特許第5723364号(P5723364)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5723364渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5723364
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/14 20060101AFI20150507BHJP
   C07D 498/14 20060101ALI20150507BHJP
   C07D 513/14 20060101ALI20150507BHJP
   A61K 31/4745 20060101ALI20150507BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20150507BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20150507BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20150507BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20150507BHJP
   A61P 15/06 20060101ALI20150507BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20150507BHJP
【FI】
   C07D471/14 101
   C07D498/14CSP
   C07D513/14
   A61K31/4745
   A61K31/497
   A61K31/496
   A61K31/5377
   A61K31/55
   A61P15/06
   A61P43/00 111
【請求項の数】14
【全頁数】116
(21)【出願番号】特願2012-522143(P2012-522143)
(86)(22)【出願日】2010年7月27日
(65)【公表番号】特表2013-500307(P2013-500307A)
(43)【公表日】2013年1月7日
(86)【国際出願番号】EP2010060847
(87)【国際公開番号】WO2011012600
(87)【国際公開日】20110203
【審査請求日】2013年6月27日
(31)【優先権主張番号】09166740.2
(32)【優先日】2009年7月29日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513156397
【氏名又は名称】メルク・シャープ・エンド・ドーム・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】230105223
【弁護士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ローゼン,ヒユベルト・ヤン・ヨゼフ
(72)【発明者】
【氏名】テイメルス,コルネリス・マリウス
(72)【発明者】
【氏名】ストツク,ヘルマン・デイジス
【審査官】 土橋 敬介
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−536529(JP,A)
【文献】 特表2006−512347(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 471/14
A61K 31/4745
A61K 31/496
A61K 31/497
A61K 31/5377
A61K 31/55
A61P 15/06
A61P 43/00
C07D 498/14
C07D 513/14
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】
(式中、
R1は、フェニル、(2−5C)ヘテロアリール、(3−6C)シクロアルキル、(1−6C)アルキル、(2−5C)ヘテロシクロアルキルもしくは(2−5C)ヘテロシクロアルケニル(各々は、1つ以上の(1−3C)アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよい)であるか;または
R1は、ハロゲンであり;
R2は、Hまたは(1−4C)アルキルであり;
R3は、ヒドロキシル、(1−3C)アルコキシ;(1−3C)アルキルチオまたは(1−4C)アルキルであり;
R4は、(1−5C)ヘテロアリール、(2−5C)ヘテロシクロアルキルもしくは(2−5C)ヘテロシクロアルケニル(各々は、1つ以上のヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1−3C)アルコキシもしくは(1−6C)アルキルで置換されていてもよく、該アルキル基は、1つ以上のヒドロキシもしくはフッ素で置換されていてもよい)であるか;
または
R4は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、カルボン酸もしくはN−ヒドロキシ−イミドアミドであるか;または
R4は、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(3−6C)シクロアルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルOC(O)(1−6C)アルキル(各々は、1つ以上のヒドロキシ、オキソ、シアノもしくはフッ素で置換されていてもよい)であるか;または
R4は、−NH(CO)R6、−NHSO2R6、−NHR6、−C(O)N(R7)R8、−C(O)OR6、−S(O)R6もしくは−SO2R6であり;
R5は、Hまたはハロゲンであり;
R6は、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニルまたは(2−5C)ヘテロアリール(各々は、1つ以上の(1−3C)アルキル、(1−3C)アルコキシ、ヒドロキシもしくはハロゲンで置換されていてもよい)であるか;または
R6は、(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノ(1−4C)アルキル、(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノC(O)(1−4C)アルキルもしくは(2−5C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキルであり、該ヘテロシクロアルキル基は、1つ以上の(1−4C)アルキル、オキソ、ヒドロキシ、フッ素もしくは(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノ(1−4C)アルキルで置換されていてもよく;
Yは結合であるか、Yは(CH2)nであるか、またはYはX(CH2)mであり、ここで、Yの(CH2)nまたは(CH2)m基の水素原子の1個以上は、(1−3C)アルキル、フッ素またはヒドロキシで置換されていてもよく;
Xは、O、SまたはNR9であり;
R7は、Hであるか、または1つ以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい(1−6C)アルキルであり;
R8は、H、または(1−6C)アルキル、(1−6C)アルケニル(alkenlyl)もしくは(2−5C)ヘテロアリール(各々は、1つ以上の(1−3C)アルキル、(1−3C)アルコキシ、ヒドロキシもしくはハロゲンで置換されていてもよい)であるか;または
R8は、(2−5C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキルであり、該ヘテロシクロアルキル基は、(1−4C)アルキルもしくは(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノ(1−4C)アルキルで置換されていてもよく;または
R7とR8が、相互に連結している窒素と一緒に、ヒドロキシ、(1−6C)アルコキシカルボニルまたは(1−6C)アルキル(該アルキル基は、1つ以上のヒドロキシもしくはフッ素で置換されていてもよい)で置換されていてもよい(2〜5)ヘテロシクロアルキル基を形成していてもよく;
R9は、水素またはR10−カルボニルであり;
R10は、ハロゲンで置換されていてもよい(1−3C)アルキルであり;
nは0〜4であり;
mは2または3である)
による渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン誘導体またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項2】
R4が、(1−3C)アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよい(1−5C)ヘテロアリールであるか;またはR4が、ニトロ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、もしくは−NH(CO)R6である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R5がHである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R6が(1−3C)アルキルである、請求項1〜3に記載の化合物。
【請求項5】
R3が(1−3C)アルコキシである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
Yが(CH2)nであるか、またはYが、X(CH2)mであり、ここで、Yの(CH2)nまたは(CH2)m基の水素原子の1個以上は、(1−3C)アルキルで置換されていてもよい、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
Yが(CH2)3である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
YがX(CH2)2である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
R1がチエニルまたはチアゾリルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
受精能障害の処置における使用のための請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項11】
請求項1〜9いずれかに記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩、および1種類以上の薬学的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項12】
さらに、少なくとも1種類のさらなる治療活性薬剤を含む、請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
治療における使用のための請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
受精能障害の処置のための医薬の製造のための請求項1〜9のいずれかに記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン誘導体、該誘導体を含む医薬組成物、および不妊の処置のための医薬の製造のための前記化合物使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴナドトロピンは、さまざまな身体機能、例えば、代謝、体温調節および生殖過程において重要な機能を果している。ゴナドトロピンは、特定の性腺細胞型に対して作用し、卵巣および精巣の分化ならびにステロイド合成を起こす。例えば、下垂体性ゴナドトロピンFSH(卵胞刺激ホルモン)は、卵胞の発達と成熟の刺激において枢要な役割を果しているが、LH(黄体形成ホルモン)は排卵を誘導する(Sharp,R.M.Clin Endocrinol.33,787−807(1990);Dorrington and Armstrong,Recent Prog.Horm.Res.35,301−342(1979))。現在、FSHは、卵巣刺激のため、すなわち、体外受精(IVF)のための調節卵巣刺激および無排卵性不妊の女性における排卵誘導のため(Insler,V.,Int.J.Fertility 33,85−97(1988),Navot and Rosenwaks,J.Vitro Fert.Embryo Transfer 5,3−13(1988))、ならびに男性性腺機能低下症および男性不妊のために臨床的に提供されている。
【0003】
ゴナドトロピンFSHは、性腺刺激ホルモン放出ホルモンおよびエストロゲンの影響下で下垂体前葉から、ならびに妊娠中に胎盤から放出される。女性では、FSHは、卵巣に対して作用して卵胞の発達を促進させ、エストロゲンの分泌を調節している主要なホルモンである。男性では、FSHは、精細管の完全性を担っており、配偶子形成を支持するセルトリ細胞に対して作用する。精製FSHは、女性の不妊を処置するため、および男性では、一部の型の精子形成不全に対して臨床的に使用されている。治療目的が予定されたゴナドトロピンは、ヒト尿源から単離され得、純度が低い(Morseら,Amer.J.Reproduct.Immunol,and Microbiology 17,143(1988))。あるいはまた、これは、組換えゴナドトロピンとして調製され得る。組換えヒトFSHは市販されており、生殖介助に使用されている(Olijveら、Mol Hum.Reprod.2,371−381(1996);Devroeyら、Lancet 339,1170−1171(1992))。
【0004】
FSHホルモンの作用は、G−タンパク質共役型受容体の大型ファミリーの構成員である特定の膜受容体によって媒介される。この受容体は、7回膜貫通ドメインを有する単一のポリペプチドからなり、Gタンパク質と相互作用し、アデニル酸シクラーゼの活性化をもたらし得る。
【0005】
FSH受容体(FSHR)は、卵巣の卵胞成長過程において高度に特異的な標的であり、卵巣において排他的に発現される。低分子量のFSHRアゴニストは、天然FSHと同じ臨床目的のため、すなわち、不妊の処置および体外受精の前の調節卵巣刺激のために使用され得る。
【0006】
最近、国際特許出願WO2003/004028(AKZO NOBEL N.V.)において、一部の特定のテトラヒドロキノリン誘導体は、アゴニスト特性またはアンタゴニスト特性のいずれかを有するFSHRモジュレート物質であると開示された。
【0007】
アゴニスト特性を有する低分子量のFSH模倣物は、国際特許出願WO2000/08015(Applied Research Systems ARS Holding N.V.);WO2004/031182(Applied Research Systems ARS Holding N.V.);WO2002/09706(Affymax Research Institute);WO2005/087765(Arena Pharmaceuticals,Inc);WO2006/117368(AKZO NOBEL N.V.);WO2006/117370(AKZO NOBEL N.V.);WO2006/117371(AKZO NOBEL N.V.)およびWO2006/117023(AKZO NOBEL N.V.)に開示された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】WO2003/004028
【特許文献2】WO2000/08015
【特許文献3】WO2004/031182
【特許文献4】WO2002/09706
【特許文献5】WO2005/087765
【特許文献6】WO2006/117368
【特許文献7】WO2006/117370
【特許文献8】WO2006/117371
【特許文献9】WO2006/117023
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Sharp,R.M.Clin Endocrinol.33,787−807(1990)
【非特許文献2】Dorrington and Armstrong,Recent Prog.Horm.Res.35,301−342(1979)
【非特許文献3】Insler,V.,Int.J.Fertility 33,85−97(1988)
【非特許文献4】Navot and Rosenwaks,J.Vitro Fert.Embryo Transfer 5,3−13(1988)
【非特許文献5】Morseら,Amer.J.Reproduct.Immunol,and Microbiology 17,143(1988)
【非特許文献6】Olijveら、Mol Hum.Reprod.2,371−381(1996)
【非特許文献7】Devroeyら、Lancet 339,1170−1171(1992)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
FSH受容体を選択的に活性化させる低分子量ホルモン模倣物の必要性があることは明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的のため、本発明は、渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン誘導体を提供する。
【0012】
より詳しくは、本発明は、式I
【0013】
【化1】
による渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
【0014】
この式において、R1〜R5は以下の規定を有する:
R1は、フェニル、(2−5C)ヘテロアリール、(3−6C)シクロアルキル、(1−6C)アルキル、(2−5C)ヘテロシクロアルキルもしくは(2−5C)ヘテロシクロアルケニル(各々は、1つ以上の(1−3C)アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよい)であるか;または
R1は、ハロゲンであり
R2は、Hまたは(1−4C)アルキルであり;
R3は、ヒドロキシル、(1−3C)アルコキシ;(1−3C)アルキルチオまたは(1−4C)アルキルであり;
R4は、(1−5C)ヘテロアリール、(2−5C)ヘテロシクロアルキルもしくは(2−5C)ヘテロシクロアルケニル(各々は、1つ以上のヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1−3C)アルコキシもしくは(1−6C)アルキルで置換されていてもよく、該アルキル基は、1つ以上のヒドロキシもしくはフッ素で置換されていてもよい)であるか;または
R4は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、カルボン酸もしくはN−ヒドロキシ−イミドアミドであるか;または
R4は、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(3−6C)シクロアルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルOC(O)(1−6C)アルキル(各々は、ヒドロキシ ヒドロキシ、オキソ、シアノもしくはフッ素で置換されていてもよい)であるか;または
R4は、−NH(CO)R6、−NHSO2R6、−NHR6、−C(O)N(R7)R8、−C(O)OR6、−S(O)R6もしくは−SO2R6であり;
R5は、Hまたはハロゲンであり;
R6は、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニルまたは(2−5C)ヘテロアリール(各々は、1つ以上の(1−3C)アルキル、(1−3C)アルコキシ、ヒドロキシもしくはハロゲンで置換されていてもよい)であるか;または
R6は、(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノ(1−4C)アルキル、(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノC(O)(1−4C)アルキルもしくは(2−5C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキルであり、該ヘテロシクロアルキル基は、1つ以上の(1−4C)アルキル、オキソ、ヒドロキシ、フッ素もしくは(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノ(1−4C)アルキルで置換されていてもよく;
Yは結合であるか、Yは(CHであるか、またはYはX(CHであり、ここで、Yの(CHまたは(CH基の水素原子の1個以上は、(1−3C)アルキル、フッ素またはヒドロキシで置換されていてもよく;
Xは、O、SまたはNR9であり;
R7は、水素であるか、または1つ以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい(1−6C)アルキルであり;
R8は、水素、または(1−6C)アルキル、(1−6C)アルケニルもしくは(2−5C)ヘテロアリール(各々は、1つ以上の(1−3C)アルキル、(1−3C)アルコキシ、ヒドロキシもしくはハロゲンで置換されていてもよい)であるか;または
R8は、(2−5C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキルであり、該ヘテロシクロアルキル基は、(1−4C)アルキルもしくは(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノ(1−4C)アルキルで置換されていてもよく;または
R7とR8が、相互に連結している窒素と一緒に、ヒドロキシ、(1−6C)アルコキシカルボニルまたは(1−6C)アルキル(該アルキル基は、1つ以上のヒドロキシもしくはフッ素で置換されていてもよい)で置換されていてもよい(2〜5)ヘテロシクロアルキル基を形成していてもよく;
R9は、水素またはR10−カルボニルであり;
R10は、ハロゲンで置換されていてもよい(1−3C)アルキルであり;
nは0〜4であり;
mは2または3である。
【0015】
本発明による渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン誘導体は強力なFSH受容体活性化因子であり、これはアゴニストのような挙動を示すため天然FSHと同じ臨床目的に使用され得、また、合成によって調製され得る、改変された安定度特性が示されることがあり得る、および異なる方法で投与され得るという利点を有する。
【0016】
したがって、本発明のFSH−受容体アゴニストは、受精能障害の処置、例えば、調節卵巣刺激およびIVF処置に使用され得る。
【0017】
用語(1−3C)アルキルは、本定義の範囲で用いる場合、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、メチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルである。
【0018】
用語(1−4C)アルキルは、本定義の範囲で用いる場合、1〜4個の炭素原子を有する分枝または非分枝のアルキル基を意味し、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルである。
【0019】
用語(1−6C)アルキルは、1〜6個の炭素原子を有する分枝または非分枝のアルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルを意味する。(1−5C)アルキル基が好ましく、(1−4C)アルキルが最も好ましい。
【0020】
用語(3−6C)シクロアルキルは、シクロプロピル、エチルシクロプロピル、シクロブチル、メチルシクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどの、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。
【0021】
用語(2−6C)アルケニルは、エテニル、2−ブテニル、およびn−ペンテニルなどの、2〜6個の炭素原子を有する分枝または非分枝のアルケニル基を意味する。
【0022】
用語(2−6C)アルキニルは、エチニル、プロピニルおよびn−ペンチニルなどの、2〜6個の炭素原子を有する、分枝または非分枝のアルキニル基を意味する。
【0023】
用語(1−6C)アルコキシC(O)(1−6C)アルキルは、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基(先に定義したものと同じ意味を有する)に結合されたアルコキシカルボニル基(本定義のもの)を意味する。
【0024】
用語(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノ(1−4C)アルキルは、本明細書で用いる場合、各アルキル基が1〜4個の炭素原子を含み(先に定義したものと同じ意味を有する)、アミノ基を介して1〜4個の炭素原子を含むアルキル基(先に定義したものと同じ意味を有する)に連結された、(ジ)アルキルアミノ基を意味する。
【0025】
用語(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノC(O)(1−4C)アルキルは、本明細書で用いる場合、各アルキル基が1〜4個の炭素原子を含み(先に定義したものと同じ意味を有する)、アミノカルボニル基を介して1〜4個の炭素原子を含むアルキル基(先に定義したものと同じ意味を有する)に連結された、(ジ)アルキルアミノカルボニル基を意味する。
【0026】
用語(2−5C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキルは、ヘテロシクロアルキル基が2〜5個の炭素原子、好ましくは3〜5個の炭素原子を含み(先に定義したものと同じ意味を有する)、アルキル基が1〜4個の炭素原子を有する(先に定義したものと同じ意味を有する)、ヘテロシクロアルキルアルキル基を意味する。
【0027】
用語(1−6C)アルコキシは、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、該アルキル部分は先に定義したものと同じ意味を有する。(1−3C)アルコキシ基が好ましい。
【0028】
用語(1−3C)アルコキシは、1〜3個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、該アルキル部分は先に定義したものと同じ意味を有する。
【0029】
用語(1−3C)アルキルチオは、1〜3個の炭素原子を有するアルキルチオ基を意味し、該アルキル基は1〜3個の炭素原子を含む(先に定義したものと同じ意味を有する)。
【0030】
用語(1−3C)アルキルカルボニルは、アルキル基が1〜3個の炭素原子を含むアルキルカルボニル基を意味する。
【0031】
用語(1−6C)アルキルチオは、1〜6個の炭素原子を有するアルキルチオ基を意味し、そのアルキル基は1〜6個の炭素原子を含む(先に定義したものと同じ意味を有する)。好ましいのは(1−3C)アルキルチオである。
【0032】
用語(2−5C)ヘテロアリールは、2〜5個の炭素原子と、N、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する芳香族基(限定されないが、イミダゾリル、チアジアゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリミジニル、ピリジニル、チエニルまたはフリルなど)を意味する。好ましいヘテロ原子の数は1個または2個である。好ましいヘテロアリール基は、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、およびピリジニルである。(2−5C)ヘテロアリール基は、炭素原子または実現可能な場合は窒素を介して付加され得る。好ましくは、付加は炭素原子を介してなされる。N−含有ヘテロアリール基は、対応するN−オキシド誘導体(適切な場合)を包含する。
【0033】
用語(1−5C)ヘテロアリールは、1〜5個の炭素原子と、N、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する芳香族基(限定されないが、イミダゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、チエニル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリルまたはフリルなど)を意味する。好ましいヘテロ原子の数は1個または2個である。好ましいヘテロアリール基は、チアゾリル、オキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピラジニルおよびピリジニルである。(1−5C)ヘテロアリール基は、炭素原子または実現可能な場合は窒素を介して付加され得る。好ましくは、付加は炭素原子を介してなされる。N−含有ヘテロアリール基は、対応するN−オキシド誘導体(適切な場合)を包含する。
【0034】
用語(2−5C)ヘテロシクロアルキルは、2〜5個の炭素原子を有し、N、Oおよび/またはSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含むヘテロシクロアルキル基を意味し、これは、窒素(実現可能な場合)または炭素原子を介して付加され得る。好ましいヘテロ原子の数は1個または2個である。好ましいヘテロシクロアルキル基は、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルおよびテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イルである。
【0035】
用語(2−5C)ヘテロシクロアルケニルは、2〜5個の炭素原子を有し、N、Oおよび/またはSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含むヘテロシクロアルケニル基を意味し、これは、窒素(実現可能な場合)または炭素原子を介して付加され得る。好ましいヘテロ原子の数は1個または2個である。好ましいヘテロシクロアルキル基は、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イルおよび3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イルである。
【0036】
用語(1−6C)アルコキシカルボニルは、アルコキシカルボニル基を意味し、そのアルコキシ基は、1〜6個の炭素原子を含み(先に定義したものと同じ意味を有する)、カルボニル基を介して連結されている。
【0037】
ハロゲンという用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
【0038】
用語「置換された」は、指定された原子上の1つ以上の水素が、表示した基の列挙からの選択肢で置き換えられていることを意味するが、その現状における該指定された原子の通常の原子価を越えないものとし、該置換によって安定な化合物がもたらされるものとする。置換基および/または可変部の組合せは、かかる組合せによって安定な化合物がもたらされる場合のみ、可能である。「安定な化合物」または「安定な構造」により、有用な度合の純度までの反応混合物からの単離、および有効な治療用薬剤への製剤化において残存するのに充分に頑強である化合物を意図する。
【0039】
用語「置換されていてもよい」は、指定された基、原子団または部分での置換が任意選択的であること、すなわち、該置換を有すること、または有しないことを意味する。
【0040】
上記の定義において、多官能性基では、特に記載のない限り、結合点は最後の基である。
【0041】
薬学的に許容され得る塩という用語は、医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずにヒトおよび下等動物の組織との接触における使用に適しており、妥当な便益/リスク比に相応する塩を表す。薬学的に許容され得る塩は当該技術分野でよく知られている。該塩は、本発明の化合物の最終の単離および精製中に得てもよく、遊離塩基官能体を適当な鉱酸(塩酸、リン酸もしくは硫酸など)、または有機酸(例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、コハク酸、プロピオン酸、酢酸、メタンスルホン酸など)と反応させることにより別々に得てもよい。酸官能体は、有機または無機塩基(アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウムなど)と反応させ得る。
【0042】
一態様において、本発明は、R1が、フェニルまたは(2−5C)ヘテロアリール(ともに、(1−3C)アルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい)である式Iの化合物に関する。
【0043】
別の態様では、本発明は、R4が、(1−3C)アルキル、(1−3C)アルコキシ、ヒドロキシもしくはハロゲンで置換されていてもよい(1−5C)ヘテロアリールであるか;またはR4が、ニトロ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、−NH(CO)R6もしくは−C(O)N(R7)R8である式Iの化合物に関する。
【0044】
別の態様では、本発明は、R4が、(1−3C)アルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい(1−5C)ヘテロアリールであるか;またはR4が、ニトロ、シアノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、−SOR6、−C(O)R6、−C(O)NR7R8もしくは−NH(CO)R6である式Iの化合物に関する。
【0045】
別の態様では、本発明は、R4が、(1−3C)アルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい(1−5C)ヘテロアリールであるか;またはR4が、ニトロ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、もしくは−NH(CO)R6である式Iの化合物に関する。
【0046】
別の態様では、本発明は、R5がHである式Iの化合物に関する。
【0047】
別の態様では、本発明は、R6が、(1−6C)アルキルもしくは(2−5C)ヘテロアリール(ともに、1つ以上の(1−3C)アルキル、(1−3C)アルコキシ、ヒドロキシもしくはハロゲンで置換されていてもよい)である式Iの化合物に関する。
【0048】
また別の態様では、本発明は、R6が(1−3C)アルキルである式Iの化合物に関する。
【0049】
さらに(stil)別の態様では、本発明は、R3が(1−3C)アルコキシである式Iの化合物に関する。
【0050】
別の態様では、本発明は、Yが結合であるか、Yが(CHであるか、またはYがX(CHであり、ここで、Yの(CHまたは(CH基の水素原子の1個以上は、(1−3C)アルキルで置換されていてもよい式Iの化合物に関する。
【0051】
さらに別の態様では、本発明は、Yが(CHであるか、またはYがX(CHであり、ここで、Yの(CHまたは(CH基の水素原子の1個以上は、(1−3C)アルキルで置換されていてもよい式Iの化合物に関する。
【0052】
別の態様では、本発明は、Yが(CHである式Iの化合物に関する。
【0053】
また別の態様では、本発明は、YがX(CHである式Iの化合物に関する。
【0054】
別の態様では、本発明は、R7とR8が、独立して、H、(1−6C)アルケニルまたは(1−6C)アルキル(1つ以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい)である式Iの化合物に関する。
【0055】
別の態様では、本発明は、R7がHであり、R8が(1−6C)アルケニルまたは(1−6C)アルキル(1つ以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい)である式Iの化合物に関する。
【0056】
別の態様では、本発明は、R7とR8が、独立して、H、または1つ以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい(1−6C)アルキルである式Iの化合物に関する。
【0057】
別の態様では、本発明は、nが1〜4である式Iの化合物に関する。
【0058】
別の態様では、本発明は、R1がチエニルまたはチアゾリルである式Iの化合物に関する。
【0059】
別の態様では、本発明は、渡環が7、8または9員の複素環式の環である式Iの化合物に関する。
【0060】
また別の態様では、本発明は、R4の置換されていてもよいヘテロアリールが、チアゾリル、オキサゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピラジニルおよびピリジニルから選択される式Iの化合物に関する。
【0061】
さらに別の態様では、本発明は、R1の置換されていてもよいヘテロアリールが、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、およびピリジニルから選択される式Iの化合物に関する。
【0062】
また、本発明は、本明細書において上記に規定した本発明の種々の態様におけるR1〜R5の具体的なあらゆる規定、ならびに下位の基R6〜R10、Y、Xならびにmおよびnの規定が、式Iの渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン化合物の定義の範囲内の任意の組合せで存在する化合物に関する。
【0063】
本発明の化合物はすべて、CHO−hFSHR(ルシフェラーゼ)アッセイにおいて少なくとも5のpEC50を有する。
【0064】
別の態様では、本発明は、CHO−hFSHR(ルシフェラーゼ)アッセイにおいて、7より大きいpEC50を有する式Iの化合物に関する。また別の態様では、本発明は、CHO−hFSHR(ルシフェラーゼ)アッセイにおいて、8より大きいpEC50を有する式Iの化合物に関する。
【0065】
EC50という用語は、化合物の最大に達成可能な効果と比べて最大の半分(50%)の刺激を誘起する試験化合物の濃度を意味する。pEC50は、EC50の負号付き対数(negative log)である。この値は、例えば、FSH受容体遺伝子でトランスフェクトし、cAMP応答エレメント/レポーター遺伝子の発現を指令するプロモーターでコトランスフェクトした細胞株において測定され得る。この測定には、MathIQ(バージョン2.0,ID Business Solutions Limited)などのソフトウェアプログラムが使用され得る。
【0066】
本発明による化合物は、文献では知られていない。合成の観点から、本化合物は、さらなる同素環式および複素環式の環が渡環されたジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリンとみなすことができる。
【0067】
合成方法論は、化学文献に開示されており、アゾメチンイリドとムクノン(muchnone)とのいわゆる双極子付加環化反応を利用することにより、置換型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリンの構築することができる。その化学的基礎(base)は、Huisgenら(R.Huisgen,H.Gotthardt,H.Bayer,F.Schaefer,Chem.Ber.103,2611(1970);H.Gotthardt,R.Huisgen.,Chem.Ber.103,2626(1970))の先駆的研究の原点において知得され、記載された骨格に対する適用は、数年後、Hershenson(J.Org.Chem.40,740(1975)によって報告された。該方法論は、それ以来、複雑な分子の構築に不可欠なツールとなり(I.Coldham,R.Hufton,Chem.Rev.105,2765(2005))、当時、例えば、アルコキシアリール置換ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリンの合成に対する応用(主に、天然物の類型のラメラリンおよびその合成誘導体に関連する抗腫瘍化合物の分野)に関する相当な量の文献が入手可能になった。いくつかの参考文献に、一連の研究が示されている(C.Ridley,M.Venkata,R.Ami Reddy,G.Rocha,F.Bushman,D.Faulkner,Bioorg.Med.Chem.Lett.10,3285(2002);M.Banwell,B.Flynn,D.Hockkless,Chem.Comm.2259(1997);C.Bailly,WO2004/014917;P.Cironi,I.Manznares,F.Alberico,M.Alvarez,Org.Lett.5,2959(2003);S.Handy,Y.Zhang,H.Bregman,J.Org.Chem.69,2362(2004);C.Olsen,N.Parera,F.Alberico,M.Alvarez,Tetrahedron Lett.46,2041(2005);D.Pla,A.Marchal,C.Olsen,F.Alberico,M.Alvarez,J.Org.Chem.70,8231(2005);S.Ruchirawat,T.Mutarapat,Tetrahedron Lett.42,1205(2001);P.Ploypradith,W.Jinaglueng,C.Pavaro,S.Ruchirawat,Tetrahedron Lett.AA,1363(2003);P.Ploypradith,C.Mahidol,P.Sahakitpichan,S.Womgbundit,R.Ruchirawat,Angew.Chem.Int.Ed.43,866(2004);F.Ishibash,Y.Miyazaki,M.Iwao,Tetrahedron 53,5951(1997);F.Ishibashi,S.Tanabe,T.Oda,M.Iwao,J.Nat.Prod.65,500(2000))。
【0068】
本発明の具体的な化合物に想到するためには、2つの異なるアプローチが適用され得る。第1は、所望の渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリンを直接的に得るために、1,3−双極子分子内付加環化反応(適当に官能性付与されたイソキノリン−1−カルボン酸を出発物質とする)を適用する(スキームI,シーケンスII→V→I)。
【0069】
Iに対する分子内付加環化に必要とされる一般式Vの基質は、一般構造IIIのアセチレン性部分から得られる。一般的に、市販の物質を用いて、当業者によく知られた常套的な数工程で(IV→III参照)該部分を得ることができる。X=OまたはSの場合、1,2−エタン−もしくは1,3−プロパン−ジオールまたは1,2−エタン−もしくは1,3−プロパン−メルカプト−エタノール(この場合、アルキル鎖の長さによって渡環の大きさが決定される)が出発物質として使用され、臭化プロパギルと塩基性条件下で反応させた後、生成した末端アルコール(acohol)を、例えば対応するメシラートに変換し、続いてメシラートをアミンで置換すると、一般式IV(X=O,S;Y=X−(CH;m=2,3)の必要なアルキン誘導体が得られる。
【0070】
X=NR9の場合、概ねオルソゴナルに保護されたアミノアルコールが好ましい出発物質である。アルコールに対する簡便な保護は、例えば、シリル基であり、窒素にはBoc基が好ましい。その場合、臭化プロパギルと塩基性条件下で反応させると、窒素へのアルキニルメチレン基の導入が達成される。アルコール基の脱保護の後、上記のアミンIV(X=NR9;Y=X−(CH;m=2,3)への変換が行なわれ得る。
スキームI
【0071】
【化2】
Y=結合または(CHの場合、ヒドロキシアルキル−アセチレンが使用される(この場合、アルキル鎖の長さによって渡環の大きさが決定される)。ヒドロキシアルキルアセチレンを、例えば、対応するメシラートに変換し、適切なアミンと反応させると、一般式IV(Y=結合または(CH)の化合物が得られる。
【0072】
化合物IVは、塩化エチルオキサリルでの処理によってオキサレートIIIに変換し、ケン化し、当業者に知られた標準的なアミド縮合反応によって、イソキノリンエステルIIにカップリングさせる。得られた誘導体のケン化後、一般式Vの化合物が得られる。Vを典型的な環化条件(無水酢酸中での加熱など)に供すると、必要な構造Iが得られる。特許請求の範囲に記載の一般式Iの選択した分子を合成するためには、合成時に、所望の具体的な置換基を所定位置に存在させるか(その場合、R1’=R1、R2’=R2、R3’=R3など)、あるいはまた、合成ストラテジーに応じて、R1’〜R10’を別々に、合成プロセスの任意の簡便な段階で、1つ以上のさらなる工程によって所望のR1〜R10(本発明の特許請求の範囲に規定)に変換するかのいずれかである。
【0073】
イソキノリンIIは、適切に置換したカルバモイル化フェネチルアミンとグリオキサル酸から、ビシュラー・ナピエラルスキー型反応により、公開された手順(S.Bajusz,WO93/12091;W.Z.Li,Y−Q Wang,Org.Lett.5,2931(2003);D.Ma,W.Wu,G.Yang,J.Li,J.Li,Q.Ye,Bioorg.Med.Chem.Lett.14,47(2004),B.A.Bunin,J.M.Dener,D.Kelly,N.A.Paras,J.D.Tario,S.P.Tushup,J.Comb.Chem.6,487(2004);Z.Zalan,T.Martinez,L.Lazar,R.Sillanpaa,F.Fulop,Tetrahedron 6,2883(2006);J.J.Li,Bioorganic Med.Chem.Lett.15,1799(2005);S.W.Youn,J.Org.Chem.71,2521(2006);I.Schuster,A.Sztojkov,L.Fulop,Lett.Org.Chem.4,102(2007);W.K.Anderson,H.McPherson,S.New,A.Rick,J.Med.Chem.27,1321(1984))に従って得られ得、続いて、当業者によく知られた標準的なエステル化手順によって、対応するエチルエステルに変換する。
【0074】
具体的には、置換型フェネチルアミンは、市販のものであるか、または既知の常套的な手順により対応するアリール前駆物質から、クロロメチル化およびシアノ化の後、フェネチルアミンへの還元によって容易に合成され得るものであるかのいずれかである。択一的な様式では、アリールアルデヒドを、いわゆるヘンリー反応によって変換させてニトロ−オレフィンにした後、ニトロ部分と不飽和結合の2工程還元を行なうと、所望のフェネチルアミンが得られ得る。
【0075】
特許請求の範囲による置換基R3〜R5は、R3’〜R5’ハロゲン(ブロミド、ヨードおよびクロリドなど)から、またはフェノールの活性エステル(例えば、トリフラート、トシラートなど)から、現代有機化学の常套的なツールボックスに属する有機金属手法(Suzukiら,Chem.Comm.4759(2005);Bachら,Tetrahedron 61,2245(2005);Rossiら,Synthesis,2419(2004);Muci and Buchwald,Practical Palladium Catalysts for C−N and C−O bond formation in Topics in current Chemistry−Cross coupling Reactions,第219巻,N.Miyaura.編,Springer Verlag,Heidelberg,131−209,(2002);Hartwig,Palladium−catalyzed Amination of Aryl Halides and Related Reactions in Handbook of Organopalladium Chemistry for Organic Synthesis,第1巻,1051−1096(2002),E.Negishi編,J.Wiley & Sons,New York;Schlummerら,Advanced Synthesis and Catalysis 46,(13−15)1599(2004),Transition Metals for Organic Synthesis;M.Beller,C.Bolm編,Wiley−VCH Verlag GmbH & Co,Weinheim,Germany)(ウルマン、鈴木、スティル、園頭、ヘックおよびバックワルドプロトコルなど)によって導入され得る。このようにして、ヘテロアリールおよびアリール置換基に対する効率的な取得がなされる。同様にして、新たな炭素炭素単結合、二重結合および三重結合が、窒素原子およびニトリルに同様に導入される。このようにして形成されたアセチレン、アジドおよびニトリルは、付加環化を適用することにより、新たな複素環式構造に対して、同様に官能基としての機能を果す。
【0076】
R3’〜R5’のフェノール置換基(上記参照)は、ルイス酸(例えば、BCl、AlCl、BBrなど)を使用し、既知の手順によって、例えば、その対応するメチルエーテル(例えば、R4’=OMe)の脱保護によって得られ得、択一的なエーテル置換基の構築に使用され得る。
【0077】
置換基R1’(スキームII参照)は、分子内付加環化反応を行なう前にアセチレンに導入され得るが、択一的に、末端アセチレンが使用される場合は(IV,R1’=H→III,R1’=H)、構造I(R1’=H)が得られる。これは、例えば、N−ブロモスクシンイミドによって1−置換ブロミド(I,R1’=Br)に変換させ、続いて、典型的な有機金属条件下で(上記,参考文献参照)、一般式Iの1−アリール化またはアルキル化構造にカップリングされ得る。
【0078】
さらに、R1’とR4’の両方が臭素である場合、I(R1’=R4’=Br)での位置選択的カップリングが可能であり、スキームIIに示すように、共通の前駆物質のジヒドロピロロイソキノリン骨格のC9およびC1に、新たな置換基が独立して、選択的かつ逐次的に導入される。
スキームII
【0079】
【化3】
あるいはまた、一般式Iの化合物は、一般式VIIIまたはXIの適当に官能性付与されたアセチレンの位置選択的分子間双極子付加環化反応(スキームIII参照)によって、C2,C3位(IXまたはXII)にテーラーメイドの官能性を有するジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリンをもたらすことにより入手可能である。C2,C3−部分は、段階的に複雑にしてアミノ酸誘導体(XまたはXIII)にされ得、これを、当業者によく知られたいくつかのラクタム化方法によって環化すると、所望の渡環型化合物I−aまたはI−bになり得る。
【0080】
したがって、保護型アリール−アセチレン性アルデヒドVIIIをイソキノリン誘導体VIIで、適正な条件下で処理し、アルデヒド部分を脱保護すると、所望の2,3−置換基質IXが得られる。このようにして得られるC2のアルデヒド官能性は、適当な条件下でアミンXに変換され得る。エステルのケン化後、該アミノ酸を、当業者によく知られた標準的なペプチド結合形成条件下で、閉環して渡環型ラクタムI−aにする。
【0081】
関連する様式では、メシラート型の鎖を有するアセチレン(XI)を基質XIIに変換し、これを、上記のようにアミン化(XIII)し、ケン化した後、閉環すると、渡環型構造(I−b,Y=(CH)が得られる。
スキームIII
【0082】
【化4】
本発明の化合物は、水和物または溶媒和物に形成され得る。電荷を有する化合物は、水とともに凍結乾燥させた場合、水和型の種を形成し、または適切な有機溶媒の溶液中で濃縮した場合、溶媒和型の種を形成することは当業者に知られている。本発明の化合物は、記載の化合物のプロドラッグ、水和物または溶媒和物を包含する。
【0083】
プロドラッグの論考は、T.HiguchiおよびV.Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems(1987)14 of the A.C.S.Symposium Series、ならびにBioreversible Carriers in Drug Design,(1987)Edward B.Roche編,American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressに示されている。用語「プロドラッグ」は、インビボで変換され、式(I)の化合物または該化合物の薬学的に許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物を生成させる化合物(例えば、薬物前駆体)を意味する。この変換は、種々の機構によって(例えば、代謝的または化学的プロセスによって)、例えば、血中での加水分解などによって起こり得る。プロドラッグの使用の論考は、T.HiguchiおよびW.Stella,「Pro−drugs as Novel Delivery Systems,」A.C.S.Symposium Seriesの第14巻、ならびにBioreversible Carriers in Drug Design,Edward B.Roche編,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987に示されている。
【0084】
本発明の1種類以上の化合物は、溶媒和されていない形態、ならびに薬学的に許容され得る溶媒(例えば、水、エタノールなど)と溶媒和された形態で存在していることがあり得、本発明は、溶媒和された形態と溶媒和されていない形態の両方を包含することを意図する。「溶媒和物」は、本発明の化合物と1つ以上の溶媒分子との物理的会合を意味する。この物理的会合は、種々の度合のイオン結合および共有結合(例えば、水素結合)を伴う。一部の特定の場合では、溶媒和物は、例えば、1つ以上の溶媒分子が結晶性固形物の結晶格子内に組み込まれている場合、単離が可能なものである。「溶媒和物」は、液相と単離可能な溶媒和物の両方を包含する。好適な溶媒和物の非限定的な例としては、エタノーラート、メタノーラートなどが挙げられる。「水和物」は、溶媒分子がHOである溶媒和物である。
【0085】
式Iの化合物は、塩を形成するものであり得、該塩も本発明の範囲に含まれる。本明細書における式Iの化合物に対する言及は、特に記載のない限り、その塩に対する言及も含むと理解されたい。用語「塩(1種類または複数種)」は、本明細書で用いる場合、無機および/または有機酸とともに形成される酸性塩、ならびに無機および/または有機塩基とともに形成される塩基性塩を示す。また、式Iの化合物が塩基性部分(限定されないが、ピリジンまたはイミダゾールなど)と、酸性部分(限定されないが、カルボン酸など)の両方を含む場合、両性イオン(「分子内塩」)が形成され得、本明細書で用いる用語「塩(1種類または複数種)」に包含される。薬学的に許容され得る(すなわち、無毒性の、生理学的に許容され得る)塩が好ましいが、他の塩も有用である。式Iの化合物の塩は、例えば、式Iの化合物をある量(例えば、同等量)の酸または塩基と、媒体(例えば、塩が析出するもの、または水性媒体)中で反応させた後、凍結乾燥することによって形成され得る。
【0086】
式Iの化合物は、不斉中心またはキラル中心を含むものであってもよく、したがって、異なる立体異性体形態で存在することがあり得る。式Iの化合物のあらゆる立体異性体形態ならびにその混合物(ラセミ混合物を含む)は、本発明の一部を構成することを意図する。また、本発明は、あらゆる幾何異性体および位置異性体を包含する。例えば、式Iの化合物に二重結合または縮合環が組み込まれている場合、シス形態とトランス形態の両方ならびに混合物が本発明の範囲内に包含される。
【0087】
ジアステレオマー混合物は、物理的化学的な違いに基づいて、当業者によく知られた方法、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶などによって、その個々のジアステレオマーに分離され得る。エナンチオマーは、適切な光学活性化合物(例えば、キラルなアルコールまたはモッシャーの酸塩化物などのキラルな補助剤)との反応によってエナンチオマー混合物をジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを対応する純粋なエナンチオマーに変換(例えば、加水分解)することにより分離され得る。また、一部の式Iの化合物は、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)であり得、本発明の一部とみなす。また、エナンチオマーは、キラルHPLCカラムの使用によっても分離され得る。
【0088】
また、式Iの化合物が異なる互変異性形態で存在し得ることがあり得、かかる形態はすべて、本発明の範囲内に包含される。また、例えば、該化合物のケト−エノール形態およびイミン−エナミン形態はすべて、本発明に含まれる。
【0089】
本発明の化合物(該化合物の塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグならびに該プロドラッグの塩、溶媒和物およびエステルを含む)のあらゆる立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体など)、例えば、種々の置換基上の不斉炭素のために存在し得るもの、例えば、エナンチオマー形態(これは、不斉炭素がない場合であっても存在し得る)、回転異性体形態、アトロプ異性体、およびジアステレオマー形態などが、本発明の範囲内で想定される。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、実質的に他の異性体を含まないものであってもよく、例えば、ラセミ化合物として、またはすべての他の立体異性体もしくは他の選択された立体異性体と混合されたものであってもよい。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsによって定義されるS配置またはR配置を有するものであり得る。用語「塩」、「溶媒和物」、「エステル」、「プロドラッグ」などの使用は、本発明の化合物のエナンチオマー、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体、ラセミ化合物またはプロドラッグの塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグにも等しく適用されることを意図する。
【0090】
また、本発明は、本明細書に記載のものと同一であるが、1個以上の原子が、通常自然界に見られる原子量または質量数と異なる原子量または質量数を有する原子で置き換えられていることが異なる、同位体標識された本発明の化合物を包含する。本発明の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体(それぞれ、H、H、13C、14C、15N、180、170、35S、18Fおよび36Clなど)が挙げられる。
【0091】
一部の特定の同位体標識された式(I)の化合物(例えば、H、14C、18Fおよび11Cで標識したもの)は、化合物および/または基質の組織分布アッセイに有用である。トリチウム化(すなわち、H)および炭素−14(すなわち、14C)同位体は、その調製の容易性および検出可能性のため特に好ましい。さらに、より重い同位体(ジューテリウム(すなわち、H)など)での置換によって代謝安定性が大きくなること(例えば、インビボ半減期の増大または必要投薬量の低減)により、特定の治療上の利点が得られることがあり得、したがって、一部の状況において好ましい場合があり得る。同位体標識された式(I)の化合物は、一般的に、本明細書において以下に記載するスキームおよび/または実施例に開示されたものと同様の手順に従って、非同位体標識試薬を適切な同位体標識試薬で置き換えることにより調製され得る。
【0092】
本発明の渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン化合物は、FSH受容体を刺激することがわかった。ゴナドトロピンの受容体結合の測定方法、ならびに生物学的活性を測定するためのインビトロおよびインビボアッセイは、よく知られている。一般に、発現させた受容体を、試験対象化合物とともにインキュベートし、結合または機能的応答の刺激もしくは阻害を測定する。
【0093】
機能的応答を測定するため、FSH受容体遺伝子(好ましくは、ヒト受容体)をコードする単離DNAを適当な宿主細胞において発現させる。かかる細胞はチャイニーズハムスター卵巣細胞であり得るが、他の細胞も適当である。好ましくは、細胞は哺乳動物起源のものである(Jiaら,Mol.Endocrin.,5,759−776,(1991))。
【0094】
組換えFSH受容体を発現する細胞株の構築方法は、当該技術分野でよく知られている(Sambrookら,Molecular Cloning:a Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor)。受容体の発現は、所望のタンパク質をコードするDNAの発現によって行なわれる。部位特異的変異誘発、さらなる配列のライゲーション、PCR、および適当な発現系の構築のための手法はすべて、現時点において、当該技術分野でよく知られている。所望のタンパク質をコードするDNAの一部または全部は、好ましくは、ライゲーションを容易にするための制限部位が含まれるように、標準的な固相手法を用いて合成により構築され得る。含まれたコード配列の転写および翻訳のための好適な制御エレメントは、DNAコード配列に対して提供され得る。よく知られているように、現在、原核生物宿主(細菌など)および真核生物宿主(酵母、植物細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、鳥類細胞など)などを含む多種多様な宿主と適合性のある発現系が入手可能である。
【0095】
次いで、該受容体を発現している細胞を試験化合物とともにインキュベートし、試験化合物の結合または機能的応答の刺激を観察する。
【0096】
あるいはまた、発現受容体を含む単離した細胞膜を用いて、試験化合物の結合を測定してもよい。
【0097】
結合の測定に、放射性または蛍光性の化合物を使用してもよい。かかる化合物もまた、本発明の一部である。
【0098】
また、択一法では、競合結合アッセイが行なわれ得る。
【0099】
別のアッセイは、受容体媒介性cAMP蓄積の刺激を測定することによる、FSH受容体アゴニスト化合物のスクリーニングを伴うものである。したがって、かかる方法は、宿主細胞での該受容体の発現および試験化合物への該細胞の曝露を伴う。次いで、cAMPの量を測定する。cAMPレベルは、該受容体に結合したとき、試験化合物の刺激効果によって増大する。
【0100】
内在活性の測定には、ヒト組換えFSHが参照化合物として使用され得る。
【0101】
例えば、曝露細胞におけるcAMPレベルの直接測定に加え、FSH受容体をコードするDNAのトランスフェクションに加えて同様にレポーター遺伝子をコードする第2のDNA(その発現はcAMPレベルに応答する)でトランスフェクトされる細胞株を使用してもよい。かかるレポーター遺伝子は、cAMP誘導性であってもよく、新規なcAMP応答エレメントに連結されるような様式で構築されるものであってもよい。一般に、レポーター遺伝子の発現は、cAMPレベルが変更するように反応する任意の応答エレメントによって制御され得る。好適なレポーター遺伝子は、例えば、LacZ、アルカリホスファターゼ、蛍ルシフェラーゼおよび緑色蛍光タンパク質である。かかるトランス活性化アッセイの原理は当該技術分野でよく知られており、例えば、Stratowa,Ch.,Himmler,A.およびCzernilofsky,A.P.,Curr.Opin.Biotechnol,6,574−581(1995)に記載されている。
【0102】
また、本発明は、一般式Iを有する渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン誘導体またはその薬学的に許容され得る塩を、薬学的に許容され得る助剤および任意選択で他の治療用薬剤との混合物の状態で含む医薬組成物に関する。
【0103】
助剤は、組成物のその他の成分と適合性があるが、そのレシピエントに対して有害でないという意味で「許容され得る」ものでなければならない。
【0104】
組成物としては、例えば、経口、舌下、皮下、静脈内、筋肉内、経鼻、局所または経直腸投与などに適したもの(すべて、投与のための単位投薬形態)が挙げられる。
【0105】
経口投与では、活性成分は、例えば、錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤などの個別の単位として提示され得る。
【0106】
非経口投与では、本発明の医薬組成物は、単位用量容器または多回用量容器内にて、例えば、密封バイアルおよびアンプル内の所定量の注射用液にて提示され得、また、フリーズドライ(凍結乾燥)条件下で保存され得、使用前に滅菌液状担体(例えば、水)の添加のみが必要とされるものである。
【0107】
かかる薬学的に許容され得る助剤との混合は、例えば、標準的な参考文献、Gennaro,A.R.ら,Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版,Lippincott Williams & Wilkins,2000,特に、パート5:Pharmaceutical Manufacturing参照)に記載されており、活性薬剤は、固形投薬単位(丸剤、錠剤など)に圧縮され得るか、またはカプセル剤もしくは坐剤に加工され得る。薬学的に許容され得る液体により、活性薬剤は、液剤、懸濁剤、乳剤またはスプレー剤(例えば、経鼻スプレー剤)の形態の液状組成物(例えば、注射用調製物)として適用され得る。
【0108】
固形投薬単位の作製には、例えば、充填剤、着色剤、ポリマー型結合剤などの慣用的な添加剤の使用が想定される。一般に、活性化合物の機能を妨げない任意の薬学的に許容され得る添加剤が使用され得る。本発明の活性薬剤とともに固形組成物として投与され得る好適な担体としては、ラクトース、デンプン、セルロース誘導体など、またはその混合物が挙げられ、適当な量で使用される。非経口投与では、プロピレングリコールまたはブチレングリコールなどの、薬学的に許容され得る分散化剤および/または湿潤剤を含有する水性懸濁液、等張性生理食塩水溶液および滅菌注射用液が使用され得る。
【0109】
また、医薬組成物に、さらなる治療活性薬剤、特に、同じレジメンで使用されるものを含めてもよい。かかる薬剤としては、限定されないが、他のゴナドトロピンアゴニストおよびGnRH調節因子が挙げられる。
【0110】
さらに、本発明は、本明細書において上記の医薬組成物を、前記組成物に適したパッケージ材料との組合せで含むものであり、前記パッケージ材料としては、本明細書において上記の使用のための該組成物の使用のための使用説明書が挙げられる。
【0111】
活性成分またはその医薬組成物の投与の厳密な用量およびレジメンは、具体的な化合物、投与経路、ならびに医薬が投与される個々の被検体の年齢および体調によって異なり得る。
【0112】
一般に、非経口投与では、必要とされる投薬量は、吸収に対してより依存性である他の投与方法よりも少ない。しかしながら、ヒトに対する好適な投薬量は、0.05〜25mg/kg体重であり得る。所望の用量は、1回用量として、または1日の間、もしくは適切な間隔で投与される多数の分割用量として、または女性レシピエントの場合は、月経周期中、適切な毎日の間隔で投与される用量として提示され得る。投薬量ならびに投与レジメンは、女性レシピエントと男性レシピエントとで異なり得る。
【0113】
本発明による化合物は治療に使用され得る。該化合物は、天然FSHと同じ臨床目的で使用され得る。
【0114】
本発明のさらなる態様は、FSH受容体媒介性経路に応答性の障害の処置、好ましくは、受精能障害の処置に使用される医薬の製造のための、一般式Iを有する渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン化合物の使用に属する。したがって、それを必要とする患者に、適当な量の本発明による化合物が投与され得る。
【0115】
また別の態様では、本発明は、不妊の処置に使用される医薬の製造のための、一般式Iを有する渡環型ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン化合物の使用に属する。特に、該化合物は、排卵の誘導(OI)または調節卵巣刺激(COS)プロトコルに使用され得る。
【発明を実施するための形態】
【0116】
本発明を以下の実施例によって説明する。
[実施例]
概論
本実施例において、以下の略号を用いる:DIPEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン、HATU=O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート、DMF=N,N−ジメチル−ホルムアミド、DME=1,2−ジメトキシエタン、THF=テトラヒドロフラン、Boc=t−ブトキシカルボニル、NMP=N−メチルピロリドン、TBTU=O−ベンゾトリアゾル−1−イル−N,N,N,N’−テトラブチルウロニウムテトラフルオロ−ボレート、ヘキサフルオロホスフェート、DMAP=4−(ジメチルアミノ)ピリジン。
【0117】
実施例に記載の生成物の名称は、Chem Draw Ultraプログラムを用いて作成した。本発明の渡環型四環式の目的構造の名称は、ACD/NAMEプログラム(Advanced Chemistry Development Inc.)により作成した。
【0118】
マイクロ波反応は、オートサンプラーを備えたBiotage(型:Initiator)マイクロウェーブオーブンにおいて行なった。
【0119】
薄層クロマトグラフィー(TLC)は、Merck TLCプレート(5×10cm)シリカゲル60 F254において行なった。
【実施例1】
【0120】
【化5】
4−(チオフェン−2−イル)ブト−3−イン−1−オール(1a)
1.2gの2−ブロモチオフェンと0.9gのブチノールを含む15mlの脱気ジオキサンの溶液に、100mgのPdCl(PheCN)、50mgのCuI、1mlのジイソプロピルアミン、750μlの1Mのトリ−tert−ブチルホスフィンのトルエン溶液を添加した。混合物をN雰囲気下で16時間撹拌し、次いで50mlの水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、850mgの1aを得た;R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.50.NMR(CDCl)δ 1.83(t,1,OH),2.72(t,2,CH)、3.83(q,2,CH)、6.95,7.16,7.20(3xm,3,チオフェン−H).
【0121】
メタンスルホン酸4−(チオフェン−2−イル)ブト−3−イニル(1b)
750mgの1aと1mlのトリエチルアミンを含む15mlのジエチルエーテルの溶液に、0℃で、400μlの塩化メタンスルホニルを含む5mlのジエチルエーテルを滴下した。反応混合物を半時間撹拌し、次いで、30mlの水と5mlの1M KCOで希釈した。生成物をジエチルエーテルで抽出し、合わせた抽出物を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、1.2gのメシラート1bを得た;R 0.50(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)、MS−ESI:[M+1]231.07.
NMR(CDCl)δ 2.82(t,2,CH)、3.08(s,3,CHSO)、4.38(t,2,CH)、6.96,7.16および7.22(3 x m,3,チオフェン−H).
【0122】
N−tert−ブチル−4−(チオフェン−2−イル)ブト−3−イン−1−アミン(1c)
1gの1bを含む10mlのtert−BuNHの溶液を室温で一晩撹拌した。所望の生成物とともに脱離生成物からなる混合物を濃縮し、20mlの5%NaHCOで希釈し、エーテルで抽出した。この抽出物を乾燥させ、濃縮した(45℃/100mm)。1cを含む残渣(約450mg)を、さらに精製せずに次の工程で使用した;
MS−ESI:[M+1]208.20.
【0123】
2−(tert−ブチル(4−(チオフェン−2−イル)ブト−3−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(1d)
200μlの塩化エチルオキサリルを含む1mlのジエチルエーテルの溶液を、0℃で、450mgの1c(先の反応の脱離生成物が混入)と200μlのトリエチルアミンを含む5mlのエーテルの溶液に滴下した。反応混合物を20分間撹拌し、次いで10mlの1M KCOで希釈し、5分間撹拌した。生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。この粗製物質を短いシリカカラムに通し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、120mgの1dを無色の油状物として得た;
MS−ESI:[M+1]308.15;R(ヘプタン/酢酸エチル 2/1)0.50.NMR(CDCl)δ 1.37(t,3,OC)、1.52(s,9,tertC)、2.77(m,2,CH)、3,52(m,2,CH)、4.34(q,4,OC)、6.95,7.13,7.21(3x s,3,チオフェン−H).
【0124】
2−(tert−ブチル(4−(チオフェン−2−イル)ブト−3−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸(1e)
100mgの1dを含む1mlのジオキサンの溶液を、40mgのKOHを含む400μlの水の溶液と混合し、室温で16時間撹拌した。混合物を5mlの水で希釈し、0.5N HClでpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を飽和NaClで1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、65mgの本質的に純粋な1eを無色の油状物として得た;MS−ESI:[M+1]280.16;NMR(CDCl)δ 1.54(s,9,tertC)、2.80(m,2,CH2)、4.10(bm,2,CH2)、6.94,7.13,7.20(3 x m,3,チオフェン−H).
【0125】
2−(2−(tert−ブチル(4−(チオフェン−2−イル)ブト−3−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(1g)
65mgの1eと85mgのニトロエステル1f(実施例5参照)を含む1mlのDMFの溶液に、60mgのN−エチルモルホリンと120mgのTBTUを添加した。混合物を2時間撹拌し、次いで5%NHCl溶液で希釈し、さらに10分間撹拌した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。この粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/アセトンの勾配を使用)、105mgの1gを非晶質物質として得た;R 0.60(ヘプタン/アセトン 1/1).NMR(CDCl)δ 1.28(t,3,OC)、1.58(s,9,tert−C)、2.70−2.82(bm,1,CH)、2.90−3.03(bm,2,CH)、3.07−3.15(bm,1,CH)、3.60−3.80(bm,4,2x CH)、4.25(m,2,OC)、5.88(s,1,CHCOOC)、3.96(s,3,OCH)、6.83,8.15(2x s,2,Ar−H)、6.93(7.12,7.19(3 x m,3,チオフェン−H).
【0126】
2−(2−(tert−ブチル(4−(チオフェン−2−イル)ブト−3−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(1h)
100mgの1gを含む2mlのジオキサンの溶液に、60mgのKOHを含む500μlの水を添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで3mlの水で希釈し、0.5N HClで酸性化した。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、65mgの本質的に純粋な1hを得た。NMR(CDCl)d 1.58(s,9,tertC)、2.70−2.83(bm,1,CH)、2.87−3.00(bm,2,CH2)、3.07−3.15(bm,1,CH)、3.65−3.81(bm 4,2x CH)、3.95(s,3,OCH)、5.87(s,1,CHCOOH)、6.82,8.18(2x s,2,Ar−H).6.94,7.13,7.20(3 x m,3,チオフェン−H).
【0127】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ニトロ−12−(2−チエニル)−5,6,10,11−テトラヒドロピリド[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(1i)
65mgの1hを含む1mlの無水酢酸の溶液を100℃で3時間加熱した。混合物を冷却し、3mlの水で希釈し、室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を、冷却濃NHOH水溶液の添加によって中和し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をジエチルエーテルで処理し、35mgの1iを結晶性の黄色物質として得た;Mp 226〜227℃,MS−ESI:[M+1]452,17;R(ヘプタン/アセトン 1/1)0.60.NMR(CDCl)δ 1.53(s,9,tertC)、2.67,3.10,3.58,4.72(4x t,8,4x CH)、3.95(s,3,OCH)、6.92および7.78(2x s,2,Ar−H)、6.98,7.12および7.38(3xm,3,チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.00.
【実施例2】
【0128】
【化6】
5−(チオフェン−2−イル)ペント−4−イン−1−オール(2a)
120mgの2−ヨードチオフェン、140mgのペンチノール、200μlのジイソプロピルアミンを含む1.5mlの脱気ジオキサンの溶液に、10mgのCuI、20mgのPdCl(ベンゾニトリル)および150μlの1Mのトリ−tert−ブチルホスフィンのトルエン溶液を仕込んだ。混合物をN雰囲気下で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカカラムに負荷し、ヘプタン/酢酸エチルの勾配で溶出した。これにより、145mgの2aを無色の油状物として得た。
(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.50;
MS−ESI:[M+1]167.08
【0129】
メタンスルホン酸5−(チオフェン−2−イル)ペント−4−イニル(2b)
145mgの2aと200μlのトリエチルアミンを含む2mlのジクロロメタンの溶液に、0℃で、80μlの塩化メタンスルホニルを含む1mlのジクロロメタンを滴下した。反応混合物を半時間撹拌し、次いで10mlの水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を1M KCOで洗浄し、乾燥させ、濃縮し、210mgの本質的に純粋な2bを油状物として得た;R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.55.NMR(CDCl):δ 2.03(m,2,CH)、2.60(t,2,CH)、4.40(t,2,CH)、3.03(s,3,CHSO)、6.95,7.13,7.20(3 x m,3,チオフェン−H).
【0130】
N−tert−ブチル−5−(チオフェン−2−イル)ペント−4−イン−1−アミン(2c)
210mgの2bと5mlのtert−ブチルアミンの混合物を4日間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を20mlの1M KCOで処理し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、250mgの2cを無色の油状物として得た。
MS−ESI:[M+1],222.18.
【0131】
2−(tert−ブチル(5−(チオフェン−2−イル)ペント−4−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(2d)
200mgの2cと400μlのトリエチルアミンを含む6mlのジエチルエーテルの溶液に、0℃で、200μlのエチルオキサリルクロリドを滴下した。混合物を15分間撹拌し、次いで20mlの氷水を添加し、撹拌を10分間延長した。生成物を酢酸エチル中に抽出させ、有機層を1M KCOで洗浄し、乾燥させ、濃縮し、300mgの本質的に純粋な2dを得た;Rf(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.66;
MS−ESI:[M+1]:322.20.
NMR(CDCl)δ 1.34(t,3,OCHCH)、1.50(s,9,tertC)、4.28(q,2,OCHCH)、1.94(m,2,CH)2.40(t,2,CH)、3.40(t,2,CH)、6.94,7.12,7.19(3xm,3,チオフェン−H).
【0132】
2−(tert−ブチル(5−(チオフェン−2−イル)ペント−4−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸(2e)
300mgの2dを含む6mlのジオキサンの溶液に、200mgのKOHを含む2mlの水の溶液を添加した。混合物を50℃で1時間撹拌した。室温まで冷却後、25mlの水を添加し、反応混合物を0.5N HClの添加によってpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、240mgの2eを無色の油状物として得た;
MS−ESI:[M+1]294.17.
(CHCl−メタノール 1/1)0.50.NMR(CDCl):δ 1.50(s,9,tertC)、1.98(m,2,CH2)、2.45(t,2,CH)、3.70(t,2,CH2)、6.93,7.11,7.18(3 x m,3,チオフェン−H)
【0133】
2−(2−(tert−ブチル(5−(チオフェン−2−イル)ペント−4−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(2f)
240mgの2eおよび240mgの1fと3mlのDMFの混合物に、200μlのN−エチルモルホリンと400mgのTBTUを添加した。反応混合物を2時間撹拌した。次いで、20mlの5%NHClを添加し、15分間撹拌した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。合わせた抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカカラムに通すことによって精製し(ヘプタン/アセトン勾配)、330mgの黄色みがかった非晶質の2fを得た:
MS−ESI:[M+1]556,22.
(ヘプタン/アセトンl/1)0.60.NMR(CDCl):δ 1.29(t,3,OC)、1.58(s,9,tert−C9)、3.96(s,3,OCH)、4.22(m,2,OCHCH)、1.93,2.10(2 xm,2,CH)、2.36,2.45(2 x m,2,CH)、2.93,3.10(2 x m,2,CH)、3.46,3.61(2 x m,2,CH)、3.72,3.78(2 x m,2,CH)、5.82(s,1,CHCOOC)、6.84,8.12(2x s,2,Ar−H)、6.93,7.10,7.18(3 x m,3,チオフェン−H).
【0134】
2−(2−(tert−ブチル(5−(チオフェン−2−イル)ペント−4−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(2g)
340mgの2fを含む8mlのジオキサンの溶液に、240mgのKOHを含む2mlの水の溶液を添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、10mlの水を添加し、0.5N HClの添加によって混合物を弱酸性にした。生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、320mgの酸2gを得た。
MS−ESI:[M+1]528.25.
(ヘプタン/アセトン 1/1)0.20.NMR(CDCl)d 1.65(s,9,tertC)、3.95(s,3,OCH)、5.81(s,1,CHCOOH)、6.82,8.07(2x s,2,Ar−H).6.93,7.08,7.18(3 x m,3,チオフェン−H).
【0135】
9−tert−ブチル−2−ニトロ−3−メトキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(2h)
300mgの2gと500mgの無水酢酸ナトリウムを含む5mlの酢酸の溶液を100℃で半時間加熱した。混合物を冷却し、15mlの水で希釈し、周囲温度で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を、冷却濃アンモニアの添加によって中和し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣を冷エーテル/ヘプタン(2/1,v/v)を用いて磨砕し、210mgの黄色の結晶性の2hを得た。
Mp 279〜280℃;R 0.60(ヘプタン/アセトン 1/1).
NMR(CDCl):δ 1.53(s,9,tert−C)、1.89(m,2,CH)、2.58(t,2,CH)、3.02(t,2,CH)、3.43(t,2,CH)、4.53(t,2,CH)3.95(s,3,OCH)6.90,7.57(2xs,2,Ar−H)、6.95,7.14,7.42(3 x m,3,チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.46
【実施例3】
【0136】
【化7】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(5−(チオフェン−2−イル)ペント−4−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(3b)
1.60gの2e、2gの3a、1.8mlのN−エチルモルホリン、8mlのDMFおよび3.3gのTBTUの混合物を2時間撹拌した。反応混合物を5%NHClで希釈し、酢酸エチルで抽出(etract)した。有機層を、逐次、0.5N HCl、0.5N NaOHおよび水で洗浄し、次いで乾燥させ、濃縮し、3.1gの3bを無色の非晶質物質として得た;
0.55(ヘプタン/酢酸エチルl/1);
MS−ESI:[M+1]589.23および591.21.
【0137】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(5−(チオフェン−2−イル)ペント−4−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(3c)
3.1gの3bを含む30mlのジオキサンの溶液と、1.5gのKOHを含む10mlの水の溶液を混合し、室温で3時間撹拌した。75mlの水を添加し、0.5N HClで混合物をpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチルで抽出した。洗浄、乾燥および濃縮後に残留した物質3cを、そのまま環化工程に使用した。
MS−ESI:[M+1]563.13および561.12
【0138】
9−tert−ブチル−2−ブロモ−3−メトキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(3d)
2.9gの3cを含む30mlの無水酢酸の溶液と3gの酢酸ナトリウムを、撹拌しながら100℃で半時間加熱した。混合物を室温まで冷却した。次いで100mlの水を添加し、撹拌を1時間延長した。冷却濃NHOH水溶液の滴下によって反応混合物を中和し、生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで処理し、2.2gの3dを結晶性の白色物質として得た;Mp 232〜233℃;MS−ESI:[M+1]499.15および501.19.R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.50
NMR(CDCl)d 1.53(s,9,tertC)、1.88(m,2,CH)、2.58(t,2,CH)、3.02(t,2,CH)、3.43(t,2,CH)、3.88(s,3,OCH)4.50(t,2,CH)、6.72,7.21(2x s,2,Ar−H)、6.83,7.14,7.41(3 x m,3,チオフェン−H).
【0139】
9−tert−ブチル−2−(2−エチル−2H−テトラゾル−5−イル)−3−メトキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(3e)
235mgの3dと235mgの2−エチル−5−トリブチルスタンニルテトラゾールを含む6mlの脱気トルエンの溶液に、30mgのPd(PPh)を添加し、混合物を、N雰囲気下、110℃で48時間加熱した。反応混合物をシリカカラムに負荷してクロマトグラフィー処理し(溶離液としてトルエン/酢酸エチルの勾配を使用)、単離した生成物をジエチルエーテルで処理し、155mgの結晶性の白色の3eを得た。
Mp:235〜237℃.
(ヘプタン/酢酸エチル 1/1):0.27
NMR(CDCl)δ 1.52(s,9,tertC)、1.62(t,3,C)、1.87(m,2,CH)、2.60(t,2,CH)、3.12(t,2,CH)、3.43(t,2,CH)、4.52(t,2,CH)、4.64(q,2,CCH)、3.92(s,3,OCH)、6.87,,7.72(2x s,2,Ar−H)、6.98,7.10,7.47(3 x m,3,チオフェン−H).MS−ESI:[M+1] 517.30.
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.44
【0140】
9−tert−ブチル−2−イソブチルアミド−3−メトキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(3f)
250mgの3d、110mgのイソブチルアミド、230mgのKPO、15mgのPddbaおよび20mgのジ−tert−ブチル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,4,5,6−テトラメチルビフェニル−2−イル)ホスフィンと3mlの脱気tert−ブタノールの混合物を窒素雰囲気下、100℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、20mlの水で希釈した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、120mgの3fを得た。試料を酢酸エチルから晶出させた;MS−ESI:[M+1]506.25.NMR(CDCl)δ 1.18(d,6,イソC)、1.58(s,9,tertC)、1.89(m,2,CH)、2.44(m,1,CH)、2.58(t,2,CH)、3.01(t,2,CH)、3.42(t,2,CH)、3.86(s,3,OCH)、4.50(t,2,CH)、6.70(s,1 ArH)および7.46(bs,1,ArH)、7.00,7.18および7.38(3 x m,3,チオフェン−H)、8.08(bs,1,NH).
Mp:226〜227℃
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.90
【実施例4】
【0141】
【化8】
7−ブロモ−2−(2−エトキシ−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(4b)および9−ブロモ−8−メトキシ−2−(3−(メチルスルホニルオキシ)プロピル)−1−(チオフェン−2−イル)−5,6−ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン−3−カルボン酸エチル(4c)
3.3gの4aおよび1.57gのエチルオキサリルクロリドと50mlのTHFの混合物を1時間還流加熱すると、4bの透明な溶液が得られた。反応混合物を減圧濃縮し、次いで8mlの無水酢酸に溶解させ、この時点で3.1gの2bを添加した。混合物をマイクロ波反応器内で、140℃にて15分間加熱した。反応混合物をトルエンで希釈し、真空濃縮した。残渣を無水エタノールで処理し、5.7gの4cを得た;MS−ESI:[M+1]576.94および569.96.
【0142】
9−ブロモ−2−(3−(tert−ブチルアミノ)プロピル)−8−メトキシ−1−(チオフェン−2−イル)−5,6−ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン−3−カルボン酸エチル(4d)
2.5gの4cを含む25mlのNMPの溶液に、2.5mlのtert−ブチルアミンを添加した。混合物をマイクロウェーブオーブン内で120℃にて30分間加熱した。反応混合物を冷却し、150mlの5%NHCl溶液で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をジエチルエーテルで処理し、1.6gの4dを得た;MS−ESI:[M+1]547および545.
NMR(DMSO−d)δ 1.23(s,9,tertC)、1.36(t,3,OCCH)、1.82(m,2,CH)、2.62(t,2,CH)、2.66(m,2,CH)3.06(t,2,CH)3.84(s,3,OCH)、4.30(q,2,OCCH)、4.53(t,2,CH)、6.96および7.12(2x s,2,Ar−H)、7.06,7.24,7.75(3 x m,3,チオフェン−H).
【0143】
9−tert−ブチル−2−ブロモ−3−メトキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン
1.6gの4dを含む50mlのエタノールの溶液を6mlの2N NaOHと混合し、65℃で5時間撹拌した。混合物を冷却し、6mlの2N HClの添加によって中和した。次いで、1mlのDiPEAを添加し、反応混合物を真空濃縮し、残留溶媒をエタノールとの反復コエバポレーションによって除去した。残渣を50mlのNMPに溶解させ、2.5mlのジイソプロピルエチルアミンと1.7gのHATUを添加した。混合物を16時間撹拌した。次いで、200mlの水を添加し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を水で数回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、クロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。単離した物質を、ジイソプロピルエーテルを用いて磨砕し、1.02gの4eを得た。MS−ESI:[M+1]499.02および501.01.
【0144】
9−tert−ブチル−2−(オキサゾル−2−イル)−3−メトキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(4f)
300mgの4eと430mgの2−トリブチルスタンニルオキサゾールを含む2mlの脱気トルエンの溶液を、マイクロウェーブオーブン内で、N下、150℃で3時間加熱した。反応混合物を濃縮し、SiOでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。生成物の画分をプールし、濃縮し、ジエチルエーテルを用いて磨砕し、185mgの4fを得た;
MS−ESI:[M+1]488.13;Mp 230〜231℃.NMR(CDCl)δ 1.53(s,9,tertC)、1.89(m,2,CH)、2.60,3.11,3.44,4.53(4 x m,8,4x CH)、3.98(s,3,OCH)、6.87,7.72(2x s,2,Ar−H)、7.19および7.54(2x d,2,オキサゾール−H)、6.98,7.13および7.39(3 x m,3,チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.94.
【0145】
9−tert−ブチル−2−(ピリジン−3−イル)−3−メトキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(4g)
57mgの4eと84mgの3−トリブチルスタンニルピリジンを含む3mlの脱気トルエンの溶液を、窒素雰囲気下、マイクロウェーブオーブン内で150℃にて30分間加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン 酢酸エチルの勾配を使用)。このようにして単離した生成物をジエチルエーテルで処理し、44mgの4gを得た。MS−ESI:[M+1],498.3.NMR(CDCl)δ 1.54(s,9,tertC)、1.89(m,2,CH)、2.60,3.12,3.44および4.54(4x t,8,4x CH)、3.82(s,3,OCH)、6.83,7.07(2x s,2,Ar−H)、6.95,7.12および7.40(3 x m,3,チオフェン−H)、7.12,7.63,8.46および8.49(4 x m,4,ピリジン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.38.
【0146】
9−tert−ブチル−2−((1−メチル−ピラゾル)−3−イル)−3−メトキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(4h)
67mgの4e、55mgのKCOおよび56mgの1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル−1H−ピラゾールを含む3mlの脱気90%ジメトキシエタン水溶液の溶液を、マイクロウェーブオーブン内で、N雰囲気下、150℃で1時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を洗浄し、乾燥させ、濃縮し、生成物を分取用HPLCによって精製した(CHCN−水の勾配を使用)。生成物の画分をプールし、フリーズドライさせ、17mgの4hを得た。
MS−ESI:[M+1]501.4.NMR(CDCl)δ 1.53(s,9,tertC)、1.90(m,2,CH)、2.60,3.16,3.44および5.51(4x t,8,4xCH)3.88および3.90(2x s,6,N−CH+OCH)、6.77および7.63(2x s,2,Ar−H)、7.28および7.34(2x s,2,pyrazole−H)、6.98,7.18および7.45(3 x m,3,チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.19.
【0147】
9−tert−ブチル−2−(ピラジン−2−イル)−3−メトキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(4i)
65mgの4eと65mgの2−トリブチルスタンニルピラジンを含む3mlの脱気トルエンの溶液を、窒素雰囲気下、マイクロウェーブオーブン内で150℃にて30分間加熱した。反応混合物を濃縮し、分取用HPLCによって精製した(溶離液としてアセトニトリル/水の勾配を使用)。生成物の画分を濃縮し、酢酸エチルに溶解させた。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をジエチルエーテルで処理し、27mgの4iを得た;
MS−ESI:[M+1]499.4
NMR(CDCl)δ 1.54(s,9,tertC)、1.88(m,2,CH)、2.60,3.33,3.44,4.55(4 x m,8,4 CH)、3.88(s,3,OCH)、6.86および7.52(2x s,2,Ar−H)、7.06,7.10および7.35 3 x m,3,チオフェン−H)、8.37,8.49および8.85(3x bm,3,ピラジン−H).hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.86.
【実施例5】
【0148】
【化9】
2−(3−メトキシフェネチルアミノ)−2−オキソ酢酸エチル(5b)
60gの2−(3−メトキシフェニル)−エチルアミン(5a)と77gのDiPEAを含む750mlのジクロロメタンの溶液に、0℃で、57gの塩化エチルオキサリルを滴下した。さらに半時間撹拌した後、水の添加によって反応混合物をクエンチした。有機層を1N HCl水溶液と水で洗浄し、次いで乾燥させ、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、97.5gのN−[2−(3−メトキシフェニル)−エチル]オキサミン酸エチルエステル5bを得た;
MS−ESI:[M+1]252.22.NMR(CDCl)δ 1.38(t,3,OCCH)、2.83(t,2,CH)、3.60(m,2,CH)、4,33(q,2,OCCH)、3.80(s,3,OCH)、6.75,6.78,6.80および7.22(4 x m,4,Ar−H).
【0149】
6−メトキシ−3、4−ジヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(5c)
160mlのメタンスルホン酸と45gのPの混合物を、均一な混合物を得るため、撹拌しながら油浴で約半時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、46gのN−[2−(3−メトキシフェニル)−エチル]オキサミン酸エチルエステル5bを含む50mlのCHClの溶液を添加し、再度80℃まで昇温させ、この間にCHClを留去させた。環化反応を完結させるため、混合物を80℃で16時間維持した。次いで反応混合物を冷却し、氷水に注入し、固体のKCOを注意深く添加することによってアルカリ性にした。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、35gの6−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチルエステル5cを得た。MS−ESI:[M+1]234.14.NMR(CDCl)δ 1.40(t,3,OC)、2.72(m,2,CH)、3.85(sおよびm,5,CHおよびOCH)4.40(q,2,OC)、6.70,6.80および7.70(3 x m,3,Ar−H).
【0150】
6−メトキシ−7−ニトロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(5d)
35gの6−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチルエステルを含む250mlの濃硫酸の溶液に、0℃で、21gのKNOを分割して5分間かけて添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次いで、撹拌しながら500gのNaHCOに注入した。得られた混合物を2lの氷水で希釈し、生成物をジクロロメタン中に抽出させた。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をジエチルエーテルで処理し、34gの6−メトキシ−7−ニトロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチルエステル5dを得た。MS−ESI:[M+1]279.07.NMR(CDCl)δ 1.42(t,3,OCHCH)、2.82(t,2,CH)、3.94(t,2,CH)、4.46(q,2,OCHCH)、6.92および8.44(2x s,2,Ar−H).
【0151】
6−メトキシ−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(1f)
34gの6−メトキシ−7−ニトロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチルエステルを含む300mlの酢酸の溶液を、25gのNaCNBH(数回に分けて添加)で処理した。混合物を2時間撹拌した。反応混合物を300gの固体のNaHCOに注入し、激しく撹拌しながら2lの氷水を注意深く添加した。生成物をジクロロメタン中に抽出させた。有機層を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、32gの本質的に純粋な6−メトキシ−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチルエステル1fを得た。この化合物を、実施例1および2に記載の合成の中間体として使用する。
MS−ESI:[M+1]281.12.NMR(CDCl)δ 1.30(t,3,OC)、3,80および3.90(2xm,2,CH)、3,10および3.27(2 x m,2,CH)、3.95(s,3,OCH)、4.26(q,2,C)、4.47(s,1,CHCOOC)、6.80および7.98(2x s,2,Ar−H).
【実施例6】
【0152】
【化10】
2−(2−エトキシ−2−オキソアセチル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(6b)
3gの6aおよび3gの塩化エチルオキサリルと30mlのTHFの混合物を2時間還流加熱すると、均一な溶液が得られた。混合物を冷却し、濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解させ、有機物質を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、3.4gの6bを得た。NMR(CDCl)δ 1.30(m,9,isoプロピル+エチル CH)、2.87(m,2,CHAr)、4.37(m,3,C+CHN)、4.52(m,1,CHN)、5.75(s,1,CHCOOH)6.65(s,1,ArCH)、7.05(ArCH).
【0153】
9−イソプロポキシ−8−メトキシ−2−(3−(メチルスルホニルオキシ)プロピル)−1−(チオフェン−2−イル)−5,6−ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン−3−カルボン酸エチル(6c)
280mgの6bと165mgの2bを含む6mlの無水酢酸の溶液を、マイクロウェーブオーブン内で140℃にて15分間加熱した。反応混合物を冷却し、トルエンとの逐次コエバポレーションによって残留溶媒を除去した。シリカゲルでのクロマトグラフィーによって残渣を精製し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、215mgの6cを得た;MS−ESI:[M+1]548.15.
NMR(CDCl)δ 1.12(d,6,イソC)、1.40(t,3,OC)、1.97(m,2,CH)、2.76(m,2,CH)、3.00(t,2,CH)3.84(s,3,OCH)、3.92(m,1,CH)、4.18(t,2,CH)4.37(q,2,OC)、4.61(bt,2,CH)、3.92(s,3,OMes)、6.62および6,69(2x s,2,Ar−H)、6.96,7.13および7.40(3 x m,3,チオフェン−H).
【0154】
2−(3−(tert−ブチルアミノ)プロピル)−9−イソプロポキシ−8−メトキシ−1−(チオフェン−2−イル)−5,6−ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン−3−カルボン酸エチル(6d)
30mgの6cおよび20mgのtert−ブチルアミンを含む1mlのN−メチルピロリドンの溶液を、マイクロウェーブオーブン内で120℃にて30分間加熱した。反応混合物を冷却し、5mlの水に注入し、酢酸エチルで抽出した。生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてCHCl/メタノールの勾配を使用)、25mgの6dを得た;
MS−ESI:[M+1]525.25.
【0155】
9−tert−ブチル−2−ブロモ−3−イソプロポキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(6e)
35mgの6dを含む5mlのエタノールの溶液を、3mlの2N NaOH水溶液と混合し、40℃で撹拌した。0.5N HClの添加によって混合物をpH6に中和し、真空濃縮した。残渣を2mlのNMPに溶解し、45mgのDiPEAと38mgのHATUを添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を5%NHCl水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮し、残渣を分取用HPLCによって精製し(溶離液としてアセトニトリル/水の勾配を使用)、6mgの6eを得た。MS−ESI:[M+1]479.26.NMR(CDCl)δ 1,14(d,6,イソ−C)、1.54(s,9,tertC)、1.88(m,2,CH)、2.56,2.98,3.40,4.48(4x t,8,4x CH)、3.96(m,1,イソC)、3.83(s,3,OCH)、6.68および6.70(2x s,2,Ar−H)6,95,7.11および7.38(3 x m,3,チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.96.
【0156】
9−イソプロピル−2−ブロモ−3−イソプロポキシ−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(6f)
6eについて記載の様式と同様にして、化合物6fを調製した。MS−ESI:[M+1]465.20.NMR(CDCl)δ 1,15(d,6,イソC)、1.22(d,6,イソC)、1.95(m,2,CH)、2.57,3.00,3.33,4.47(4x t,8,4x CH)、3.97(m,1,イソC)、4.85(m,1,イソC).3.83(s,3,OCH)、6.69および6.71(2x s,2,Ar−H)6.94,7.10および7.38(3 x m,3,チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.30.
【実施例7】
【0157】
【化11】
3−(プロプ−2−イニルオキシ)プロパン−1−オール(7c)
2gのプロパン−1,3−ジオールと2.95gの臭化プロパギルの混合物を、少量に分けた3.75gのKOHで処理し、この間、(かなり激しい)反応混合物の温度を外部冷却によって30℃未満に維持した。発熱がおさまったら、混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカカラムに通し(溶離液としてヘプタン/アセトンの勾配を使用)、1.9gの7cを油状物として得た。
NMR(CDCl)δ 4.18(s,2,CH)、3.79(m,2,CH)、3.72(m,2,CHO)、2.45(t,1,アセチレン−H)、1.87(m,2,CH).
参照文献との適合:R.W.Hoffmann,A.Hense,Ann.Chemie,1283(1996).
【0158】
メタンスルホン酸3−(プロプ−2−イニルオキシ)プロピル(7d)
1.9gの7cを含む15mlのジエチルエーテル/3.5mlのトリエチルアミンの溶液に、0℃で、1.4mlの塩化エチルオキサリルを含む5mlのエーテルの溶液を添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで水に注入し、続いて酢酸エチルで抽出した。有機層を1M KCO水溶液で1回洗浄し、次いで乾燥させ、濃縮し、3.2gの7dを無色の油状物として得た。
NMR(CDCl)δ 4.34(t,2,CHOSO)、4.17(s,2,CH)、3.02(s,3,CH)、2.45(t,1,アセチレン−H)、2.05(m,2,−CH−).R 0.50(ヘプタン/酢酸エチル1/1).
【0159】
N−tert−ブチル−3−(プロプ−2−イニルオキシ)プロパン−1−アミン(7e)
1gのメタンスルホン酸と1gの7dを含む10mlのtert−CNHの溶液を、密封バイアル内で60℃にて24時間加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣を15mlの1M KCO水溶液で希釈した。次いで、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaCl溶液で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、830mgの7eを黄色みがかった油状物として得た。
NMR(CDCl)δ 1.50(s,9,tertC)、1.75(m,2,CH)、2.42(t,1,アセチレン−H)、2.66(t,2,CH)、3.60(t,2,CH)、4.14(s,2,CH).
【0160】
2−(tert−ブチル(3−(プロプ−2−イニルオキシ)プロピル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(7f)
750mgの7eと1mlのトリエチルアミンを含む10mlのジエチルエーテルの溶液に、0℃で、0.55mlの塩化エチルオキサリルを含む3mlのジエチルエーテルの溶液を添加した。混合物を15分間撹拌し、次いで、30mlの水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を1M KCO水溶液で1回および水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、クロマトグラフィー処理し、1.0gの7fを油状物として得た。R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.6.
NMR(CDCl)δ 1.37(t,3,C)、1.48(s,9,tert−C)、4.30(q,2,C)、4.10(d,2,CH)、3.49(t,2,CH)、3.38(m,2,CH)、2.42(t,1,アセチレン−H)、1.93(m,2,CH).
【0161】
2−(tert−ブチル(3−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルオキシ)プロピル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(7g)
300mgの7f、200μlのジイソプロピルアミン、200μlの1Mのトリブチルホスフィンのトルエン溶液を含む4mlの脱気ジオキサンの溶液に、21mgのPdCl(ベンゾニトリル)と10mgのCuIを仕込んだ。混合物を窒素雰囲気下で16時間撹拌した。次いで、混合物を30mlの5%NHClで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣(residu)をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)、278mgの7gを無色の油状物として得た。
NMR(CDCl)δ 1.35(t,3,C)、1.49(s,9,tertC)、1.96(m,2,CH)、3.37(t,2,CH)、3.52(t,2,CH)、4.31(q,2,CHCH)、4.34(s,2,CH)、6.98,7.22,7.28(3 x m,3,チオフェン H).
【0162】
2−(tert−ブチル(3−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルオキシ)プロピル)アミノ)−2−オキソ酢酸(7h)
278mgの7gを含む3mlのジオキサンの溶液を、170mgのKOHを含む1.5mlの水と混合し、55℃で1時間撹拌した。次いで反応混合物を冷却し、10mlの水で希釈し、0.5N HClでpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、1.95gの7hを得、さらに精製せずに次の工程で使用した。
NMR(CDCl)δ 1.50(s,9,tertC)、1.98(m,2,CH)、3.60(t,2,CH)、3.78(bm,2,CH)、4.35(s,2,CH)、6.97,7.22,7.26(3 x m,3,チオフェン H).
【0163】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(3−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルオキシ)プロピル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(7i)
195mgの7h、233mgの3aおよび0.4mlのN−エチルモルホリンを含む3mlのDMFの溶液を5分間撹拌した。次いで、300mgのTBTUを添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。次に、20mlの5%NHClを添加し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機溶液を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、265mgの7iを油状物として得た。
0.45(ヘプタン/酢酸エチル 1/1);
NMR(CDCl)δ 1.27(t,3,C)、1.54(s,9,tertC)、1.98および2.10(2x bm,2,CH)、2.85および2.97(2x dt,2,CH)、3.40−3.60(bm,4,2x CH)、3.70(dd,2,CH)、3.87(s,3,OCH)、4.15(m,2,CHCH)、4.33(s,2,CH)、5.72(s,1,CHCOOC)、6.63および7.73(2x s,2,Ar−H)、6.96,7.20および7.24(3 x m,3,チオフェン−H).
【0164】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(3−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルオキシ)プロピル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(7j)
265mgの7iを含む3mlのジオキサンの溶液を、100mgのKOHを含む1.5mlの水の溶液と混合した。混合物を50℃で1時間撹拌した(TLC上でエステルのスポットが消失)。次いで、6mlの水を添加し、0.5N HClで反応混合物を弱酸性にした。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機物質を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、生成物7jを260mgの量で単離し、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した;
NMR(CDCl):δ 1.53(s,9,tertC)、1.97および2.10(2 x m,2,CH)、2.85および2.94(2 x m,2,CH)、3.38−3.58(bm,4,2x CH)、3.68(t,2,CH)、3.88(s,3,OCH)、4.31(s,2,CH)、5.75(s,1,CHCOOH)、6.63および7.71(2x s,2,Ar−H)、6.96,7.20および7.27(3 x m,3,チオフェン−H).
【0165】
2−ブロモ−9−tert−ブチル−3−メトキシ−15−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ[1,5]オキサゾニノ[8’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(14H)−オン(7k)
257mgの7jを含む5mlの無水酢酸/100mgの酢酸ナトリウム混合物の溶液を105℃で30分間加熱した。反応混合物を冷却し、20mlの水で希釈し、室温で1時間撹拌した。次いで、冷却濃アンモニアの添加によって酢酸を中和した。生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(ヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。単離した物質をジエチルエーテルを用いて磨砕し、120mgの7kを得た;
(トルエン/アセトン 7/3)0.68.
NMR(CDCl)δ 1.58(s,9,tertC)、1.70および1.90(2 x m,2,CH)、2.96および3.12(2x bm,2,CH)、3.50(bm,2,CH)、3.70−3−85(bm,3,CH+CH)、4.33(bm,1,CH)、4.42(d,2,CH)、3.88(s,3,OCH3)、6.72および7.28(2x s,2,Ar−H)、6.98,7.12および7.38(3 x m,3,チオフェン−H).
【0166】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ピリジン−3−イル−15−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ[1,5]オキサゾニノ[8’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(14H)−オン(7l)
60mgの7k、28mgの3−ピリジルボロン酸、47mgのKCOおよび13mgのPd(PPhを含む2mlの脱気90%ジメトキシエタン水溶液の溶液を、N雰囲気下で4時間加熱した。反応混合物を冷却し、20mlの酢酸エチルで希釈し、2N NaOHと水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。この粗製物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(トルエン/アセトンの勾配を使用)。このようにして単離した物質をジエチルエーテルで処理し、45mgの71を結晶性物質として得た;
MS−ESI:[M+1]528,3
NMR(CDCl)δ 1.58(s,9,tertC)、1.70および1.90(2x bm,2,CH)、3.05および3.22(bm,2,CH)、3.53(bm,2,CH)3.76−3.86(bm,3,CH+CH)、4.40(bm,1,CH)、3.83(s,3,OCH)、4.45(s,2,CH)、6.83および7.13(2x s,2,Ar−H)、7.09,7.22および7.37(3 x m,3,チオフェン−H)、7.00,7.62,8.46および8.53(4 x m,4,ピリジン−H)
Mp:228〜232℃
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.55
【0167】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ピラジン−2−イル−15−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ[1,5]オキサゾニノ[8’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(14H)−オン(7m)
60mgの7k/125mgの2−トリブチルスタンニルピラジン/13mgのPd(PPhの溶液を、2mlの脱気トルエン中で、N2雰囲気下で16時間加熱した。反応混合物を濃縮し、粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてトルエン/酢酸エチルの勾配を使用)。このようにして単離した物質をジエチルエーテルで処理し、13mgの結晶性の7mを得た;Mp 267〜268℃;MS−ESI:[M+1]529.3.
NMR(CDCl)δ1.58(s,9,tertC)、1.70および1.90(2x bm,2,CH)、3.04および3.23(bm,2,CH)、3.45−3.67(bm,2,CH)3.80(bm,3,CH+CH)、4.40(bm,1,CH)、3.88(s,3,OCH)、4.44(d,2,CH)、6.86および7.59(2x s,2,Ar−H)、7.02,7.06,7.21,(3 x m,3,チオフェン−H)、8.37,8.50および8.87(3 x m,3,ピラジン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.75
【実施例8】
【0168】
【化12】
2−(tert−ブチル(3−(3−(チアゾル−5−イル)プロプ−2−イニルオキシ)プロピル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(8a)
300mgの7f、330mgの5−ブロモチアゾール、300μlのジイソプロピルアミンおよび200μlの1Mのトリブチルホスフィンのトルエン溶液を含む4mlの脱気ジオキサンの溶液に、21mgのPdCl(ベンゾニトリル)と10mgのCuIを仕込んだ。混合物を窒素雰囲気下で16時間撹拌した。混合物を30mlの5%NHClで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチル(1/1)の勾配を使用)、270mgのN−tert−ブチル−N−[3−(3−チアゾル−5−イル−プロプ−2−イニルオキシ)−プロピル]オキサミン酸エチルエステル8aを無色の油状物として得た。R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.40.
NMR(CDCl)δ 1.35(t,3,C)、1.49(s,9,tertC)、1.98(m,2,CH)、3.36(m,2,CH)、3.52(m,2,CH)、4.30(q,2,C)、4.34(s,2,CH)、7.98および8.72(2x s,2,チアゾール H).
【0169】
2−(tert−ブチル(3−(3−(チアゾル−5−イル)プロプ−2−イニルオキシ)プロピル)アミノ)−2−オキソ酢酸(8b)
272mgの8aを含む3mlのジオキサンの溶液を、170mgのKOHを含む1.5mlの水と混合した。混合物を55℃で1時間撹拌すると、出発物質はすべて消失した(TLC解析によって判断)。反応混合物を冷却し、10mlの水で希釈し、冷0.5N HClの添加によってpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。このようにして得られた生成物8b(210mg)を、さらに精製せずに次の工程で使用した。
NMR(CDCl)δ 1.50(s,9,tertC)、2.00(m,2,CH)、3.59 t,2,CH)、3.75(m,2,CH2)、4.36(s,2,CH)、8.00および8.76(2x s,2,チアゾール H).
【0170】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(3−(3−(チアゾル−5−イル)プロプ−2−イニルオキシ)プロピル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(8c)
219mgの8b、261mgの3aおよび390μlのN−エチルモルホリンと3.5mlのDMFの混合物を5分間撹拌した。次いで、333mgのTBTUを添加し、撹拌を2時間延長した。反応混合物を15mlの5%NHCl水溶液で希釈し、5分間撹拌し、次いで酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質をクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、295mgの8cを無色の非晶質物質として得た。R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.45.
NMR(CDCl)δ 1.27(t,3,C)、1.55(s,9,tertC)、1.98および2.10(2xm,2,CH)、2.85および2.97(2x dt,2,CH)、3.40−3.60(bm,4,2x CH)、3.70(dd,2,CH)、3.89(s,3,OCH)、4.17(m,2,C)、4.35(s,2,CH)、5.72(s,1,CHCOOC)、6.64および7.74(2x s,2,Ar−H)、7.97および8.70(2x s,2,チアゾール−H).
【0171】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(3−(3−(チアゾル−5−イル)プロプ−2−イニルオキシ)プロピル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(8d)
293mgの8cを含む3mlのジオキサンの溶液を、100mgのKOHを含む1mlの水の溶液と混合し、55℃で1時間撹拌した。この期間後、TLCによると、エステルはすべて消失していた。反応混合物を冷却し、10mlの水で希釈し、pH3になるまで冷0.5N HClを添加した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。合わせた有機層を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。このようにして得られた非晶質生成物8dを、さらに精製せずに次の工程で使用した。
NMR(CDCl)δ 1.53(s,9,tertC)、1.97および2.10(2 x m,2,CH)、2.86および2.97(2x dt,2,CH)、3.40−3.60(bm,4,2x CH)、3.68(m,2,CH)、3.88(s,3,OCH)、4.30(s,2,CH)、5.78(s,1,CHCOOH)、6.65および7.77(2x s,2,Ar−H)、8.00および8.76(2x s,2,チアゾール−H).
【0172】
2−ブロモ−9−tert−ブチル−3−メトキシ−15−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ[1,5]オキサゾニノ[8’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(14H)−オン(8e)
240mgの8dおよび250mgの酢酸ナトリウムと5mlの無水酢酸の混合物を100℃で30分間加熱した。反応混合物を冷却し、10mlの水で希釈し、周囲温度で1時間撹拌し、過剰の無水物を加水分解させた。次いで、混合物を冷却濃NHOH水溶液でアルカリ性にし、生成物を酢酸エチルで抽出した。このようにして単離した生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。単離した精製生成物をジエチルエーテルで処理し、150mgの結晶性物質8eを得た。R(トルエン/アセトン 7/3)0.50.
NMR(CDCl)δ 1.58(s,9,tertC)、1.72および1.90(2 x m,2,CH)、2.95および3.13(2 x m,2,CH)、3.45および3.54(2 x m,2,CH)、3.70−3.88(bm,3,CH+CH)、3.90(s,3,OCH)、4.30−4.50(bm,3,CH+CH)、6.76および7.38(2x s,2,Ar−H)、7.81および8.89(2x s,2,チアゾール−H).
【0173】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ピリジン−3−イル−15−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ[1,5]オキサゾニノ[8’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(14H)−オン(8f)
75mgの8e、35mgのピリジン−3−ボロン酸、60mgのKCOを含む2mlの脱気90%ジメトキシエタン水溶液の溶液を90℃で16時間加熱し、反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を1M KCOで1回、水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。この粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(トルエン/アセトンの勾配を使用)。単離した物質をジエチルエーテルで処理し、70mgの8fを得た;Mp 200〜201℃;R 0.15(トルエン/アセトン 7/3)。MS−ESI:[M+1]529.3.
NMR(CDCl)δ 1.58(s,3,tertC)、1.73および1.90(2 x m,2,CH)、3.03および3.23(2x bm,2,CH)、3.46および3.56(2x bm,2,CH)、3.70−3.88(bm,3,CHおよびCH)、3.83(s,3,OCH)4.30−4.50(bm,3,CHおよびCH)7.22,7.55,8.48および8.58(4 x m,4,ピリジル)、6.86,7.08,7.81および8.85(4x s,4,チアゾール−HおよびAr−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.85
【0174】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ピラジン−2−イル−15−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ[1,5]オキサゾニノ[8’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(14H)−オン(8g)
75mgの8e、150mgの2−トリブチルスタンニルピラジンおよび16mgのPd(PPhを含む2mlの脱気トルエンの溶液を、N雰囲気下で24時間加熱した。反応混合物を濃縮し、粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(トルエン/アセトンの勾配を使用)。単離した物質をジエチルエーテルで処理し、66mgの8gを得た;Mp 235〜236℃;MS−ESI:[M+1]530.3;
(トルエン/アセトン 7/3)0.25.NMR(CDCl)d 1.57(s,9,tertC)1.74および1.90(2 x m,2,CH)、3.05および3.24(2 x m,2,CH)3.45および3.65(2 x m,2,CH)、3.70−3.90(bm,3,CH+CH)、3.90(s,3,OCH)、4.30−4.50(bm,3,CH+CH).8.38,8.50および8.98(3 x m 3,ピラジン−H)、6.88,7.63,7.82および8.83(4x s,4,チアゾール−HおよびAr−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.92
【実施例9】
【0175】
【化13】
2−(プロプ−2−イニルチオ)エタノール(9b)
1.7gの60%NaHを含む20mlのDMFの懸濁液に、0℃で、3.34gの2−メルカプトエタノール(9a)を滴下した。さらに10分間撹拌後、5.09gの臭化プロパギル(7a)を含む10mlのDMFの溶液を0℃で滴下した。反応混合物を周囲温度で半時間撹拌し、次いで、500mlの氷水に注入し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、1.8gの9bを得た。R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.40.
NMR(CDCl)8 2.03(t,1,OH)、2.28(t,1,アセチレン−H)、2.92(t,2,CH)、3.28(d,2,CH)、3.81(q,2,CH).
文献の適合:A.Bottini,E.Bottner,J.Org.Chem.31,385(1966);L.Skatteboll,B.Boulette,S.Solomon,J.Org.Chem.33,548(1968).
【0176】
2−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルチオ)エタノール(9c)
1.3gの9b、2.4gの2−ヨードチオフェン、2.2mlのピペリジン、128mgのCuIおよび236mgのPdCl(PPhを含む15mlの脱気トルエンの溶液を、N下、室温で16時間撹拌した。次いで反応混合物を濃縮し、5%NHCl水溶液を添加し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機物質を乾燥させ、濃縮し、生成物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(ヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、1.28gの9cを油状物として得た;
(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.45.NMR(CDCl)d 2.08(t,1,OH)、2.94(t,2,CH)、3.53(s,2,CH)3.84(q,2,CH)6.96,7.19,7.23(3 x m,3,チオフェン−H).
【0177】
メタンスルホン酸2−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルチオ)エチル(9d)
1.28gの9cと1.5mlのトリエチルアミンを含む10mlのジエチルエーテルの溶液を、0℃で、0.78gの塩化メタンスルホニルを含む5mlのジエチルエーテルで処理した。反応混合物を半時間撹拌し、次いで、20mlの水の添加によってクエンチした。生成物を酢酸エチル中に抽出させ、合わせた抽出物を1M KCOで1回および水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、1.7gの本質的に純粋な9dとして得、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。
0.45(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).NMR(CDCl)d 3.05(s,3,CHSO)、3.08(t,2,CH)、3.58(s,2,CH)、4.46(t,2,CH)6.97,7.22,7.25(3 x m,3,チオフェン−H).
【0178】
2−メチル−N−(2−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルチオ)エチル)プロパン−2−アミン(9e)
400mgの9dを含む8mlのtert−ブチルアミンの溶液を室温で3日間撹拌した;この期間後、変換が完了した。反応混合物を濃縮し、残渣を30mlの水と30mlの飽和NaHCOで処理し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。合わせた有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、354mgの9eを本質的に純粋な物質として得、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。NMR(CDCl)d 1.12(s,9,tertC)、2.88(m,4,2x CH)、3.52(s,2,CH)、6.96,7.18および7.22(3 x m,3,チオフェン−H).
【0179】
2−(tert−ブチル(2−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルチオ)エチル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(9f)
1.63の9eを含む20mlのジエチルエーテル/1.4mlのトリエチルアミンの溶液に、0℃で、0.8mlの塩化エチルオキサリルを添加した。反応混合物を半時間撹拌し、次いで水中に注入し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を1M KCO水溶液と水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、950mgの9fを得た。
0,30(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).NMR(CDCl)d 1.34(t,3,C)、1.50(s,9,tertC)、2.96(m,2,CH)、3.52(s,2,CH)、3.54(m,2,CH)、4.32(q,2,C)6.97,7.18および7.23(3 x m,3,チオフェン−H).
【0180】
2−(tert−ブチル(2−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルチオ)エチル)アミノ)−2−オキソ酢酸(9g)
520mgの9fを含む12mlのジオキサンの溶液と、330mgのKOHを含む2mlの水の溶液を混合し、周囲温度で4時間撹拌した。反応混合物を20mlの水で希釈し、冷0.5 HClでpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。この抽出物を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、480mgの酸9gを無色の油状物として得、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。
【0181】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル−(2−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルチオ)エチル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(9h)
480mgの9g、570mgの3a、0.56mlのN−エチルモルホリンおよび730mgのTBTUと8mlのDMFの混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を5%NHClで希釈し、10分間撹拌し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、505mgの9hを黄色みがかった油状物として得た。
0,48(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).
NMR(CDCl)d 1.28(t,3,CHCH)、1.54(s,9,tertC)、2.80−3.03(m,3,CH+CH)、3.16(m,1,CH)、3.53(d,2,CH)、3.62(m,2,CH)、3.72(m,2,CH)、3.88(s,3,OCH)、4.25(m,2,C)、5.75(s,1 CHCOOC)、6.38および6.73(2x s,2,Ar−H)6.95,7.19および7.22(3 x m,3,チオフェン−H).
【0182】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル−(2−(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニルチオ)エチル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(9i)
505mgの9hを含む6mlのジオキサンの溶液と、180mgのKOHを含む1mlの水の溶液を混合し、50℃で3時間撹拌した。反応混合物を冷却し、20mlの水で希釈し、0.5N HClの添加によってpH3に酸性化し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、480mgの粗製の不安定な9iを得、これを、さらに精製せずに直接、次の工程で使用した。
【0183】
2−ブロモ−9−tert−ブチル−3−メトキシ−14−(2−チエニル)−5,6,10,11,13,13a−ヘキサヒドロ−7aH−[1,4]チアゾシノ[7’,6’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(9j)
480mgの9iおよび600mgの酢酸ナトリウムと8mlの無水酢酸の混合物をN下で30分間加熱した。混合物を冷却し、15mlの水を添加し、撹拌を1時間継続し、過剰の無水物を分解させた。冷却濃NHOH水溶液の添加によって混合物を弱アルカリ性にし、次いで酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、生成物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(ヘプタン/酢酸エチルの勾配の使用)。このようにして得られた物質をジエチルエーテルを用いて磨砕し、20mgの9jを結晶性の白色物質として得た;Mp 233〜235℃;R 0.20(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).
NMR(CDCl)d 1.58(s,9,tertC)、2.80−3.20(bm,4,2x CH)、3.55(dd,2,CH2)、3.75(bm,1,CH)、3.85−3.97(bm,2,CH)、3.88(s,3,OCH)、4.64(bm,1,CH)、6.72,7.22(2x s,2,Ar−H)、6.98,7.13および7.42(3 x m,3,チオフェン−H).
【0184】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ピリジン−3−イル−14−(2−チエニル)−5,6,10,11,13,13a−ヘキサヒドロ−7aH−[1,4]チアゾシノ[7’,6’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(9k)
20mgの9j、6mgのピリジン−3−ボロン酸および10mgのKCOと6mgのPd(PPhを含む2mlの脱気90%ジメトキシエタン水溶液を含む混合物を、N下で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、水で希釈した。生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン/アセトンを使用)。単離した生成物をエーテル/酢酸エチル(9/1 v/v)で処理し、14mgの白色の結晶性の9kを得た;R 0.50(ヘプタン/アセトン 1/1);
MS−ESI:[M+1]530.10.Mp 280℃.
NMR(CDCl)d 1.58(s,9,tertC)、2.80−3.20(bm,4,2x CH)、3.55(dd,2,CH)、3.75(bm,1,CH)、3.85−3.97(bm,2,CH)、3.88(s,3,OCH)4,64(bm,1,CH)、6.72および7.22(2x s,2,Ar−H)、6.98および7.13および7,42(3 x m,3,チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=9.50
【実施例10】
【0185】
【0186】
【化14】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチルカルバミン酸tert−ブチル(10b)
2.6gの10a、2gのイミダゾールおよび0.2gのDMAPを含む30mlのジクロロメタンの溶液に、2.7gのtertブチルジメチルシリルクロリドを添加した。混合物を一晩撹拌した。水の添加によって反応混合物をクエンチし、生成物をジエチルエーテル中に抽出させた。有機物質を飽和NaClで1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、3.6gの10bを無色の油状物として得た。R(ヘプタン/酢酸エチル 8/2)0.40
NMR(CDCl)δ 0.07(s,6,Si(CH)、0.90(s,9,tertCSi)、1.45(s,9,tertC)、3.25(m,2,NCH)、3.67(m,2,OCH)、4.85(m,1,NH).
【0187】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル(プロプ−2−イニル)カルバミン酸tert−ブチル(10c)
800mgの10bと800μlの臭化プロパギルを含む8mlのDMFの溶液を、0℃で、300mgのNaH(油中60%の分散液)で処理した。混合物を0℃で1時間、次いで室温で1時間撹拌した(反応混合物は徐々に深い褐色に変化した)。次いで、混合物を氷水に注入し、生成物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。この粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、650mgの10cを得た。R(ヘプタン/酢酸エチル 8/2)0.50.
NMR(CDCl)δ 0.05(s,6,Si(CH)、0.88(s,9,tertCSi)、1.47(s,9,tertC)、2.18(m,1,アセチレン−H)、3.25(m,2,NCH)、3.42(m,2,CH)、3.75(m,2,CH)、4.12(m,2,CH).
文献の記載:G.A.Molander,E.P.Cornier,J.Org.Chem.70(7)、2622(2005).
【0188】
2−ヒドロキシエチル(プロプ−2−イニル)カルバミン酸tert−ブチル(10d)
950mgの10cを含む5mlのTHFの溶液に、5mlの1Mフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム含有THFを添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで50mlの水に注入し、酢酸エチルで抽出した。このようにして得られた粗製生成物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、700mgの10dを無色の油状物として得た;R 0.35(ヘプタン/酢酸エチル 1/1);
NMR(CDCl)δ 1.48(s,9,tertC)、2.25(m,1,アセチレン−H)、3.50(m,2,CH)、3.80(m,2,CH)、4.10(bs,2,CH).
【0189】
メタンスルホン酸2−(tert−ブトキシカルボニル(プロプ−2−イニル)アミノ)エチル(10e)
700mgの10dを含む1mlのトリエチルアミン/15mlのエーテルの溶液を、0℃で、320μlの塩化メタンスルホニルを含む3mlのエーテルで処理した。反応混合物を半時間撹拌し、次いで、20mlの水の添加によってクエンチし、生成物をエーテル中に抽出させた。有機抽出物を1M KCO水溶液で、および水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、900mgの10eを無色の油状物として得(TLCおよびNMRによると本質的に純粋)、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。R 0.40(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).
NMR(CDCl)δ 1.49(s,9,tertC)、2.25(m,1,アセチレン−H)、3.02(s,3,CHS0,3.68(t,2,CH)、4.10(m,2,CH)、4.38(bs,2,CH).
【0190】
2−(イソプロピルアミノ)エチル(プロプ−2−イニル)カルバミン酸tert−ブチル(10f)
900mgの10eを含む15mlのイソプロピルアミンの溶液を室温で3日間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣を10mlの飽和NaHCOで処理し、酢酸エチルで抽出した。有機物質を乾燥および濃縮すると、750mgの本質的に純粋な10fが油状物として得られた。
NMR(CDCl)δ 1.05(d,6,イソC)、1.48(s,9,tertC)、2.20(m,1,アセチレン−H)、2.80(m,3,イソC+CH)、3.42(m,2,CH)、4.07(bm,2,CH).
【0191】
2−((2−(tert−ブトキシカルボニル(プロプ−2−イニル)アミノ)エチル)(イソプロピル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(10g)
900mgの10fと1mlのトリエチルアミンを含む10mlのエーテルの溶液に、0℃で、500μlの塩化エチルオキサリルを含む5mlのエーテルの溶液を添加した。反応混合物を半時間撹拌し、次いで、5%NHCl水溶液の添加によってクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、1M KCOと水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、1.03gの10gを油状物として得た。
0.53(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).
NMR(CDCl)δ 1.25(d,6,イソC)、1.34(t,3,OCHCH)、1.49(s,9,tertC)、2.25(m,1,アセチレン−H)、3.40−3.50(m,4,CHCH)、3.80 bm,1,イソC)、4.08(bm,2,CH)、4.33(q,2,OCHCH).
【0192】
2−((2−(tert−ブトキシカルボニル(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニル)アミノ)エチル)−(イソプロピル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(10h)
340mgの10g、130μlの2−ヨードチオフェン、12mgのCuI、21mgのPdCl(PPhおよび200μlのピペリジンを含む2mlの脱気トルエンの溶液を、N下、3時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカカラムに負荷し、クロマトグラフィー処理し(ヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、400mgの10hを橙色油状物として得た。R 0.60(ヘプタン/酢酸エチルl/1).
NMR(CDCl)δ 1.15−1.22(m,6,イソC)、1.26(t,3,OC)、1.45(s,9,tertC)、3.73(m,1,イソC)、3.40(bs,4,CHCH)、4.30(bs+q,4,OCおよびCH)、7.08,7.32,7.60(3 x m,3,チオフェン−H).
【0193】
2−((2−(tert−ブトキシカルボニル(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニル)アミノ)エチル)(イソプロピル)アミノ)−2−オキソ酢酸(10i)
400mgの10hを含む6mlのジオキサンの溶液を、180mgのKOHを含む1.5mlの水の溶液と混合し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を20mlの水で希釈し、0.5N HClの添加によってpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。合わせた有機層を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、320mgの10iを無色の油状物として得た:
MS−ESI:[M+1]395.09.
【0194】
7−ブロモ−2−(2−((2−(tert−ブトキシカルボニル(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニル)アミノ)エチル)(イソプロピル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(10j)
200mgの10i、180mgの3a、200μlのN−エチルモルホリンを含む3mlのDMFからなる混合物を5分間撹拌し、次いで、230mgのTBTUを添加し、5時間撹拌した。反応混合物を30mlの5%NHClの添加によってクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で数回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(トルエン/酢酸エチルの勾配を使用)、310mgの10jを無色の油状物として得た。
0.60(トルエン/酢酸エチル 1/1).MS−ESI:[M+1]692.07および690.14.
NMR(DMSO−d)、回転異性体による複合体,δ 1.15(t,3,C)、1.15,1.25(bm,6,イソC)、1.45(bs,9,tertC)、3.84(s,3,OCH)、4.12(q,2,C)5.74(bs,1,CHCOOC)、2.88(m,2,CH)、3.38−3.70(bm,6,3x CH)、4.35(bm,2,CH)、6.98+7.02(2xbs,1,Ar−H)、7.69,7.72(2xbs,1,Ar−H)、7.60,7.33,7.08(3x bm,3,チオフェン−H).
【0195】
7−ブロモ−2−(2−((2−(tert−ブトキシカルボニル(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニル)アミノ)エチル)(イソプロピル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(10k)
250mgの10jを含む6mlのジオキサンの溶液を、120mgのKOHを含む1mlの水の溶液と混合し、反応混合物を45℃で5時間撹拌した。混合物を20mlの水で希釈し、0.5N HClでpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、220mgの非晶質の10kを得た。
【0196】
2−ブロモ−9−イソプロピル−3−メトキシ−8−オキソ−14−(2−チエニル)−5,6,8,10,11,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−12(9H)−カルボン酸tert−ブチル(10l)
600mgの10kを含む8mlの無水酢酸の溶液と1gの無水酢酸ナトリウムを、N下、100℃で45分間加熱した。反応混合物を冷却し、20mlの水を添加し、混合物を周囲温度でさらに1時間撹拌した。次いで、反応混合物を冷却濃NHOH水溶液で処理して弱塩基性にし、生成物を酢酸エチルで抽出した。このようにして単離した粗製物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン/アセトンの勾配を使用)。単離した生成物を、ジイソプロピルエーテルを用いて磨砕し、350mgの白色の結晶性の10lを得た。Mp:233〜234℃、R 0.55(トルエン/酢酸(actetate)エチル 1/1).NMR(CDCl)δ 1.25−1.45(bs,15,tertC+イソC)、3.87(s,3,OCH)、4.65(bm,イソC)、6.72(bs,1,Ar−H)、6.93(bm,1,チオフェン−H)、7.15(bm,2,チオフェン−H+Ar−H)、7.43(bm,1,チオフェン−H).
【0197】
【化15】
9−イソプロピル−3−メトキシ−8−オキソ−2−ピリジン−3−イル−14−(2−チエニル)−5,6,8,10,11,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−12(9H)−カルボン酸tert−ブチル(10m)
60mgの10l、22mgの3−ピリジルボロン酸、12mgのPd(PPhおよび40mgのKCOを含む3mlの脱気90%DME水溶液の混合物を、N下で16時間加熱した。反応混合物を1M KCO溶液に注入し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を飽和NaClで1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。このようにして得られた粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(ヘプタン/アセトンの勾配を使用)。単離した生成物をジエチルエーテルを用いて磨砕し、56mgの10mを得た。Mp:207〜208℃.
0.30(ヘプタン/アセトン 1/1).
NMR(CDCl)δ 1.30−1.45(bs,15,イソC+tertC)、3.80(s,3,OCH)、6.81,6.98(2x s,2,Ar−H)、6.95,7.13,7.42(3 x m,3,チオフェン−H)、7.22,7.60,(2 x m,2,ピリジン−H)、8.64(m,2,ピリリジン−H).
【0198】
9−イソプロピル−3−メトキシ−2−ピリジン−3−イル−14−(2−チエニル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(10n)
50mgの10mを含む1mlのジオキサンの溶液に、150μlの4N HCl含有ジオキサンおよび数滴のメタノールを添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を5mlの5%NaHCO水溶液で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をジイソプロピルエーテルで処理し、35mgの白色の結晶性の10nを得た;Mp:227〜229℃;R:0.60(CHCl/メタノール 80/20).
MS−ESI:[M+1]499.15.NMR(CDCl)δ 1.31(d,6,イソC)、3.82(s,3,OCH)、4.72(m,1,イソC)、6.82,7.05(2x s,2,Ar−H)、6.95,7.11,7.40(3 x m,3,チオフェン−H)、7.22,7.60,8.46,8.48(4 x m,4,ピリジン−H).
【0199】
12−アセチル−9−イソプロピル−3−メトキシ−2−ピリジン−3−イル−14−(2−チエニル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(10p)
32mgの10nを含む200μlのピリジンの溶液を、30μlのAcOと1mgのDMAPで処理し、室温で1時間撹拌した。次いで、2mlの水を添加し、撹拌を室温で1時間継続した。濃NHOH水溶液の添加によって混合物を弱アルカリ性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を少量の飽和NaClで洗浄し、乾燥させ、濃縮し、ジイソプロピルエーテルで処理し、30mgの白色の結晶性の10pを得た。Mp:225〜226℃;R 0.40(CHCl/アセトン 1/1).MS−ESI:[M+1]541.12.
NMR(CDCl)δ 1.33(bs,6,イソC)、2.02(s,3,CHCO)、3.83(s,3,OCH)、4.70(m,1,イソC)、6.83,7.00(2x s,2,Ar−H)、6.97,7.14,7.45(3xm,3,チオフェン−H)、7.22,7.61(2 x m,2,ピリジン−H)、8.44,8.47(2 x m,2,ピリジン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.28.
【0200】
9−イソプロピル−3−メトキシ−8−オキソ−14−(2−チエニル)−2−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾル−4−イル)−5,6,8,10,11,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−12(9H)−カルボン酸tert−ブチル(10o)
160mgの10l、95mgの1,3,5−ピラゾール−4−ボロン酸、100mgのKCO、20mgのPd(PPhと6mlの脱気90%ジメトキシエタン水溶液との混合物を90℃で48時間加熱した。反応混合物を冷却し、30mlの水に注入し、10mlの2N NaOHを添加し、生成物を酢酸エチルで抽出した。このようにして単離した粗製物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン/アセトンの勾配を使用)。単離した生成物をジエチルエーテルを用いて磨砕し、110mgの10oを結晶性の白色物質として得た。Mp 232〜234℃,
0.30(ヘプタン./アセトン 1/1);MS−ESI:[M+1]630.22.
NMR(CDCl)δ 1.47(bs,15,イソC3H+tertC)、1.90および1.93(2x s,6,CHピラゾール)、3.68(s,3,NCH ピラゾール)、3.80(s,3,OCH)、6.78(bs,1,Ar−H)、6.90(bs,2,Ar−H+チオフェン H)、7.07および7.33(2x bm,2,チオフェン).
【0201】
9−イソプロピル−3−メトキシ−2−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾル−4−イル)−14−(2−チエニル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(10q)
110mgの10oを含む1mlのジオキサンの懸濁液に、75μlのアニソールと500μlの4N HCl含有ジオキサンを添加した。1時間後、反応混合物を10mlの飽和NaHCOで希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaClで1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をジエチルエーテルを用いて磨砕し、90mgの10qを結晶性の白色物質として得た。Mp:250〜252℃;R 0.60(CHCl/メタノール 8/2);
MS−ESI:[M+1]530.17.NMR(CDCl)δ 1.31(d,6,イソC)、1.90および1.94(2x s,6,CH ピラゾール)、3.70(s,3,N−CH ピラゾール)、3.80(s,3,OCH)、4.71(m,1,イソC)、6.78および6.93(2x s,2,Ar−H)、6.90,7.04および7.30(3 x m,3,チオフェン).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.59.
【0202】
12−アセチル−9−イソプロピル−3−メトキシ−14−(2−チエニル)−2−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾル−4−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(10r)
32mgの10qを含む200μlのピリジンに、30μlの無水酢酸と1mgのDMAPを添加した。混合物を半時間撹拌し、次いで、水と酢酸エチルを添加し、撹拌を室温で半時間継続した。生成物を酢酸エチル中に抽出させ、水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をジエチルエーテルで処理し、25mgの10rを結晶性の白色物質として得た。Mp:178〜180℃.R 0.15(ヘプタン/アセトン 1/1).NMR(CDCl)δ 1.33(bm,6,N−イソC)、1.90+1.94(2xs,6,2x CH−ピラゾール)、2.00(s,3,N−CH)、3.70(s,3,NCH)、3.80(s,3,OCH)、4.65(m,1,CH イソC)、6.79および6.89(2x s,2,ArH)、6.93,7.08および7.36(3 x m,3,チオフェン).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.79.
【0203】
12−イソブチリル−9−イソプロピル−3−メトキシ−14−(2−チエニル)−2−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾル−4−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(10s)
20mgの10qを含む200μlのピリジンの溶液を、30μlの無水イソ酪酸と1mgのDMAPで処理した。混合物を半時間撹拌し、次いで、水と酢酸エチルを添加し、撹拌をさらに半時間継続した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を0.5N NaOHで1回、および水で1回洗浄した。乾燥および濃縮後に残留した物質をジエチルエーテルを用いて磨砕し、15mgの10sを結晶性物質として得た。Mp:232〜235℃.R 0.20(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).MS−ESI:[M+1]600.23.
NMR(CDCl)δ 1.00(d,6,イソC)、1.32(bs,6,イソC)、1.90,1.93(2x s,6,2x CHピラゾール)、2.58(m,1,イソC)、3.70(s,3,NCH)、3.79(s,3,OCH)、6.78および6.90(2x s,2,Ar−H)、6.39,7.09および7.38(3 x m,3,チオフェン).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=5.3
【0204】
9−イソプロピル−3−メトキシ−14−(2−チエニル)−12−(4,4,4−トリフルオロブタノイル)−2−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾル−4−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(10t)
26mgの10q、10mgのトリフルオロ酪酸、15μlのN−エチルモルホリンおよび20mgのTBTUの懸濁液を室温で1時間撹拌した。この混濁した混合物は、すぐに均一になった。1時間後、水と酢酸エチルを添加し、混合物を半時間撹拌した。有機層を1N NaOHで1回、および5%NHCl水溶液で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をジエチルエーテルで処理すると、25mgの10tが晶出された。Mp:256〜258℃.R 0.25(ヘプタン/アセトン)。MS−ESI:[M+1]654.18
NMR(CDCl)δ 1.33(bs,6,イソC)、1.90,1.93(2x s,6,CH3 ピラゾール)、3.70(s,3,NCH ピラゾール)、3.80(s,3,OCH)、4.65(m,1,N−イソC)、6.78および6.89(2x s,2,Ar−H).6.82,7.09および7.38(3 x m,3,チオフェン).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.01.
【0205】
【化16】
9−イソプロピル−3−メトキシ−14−(2−チエニル)−2−ブロモ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(10u)
130mgの10l、30mgのアニソールおよび100ulのメタノールを含む1mlのジオキサンの溶液に、400μlの4N HCl含有ジオキサンを添加した。反応混合物を5時間撹拌し、次いで、10mlの5%NaHCO水溶液の添加によってクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで処理し、95mgの10uを結晶性の白色物質として得た;Mp 201〜203℃;R 0.20(ヘプタン−アセトン 1/1).MS−ESI:[M+1]499.94および501.95.NMR(CDCl)1.30(d,6,イソC)、3.88(s,3,OCH)、4.72(m,1,イソC)、6.70,7.18(2x s,2,Ar−H)、6.93,7.13,7.41(3 x m,3,チオフェン−H).
【0206】
9−イソプロピル−3−メトキシ−12−イソブチリル−14−(2−チエニル)−2−ブロモ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(10v)
90mgの10uを含む0.6mlのピリジンの溶液に、1mgのDMAPと50μlの無水イソ酪酸を添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次いで5mlの水で希釈し、半時間撹拌した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をジエチルエーテルで処理し、98mgの10vを結晶性の白色物質として得た;Mp 248〜249℃;MS−ESI:[M+1]569.95および572.00.
NMR(CDCl)δ 1.00(d,6,イソC)、1.30(bs,6,イソC)、2.60(m,1,CH イソC)、3.88(s,3,OCH)、4.60(m,1,イソC)、6.72,7.14(2x s,2,Ar−H)、6.97,7.18,7.47(3 x m,3,チオフェン−H).
【0207】
9−イソプロピル−3−メトキシ−12−イソブチリル−14−(2−チエニル)−2−ピリジン−3−イル−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(10w)
52mgの10v、20mgのピリジン−3−ボロン酸、40mgのKCOおよび12mgのPd(PPhと3mlの脱気90%DME水溶液の混合物を95℃(N)で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、5%KCO水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機物質を乾燥させ、濃縮し、このようにして得られた粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン−アセトンの勾配を使用)。このようにして得た生成物をジエチルエーテルで処理し、36mgの10wを白色結晶として得た;Mp 178〜183℃;
:0.28(ヘプタン/アセトン 1/1).
MS−ESI:[M+1]569.17
NMR(CDCl)δ 1.00(d,6,イソC)、1.33(bs,6,イソC)、2.62(m,1,CH イソブチル)、3.82(s,3,OCH)、4.61(m,1,イソC)、6.82,7.01(2x s,2,Ar−H)、6.97,7.16,7.46(3 x m,3,チオフェン−H)7.22,7.62(2xm,2,ピリジン−H)、8.45(m,2,ピリジン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.12.
【0208】
9−イソプロピル−3−メトキシ−12−イソブチリル−14−(2−チエニル)−2−オキサゾル−2−イル−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(10x)
45mgの10v、45mgの2−トリブチルスタンニルオキサゾール、10mgのPd(PPhを含む2mlの脱気トルエンの溶液を100℃で48時間加熱した。反応混合物を冷却し、シリカカラムに負荷し、ヘプタン−アセトンの勾配で溶出した。この精製生成物をジエチルエーテルで処理し、25mgの10xを結晶性物質として得た;Mp 242〜243℃.
0.27(ヘプタン/アセトン 1/1).MS−ESI:[M+1]559,15.
NMR(CDCl)δ 1.00(d,6,イソC)、1.33(bs,6,イソC)、2.62(m,1,CH イソC)、3.98(s,3,OCH)、4.62(m,1,イソC)、6.87,7.20(2x s,2,Ar−H)、7.56,7.67(2x s,2,オキサゾール−H)、7.01,7.17,7.45(3 x m,3,チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=5.90.
【実施例11】
【0209】
【化17】
2−(プロプ−2−イニルオキシ)エタノール(11b)
5mlのエチレングリコール、11aおよび3.4mlの臭化プロパギル(7a)の混合物に、0℃で激しく撹拌しながら、3gの粉末化KOHを分割して5分間かけて添加した。数分間後に激しい反応が起こり、これを、温度が35℃未満に維持されるように外部冷却によって制御した。周囲温度で1時間撹拌後、反応混合物を50mlの水で希釈し、生成物を酢酸エチルで5回抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。生成物をシリカでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてヘプタン−酢酸エチルの勾配を使用)、1.7gの11bを無色の油状物として得た;R 0.30(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).NMR(CDCl)δ 2.48(t,1,アセチレン−H)、2.00(t,1,CHOH)、3.65(t,2,CH)、3.77(m,2,CH)、4.22(d,2,CH).
【0210】
メタンスルホン酸2−(プロプ−2−イニルオキシ)エチル(11c)
1.7gの11bおよび3mlのトリエチルアミンを含む20mlのジエチルエーテルの溶液を、0℃で、1.5mlの塩化メタンスルホニルで処理した。混合物をさらに30分間撹拌し、次いで35mlの水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を1M KCO水溶液と水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、2.45の11eを無色の油状物として得た;R 0.45(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).
NMR(CDCl)δ 2.48(t,1,アセチレン−H)、3.08(s,3,CHSO)、3,82(m,2,CH)、4.03(d,2,CH)、4.41(m,2,CH).
【0211】
2−(tert−ブチル(2−(プロプ−2−イニルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(11d)
2.45gの11cを含む15mlのtert−ブチルアミンの溶液を45℃で24時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、50mlの飽和NaHCO水溶液で希釈した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を飽和NaCl水溶液で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣を70mlのジエチルエーテルと10mlのトリエチルアミンに溶解させ、0℃まで冷却した。これに、2mlの塩化エチルオキサリルを含む5mlのジエチルエーテルを、撹拌しながら滴下した。反応混合物を半時間撹拌し、次いで100mlの水に注入した。生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、1M KCOで1回、および水で1回洗浄し、次いで乾燥させ、濃縮した。生成物を短いシリカゲルカラムに通すことによって精製し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチル勾配を使用)、3.2gの11dを無色の油状物として得た;
NMR(CDCl)δ 1.36(t,3,OC)、1.48(s.9,tertC)、2.45(t,1,アセチレン−H)、3.53(bt,2,CH)3.63(bt,2,CH).
【0212】
2−(tert−ブチル(2−(3−(チアゾル−5−イル)プロプ−2−イニルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(11e)
390mgの11d、290mgの5−ブロモチアゾール、400μlのジイソプロピルアミン、40mgのPdCl(PheCN)、20mgのCuIおよび300μlの1Mのトリ−tert−ブチルホスフィン溶液(トルエン中)を含む4mlの脱気ジオキサンの溶液を、N下で16時間撹拌した。混合物を20mlの5%NHCl水溶液に注入し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮し、生成物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(ヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、450mgの11eを無色の油状物として得た;R 0.40(ヘプタン/酢酸エチル 1/1);
MS−ESI:[M+1]339.10.
NMR(CDCl)δ 1.48(s,9,tertC)、1.35(t,3,C)、4.39(s,2,CH)3.57(bt,2,CH)4.32(q,2,C)3.68(bt,2,CH)、8.00,8.72(2x s,2,チアゾール−H).
【0213】
2−(tert−ブチル−(2−(3−(チアゾル−5−イル)プロプ−2−イニルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソ酢酸(11f)
450mgの11eを含む4mlのジオキサンの溶液を、250mgのKOHを含む2mlの水の溶液と混合し、55℃で1時間撹拌した。次いで反応混合物を冷却し、20mlの水で希釈し、0.5N HClの添加によってpH3に酸性にした。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、430mgの11fを無色の油状物として得、これを放置すると固化した;Mp:104〜105℃;R 0.20(CHCl/メタノール 8/2)。MS−ESI:[M+1]311.12
NMR(CDCl)δ 1.50(s,9,tertC)、4.40(s,2,CH)、3.71(t,2,CH)、3.99(bs,2,CH)、7.98,8.78(2x bs,2,チアゾール−H).
【0214】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(2−(3−(チアゾル−5−イル)プロプ−2−イニルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(11g)
520mgの3a、430mgの11f、900μlのN−エチルモルホリン、650mgのTBTUを含む4mlのDMFの溶液を室温で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を25mlの5%NHCl水溶液で希釈し、10分間撹拌し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(purfied)(溶離液としてトルエン/酢酸エチルの勾配を使用)、510mgの11gを無色の油状物として得た。
0.55(トルエン/酢酸エチル 1/1).
MS−ESI:[M+1]606.08および608.11.
【0215】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(2−(3−(チアゾル−5−イル)プロプ−2−イニルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(11h)
500mgの11gを含む6mlのジオキサンの溶液を、300mgのKOHを含む3mlの水の溶液と混合し、50℃まで2時間加熱した。反応混合物を冷却し、水で希釈し、次いで、0.5N HClの添加によってpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチルで抽出し、有機抽出物を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、480mgの11hを無色の非晶質物質として得た;
MS−ESI:[M+1]578.05、580.06.
この物質を、さらに精製せずに次の工程で使用した。
【0216】
2−ブロモ−9−tert−ブチル−3−メトキシ−14−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,10,11−テトラヒドロ−9H−[1,4]オキサゾシノ[7’,6’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(13H)−オン(11i)
480mgの11hを含む7mlの無水酢酸の溶液と500mgの無水酢酸ナトリウムを105℃で30分間加熱した。反応混合物を冷却し、40mlの氷水で処理し、周囲温度で1時間撹拌し、過剰の無水物を分解させた。次いで、30mlの酢酸エチルを添加し、撹拌混合物を冷却濃NHOH水溶液で処理し、反応混合物のpHを弱塩基性に調整した。この物質を酢酸エチル中に抽出させ、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣を短いシリカカラムに通し(溶離液としてトルエン/酢酸エチルの勾配を使用)、このようにして得られた精製物質をジエチルエーテルで処理し、290mgの11iを白色結晶として得た;Mp 219〜220℃;R 0.35(トルエン/酢酸エチル 1/1).MS−ESI:[M+1]516.04、518.05.
NMR(CDCl)配座異性体 δ 1.58(bs,9,tertC)、2.95,3.10(2x bs,2,CH)、3.55(bm,1,CH)、4.43(dd,2,CH)4.75(bs,1,CH)3.80−4.05(bm,4,2x CH)、3.88(s,3,OCH3)、6.75,7.20(2x s,2,Ar−H)、7.78,8.92(2x s,2,チアゾール−H).
【0217】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ピリジン−3−イル−14−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(11j)
40mgの11i、20mgのピリジル−3−ボロン酸、30mgのKCO、12mgのPd(PPhおよび3mlの90%ジメトキシエタン水溶液の脱気溶液を90℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、20mlの1N NaOHに注入し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣を短いシリカカラムに通した(溶離液としてトルエン/アセトンの勾配を使用)。単離した物質をジエチルエーテルで処理し、35mgの11jを白色結晶として得た;Mp:227〜229℃;R 0.35(トルエン/アセトン 1/1).
MS−ESI:[M−H]515.18.NMR(CDCl)配座異性体 δ 1.58(s,9,tertC)、3.82(s,3,OCH)、6.88,7.78(2x s,2,Ar−H)、7.01,8.88(2xs,2,チアゾール−H)、7.22,7.53,47,8.54(4xm,4,ピリジン−H)、3,85−4.07(bm,4,2x CH)、3.06(bm,2,CH)3.20(bm,1,CH)、3.56(bm,1,CH)、4.80(bm,1,CH)4.47(bd,2,CH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.51.
【0218】
9−tert−ブチル−2−(6−フルオロピリジン−2−イル)−3−メトキシ−14−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,10,11−テトラヒドロ−9H−[1,4]オキサゾシノ[7’,6’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(13H)−オン(11k)
80mgの11i、90mgの2−フルオロ−6−トリブチルスタンニルピリジンおよび25mgのPd(PPhを含む5mlの脱気トルエンの溶液を110℃で、N雰囲気下で48時間加熱した。反応混合物をシリカゲルカラムに負荷し、ヘプタン/アセトンの勾配で溶出した。単離した生成物をジエチルエーテルで処理し、60mgの11kを結晶性の白色物質として得た;Mp:232〜234℃;R 0.45(ヘプタン/アセトン 1/1).
MS−ESI:[M+1]533.14.NMR(CDCl):配座異性体 δ 1.57(s,9,tertC)、3.05,3.20(2x bs,2,CH)、3.90(s,3,OCH)、4.47(bd,2,CH)、4.80(bs,1,CH)、3.56(bd,1,CH)、3.84−4.07(bm,4,2x CH)6.83,7.56(2x s,2,Ar−H)、7.78,8.92(2x s,2,チアゾール−H)、6.75(dd,1,ピリジン−H)、7.58(dd,1,ピリジン−H)、7.70(q,1,ピリジン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.86
【0219】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2,14−ジ−1,3−チアゾル−5−イル−5,6,10,11−テトラヒドロ−9H−[1,4]オキサゾシノ[7’,6’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(13H)−オン(11l)
40mgの11i、45mgの5−トリブチルスタンニルチアゾールおよび15mgのPd(PPhを含む3mlのトルエンの脱気溶液を110℃で5時間加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてトルエン/アセトンの勾配を使用)。単離した生成物をジエチルエーテルで処理し、31mgの11lを結晶性の白色物質として得た;Mp:254〜255℃;R 0.30(ヘプタン/アセトン 1/1).
MS−ESI:[M+1]521.12.
NMR(CDCl)配座異性体 δ 1.58(s,9,tertC)、3.04および3.18(2x bm,2,CH)、3.57(bm,1,CH)、3.85−4.07(bm,4,2x CH)、4.48(bd,2,CH)4.78(bm,1,CH)、3.94(s,3,OCH)、6.85,7.35(2x s,2,Ar−H)7.82,7.88(2xs,2,チアゾール−H)、8.68,8 96(2x s,2,チアゾール−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.9.
【実施例12】
【0220】
【化18】
5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−メチルペンタン−2−イルカルバミン酸tert−ブチル(12b)
1gの12a、2.5gのNaHCOおよび2.5gのジ−tert−ブチルジカーボネートを含む20mlのTHFの溶液を一晩撹拌した。混合物を75mlの水で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。続いて、シリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製を行なった(溶離液としてヘプタン/アセトンの勾配を使用)。これにより、1.05gのN−Boc−保護物質を得た;R 0.50(ヘプタン/アセトン 1/1);NMR(CDCl)d 1.27(s,6,2x CH)、1.42(s,9,tertC)l.50−1.75(bm,4,2x CH)、3.65(m,2,CH
生成物12aは,文献:G.Sosnovsky,B.D.Paul,Zeitschrift Naturforschung(B)38B,9,1146(1983)に記載されている。
【0221】
生成物12aを10mlのTHFに溶解させ、1gのイミダゾールを添加した後、0.80gのtert−ブチルジメチルシリルクロリドを少量に分けて10分間かけて添加した。さらに2時間撹拌後、反応混合物を水中に注入し、生成物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、750mgの12bを無色の油状物として得た;R 0.60(ヘプタン/酢酸エチル 3/1)NMR(CDCl)d 0.06(s,6,2x CH)、0.90(s,9,tertC)、1.28(s,6,2x CH)、1.43(s,9,tertC)、1.40−1.60(bm,4,2x CH)、3.55(t,2,CH).
【0222】
5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−メチルペンタン−2−イル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(12c)
750mgの12bを含む4mlのDMFの溶液を、200mgの60%NaH(鉱油中の分散液)で処理し、N下、50℃で10分間加熱した。この期間後、水素ガスの発生がおさまった。反応混合物を0℃まで冷却し、500μlのヨウ化メチルを添加した。反応混合物をさらに2時間撹拌し、氷水中に注入することによってクエンチした(過剰のNaHに注意する)。生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、550mgの12cを無色の油状物として得た;R 0.50(ヘプタン/酢酸エチル 3/1).NMR(CDCl)d 0.05(s,6,Si(CH)、0.89(s,9,tertCSi)、1.32(s,6,C(CH)1.42(s,9,tertC+m,2,CH)、1.72(m,2,CH)、2.88(s,3,NCH)、3,60 t,2,CH).
【0223】
5−ヒドロキシ−2−メチルペンタン−2−イル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(12d)
550mgの12cを含む4mlの1Mテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド含有THFの溶液を室温で1時間撹拌した。反応混合物を25mlの5%NHCl水溶液で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaCl水溶液で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。この粗製物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてジクロロメタン/酢酸エチル勾配の勾配を使用)。これにより、250mgの12dを無色の油状物として得た。R 0.25(CHCl−酢酸エチル 8/2);MS−ESI:[M+1]232.3,NMR(CDCl)d 1.32(s,6,2x CH)、1.48(s,9,tertC)、1.55(m,2,CH)、1.88(m,2,CH)、2.88(s,3,NCH)、3.02(m,2,CH).
【0224】
メチル−(2−メチル−5−オキソペンタン−2−イル)カルバミン酸tert−ブチル(12e)
250mgの12dおよび500mgの重炭酸ナトリウムと3mlのTHFの混合物に、550mgのデス−マーチンペルヨージナン試薬を添加した。1時間撹拌後、反応混合物を水で希釈した。数滴の飽和Na水溶液を添加し、撹拌を5分間延長した。生成物をジエチルエーテル中に抽出させた。反応混合物をデカライト(decalite)で濾過し、1N NaOHで1回、水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてCHCl−ジエチルエーテルの勾配を使用)、160mgの12eを無色の油状物として得た;
0.75(CHCl−酢酸エチル 8/2)、NMR(CDCl)d 1.38(s,6,2x CH)、1.47(s,9,tertC)、2.18(m,2,CH)、2.38(m,2,CH)2.83(s,3,NCH)、9.72(s,1,CHO).
【0225】
メチル−(2−メチルヘキソ−5−イン−2−イル)カルバミン酸tert−ブチル(12f)
150mgの12eを含む3mlのメタノールに、250mgの1−ジアゾ−2−オキソプロピルホスホン酸ジメチルと250mgのKCOを添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、反応液を水で希釈し、生成物をエーテルで抽出した。この抽出物を飽和NaClで1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、短いシリカカラムで濾過し(溶離液としてペンタン−エーテル勾配を使用)、130mgの12fを無色の油状物として得た;R 0.55(ヘプタン/エーテル 3/1).NMR(CDCl)d 1.33(s,3,2xCH)、1.48(s,9,tertC)、1.92(t,1,アセチレン−H)、2.10(m,4,CHCH)、2.88(s,3,NCH).
【0226】
メチル−(2−メチル−6−(チオフェン−2−イル)ヘキソ−5−イン−2−イル)カルバミン酸tert−ブチル(12g)
130mgの12f、100μlのピペリジン、75μlの2−ヨードチオフェン、10mgのCuIおよび14mgのPdCl(PPhと2mlの脱気トルエンの混合物を、N下で3時間撹拌した。反応混合物を20mlの酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。この粗製物質をシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてペンタン/ジエチルエーテルの勾配を使用)。これにより、130mgの12gを無色の油状物として得た;R 0.60(ヘプタン/エーテル 3/1).
MS−ESI:[M+1]308.15
NMR(CDCl)d 1.38(s,6,2x CH)、1.48(s,9,tertC)、2.15(m,2,CH)、2.39(m,2,CH)、2.88(s,3,NCH)、6.92,7.10および7.17(3 x m,3,チオフェン).
【0227】
2−(メチル−(2−メチル−6−(チオフェン−2−イル)ヘキソ−5−イン−2−イル)アミノ)−2−オキソ酢酸(12h)
120mgの12gを含む4mlのジオキサンの溶液を、2mlの4N HClのジオキサン溶液で処理し、油浴を用いて45℃まで1時間加熱した。反応混合物を冷却し、30mlの5%NaHCO水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を飽和NaCl水溶液で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、80mgのN−脱保護物質を油状物として得た。[LC/MS:M+1 208.14].
この物質を2mlのジエチルエーテルと100μlのトリエチルアミンに溶解させ、50μlの塩化エチルオキサリルを含む1mlのジエチルエーテルの溶液を0℃で滴下した。さらに半時間撹拌後、5mlの水を添加し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機抽出物を1M KCOで1回、水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、102mgのシュウ酸エステルを無色の油状物として得た。[R:0.60(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)].
この油状物を2mlのジオキサンに溶解させ、50mgのKOHを含む1mlの水の溶液を添加した。混合物を45℃で1時間撹拌すると、エステルがケン化されていた。反応混合物を冷却し、10mlの水で希釈し、冷0.5N HClの添加によってpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を飽和NaCl水溶液で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、81mgの12hを得た;
MS−ESI:[M+1]280.07.
0.40(CHCl/メタノール 8/2).
【0228】
7−ブロモ−6−メトキシ−2−(2−(メチル(2−メチル−6−(チオフェン−2−イル)ヘキソ−5−イン−2−イル)アミノ)−2−オキソアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(12i)
80mgの12h、100mgの3a、100μlのN−エチルモルホリンおよび110mgのTBTUと1.5mlのDMFの混合物を16時間撹拌した。反応混合物を7mlの5%NHCl水溶液で希釈し、さらに5分間撹拌した。生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(ヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、110mgの12iを非晶質物質として得た;R:0.38(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).
MS−ESI:[M+1]575.03および577.03.
【0229】
7−ブロモ−6−メトキシ−2−(2−(メチル(2−メチル−6−(チオフェン−2−イル)ヘキソ−5−イン−2−イル)アミノ)−2−オキソアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(12j)
110mgの12iを含む3mlのジオキサンの溶液に、50mgのKOHを含む1mlの水の溶液を添加した。混合物を50℃で2時間撹拌した。室温まで冷却後、15mlの水を添加し、反応混合物を冷0.5N HClの添加によってpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。この抽出物を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、100mgの酸12jを無色の非晶質物質として得、さらに精製せずに次の工程で使用した;MS−ESI:[M+1]546.98、548.98).
【0230】
9−メチル−2−ブロモ−3−メトキシ−10,10−ジメチル−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(12k)
100mgの12jおよび150mgの無水酢酸ナトリウムと4mlの無水酢酸の混合物を100〜105℃で2時間加熱した。混合物を冷却し、10mlの水で希釈し、過剰の無水物を分解させるために周囲温度で1時間撹拌した。反応混合物を、冷却濃NHOH水溶液の添加によって中和し、次いで酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(ヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。このようにして単離した精製生成物をジイソプロピルエーテルで処理し、65mgの結晶性の12kを得た;Mp 173〜175℃;R 0.45(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).MS−ESI:[M+1]484.96、586.98.
NMR(CDCl)d 1.38s,6,2x CH)、3.13(s,3,NCH)、3.88(s,3,OCH)、2.03(m,2,CH)、2.66(m,2,CH)、2.98(t,2,CH)、4.62(t,2,CH)、6.73および7.22(2xs,2,Ar−H)、6.93,7.13および7.42(3 x m,3,チオフェン).
【0231】
9−メチル−2−ピリジン3−イル−3−メトキシ−10,10−ジメチル−13−(2−チエニル)−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(121)
50mgの12k、60mgのKCO、20mgの3−ピリジルボロン酸および12mgのPd(PPhを含む3.5mlの脱気90%ジメトキシエタン水溶液の溶液を、N下、95℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を1M KCOで1回、および水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカでクロマトグラフィー処理した(ヘプタン/アセトンの勾配を使用)。このようにして得られた生成物を、酢酸エチルで処理し、30mgの121を白色結晶として得た;Mp:219〜220℃;R 0.35(ヘプタン/アセトン 1/1).MS−ESI:[M+1]484.10.
NMR(CDCl)d 1.40(s,6,2x CH)、3.13(s,3,NCH)、3.83(s,3,OCH)、2.05(m,2,CH)2.67(m,2,CH)、3.08(t,2,CH)、4.68(t,2,CH)、6.83および7.08(2x s,2,Ar−H)、6.94+7.12+7.40(3 x m,3,チオフェン)、7.21および7.62(2 x m,2,ピリジン)、8.45(m,2,ピリジン).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.92.
【実施例13】
【0232】
【化19】
9−tert−ブチル−2−ブロモ−3−メトキシ−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(13b)
1gの13a(化合物3cと同様にして、2−(tert−ブチル(ペント−4−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸を出発物質として調製)および1gの酢酸ナトリウムと10mlの無水酢酸の混合物を100℃で1時間加熱した。反応混合物を冷却し、30mlの水を添加し、1時間撹拌し、過剰の無水物を分解させた。反応混合物を、冷却濃NHOHの添加によって中和し、生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、短いシリカカラムに通した(溶離液としてトルエン/酢酸エチル)。得られた生成物をヘプタンを用いて磨砕し、0.65gの13bを結晶性の白色物質として得た;Mp 163〜165℃.MS−ESI:[M+1]417.13および419.17.
NMR(CDCl)d 1.52(s,9,tertC)、1.92(m,2,CH)、2.68(t,2,CH)、3.00(t,2,CH)、3.40(t,2,CH)、4.47(t,2,CH)、3.90(s,3,OCH)、6.20(s,1,ピロール−H)、6.72,7.66(2xs,2,Ar−H)
【0233】
9−tert−ブチル−2,13−ジブロモ−3−メトキシ−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(13c)
340mgの13bを含む3mlのDMFの溶液に、160mgのN−ブロモスクシンイミドを少量に分けて添加した。さらに15分間撹拌後、反応混合物を3mlの水で希釈し、さらに15分間撹拌した。析出物を濾過し、乾燥させ、380mgの13cを結晶性の白色物質として得た。Mp:218〜220℃.MS−ESI:[M+1]495.06,497.06,499.08.NMR(CDCl)d 1.53(s,9,tertC)、1.95(m,2,CH)、2.71(t,2,CH)、2.97(t,2,CH)、3.38(t,2,CH)、4.45(t,2,CH)6.77,8.56(2x s,2,Ar−H).
【0234】
9−tert−ブチル−2−ピリジン−3−イル−13−ブロモ−3−メトキシ−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(13d)
150mgの13c、44mgのピリジン−3−ボロン酸、80mgのKCOおよび22mgのPd(PPhと3mlの脱気ジメトキシエタンの混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、20mlの水で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を2N KOHで1回、および水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。この粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。単離した生成物をペンタンを用いて磨砕し、95mgの13dを結晶性の白色物質として得た。Mp 184〜186℃.R 0.25(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).MS−ESI:[M+1]494.11および496.11.
NMR(CDCl3)d 1.53(s,9,tertC)、3.85(s,3,OCH)、1.95(m,2,CH)、2.73(t,2,CH)、3.07(t,2,CH)、3.38(t,2,CH)、4.50(t,2,CH)、6.85,8.38(2x s,2,Ar−H)、7.35,8.00,8.56,8.83(4 x m,4,ピリジン−H)
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.42.
【0235】
9−tert−ブチル−2,13−ジ−(ピリジン3−イル)−3−メトキシ−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(13e)
45mgの13d、20mgのピリジン−3−ボロン酸、30mgのKCOおよび10mgのPd(PPhと2mlの脱気ジメトキシエタンの混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、水で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を2N KOHで1回、および水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてトルエン/アセトンの勾配を使用)。単離した生成物をジエチルエーテルを用いて磨砕し、31mgの13eを結晶性の白色物質として得た;Mp 310〜312℃.MS−ESI:[M+1]493.21.R 0.25(トルエン/アセトン 2/1).
NMR CDCl)d 1.55(s,9,tertC)、3.82(s,3,OCH)、1.90(m,2,CH2)、2.55(t,2,CH)、3.14(t,2,CH)、3.48(t,2,CH)、4.56(t,2,CH)、6.85,8.87(2x s,2,Ar−H)、7.18,7.36,7.50,7.66(4 x m,4,ピリジン−H)、8.43(m,2,ピリジン−H)、8.58(m,2,ピリジン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.37.
【0236】
9−tert−ブチル−2−ピリジン−3−イル−13−(1,3−オキサゾリジン−2−イル)−3−メトキシ−5,6,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−8H−アゼピノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(13f)
49mgの13d、50mgの2−トリブチルスタンニルオキサゾールおよび10mgのPd(PPhを含む3mlの脱気トルエンの溶液をN下、100℃で48時間加熱した。反応混合物を冷却し、シリカゲルカラムに負荷し、トルエン/酢酸エチルの勾配で溶出した。得られた生成物をジエチルエーテルを用いて磨砕し、15mgの13fを結晶性の白色物質として得た;Mp 218〜220℃.R 0.20(トルエン/酢酸エチル 1/1).MS−ESI:[M+1]482.23.
NMR(CDCl)d 1.57(s,9,tertC)、3.85(s,3,OCH)、1.98(m,2,CH)、2.85(t,2,CH)、3.11(t,2,CH)、3.45(t,2,CH)、4.52(t,2,CH)、6.87,7.40(2x s,2,Ar−H)、7.28,7.71(2x d,2,オキサゾール−H)、7.29,7.80,8.51,8.67(4 x m,ピリジン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.80.
【実施例14】
【0237】
【化20】
7−イソプロポキシ−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル塩酸塩(14a)
6−メトキシ−7−イソプロポキシ−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸を含む15mlのエタノールの溶液を、0℃で、700μlのSOClで処理し、次いで、撹拌しながら80〜85℃で1.5時間加熱した。混合物を小容量になるまで濃縮し、次いでジエチルエーテルで処理し、880mgのエチルエステル塩酸塩14aを白色固形物として得た。Mp:175〜176℃.R(遊離塩基,トルエン/アセトン 1/1)0,40.MS−ESI:[M+1]294.11.NMR(DMSO−d)d 1.25(m,9,イソC+C)、4.24(q,2,C)、4.48(m,1,CH イソC)、2.96(m,2,CH)、3.46(m,2,CH)、5.35(s,1,CHCOOC)、3.78(s,3,OCH)、6.83および6.94(2x s,2,Ar−H).
【0238】
2−(2−((2−(tert−ブトキシカルボニル(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニル)アミノ)エチル)−(イソプロピル)アミノ)−2−オキソアセチル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン−1−カルボン酸エチル(14b)
480mgの10i、470mgの14aおよび520μlのN−エチルモルホリンと7mlのDMFの混合物を10分間撹拌し、次いで、600mgのTBTUを添加した。反応混合物を一晩撹拌した。次いで、35mlの5%NHCl水溶液を添加し、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(ヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、620mgの14bを無色の泡状物として得た。
0.40(ヘプタン/酢酸エチル 1/1);MS−ESI:[M+1]670.28;NMR(CDCl)d 1.22−1.44(m,15,C +2x イソC)、1.52(bs,9,tertC)、3.86(s,3,OCH)、4.12(m,1,CH イソC)、4.52(m,1,イソC)5.52(s,1,CHCOOC)、6.62,7.18(2x s,2,H7+H10)、6.96(m,l,チオフェン)、7.22(m,2,チオフェン).
【0239】
2−(2−((2−(tert−ブトキシカルボニル(3−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イニル)アミノ)エチル)(イソプロピル)アミノ)−2−オキソアセチル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(14c)
620mgの14bを含む8mlのジオキサンの溶液を、250mgのKOHを含む2mlの水と混合し、45℃で4時間撹拌した。この期間後、エステルがケン化された。反応混合物を冷却し、35mlの氷水で希釈し、0.5N HClの添加によってpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、590mgの14cを無色の泡状物として得、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。MS−ESI:[M+1]642,24.
【0240】
9−イソプロピル−3−メトキシ−8−オキソ−2−イソプロポキシ−14−(2−チエニル)−5,6,8,10,11,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−12(9H)−カルボン酸tert−ブチル(14d)
580mgの14cおよび1gの無水酢酸ナトリウムと8mlの無水酢酸の混合物を100℃で45分間加熱した。反応混合物を冷却し、25mlの水を添加し、撹拌を1時間延長した。生成物を反応混合物から晶出させ、濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させ、420mgの14dを結晶性の白色物質として得た;Mp 205〜206℃.
(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.35.MS−ESI:[M+1]580.21.
NMR(CDCl)d 1.13(s,6,イソC)、1.30−1.50(bs,15,tertC+イソC)、2.97(bs,2,CH)、6.62,6.68(2 bs,2,H7+H10)、6.94,7.11および7.38(3 bm,3,チオフェン).
【0241】
9−イソプロピル−3−メトキシ−2−イソプロポキシ−14−(2−チエニル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(14e)
110mgの14dを含む300μlのジオキサンの懸濁液に、400μlの4N HClのジオキサン溶液を添加した。透明な溶液がすぐに形成された。反応混合物を1時間撹拌した。次いで、3mlの酢酸エチル/ジエチルエーテルの1/1混合物を添加した。析出物を濾過し、乾燥させ、95mgの白色の結晶性の14eを得た;Mp 242〜243℃.MS−ESI:[M+1]480.14.NMR(CDCl+CDOD)d 1.13(d,6,O−イソC)、1.33(d,6,イソC)、3,85(s,3,OCH)、3.95(m,1,イソC)、4.65(m,1,イソC)、6.67および6.72(2x s,H7およびH10)、7.18,7.21および7.44(3 x m,3,チオフェン).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.03.
【0242】
12−アセチル−9−イソプロピル−3−メトキシ−2−イソプロポキシ−14−(2−チエニル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(14f)
35mgの14eを含む250μlのピリジンの溶液を、30μlの無水酢酸と触媒量のDMAPで処理した。半時間撹拌後、反応混合物を400μlの水で希釈し、さらに1時間撹拌した。析出物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、31mgの結晶性の白色の14fを得た;
Mp 217〜218℃.R 0.35(ヘプタン/アセトン 1/1).MS−ESI:[M+1]522,11.
NMR(CDCl)d 1.13(d,6 イソC)、1.33(bs,6,イソC)、2.0(s,3,CHCO)、2.98(bs,2,CH)、3.83(s,3,OCH)、3.94(m,1,イソC)、4.68(m,1,イソC)、6.63(s,1,Ar−H)、6.69(s,1,Ar−H)、6.98,7.14および7.42(3xm,3,チオフェン).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.45.
【0243】
12−プロパノイル−9−イソプロピル−3−メトキシ−2−イソプロポキシ−14−(2−チエニル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロ[1,4]ジアゾシノ[6’,7’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(14g)
35mgの14eを含む250μlのピリジンの溶液を、30μlの無水プロピオン酸と触媒量のDMAPで処理した。半時間撹拌した後、反応混合物を400μlの水で希釈し、さらに1時間撹拌した。析出物を濾過し、水で洗浄(wsh)し、乾燥させ、32mgの結晶性の白色の14gを得た;
Mp 162〜163℃.R 0.40(ヘプタン/アセトン 1/1).MS−ESI:[M+1]536.17.
NMR(CDCl)d 1.03(t,3,CH)、1.15(d,6,イソC)、1.33(bs,6,イソC)2.28(bs,2,CHCHCO)、2.98(bs,2,CH)、3.94(m,1,イソC)、4.64(m,1,イソC)、6.63,6.68(2x s,2,H7およびH10)、6.98,7.13および7.42(3 x m,3,チオフェン).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.66.
【実施例15】
【0244】
【化21】
2−(3,3−ジエトキシプロプ−1−イニル)チオフェン(15a)
3gのプロパギルアルデヒドジエチルアセタールおよび9.83gの2−ヨードチオフェンを含む脱気ジイソプロピルアミンの溶液に、0.46gのCu(OAc)と0.5gのPd(PPhを添加し、混合物を55℃でN下、2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。これにより、4.4gの15aを黄色みがかった油状物として得た。NMR(CDCl)d 1.27(t,6,C)、3.65および3.80(2 x m,4,C)5.00(s,1,CH)、6.97(m,1,チオフェン)、7.25(m,2,チオフェン).R 0.78(ヘプタン/酢酸エチル3/2)、出発物質 R 0.88.
【0245】
2−ホルミル−9−イソプロポキシ−8−メトキシ−1−(チオフェン−2−イル)−5,6−ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン−3−カルボン酸エチル(15c)
2.3gのアセタール15aおよび2.02gのイソキノリン酸15bと20mlの無水酢酸の混合物を、マイクロ波反応器内で、140℃にて12分間撹拌した。反応混合物を冷却し、真空濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに負荷し、ヘプタン/酢酸エチルの勾配で溶出し、815mgの15cを得た。MS−ESI:[M+1]440.20.
NMR(CDCl)d 10.40(s,1,CHO)、7.01,7.12および7.42(3 x m,3,チオフェン)、4.62(t,2,CH)、3.02(t,2,CH)、4.45(q,2,C)、3.94(m,1,イソC)、3.84(s,3,OCH)、1.43(t,3,C)、1.10(d,6,イソC).
【0246】
2−ホルミル−9−イソプロポキシ−8−メトキシ−1−(チオフェン−2−イル)−5,6−ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン−3−カルボン酸(15d)
815mgの15cを含む40mlのエタノールの溶液を、18mlの2N NaOHと混合した。混合物を60℃で1時間撹拌した。混合物を冷却し、元の容量の半分まで濃縮し、30mlの水で希釈し、0.5N NaOHで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、750mgの15dを非晶質物質として得、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。
MS−ESI:[M+1]412.15.
【0247】
2−((tert−ブチルアミノ)メチル)−9−イソプロポキシ−8−メトキシ−1−(チオフェン−2−イル)−5,6−ジヒドロピロロ[2,1−a]イソキノリン−3−カルボン酸(15e)
500mgの15dと110mgのtert−ブチルアミンを含む20mlのメタノールと5mlのTHFの溶液に、140mgのナトリウムシアノボロヒドリドと90mgの酢酸を添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、140mgのナトリウムシアノ(cycano)ボロヒドリドをさらに添加し、撹拌を16時間延長した。反応混合物を真空濃縮し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(ジクロロメタンとメタノールの勾配を使用)、520mgの15eを得た;MS−ESI:[M+1]469.23.
【0248】
9−tert−ブチル−2−イソプロポキシ−3−メトキシ−11−(2−チエニル)−5,6,9,10−テトラヒドロ−8H−ピロロ[3’,4’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(15f)
55mgの15eおよび100μlのDiPEAと0.5mlのTHFおよび0.1mlのNMPの混合物を、50mgのHATUで処理した。混合物を一晩撹拌し、次いで5mlの水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(ヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、27mgの15fを得た。MS−ESI:[M+1]451.28.
NMR(CDCl)d 1.20(d,6,イソC)、1.52(s,9,tertC)、3.01(t,2,CH)、4.33(t,2,CH)、4.05(m,1,イソC)、4.25(s,2,CH)、3.86(s,3,OCH)、6.73,7.05(2x s,2,H7+H10)、7.08(m,2,チオフェン)、7.33(m,1,チオフェン).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.21.
【実施例16】
【0249】
【化22】
6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ヘキサン−1−オール(16b)
5gの1,6−ヘキサンジオール(16a)を含む80mlのTHFの溶液に、6gのイミダゾール、次いで6.4gのtBDMSClを含む20mlのTHFを0℃で添加した。混合物を2時間撹拌した。ビス−シリル化物質とモノ−シリル化物質の混合物が形成された。反応混合物を水中に注入し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカカラムに通した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。これにより、5.1gの16bを無色の油状物として得た。
(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.65.
NMR(CDCl)d 0.05(s,6,(CHSi)、0.89(s,9,tertC)、1.31(t,1,OH)、1.38(m,4,2x CH)、1.55(m,4,2x CH)、3.62(t,2,CH)、3.65(m,2,CH).
【0250】
メタンスルホン酸6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ヘキシル(16c)
232mgのアルコール16bを含む10mlのエーテルの溶液に、1mlのトリエチルアミンを添加した後、0℃で、80μlの塩化メシルを添加した。混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで水中に注入し、エーテル中に抽出させた。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、320mgの16cを無色の油状物として得た。
0.68(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)、出発物質R 0.63
NMR(CDCl)d 0.05(s,6,(CHSi)、0.89(s,9,tertC)、1.40(m,4,2x CH)、1.53(m,2,CH)、1.75(m,2,CH)3.02(s,3,CHSO)3.62(t,2,CH)、4.23(t,2,CH).
【0251】
N−tert−ブチル−6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ヘキサン−1−アミン(16d)
320mgの16cを含む6mlのt−ブチルアミンの溶液を、密封フラスコ内で室温にて3日間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をエーテルとNaHCO水溶液間に分配した。有機層を分離し、乾燥させ、濃縮し、310mgのアミン16dを無色の油状物として得、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。
【0252】
2−(tert−ブチル(6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ヘキシル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(16e)
310mgの16dを含む6mlのエーテルと0.3mlのトリエチルアミンの溶液に、120μlの塩化エチルオキサリルを含む1mlのジエチルエーテルの溶液を0℃で滴下した。混合物を0℃で半時間撹拌した。反応混合物を25mlの10%NaHCOの添加によってクエンチした後、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質をシリカゲルに通し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、300mgの16eを無色の油状物として得た。
0.40(ヘプタン/酢酸エチル 2/1).
NMR(CDCl)d 0.05(s,6,(CHSi)、0.89(s,9,tertC)、1.24(m,4,2x CH)、1.33(m,2,CH)、1.35(t,3,C)、1.50(m,2,CH)、1.65(m,2,CH)3.18(m,2 CH)3.60(t,2,CH)、4.31(q,2,C).
【0253】
2−(tert−ブチル(6−ヒドロキシヘキシル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(16f)
2gの16eを含む20mlのTHFの溶液を、11mlの1Mテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド含有THFで、55℃にて処理した。1時間撹拌後、混合物を濃縮し、50mlの5%NHCl水溶液と10mlの飽和NaClで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮し、油状物を得た。これをシリカパッドに通し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、1.5gの16fを無色の油状物として得、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。
(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.45.
【0254】
2−(tert−ブチル(6−オキソヘキシル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(16g)
1.1gの16fを含む30mlのジクロロメタン/15mlのDMSO/3mlのトリエチルアミンの混合物の溶液を、1gのPyr.SOで0℃にて処理した。次いで、反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を一部濃縮し、水中に注入し、生成物をジエチルエーテルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質を短いシリカカラムに通すことによって精製し、1.1gの粗製生成物を得、これをシリカゲルに通し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、0.85gの16gを無色の油状物として得た。
0.45(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).
NMR(CDCl)d 9.78(s,1,CHO)、1.25(m,2,CH)、1.36(t,3,C)、1.48(s,9,tertC)、1.65(m,4,2x CH)、2.46(m,2,CH)、3.18(m,2,CH)、4.30(q,2,C).
【0255】
2−(tert−ブチル(ヘプト−6−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(16h)
850mgの16gを含む12mlのメタノールの溶液に、850mgのKCOを添加した後、0℃で、850mgの1−ジアゾ−2−オキソプロピルホスホン酸ジメチルを添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した後、室温で16時間撹拌した。反応混合物を5%NHCl水溶液に注入し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、650mgの16hを無色の油状物として、メチルエステルとして得た(媒体中でのエステル交換のため)。
0.65(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).NMR(CDCl)d 1.97(t,1,アセチレン−H)、2.20(m,2,CH)、3.18(m,2,CH)、3.83(s,3,OCH)、1.68(m,2,CH)、1.48(s,9,tertC)、1.30−1.55(m,4,2xCH).
【0256】
2−(tert−ブチル(7−(チアゾル−5−イル)ヘプト−6−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(16i)
300mgの16h、180μlの5−Br−チアゾール、350μlのジイソプロピルアミン、21mgのPdCl(ベンゾニトリル)、250μlの1Mトリ−tert−ブチルホスフィン(トルエン中)、12mgのCuIを含む2mlの脱気ジオキサンを含む溶液を、N雰囲気下、室温で一晩撹拌した。混合物を5%NHCl水溶液に注入し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を乾燥させ、濃縮し、粗製物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。これにより、320mgの16iを無色の油状物として得た。R 0.45(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).MS−ESI:[M+1]337.17
NMR(CDCI)d 8.64および7.88(2x s,2,チアゾール H)、1.40(m,2,CH)、1.48(s,9,tertC)、1.64(m,4,2x CH)、2.46(t,2,CH)、3.20(m,2,CH)、3.83(s,3,OCH).
【0257】
2−(tert−ブチル(7−(チアゾル−4−イル)ヘプト−6−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(16o)
同様に調製した16o;NMR(CDCl)d 3.94(2xs,3,OCH)、7.40および8.73(2x d,2,チアゾール−H)、3.18(m,2,CH)、2.44(t,2,CH)、1.65(bm,4,CH)、1.40(bm,2,CH).
LC/MS M+1 337.17.
【0258】
2−(tert−ブチル(7−(チアゾル−5−イル)ヘプト−6−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸(16j)
310mgの16iを含む9mlのジオキサンの溶液を、200mgのKOHを含む3mlの水の溶液と混合し、50℃で1時間撹拌した。混合物を水で希釈し、0.5N HClでpH3に酸性化し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、290mgの16jを得た。
NMR(CDCI)d 8.72および7.88(2x s,2,チアゾール−H)、1.48(s,9,tertC)、1.43(m,2,CH)、1.62(m,2,CH)、2.45(t,2,CH)、3.52(m,2,CH).
MS−ESI:[M+1]323.13.
【0259】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(7−(チアゾル−5−イル)ヘプト−6−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(16k)
280mgの酸16j、300mgの3aおよび250μlのN−エチルモルホリンの溶液を、3mlの乾燥DMF中で5分間撹拌した。次いで、340mgのTBTUを添加し、撹拌を3時間延長した。3時間後、15mlの水を添加し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残留物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、530mgの16kを無色の油状物として得た。
0.28(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)MS−ESI:[M+1]618.09および620.13.
NMR(CDCl)d 7.88および8.63(2x s,2,チアゾール−H)、7.73および6.63(2x s,2,Ar−H)、5.73(s,1,CHCOOC)、4.18(m,2,C)、3.89(s,3,OCH)、3.70(m,2,CH)、3.35(t,2,CH)、2.85および2.98(2x dt,2,CH)、2.43(t,2,CH)、1.85(m,l,CH)、1.58−1.70(bm,3,CH+CH)、1.38(m,2,CH)、1.53(s,9,tertC)、1.25(t,3,C).
【0260】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(7−(チアゾル−4−イル)ヘプト−6−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(16q)
同様に調製した16q(o→p→q)
0.55(トルエン/酢酸エチル 1/1).MS−ESI:[M+1]618.10,620.13,
NMR(CDCl)δ 7.38および8.73(2x d,2,チアゾール−H)、7.73および6.63(2x s,2,Ar−H)、5.73(s,1,CHCOOC)、4.18(m,2,CHCH)、3.89(s,3,OCH)、3.70(m,2,CH)、3.34(m,2,CH)、2.85および2.98(2x dt,2,CH)、2.43(t,2,CH)、1.85(m,1,CH)、1.58−1.70(bm,3,CH+CH)、1.40(bm,2,CH)、1.53(s,9,tertC)、1.25(t,3,C).
【0261】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(7−(チアゾル−5−イル)ヘプト−6−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(16l)
530mgの16kを含む9mlのジオキサンの溶液を、300mgのKOHを含む3mlの水の溶液と混合し、55℃で半時間撹拌した。反応混合物を25mlの水で希釈し、0.5N HClでpH3に酸性化し、生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、480mgの16lを無色の油状物として得た。
MS−ESI:[M+1]590.09および592.07.
NMR(CDCl)δ 1.52(s,9,tertC)、1.65および1.83,(2x bm,2,CH)、2.35(dt,2,CH)、2.85および2.98(2x dt,2,CH)、3.37(bt,2,CH2)、3.70(m,2,CH)、3.88(s,3,OCH).1.34および1.57(2xm,4,2x CH)、5.79(s,1,CHCOOH)、6.64,7.79,7.90および8.70(4x s,4,Ar−H+チアゾール−H).
【0262】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(7−(チアゾル−4−イル)ヘプト−6−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(16r)
同様に調製した16r;MS−ESI:[M+1]590.09,592.07.NMR(CDCl)δ 1.52(s,9,tertC)、3.88(s,3,OCH).5.89(s,1,CHCOOH)、6.63,7.84,(2x s,2,Ar−H)7.38および8.96(2x d,2 チアゾール−H).
【0263】
2−ブロモ−9−tert−ブチル−3−メトキシ−15−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,9,10,11,12,13,14−オクタヒドロ−8H−アゾニノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(16m)
480mgの16lを含む15mlの無水酢酸の溶液と500mgの酢酸ナトリウムを、105℃で1.5時間加熱した。反応混合物を冷却し、40mlの水で希釈し、周囲温度で1時間撹拌し、過剰の無水物を分解させた。次いで、混合物を冷却濃NHOH水溶液で中和し、生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣を短いシリカカラムに通した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。単離した生成物を、ジイソプロピルエーテルを用いて磨砕し、25mgの白色固形物を得た。逆相C18シリカゲルでのクロマトグラフィーによってさらに精製を行ない(アセトニトリル−水の勾配を使用)、12mgの16mを白色固形物として得た。
MS−ESI:[M+1]528.12および530.10
:0.35(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).
【0264】
2−ブロモ−9−tert−ブチル−3−メトキシ−15−(1,3−チアゾル−4−イル)−5,6,9,10,11,12,13,14−オクタヒドロ−8H−アゾニノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(16s)
同様に調製した16s,4−チアゾリル誘導体;
0.37(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).MS−ESI:[M+1]528.11,530.10,NMR(CDCl)(複合体,配座異性体)δ 1.53(s,9,tertC)3.86(s,3,OCH)、6.71および7.03(2x s,2,Ar−H)、7.22および8.96(2x dd,2,チアゾール−H)、4.32(bm,1,CH)、3.53(bm,2,CH)、3.25(bm,1,CH)、3.00(bm,2,CH)、2.65(bm,2,CH,1.60−1.80(bm,2,CH)、1.44,(bm,4,2x CH).MS−ESI:[M+1] 527.13.
0.40(ヘプタン/アセトン 1/1).
【0265】
2−ピリジン−3−イル−9−tert−ブチル−3−メトキシ−15−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,9,10,11,12,13,14−オクタヒドロ−8H−アゾニノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(16n)
12mgの16m、6mgのピリジン−3−ボロン酸、10mgのKCO、1.5mlの脱気ジメトキシエタン、100μlの水および5mgのPd(PPhの溶液を、N雰囲気で90℃にて4時間加熱した。混合物を冷却し、10mlの2N NaOHに注入し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で1回洗浄し、乾燥させ、クロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/アセトンの勾配を使用)。このようにして単離した物質を200μlのCHClに溶解させ、0.2N HCl含有ジエチルエーテルで処理し、pHを弱酸性にし、12mgの16nを黄色みがかったHCl塩として得た。MS−ESI:[M+1]527.20.R(遊離塩基)0.40(ヘプタン/アセトン 1/1).
NMR(DMSO−d)(複合体,配座異性体)δ 1.48(s,9,tertC)、3.82(s,3,OCH)、6.87,7.20(2xs,2,Ar−H)、7.80,9.18(2xs,2,チアゾール−H)、7.74,8.00,8.58および8.67(4 x m,4,ピリジン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.79.
【0266】
2−ピリジン−3−イル−9−tert−ブチル−3−メトキシ−15−(1,3−チアゾル−4−イル)−5,6,9,10,11,12,13,14−オクタヒドロ−8H−アゾニノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8−オン(16t)
同様に調製した16t,4−チアゾリル誘導体:
NMR(DMSO−d)(複合体,配座異性体)δ 1.48(s,9,tertC)3.81(s,3,OCH)、6.86および7.17(2x s,2,Ar−H)、7.65および9.21(2x dd,2,チアゾール−H)、7.70,7.98,8.58および8.64(4 x m,4,ピリジン−H).R 0.40(ヘプタン/アセトン 1/1)
MS−ESI:[M+1]527.13,
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.53.
【実施例17】
【0267】
【化23】
メタンスルホン酸ヘキソ−5−イニル(17b)
2.3mlのヘキシノール17aを含む15mlのジエチルエーテルの溶液に、3mlのトリエチルアミンを添加した後、1.6mlの塩化メシルを0℃で添加した。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、20mlの水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。この抽出物を1N NaOH、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、3.5gのメシラート17bを無色の油状物として得た。R 0.65(ヘプタン/アセトン 1/1).
NMR(CDCl)a 1.90(m,2,CH)、1.98(t,1,アセチレン−H)、2.28(dt,2,CH)、4.28(t,2,CH)、3.02(s,3,OSOCH).
【0268】
N−tert−ブチルヘキソ−5−イン−1−アミン(17c)
3.5gの17bを含む30mlのtert−ブチルアミンの溶液を周囲温度で24時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルと5%NaHCO間に分配した。有機層を乾燥させ、濃縮し、3.0gの17cを無色の(colorles)油状物として得、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。
NMR(CDCl3)a 1.09(s,9,tertC)、1.55(m,4,2x CH)、2.20および2.55(2 x m,4,2x CH)、1.93(t,1,アセチレン−H).
【0269】
2−(tert−ブチル(ヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(17d)
1gの17cを含む10mlのジエチルエーテルの溶液に、1.5mlのトリエチルアミンを添加した後、0℃で、0.8mlの塩化エチルオキサリルを添加した。混合物を0℃で半時間撹拌し、次いで30mlの氷水に注入し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を1N NaOH、1N HCl、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、1.2gの17dを油状物として得た。R 0.15(ヘプタン/酢酸エチル 9/1).
NMR(CDCl)a 1.35(t,3,C)、1.49(s,9,tertC)、1.98(t,1,CH アセチレン)、1.46,1.75,2.18,3.20(4 x m,8,4x CH)、4.30(q,2,C).
【0270】
2−(tert−ブチル(6−(チアゾル−5−イル)ヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(17e)
180mgの17d、120mgの精製5−ブロモチアゾール、200μlのジイソプロピルアミンおよび2mlの脱気ジオキサンの混合物に、150mlの1Mトリ−tert−ブチルホスフィン(トルエン溶液)、20mgのPdCl(PheCN)および10mgのCuIを仕込んだ。混合物をN下で16時間撹拌し、続いて、反応混合物を水中に注入し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、185mgの17eを無色の油状物として得た。
0.52(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)NMR(CDCl)a 1.34(t,3,C)、1.52(s,9,tertC)、2.48(t,2,CH)、1.80(m,2,CH)1.55(m,2,CH)、3.26(m,2,CH2)4.32(q,2,C)、7.90および8.65(2x s,2,チアゾール−H).
【0271】
2−(tert−ブチル(6−(チアゾル−5−イル)ヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸(17f)
180mgの17eを含む2mlのジオキサンの溶液を、120mgのKOHを含む1mlの水の溶液と混合した。混合物を50℃で1時間撹拌した。反応混合物を冷却し、10mlの水で希釈し、1N HClでpH3に酸性化し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、175mgの17fを無色の油状物として得た。
NMR(CDCl)a 1.50(s,9,tertC)、1.59,1.83,2.47,3.65(4 x m,8,4x CH)、7.87および8.70(2x bs,2,チアゾール−H).
【0272】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(6−(チアゾル−5−イル)ヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(17g)
170mgの17fおよび200mgの3aと2mlのDMFの混合物を、350μlのN−エチルモルホリンと220mgのTBTUで処理した。混合物を3時間、N雰囲気下で撹拌した。10mlの水を添加し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水および5%NHClで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。得られた生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてトルエン/酢酸エチルの勾配を使用)、310mgの17gを無色の油状物として得た。R 0.63(トルエン/酢酸エチル.1/1).
NMR(CDCl)δ 1.27(t,3,C)、1.53,s,9,tertC)、1.60−2.00(2 x m,4,2x CH)、2.45(m,2,CH)2.80−3.00(2 x m,2,CH)3.38(m,2,CH)3.70(m,2,CH)、3.88(s,3,OCH)、4.20(m,2,C)、5.73(s,1,CHCOOC)、6.63,7.72,7.89,8.63(4x s,4,Ar−Hおよびチアゾール−H).
MS−ESI:[M+1]604.16および606,13.
【0273】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(6−(チアゾル−5−イル)ヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(17h)
300mgの17gを含む3mlのジオキサンの溶液を、130mgのKOHを含む1mlの水と混合した。混合物を50℃で1.5時間撹拌し、冷却し、20mlの水で希釈し、pH3に酸性化し(0.2N HCl)、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、240mgの酸17hを無色の泡状物として得た。
MS−ESI:[M+1]576.10および578.08.
【0274】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ブロモ−14−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(17i)
220mgの17hおよび150mgの酢酸ナトリウムと15mlの無水酢酸の混合物を105℃で45分間撹拌した。反応混合物を冷却し、60mlの水で希釈し、周囲温度で1時間撹拌し、過剰の無水物を分解させた。次いで、水性物質を冷却濃NHOH水溶液を注意深く添加することによって中和した。生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、単離した物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。単離した物質をエーテル/ヘプタンで処理し、85mgの17iを白色結晶として得た。MS−ESI:[M+1]514.11および516.11.
NMR(CDCl)a 1.55(s,9,tertC)、1.50−2.00(bm,4,2x CH)、2.40−2.60(2x bm,2,CH)2.90−3.15(2x bm,2,2x CH)、3.55(bm,1,CH)、3.80(bm,2,CH)、4.62(bm,1,CH)、3.87(s,3,OCH)、6.73,7.15,7.73,8.91(4x s,4,Ar−Hおよびチアゾール−H).
Mp 180〜181℃.
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.33.
【0275】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−(1,3−オキサゾル−2−イル)−14−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(17j)
45mgの17i、50mgの2−トリブチルスズ−オキサゾールおよび10mgのPd(PPhと3.5mlの脱気トルエンの混合物を、N雰囲気下、100〜105℃で48時間加熱した。反応混合物を冷却し、シリカゲルカラムに注入し、CHCl/酢酸エチルの勾配で溶出した。単離した生成物をエーテルで処理し、21mgの17jを結晶性の白色固体として得た。MS−ESI:[M+1]503.17.Mp:205〜207℃.
NMR(DMSO−d)a 1.50(s,9,tertC)、1.73(bm,4,2x CH)、2.35および2.45,(2 x m,2,CH)、3.08(bt,2,CH)、3.57,3.68,3.80および4.40(4x bm,4,2x CH)、2.88(s,3,OCH)、7.18,7.22,7.48,7.77,8.08および9.18(6x s,6,チアゾール−H,オキサゾール−HおよびAr−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=9.01.
【0276】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ピリジン−3−イル−14−(1,3−チアゾル−5−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(17k)
40mgの17i、20mgの3−ピリジルボロン酸、30mgのKCO、12mgのPd(PPhと2mlの90%DME水溶液の混合物を90〜95℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、水で希釈した後、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を1N NaOHと水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。単離した物質をクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。単離した生成物を1mlの酢酸エチル/エーテル 1/1に溶解し、1M HCl含有ジエチルエーテルで処理した。HCl塩を濾過し、乾燥させ、31mgの17kを得た。MS−ESI:[M+1]513.27.R(トルエン/酢酸エチル 1/1).
NMR(DMSO−d)δ 1.50(s,9,tertC)、1.71(bm,4,2x CH)、2.40−2.60(bm,2,CH2)3.06(bt,2,CH)、3.50−4.40(bm,4,2x CH)、3.82(s,3,OCH)、6.88,7.18,7.80および9.20(4x s,4,チアゾール−HおよびAr−H)、7.70,7.94,8.55および8.63(4 x m,4,ピリジン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=9.45.
【実施例18】
【0277】
【化24】
2−(2−(tert−ブチル(2−(プロプ−2−イニルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソアセチル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(18a)
1gの11dを含む20mlのジオキサンの溶液と、1.2gのKOHを含む10mlの水の溶液を混合し、45℃で1時間撹拌した。反応混合物を冷却し、冷却1N HClでpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。少量の飽和NaCl水溶液での1回の洗浄、乾燥および濃縮後、0.89gの酸を無色の油状物として単離した。420mgの14aおよび300mgの上記の酸と2mlのDMFの混合物に、480μlのN−エチルモルホリン、次いで430mgのTBTUを添加した。反応混合物を3時間撹拌し、次いで、8mlの5%NHClを添加し、撹拌を10分間延長した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機抽出物を洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカで精製した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。このようにして得られた精製生成物をジエチルエーテルを用いて磨砕し、280mgの18aを結晶性の白色物質として得た。
0.40(ヘプタン/酢酸エチルl/1).MS−ESI:[M+1]503.17.
NMR(CDCl)δ 1.26(t,3,C)、1.38(m,6,イソC)、1.53(s,9,tertC)、2.42(t,1,アセチレン−H)2.82および2.94(2xm,2,CH)、3.60−3.80(bm,6,3x CH)、3.83(s,3,OCH)、4.15−4.24(bm,C+CH)、4.50(m,1,CH)、5.20(s,1.CHCOOC)6.01および7.08(2x s,2,Ar−H).Mp:108−110°C.
【0278】
2−(2−(tert−ブチル(2−(プロプ−2−イニルオキシ)エチル)アミノ)−2−オキソアセチル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(18b)
280mgの18aを含む4mlのジオキサンの溶液を、140mgのKOHを含む0.8mlの水と混合し、60℃で5時間撹拌した。反応混合物を冷却し、10mlの水で希釈し、冷0.5N HClで酸性化した。生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、264mgの18bを無色の泡状物として得た。
0.15(ヘプタン/アセトン 1/1).MS−ESI:[M+1]475.19.
【0279】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−イソプロポキシル−5,6,10,11−テトラヒドロ−9H−[1,4]オキサゾシノ[7’,6’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(13H)−オン(18c)
264mgの18bと500mgの無水酢酸ナトリウムを含む7mlの無水酢酸の溶液を、N下、100℃で40分間加熱した。混合物を冷却し、15mlの水で希釈し、周囲温度で1時間撹拌した。次いで、冷却濃NHOH水溶液の滴下によって混合物を中和し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をジイソプロピルエーテルで処理し、180mgの18cの結晶性の白色物質を得た。Mp 125〜127℃.MS−ESI:[M+1]413.17.
NMR(CDCl)a 1.38(d,6,イソC)、1.55(s,9,tertC)、2.97(bm,2,CH)、3.85(s,3,OCH)、3.4−4.10(bm,5,2x CH+CH)、4.53(m,1,イソC)、4,50−4.60(bm,3,CH+CH)、6.23(s,1,ピロール−H)、6.71および7.04(2x s,2,Ar−H)
0.65(ヘプタン/アセトン 1/1).
【0280】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−イソプロポキシ−14−ブロモ−5,6,10,11−テトラヒドロ−9H−[1,4]オキサゾシノ[7’,6’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(13H)−オン(18d)
180mgの18cを含む2mlのDMFの溶液に、85mgのN−ブロモスクシンイミドを添加した。混合物を室温で半時間撹拌した。3mlの水を添加し、2滴の飽和Na水溶液と混合物を半時間撹拌した。析出物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、次いで、ジイソプロピルエーテルを用いて磨砕し、175mgの18dを結晶性の白色物質として得た。Mp 160〜162℃.
0.47(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).MS−ESI:[M+1]491.03および493.08
NMR(CDCl)a 1.42(d,6,イソC)、1.56(s,9,tertC)、2,92および2.98(2 x m,2,CH)、3.50 bm,1,CH)3.80−4.0(bm,4,2xCH)、3.88(s,3,OCH)4.51(bm,1,CH)、4.58(m,1,イソC)、4,65(d,2,CH)6.73および7.96(2x s,2,Ar−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.90.
【0281】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−イソプロポキシ−14−ピリジン−3−イル−5,6,10,11−テトラヒドロ−9H−[1,4]オキサゾシノ[7’,6’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(13H)−オン(18e)
50mgの18d、60mgのKCO、20mgの3−ピリジルボロン酸および15mgのPd(PPhと2.5mlの脱気90%ジメトキシエタン水溶液の溶液を、95℃でN下にて16時間加熱した。反応混合物を冷却し、1N NaOHに注入した。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/アセトンの勾配を使用)。このようにして単離した生成物をジエチルエーテルで処理し、28mgの18eを結晶性の白色物質として得た。Mp 193〜194℃.MS−ESI:[M+1]490.17.
NMR(CDCl)δ.1.08(d,6,イソC)、1.58(s,9,tertC)、2.91および3.14(2x bm,2,CH)、3.57(bd,1,CH)、3.78−4.05(bm,5,2x CH+CH)、4.38(d,2,CH)、3.83(s,3,OCH)、4,86(m,1,CH)、6.45および6.72(2x s,2,Ar−H)、7.35,7.70,8.59および8.63(4 x m,4,ピリジン−H).R 0.50(ヘプタン/アセトン 1/1).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.20.
【0282】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−イソプロポキシ−14−ピリジン−4−イル−5,6,10,11−テトラヒドロ−9H−[1,4]オキサゾシノ[7’,6’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(13H)−オン(18f)
50mgの18d、60mgのKCO、30mgの4−ピリジルボロン酸−ピナコールエステルおよび15mgのPd(PPhを含む2.5mlの脱気90%ジメトキシエタン水溶液の溶液を、95℃でN下にて16時間加熱した。混合物を冷却し、1N NaOHに注入し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/アセトンの勾配を使用)。生成物をエーテルで処理し、25mgの18fを白色結晶として得た。Mp:218〜219℃.MS−ESI:[M+1]490.17.
NMR(CDCl)δ.1.09(d,6,イソC)、1.58(s,9,tertC)、2.90および3.16(2x bm,2,CH)、3.58(bd,1,CH)、3.70−4.10(bm,5,2x CH+CH)、4.38(d,2,CH)、3.83(s,3,OCH)、4,92(m,1,CH)、6.55および6.72(2x s,2,Ar−H)、7.33および8.62(2x dd,4,ピリジン−H).R 0.45(ヘプタン/アセトン 1/1).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.32.
【0283】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−イソプロポキシ−14−(4−フルオロフェニル)−5,6,10,11−テトラヒドロ−9H−[1,4]オキサゾシノ[7’,6’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(13H)−オン(18g)
50mgの18d、60mgのKCO、20mgの4−フルオロフェニルボロン酸および10mgのPd(PPhを含む2mlの脱気90%ジメトキシエタン水溶液の溶液を、95℃でN下にて5時間加熱した。反応混合物を冷却し、1N NaOHに注入し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。精製物質をジエチルエーテルで処理し、22mgの18gを結晶性の白色物質として得た。Mp 215〜217℃.
0.40(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)MS−ESI:[M+1]507.17.MS−ESI:[M+1] 507.17.NMR(CDCl)δ 1.10(d,6,isC)、1.57(s,9,tertC)、2.89および3.13(2x bm,2,CH)、3.57(bd,1,CH)、3.75−4.05(bm,5,2x CH+CH)、4.38(d,2,CH)、3.82(s,3,OCH)、4,85(m,1,CH)、6.51および6.70(2x s,2,Ar−H)、7.10,7.33(2 x m,4,F−phenyl−H)
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.70.
【実施例19】
【0284】
【化25】
2−(tert−ブチル(ヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸(19a)
0.7gの17dを含む8mlのジオキサンの溶液を、0.3gのKOHを含む3mlの水の溶液と混合した。混合物を50℃で2時間撹拌し、次いで、30mlの水で希釈し、0.5N HClでpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、0.50gの19aを無色の油状物として得た。NMR(CDCl)a 1.53(sおよびm,11,tertCおよびCH)、1.78(m,2,CH)、1.97(t,1,アセチレン)、2.20(m,2,CH)、3.56(m,2,CH).
【0285】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(ヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸エチル(19b)
350mgの3a、250mgの19a、380mgのTBTUおよび300μlのN−エチルモルホリンと5mlのDMFの混合物を16時間撹拌した。反応混合物を30mlの水で希釈し、15分間撹拌し、次いで酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてトルエン/酢酸エチルの勾配を使用)。これにより、480mgの19bを無色の油状物として得た;MS−ESI:[M+1]523.17および521.17.R(ヘプタン/酢酸エチル(etyl)1/1)0.45.
NMR(CDCl)δ 1.29(t,3,CH)、1.47(m,2,CH)、1.53(s,9,tertC)、1.58−1.93(bm,2,CH)、2.20(m,2,CH)、2.36(t,1,アセチレン)、2.86および2.97(2xm,2,CH)、3.34(m,2,CH)、3.89(s,3,OCH)、4.20(m,2,OCH)、5.73(s,1,CH)、6.64(s,1,ArH)、7.73(s,l,ArH).
【0286】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル(ヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソアセチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(19c)
480mgの19bを含む10mlのジオキサンの溶液を、200mgのKOHを含む2mlの水と混合した。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで40mlの水で希釈し、0.5N HClでpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、420mgの19cを白色非晶質物質として得た;MS−ESI:[M+1]495.19および493.18.NMR(CDCl)δ 1.43(m,2,CH)、1.53(s,9,tertC)、1.68−1.90(bm,2,CH)、1.92(t,1,CH)、2.16(m,2,CH)、2.80−3.00(bm,2,CH)、3.22−3.45(bm,2,CH)、3.68(m,2,CH)、3.88(s,3,OCH)、5.74(s,1,CH)、6.65(s,1,ArH)、7.73(s,1,ArH).
【0287】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ブロモ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(19d)
420gの19cと500mgの酢酸ナトリウムと8mlの無水酢酸の混合物を105℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却し、20mlの水で希釈し、1時間撹拌し、無水酢酸を分解させた。次いで、冷却濃アンモニア溶液をpHが8になるまで添加した。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製物質をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。このようにして単離した物質をヘプタン/ジイソプロピルエーテル(1/1)で処理し、95mgの19dを結晶性の白色物質として得た;Mp 127〜129℃.
MS−ESI:[M+1]431.18および433.17;R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.60.NMR(CDCl)a 1.58(s,9,tertC)、1.62−2.00(bm,4,2x CH)、2.65−2.80(bm,2,CH)、2.90−3.05(bm,2,CH)、3.40−4.00(bm,3,CH+CH)、3.89(s,3,OCH)、4.30−4.60(bm,1,CH)、6.12(s,1,CH−ピロール)、6.72(s,1,ArH)、7.63(s,1,ArH).
【0288】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ブロモ−14−クロロ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(19e)
66mgの19dを含む1mlのDMFの溶液に、0℃で、27mgのN−クロロスクシンイミドを添加した。混合物を2時間撹拌した。次いで、5mlの水および1滴の飽和Na溶液を添加した。撹拌を5分間継続し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣を冷ペンタンで処理し、65mgの19eを結晶性の白色物質として得た;Mp 203〜205℃.MS−ESI:[M+1]464.12,465.10,466.09,467.08,468.08および469.07.
NMR(CDCl)a 1.58(s,9,tertC)、1.60−1.77(bm,2,CH)、1.80−2.04(bm,2,CH)、2.58−2.75(bm,2,CH)、2.84−3.07(bm,2,CH)、3.43−3.58(bm,1,CH)、3.72−3.88(bm,2,CH)、3.91(s.3,OCH)、4.38−4.50(bm,1,CH)、6.76(s,1,ArH)、8.40(s,1,ArH).
【0289】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−ピリジン−3−イル−14−クロロ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(19f)
65mgの19e、25mgの3−ピリジン−ボロン酸、45mgのKCOおよび12mgのPd(PPhと3mlの脱気90%ジメトキシエタン水溶液の混合物を、窒素雰囲気下で90℃にて16時間加熱した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。このようにして得られた物質をペンタンを用いて磨砕し、45mgの白色の結晶性の19fを得た;Mp:190〜192℃.MS−ESI:[M+1]464.17,465.17および466.17.NMR(CDCl)a 1.58(s,3,tertC)、1.62−1.77(bm,2,CH)、1.80−2.05(bm,2,CH)、2.60−2.77(bm,2,CH)、2.970−3.18(bm,2,CH)、3.50 bm,1,CH)、3.76−3.92(bm,2,CH)、3.86(s,3,OCH3)、4.50(bm,1,CH)、6.87(s,1,ArH)、8.20(s,1,ArH)、7.36,7.89,8.57,8.83(4 x m,4,ピリジン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.91.
【実施例20】
【0290】
【化26】
9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−2−アミノ−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(20b)
800mgの20a(17iと同様にして調製,17dと2−ヨードまたは2−ブロモチオフェンを出発物質とする)を含む脱気トルエンの溶液に、540mgのトリフェニルシリルアミン、13mgのジシクロヘキシル−(2’,6’−ジメトキシビフェニル−2−イル)ホスフィンを添加した後、1.95mlの1Mのリチウムビストリメチルシリルアミドの溶液と14mgのPd(dba)を添加した。反応混合物を100℃で5時間、窒素雰囲気下で加熱した。混合物を冷却し、飽和NaHCO溶液に注入し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、1.3gの固形物を得た。これを4mlの80%酢酸水溶液に懸濁させ、50℃で1時間撹拌後、均一な溶液が得られた。混合物を水で希釈し、固体のNaHCOの添加によって中和した。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、565mgの20bを淡黄色固形物として得た;LCMS−ESI:[M+1]450,1
NMR(CDCl).a 7.36,7.08,および6.90(3xm,3,チエニル−H)、6.6.および6.42(2x s,Ar−H)、4.60および3.85(2x br.m,2,CH)、3.82(s,3,OCH)、3.76,および3.50(2x br.m,2,H)、3.44(bs,2,NH)、3.03および2.85(2x br.m,2,CH)、1.60−2.00(br.m,4,2xCH)1.85(s,9,tertC).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.40.
【0291】
9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−2−アジド−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(20c)
1.75gの20bを含む40mlのアセトニトリルの溶液に、0℃で、0.54gのトリメチルシリルアジドを滴下した後、0.6gのtertブチルニトリルを滴下した。反応液を周囲温度で半時間撹拌し、次いで水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、1.14gの20cを得た。LCMS−ESI:[M+1]476,17.
NMR(CDCl)a 7.40(d,1,チエニル H)、7.12(dd,1,チエニル−H)、6.91(d,1,チエニル−H)、6.73および6.70(2x s,Ar−H)、4.60および3.83(2x brm,2,CH,3.84(s,3,OCH)3.10および2.95(2x br.m,2,CH)、2.55(br.m,2,CH)、1.6−2.0(br.m,4,2x CH)、1.57(s,9,tertC).
【0292】
9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−2−(4−(2−ヒドロキシエチル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4.5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(20d)
マイクロ波チューブ内で、52mgのアジド20c、10ulの3−ブチン−1−オール、2mlの水、2mlのエタノール、3.5mgのCuSO4、11mgのアスコルビン酸ナトリウムおよび11mgのトリス(ベンジルトリアゾリルメチル)アミンを混合した。混合物を100℃で30分間加熱し、次いで、冷却し、水で希釈した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機層を洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、29mgの生成物20dを得た。LCMS−ESI:[M+1]564,2.
NMR(CDCl)a 7.34,7.08,6.92(3x m,3,チエニル H)、7.34,7.65,および6.89(3x s,3,Ar−H)、4.70および3.85(2x m,2,2H)、3.98(m,2,CHO)、2.98(t,2,CHCHOH)、3.85(s,3,OCH)、3.80 および3,55(2x bm,2,CH)、3.18および3.02(2x bm,2,CH)、2.52(bm+t,3,CH2+OH)1.60−2.0(bm,4,CH)1.55(s,9,tertC).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=9.23.
【0293】
(S)−9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−2−(4−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4.5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(20e)
【0294】
化合物20dの合成と同様にして、化合物20e(30mg)を、70mgの20cおよび20mgの(S)−2,2−ジメチル−4−(プロプ−2−イニル)−1,3−ジオキソラン(Y.Kishiら,Tetr.Letters.33(12)1553(1992)、4mgのCuSO、15mgのアスコルビン酸ナトリウム、ならびに15mgのトリス(ベンジルトリアゾリルメチル)アミン(V.Fokinら,Org.Lett.,6(17)2004)から調製した。
LCMS−ESI:[M+1]616.4.
【0295】
(S)−9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−2−(4−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(20f)
化合物20e(30mg)を2mlの80%酢酸に溶解させ、室温で2日間撹拌した。混合物を氷水で希釈し、濃NHOHの添加によって中和した。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてヘプタン/アセトンの勾配の使用)、12mgの20fを得た。
LCMS−ESI:[M+1]576,3.
NMR(CDCl)a 7.69,7.35,6.88(3x s,3,Ar−H)、7.36,7.09,6.93(3x m,3,チエニル H)4.68および3.85(2x br.m,2,CH)、3.85(s,3,OCH)、4.10(m,1,CHOH)、3.74および3.62(2x m,2,CHOH)、3.82,および3.57(2x m,2,CH)、2.92(d,2,triazol−CH)、2.53(bm,2,CH2)、1.60−2.00(bm,4,2x CH)、1.58(s,9,tertC).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.39.
【0296】
(R)−9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−2−(4−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(20g)
他方のエナンチオマー20gを20fと同様にして、(R)−2,2−ジメチル−4−(プロプ−2−イニル)−1,3−ジオキソランを出発物質として調製した。
LCMS−ESI:[M+1]576.3.
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.49.
このようにして調製したエナンチオマー20fおよび20gのエナンチオマー純度を、Chiralcel−ADカラムでのキラル分析用カラムクロマトグラフィー(溶離液として20%エタノール含有ヘプタンを使用)によってアンエボキアルに(unevoqualy)測定した:t 8.87分(20f)および9.45分(20g)
【0297】
9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−カルボニトリル(20h)
200mgの20aを含む5mlの脱気DMFの溶液に、91mgのZnCNと45mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を添加した。混合物をマイクロウェーブオーブン内で150℃にて1時間、密封窒素フラッシュ槽内で加熱した。反応液を冷却し、1N NaOHで希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機物質を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗製生成物を分取用逆相C18シリカカラムでのクロマトグラフィー(アセトニトリル−水の勾配を使用)によって精製した。これにより、112mgの20hを得た。
LCMS−ESI:[M+1]460,2.
NMR(CDCl)δ 7.18および6.78(2x s,2,Ar−H)、7.40,7.12,および6.90(3xm,3,チオフェン−H)、4.61,3.80,3.55(3xm,4,2x CH)、2.99および3.15(2xm,2,CH)、1.50−2.00(b.m,4,2xCH)、1.55(s,9,tertC).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.75.
【実施例21】
【0298】
【化27】
(E)−(9−tert−ブチル−12,12−ジメチル−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)アクリル酸エチル(21b)
2.8gの21a、1.7gのエトキシカルボニルビニルボロン酸ピナコールエステルおよび1.8gのKCO、および0.3gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)と120mlの脱気90%DME水溶液の混合物を、N雰囲気下で16時間加熱した。混合物を濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン−酢酸エチルの勾配を使用)。これにより、2.1gの21bを得た。[M+1]451,15.NMR(CDCl)δ 7.95および6.52(2x dd,2,トランス二重結合)、6.17,6.72,7.61(3x s,3,Ar−H)、4.25(q,2,エチルエステル)、1.32(t,3,エチルエステル)、3.88(s,3,OCH3).R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.57.
【0299】
(2R,3S)3−(9−tert−ブチル−12,12−ジメチル−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)−2,3−ジヒドロキシプロパン酸エチルエステル(21c)
1.06gの21bを含む40mlの1/1のt−ブタノール/水の懸濁液に、3.29gのAD−MIX−BETAを添加した。混合物を15分間撹拌した。次いで、0.2gのメタンスルホンアミドを添加し、撹拌を16時間延長した。0.5gの亜硫酸ナトリウム溶液を添加し、さらに15分間撹拌後、混合物を水で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン−酢酸エチルの勾配を使用)。これにより、868mgの21cを得た。R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.19.NMR(CDCl)δ 7.51,6.70および6.18(3x s,3,Ar−H)5.27(dd,1,CHOH)、4.48(dd,1,CHOH)、3.87(s,3,OCH)、4.28(m,2,エチルエステル)1.28(t,3,エチルエステル)、1.57(s,9,tertC).
【0300】
5−(9−tert−ブチル−12,12−ジメチル−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸(4R,5S)−エチル(21d)
868mgの21cを含む10mlのアセトンの溶液、2.2mlの2,2−ジメトキシプロパン、および17mgのp−トルエンスルホン酸を2時間撹拌した。反応液を0.8mlのトリエチルアミンで処理し、5分間撹拌し、次いで、小容量になるまで濃縮し、30mlの5%NaHCO溶液で希釈した。生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、940mgの生成物21dを得、これを、そのまま次の工程で使用した;R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.57.
NMR(CDCl)δ 7.60,6.68,6.18(3x s,3,Ar−H)、5.50(d,1,CHO)、4.25(m,3,CHO+OCH2−)、3.78(s,3,OCH)、1.28(q,3,エチルエステル)、1.61(s,6,ジメチル−ケタル)、1.57(s,9,tertC).
【0301】
5−(9−tert−ブチル−14−ブロモ−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸(4R,5S)−エチル(21e)
0.95gの21dを含む10mlのDMFの溶液を、0.32gのNBSで処理した。反応液を1時間撹拌し、次いで水中に注入し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、生成物をシリカゲルに通して濾過し(溶離液としてヘプタン−酢酸エチルの勾配を使用)、1.08gの21eを得た;LC−MS−ESI:[M+1]603.13、605.13.NMR(CDCl)δ 8.57および6.70(2x s,2,Ar−H)、5.51(d,1,CHO)、4.20(m,2,CHOおよびエチルエステル)、1.25(t,3,エチルエステル)、4.32+3.80(2xm,2,CH)、3.78(3,3,OCH)、3.75(および3.50(2xm,2,CH)、2.95および3.05(2xm,2,CH)、2.65および2.70(2xm,2,CH)1.65−2.0(bm,4,2x CH)1.62および1.64(2x s,6,ジメチルケタル)1.57(s,9,tertC
【0302】
5−(9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸(4R,5S)−エチル(21f)
750mgの21e、550mgの2−(トリブチルスタンニル)−チオフェンおよび28mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)と14mlの脱気トルエンの混合物を、N雰囲気下で110℃にて16時間加熱した。反応混合物を冷却し、15mlの飽和KF水溶液を添加し、撹拌を2時間延長した。反応液をセライトに通して濾過し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄し、乾燥させ、濃縮し、生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン−酢酸エチルの勾配を使用)。これにより、630mgの21fを得た;LC−MS−ESI:[M+1]607.26.NMR(CDCl)δ 7.35,7.08,および6.93(3xm,3,チエニル−H)、6,67および7.30(2x s,2,Ar−H)5.35(d 1,CHO)、3.95(d,1,CHO)、3.75(s,3,OCH)、.20(m,2,エチルエステル)、1.28(t,3,エチルエステル)、4.60,および3.80(2x bm,2,CH)、3.55および4.15(2x br.m,2,CH)、2.92および3.13(2x b.m,2,CH)1.6−2.0(bm,4,2x CH)、1.32および1.50(2x s,6,ジメチルケタル)、1.57(s,9,tertC).
【0303】
((4R,5S)−5−(9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メタノール(21g)
680mgの21fを含む20mlのTHFと0.5mlのエタノールの溶液に、0.56mlの2MのLiBHのTHF溶液を滴下した。反応液を3時間撹拌した。反応液を5%NHCl溶液に注入し、生成物を酢酸エチル中に抽出させた。この抽出物を乾燥させ、濃縮し、620mgの生成物21gを得、これを、そのまま次の工程で使用した;R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.21.NMR(CDCl)δ 7.35,7.10,および6.92(3xm,3,チエニル−H)、6,70および7.33(2x s,2,Ar−H); 5.10(bd,1,CHO)、4.65(bm,1,CH)、3.50−3.90(bm,6,CHO+CHO+CH+CH)、3.82(s,3,OCH)、2.90+3.12(2x bm,2,CH)2.50(b.m,2,CH)1.60−2.05(bm,4,2x CH)1.42および1.25(2x s,6,2x CH)1.56(s,9,tertC).
【0304】
(1S,2S)−1−(9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)プロパン−1,2,3−トリオール(21h)
588mgの21gを含む14mlの80%酢酸水溶液の溶液を室温で24時間撹拌した。混合物を水で希釈し、冷アンモニアの添加によって中和し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を洗浄し、乾燥させ、濃縮し、単離した物質をSiOでのクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘプタン−アセトンの勾配を使用)。このようにして単離した物質を逆相カラムに通し(LUNA−C18(アセトニトリル−水の勾配を使用))、純粋な画分の濃縮およびフリーズドライ後、275mgの21hを得た。
NMR(CDCl)δ 7.38,7.12,および6.91(3xm,3,チエニル−H)、6.72および6.96(2x s,2,Ar−H); 5.40(b.d,1,CHO)、4.65および3.90(2x b.m,2,CH)、4.60(m,1,CHO)、3.40−3.80(bm,5,CHO+CHO+CH)、3.50−3.90(bm,5,CHO+CHO+CH)、3.85(s,3,OCH)、2.95+3.15(2x bm,2,CH)2.54(bm,2,CH)1.60−2.0(bm,4,2x CH)、1.58(s,9,tertC).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.26.
キラル完全性の確認を、分析用Chiracel−ODカラムでのLC(溶離液として20%エタノール含有ヘプタン)によって行なった。保持時間は、21hで6.32分、および21iで8.13分
α(c=0,2 エタノール)−25,1.
21iの合成は、21bから21cへの変換において、代わりにADMix−alphaを用いて、他方のエナンチオマーを得ること以外、21hのものと完全に同一である;α(c=0,2 エタノール)+24,6.
化合物21i:hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.28.
【0305】
3−(9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)プロパン−1−オール(21j)
115mgの21bを含む2mlのジクロロメタンの溶液に、0.5mlの2MのLiBHのTHF溶液を添加した。反応混合物を一晩撹拌し、次いで、5mlの2Mクエン酸溶液、続いて10mlの水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を乾燥させ、濃縮し、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、75mgの21jを得た。R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.30.LC−MS−ESI:[M+1]493,3.NMR(CDCl)δ7.38,7.12および6.91(3x m,3,チオフェン−H)、6.80および6.66(2x s,2,Ar−H)、4.60および3.85(2x b.m,2,CH)、3.55および3.80(2x bm,2,CH)、3.81(s,3,OCH)、3.45(m,2,CHO)、2.95および3.10(2x b.m,2,CH)2.55(bm,2,CH)、2.45(m,2,プロピル CH)、1.60(m,2,プロピル CH)、1.55−2.05(bm,4,2x CH)、1.58(s,3,tertC).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=9.60.
【実施例22】
【0306】
【化28】
2−クロロ−N−(9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4.5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)アセトアミド(22a)
365mgの20bと160ulのトリエチルアミンを含む1mlのCHClの溶液に、0℃で90ulのクロロアセチルクロリドを含む0.5mlのCHClを添加した。反応液を15分間撹拌(tsirred)し、次いで水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で数回洗浄し、次いで乾燥させ、濃縮した。残渣をジエチルエーテルで処理し、上清みのデカンテーションおよび乾燥後、390mgの淡灰色固形物22aを得た;R(ヘプタン/酢酸エチル)0.50(R 20b:0.60).NMR(CDCl)δ 8.73(bs,1,NH)、7.42,7.18,および6.96(3xm,3,チエニル−H)、6,72および8.12(2x s,2,Ar−H)、4.62および3.88(2x bm,2,CH)、4.08(s,2,CHCl)、3.87(s,3,OCH)、3.90および3.50(2x bm,2,CH)、2.90+3.10(2x b.m,2,CH)、2.52(b.m,2,CH)、1.60−2.0(b.m,4,2x CH)、1.57(s,9,tertC).
【0307】
2−ジメチルアミノ−N−(9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)アセトアミド(22b)
392mgの22aを含む3mlのDMFの懸濁液を、0.5mlのトリエチルアミンと2mlの2MのジメチルアミンのTHF溶液で処理した。反応混合物を密封し、油浴で60℃にて40分間加熱した。この透明な溶液を水に注入し、酢酸エチルで抽出した。この抽出物を洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した(CHCl−メタノールの勾配を使用)。このようにして単離した物質をジエチルエーテルを用いて磨砕し、438mgの結晶性物質を得た。
LC−MS−ESI:[M+1]535.4.NMR(CDCl)δ 9.31(bs,1,NH)、7.42,7.18,および6.97(3xm,3,チエニル−H)、6,70および8.11(2x s,2,Ar−H)、4.62および3.90(2x b.m,2,CH2)、2.97(s,2,CHN)3.87(s,3,OCH)、3.77および3.51(2x b.m,2,CH)、2.90+3.10(2x bm,2,CH)2.52(bm,2,CH)、2.30(s,6,N−CH)、1.60−2.0(bm,4,2x CH)、1.57(s,9,tertC).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.33.
同様にして以下のものを調製した:
【0308】
2−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)−N−(9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4.5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)アセトアミド(22c)
LC−MS−ESI:[M+1]563.3.NMR(CDCl)δ 9.08(b.s,1,NH)、8.10(s,1,Ar−H)、6.70(s,1,Ar−H)、7.42,7.18,6.96(3x m,3,チオフェン−H)、4.60および3.90(2x b.m,2,CH)、4.50(m,1,CHOH)、3.89(s,3,OCH)、3.20(br.s,2,CH2)、3.55および2.90(2x bm,2,CH)、3.70(bm,2,CH)、3.08(bm,2,CH)、2.50(bm,2,CH)、1.50−2.00(bm,4,2x CH)、1.57(s,9,tertC).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.90.
【0309】
2−(4−エチルピペラジン−1−イル)N−(9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4.5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−イル)アセトアミド(22d)
LC−MS−ESI:[M+1]604.13.NMR(DMSO−d6)δ 9.50(s,1,NH)、8.00および6.98(2x s,2,Ar−H)、6.91,7.10および7.53(3x m,3,チオフェン−H)、4.38,3.70および3.55(3x b.m,4,2xCH)、3.87(s,3,OCH)、2.97(m,4,2x CH)、2.35(q,2,N−エチル)、2.30−2.60(b.m,10,5xCH)、1.50−1.80(bm,4,2x CH)1.52(s,9,tertC)、1.00(t,3,N−エチル).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.48.
【実施例23】
【0310】
【化29】
9−tert−ブチル−2−エチルチオ−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(23b)
430mgの23aを含む6mlの乾燥THFの溶液に、700ulの1.6N BuLiを含むヘプタンを−60℃で添加した。混合物を15分間撹拌し、次いで、200mgのジエチルジスルフィドを含む1mlのTHFを1分間で滴下した。冷却を外し、混合物を周囲温度で1時間撹拌した。反応液を水と3mlの2M NaOHでクエンチした。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(ヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、無色の油状物を得た。これをヘプタンを用いて磨砕すると固化し、360mgの23bを結晶性の白色物質として得た。Mp:124〜125℃.R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1):0.56(出発物質R 0.54)
LC−MS−ESI:[M+1]413.11.NMR(CDCl)δ 1.30(t,3,エチル); 2.90(q,2,エチル)、1.56(s,9,tertC)、3.90(s,3,OCH)、6.15,6.68および7.40(3xs,3,Ar−H)、3.40−4.80(.bm,4,2x CH)、2.72および3.00(2x b.m,4,2xCH)、1.50−2.20(bm,4,2xCH).
【0311】
9−tert−ブチル−2−エチルスルフィニル−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(23c)
350mgの23bを含む15mlのメタノールの溶液を、210mgのNaIOを含む1.5mlの水の溶液で処理した。混合物を16時間撹拌し、次いで60mlの水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。
【0312】
残留油状物をヘプタンで処理し、370mgの白色の結晶性の23cを得た。
0.18(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).Mp:185〜187℃.LC−MS−ESI:[M+1]429.10.NMR(CDCl)δ 1.20(t,3,エチル); 2.80および3.07(2xm,2,エチル)、1.56(s,9,tertC)、3.82(s,3,OCH)、6.31,6.73および7.83(3x s,3,Ar−H)、3.30−4.60,(b.m,4,2xCH)、3.00−3.15および2.65−2.85(2xb.m,4,2xCH)、1.50−2.00(b.m,4,2xCH).
【0313】
9−tert−ブチル−14−ブロモ−2−エチルスルフィニル−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(23d)
350mgの23cを含む4mlのDMFの溶液を、155mgのNBSで処理した。10分間撹拌後、反応液を25mlの水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をジイソプロピルエーテルで処理し、360mgの23dを得た。Mp:140〜145℃.R 0.18(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).LC−MS−ESI:[M+1]506.97および524.99.NMR(CDCl)δ 1.24(t,3,エチル)、2.82および3.08(2xm,2,エチル)、3.88(s,3,OCH)、6.77,8.78(2xs,2,Ar−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.61.
【0314】
9−tert−ブチル−14−ブロモ−2−エチルスルホニル−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(23e)
350mgの23d、および20gのMn(III)TPPP(OAc)および75mgのイミダゾールを含む20mlのジクロロメタンの溶液を、テトラブチルアンモニウムオキソンで、既報の手順;D.Mohajerら,Tetr.Letters,45,3811(2004)に従って処理した。これにより、処理作業およびシリカゲルでのクロマトグラフィー精製(溶離液としてCHClと酢酸エチルの勾配を使用)後、160mgの結晶性の23eを得た(ジイソプロピルエーテルを用いて磨砕);Mp 227℃.R(CHCl−酢酸エチル 1/1)0.61.LC−MS−ESI:[M+1]522.97および524.99.NMR(CDCl)δ 1.28(t,3,エチル)、3.38(q,2,エチル)、1.58(s,9,tertC)、4.00(s,3,OCH)、8.89および6.89(2xs,2,Ar−H)、4.50および3.85(2xm,2,CH)、3.80および3.50(2xm,2,CH)、3.05(m,2,CH)、2.70(m,2,CH)1.90−1.65(2xm,4,2x CH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.81.
【0315】
9−tert−ブチル−14−(チエン−2−イル)−2−エチルスルホニル−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(23f)
50mgの23e、60mgの2−トリブチルスタンニルチオフェンおよび10mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を含む2mlのトルエンの溶液を125℃で16時間、窒素雰囲気下で加熱した。反応液を冷却し、シリカゲルカラムに負荷し、トルエン/アセトンの勾配で溶出した。生成物を含む画分をプールし、濃縮し、残留物を酢酸エチル/エーテルから晶出させ、34mgの23fを得た;Mp:223〜224℃.R 0.55(トルエン/アセトン 2/1).LC−MS−ESI:[M+1]527.08.NMR(CDCl)δ 6.82および7.63(2x s,,Ar−H)、6.92,7.16および7.41(3x m 3,チエニル−H)、1.12(t,3,エチル)、3.22(m,3,エチル)、3.94(s,3,OCH)、4.70(bm,1,CH,)3.80(bm,2,CH)、3.55(bm,1,CH)、3.02および3.20(2xb.m,2,CH)、2,55(b.m,2,CH)、1.60−2.00(b.m,4,CH)、1.56(s,9,tertC).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.74.
【0316】
9−tert−ブチル−14−(チアゾル−5−イル)−2−エチルスルホニル−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(23g)
23eと5−(トリブチルスタンニル)チアゾール、23g(酢酸エチルから晶出)から同様にして調製,Mp 258〜260℃.R 0.35(トルエン/アセトン 2/1)).LC−MS−ESI:[M+1]527.99.NMR(CDCl)δ 6.87,7.59,7.70,および8.91(4x s,4,Ar−H)、1.12(t,3,エチル)、3.20(m,3,エチル)、3.95(s,3,OCH)、4.70(bm,1,CH)、3.80(bm,2,CH)、3.55(bm,1,CH)、3.02および3.20(2xbm,2,CH)2,50(2x bm,2,CH)、1.60−2.00(bm,4,CH2)、1.58(s,9,tertC).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.97.
【実施例24】
【0317】
【化30】
メタンスルホン酸3,3−ジメチルヘキソ−5−イニル(24b)
900mgの24a(3,3−ジメチルヘキソ−5−イン−1−オール,G.B.Dudleyら,J.Amer.Chem.Soc.128,499(2006))を含む15mlのジエチルエーテルと2mlのトリエチルアミンの溶液に、0℃で、800ulのメタンスルホニルクロリドを添加した。反応液を15分間撹拌し、次いで、20mlの水を添加した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機抽出物を水、1M KCOで洗浄し、乾燥させ、濃縮し、1.3gの24bを得た;R(トルエン/酢酸エチル 3/1)0.60(R 24a:0.40).NMR(CDCl)δ 1.05(s,6,2xCH)、1.81(t,2,CH)、2.03(t,1,アセチレン)、2.13(d,2,CH)、3.12(s,3,メシラート)、4.31(t,2,CH).
【0318】
N−tert−ブチル−3,3−ジメチルヘキソ−5−イン−1−アミン(24c)
1.3gの24bを含む15mlのtert.ブチルアミンの溶液を、密封槽内にて油浴で、70℃で4日間加熱した。反応液を濃縮し(ロータバップ,150mB,40℃)、次いで水で希釈し、1N HClで酸性化した。有機層をエーテルで2回洗浄した。水相をアルカリ性にし(2N NaOH)、ジエチルエーテルで抽出した。有機物質を乾燥させ、濃縮し(100mm,40℃)、960mgのアミン24cを無色の油状物として得た。NMR(CDCl)δ 1.00(s,6,2x CH)、1.11(s,9,tertC)、1.47(m,2,CH)、1.98(t,1,アセチレン)、2.10(d,2,CH)、2.55(m,2,CH).
【0319】
2−(tert−ブチル(3,3−ジメチルヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸エチル(24d)
310mgの24cおよび500ulのトリエチルアミンを含む7mlのジエチルエーテルの溶液に、0℃で、300ulのエチルオキサリルクロリドを添加した。混合物を半時間撹拌し、次いで水で希釈し、1N HClでpH3に酸性化した。有機物質をエーテル中に抽出させた;有機層を1N NaOH、水で1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、450mgの24dを黄色みがかった油状物として得た。R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.65.NMR(CDCl)δ 0.95(s,6,2x CH)、1.38(t,3,エチルエステル)、4.30(q,2,エチルエステル)、1.48(s,9,tertC)、1.70(m,2,CH)、2.02(t,1,アセチレン)、2.08(d,2,CH)、3.30(m,2,CH).
【0320】
2−(tert−ブチル(3,3−ジメチルヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソ酢酸(24e)
250mgの24d、250mgのKOH、3mlのジオキサンおよび1mlの水の混合物を、油浴で50℃にて1時間加熱した。混合物を水に注入し、ヘプタン/エーテル 1/1で1回抽出した。水相を冷却1N HClでpH3に酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を飽和NaClで1回洗浄し、乾燥させ、濃縮し、240mgの24eを無色の油状物として得た。NMR(CDCl)δ 1.00(s,6,2x CH)、1.50(s,9,tertC)、2.00(t,1,アセチレン)、1.70(m,2,CH)、2.10(m,2,CH)、3.71(m,2,CH).
【0321】
2−(7−ブロモ−1−(エトキシメチル)−6−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−N−tert−ブチル−N−(3,3−ジメチルヘキソ−5−イニル)アセトアミド(24f)
260mgの3a、360mgの24e、360ulのNEMと2mlのDMFの混合物を5分間撹拌した。次いで、370mgのTBTUを添加し、16時間撹拌した。次いで、20mlの水と2mlの飽和NHClと30mlの酢酸エチルを添加し、撹拌を15分間延長した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。
【0322】
有機層を2N NaOHと水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。単離した物質をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、430mgの24fを白色泡状物として得た。
(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.50.NMR(CDCl)δ 0.95(s,6,2x CH)、3.89(s,3,OCH)、1.58(s,9,tertC,1.98(t,1,アセチレン)、1.25(t,3,エチルエステル)、4.20(m,2,エチルエステル)、5.80(s,1,CH)、7.70および6.61(2xs,2,Ar−H).
【0323】
7−ブロモ−2−(2−(tert−ブチル−(3,3−ジメチルヘキソ−5−イニル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(24g)
430mgの24f、300mgのKOH、10mlのジオキサンおよび1.5mlの水の混合物を60℃に1時間昇温させた。反応液を冷却し、30mlの水で希釈し、0.5N HClでpH3に酸性化した。生成物を酢酸エチル中に抽出させた。有機抽出物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮すると、390mgの24gが無色の油状物として得られた。R(トルエン/アセトン 1/1)0.55.NMR(CDCl)δ 7.70および6.65(2x s,2,Ar−H)、5.79(s,1,CH)、3.90(s,3,OCH)、1.97(t,1,アセチレン)、0.90(s,6,2x CH)、1.55(s,9,tertC).
【0324】
9−tert−ブチル−2−ブロモ−12,12−ジメチル−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(24h)
350mgの24gを含む5mlの無水酢酸の溶液と300mgの酢酸ナトリウムを、90〜100℃で3時間加熱した。反応液を室温まで冷却し、10mlの水を添加し、周囲温度での撹拌を1時間延長した。混合物を、冷却濃NHOHの添加によって中和し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)、70mgの24hを得た(結晶性の白色物質,ヘプタンを用いて磨砕);Mp 175〜177℃.R(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)0.75.
LC−MS−ESI:[M+1]459.12および461,11.NMR(CDCl)δ 7.67,6.73,6.12(3x s,3,Ar−H)、0.90(b.s,6,2x CH)、3.90(s,3,OCH).
【0325】
9−tert−ブチル−2,14−ジブロモ−12,12−ジメチル−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(24i)
70mgの24hを含む1mlのDMFの溶液に、27mgのNBSを添加した。反応液を室温で半時間撹拌し、次いで水に注入し、酢酸エチルで抽出し、有機抽出物を洗浄し、乾燥させ、濃縮し、このようにして単離した物質を短いシリカカラムに通して濾過した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチル 1/1を使用)。残渣をペンタンを用いて磨砕し、55mgの白色の結晶性のジブロミド24iを得た。
(ヘプタン/酢酸エチル 2/1)0.41(R 24h:0.47)。LC−MS−ESI:[M+1]537,04、539.04および541.04.NMR(CDCl)δ 8.60,6.78(2x s,2,Ar−H)、0.88および1.08(2x b.s,6,2x CH)、3.91(s,3,OCH)、1.56(s,9,tertC).
【0326】
9−tert−ブチル−12,12−ジメチル−3−メトキシ−2−ピリジン−3−イル−14−ブロモ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(24j)
55mgの24i、18mgの3−ピリジルボロン酸、35mgのKCOおよび10mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を含む2mlの脱気90%DME水溶液の溶液を、N下で16時間加熱した。反応液を冷却し、5%NaHCOで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理し(溶離液としてヘプタン/酢酸エチル 1/1を使用)、30mgの黄色みがかった油状物24jを得、これを放置すると固化した。
0.30(ヘプタン/酢酸エチル 1/1).LC−MS−ESI:[M+1]533,18および536.18.NMR(CDCI)δ 8.84,8.57,7.91,7.35(4x m,4,ピリジル−H)、8.41,6.87(2x s,2,Ar−H)、0.88 およびl.05(2x b.s,6,2x CH)、3.85(s,3,OCH)、1.58(s,9,tertC)、4.40−4.70(b.m,1,CH)、3.80−4.05(b.m,1,CH)、2.60(b.m,2,CH)、3.09(b.m,2,CH)、3.30−3.60(b.m,2,CH).
【0327】
9−tert−ブチル−12,12−ジメチル−3−メトキシ−2−ピリジン−3−イル−14−(2−チエニル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(24k)
31mgの24j、35ulの2−(トリブチルスタンニル)1−チオフェン、10mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を含む2mlのトルエンの溶液を、120℃でN2下、16時間加熱した。反応液をシリカカラムに負荷した(溶離液としてトルエン/酢酸エチルの勾配を使用)。これにより、30mgの24kを得た。
【0328】
物質を、逆相C18シリカゲルでさらに精製した(50から100%までのアセトニトリルの勾配を使用)。画分をプールし、濃縮し、残渣をペンタン/エーテルを用いて磨砕し、15mgの24kを結晶性の白色物質として得た。R:0.35(トルエン/酢酸エチル 2/1);Mp:142〜144℃.LC−MS−ESI:[M+1]540,20.NMR(CDCl)δ 8.48(2x m,2,ピリジル−H)、7.62,7.23(2x m,2,ピリジル−H)6.82,6.89(2x s,2,Ar−H)、6.92,7.12,7.42(3xm,3,チエニル−H)、0.80(bs,6,2x CH)、3.85(s,3,OCH)、1.58(s,9,tertC)、4.25(b.m,1,CH)、3.50(bm,2,CH)、3.10(t,2,CH)、2.50(s,2,CH)、3.30−3.60(bm,2,CH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=6.41.
【実施例25】
【0329】
【化31】
9−tert−ブチル−2,14−ジブロモ−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(25a)
506mgの19dを含む4mlのDMFの溶液を、210mgのNBSで処理した。反応液を45分間撹拌し、次いで水で希釈し、さらに15分間撹拌した。白色の析出物を濾過し、乾燥させ、543mgのジブロミド25aを得た。NMR(CDCl)δ 8.55および6.77(2x s,2,Ar−H)、4.43,3.80,3.50(3x b.m,4,2x CH)、3.91(s,3,OCH)、1.85(s,9,tertC)、2.96(b.m,2,CH2)、2.63(b.m,2,CH2)1.92(b.m,2,CH)、1.68(b.m,2,CH).
【0330】
9−tert−ブチル−2−(3−ピリジル)−14−ブロモ−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(25b)
250mgの25a、72mgのピリジン−3−ボロン酸、135mgのKCOおよび5mlの脱気90% DME水溶液の混合物を、N下、90℃で16時間加熱した。次いで、反応液を冷却し、水で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/酢酸エチルの勾配を使用)。単離した生成物をジエチルエーテルを用いて磨砕し、183mgの25bを得た;NMR(CDCl)δ 8.85,8.56,7.91,および7.35(4x m,4,ピリジル−H)、8.37および6.87(2xs,2,Ar−H)、4.45および3.40−3.90(br.m,4,2x CH)、3.05(bm,2,CH)、2.60(br.m,2,CH)、1.90および1.70(2x br.m,4,2x CH)、1.58(s,9,tertC).
【0331】
9−tert−ブチル−2−(3−ピリジル)−14−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(25c)
75mgの25b、37mgの2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4,5,5,−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン、41mgのKCOおよび17mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)と3mlの脱気DMFの混合物を、N雰囲気下、125℃で2時間加熱した。反応液を冷却し、15mlの水で希釈した。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理した(溶離液としてヘプタン/アセトンの勾配の使用)。単離した生成物をジエチルエーテルを用いて磨砕し、57mgの白色の結晶性の25cを得た;Mp 208〜210℃.LC−MS−ESI:[M+1]512.13.NMR(CDCl)δ 8.70,8.58,7.88,および7.37(4xm,4,ピリジン−H)、7.68および6.87(2x s,2,Ar−H)、1.60(s,9,tertC)、3.87(s,3,OCH)、5,75(m,1,CH)、4.30(m,2,CHO)、4.70(bm,1,CH)、3,55(bm,1,CH)、3.85(bm,4,2x CH)3.00および3.20(2x bm,2,CH)、2.63(bm,2,CH)、2.35(m,2,CH)、1.70−2.05(bm,4,2x CH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.20.
【0332】
9−tert−ブチル−2−(3−ピリジル)−14−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4.5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(25d)
化合物25dを、25cと同様にして、40mgの25bおよび21.4mgの2−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−4,4,5,5,−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを出発物質として合成し、1.4mgの化合物25dを得た。
LC−MS−ESI:[M+1]528.3
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.97.
【実施例26】
【0333】
【化32】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4.5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−カルボン酸メチル(26a)
5.71gの20a、1,22gの1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンおよび4.80mLのトリエチルアミンを含む150mLのDMF/メタノール(2:1)の脱気溶液に、0.719gのPd(II)OAcを添加した。混合物を脱気し、一酸化炭素を流し、次いで、2バールの一酸化炭素下、100℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、100mLの水を添加し、混合物を2×100mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を2×50mLの水、50mLのブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮し、6.00gの黄色油状物を得た。ジイソプロピルエーテルを用いた磨砕により、5.74gの26aを黄色固形物として得、これを、さらに精製せずに後続の工程で使用した。
MS−ESI:[M+1]493.3
NMR(CDCl3)δ 1.58(s,9H,tertC)、1.70,1.82,2.57(m,br,6H,3x CH)、3.00,3.14(m,br,2x 1H,CH)、3.56(m,br,1H,CH)、3.70(s,3H,OCH)、3.84(m,br,2x 1H,CH+CH)、3.88(s,3H,COCH)、4.64(m,br,1H,CH)、6.78(s,1H,ArH)、6.93,7.13,7.40(3x m,3H,3x チオフェン−H)、7.52(s,1H,ArH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=9.00.
【0334】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−カルボン酸(26b)
480mgの26aを含む10mLのメタノールの溶液に、164mgの水酸化カリウムを含む10mLの水の溶液を添加した。混合物を80℃で5時間、次いで50℃で16時間撹拌した。反応混合物を2Mクエン酸の水溶液に注入し、2×50mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮し、460mgの化合物26bを得た。
MS−ESI:[M+1]479.09
NMR(CDCl3)δ 1.58(s,9H,tertC)、1.73,1.82,2.57(m,br,6H,3x CH)、3.04,3.17(m,br,2x 1H,CH)、3.55(m,br,1H,CH)、3.83(m,br,2x 1H,CH+CH)、4.04(s,3H,OCH)、4.68(m,br,1H,CH)、6.86(s,1H,ArH)、6.95,7.17,7.43(3x m,3H,3x チオフェン−H)、7.86(s,1H,ArH)、10.38(s,br,1H,COH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.35
【0335】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−N−(2−モルホリノエチル)−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−カルボキサミド(26c1)
一般法
440mgの26bを含む5mLのDMFの溶液に、0.111mLのN−メチルモルホリン、137mgの1−ヒドロキシベンゾチアゾール(ΗOBt)および194mgの1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、水/酢酸エチル混合物に注入した。有機層を2×水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮した。粗製生成物をジエチルエーテルとともに撹拌し、固形物を濾過し、400mgのΗOBtエステルを黄色固形物として得た。
【0336】
25mgの粗製ΗOBtエステルを2mLの塩化メチレンに溶解させ、14μLのジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)と11μLのN−(2−アミノエチル)モルホリンを添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を2×水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮した。粗製生成物を逆相C18カラムでの分取用ΗPLCによって精製し、6.3mgの化合物26c1を得た。
MS−ESI:[M+1]591.15
NMR(DMSO−d6)δ 1.52(s,9H,tertC)、1.71,1.75(m,br,4H,2x CH)、2.42(m,br,8H,4x CH)、3.04(m,br,CH)、3.30(t,br,2H,CH)、3.56(m,br,1H,CH)、3.60(t,br,4H,2x CHO)、3.68(m,br,1H,CH)、3.75(m,br,1H,CH)、3.83(s,3H,OCH)、4.40(m,br,1H,CH)、7.07(s,1H,ArH)、6.93,7.13,7.35(3x m,3H,3x チオフェン−H)、7.66(s,1H,ArH)、8.17(t,br,1H,NH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.75.
【0337】
(S)−9−tert−ブチル−3−メトキシ−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン−2−カルボニル(1−ピロリジニル−2−カルボン酸)メチルエステル(26c2)
化合物26c1と同様に調製した。
MS−ESI:[M+1]590.13
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.43.
【0338】
(S)−9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニルカルボニル)−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(26c3)
23.1mgの26c2を含む2mLの塩化メチレンの溶液に、0.157mmolのリチウムボロヒドリドを添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を2×水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮した。粗製生成物を逆相C18カラムでの分取用HPLCによって精製し、10.4mgの化合物26c3を得た。
MS−ESI:[M+1]562.4
NMR(CDCl3)δ 1.59(s,9H,tertC)、1.67,1.76,1.87,2.09(4x m,br,8H,4x CH)、2.54(m,br,2H,CH)、2.96,3.04(m,br,2x 1H,CH)、3.17(m,br,2H,CH)、3.54(m,2x 1H,CH+CH)、3.77(m,br,2x 1H,CH+CH)、3.83(s,3H,OCH)、3.85(m,br,1H,CH)、4.25(m,br,1H,CH)、4.70(m,br,2x 1H,CH+OH)、6.76(s,1H,ArH)、6.85(s,1H,ArH)、6.91,7.08,7.34(3x m,3H,3x チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.56.
【0339】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−(4−モルホリニルカルボニル)−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11.12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(26c4)
化合物26c1と同様に調製した。
MS−ESI:[M+1]548.2
NMR(CDCl3)δ 1.60(s,9H,tertC)、1.73,1.88,(2x m,br,4H,2x CH)、2.52(m,br,2H,CH)、2.95,3.15,3.40,3.56,3.76(m,br,9H,4x CH2+CH)、3.82(s,3H,OCH)、4.76(m,br,1H,CH)、6.76(s,1H,ArH)、6.86(s,1H,ArH)、6.89,7.08,7.35(3x m,3H,3x チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.01.
【0340】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−(2,3−ジヒドロキシ−1−プロピルアミノカルボニル)−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4.5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(26c5)
化合物26c1と同様に調製した。
MS−ESI:[M+1]552.08
NMR(CDCl3)δ 1.59(s,9H,tertC)、1.74,1.87,(2x m,br,4H,2x CH)、2.56(m,br,2H,CH)、3.00,3.08,3.18,3.53,3.77,3.86(m,br,11H,4x CH2+CH+2x OH)、3.94(s,3H,OCH)、4.66(m,br,1H,CH)、6.78(s,1H,ArH)、6.95,7.17,7.43(3x m,3H,3x チオフェン−H)、7.87(s,1H,ArH)、7.96(t,br,1H,NH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=9.06.
【0341】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−(2−ヒドロキシ−3−メトキシ−1−プロピルアミノカルボニル)−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(26c6)
化合物26c1と同様に調製した。
MS−ESI:[M+1]566.11
NMR(CDCl3)δ 1.58(s,9H,tertC)、1.74,1.88,(2x m,br,4H,2x CH)、2.56(m,br,2H,CH)、3.00,3.15,3.28−3.43,3.55,3.64,3.82,3.92(m,br,11H,4x CH2+CH+2x OH)、3.37(s,3H,OCH)、3.94(s,3H,OCH)、4.65(m,br,1H,CH)、6.78(s,1H,ArH)、6.95,7.17,7.43(3x m,3H,3x チオフェン−H)、7.90(s,1H,ArH)、8.03(t,br,1H,NH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.97.
【0342】
9−tert−ブチル−2−(2−ヒドロキシエチルアミノカルボニル)−3−メトキシ−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(26c7)
化合物26c1と同様に調製した。
MS−ESI:[M+1]522.2
NMR(CDCl3)δ 1.58(s,9H,tertC)、1.74,1.85,(2x m,br,4H,2x CH)、2.56(m,br,2H,CH)、2.76,3.00,3.15,3.55,3.75,3.84(m,br,10H,4x CH2+CH+OH)、3.84(s,3H,OCH)、4.64(m,br,1H,CH)、6.78(s,1H,ArH)、6.95,7.17,7.43(3x m,3H,3x チオフェン−H)、7.92(s,1H,ArH)、8.04(t,br,1H,NH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=9.37.
【0343】
9−tert−ブチル−2−(N−2−ヒドロキシエチル,N−メチルアミノカルボニル)−3−メトキシ−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4.5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(26c8)
化合物26c1と同様に調製した。
MS−ESI:[M+1]536.2
NMR(CDCl3)δ 1.58(s,9H,tertC)、1.74,1.85,(2x m,br,4H,2x CH)、2.55(m,br,2H,CH)、2.77(s,3H,NCH)、2.97,3.15(m,2x 1H,2x CH)、3.56(m,br,1H,CH)、3.62(m,2H,CHN)、3.79(m,br,4H,CH2+2x CH)、3.83(s,3H,OCH)、4.66(m,br,1H,CH)、4.77(s,br,1H,OH)、6.75(br,1H,ArH)、6.84(s,br,1H,ArH)、6.90,7.08,7.35(3x m,3H,3x チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.27.
【0344】
9−tert−ブチル−2−(4−ブテニルアミノカルボニル)−3−メトキシ−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(26c9)
化合物26c1と同様に調製した。
MS−ESI:[M+1]532.2
NMR(CDCl3)δ 1.58(s,9H,tertC)、1.74,1.86,2.29,2.56(m,br,8H,4x CH)、2.99,3.13(m,br,2x 1H,CH)、3.46(m,2H,CH)、3.54(m,br,1H,CH)、3.82(m,br,2x 1H,CH+CH)、3.89(s,3H,OCH)、4.64(m,br,1H,CH)、5.12(2x m,2H,CH)、5.80(m,1H,=CH)、6.77(s,1H,ArH)、6.96,7.18,7.44(3x m,3H,3x チオフェン−H)、7.72(t,br,1H,NH)、7.93(s,1H,ArH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=9.33.
【0345】
9−tert−ブチル−2−(3,4−ジヒドロキシブチルアミノカルボニル)−3−メトキシ−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(26c10)
50mgの26c9を含む11mLのアセトン/エタノール/水(5:5:1)混合物の溶液に、23mgの4−メチルモルホリン−N−オキシドおよび59.8mgの四酸化オスミウムを添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。さらに10mLのエタノールを添加し、混合物をさらに16時間撹拌した。次いで、10%KHSO水溶液を添加し、混合物を30分間撹拌した。酢酸エチルを添加し、有機相を水、飽和NHCl水溶液、水およびブラインで洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO)、濃縮した。粗製生成物を4gシリカSPEカラムで精製し、次いで、逆相C18カラムでの分取用HPLCによってさらに精製し、17.4mgの化合物26c10を得た。
MS−ESI:[M+1]566.23
NMR(CDCl3)δ 1.57(s,9H,tertC)、1.62,1.75,1.86,2.23,2.56(m,br,8H,4x CH)、3.00,3.13(m,br,2x 1H,CH)、3.23(m,2H,CHN)、3.47(m,1H,CHOH)、3.58(m,br,3x 1H,CH+CHOH+OH)、3.83(m,br,3x 1H,CH+CH+CHOH)、3.93(s,3H,OCH)、4.32(s,br,1H,OH)、4.66(m,br,1H,CH)、6.77(s,1H,ArH)、6.95,7.16,7.43(3x m,3H,3x チオフェン−H)、7.83(m,br,1H,NH)、7.86(s,1H,ArH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.71.
【実施例27】
【0346】
【化33】
9−tert−ブチル−2−フルオロ−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(27a)
800mgの19dを含む10mLのTΗFの冷却(−60℃)溶液に、2.04mmolのn−ブチルリチウムを添加した。−60℃で30分間撹拌後、877mgのN−フルオロベンゼンスルホンイミドを添加した。混合物を室温に至らせ、さらに2時間撹拌した。水を添加し、混合物を2×酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、濃縮した。粗製生成物のシリカでのカラムクロマトグラフィーにより油状物を得、これをヘプタン/ジイソプロピルエチルエーテルから晶出させ、化合物340mgの27aを薄黄色固形物として得た。
MS−ESI:[M+1]371.17.
【0347】
14−ブロモ−9−tert−ブチル−2−フルオロ−3−メトキシ−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(27b)
250mgの27aを含む7mLのジメチルホルムアミドの溶液に、120mgのN−ブロモスクシンイミドを添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。水を添加し、混合物を2×酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗製生成物をヘプタン/ジイソプロピルエチルエーテル(1:1)を用いて磨砕し、230mgの27bを白色固形物として得た。
MS−ESI:[M+1]449.04/451.02.
【0348】
9−tert−ブチル−2−フルオロ−3−メトキシ−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(27c)
50mgの27bと62.3mgの2−(トリブチルスタンニル)チオフェンを含む3mLのトルエンの脱気溶液に、12.9mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を添加した。混合物を還流下で16時間撹拌した。粗製反応混合物をシリカでのカラムクロマトグラフィーによって精製し、次いで、ジイソプロピルエチルエーテル/ペンタン(1:1)を用いて磨砕し、38mgの27cを黄色固形物として得た。
MS−ESI:[M+1]453.11
NMR(CDCl3)δ 1.58(s,9H,tertC)、1.72,1.86,2.53(m,br,6H,3x CH)、2.93,3.07(m,br,2x 1H,CH)、3.54(m,br,1H,CH)、3.80(m,br,2x 1H,CH+CH)、3.86(s,3H,OCH)、4.61(m,br,1H,CH)、6.75(d,J=13 Hz,1H,ArH)、6.77(d,J=9 Hz,1H,ArH)、6.91,7.12,7.38(3x m,3H,3x チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=7.52.
【実施例28】
【0349】
【化34】
(R)−9−tert−ブチル−2−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)プロプ−1−イニル)−3−メトキシ−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(28a)
30mgの20aを含む0.4mLのジイソプロピルアミンの懸濁液に、6.8mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、2.2mgのヨウ化(I)銅および12.3mgの(R)−2,2−ジメチル−4−(プロプ−2−イニル)−1,3−ジオキソランを添加した。反応混合物を、窒素雰囲気下、80℃で3時間撹拌した。酢酸エチルを添加し、混合物を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。粗製生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィーによって精製し、47mgの28aを得た。
MS−ESI:[M+1]573.18.
【0350】
(R)−9−tert−ブチル−2−(4,5−ジヒドロキシペンタノイル)−3−メトキシ−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4.5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(28b)
40mgの28aを含む1mLの80%酢酸の溶液を室温で16時間撹拌した。次いで、水を添加し、混合物をアンモニアでアルカリ性にした。混合物を2×酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、濃縮した。粗製生成物を逆相C18カラムでの分取用HPLCによって精製し、8.8mgの化合物28bを得た。
MS−ESI:[M+1]551.3
NMR(CDCl3)δ 1.62(s,9H,tertC)、1.68(m,br,2H,CH)、1.80(m,1H,CH)、1.92(m,br,2H,CH)、2.07(m,1H,CH)2.58(m,br,2H,CH)、2.91(m,2H,CHC=O)、3.03,3.17(m,br,2x 1H,CH)、3.45(m,1H,CHOH)、3.56(m,br,1H,CH)、3.63(m,1H,CH)、3.67(br,1H,OH)、3.85(m,br,3x 1H,CH+CH+OH)、3.86(s,3H,OCH)、3.86(m,1H,CH)、4.68(m,br,1H,CH)、6.82(s,1H,ArH)、6.96,7.17,7.44(3x m,3H,3x チオフェン−H)、7.45(s,1H,ArH).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.58.
【実施例29】
【0351】
【化35】
9−tert−ブチル−3−メトキシ−2−(メチルスルホンアミド)−14−(チオフェン−2−イル)−5,6,10,11,12,13−ヘキサヒドロアゾシノ[4’,3’:4,5]ピロロ[2,1−a]イソキノリン−8(9H)−オン(29a)
12.5mgの20bを含む2mLの塩化メチレンの溶液に、3.2μLの塩化メタンスルホニルおよび9.2μLのN,N−ジイソプロピルエチルアミンを添加した。混合物を室温で撹拌した。1時間後、混合物を塩化メチレンで希釈し、水で洗浄した。有機相を乾燥させ、濃縮した。粗製生成物を逆相C18カラムでの分取用ΗPLCによって精製し、1.8mgの化合物29aを得た。
MS−ESI:[M+1]528.2
NMR(CDCl3)δ 1.59(s,9H,tertC)、1.76,1.88(m,br,4H,2x CH)、2.53(m,br,2H,CH)、2.97,3.17(m,br,2x 1H,2x CH)、3.27(m,br,3H,SOCH)、3.55(m,br,1H,CH)、3.78(m,2H,2x CH)、3.89(s,3H,OCH)、4.71(m,br,1H,CH)、6.83(s,1H,ArH)、6.92(s,1H,ArH)、6.95,7.09,7.34(3x m,3H,3x チオフェン−H).
hFSHRago(CHO luc)pEC50=8.71
【実施例30】
【0352】
CHO細胞で発現させたヒトFSH受容体における化合物のアゴニスト活性
ヒトFSH受容体における化合物のアゴニスト活性を、ヒトFSH受容体で安定的にトランスフェクトし、cAMP応答エレメント(CRE)/蛍ルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を指令するプロモーターでコトランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において測定した。化合物がGタンパク質共役型FSH受容体に結合すると、cAMPの増加がもたらされ、それにより、ルシフェラーゼレポーターのトランス活性化の増大が誘導される。細胞(7,500細胞/ウェル,384ウェルプレート)を、1μg/mlのウシインスリン、5μg/mlのヒトアポトランスフェリン、80U/mlのペニシリンGおよび80μg/mlのストレプトマイシンを補給したダルベッコ最少必須F12改変培地(Invitrogen)中で、試験化合物(0.0316nM〜10.0μMの濃度)とともに、二連で、加湿雰囲気(95%)中、5〜7%CO2および37℃でインキュベートした。DMSOの終濃度は1%とした。4時間のインキュベーション後、プレートを1時間、室温に調整した。次いで、Luclite(PerkinElmer)溶液をウェルに添加し、室温で少なくとも1時間、細胞を溶解させた。続いて、ルシフェラーゼ活性を発光計数器にて測定した。シグナルを、毎秒計数(cps)で表示する。化合物のEC50(化合物の最大に達成可能な効果と比べて最大の半分(50%)のルシフェラーゼ刺激を誘起する試験化合物の濃度)および有効性値(組換えヒトFSHの最大効果に対するの割合としての試験化合物の最大効果)を、ソフトウェアプログラムMathIQ(バージョン2.0,ID Business Solutions Limited)を用いて求めた。pEC50のデータ(pEC50は−logEC50)を合成の実施例に示す。