(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5722992
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】薬剤送出装置
(51)【国際特許分類】
A61M 5/32 20060101AFI20150507BHJP
【FI】
A61M5/32 502
【請求項の数】15
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-503712(P2013-503712)
(86)(22)【出願日】2011年4月5日
(65)【公表番号】特表2013-523314(P2013-523314A)
(43)【公表日】2013年6月17日
(86)【国際出願番号】SE2011050403
(87)【国際公開番号】WO2011126439
(87)【国際公開日】20111013
【審査請求日】2012年11月22日
(31)【優先権主張番号】61/321,548
(32)【優先日】2010年4月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】1050331-6
(32)【優先日】2010年4月7日
(33)【優先権主張国】SE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503211493
【氏名又は名称】エス・ホー・エル・グループ・アクチボラゲット
【氏名又は名称原語表記】SHL GROUP AB
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャンバティスタ,ルチオ
(72)【発明者】
【氏名】ベンデク,アントニオ
【審査官】
倉橋 紀夫
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−075610(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/019439(WO,A1)
【文献】
国際公開第2009/150078(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤送出装置(100)であって、
近端(111)および反対の遠端(112)を有する筒状ハウジング(110)と、
筒状ハウジング(110)の内部に摺動可能に同軸配置され、近位環状接触部材(121)を有するアクチュエータ手段と、
筒状ハウジング(110)の環状レッジ(202)とアクチュエータ手段の環状レッジ(225)との間の、アクチュエータ手段の遠端(112)に配置された第1の弾性部材(117)と、
アクチュエータ手段の内部に同軸配置され、筒状ハウジング(110)に固定して取付けられた薬剤容器ホルダ(150)と、
アクチュエータ手段と係合して、アクチュエータ手段および第1の弾性部材を予め張力をかけられた状態に保持するように構成された作動部材(160)とを備え、
薬剤送出装置(100)はさらに、
送出部材(140)を備え、送出部材(140)は、容器ホルダ(150)に固定接続された保持具部材(430)と、保持具部材の内部で同軸に可動であり、近端(424)および反対の遠端(425)を有する針と共に設けられたハブ(421)と、ハブおよび保持具部材に係合した内側キャップ(416)と、内側キャップに同軸配置された外側キャップ(410)とを含み、前記外側キャップは、アクチュエータ手段および第1の弾性部材が予め張力をかけられた状態にあるときに、前記内側キャップに対して回転可能にスピンし、
薬剤送出装置(100)はさらに、
軸方向に摺動可能であるが、内側キャップ(416)に回転方向にロックされ、近位環状接触部材(121)に当接して配置されたキャップ連動部材(413)を備え、前記キャップ連動部材はさらに、アクチュエータ手段および第1の弾性部材が予め張力をかけられた状態から解放されると外側キャップと回転方向に係合するように構成されることを特徴とする、薬剤送出装置(100)。
【請求項2】
薬剤容器ホルダは、薬剤の入った薬剤容器(130)をさらに含み、薬剤容器はさらに、少なくとも1つの摺動可能ストッパ(131,132)および薄膜(133)を収納する、請求項1に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項3】
アクチュエータ手段に、または作動部材(160)およびアクチュエータ手段に係合して摺動可能ストッパを駆動する駆動手段をさらに備える、請求項2に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項4】
アクチュエータ手段は、筒状作動部材(120)および中間の長手方向ロック部材(119)を含み、近位環状接触部材は筒状作動部材の内面近端の内部に同軸配置され、中間の長手方向ロック部材(119)は、作動部材(160)の対応する第1の協働手段(301)と係合してアクチュエータ手段および第1の弾性部材を予め張力をかけられた状態に保持する第1の協働手段(221)をさらに含む、請求項3に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項5】
第1の協働手段(221)は径方向内向きに延在する突出部であり、第1の作動部材(160)の対応する第1の協働手段(301)は径方向外向きに延在する突出部である、請求項4に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項6】
駆動手段は、自身の内面上の内側協働手段および自身の外面上の外側協働手段を有する筒状動作部材(118)と、プランジャーロッド(116)と、プランジャーロッドの内部に予め張力をかけられて配置された第2の弾性部材(115)と、プランジャーロッド支持部材(114)とを含む、請求項4または5に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項7】
中間の長手方向ロック部材(119)は、筒状動作部材(118)の外側協働手段(210,211,212)と係合する第2の協働手段(222)をさらに含む、請求項6に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項8】
第2の協働手段(222)は径方向内向きに延在する突出部であり、外側協働手段は溝路(210,211,212)である、請求項7に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項9】
薬剤容器(130)は単一チャンバカートリッジであり、プランジャーロッド(116)は、筒状動作部材(118)の内側協働手段(215)に解放可能に接続されてプランジャーロッド(116)および第2の弾性部材(115)を予め張力をかけられた状態に保持する第3の協働手段(235)を含み、アクチュエータ手段(119,120)を送出部位に押し付けると、筒状動作部材(118)が回転することによって前記プランジャーロッド(116)が第2の弾性部材(115)の力によってアクチュエータ手段(119,120)から解放され、近位に駆動されることによって、プランジャーロッド(116)が摺動可能ストッパ(131)に圧力をかけ、送出部材(140)から薬剤が放出される、請求項7または8に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項10】
薬剤容器(130)は二重チャンバカートリッジであり、プランジャーロッド(116)は、第3の協働手段を含み、第3の協働手段は第1に作動部材(160)の内側協働手段(236)に解放可能に接続され、第3の協働手段は第2に筒状動作部材(118)の内側協働手段(215)に解放可能に接続され、前記作動部材(160)を手動で動作させると、プランジャーロッド(116)が第2の弾性部材(117)の力によって作動部材(160)から解放され、近位に動くことによって、第3の協働手段(235)が筒状動作部材(118)の内側協働手段(215)に当接するまで、プランジャーロッド(116)は薬剤を混合するために摺動可能ストッパ(131,132)に圧力をかけ、アクチュエータ手段(119,120)を送出部位に押し付けると、前記筒状動作部材(118)が回転することによって前記プランジャーロッド(116)が第2の弾性部材(115)の力によって筒状動作部材(118)から解放され、近位に駆動されることによって、プランジャーロッド(116)が摺動可能ストッパ(131,132)に圧力をかけ、
送出部材(140)から薬剤が放出される、請求項7または8に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項11】
作動部材に固定接続され、筒状動作部材に対して回転可能に配置された可変用量筒状部材をさらに備える、請求項10に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項12】
作動部材に固定接続され、筒状動作部材に対して回転可能に配置された可変用量筒状部材をさらに備え、可変用量筒状部材は内側用量協働手段を含む、請求項7または8に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項13】
プランジャーロッドは、筒状動作部材の内側協働手段と協働するように適合されたさらなる第4の協働手段を自身の外面上に含み、プランジャーロッドの第3の協働手段は作動部材の内側協働手段に解放可能に接続され、前記作動部材を手動で動作させると、プランジャーロッドが第2の弾性部材の力によって作動部材から解放され、近位に動くことによって、第4の協働手段が筒状動作部材の内側協働手段に当接するまで、プランジャーロッドは薬剤を混合するために摺動可能ストッパに圧力をかけ、予め設定した用量を選択するために作動部材をさらに手動で動作させると、プランジャーロッドの第3の協働手段と可変用量部材の内面上の内側用量協働手段との間の距離によって送出すべき用量サイズが決まるように、可変用量筒状部材がさらに回転する、請求項12に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項14】
アクチュエータ手段は、前記筒状動作部材が回転するように送出部位に押し付けられるように適合され、これによって、前記第4の協働手段が筒状動作部材の内側協働手段から解放され、プランジャーロッドが第2の弾性部材の力によって近位に駆動されることによって、プランジャーロッドの第3の協働手段が可変用量部材の内面上の内側用量協働手段に当接するまで、プランジャーロッドが摺動可能ストッパに圧力をかけ、送出部材から設定用量の薬剤が放出される、請求項13に記載の薬剤送出装置(100)。
【請求項15】
キャップ連動部材(413)は、アクチュエータ手段および第1の弾性部材が予め張力をかけられた状態から解放された状態において外側キャップ(410)の内側シース上の対応する環状協働手段(417)に係合するように適合された協働手段を有し、アクチュエータ手段および第1の弾性部材が予め張力をかけられた状態において外側キャップ(410)を回転可能とする、中間環状部材である、請求項1〜14のいずれかに記載の薬剤送出装置(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薬剤送出装置に関し、特に、キャップ連動構成によって安全性および取扱性が向上した薬剤注射器に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
薬剤送出装置をできる限り組立済の状態にしておくための1つの解決策は、針などの送出部材を予め取付けた状態で薬剤送出装置を提供することである。この解決策では、針の後端が容器の内部に突き出ることが多く、これは、薬剤が一定期間露出されて送出部材の材料と反応すると欠点になり得る。この点に関して、送出を行うまで送出部材の後部を容器の外部に有することが望ましいであろう。注射を行なうために必要な動作の数を最小限に抑えるため、装置のなかには、ボタンなどを押すことによって注射をする必要なく、注射部位に押し付けるだけで針が注射部位を貫通して装置が注射を行なうことができるものもある。これによって、送出手順が少なくとも1つの工程分だけ短くなる。
【0003】
そのような装置の1つが、注射器の取扱を容易にする多数の特徴を有する注射器が記載されている特許文献EP 1349590 Bに開示されている。貫通および注射は、単に針シールドの近端を送出部位に押し付けるだけで手動で行なわれ、これによってシールドが遠位方向に動き、針が注射部位を貫通して注射プロセスを開始することができる。注射が行なわれると、注射器を引き抜くことによって針シールドがロックされた態様で針の周りに抜き取られる。
【0004】
しかし、先行技術の解決策の不利点は、装置の信頼性が低いことがあり、ミスや不適切な使用法によって意図せずに作動され得ることである。このため、指摘され得るように、薬剤送出装置の人の取扱性が非常に重要であり、既存の解決策を向上するためのいくつかの基本原理がある。薬剤送出装置を取扱う際の1つの重要な安全面は、薬剤送出装置が使用可能な状態にある前に、注射アクチュエータをロックすることである。米国特許第6,893,420号には、薬剤の混合が終了するまで自動貫通および注射手段を解放しないようにする、ラッチをロックするロック手段と共に構成された装置が開示されている。しかし、この装置は、混合が終了した後にユーザが装置からロック手段を能動的に取外さなければならないという不利点があるため、特に当該装置の緊急の使用を考慮すると不利であり得る不要な工程が必要になる。したがって、取扱安全性および薬剤の取扱性を向上できる構成、すなわち、薬剤が一定期間露出されて送出部材の材料と反応することによって薬剤が損なわれたり劣化したりすることなく、薬剤を保管状態のまま組立済の装置で提供でき、かつ信頼性が高く、安全で直観的に使用できる構成が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
要約
本発明の実施例の目的は、信頼性が高く安全に使用できる薬剤送出装置、および取扱時に簡単に使用できる薬剤送出装置を提供することである。これは、薬剤送出装置であって、近端および反対の遠端を有する筒状ハウジングと、筒状ハウジングの内部に摺動可能に同軸配置され、近位環状接触部材を有するアクチュエータ手段と、筒状ハウジングの環状レッジとアクチュエータ手段の環状レッジとの間の、アクチュエータ手段の遠端に配置された第1の弾性部材と、アクチュエータ手段の内部に同軸配置され、筒状ハウジングに固定して取付けられた薬剤容器ホルダと、アクチュエータ手段に相互作用接続され、アクチュエータ手段および第1の弾性部材を予め張力をかけられた状態に保持するように構成された作動部材とを含み、薬剤送出装置はさらに、送出部材を含み、送出部材は、容器ホルダに固定接続された保持具部材と、保持具部材の内部で同軸に可動であり、近端および反対の遠端を有する針と共に設けられたハブと、ハブおよび保持具部材に相互作用接続された内側キャップと、内側キャップに同軸配置された外側キャップとを含み、外側キャップは、アクチュエータ手段および第1の弾性部材が予め張力をかけられた状態にあるときに、内側キャップに対して回転可能にスピンし、薬剤送出装置はさらに、軸方向に摺動可能であるが、内側キャップに回転可能にロックされ、近位環状接触部材に当接して配置されたキャップ連動部材を含み、キャップ連動部材はさらに、アクチュエータ手段および第1の弾性部材が予め張力をかけられた状態から解放されると外側キャップと相互作用するように構成されることを特徴とする薬剤送出装置によって達成される。
【0006】
本発明の別の局面によると、薬剤容器ホルダは、薬剤の入った薬剤容器をさらに含み、薬剤容器はさらに、少なくとも1つの摺動可能ストッパおよび薄膜を収納する。
【0007】
本発明のさらに別の局面によると、薬剤送出装置は、アクチュエータ手段に、または作動部材およびアクチュエータ手段に相互作用接続されて摺動可能ストッパを駆動する駆動手段をさらに含む。
【0008】
本発明のさらなる局面によると、アクチュエータ手段は、筒状作動部材および中間の長手方向ロック部材を含み、近位環状接触部材は筒状作動部材の内面近端の内部に同軸配置され、中間の長手方向ロック部材は、作動部材の対応する第1の協働手段に相互作用接続されてアクチュエータ手段および第1の弾性部材を予め張力をかけられた状態に保持する第1の協働手段をさらに含む。
【0009】
本発明のさらなる局面によると、第1の協働手段は径方向外向きに延在する突出部であり、第1の作動部材の対応する第1の協働手段は径方向内向きに延在する突出部である。
【0010】
本発明の別の局面によると、駆動手段は、自身の内面上の内側協働手段および自身の外面上の外側協働手段を有する筒状動作部材と、プランジャーロッドと、プランジャーロッドの内部に予め張力をかけられて配置された第2の弾性部材と、プランジャーロッド支持部材とを含む。
【0011】
本発明のさらに別の局面によると、中間の長手方向ロック部材は、筒状動作部材の外側協働手段に相互作用接続された第2の協働手段をさらに含む。
【0012】
本発明のさらなる局面によると、第2の協働手段は径方向内向きに延在する突出部であり、外側協働手段は溝路である。
【0013】
本発明のさらなる局面によると、プランジャーロッドは、薬剤容器が単一チャンバカートリッジである場合、筒状動作部材の内側協働手段に解放可能に接続されてプランジャーロッドおよび第2の弾性部材を予め張力をかけられた状態に保持する第3の協働手段を含み、アクチュエータ手段を送出部位に押し付けると、筒状動作部材が回転することによってプランジャーロッドが第2の弾性部材の力によってアクチュエータ手段から解放され、近位に駆動されることによって、プランジャーロッドが摺動可能ストッパに圧力をかけ、送出部材から薬剤が放出される。
【0014】
本発明の別の局面によると、プランジャーロッドは、薬剤容器が二重チャンバカートリッジである場合、第1に作動部材の内側協働手段に解放可能に接続され、第2に筒状動作部材の内側協働手段に解放可能に接続された第3の協働手段を含み、作動部材を手動で動作させると、プランジャーロッドが第2の弾性部材の力によって作動部材から解放され、近位に動くことによって、第3の協働手段が筒状動作部材の内側協働手段に当接するまで、プランジャーロッドは薬剤を混合するために摺動可能ストッパに圧力をかけ、アクチュエータ手段を送出部位に押し付けると、筒状動作部材が回転することによってプランジャーロッドが第2の弾性部材の力によって筒状動作部材から解放され、近位に駆動されることによって、プランジャーロッドが摺動可能ストッパに圧力をかけ、送出部材から薬剤が放出される。
【0015】
本発明のさらに別の局面によると、装置は、作動部材に固定接続され、筒状動作部材に対して回転可能に配置された可変用量筒状部材をさらに含む。
【0016】
本発明のさらなる局面によると、装置は、作動部材に固定接続され、筒状動作部材に対して回転可能に配置された可変用量筒状部材をさらに含み、可変用量筒状部材は内側用量協働手段を含む。
【0017】
本発明のさらなる局面によると、プランジャーロッドは、筒状動作部材の内側協働手段と協働するように適合されたさらなる第4の協働手段を自身の外面上に含み、プランジャーロッドの第3の協働手段は作動部材の内側協働手段に解放可能に接続され、作動部材を手動で動作させると、プランジャーロッドが第2の弾性部材の力によって作動部材から解放され、近位に動くことによって、第4の協働手段が筒状動作部材の内側協働手段に当接するまで、プランジャーロッドは薬剤を混合するために摺動可能ストッパに圧力をかけ、予め設定した用量を選択するために作動部材をさらに手動で動作させると、プランジャーロッドの第3の協働手段と可変用量部材の内面上の内側用量協働手段との間の距離によって送出すべき用量サイズが決まるように、可変用量筒状部材がさらに回転する。
【0018】
本発明の別の局面によると、アクチュエータ手段は、筒状動作部材が回転するように送出部位に押し付けられるように適合され、これによって、第4の協働手段が筒状動作部材の内側協働手段から解放され、プランジャーロッドが第2の弾性部材の力によって近位に駆動されることによって、プランジャーロッドの第3の協働手段が可変用量部材の内面上の内側用量協働手段に当接するまで、プランジャーロッドが摺動可能ストッパに圧力をかけ、送出部材から設定用量の薬剤が放出される。
【0019】
本発明のさらに別の局面によると、キャップ連動部材は、外側キャップの内側シース上の対応する環状協働手段に係合して外側キャップを回転させることができるように適合された協働手段を有する、中間環状部材である。
【0020】
当初状態において針が薄膜を貫通していない状態で、組立済の薬剤送出装置を有することによって、薬剤が一定期間露出されて薬剤と送出部材の材料とが反応することに関する不要な問題を回避する。さらに、キャップ連動部材を利用することによって、薬剤送出装置の意図しない作動を完全に回避する。この利点は、薬剤送出装置に入れた薬剤の注射を行うには、まず薬剤送出装置を作動しなければならないという事実によって可能になる。本発明の利点のこれらおよび他の局面は、以下の詳細な説明および添付の図面から明らかになるであろう。
【0021】
本発明の実施例の以下の説明では、添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1A】本発明に係る完全な薬剤送出装置の斜視図である。
【
図1B】例示的な薬剤送出装置の例示的な内部構成要素を含む分解図である。
【
図2A】本発明に係る薬剤送出装置の筒状ハウジングの斜視図である。
【
図2B】本発明に係る薬剤送出装置のプランジャーロッドアセンブリの斜視図である。
【
図2C】薬剤送出装置の例示的な筒状動作部材の斜視図である。
【
図2G】予め張力をかけられた第1の弾性部材の詳細な斜視図である。
【
図3A】本発明に係る薬剤送出装置の作動手段の側面図である。
【
図4A】本発明に係る薬剤送出装置の送出手段アセンブリの斜視図である。
【
図4B】遠端から見た外側キャップ、キャップ連動部材および内側キャップの斜視図である。
【
図6A】ある動作モードにおけるキャップおよび送出手段アセンブリの断面側面図である。
【
図6B】ある動作モードにおけるキャップおよび送出手段アセンブリの断面側面図である。
【
図6C】ある動作モードにおけるキャップおよび送出手段アセンブリの断面側面図である。
【
図7A】ある動作モードにおける作動手段の斜視図である。
【
図7B】ある動作モードにおける作動手段の斜視図である。
【
図8A】ある動作モードにおける薬剤送出装置の斜視図である。
【
図8B】ある動作モードにおける薬剤送出装置の斜視図である。
【
図8C】ある動作モードにおける薬剤送出装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
詳細な説明
本発明の実施例を詳細に説明する。本願において認識されるべきであるように、「遠部/端」という用語は、患者の薬剤送出部位から最も遠く配置される送出装置の部分/端、またはその部材の部分/端を指す。これに対応して、「近部/端」という用語は、患者の薬剤送出部位に最も近く配置される送出装置の部分/端、またはその部材の部分/端を指す。
【0024】
図1Aは本発明に係る完全な薬剤送出装置100の斜視図であり、薬剤注射装置100の簡略化した分解斜視図でもある。
図1Aには、外側キャップ410が装着された、組立済の薬剤注射装置100の当初の非作動状態が示される。薬剤送出装置100はさらに、近端111および反対の遠端112を有する筒状ハウジング110と、筒状ハウジング110の内部に摺動可能に同軸配置された筒状作動部材120を有するアクチュエータ手段と、中間の長手方向ロック部材119と、近位環状接触部材121とを含む。薬剤送出装置100はまた、アクチュエータ手段を近位方向に動かすための、筒状ハウジング110の環状レッジ202と中間の長手方向ロック部材119の環状レッジ225との間の、アクチュエータ手段の遠端に配置された第1の弾性部材117(
図1B参照)を含む。薬剤送出装置100はさらに、筒状作動部材120の内部に同軸配置され、かつ、筒状ハウジング110の対応する開口部113を突き出る径方向延在部234(
図2F参照)を介して筒状ハウジング110に固定して取付けられた、薬剤容器ホルダ150を含む。薬剤送出装置100には、薬剤容器ホルダ150の内部に配置され、少なくとも1つの摺動可能ストッパ131、132をさらに収納する薬剤容器130も含まれる。本発明の例示的な実施例では、薬剤容器は、薄膜133を有するカートリッジである。薬剤送出装置100はさらに、自身の内面上の内側協働手段および自身の外面上の外側協働手段を有する筒状動作部材118と、プランジャーロッド116と、プランジャーロッドの内部に予め張力をかけられて配置された第2の弾性部材115と、プランジャーロッド支持部材114とを有する駆動手段を含む(
図1B参照)。薬剤送出装置100はさらに、筒状ハウジング110の遠端に配置され、かつ薬剤送出装置100を作動するため、すなわち薬剤送出装置を使用可能な状態にするために用いられる、作動部材160と以後称する作動手段を含む。作動部材160は、本発明の例示的な実施例では、薬剤送出装置100の遠端から近端に延在する軸の周りに回転可能なノブである。本発明の好ましい実施例では、筒状動作部材118は、容器ホルダ150と作動部材160との間に回転可能に配置される。薬剤送出装置100はさらに、送出部材140を含む。
【0025】
図2Aは筒状ハウジング110の詳細な斜視図であり、筒状ハウジング110は、径方向延在部234(
図2F参照)を受けて、薬剤容器ホルダ150を筒状ハウジング110に固定して取付けるための対応する開口部113を有する。
図2Aは、ユーザが注射プロセスを見ることができるようにする第2の開口部201も示す。
図2Aにはまた、筒状ハウジング110と中間の長手方向ロック部材119との間の、予め張力をかけられた状態の第1の弾性部材117を支持するための環状レッジ202も示される。
【0026】
図2Bは、プランジャーロッドアセンブリをより詳細に示す斜視図である。プランジャーロッドアセンブリは、プランジャーロッド支持部材114と、第2の弾性部材115と、プランジャーロッド116とを含む。プランジャーロッド116の径方向外面には、たとえば突出部235としての第3の協働手段が設けられており、突出部235は、プランジャーロッド116を予め張力をかけられた非作動状態に維持するために、作動部材160のレッジ236としての内側協働手段と協働するように適合される。
【0027】
図2Cは、筒状動作部材118の詳細な斜視図である。筒状動作部材118は、自身の外面上に、たとえば少なくとも1つの溝210、211、212としての外側協働手段を含み、当該溝は、たとえば中間の長手方向ロック部材119の径方向内向き延在突出部222としての第2の協働手段が少なくとも1つの溝210、211、212の内部で導かれるように適合され、相互接続された筒状作動部材120が軸方向に動く結果として、中間の長手方向ロック部材119が軸方向に動くと筒状動作部材118を回転させるように構成される。さらなる実施例では、薬剤送出装置100は、中間の長手方向ロック部材119に、したがって筒状作動部材120にも相互作用接続されたロック手段を含む。ロック手段は好ましくは、筒状動作部材118上に配置された可撓性舌部213である。可撓性舌部213は、アクチュエータ手段を近位方向に向かって完全に延在させると、たとえば中間の長手方向ロック部材119の径方向内向き延在突出部222としての第2の協働手段をロックするように構成される。
図2Cはまた、筒状動作部材の内面上の径方向内向き延在突出部216も示し、突出部216は、プランジャーロッド116が筒状動作部材118の内部を通過すると、すなわちプランジャーロッド116を近位方向に動かすと、プランジャーロッド116の遠端上の径方向外向き延在可撓性突出部203をロックするように構成される。
図2Cはさらに、筒状動作部材118の内側協働手段215の断面斜視図でもある。内側協働手段215は、レッジおよび溝を含む。
【0028】
本発明の例示的な実施例では、薬剤容器130が単一チャンバカートリッジである場合、プランジャーロッド116の第3の協働手段235は、プランジャーロッド116および第2の弾性部材115を予め張力をかけられた状態で保持するために筒状動作部材118の内側協働手段215に解放可能に接続されているため、アクチュエータ手段119、120を送出部位に押し付けると、筒状動作部材118が回転することによって、第2の弾性部材115の力によって第3の協働手段235が筒状動作部材118の内側協働手段215から解放され、プランジャーロッドが近位に駆動されることによって、プランジャーロッド116が摺動可能ストッパ131に圧力をかけ、送出部材140から薬剤が放出される。
【0029】
本発明のさらなる例示的な実施例では、薬剤容器130が二重チャンバカートリッジである場合、薬剤送出装置100のプランジャーロッド116は第3の協働手段235を含み、協働手段235は、第1に作動手段160の内側協働手段236に解放可能に接続され、第2に筒状動作部材118の内側協働手段215に解放可能に接続されるため、作動手段160を手動で動作させると、プランジャーロッド116が第2の弾性部材115の力によって作動手段160から解放され、近位に動くことによって、第3の協働手段235が筒状動作部材118の内側協働手段215に当接するまで、プランジャーロッド116は薬剤を混合するために摺動可能ストッパ131、132に圧力をかけ、筒状アクチュエータ手段119、120を送出部位に押し付けると、筒状動作部材118が回転することによって、第2の弾性部材115の力によって第3の協働手段235が筒状動作部材118の内側協働手段215から解放され、プランジャーロッドが近位に駆動されることによって、プランジャーロッド116が摺動可能ストッパ131、132に圧力をかけ、送出部材140から薬剤が放出される。
【0030】
本発明の代替的な実施例では、可変用量筒状部材(図示せず)が作動部材160に固定接続され、筒状動作部材118に対して回転可能に配置される。可変用量筒状部材は、段差レッジとして形成された内側用量協働手段を含む。さらに、プランジャーロッド116は、自身の外面上にさらなる第4の協働手段を含む。薬剤容器130が二重チャンバカートリッジである場合、プランジャーロッド116の第3の協働手段235は作動手段160の内側協働手段236に解放可能に接続されるため、作動手段160を手動で動作させると、プランジャーロッド116が第2の弾性部材115の力によって作動手段160から解放され、近位に動くことによって、第4の協働手段が筒状動作部材118の内側協働手段215に当接するまで、プランジャーロッド116は薬剤を混合するために摺動可能ストッパ131、132に圧力をかける。予め設定した用量を選択するために作動手段160をさらに手動で動作させると、プランジャーロッド116の第3の協働手段235と可変用量部材の内面上の段差のレッジとの間の距離によって送出すべき用量サイズが決まるように、可変用量筒状部材がさらに回転する。筒状アクチュエータ手段119、120を送出部位に押し付けると、筒状動作部材118が回転することによって、第2の弾性部材115の力によって第4の協働手段が筒状動作部材118の内側協働手段215から解放され、プランジャーロッド116が近位に駆動されることによって、プランジャーロッド116の第3の協働手段235が可変用量部材の内面上の段差のレッジに当接するまで、プランジャーロッド116が摺動可能ストッパ131、132に圧力をかけ、送出部材140から設定用量の薬剤が放出される。
【0031】
図2Dは、筒状作動部材120の斜視図である。筒状作動部材120は、中間の長手方向ロック部材119の対応する突出部223を受けて、中間の長手方向ロック部材119を筒状作動部材120に固定して取付けるように構成された、凹部または開口部224を含む。筒状作動部材120はさらに、患者の皮膚に押し付けられるように構成された環状接触部材121と、薬剤送出プロセスが見えるように構成された開口部201とを含む。
【0032】
図2Eは、中間の長手方向ロック部材119の斜視図である。中間の長手方向ロック部材119は、作動部材160の対応する協働手段301と協働して、アクチュエータ手段および第1の弾性部材117を予め張力をかけられた状態に保持するように適合された、第1の協働手段221を含む。例示的な実施例では、中間の長手方向ロック部材119の第1の協働手段221は、中間の長手方向ロック部材119の内側の遠位環状壁上の突出部であり、対応する第1の協働手段301は、径方向外向きに延在する突出部である。
【0033】
図2Fは、開口部233を示す薬剤容器ホルダ150の詳細な斜視図である。本発明の例示的な実施例では、薬剤容器ホルダの他方の側に、対応する開口部233がある(図示せず)。薬剤容器ホルダ150はさらに、薬剤容器ホルダ150を対応する開口部113を介して筒状ハウジング110に固定して取付ける(
図2A参照)ための径方向延在部234を含む。本発明の例示的な実施例では、薬剤容器ホルダ150を2つの対応する開口部113を介して筒状ハウジング110に固定して取付けるための、2つの径方向延在部234がある。薬剤容器ホルダ150はさらに、送出部材の対応する支持手段と嵌合するための開口部233を有し(
図4A参照)、薬剤容器ホルダ150はさらに、中間の長手方向ロック部材119の対応する輪郭の中に固定される、予め定められた輪郭231、232を有する。
【0034】
図2Gは、筒状ハウジング110の環状協働手段202に、および中間の長手方向ロック部材119の対応する協働手段、すなわち環状レッジ225に相互作用接続され、予め張力をかけられた状態の、第1の弾性部材117の斜視図である。
【0035】
図3Aは作動部材160の側面図である。作動部材160は、作動部材160を筒状ハウジング110の遠端における対応する固定手段に取付けるための固定手段302、すなわち可撓性舌部を有する。作動部材160はさらに、作動部材160を中間の長手方向ロック部材119の対応する協働手段221に相互作用接続するための、第1の協働手段301を含む。本発明の例示的な実施例では、第1の協働手段301は突出部であり、中間の長手方向ロック部材119の対応する協働手段221も突出部である。
【0036】
図3Bは作動部材160の断面斜視図であり、プランジャーロッド116の対応する第3の協働手段235と協働してプランジャーロッドアセンブリを予め張力をかけられた状態に維持するように構成された、レッジ236としての内側協働手段を示す。
【0037】
図4Aは送出部材140の斜視図であり、送出部材140は、薬剤容器ホルダ150に固定接続された保持具部材430と、近端424および反対の遠端425を有する針と共に設けられたハブ421とを含み、ハブ421は、保持具部材430の対応する第1の結合手段431と相互作用接続するように適合された、たとえばハブ421の外面上のねじ山の形態の第1の結合手段423を有する。送出部材140はさらに、ハブおよび保持具部材に相互作用接続された内側キャップ416と、内側キャップと同軸配置された外側キャップ410とを含み、外側キャップは、アクチュエータ手段および第1の弾性部材が予め張力をかけられた状態にあるとき、内側キャップに対して回転可能にスピンする。送出部材140はさらに、軸方向に摺動可能であるが内側キャップ(416)に回転
方向にロックされ、かつ近位環状接触部材121に当接して配置されたキャップ連動部材413を含み、キャップ連動部材はさらに、アクチュエータ手段および第1の弾性部材が予め張力をかけられた状態から解放されると外側キャップと相互作用するように構成される。ハブ421はまた、たとえばハブ421の近端の径方向凹部の形状の第2の結合手段422を含み、結合手段422は、たとえば内側キャップ416の径方向内向き延在部の形状の、対応する第2の結合手段415(
図4B参照)に相互作用接続される。図面では、第2の結合手段415、422の数は4つである。しかし、意図する機能が達成される限り、すなわち内側キャップ416からハブ421へ回転運動が伝達され、同時にハブ421が遠位方向に動くことができる限り、結合手段415、422の数は任意である。ハブ421は、保持具部材430の内部に配置され、同軸に可動である。ハブ421が遠位方向に動くと、針の遠端425が薄膜133を貫通する。キャップ連動部材413は、外側キャップの内側シース上の対応する環状協働手段417に係合して外側キャップを回転させることができるように構成された協働手段を有する、中間環状部材である。
【0038】
図4Bは、遠端から見た外側キャップ410の斜視図である。外側キャップ410は、好ましくは2つ、3つまたは4つの翼状部材である、1つまたは複数の径方向外向き延在回転部材411を自身の外面上に含み、回転部材411は、外側キャップ410を閉じる際に外側キャップ410を使いやすく、握りやすいようにするために設けられる。代替案として、外側キャップ410は、キャップ410を薬剤送出装置100に取付けたときに筒状作動部材120の近位に配置される外側キャップ410の部分で断面直径が増大するように設けられ得る。
図4Bには、たとえば雌ねじ山の形状の第3の結合手段414を有する内側キャップ416も示され、結合手段414は、保持具部材430の対応する第3の結合手段432(
図4A参照)に相互作用接続される。第3の結合手段414は、円柱形状の内側キャップ416の遠位に方向付けられた外側シースの内面に配置される。しかし、内側キャップ416の内側と保持具部材430の外側との間のねじ山414、432は、ハブ421と保持具部材431の内面との間のねじ山423、431とはピッチの方向が異なることに留意すべきである。そして、ユーザが、キャップ連動部材によって内側キャップに係合している外側キャップ410を回転させ始めると、この回転によってハブ421が保持具部材430に捻じ込まれることによって、注射針の尖った遠端425が薬剤容器130の薄膜133を貫通し、ピッチの方向が異なるため、内側キャップ416がねじ山から外れ、外側キャップおよび内側キャップを取外すことができる。好ましくは、ねじ山のピッチは、薄膜133における注射針の遠端425の回転または「ドリリング」をできるだけ防止するために、小さな回転角度に対して遠位方向においてハブ421が大きく長手方向に動くように選択される。同時に、キャップ410と保持具部材430との間のねじ山のピッチは好ましくは、握り方を変えなくても動作を終了できるようにするために、ユーザがキャップ410を半分ほど回転させるだけで動作を実行できるように選択される。
図4Bには、外側キャップ410を内側キャップ416にロックするためのキャップ連動部材413も示される。キャップ連動部材413がロックされていない位置にあるとき、外側キャップ410は内側キャップに対して回転可能にスピンし、すなわち、外側キャップ410
および内側キャップ416を取外すことは不可能である。このように、キャップ連動部材413がロックされていない位置にあるときは、薬剤送出装置100を使用することはできない。作動部材160が回転すると、第1の弾性部材117が加える力によって中間の長手方向ロック部材119の環状外壁上の突出部221が作動部材160の協働突出部301から解放され(
図7Aおよび
図7B参照)、アクチュエータ手段が近位方向に押し込まれるによって、キャップ連動部材413と接触している環状接触部材121がキャップ連動部材413を近位に押すため、外側キャップが内側キャップにロックされる。これが、キャップ連動部材413のロックされた位置である(
図6A〜
図6C参照)。
【0039】
図5は、薬剤容器ホルダ150に固定接続された保持具部材430、外側キャップ410、内側キャップ416、およびハブ421を示す、送出アセンブリの断面斜視図である。
【0040】
図6Aは、当初モードにおける外側キャップ410および保持具部材430アセンブリの断面側面図であり、キャップ連動部材413はロックされていない位置にある。
【0041】
図6Bは、「混合完了」または「準備完了」モードにおける外側キャップ410および保持具部材430アセンブリの同一の断面側面図であり、キャップ連動部材413はアクチュエータ手段によって軸に沿って近位方向に、ロックされた位置まで押される。
【0042】
図6Cは、「使用直前」モードにおける外側キャップ410および保持具部材430アセンブリの同一の断面側面図であり、キャップ連動部材413はロックされた位置のままであり、外側キャップ410が取外されることによってハブ421が軸に沿って遠位方向に動き、針の遠端425が薬剤容器130の薄膜133を貫通する。
【0043】
図7Aは、中間の長手方向ロック部材119と相互作用接続された、当初の非活性化状態における作動部材160の斜視図である。この当初状態では、中間の長手方向ロック部材119の第1の協働手段は、作動部材160の対応する第1の協働手段に係合する。
【0044】
図7Bは、中間の長手方向ロック部材119に相互作用接続された、第2の作動状態における作動部材160の斜視図である。この第2の状態では、中間の長手方向ロック部材119の第1の協働手段が、作動部材160の対応する第1の協働手段との係合から解放される。
【0045】
図8A〜
図8Cは薬剤送出装置100の斜視図である。まず、
図8Aに示す作動状態では、針の遠端425(
図4Aも参照)が薄膜133(
図1A)を貫通しており、薬剤送出装置100は使用可能な状態にある。次に、
図8Bには実際の注射状態が示されており、薬剤を放出する準備ができている針の近端424が図示される。最後に、
図8Cには薬剤送出装置100のロックされた状態、すなわち注射を行った状態が示される。
【0046】
薬剤送出装置100が使用可能な状態にあり、ユーザが注射をしようとするとき、ユーザは近端、すなわち環状接触部材121を皮膚に押し付ける。そして、筒状作動部材120を筒状ハウジング110に対して遠位方向に動かし、この相対的な動きの際に、針の近端425が手動で皮膚を貫通する。筒状作動部材120が筒状ハウジング110に対して最も遠位の位置に達しようとするときに注射が行われる。すなわち、筒状作動部材120が、その最も遠位の位置の近傍で、予め定められた注射位置を通過すると、注射状態が達成される。この貫通および注射状態は、
図8A〜
図8Cに示される。注射を行った後、ユーザが皮膚から薬剤送出装置100を取外すことによって、筒状作動部材120は、第1の弾性部材117が加える力によって筒状ハウジング110に対して近位方向に動き、最終的にその最終状態、すなわちロックされた状態に達することができる。ロックされた状態では、筒状作動部材120は再び、
図8Cに示されるような最も近位の位置にある。この状態では、筒状作動部材120の近部は針の近端424を完全に保護し、筒状作動部材120もこの位置でロックされるため、針の近端424の意図しない使用が防止される。このように、薬剤送出装置100を作動させるためには、ユーザは環状接触部材121を皮膚に押し付けなければならない。これは、相互係合手段によって、第2の弾性手段115が加える力によってプランジャーロッド116を筒状ハウジング110に対して近位方向に解放する。プランジャーロッドはこのように摺動可能ストッパ131、132を筒状ハウジング110に対して近位方向に動かし、薬剤を放出することができる。
【0047】
本明細書中に記載の実施例では、ユーザが、まず薬剤容器130内の薬剤を混合しない限り、薬剤送出装置100を意図せず作動させないようにする。
【0048】
本発明は上記の好ましい実施例に限定されない。さまざまな代替案、変更および同等物を使用することができる。したがって、上記の実施例は本発明の範囲を限定すると理解すべきではなく、本発明の範囲は添付の請求項によって定義される。