【実施例】
【0073】
HPLC分析は、例えば35℃でThermo BetaBasic C18(内径150mm×4.6mm、5μm)カラムまたはWaters Symmetry C18(150mm×4.6mm、3.5μm)カラムを使用して、254nmのUV検出を使用し、流速1mL/分、注入量8μLまたは10μL、および実行働時間42分(実行時間=35分、再平衡時間=7分)で実施し得る。以下の勾配移動相が、好ましい勾配系である。
【0074】
【表1】
【0075】
%純度は、当該技術分野で知られている技術を使用して計算し得る。例えばHPLCを使用して測定される化合物1の純度は、次のように計算し得る。
([化合物1の面積]÷[注入サンプルの総面積])×100%=化合物1純度%
【0076】
HPLC分析のためのサンプルは、例えば約4mLのDI(脱イオン)水またはSWFI(無菌注射用水)を使用して、発明の凍結乾燥ケークを戻すことで調製し得る。水を添加した後、各バイアルを約10秒間、または全固形物が溶解するまで、振盪または超音波処理する。分析のためにおよそ1mLの戻した溶液を取り出して、HPLCバイアルに入れ得る。
【0077】
配合1.(1R)−1−[(3aS、4S、6S、7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチルアミン塩酸塩の調製
塔頂撹拌機、窒素掃引、温度読み取り付き熱電対、1Lの添加漏斗、表面下気体分散管、および補助加熱装置/冷却装置を装着した20LのChemglass(登録商標)ジャケット付き反応装置に、8.0Lの無水メチルtert−ブチルエーテルを装填した。冷却装置は−40℃に設定した。溶剤を撹拌しながら−31.3℃に冷却した。次に温度を−25.7〜−10.0℃に保ちながら、1.75時間かけて714.4g(19.71mol、5.0eq)のHCl(g)を表面下に添加した。次に1.6235kg(3.964mol)のN,N−ビス(トリメチルシリル)−(1R)−1−[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチルアミン(米国特許公開第2005/0240047号明細書(Pickersgillら)で開示されるのと同様の方法によって得られる)を2.1Lのメチルtert−ブチルエーテルに溶解した。次に反応温度を−25〜−10℃に保ちながら、40分間かけて溶液をHCl溶液に添加した。添加完了後、反応を周囲温度に加温して冷却装置を停止させた。反応を周囲温度に暖まらせて、一晩撹拌した。翌朝のGC分析は、反応が完了したことを示した。次に反応を回転蒸発器上で1〜2Lの体積に濃縮した。3Lのヘプタンを混合物に添加して蒸留を継続し、3Lの留出物をさらに除去した。次に1Lの留出物を除去しながら、6Lのヘプタンを小分けしてさらに添加した。前述のとおりに装備を施した20LのChemglass(登録商標)ジャケット付き反応装置に生成混合物を移し、周囲温度で緩慢に一晩撹拌した。翌朝混合物を−15および−10℃に冷却し、1時間撹拌した。1号Whatman(登録商標)濾紙を装着した中型焼結ガラス濾過用漏斗を通して、生成物を濾過した。生成ケークを2Lの冷(0℃)ヘプタンで洗浄し、窒素パージした真空下(29mmHg)オーブン内において35℃で乾燥させた。収率は996.0g(84%)で純度は93.9A%であり、ジアステレオマー比は98.75:1.25(d.e.=97.5%)であった。
【0078】
配合2.6−(2S,3R)−N−[(1R)−1−(1,3,6,2−ジオキサザボロカン−2−イル)−3−メチルブチル}−3−ヒドロキシ−2−{(6−フェニルピリジン−2−イル)ホルムアミド]ブタンアミド(すなわち化合物10)の調製
工程A.6−フェニル−ピリジン−2−塩化カルボニルの調製
塔頂撹拌機、熱電対、デジタル式温度調節器付き加熱マントル、冷却管、および窒素出入口を装着した2Lの三つ口丸底フラスコに、100.0g(0.502mol)の6−フェニル−2−ピリジンカルボン酸および1500mLのトルエン(Kf<0.02重量%)を装填し、次に40℃に加温した。次に添加漏斗を通じて20分間かけて、塩化チオニル(110mL;1.51mol、3eq)を薄いスラリーに添加した。薄いスラリーを75℃に加熱して、それが透明溶液になるまで一晩撹拌した(典型的に10〜16時間)。反応をメチルエステル誘導体としての変換について、HPLCでアッセイした。反応混合物を室温に冷却した後、溶剤および過剰な塩化チオニルを次のようにして真空内で除去した。40℃(浴温)完全真空下で反応混合物を元の体積のおよそ1/3に揮散し(約500ml)、次に(1000ml)の新鮮なトルエンを添加した。濃縮を継続し、元の体積の1/3(約500ml)に再度揮散して、1000mlの新鮮なトルエンを用いた再希釈がそれに続いた。除去されたトルエンの総量は、約2000mLであった。
【0079】
工程B.(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−[オキソ−2−(6−フェニル−ピリジン−2−イル)−エチル}−酪酸の調製
3Lの三つ口丸底フラスコに、塔頂撹拌機、熱電対、分圧均一化滴下漏斗、窒素出入口、および氷/水冷却槽を装着した。62.8g(0.53mol)のL−スレオニンを入れて、117g(1.1mol)の炭酸ナトリウムおよび1500mLの脱イオン水がそれに続いた。水溶液を10.0℃に冷却した。この間に、工程Aで調製した酸塩化物/トルエン溶液を添加漏斗に装填した。このトルエン溶液を約10℃でおよそ10分間かけて水性反応に滴下して添加した。追加が完了したら反応を室温(約22〜25℃)に加温して、それがHPLC分析によって完了したことが示されるまで激しく撹拌した(典型的に約3時間)。次に反応混合物を分液漏斗に移し、2層を分離させた。次に下の水相を反応フラスコに装填した。次にメタノール(800mL)を混合物に添加して、温度を15〜20℃に保ちながら2.5MのHCl(約850mL)によるpH調節(標的pH=1〜2)がそれに続いた。約pH=5でいくらかのガス放出が起き、pH=3での生成物沈殿がそれに続いた。pH調節後にスラリーを室温で30分間撹拌した。真空濾過によって白色固形物を収集し(母液の損失<2mg/mL)、脱イオン水(2×500ml)で洗浄して、次に窒素掃引した真空オーブン内において40℃で恒量に乾燥させ、HPLC純度99A%(95重量%)の141g(0.471mol、94%)の標題化合物を得た。
1H NMR(d6−DMSO,400MHz)δ12.9(s,1H,b),8.71(d,1H,J=9.16Hz),8.23(d,1H,J=7.24Hz),8.1(m,3H),8.03(d,1H,J=7.0Hz),7.55(m,3H),5.34(s,1H,b),4.46(dd,1H,J=2.52,9.16Hz),4.34(dd,1H,J=1.92,6.24Hz),1.15(d,3H,J=6.4Hz)。
【0080】
工程C.N−[(1S,2R)−1[[[(1R)−1−1[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチル]アミノ]カルボニル]2−ヒドロキシプロピル]−6−フェニル−2−ピリジンカルボキサミドの調製
熱電対、インペラ付き撹拌軸、添加漏斗、および低温再循環槽を装着した10Lのジャケット付き反応容器に、156.1g(0.52mol、1.0eq)の(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−[オキソ−2−(6−フェニル−ピリジン−2−イル)−エチル}−酪酸(工程Bで調製された)、218.8g(0.575mol、1.1eq)のO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N'N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HATU)、157.7g(0.522mol、1.0eq)の(1R)−1−[(3aS、4S、6S、7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチルアミン塩酸塩(配合1として調製された)(イソブチルジアステレオマー(R:S)の98.8:1.2混合物)]、および2355mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を装填した。撹拌を開始し、固形物が溶解してから反応混合物を<−25.0℃に冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(218.6mL、162.2g、1.25mol、2.4eq)を添加漏斗に装填し、次に−25℃〜−30℃で約30分間かけて、反応混合物に滴下して添加した。追加が完了したら、反応を−30℃で6時間撹拌した。塔頂撹拌機および熱電対を装着した別の22Lの四つ口反応フラスコに、3925mLのDI水および3925mLの酢酸エチルを装填した。室温で5分間かけて、反応混合物をこのフラスコに移した。下の水層を分離して廃棄した。3925mLのDI水中の393gのリン酸一ナトリウム一水和物の溶液を調製し、有機相をこの溶液で洗浄した。下の水相を再度除去して廃棄した。4710mLのDI水中の376.9gの炭酸水素ナトリウムの溶液を調製し、有機層をこの溶液で洗浄して2つの部分に分離させた。再度下の水相を分離して廃棄した。3140mLのDI水中で481.4gの塩化ナトリウムを使用して飽和塩化ナトリウム溶液を調製し、有機層をこの溶液で洗浄して層を分離させ、下の水相を廃棄した。Norit GAC 1240+カーボン(157g)を有機相に添加して、懸濁液を室温で一晩撹拌した(13.8時間)。Whatman GF/Cガラス繊維濾紙を通して真空濾過によりカーボンを除去し、次に350mLの酢酸エチルで洗浄した。濾液を真空下の回転蒸発器上において浴温33〜44℃で濃縮して気泡にし、231.5g(0.422mol、80.9%)の標題化合物を化学純度96.4%の気泡として得た。スレオニン異性体のレベルは1.16A%であった。
1H NMR(d6−DMSO,400MHz)δ8.98(d,b,1H,J=2.99Hz),8.76(d,1H,J=8.55Hz),8.2(m,3H),8.11(t,1H,J=7.71Hz),8.02(d,1H,J=7.54Hz),7.54(m,3H),5.26(d,1H,J=4.95Hz),4.49(dd,1H,J=4.22,8.52Hz),4.13(m,2H),2.6(m,b,1H),2.19(m,b,1H),2.02(m,b,1H),1.83(t,1H,J=5.38Hz),1.75(s,b,1H),1.68(m,b,1H),1.62(d,1H,J=13.9Hz),1.36(d,1H,J=10.05Hz),1.3(m,b,3H),1.22(d,6H,J=11.65Hz),1.12(d,3H,J=6.26Hz),0.84(d,6H,J=6.57Hz),0.79(s,3H)。
【0081】
工程D.6−(2S,3R)−N−[(1R)−1−(1,3,6,2−ジオキサザボロカン−2−イル)−3−メチルブチル}−3−ヒドロキシ−2−{(6−フェニルピリジン−2−イル)ホルムアミド]ブタンアミド(すなわち化合物10)の調製
オプション1:二段階工程
12Lの四つ口丸底フラスコに塔頂撹拌機、熱電対、および窒素出口を装着してから、2310mLのメタノール中の229.8g(0.42mol、1eq)のN−[(1S,2R)−1[[[(1R)−1−1[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチル]アミノ]カルボニル]2−ヒドロキシプロピル]−6−フェニル−2−ピリジンカルボキサミド(工程Cで調製された)溶液を装填した。これに3465mLのn−ヘプタンと、108g(1.06mol、2.5eq)の(2−メチルプロピル)ボロン酸と、353mLのDI水中の70mL(84g、0.85mol、2.0eq)の37%塩酸溶液とを添加した。撹拌を開始し、二相混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を4Lの分液漏斗に小分けして移し、下のメタノール相を分離して反応フラスコに戻した。上のヘプタン層は廃棄した。3465mLのn−ヘプタンの新鮮な装填を反応に添加し、反応を室温でさらに2時間撹拌した。撹拌を停止して相を分離し、下のメタノール層をn−ヘプタン(2×4600mL)で抽出した。ヘプタン相を廃棄し、メタノール相を真空内において浴温40℃で濃縮した。酢酸エチル(4620mL)を蒸発フラスコに装填して粘着性の黄色残渣を溶解してから、12Lの反応フラスコに移した。7650mLのDI水中の665.4gの炭酸水素ナトリウム溶液を調製して使用し、酢酸エチル層を2回に分けて洗浄した(1×4000mLおよび1×3850mL)。2700mLのDI水中の1059.7gの塩化ナトリウム溶液を調製して、酢酸エチル相を洗浄するのに使用した。
【0082】
層の分離後、酢酸エチル層を47.3g(0.45mol、1.1eq)のジエタノールアミンで処理した。混合物を室温で一晩撹拌した。密閉濾過フラスコを使用して沈殿固形物を真空濾過により収集し、湿潤ケークを500mLの酢酸エチルで洗浄した。密封濾過用漏斗をグローブボックスに移し、そこで開封して481.8gの湿潤ケークを2つのパイレックス(登録商標)乾燥トレーに移し、次にそれを真空オーブンに入れた。生成物を50℃、23.5Hgで27時間かけて恒量に乾燥させ、化学純度98.6%でキラル純度98.8%deの179.7g(0.372mol、88.8%)の標題化合物を得た。
1H NMR(d6−DMSO,400MHz)δ8.8(d,1H,J=8.52Hz),8.2(m,3H),8.1(t,1H,J=7.68Hz),8.0(dd,1H,J=6.7,0.9Hz),7.5(m,3H),7.2(d,1H),6.5(t,b,1H),5.1(d,1H,J=4.92Hz),4.5(dd,1H),4.2(m,1H),3.6(m,2H),3.5(m,2H),3.1(m,1H),3.0(m,2H),2.7(m,2H),1.6(m,1H),1.3(m,1H),1.2(m,1H),1.1(d,3H,J=6.32Hz),0.8(2d,6H,J=6.68,6.52Hz)。
【0083】
オプション2:一段階工程
50mLの三つ口丸底フラスコに熱電対、撹拌棒、窒素出入口、加熱マントル、および温度調節器を装着した。フラスコに2.0g(3.65mmol、1.0eq)のN−[(1S,2R)−1[[[(1R)−1−1[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチル]アミノ]カルボニル]2−ヒドロキシプロピル]−6−フェニル−2−ピリジンカルボキサミド(工程Cで調製された)および20mLのMTBEを装填した。全ての固形物が溶解するまで、反応混合物をおよそ10分間撹拌した。シリンジを通じて、ジエタノールアミン(0.44mL、0.48g、4.57mmol、1.25eq)を2滴のメタンスルホン酸と共に淡黄色の溶液に装入し、混合物を50℃に加熱した。およそ30分後、白色沈殿物が形成し始めた。撹拌を一晩継続してから室温に冷却した。固形物を真空濾過によって収集し、MTBE(1×20mL)で洗浄し、次に真空下において60℃で一晩乾燥させて、0.92g(1.9mmol、52%)の標題化合物を化学純度91.9%およびキラル純度>99.5%deの白色固体として得た。
【0084】
工程E(任意).6−(2S,3R)−N−[(1R)−1−(1,3,6,2−ジオキサザボロカン−2−イル)−3−メチルブチル}−3−ヒドロキシ−2−{(6−フェニルピリジン−2−イル)ホルムアミド]ブタンアミド(すなわち化合物10)の精製
2Lの四つ口丸底フラスコに塔頂撹拌機、熱電対、冷却管、加熱マントル、温度調節器、および窒素出口を装着してから、175g(0.363mol)の6−(2S,3R)−N−[(1R)−1−(1,3,6,2−ジオキサザボロカン−2−イル)−3−メチルブチル}−3−ヒドロキシ−2−{(6−フェニルピリジン−2−イル)ホルムアミド]ブタンアミド(工程で調製されたD)および1400mL(8×容積)の95%エタノールを装填した。撹拌を開始して、得られた懸濁液を75.7℃で21分間加熱した。温度に達したら、溶液を74.9〜75.8℃で80分間撹拌してから2.7℃で80分間冷却した。次に反応スラリーを2.2〜6.0℃で一晩(17時間)撹拌して、生成物を完全に結晶化させた。沈殿した固形物を密閉濾過フラスコを使用して真空濾過によって収集し、湿潤ケークを350mLの95%エタノールで洗浄した。密封した濾過用漏斗をグローブボックスに移し、そこで開封して203.8gの湿潤ケークをパイレックス(登録商標)乾燥トレーに移し、次にそれを真空オーブンに入れた。生成物を50℃、23.5のHgで19時間かけて恒量に乾燥させ、化学純度99.76%および光学的純度>99.8%deの147.3g(0.306mol、84.2%)の標題化合物を得た。
【0085】
配合3.[(1R)−1−[[(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−[[(6−フェニルピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ]−1−オキソブチル]アミノ]−3−メチルブチル]ボロン酸(すなわち化合物1)の調製
熱電対、撹拌棒、および窒素出口を装着した50mLの三つ口丸底フラスコに、1.65g(3.4mmol)の化合物10(化学純度=99.5%、キラル純度>99.5%de)、17mLのメチルイソブチルケトン、および1.7mLの2N塩酸を装填した。混合物を一晩撹拌した。反応層を分離させ、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過して乾燥するまで真空内で蒸発させた。残渣をペンタン中で研和して、得られた白色固形物を真空濾過により収集してから、真空オーブン内で60℃で一晩乾燥し1.26g(3.1mmol、90%)の標題化合物を得た。HPLCは99.6A%の純度を示す。キラル純度>99.5%de。
1H NMR(d4−MeOD,400MHz)δ8.17(m,2H),8.13(m,1H),8.05(m,2H),7.5(m,3H),4.75(d,1H,J=3.04Hz),4.42(dq,1H,J=2.92,6.4),2.7(t,b,1H),1.61(m,1H),1.35(t,2H,J=7.48Hz),1.29(d,3H,J=6.36Hz),0.89(d,6H,J=6.52Hz)。
【0086】
配合4.(2S)−N−[(1R)−1−(1,3,6,2−ジオキサザボロカン−2−イル)−3−メチルブチル]−3−フェニル−2−(ピラジン−2−イルホルムアミド)プロパンアミド(すなわち化合物13)の調製
工程A.ピラジン−2−塩化カルボニルの調製
撹拌棒、熱電対、デジタル式温度調節器付き加熱マントル、冷却管、および窒素出入口を装着した500mlの三つ口丸底フラスコに、15g(0.12mol)のピラジンカルボン酸、225mLのトルエン(Kf<0.02重量%)、および26.4ml(43g、0.36mol)の塩化チオニルを装填した。薄いスラリーを75℃に加熱して、一晩撹拌した(10〜16時間)。反応混合物を室温に冷却後、溶剤および過剰な塩化チオニルを次のようにして真空内で除去した。完全真空下において60℃(浴温)で反応混合物を元の体積のおよそ1/3に揮散し、次に(175ml)の新鮮なトルエンを添加した。濃縮を継続し、元の体積の1/3に再度揮散して、225mlの新鮮なトルエンを用いた再希釈がそれに続き、トルエン溶液中のピラジン酸塩化物を得た。
【0087】
工程B.(S)−3−フェニル−2−[(ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−プロピオン酸の調製
第2の500ml三つ口丸底フラスコに撹拌棒、熱電対、分圧均一化滴下漏斗、窒素出入口、および氷/水冷却槽を装着した。20.2g(0.122mol)のL−フェニルアラニンを添加し、28.2g(0.266mol)の炭酸ナトリウムおよび225mLの脱イオン水がそれに続いた。水溶液を10.0℃に冷却した。この間に、工程Aで調製した酸塩化物/トルエン溶液(約125mL)を添加漏斗に装填した。このトルエン溶液を約10℃でおよそ10分間かけて水性反応に滴下して添加した。追加が完了したら反応を室温(約22〜25℃)に加温して、3時間にわたり激しく撹拌した。次に反応混合物を分液漏斗に移し、2層を分離させた。次に下の水相を反応フラスコに装填した。次にメタノール(125mL)を赤い溶液に添加して、温度を15〜20℃に保ちながら3.0MのHCl(約175mL)によるpH調節(標的pH=1〜2)がそれに続いた。約pH=5でいくらかのガス放出が起き、pH=3での生成物沈殿がそれに続いた。pH調節後に、スラリーを周囲温度で室温で30分間撹拌した。得られたピンク色の固形沈殿物を真空濾過によって収集し(母液の損失<2mg/mL)、脱イオン水(1×50ml)で洗浄して、次に窒素掃引した真空オーブン内において40℃で恒量に乾燥させ、HPLC純度99A%の11.92g(0.43.9mmol、36%)の標題化合物を得た。
1H NMR(d6−DMSO,400MHz)δ13.04(s,1H),9.14(d,1H,J=1.44Hz),8.88(dd,2H,J=2.48,6.16Hz),8.75(dd,1H,J=1.52,2.4Hz),7.25(m,4H),7.18(m,1H),4.75(dt,1H,J=5.48,8.08Hz),3.2(dd,2H,J=1.79,5.32Hz)。
【0088】
工程C.N−[(1S)−1[[[(1R)−1−[3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチル]アミノ]カルボニル]−2−ベンジル]2−ピラジンカルボキサミドの調製
撹拌棒、添加漏斗、熱電対、窒素出入口および冷却槽を装着した500mlの三つ口丸底フラスコに、11g(99.9mmol)の(S)−3−フェニル−2−[(ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−プロピオン酸(工程Bの生成物)、15.5.0g(40.6mmol)のO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N'N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HATU)、12.2g(40.6mmol)の(1R)−1−[(3aS、4S、6S、7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチルアミン塩酸塩(イソブチルジアステレオマー(R:S)の87:13混合物)、および165mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を装填した。淡黄色の反応溶液を−35℃に冷却し、12.6g(17mL、97.3mmol)のN,N−ジ−イソプロピルエチルアミンを−34℃〜−35℃で6分間かけて滴下して添加した。次に得られた溶液を−40〜−11℃で一晩撹拌した。反応混合物を600mLの1:1冷水/酢酸エチル混合物上でクエンチした。分液漏斗に移した後、層が分離した。次に有機相を10%水性リン酸水素ナトリウム(1×200mL)、8%水性炭酸水素ナトリウム(2×200mL)、および飽和塩化ナトリウム(1×200mL)で連続的に洗浄した。生成物溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に濾過した。濾液を真空内で乾燥するまで蒸発させて、19.57g(37.7mmol、93%)の標題化合物をHPLC純度92A%の淡褐色の気泡として得た。
1H NMR(d6−DMSO,400MHz)δ9.15(d,1H,J=1.44Hz),8.87(d,1H,J=2.48Hz),8.7(m,3H),7.25(m,4H),7.18(m,1H),4.89(q,1H,J=6.88,15.4Hz),4.13(dd,1H,J=1.8,8.56Hz),3.15(d,2H,J=6.88Hz),2.7(m,b,1H),2.22(m,b,1H),2.05(m,b,1H),1.87(t,1H,J=5.40Hz),1.81(s,b,1H),1.67(d,b,1H),1.52(m,b,1H),1.13−1.33(m,9H),0.83(dd,6H,J=2.48,6.56Hz),0.80(s,3H)。
【0089】
工程D.(2S)−N−[(1R)−1−(1,3,6,2−ジオキサザボロカン−2−イル)−3−メチルブチル]−3−フェニル−2−(ピラジン−2−イルホルムアミド)プロパンアミド(すなわち化合物13)の調製
1Lの四つ口丸底フラスコに塔頂撹拌機、熱電対、および窒素出入口を装着し、次に19.0g(36.6mmol)のN−[(1S)−1[[[(1R)−1−[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチル]アミノ]カルボニル]−2−ベンジル]2−ピラジンカルボキサミド(工程Cで調製された)、9.32g(91.5mmol)のイソブチルボロン酸、190mLのメタノール、34.7mL(69.4mmol)の2M水性塩酸、および285mLのヘプタンを装填した。IPCが面積で<2%の出発原料が残留することを示すまで、二相反応を室温で一晩撹拌した。反応混合物を分液漏斗に移し、層を分離させた。下のメタノール層をヘプタン(2×250mL)で洗浄してから、1Lの丸底フラスコに取り出して乾燥するまで真空内で蒸発させた。得られた残渣を300mLの酢酸エチルで溶解し、それを8%水性炭酸水素ナトリウム(2×200mL)および鹹水(1×300mL)で洗浄してから、前述のとおりに装備を施した清潔な1Lの三つ口丸底フラスコに移した。
【0090】
酢酸エチル溶液に4.1g(38.4mmol)のジエタノールアミンを添加して、混合物を室温で週末にかけて撹拌した。得られた固形物を真空濾過により収集して酢酸エチル(1×30mL)で洗浄し、次に真空オーブン内で50℃で一晩乾燥させて、標題化合物を白色固形物(15.8g、34.9mmol、95.2%)として得て、それはHPLCによって91:9のジアステレオマー混合物(すなわち82%de)であることが示された。
【0091】
工程E(任意).(2S)−N−[(1R)−1−(1,3,6,2−ジオキサザボロカン−2−イル)−3−メチルブチル]−3−フェニル−2−(ピラジン−2−イルホルムアミド)プロパンアミド(すなわち化合物13)の精製
工程Dで調製された(2S)−N−[(1R)−1−(1,3,6,2−ジオキサザボロカン−2−イル)−3−メチルブチル]−3−フェニル−2−(ピラジン−2−イルホルムアミド)プロパンアミドを撹拌棒、熱電対、加熱マントル、調節器、冷却管、および窒素出入口を装着した250mlの三つ口丸底フラスコに装填した。次にエタノール(無水、128mL)をフラスコに装填して、加熱して還流させた。固形物の全部は溶解せず、これらは真空濾過によって除去され、後に望まれない異性体に富むことが示された(2:8)。濾液を丸底フラスコに戻し、室温に冷却して生成物を結晶化して真空濾過により単離し、冷無水エタノール(1×50ml)で洗浄して、真空オーブン内で50℃で一晩乾燥させて、11.6g(25.6mmol、70%)の標題化合物をジアステレオマー(すなわち88%de)の94:6混合物として得た。化学純度は>99.9A%であった。1H NMR(d6−DMSO,400MHz)δ9.10(d,1H,J=1.4Hz),8.88(d,1H,J=2.48Hz),8.83(d,1H,J=8.84Hz),8.75(dd,1H,J=1.52,2.32Hz),7.3(m,5H),6.55(s,b,1H),4.75(m,1H),3.65(m,2H),3.55(m,1H),3.45(m,1H),2.9−3.2(m,4H),2.8(m,1H),2.7(m,2H),1.56(m,1H),1.33(dt,1H,J=4.04,13.80Hz),1.18(dt,1H,J=3.48,9.88Hz),0.8(dd,6H,J=6.64,12.56Hz)。
【0092】
配合5.ボルテゾミブの調製
100mlの三つ口丸底フラスコに撹拌棒、熱電対、および窒素出入口を装着し、次に5.0g(10.4mmol)の(2S)−N−[(1R)−1−(1,3,6,2−ジオキサザボロカン−2−イル)−3−メチルブチル]−3−フェニル−2−(ピラジン−2−イルホルムアミド)プロパン−アミド(すなわち化合物13)、50mlのメタノール、および10.4mlの2N水性塩酸を装填した。反応を室温で一晩撹拌してから、真空内において40℃で溶剤を除去した。得られた残渣を50mLの酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム(1×50mL)で洗浄してから、真空内で乾燥するまで有機体を再度濃縮した。次に残渣を窒素下で50mLのペンタンにより室温で一晩研和した。得られた易流動性固形物を真空濾過によって収集し、ペンタン(1×20ml)で洗浄して、次に真空オーブン内でにおいて30℃で一晩乾燥させ、3.29g(8.56mmol、82.3%)の標題化合物を白色固形物として得た。HPLC分析は、化学純度>99.8A%および93.5:6.5のジアステレオマー比(すなわち87%de)を示した。1H NMR(d4−MeOH,400MHz)δ9.15(d,1H,J=1.36Hz),8.77(d,1H,J=2.48Hz),8.68(dd,1H,J=1.52,2.44Hz),7.27(m,4H),7.21(m,1H),5.05(t,1H,J=7.68Hz),3.2(m,2H),2.66(t,1H,J=7.56Hz),1.39(m,1H),1.17(t,2H,J=7.12Hz),0.83(dd,6H,J=5.32,6.40Hz)。
【0093】
配合6.6−フェニル−ピリジン−2−カルボン酸{(1S,2R)−1−[(R)−1−(4,8−ジメチル−[1,3,6,2−ジオキサボロカン−2−イル)−3−メチルブチルカルバモイル}−2−2−ヒドロキシプロピル}アミド(すなわち化合物11)の調製
50mLの四つ口丸底フラスコに撹拌棒、熱電対、温度調節器付き加熱マントル、冷却管、および窒素入口を装着し、次に2.0g(3.65mmol)のN−[(1S,2R)−1[[[(1R)−1−1[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチル]アミノ]カルボニル]2−ヒドロキシプロピル]−6−フェニル−2−ピリジンカルボキサミド(化学純度=95.7%、キラル純度は約97.5%de(N−[(1S,2R)−1[[[(1R)−1−1[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチル]アミノ]カルボニル]2−ヒドロキシプロピル]−6−フェニル−2−ピリジンカルボキサミドを作成するのに使用された、(1R)−1−[(3aS、4S、6S、7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチルアミンは、97.5%deを有したという事実に基づく))、30mLのt−ブチルメチルエーテル(MTBE)、および0.61g(94.56mmol、1.25eq)のジイソプロパノールアミンを装填した。得られた黄色溶液を20〜25℃で16時間撹拌し、その時点で少量の固形物のみが形成した。追加的な1.2g(9mmol、2.5eq)のジイソプロパノールアミンを装填し、混合物を40℃で16時間加熱してから、室温に冷却した。白色固形物を真空濾過により収集して15mLのMTBEで洗浄し、次に真空下において33℃で一晩乾燥させて、1H NMRに基づいて1.31g(2.55mmol、70%)の所望の生成物を得た。HPLCによる化学純度は96.8A%であり、ジアステレオマーは検出されなかった(>99.8%de)。
【0094】
実施例1:配合1の凍結乾燥ケークの調製
表1は、この実施例で使用された成分の代表的な量を示す。無菌注射用水中のマンニトールとヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(KLEPTOSE(登録商標)HP)の溶液を調製した。化合物1の完全な溶解(外観検査)が起きるまで、ポリソルベート20、tert−ブタノール、および化合物1を周囲温度で撹拌した。いかなる可視微粒子もない無色透明な溶液が得られたら、マンニトール/シクロデキストリン溶液を添加した。得られた溶液が均質になるまで撹拌し、次に0.22μmのPVDFフィルター(STERICUP(登録商標)、Millipore,Billerica,MA)を用いる使い捨ての無菌装置を使用して濾過した。濾過した溶液を凍結乾燥のために、10mLの透明ガラスタイプIバイアルに充填した。実施例7に記載される手順に従って溶液を凍結乾燥し、凍結乾燥ケークを得た。
【0095】
実施例2:配合2の凍結乾燥ケークの調製
表1は、この実施例で使用された成分の代表的な量を示す。無菌注射用水中のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(KLEPTOSE(登録商標)HP)溶液を調製した。別の密閉容器内で、化合物1の完全な溶解(外観検査)が起きるまで、tert−ブタノールおよび化合物1を周囲温度で撹拌した。いかなる可視微粒子もない無色透明な溶液が得られたら、シクロデキストリン溶液を添加した。得られた溶液が均質になるまで撹拌し、次に0.22μmのPVDFフィルター(STERICUP(登録商標)、Millipore,Billerica,MA)を用いる使い捨ての無菌装置を使用して濾過した。濾過された溶液を凍結乾燥のために、10mLの透明ガラスタイプIバイアルに4mL満たした。実施例7に記載される手順に従って溶液を凍結乾燥し、凍結乾燥ケークを得た。
【0096】
実施例3:配合3の凍結乾燥ケークの調製
表1は、この実施例で使用された成分の代表的な量を示す。無菌注射用水中のマンニトールの溶液を調製した。別の密閉容器内で、化合物1の完全な溶解(外観検査)が起きるまで、tert−ブタノールおよび化合物1を周囲温度で撹拌した。いかなる可視微粒子もない無色透明な溶液が得られたら、マンニトール溶液を添加した。得られた溶液が均質になるまで撹拌し、次に0.22μmのPVDFフィルター(STERICUP(登録商標)、Millipore,Billerica,MA)を用いる使い捨ての無菌装置を使用して濾過した。濾過された溶液を凍結乾燥のために、10mLの透明ガラスタイプIバイアルに4mL満たした。実施例7に記載される手順に従って溶液を凍結乾燥し、凍結乾燥ケークを得た。
【0097】
実施例4:配合4の凍結乾燥ケークの調製
表1は、この実施例で使用された成分の代表的な量を示す。無菌注射用水中のマンニトールとヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(KLEPTOSE(登録商標)HP)の溶液を調製した。別の密閉容器内で、化合物1の完全な溶解(外観検査)が起きるまで、tert−ブタノールおよび化合物1を周囲温度で撹拌した。いかなる可視微粒子もない無色透明な溶液が得られたら、マンニトール/シクロデキストリン溶液を添加した。得られた溶液が均質になるまで撹拌し、次に0.22μmのPVDFフィルター(STERICUP(登録商標)、Millipore,Billerica,MA)を用いる使い捨ての無菌装置を使用して濾過した。濾過された溶液を凍結乾燥のために、10mLの透明ガラスタイプIバイアルに満たした。実施例7に記載される手順に従って溶液を凍結乾燥し、凍結乾燥ケークを得た。
【0098】
実施例5:配合5の凍結乾燥ケークの調製
表1は、この実施例で使用された成分の代表的な量を示す。無菌注射用水中のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(KLEPTOSE(登録商標)HP)の溶液を調製した。別の密閉容器内で、ポリソルベート20、tert−ブタノール、および化合物1を化合物1の完全な溶解(外観検査)が起きるまで周囲温度で撹拌した。いかなる可視微粒子もない無色透明な溶液が得られたら、シクロデキストリン溶液を添加した。得られた溶液が均質になるまで撹拌し、次に0.22μmのPVDFフィルター(STERICUP(登録商標)、Millipore,Billerica,MA)を用いる使い捨ての無菌装置を使用して濾過した。濾過された溶液を凍結乾燥のために、10mLの透明ガラスタイプIバイアルに4mL満たした。実施例7に記載される手順に従って溶液を凍結乾燥し、凍結乾燥ケークを得た。
【0099】
実施例6:配合6の凍結乾燥ケークの調製
表1は、この実施例で使用された成分の代表的な量を示す。無菌注射用水中のマンニトールおよびヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(KLEPTOSE(登録商標)HP)の溶液を調製した。ポリソルベート20、化合物1、およびマンニトール/シクロデキストリン溶液の約1/10を化合物1の完全な溶解(外観検査)が起きるまで約35℃で撹拌した。いかなる可視微粒子もない無色透明な溶液が得られたら、残りのマンニトール/シクロデキストリン溶液を添加した。得られた溶液が均質になるまで撹拌し、次に0.22μmのPVDFフィルター(STERICUP(登録商標)、Millipore,Billerica,MA)を用いる使い捨ての無菌装置を使用して濾過した。濾過された溶液を凍結乾燥のために、10mLの透明ガラスタイプIバイアルに4mL満たした。実施例7に記載される手順に従って溶液を凍結乾燥し、凍結乾燥ケークを得た。
【0100】
【表2】
【0101】
実施例7:凍結乾燥工程−方法A
この実施例は、本明細書に記載される配合で使用するのに適した1つの好ましい凍結乾燥サイクルについて記載する。LABCONCO TRIAD(登録商標)凍結乾燥機を使用して、溶液を約0℃の棚温度で装入し、次に約−40℃の凝結温度にする。凍結乾燥工程の第1の区域では棚温度を−30℃(5℃/分)に上昇させ、圧力を100μバールにして0.2時間保持する。凍結乾燥工程の第2の区域では、棚温度を20℃(2℃/分)に上昇させて4時間保持する。凍結乾燥工程の第3の区域では、棚温度30℃(2℃/分)に上昇させて18時間保持する。凍結乾燥工程の終わりに、バイアルを真空下で密閉した。凍結乾燥機から取出した後、ゴム栓の上にアルミニウムシールを圧着させた。
【0102】
実施例8:凍結乾燥工程−方法B
例えばポリソルベートなどの界面活性剤を含有する配合では、以下の凍結乾燥工程を使用し得る。溶液を約−40℃で凍結し、約5時間保持する。一次乾燥では、約80μmで真空にして約25℃に上昇させて18時間保持する。二次乾燥は約25℃で実施し、10時間保持する。
【0103】
実施例9:凍結乾燥工程−方法C
tert−ブタノールを含有する配合では、以下の凍結乾燥工程を使用し得る。溶液を約−40℃で凍結し、約4時間保持する。約−11℃に上昇させて約4時間保持し、次に約−40℃に上昇させて約4時間保持する。一次乾燥では、約80μmで真空にして約25℃に上昇させ、約18時間保持する。二次乾燥では約30℃に上昇させて、約20時間保持する。
【0104】
実施例10:凍結乾燥法前の配合2、3、および4の評価
配合2、3、および4について凍結乾燥前の溶液の分析をt
0および25℃および60%相対湿度で48時間の保存後に実施した。結果を下の表2に示す。2、3、および4の各配合は、無色透明溶液であった。保存期間中の純度の変化は実験誤差内であり、顕著と見なされなかった。
【0105】
【表3】
【0106】
実施例11:凍結乾燥した配合2の評価
凍結乾燥ケークを40℃および相対湿度75%で15日間、1ヶ月間、2ヶ月間、および3ヶ月間にわたり保存した後の水戻しプロフィールおよび安定性について、配合2を評価した。サンプルを3.8mLの脱イオン水で戻した。凍結乾燥後、配合2は溶解が非常に困難な白色粉末であった。激しく手で振盪しても微粒子が溶液中に残るのが観察された。0.45mmフィルターを通して溶液を濾過し、HPLCによって分析した。結果を表3Aに示す。
【0107】
【表4】
【0108】
実施例12:凍結乾燥した配合3の評価
凍結乾燥ケークを40℃および相対湿度75%で15日間、1ヶ月間、2ヶ月間、および3ヶ月間にわたり保存した後の水戻しプロフィールおよび安定性について、配合3を評価した。サンプルを3.8mLの脱イオン水で戻した。凍結乾燥後、配合3は溶解が非常に困難な白色粉末であった。激しく手で振盪しても微粒子が溶液中に残るのが観察された。0.45mmフィルターを通して溶液を濾過し、HPLCによって分析した。結果を表3Bに示す。
【0109】
【表5】
【0110】
実施例13:配合4の評価
凍結乾燥ケークを40℃および相対湿度75%で15日間、1ヶ月間、2ヶ月間、および3ヶ月間にわたり保存した後の水戻しプロフィールおよび安定性について、配合4を評価した。サンプルを3.64mLの脱イオン水で戻した。シクロデキストリンのみを含有する配合2、およびマンニトールのみを含有する配合3とは対照的に、シクロデキストリンとマンニトールの双方を含有する配合4は凍結乾燥後に、30秒以内に容易かつ迅速に溶解して、無色透明で微粒子を含まない溶液を形成する白色粉末であった。さらに加速条件下における3ヶ月間にわたる保存後、配合2および3の凍結乾燥ケーク中の薬剤純度は1%を超えて低下したが、配合4の凍結乾燥ケーク中の薬剤純度は安定しており、薬剤純度低下を示さなかった。結果を表3Cに示す。
【0111】
【表6】
【0112】
実施例14:配合1、5、および6の水戻し時の評価
配合1、5、および6をそれらの水戻しプロフィールについて評価した。各配合のサンプルは無菌注射用水で戻した。1〜6の各配合で90秒以内に溶解が起き、無色透明の微粒子を含まない溶液が生じた。水戻しに際して、沈殿する固形物は観察されなかった。配合5は約2分で溶解して、微粒子を含まない無色透明溶液を生じた。
【0113】
実施例15:配合4の凍結乾燥後の残留tert−ブタノールの測定
ガスクロマトグラフィーヘッドスペース法を使用して、tert−ブタノールのレベルを測定した。配合4の凍結乾燥後に、約2.73%w/w〜約2.85%w/wが凍結乾燥ケーク中に検出されると判定された。
【0114】
実施例16:配合1の6ヶ月間貯蔵安定性データ
凍結乾燥した配合1について6ヶ月間安定性研究を実施した。環境相対湿度で約5℃、約60%相対湿度で約25℃、および約75%相対湿度で約40℃の3つの保存条件を評価した。表4はこの安定性研究の結果を示す。6ヶ月間にわたる保存後、配合1の凍結乾燥ケーク中の薬剤純度は冷蔵条件下で変化せず、室温条件下で0.1%低下し、加速条件下で1.0%低下した。
【0115】
【表7】
【0116】
実施例17:配合4の6ヶ月間貯蔵安定性データ
凍結乾燥した配合4について6ヶ月間安定性研究を実施した。環境相対湿度で約5℃、約60%相対湿度で約25℃、および約75%相対湿度で約40℃の3つの保存条件を評価した。表5はこの安定性研究の結果を示す。6ヶ月間にわたる保存後、配合4の凍結乾燥ケーク中の薬剤純度は冷蔵条件下および室温条件下で変化せず、加速条件下で0.5%低下した。
【0117】
【表8】
【0118】
実施例18:配合5の6ヶ月間貯蔵安定性データ
凍結乾燥した配合5について6ヶ月間安定性研究を実施した。環境相対湿度で約5℃、約60%相対湿度で約25℃、および約75%相対湿度で約40℃の3つの保存条件を評価した。表6はこの安定性研究の結果を示す。6ヶ月間にわたる保存後、配合5の凍結乾燥ケーク中の薬剤純度は冷蔵条件下で0.2%低下し、室温条件下で1%低下し、加速条件下で8.7%低下した。
【0119】
【表9】
【0120】
実施例19:配合6の6ヶ月間貯蔵安定性データ
凍結乾燥した配合6について6ヶ月間安定性研究を実施した。環境相対湿度で約5℃、約60%相対湿度で約25℃、および約75%相対湿度で約40℃の3つの保存条件を評価した。表7はこの安定性研究の結果を示す。6ヶ月間にわたる保存後、配合6の凍結乾燥ケーク中の薬剤純度は冷蔵条件下で0.2%低下し、室温条件下で0.9%低下し、加速条件下で8.1%低下した。
【0121】
【表10】
【0122】
先行する実施例によって実証されるように、シクロデキストリンと界面活性剤(すなわち配合1、5、および6)またはシクロデキストリンと増量剤(すなわち配合4)を含む配合は、2分以内で戻されて無色透明の微粒子を含まない溶液を提供する。シクロデキストリン(すなわち配合2)または増量剤(すなわち配合3)のどちらかのみを含む配合は、水戻しに際して微粒子を含まない溶液を生成せず、これらの配合が静脈内用途に不適であることが示唆された。
【0123】
さらに先行する実施例は、有機溶剤および増量剤を使用して調製された配合が、これらの成分のいずれもなしに調製されたものよりも安定性が高くあり得ることを実証する(配合1と配合5および6とを比較されたい)。さらに界面活性剤を含めることは、安定性を増大させないようであった(配合1と4とを比較されたい)。
【0124】
とりわけ配合4は、試験された各研究期間にわたって優れた安定性を実証し、水戻しして30秒以内に無色透明で微粒子を含まない溶液を提供した。これらの性質が、配合4を注射用途にふさわしいものにする。
【0125】
実施例20:配合4の凍結乾燥ケークの調製のための大規模工程
バッチA
無菌注射用水中のマンニトールおよびヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(KLEPTOSE(登録商標)HP)の溶液を調製した。別の密閉容器内で、化合物1の完全な溶解(外観検査)が起きるまで、tert−ブタノールおよび化合物1を周囲温度で撹拌した。約160gの総バッチサイズの溶解には約1.5時間を要した。いかなる可視微粒子もない無色透明な溶液が得られたら、マンニトール/シクロデキストリン溶液を添加した。得られた溶液が均質になるまで撹拌し、次に0.22μmのPVDFフィルター(STERICUP(登録商標)、Millipore,Billerica,MA)を用いる使い捨ての無菌装置を使用して濾過した。濾過した溶液を凍結乾燥のために、10mLの透明ガラスタイプIバイアルに4mL充填した。実施例7に記載される手順に従って溶液を凍結乾燥した。
【0126】
バッチB
一般方法
全工程は、無菌手順を用いて適切なクリーンルームで実施する。配合をISO 5処理スイートに充填する。専用使い捨て用具を用いて、専用容器内でバルク溶液を配合する。配合を滅菌濾過する前に、使用される全ての使い捨てアイテムおよび容器を予備滅菌し、または無菌注射用水ですすぐ。
【0127】
工程1
化合物1をtert−ブチルアルコールに添加し、適切な容器内で透明溶液が形成するまで混合して、tert−ブチルアルコール(1.31kg)中の化合物1(4.2g)の溶液を調製する。
【0128】
工程2
マンニトールとHPβCDを無菌注射用水(2.515kg)に添加し、透明溶液が形成するまで混合して、マンニトール(164.6g)とヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPβCD;205.8g)の溶液を調製する。
【0129】
工程3
工程2で調製した溶液(マンニトール/HPβCD溶液)を工程1で調製した溶液(tert−ブチルアルコール/化合物1)に緩慢に添加し、適切な容器内で透明溶液が形成するまで混合する。
【0130】
工程4
工程3からの完成溶液(凍結乾燥前溶液)を無菌濾過して無菌の受入容器に入れ、遮光する。
【0131】
工程5
無菌の濾過溶液を1,050個の洗浄済み滅菌20mLタイプIガラス管バイアル(4g/バイアル)に分注する。
【0132】
工程6.
滅菌栓を部分的に挿入し、充填バイアルを無菌凍結乾燥機チャンバー内のトレーにのせる。次にバイアルを凍結乾燥する。凍結乾燥工程が完了したら、凍結乾燥機内において窒素雰囲気真空下でバイアルに栓をしてアルミニウムクリンプシールで密封する。
【0133】
表8〜11は、冷蔵、室温、強化された室温、および加速条件下における、バッチBの凍結乾燥ケークの貯蔵安定性データを提供する。HPLCによる総不純物含量(面積%)が提供される。あらゆる条件において0.1%を超えて存在する個別不純物についてのHPLCによる純度もまた提供される(すなわち不純物A、B、およびC;下の構造を参照されたい)。
【0134】
【表11】
【0135】
凍結乾燥ケークの不純物含量は12ヶ月間にわたり一定のままであり、3、6、9または12ヶ月間にわたる冷蔵条件下での保存後に、凍結乾燥ケークが分解不純物を含有しないことが示唆された。不純物Bの量は保存中に増大したが、増分は化合物1が分解したためではなく不純物Aの分解に起因した。
【0136】
【表12】
【0137】
凍結乾燥ケークの不純物含量は12ヶ月間にわたり一定のままであり、3、6、9または12ヶ月間にわたる室温条件下での保存後に、凍結乾燥ケークが分解不純物を含有しないことが示唆された。不純物Bの量は保存中に増大したが、増分は不純物Aの分解に起因し、化合物1が分解したためではなかった。
【0138】
【表13】
【0139】
凍結乾燥ケークの不純物含量は12ヶ月間にわたり一定のままであり、強化された室温条件下での6または12ヶ月間にわたる保存後に、凍結乾燥ケークが分解不純物を含有しないことが示唆された。不純物BおよびCの量は保存中に増大したが、増分は不純物AおよびBの分解にそれぞれ起因し、化合物1が分解したためではなかった。
【0140】
【表14】
【0141】
凍結乾燥ケークの不純物含量は、3ヶ月後に約0.2%、6ヶ月後に0.3%、12ヶ月後に0.4%増大し、凍結乾燥ケークが加速条件下で12ヶ月間にわたる保存後に0.5%w/w未満の分解不純物を含有したことが示唆された。不純物BおよびCの量は保存中に増大したが、増分は不純物AおよびBの分解にそれぞれ起因し、化合物1が分解したためではなかった。
【0142】
【化11】
【0143】
実施例21.配合7および8の凍結乾燥ケークの調製
マンニトール(39.2mg)およびKleptose(登録商標)HP(ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン;49mg)を無菌注射用水(599mg)に室温で溶解する。遮光して室温で10分間にわたる磁気撹拌によって、化合物10(1.167mg)をtert−ブタノール(312mg)中に分散させる。化合物10を可溶化するために、数mLのマンニトール/Kleptose(登録商標)溶液を化合物10分散体中に注ぐ。溶液の形成後に、残りのマンニトール/Kleptose(登録商標)溶液を添加する。溶液を遮光しながら数分間撹拌する。配合7では、リン酸(2M)でpHを調製してpHを4.0±0.2に低下させる。配合8ではpHは約8であり、調節されない。0.22μmの無菌使い捨てPVDFフィルター(Stericup Millipore(登録商標))を通して凍結乾燥前溶液を濾過し、透明溶液を形成する。4mLの濾過凍結乾燥前溶液を10mLのボトルに移し、次に凍結乾燥する。化合物10は水溶液中で容易に加水分解するので、得られた凍結乾燥ケークは>3.99mgの化合物1および<0.01mgの化合物10を含有する。
【0144】
実施例22:凍結乾燥法前の配合7および8の評価
配合7および8の凍結乾燥前溶液の分析をT
0および25℃で48時間の保存後に実施した。化合物10は水溶液中で化合物1に変換することが分かっているので、化合物1を分析した。結果を下の表12に示す。リン酸の添加によってpHを調節した配合(配合7)は、25℃で48時間の保存後にいかなる純度変化もなく安定していた。しかしpHを調節しなかったpH約8の配合(配合8)は安定性に劣り、25℃で48時間の保存後に約2%の純度を失った。
【0145】
【表15】
【0146】
実施例23:配合7および8の凍結乾燥ケークの評価
2〜8℃、25℃/60%RH、および40℃/75%RHでの1〜6ヶ月間にわたる保存後の水戻しプロフィールおよび安定性について、配合7および8の凍結乾燥ケークを評価した。サンプルを1mg/mLの化合物1の標的濃度に水で戻した。戻した溶液を濾過し、HPLCによって分析した。結果を表13〜18に示す。
【0147】
表に示すように、その凍結乾燥ケークのpHがpH4.1に調節された配合7は、少なくとも6ヶ月間にわたって良好な安定性を示した。2〜8℃では化合物1の純度の低下は観察されなかった。25℃/60%RHでは、薬剤純度は3ヶ月間にわたり変化せず、6ヶ月後に0.1%だけ低下した。40℃/75%RHでは、薬剤純度は3ヶ月後に0.4%だけ低下し、6ヶ月後に0.6%低下した。
【0148】
その凍結乾燥ケークがpH8.1を有した配合8は、わずか1ヶ月後にいくらかの分解傾向を示した。1ヶ月間にわたる保存後、25℃/60%RHおよび40℃/75%RHで、それぞれ0.3%および0.9%の薬剤純度低下が観察された。6ヶ月後、薬剤純度低下はそれぞれ0.7%および5.2%であった。
【0149】
【表16】
【0150】
【表17】
【0151】
【表18】
【0152】
【表19】
【0153】
【表20】
【0154】
【表21】
【0155】
実施例24.配合9〜13の凍結乾燥前溶液の調製および評価
表19に示すようにpHを調節して、配合7および8と同様の方法で配合9〜13の凍結乾燥前溶液を調製した。凍結乾燥前溶液は99.7%の初期薬剤純度(HPLCによる化合物1)を有した。凍結乾燥前溶液を50℃のストレス条件下で1週間保存して、薬剤純度を再度HPLCによって分析した。結果を表19に示す。
【0156】
【表22】
【0157】
結果はpHを8未満に保つことの利点を示し、より低いpHで溶液安定性はより大きく、そして試験した最低のpHで最良の溶液安定性が得られた。
【0158】
代表的な実施態様
本発明の代表的な実施態様としては、次が挙げられる。
実施態様番号1:
(a)式I、式II
【0159】
【化12】
【0160】
(式中、R
1は少なくとも1つのNを有して任意に置換される5−、6−、または10員環ヘテロアリールであり、またはR
1は任意に置換される6−または10員環アリールである)の化合物、または薬学的に許容できるその塩またはエステルである、薬剤;
(b)シクロデキストリン;および
(c)増量剤と界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1つの部材
を含んでなる凍結乾燥ケーク。
【0161】
実施態様番号1A:
(a)式I、式II
【0162】
【化13】
【0163】
(式中、R
1は少なくとも1つのNを有して任意に置換される5−、6−、または10員環ヘテロアリールであり、またはR
1は任意に置換される6−または10員環アリールである)の化合物、または薬学的に許容できるその塩またはエステルから選択される、薬剤;
(b)シクロデキストリン;および
(c)増量剤と界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1つの部材
を含んでなる混合物を凍結乾燥するステップを含んでなる、凍結乾燥ケークを製造する方法。
【0164】
実施態様番号1B:
(a)式I、式II
【0165】
【化14】
【0166】
(式中、R
1は少なくとも1つのNを有して任意に置換される5−、6−、または10員環ヘテロアリールであり、またはR
1は任意に置換される6−または10員環アリールである)の化合物、または薬学的に許容できるその塩またはエステルである、薬剤;
(b)シクロデキストリン;および
(c)増量剤
を含んでなる凍結乾燥ケーク。
【0167】
実施態様番号2:
シクロデキストリンが凍結乾燥後に薬剤を安定化するのに効果的な量で存在する、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0168】
実施態様番号3:
薬剤が、式、
【0169】
【化15】
【0170】
の化合物または薬学的に許容できるその塩またはエステルである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0171】
実施態様番号3A:
薬剤が、式、
【0172】
【化16】
【0173】
の化合物または薬学的に許容できるその塩またはエステルである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0174】
実施態様番号3B:
薬剤が、式、
【0175】
【化17】
【0176】
の化合物または薬学的に許容できるその塩またはエステルである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0177】
実施態様番号4:
薬剤が、式I、式IIの化合物、または薬学的に許容できるそのエステルである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0178】
実施態様番号4A:
薬剤が式Iの化合物または薬学的に許容できるそのエステルである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0179】
実施態様番号4B:
薬剤が式IIの化合物または薬学的に許容できるそのエステルである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0180】
実施態様番号5:
薬剤が式Iまたは式IIの化合物である、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0181】
実施態様番号5A:
薬剤が式Iの化合物である、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0182】
実施態様番号5B:
薬剤が式IIの化合物である、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0183】
実施態様番号6:
R
1が任意に置換されるピラジニル、ピリジル、フェニル、チアゾリル、ナフチル、またはキノリニルである、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0184】
実施態様番号7:
R
1が置換されている、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0185】
実施態様番号8:
R
1が、フェニルで置換された5員環ヘテロアリール、フェニルで置換された6員環ヘテロアリール、またはフェニルで置換されたフェニルである、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0186】
実施態様番号9:
薬剤が、
【0187】
【化18】
【0188】
【化19】
【0189】
または薬学的に許容できるその塩またはエステルである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0190】
実施態様番号9A:
薬剤が、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、または薬学的に許容できるそのエステルである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0191】
実施態様番号9B:
薬剤が、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、または化合物9である、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0192】
実施態様番号10:
薬剤が、式、
【0193】
【化20】
【0194】
の化合物、または薬学的に許容できるその塩またはエステルである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0195】
実施態様番号10A:
薬剤が、化合物1、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、またはボルテゾミブである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0196】
実施態様番号10B:
薬剤が、化合物1、化合物10、化合物11、化合物13、またはボルテゾミブである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0197】
実施態様番号10C:
薬剤が、化合物1、化合物10、化合物13、またはボルテゾミブである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0198】
実施態様番号10D:
薬剤が、化合物1、化合物10、または化合物13である、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0199】
実施態様番号10E:
薬剤が化合物1または化合物10である、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0200】
実施態様番号10F:
薬剤が化合物10である、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0201】
実施態様番号10G:
薬剤が化合物1またはボルテゾミブである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0202】
実施態様番号10H:
薬剤が化合物1である、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0203】
実施態様番号10I:
薬剤がボルテゾミブである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0204】
実施態様番号11:
薬剤が式IIの化合物または薬学的に許容できるその塩またはエステルである、実施態様1の凍結乾燥ケークまたは実施態様1Aの方法。
【0205】
実施態様番号12:
凍結乾燥ケークが少なくとも1つの増量剤を含んでなる、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0206】
実施態様番号13:
凍結乾燥ケークが約99%w/wまでの増量剤を含んでなる、実施態様12に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0207】
実施態様番号14:
凍結乾燥ケークが約20%〜約90%w/wの増量剤を含んでなる、実施態様12に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0208】
実施態様番号15:
凍結乾燥ケークが約30%〜約60%w/wの増量剤を含んでなる、実施態様12に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0209】
実施態様番号16:
凍結乾燥ケークが約35%の増量剤を含んでなる、実施態様12に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0210】
実施態様番号17:
凍結乾燥ケークが約45%w/wの増量剤を含んでなる、実施態様12に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0211】
実施態様番号18:
増量剤が、単糖類、オリゴ糖類、糖アルコール、アミノ酸、またはその混合物である、実施態様12〜17のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0212】
実施態様番号19:
増量剤が、スクロース、デキストロース、マルトース、デキストラン、またはその混合物を含んでなる、実施態様18に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0213】
実施態様番号20:
増量剤がマンニトールを含んでなる、実施態様18に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0214】
実施態様番号20A:
凍結乾燥ケークが界面活性剤を含有しない、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0215】
実施態様番号21:
凍結乾燥ケークが少なくとも1つの界面活性剤を含んでなる、実施態様1〜20のいずれかに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0216】
実施態様番号22:
凍結乾燥ケークが少なくとも約10%〜約40%w/wの界面活性剤を含んでなる、実施態様21に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0217】
実施態様番号23:
凍結乾燥ケークが少なくとも約15%〜約30%w/wの界面活性剤を含んでなる、実施態様21に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0218】
実施態様番号24:
凍結乾燥ケークが少なくとも約15%〜約20%w/wの界面活性剤を含んでなる、実施態様21に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0219】
実施態様番号25:
界面活性剤が、ポリオキシエチレンステアラート;ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ソルビタンエステル;ポリエチレングリコールエーテル;飽和ポリグルコール化グリセリド;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;ヒドロキシル化レシチン;中鎖モノグリセリド;中鎖脂肪酸エステル;ポリエチレン/プロピレングリコール共重合体;ポリエチレングリコールステアラート;d−α−トコフェリルポリエチレングリコールスクシナート;ポリオキシルステアラート;ポリオキシルヒマシ油;モノ−、ジ−、またはトリグリセリドからなる飽和ポリグルコール化グリセリド;ポリエチレングリコールのジ脂肪酸エステル;ヒドロキシル化レシチン;中鎖モノグリセリド、中鎖モノグリセリド、およびジグリセリド;ポリエチレン/プロピレングリコール共重合体;酸化エチレンと酸化プロピレンのブロック共重合体;エトキシル化ヒマシ油;エトキシル化ヒドロキシステアリン酸;またはその混合物である、実施態様21〜24のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0220】
実施態様番号26:
界面活性剤が、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロック共重合体、ポリソルベート、Solutol(登録商標)マクロゴール15ヒドロキシステアラート、Cremophor(登録商標)ポリオキシル35ヒマシ油、ポリオキシルヒマシ油、プロピレングリコール、またはその混合物である、実施態様21〜24のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0221】
実施態様番号27:
界面活性剤がポリソルベートである、実施態様26に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0222】
実施態様番号28:
ポリソルベートがポリソルベート20である、実施態様26に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0223】
実施態様番号29:
凍結乾燥ケークが少なくとも1つの増量剤および少なくとも1つの界面活性剤を含んでなる、実施態様1〜20または21〜28のいずれかに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0224】
実施態様番号30:
シクロデキストリンが、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、またはその混合物である、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0225】
実施態様番号31:
シクロデキストリンが、アルキル化シクロデキストリン、ヒドロキシルアルキル化シクロデキストリン、スルホアルキルシクロデキストリン、糖類置換シクロデキストリン、またはその混合物である、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0226】
実施態様番号32:
シクロデキストリンが、メチル−β−シクロデキストリン、ジメチル−β−シクロデキストリン、トリメチル−β−シクロデキストリン、2−ヒドロキシメチル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、3−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、β−シクロデキストリンスルフェート、β−シクロデキストリンスルホネート、β−シクロデキストリンスルホブチルエーテル、またはその混合物である、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0227】
実施態様番号33:
シクロデキストリンが、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテルβシクロデキストリン、またはその混合物である、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0228】
実施態様番号34:
シクロデキストリンが、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、スルホブチルエーテルβシクロデキストリン、またはその混合物である、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0229】
実施態様番号35:
シクロデキストリンがヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンである、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0230】
実施態様番号36:
シクロデキストリンが凍結乾燥ケークの約99%w/wまでの量で存在する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0231】
実施態様番号37:
シクロデキストリンが凍結乾燥ケークの約20%〜約90%w/wの量で存在する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0232】
実施態様番号38:
シクロデキストリンが凍結乾燥ケークの約40%〜約70%w/wの量で存在する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0233】
実施態様番号39:
シクロデキストリンが凍結乾燥ケークの約45%〜約65%w/wの量で存在する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0234】
実施態様番号40:
シクロデキストリンが凍結乾燥ケークの約40%w/wの量で存在する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0235】
実施態様番号41:
シクロデキストリンが凍結乾燥ケークの約45%w/wの量で存在する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0236】
実施態様番号42:
シクロデキストリンが凍結乾燥ケークの約55%w/wの量で存在する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0237】
実施態様番号43:
凍結乾燥ケークが薬学的に許容できる有機溶剤をさらに含んでなる、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0238】
実施態様番号44:
有機溶剤が、ジメチルスルホキシド、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール、またはその混合物である、実施態様43に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0239】
実施態様番号45:
有機溶剤がtert−ブタノールである、実施態様43に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0240】
実施態様番号46:
tert−ブタノールが約3%w/w以下の量で存在する、実施態様45に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0241】
実施態様番号47:
tert−ブタノールが約1%w/w以下の量で存在する、実施態様45に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0242】
実施態様番号48:
凍結乾燥ケークがpH調節剤をさらに含んでなる、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0243】
実施態様番号48A:
pH調節剤が酸を含んでなる、実施態様48に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0244】
実施態様番号48B:
pH調節剤が鉱酸または有機酸を含んでなる、実施態様48に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0245】
実施態様番号48C:
pH調節剤が鉱酸を含んでなる、実施態様48に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0246】
実施態様番号48D:
pH調節剤が有機酸を含んでなる、実施態様48に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0247】
実施態様番号48E:
pH調節剤が、塩酸、リン酸、酢酸、硫酸、アスコルビン酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、コハク酸、およびマレイン酸から選択される酸を少なくとも含んでなる、実施態様48に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0248】
実施態様番号48F:
pH調節剤がリン酸を含んでなる、実施態様48に記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0249】
実施態様番号48G:
凍結乾燥ケークのpHが約7以下のpHに調節される、実施態様48A〜48Fのいずれかに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0250】
実施態様番号48H:
凍結乾燥ケークのpHが約6以下のpHに調節される、実施態様48A〜48Fのいずれかに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0251】
実施態様番号48I:
凍結乾燥ケークのpHが約5以下のpHに調節される、実施態様48A〜48Fのいずれかに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0252】
実施態様番号48J:
凍結乾燥ケークのpHが約4以下のpHに調節される、実施態様48A〜48Fのいずれかに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0253】
実施態様番号48K:
凍結乾燥ケークのpHがpH約3〜5に調節される、実施態様48A〜48Fのいずれかに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0254】
実施態様番号48L:
凍結乾燥ケークのpHが約4のpHに調節される、実施態様48A〜48Fのいずれかに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0255】
実施態様番号49:
凍結乾燥ケークが約180秒以内に戻されて粒子状物質を含まない透明溶液を提供する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0256】
実施態様番号49A:
凍結乾燥ケークが約90秒以内に戻されて粒子状物質を含まない透明溶液を提供する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0257】
実施態様番号49B:
凍結乾燥ケークが約30秒以内に戻されて粒子状物質を含まない透明溶液を提供する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0258】
実施態様番号50:
戻された溶液が無色である、実施態様49〜49Bのいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0259】
実施態様番号51:
凍結乾燥ケークが冷蔵条件下での保存中に少なくとも6ヶ月間にわたり安定している、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0260】
実施態様番号52:
凍結乾燥ケークが室温条件下での保存中に少なくとも6ヶ月間にわたり安定している、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0261】
実施態様番号53:
凍結乾燥ケークが加速条件下での保存中に少なくとも6ヶ月間にわたり安定している、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0262】
実施態様番号54:
凍結乾燥ケークが冷蔵条件下で6ヶ月間にわたる保存後に約1%以下の薬剤純度低下を示す、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0263】
実施態様番号55:
凍結乾燥ケークが室温条件下で6ヶ月間にわたる保存後に約1%以下の薬剤純度低下を示す、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0264】
実施態様番号56:
凍結乾燥ケークが加速条件下で6ヶ月間にわたる保存後に約1%以下の薬剤純度低下を示す、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0265】
実施態様番号57:
凍結乾燥ケークが冷蔵条件下で6ヶ月間にわたる保存後に約0.5%以下の薬剤純度低下を示す、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0266】
実施態様番号58:
凍結乾燥ケークが室温条件下で6ヶ月間にわたる保存後に約0.5%以下の薬剤純度低下を示す、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0267】
実施態様番号59:
凍結乾燥ケークが加速条件下で6ヶ月間にわたる保存後に約0.5%以下の薬剤純度低下を示す、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0268】
実施態様番号60:
凍結乾燥ケークが冷蔵条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.5%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0269】
実施態様番号60A:
凍結乾燥ケークが冷蔵条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.2%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0270】
実施態様番号60B:
凍結乾燥ケークが冷蔵条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.1%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0271】
実施態様番号60C:
凍結乾燥ケークが冷蔵条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.5%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0272】
実施態様番号60D:
凍結乾燥ケークが冷蔵条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.2%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0273】
実施態様番号60E:
凍結乾燥ケークが冷蔵条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.1%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0274】
実施態様番号60F:
凍結乾燥ケークが室温条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.5%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0275】
実施態様番号60G:
凍結乾燥ケークが室温条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.2%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0276】
実施態様番号60H:
凍結乾燥ケークが室温条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.1%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0277】
実施態様番号60I:
凍結乾燥ケークが室温条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.5%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0278】
実施態様番号60J:
凍結乾燥ケークが室温条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.2%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0279】
実施態様番号60K:
凍結乾燥ケークが室温条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.1%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0280】
実施態様番号60L:
凍結乾燥ケークが強化された室温条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.5%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0281】
実施態様番号60M:
凍結乾燥ケークが強化された室温条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.2%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0282】
実施態様番号60N:
凍結乾燥ケークが強化された室温条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.1%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0283】
実施態様番号60O:
凍結乾燥ケークが強化された室温条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.5%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0284】
実施態様番号60P:
凍結乾燥ケークが強化された室温条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.2%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0285】
実施態様番号60Q:
凍結乾燥ケークが強化された室温条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.1%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0286】
実施態様番号60R:
凍結乾燥ケークが加速条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.5%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0287】
実施態様番号60S:
凍結乾燥ケークが加速条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.2%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0288】
実施態様番号60T:
凍結乾燥ケークが加速条件下で6ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.1%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0289】
実施態様番号60U:
凍結乾燥ケークが加速条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.5%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0290】
実施態様番号60V:
凍結乾燥ケークが加速条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.2%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0291】
実施態様番号60W:
凍結乾燥ケークが加速条件下で12ヶ月間にわたるケーク保存後に約0.1%w/w以下の分解不純物を含有する、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0292】
実施態様番号61:
少なくとも1つの追加的抗新生物薬をさらに含んでなる、先行する実施態様のいずれか1つに記載の凍結乾燥ケークまたは方法。
【0293】
実施態様番号62:
(a)シクロデキストリン、増量剤、および水を含んでなる第1の混合物を提供するステップと;
(b)界面活性剤と第1の混合物の一部とを混合して第2の混合物を形成するステップと;
(c)式Iまたは式IIの化合物、またはその塩またはエステルを第2の混合物と合わせて薬剤混合物を形成するステップと;
(d)第1の混合物の残部と薬剤混合物とを混合して凍結乾燥前溶液を形成するステップと;
(e)凍結乾燥前溶液を凍結乾燥するステップ
を含んでなる、凍結乾燥ケークを製造する方法。
【0294】
実施態様番号63:
シクロデキストリンがヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを含んでなり、増量剤がマンニトールを含んでなる、実施態様62に記載の方法。
【0295】
実施態様番号64
界面活性剤がポリソルベートである、実施態様62に記載の方法。
【0296】
実施態様番号65:
凍結乾燥前溶液を滅菌するステップをさらに含んでなる、実施態様62〜64のいずれか1つに記載の方法。
【0297】
実施態様番号66:
滅菌するステップが濾過を含んでなる、実施態様65に記載の方法。
【0298】
実施態様番号67:
(a)シクロデキストリン、増量剤、および水を含有する第1の混合物を提供するステップと;
(b)式Iまたは式IIの化合物、またはその塩またはエステル、およびtert−ブタノールを含有する薬剤混合物を提供するステップと;
(c)第1の混合物を薬剤混合物と合わせて凍結乾燥前溶液を提供するステップと;
(d)凍結乾燥前溶液を凍結乾燥するステップと
を含んでなる、凍結乾燥ケークを製造する方法。
【0299】
実施態様番号68:
シクロデキストリンがヒドロキシプロピルβシクロデキストリンであり、増量剤がマンニトールを含んでなる、実施態様67に記載の方法。
【0300】
実施態様番号69:
凍結乾燥前溶液を滅菌するステップをさらに含んでなる、実施態様67または68に記載の方法。
【0301】
実施態様番号70:
滅菌するステップが濾過を含んでなる、実施態様69に記載の方法。
【0302】
実施態様番号71:
薬剤混合物が、式I、式IIの化合物、または薬学的に許容できるそのエステルを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0303】
実施態様番号72:
薬剤混合物が式Iの化合物または薬学的に許容できるそのエステルを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0304】
実施態様番号73:
薬剤混合物が式IIの化合物または薬学的に許容できるそのエステルを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0305】
実施態様番号74:
薬剤混合物が式Iまたは式IIの化合物を含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0306】
実施態様番号75:
薬剤混合物が式Iの化合物を含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0307】
実施態様番号76:
薬剤混合物が式IIの化合物を含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0308】
実施態様番号77:
R
1が、任意に置換されるピラジニル、ピリジル、フェニル、チアゾリル、ナフチル、またはキノリニルである、実施態様62〜76のいずれかに記載の方法。
【0309】
実施態様番号78:
R
1が置換されている、実施態様62〜77のいずれかに記載の方法。
【0310】
実施態様番号79:
R
1がフェニルで置換された5員環ヘテロアリール、フェニルで置換された6員環ヘテロアリール、またはフェニルで置換されたフェニルである、実施態様62〜76のいずれかに記載の方法。
【0311】
実施態様番号80:
薬剤混合物が、
【0312】
【化21】
【0313】
【化22】
【0314】
または薬学的に許容できるその塩またはエステルを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0315】
実施態様番号81:
薬剤混合物が、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、化合物9、または薬学的に許容できるそのエステルを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0316】
実施態様番号82:
薬剤混合物が、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8、または化合物9を含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0317】
実施態様番号83:
薬剤混合物が、式、
【0318】
【化23】
【0319】
の化合物、または薬学的に許容できるその塩またはエステルを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0320】
実施態様番号84:
薬剤混合物が、化合物1、化合物10、化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、またはボルテゾミブを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0321】
実施態様番号85:
薬剤混合物が、化合物1、化合物10、化合物11、化合物13、またはボルテゾミブを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0322】
実施態様番号86:
薬剤混合物が、化合物1、化合物10、化合物13、またはボルテゾミブを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0323】
実施態様番号87:
薬剤混合物が、化合物1、化合物10、または化合物13を含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0324】
実施態様番号88:
薬剤混合物が化合物1または化合物10を含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0325】
実施態様番号89:
薬剤混合物が化合物10を含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0326】
実施態様番号90:
薬剤混合物が化合物1またはボルテゾミブを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0327】
実施態様番号91:
薬剤混合物が化合物1を含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0328】
実施態様番号92:
薬剤混合物がボルテゾミブを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0329】
実施態様番号93:
薬剤混合物が式IIの化合物または薬学的に許容できるその塩またはエステルを含有する、実施態様62〜70のいずれかに記載の方法。
【0330】
実施態様番号94:
凍結乾燥前溶液のpHをpH調節剤で調節するステップをさらに含んでなる、実施態様62〜93のいずれかに記載の方法。
【0331】
実施態様番号95:
pH調節剤が酸を含んでなる、実施態様94に記載の方法。
【0332】
実施態様番号96:
pH調節剤が鉱酸または有機酸を含んでなる、実施態様94に記載の方法。
【0333】
実施態様番号97:
pH調節剤が鉱酸を含んでなる、実施態様94に記載の方法。
【0334】
実施態様番号98:
pH調節剤が有機酸を含んでなる、実施態様94に記載の方法。
【0335】
実施態様番号99:
pH調節剤が、塩酸、リン酸、酢酸、硫酸、アスコルビン酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、コハク酸、およびマレイン酸から選択される酸を少なくともを含んでなる、実施態様94に記載の方法。
【0336】
実施態様番号100:
pH調節剤がリン酸を含んでなる、実施態様94に記載の方法。
【0337】
実施態様番号101:
凍結乾燥前溶液のpHが約7以下のpHに調節される、実施態様95〜100のいずれかに記載の方法。
【0338】
実施態様番号102:
凍結乾燥前溶液のpHが約6以下のpHに調節される、実施態様95〜100のいずれかに記載の方法。
【0339】
実施態様番号103:
凍結乾燥前溶液のpHが約5以下のpHに調節される、実施態様95〜100のいずれかに記載の方法。
【0340】
実施態様番号104:
凍結乾燥前溶液のpHが約4以下のpHに調節される、実施態様95〜100のいずれかに記載の方法。
【0341】
実施態様番号105:
凍結乾燥前溶液のpHが約3〜5のpHに調節される、実施態様95〜100のいずれかに記載の方法。
【0342】
実施態様番号106:
凍結乾燥前溶液のpHが約4のpHに調節される、実施態様95〜100のいずれかに記載の方法。
【0343】
実施態様番号107:
がんを治療する薬剤を製造するための実施態様1〜61のいずれかに記載の凍結乾燥ケークの使用。
【0344】
実施態様番号108
慢性リンパ球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫または乳がんを治療する薬剤を製造するための実施態様1〜61のいずれかに記載の凍結乾燥ケークの使用。
【0345】
実施態様番号109
多発性骨髄腫を治療する薬剤を製造するための実施態様1〜61のいずれかに記載の凍結乾燥ケークの使用。
【0346】
当業者は理解するであろうように、上の教示に照らして本発明の多数の修正と変更が可能である。したがって添付の特許請求の範囲内で、本発明を本明細書に具体的に記載されるのとは別のやり方で実施してよいものと理解され、本発明の範囲はこのような全てのバリエーションを包含することが意図される。
【0347】
本明細書で言及した全ての出版物は、その内容全体をあらゆる目的のために参照によって援用する。