び第1開閉検出器10aを通過する時点で、第1読み取り器1aによりICタグ9から飲食物の種類を示す番号やICタグの固有番号を読み取るとともに、第1開閉検出器10aにより蓋体7が開いた飲食物収容体5を検出して、これら第1読み取り器1a及び第1開閉検出器10aからの情報に基づき、コントローラ11により、食された寿司の種類及びその個数を算出して、飲食物管理モニター12aに随時表示される。
従って従業員は、飲食物管理モニター12aに表示される種類及び個数に基づいて寿司を作成すれば、厨房室S1に戻ってくる空になった飲食物収容体5に対して食された寿司を速やかに補充して、客室S2に送り込むことが出来る。
【0027】
また蓋体7の閉じた飲食物収容体5が第2読み取り器1b及び第2開閉検出器10bを通過する時点で、第2読み取り器1bによりICタグ9から飲食物の種類を示す番号やICタグの固有番号を読み取るとともに、第2開閉検出器10bにより蓋体7が閉じている飲食物収容体5を検出して、これら第2読み取り器1b及び第2開閉検出器10bからの情報に基づき、コントローラ11により、蓋体7の閉じた飲食物収容体5、即ち寿司が収容されている飲食物収容体5の搬送路3上での滞留時間が予め設定された一定時間以上経過したか否か、換言すれば、飲食物収容体5内に収容した寿司が食されることなく一定時間以上搬送路に滞留しているか否かを判別する。
そして、搬送路3での滞留時間が一定時間以上である場合には、その飲食物収容体5が蓋体開放装置13を通過する時点で、コントローラ13を介して蓋体開放装置13の押し上げ体13aを作動させて、蓋体7を強制的に開放させると共に、更にその飲食物収容体5が時間管理モニター12bの近くに近づいた時点で、蓋体7の開いた前述の飲食物収容体5に収容されている寿司の取り出し指示並びにその寿司の種類を時間管理モニター12bに表示する。
なお時間管理モニター12bへの表示と同時に、寿司の取り出しを喚起させるための警告音を鳴らしてもよい。
【0028】
一方、従業員は、蓋体7の開いた飲食物収容体5に収容されている寿司を皿Pとともに取り出した上で、コントローラ11に連動する取り出し確認ボタン(図示せず)を押すと、前述の飲食物収容体5の搬送路3での滞留時間に関するデータがリセットされ、以降、その飲食物収容体5に新しく収容される寿司の滞留時間の管理が行なわれる。
なお例えば任意の飲食物収容体5を一時休止させる場合には、休止させる飲食物収容体5に装着しているホルダー90を蓋体7から取り外して、寿司の搬送を行なう飲食物収容体5の蓋体7に適宜付け替えることで、ホルダー90並びにICタグ9を遊ばせることなく有効利用することが出来る。
【0029】
斯くして以上の飲食物管理装置では、使用する大量の皿PにICタグ9を取り付けなくとも、換言すれば、搬送路3に置かれる飲食物収容体5にのみICタグ9を取り付けるだけで、食された飲食物の種類や個数等の管理や、食されることなく一定時間以上搬送路3に滞留する飲食物の時間管理が行なえる。
【0030】
以上の実施形態では、飲食物収容体5に収容する飲食物として寿司を例にして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば麺類やみそ汁、アイスクリーム、あるいはショートケーキなどの飲食物でもよい。