(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の単位画素領域が定義され、各前記単位画素領域は行方向及び前記行方向に実質的に直交する列方向に沿って少なくとも2つずつマトリックス形態で配列された複数のサブ画素領域で区分される基板と、
前記基板上に形成され、表面から突出された高分子チェーンが各前記サブ画素領域に対応する部分毎に複数のプレチルト角(pre−tilt)方向に傾くように配向ベクトルが形成され、前記配向ベクトルが境界に接する隣接したサブ画素領域間に互いに異なるように形成される配向膜を含み、
前記配向ベクトルの各々は、前記行方向に対応するx−成分、前記列方向に対応するy−成分、及び前記行方向及び前記列方向と直交する方向に対応するz−成分を有し、
前記行方向に隣接したサブ画素領域は同様の方向のx−成分及び反対方向のy−成分を有し、前記列方向に隣接したサブ画素領域は反対方向のx−成分及び同様の方向のy−成分を有することを特徴とする配向基板。
各サブ画素領域の配向膜それぞれは、1次露光及び2次露光により各配向ベクトルを有するように形成されており、
2次露光エネルギーは1次露光エネルギーより小さく、2次露光の入射角度は1次露光の入射角度と同程度か、又は小さい配向基板。
前記高分子チェーン(poly chains)は前記行方向及び前記列方向にプレチルト角を有するように光配向(photo−alignment)処理されることを特徴とする請求項1に記載の配向基板。
各単位画素領域は、第1行に配列された第1サブ画素領域及び第2サブ画素領域と第2行に配列された第3及び第4サブ画素領域を具備し、前記4つのサブ画素領域で、各前記投影された配向ベクトルは、前記行方向と実質的に+45°、−45°、+135°及び−135°をなす方向のうち、互いに異なるように選択されたいずれかの1つであることを特徴とする請求項1に記載の配向基板。
前記第2及び第3サブ画素領域の前記投影された方向は、前記+の行方向に対して+45°及び−135°方向に向かい、前記第1及び第4サブ画素領域の前記投影された方向は、前記+の行方向に対して+135°及び−45°方向に向かうことを特徴とする請求項7に記載の配向基板。
前記配向膜、各前記サブ画素領域で、前記行方向及び前記列方向にプレチルト角を有するように光配向(photo−alignment)されることを特徴とする請求項10に記載の配向基板の製造方法。
前記配向膜を形成する段階は、前記単位画素領域の一部を遮る遮蔽領域及び前記単位画素領域の他の部分を露出させる透過領域を有するマスクを採用して前記光を前記光反応性高分子膜に照射して遂行することを特徴とする請求項10に記載の配向基板の製造方法。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照しつつ、本発明の表示装置の望ましい実施形態をより詳しく説明する。
【0024】
本発明は多様な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるため、特定実施形態を図面に例示し、本明細書に詳しく説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態に対して限定しようとすることではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物、ないしは代替物を含むことと理解されるべきである。
【0025】
各図面を説明しながら類似する参照符号を、類似する構成要素に対して使用した。添付図面において、構造物のサイズは本発明の明確性に基づくために実際より拡大して示した。
【0026】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するにあたって使用することができるが、各構成要素は使用される用語によって限定されるものではない。各用語は1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的で使用されるものであって、例えば、明細書中において、第1構成要素を第2構成要素に書き換えることも可能であり、同様に第2構成要素を第1構成要素とすることができる。単数表現は文脈上、明白に異なる意味を有しない限り、複数の表現を含む。
【0027】
本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、1つまたはそれ以上の別の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。
【0028】
また、別に定義しない限り、技術的或いは科学的用語を含んで、ここにおいて使用される全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、一般的に理解されることと同一な意味を有する。一般的に使用される辞書において定義する用語と同じ用語は関連技術の文脈上に有する意味と一致する意味を有することと理解されるべきで、本明細書において明白に定義しない限り、理想的或いは形式的な意味として解釈しない。
<実施形態1>
【0029】
図1は、本発明の実施形態1による液晶表示装置100の斜視図である。
【0030】
図1を参照すると、本実施形態による液晶表示装置100は、アレイ基板101、対向基板201、及び液晶層301を含む。
【0031】
互いに対向する前記アレイ基板101及び前記対向基板201がこれらの縁に沿って形成された密封材によって接合されており、前記アレイ基板101、前記対向基板201、及び前記密封材によって定義された空間に液晶が封入されて前記液晶層301をなす。
【0032】
前記アレイ基板101と前記対向基板201は、本実施形態による配向基板であり、前記アレイ基板101及び前記対向基板201は、前記液晶層301を有する液晶分子を初期配向させる。
【0033】
前記対向基板201は、R、G、Bカラーフィルタを具備することができる。前記アレイ基板101は、スイッチング素子を具備することができ、スイッチング素子を利用したアクティブマトリックス駆動方式で駆動されることができる。
【0034】
図2に示すように前記アレイ基板101は、略長方形状を有する。前記アレイ基板101の横方向に並行な方向を第1方向(x)と定義し、前記アレイ基板101の縦方向に並行な方向を第2方向(y)と定義する。本明細書で、行方向は前記第1方向(x)及び前記第1方向(x)の逆方向である第3方向を全て称する。例えば、前記第1方向(x)はプラスの行方向に対応し、前記第3方向(−X)はマイナスの行方向に対応する。列方向は、前記第2方向(y)及び前記第2方向(y)の逆方向である第4方向(−Y)を全て称する。例えば、前記第2方向(y)はプラスの列方向に対応し、前記第4方向(−Y)はマイナスの列方向に対応する。
【0035】
図2は、
図1に示す液晶表示装置100の単位画素領域PA上の構成の一例を示す拡大平面図である。
図3は、
図2に示す前記液晶表示装置100をI-I’線に沿って切断した断面図である。
【0036】
図1〜
図3を参照すると、本実施形態による前記アレイ基板101は、下部基板、画素電極170、及び下部配向膜180を含む。前記下部基板は、下部ベース基板110、複数のゲートライン111、データライン121、薄膜トランジスタTFTを含んでもよい。
【0037】
前記下部ベース基板110上にはマトリックス形態で複数の単位画素領域PAが定義される。前記単位画素領域PAは、前記液晶層301が独立的に制御される個別領域単位に定義される。前記単位画素領域PAは、前記対向基板201の前記R、G、及びBカラーフィルタに各々対応してもよい。
【0038】
本実施形態において、前記単位画素領域PAは、マトリックス形態に配列された複数のサブ画素領域に区分されてもよい。
図2において、前記単位画素領域PAは、4つのサブ画素領域(SPA11,SPA12,SPA21,SPA22)に区分されている。例えば、サブ画素領域(SPA11,SPA12,SPA21,SPA22)は、第1サブ画素領域(SPA11)、前記第1サブ画素領域(SPA11)の右側に隣接する第2サブ画素領域(SPA12)、前記第1サブ画素領域(SPA11)の下部に隣接する第3サブ画素領域(SPA21)、及び前記第2サブ画素領域(SPA12)の下部に隣接し、前記第3サブ画素領域(SPA21)の右側に隣接する第4サブ画素領域(SPA22)を含んでもよい。本実施形態において、前記単位画素領域PAは、略長方形状を有する。これとは別に、前記単位画素領域PAの形状は、V字、Z字形状など、多様に変形してもよい。
【0039】
図4は、
図1〜
図4に示したアレイ基板101の製造方法を説明するフローチャートである。
【0040】
本実施形態による前記アレイ基板101の製造方法において、まず前述のように単位画素領域PAが定義された基板を提供する(ステップS10)。
【0041】
図2及び
図3を参照すると、前記下部ベース基板110、前記ゲートライン111、前記データライン121、及び前記薄膜トランジスタTFTを含む前記下部基板上に前記画素電極170を形成して前記基板を提供する。
【0042】
具体的に、まず、ガラス質の前記下部ベース基板110上にスパッタ法(sputtering)などの方法でゲート金属物質を蒸着して、ゲート金属層を形成し、前記ゲート金属層をパターニングして前記ゲートライン111及び前記ゲートライン111から突出されたゲート電極112を形成する。前記ゲートライン111は前記下部ベース基板110上に略前記第1方向(x)に前記単位画素領域PAの間に互いに並行に延長されている。
【0043】
ストレージライン(図示せず)が前記ゲートライン111と同一に前記ゲート金属層から形成されることができる。
【0044】
その後、
図2及び
図3に示すように、ゲート絶縁膜131及び半導体パターン133を形成する。前記ゲート絶縁膜131は、前記ゲートライン111上に形成される。前記ゲート絶縁膜131上に半導体物質を蒸着して半導体層を形成し、前記半導体層をエッチングして前記半導体パターン133を形成する。前記半導体パターン133は、ゲート絶縁膜131上に前記ゲート電極112に対応するように形成される。
【0045】
続いて、前記ゲート絶縁膜131上にデータ金属物質を蒸着してデータ金属層を形成し、前記データ金属層をパターニングして前記データライン121、ソース電極122、及びドレイン電極124を形成する。
【0046】
前記データライン121は前記ゲート絶縁膜131上に略前記第2方向(y)に延長されている。前記ソース電極122は、前記ゲートライン111と前記データライン121の交差点付近のデータライン121から突出して形成され、前記ゲート電極112上の前記半導体パターン133上に延長される。
【0047】
前記ドレイン電極124は、前記半導体パターン133上で前記ソース電極122と対向するように配置され、前記下部基板102上に定義された前記画素領域PA内部へ一部が延長される。
【0048】
前記ゲート電極112、前記ゲート絶縁膜131、前記半導体パターン133、前記ソース電極122、及び前記ドレイン電極124は前記薄膜トランジスタTFTを構成する。
【0049】
その後、前記データライン121が形成された前記下部ベース基板110を覆うパッシベーション膜135を形成する。前記パッシベーション膜135上に有機絶縁膜140を形成する。前記有機絶縁膜140及びパッシベーション膜135には前記ドレイン電極124の一部を露出させるコンタクトホールが形成されている。
【0050】
続いて、前記有機絶縁膜140上にITOまたはIZOのような透明な伝導性物質を蒸着して透明伝導性物質層を形成し、前記透明伝導性物質層をパターニングして前記画素電極170を形成する。前記画素電極170は、前記コンタクトホールを通じて前記ドレイン電極124に接触している。
【0051】
その後、前記画素電極170が形成された下部基板上に光反応性高分子膜を形成する(ステップS20)。
【0052】
前記光反応性高分子膜は、ケイ皮酸エステル(cinnamate)系列の光反応性高分子(photo−reactive polymer)とポリイミド(Polyimide)系列の高分子との混合物を前記画素電極170上に塗布し、これを硬化させて形成されることができる。
【0053】
例えば、前記ケイ皮酸エステル系列の光反応性高分子及びポリイミド系列の高分子を、1:9〜9:1(w/w)に混合して有機溶媒に溶解させ、前記有機溶媒に溶解された前記高分子を前記下部基板上にスピンコーティング塗布することができる。その後、前記下部基板上にコーティングされた高分子を硬化させて前記光反応性高分子膜181を形成することができる。
【0054】
図5は、アレイ基板101に露光工程を説明する断面図である。
図6は、
図5に示すマスクMSの斜視図である。
【0055】
その後、
図5に示すように、前記光反応性高分子膜181に紫外線UVを照射することによって、光反応性高分子膜181のサイドチェーン(側鎖)が、各前記サブ画素領域毎に複数のプレチルト角に傾くように光配向して前記下部配向膜180を形成する(ステップS30)。
【0056】
例えば、
図5に示す露光設備を使用して前記光反応性高分子膜181が形成された基板102の露光領域を紫外線でスキャンできる。前記露光設備は、例えば、紫外線ランプ10、反射板(21,23)、偏光板30、及びマスクMSを含んでもよい。
【0057】
前記紫外線ランプ10は、光反応性高分子膜181を露光するための紫外線UVを出射する。前記反射板(21,23)は前記紫外線UVを反射して露光領域へガイドする。前記偏光板30は、前記紫外線UVを偏光させる。前記偏光された紫外線UVは、前記光反応性高分子膜181上部に配置されたマスクMSによってフィルタリングされた後、前記光反応性高分子181に照射されてもよい。
【0058】
前記マスクMSには、
図6に示すように前記単位画素領域PAの一部に対応する透過領域51が形成されている。前記透過領域51が、一部のサブ画素領域(SPA11,SPA12,SPA21,SPA22)に対応するように、前記マスクMSが配置されてもよい。従って、前記偏光された紫外線UVは、前記マスクMSの前記透過領域51を通じて前記サブ画素領域(SPA11,SPA12,SPA21,SPA22)の光反応性高分子膜181に照射されてもよい。
【0059】
図7は、下部配向膜180を基準平面に露光方向及び光配向方向を説明するための斜視図である。
【0060】
図7を参照すると、前記紫外線UVのエネルギー及び入射角(Θ)は、前記光反応性高分子膜181の配向程度に大きな影響を及ぼす。
【0061】
図7において前記入射角(Θ)は、前記光反応性高分子膜181の法線方向と前記紫外線UVからなる角と定義される。従って、前記光反応性高分子膜181と前記紫外線UVがなす角度は、「90−Θ」と表示され、これを「露光角度」と定義する。前記第1方向(x)、即ちプラスの行方向を基準に前記紫外線UVの前記光反応性高分子膜181への投影線までの角度を「方位角(Φ)」と定義する。
【0062】
図8は、光配向工程前後の下部配向膜180の化学構造を示す平面図である。
図9は、下部配向膜180表面の高分子チェーン185が光配向されることを示す斜視図である。
【0063】
本実施形態において、前記光反応性高分子膜181は、
図8に示したのと同様の、ポリイミドメインチェーン(PIメインチェーン)を含み、前記ポリイミドメインチェーンにはサイドチェーン、即ち、前記高分子チェーン185が接続されている。前記高分子チェーン185は、前記光反応性高分子膜181の表面に露出されている。前記高分子チェーン185は、前記サイドチェーンが方向性を有する二重結合を具備する。前記二重結合の方向性によって入射される紫外線UVが特定方向へ偏光された場合のみに前記サイドチェーンが互いに光重合反応できる。
【0064】
例えば、前記サイドチェーンの方向と垂直な方向の偏光軸を有する紫外線UVが入射されると、前記サイドチェーンは光重合反応する。具体的に
図8に示したように隣接するチェーンが反応して、
図9に示したように、前記サイドチェーンが前記紫外線UVの入射方向に少々傾くようになる。即ち、前記高分子チェーン185は、下部ベース基板110に対してプレチルト角(pre−tilt)ほど傾くようになる。
【0065】
前記高分子チェーン185が前記プレチルト角ほど傾くため、前記下部配向膜180上に液晶が置かれると、前記液晶の方向子(director)が前記下部ベース基板110に対して前記プレチルト角ほど傾くことができる。
【0066】
前記高分子チェーン185が傾く角度は、光配向工程によって前記下部配向膜の法線から約数度(degree)ほど傾くことができる。
【0067】
図10〜
図13は、下部配向膜180を形成する光配向工程を示す斜視図である。
【0068】
本実施形態においては、各前記サブ画素領域の前記光反応性高分子膜181に複数のプレチルト角方向が形成される。
【0069】
まず、
図10に示したように、第1露光工程が遂行される。前記第1露光工程において、第1マスクMS1を採用して前記単位画素領域PAの一部を、プラスの列方向Yに傾いて入射する第1光UV1に露出させる。前記第1マスクMS1は、4つの隣接するサブ画素領域(SPA11,SPA12,SPA21,SPA22)に対応して配置され、第1列に配列された第1及び第3サブ画素領域はオープンさせ、第2列に配列された第2及び第4サブ画素領域は遮蔽する。従って、第1及び第3サブ画素領域(SPA11,SPA21)の高分子チェーン185は、前記第1光UV1に露出され、プラスの列方向に第1プレチルト角182を有するように光配向される。
【0070】
その後、
図11に示したように、第2露光工程が遂行される。前記第2露光工程において、第2マスクMS2を採用して前記単位画素領域PAの他の一部を、マイナスの列方向(−Y)に傾いて入射する第2光UV2に露出させる。前記第2マスクMS2は、前記第1列に配列された第1及び第3サブ画素領域は遮蔽させ、前記第2列に配列された第2及び第4画素領域は、オープンさせる。従って、第2及び第4サブ画素領域(SPA11,SPA22)の高分子チェーンは、前記第2光UV2に露出され、マイナスの列方向へ第2プレチルト角184を有するように光配向される。
【0071】
続いて、
図12に示したように、第3露光工程が遂行される。前記第3露光工程において、第3マスクMS3を採用して、前記単位画素領域PAの一部を、プラスの行方向(X)に傾いて入射する第3光に露出させる。前記第3マスクMSは、前記第1行に配列された第1及び第2サブ画素領域はオープンさせ、前記第2行に配列された第3及び第4サブ画素領域は遮蔽させる。従って、第1及び第2サブ画素領域(SPA11,SPA12)の高分子チェーンは、第3光UV3に露出され、プラスの行方向(X)へ第3プレチルト角186を有するように光配向される。
【0072】
最後に、
図13に示したよういに、第4露光工程が遂行される。前記第4露光工程において、第4マスクMS4を採用して、前記単位画素領域PAの一部を、マイナスの行方向(−X)に傾いて入射する第4光に露出させる。前記第4マスクMS4は、前記第1行に配列された第1及び第2サブ画素領域は遮蔽させ、前記第2行に配列された第3及び第4サブ画素領域はオープンさせる。従って、第3及び第4サブ画素領域(SPA21,SPA22)の高分子チェーンは、第4光UV4に露出され、マイナスの行方向(−X)へ第4プレチルト角188を有するように光配向される。
【0073】
図14は、光配向工程によって形成された下部配向膜180の配向方向を示す平面図である。
【0074】
前記第1〜第4露光工程によって、前記下部配向膜180が形成される。前記下部配向膜において、各サブ画素領域の光反応性高分子膜181の高分子チェーンは、
図14に示したように、各サブ画素領域に沿って他の方向にプレチルト角を有する。例えば、前記第1サブ画素領域SPA11にある高分子チェーンは、第1及び第3露光工程によってベクトル「A1」によって示される方向及び角度に傾き、前記第2サブ画素領域SPA12にある高分子チェーンは、第2及び第3露光工程によってベクトル「A2」によって示される方向及び角度に傾くことができる。また、前記第3サブ画素領域SPA21にある高分子チェーンは、第1及び第4露光工程によってベクトル「A4」によって示される方向及び角度に傾き、前記第4サブ画素領域SPA22にある高分子チェーンは、第2及び第4露光工程によってベクトル「A4」に示される方向及び角度に傾くことができる。
【0075】
前記液晶層301の液晶分子が前記下部配向膜180の上部に置かれると、前記液晶分子は、前記サブ画素領域毎に前記下部配向膜180の高分子チェーンが傾いた第1〜第4ベクトル(A1,A2,A3,A4)の方向及び角度に配向される。
【0076】
各サブ画素領域の前記第1〜第4ベクトルを第1下部配向ベクトルA1、第2下部配向ベクトルA2、第3下部配向ベクトルA3、及び第4下部配向ベクトルA4と各々定義される。
図14においては、
図10〜
図13で説明された第1〜第4露光工程によって前記第1〜第4下部配向ベクトル(A1,A2,A3,A4)は、A1,A2,A4,A3の順に時計回り方向に回転する形態に配列される。
【0077】
前記第1〜第4ベクトル(A1,A2,A3,A4)を下部基板に投影させた際、第1〜第4下部ベクトル(A1,A2,A3,A4)が示す方向は、境界に接するサブ画素領域(SPA11,SPA12,SP21,SPA22)どうしで直交する。例えば、第1ベクトルA1と第2ベクトルA2とは90°を成す。また、対角線方向に隣接するサブ画素領域(SPA11,SPA12,SP21,SPA22)どうしでは180°の差をなす。例えば、第1ベクトルA1と第4ベクトルA4とは180°を成す。前記第1〜第4下部配向ベクトル(A1,A2,A3,A4)を下部基板に投影させた際、前記第1〜第4下部配向ベクトル(A1,A2,A3,A4)は、前記第1方向(x)とプラス及びマイナスの45°とプラス及びマイナスの135°のうち、互いに異なるように1ずつ選択されたいずれかの1つの角度に配置されることができる。例えば、第1ベクトルA1は第1方向(x)と45°をなし、第2ベクトルA2は第1方向(x)と−45°をなし、第3ベクトルA3は第1方向(x)と135°をなし、第4ベクトルA4は第1方向(x)と−135°をなす。
【0078】
再び、
図1及び
図3を参照すると、前記対向基板201は、上部基板及び上部配向膜280を含む。前記上部基板は、前記ベース基板210、遮光パターン220、カラーフィルタパターン230、オーバーコーティング層240、及び共通電極270を含んでもよい。
【0079】
前記遮光パターン220は、前記下部基板の前記ゲートライン111、前記データライン121、及び前記薄膜トランジスタTFTに対応するように上部ベース基板210の下面に形成されている。
【0080】
前記単位画素領域PAに対応する前記上部ベース基板210にカラーフィルタパターン230が形成される。前記カラーフィルタパターン230は、例えば、赤色フィルタ、緑色パターン、及び青色パターンを含んでもよい。前記赤色フィルタ、前記緑色パターン、及び前記青色パターン順に前記第1方向(x)に各単位画素領域PAに配置されてもよい。
【0081】
前記オーバーコーティング層240は、カラーフィルタパターン230、及び遮光パターン220を覆い、前記共通電極270は前記オーバーコーティング層240上部に形成されている。
【0082】
図15は、光配向工程によって形成された上部配向膜280の配向方向を示す平面図である。
【0083】
図3及び
図15を参照すると、上部配向膜280は、前記共通電極270上に形成される。前記上部配向膜280は、各前記サブ画素領域に対応する部分毎に複数のプレチルト角(pre−tilt)方向を有するように光配向処理されている。各前記サブ画素領域に対応する上部配向膜280の上部配向ベクトルを上部ベース基板210に投影させた際、前記上部配向ベクトルの投影方向は、時計回り方向に回転するように形成されている。例えば、
図15の左上、右上、右下、左下のサブ画素領域の順にプレチルト角方向が時計回りになるように形成されている。
【0084】
図16は、液晶表示装置100の配向方向を示す平面図である。
図17は、
図16のII―II’線に沿って切断した断面図である。
【0085】
図16を参照すると、前記対向基板201を前記アレイ基板101と結合させ、前記上部配向膜280の上部配向ベクトルと前記下部配向膜180の下部配向ベクトルを基準面に投影させた際、各サブ画素領域(SPA11,SPA12,SP21,SPA22)において、前記下部配向ベクトルの投影方向と前記上部配向ベクトルの投影方向は、互いに逆方向、即ち180°差をなすように配置される。
【0086】
前記アレイ基板101と前記対向基板201を結合させ、これらの間に液晶を注入させて、前記液晶層301を形成して前記液晶表示装置100を製造する。
【0087】
前記液晶層301は、前記液晶層301に前記画素電極170と前記共通電極270によって電場が印加されない場合、前記アレイ基板101及び前記対向基板201に垂直配向される垂直配向(vertical alignment)モードの液晶を含んでもよい。
図17に示したように、前記下部配向膜180に隣接する液晶分子は前記下部配向膜180の前記下部配向ベクトルに沿って傾いており、前記上部配向膜280に隣接する液晶分子は、前記上部配向膜280の上部配向ベクトルに沿って傾いている。
【0088】
再び、
図3を参照すると、前記アレイ基板101の背面には下部偏光板190が付着されてもよい。前記対向基板201の上面には上部偏光板290が付着されてもよい。前記下部偏光板190と前記上部偏光板290の偏光軸は互いに直交して配置されてもよい。前記液晶分子の方位が前記偏光軸と略45°または略135°をなす方向に配列されることが液晶の光フィルタとして効率が最も優秀であることが知られている。
【0089】
従って、前述の光配向方法において、前記上部配向ベクトル及び下部配向ベクトル(A1,A2,A3,A4)が前記下部偏光板190及び前記上部偏光板290の偏光軸に対して略45°または略135°をなす方向に形成されることが好ましい。
【0090】
図18は、
図16に示した液晶表示装置100に対して遅延を測定する方位を示した平面図である。
【0091】
図18に示したように、同一間隔の8方向の方位で、前記液晶表示装置100に傾いた光線を投射させて透過された光線の強度を測定して各方向の遅延値を算出することができる。前記遅延値は、セルギャップに比例するため、各方向のセルギャップを算出することができる。光が液晶分子の長手軸方向と並行に入射されると、相対的に屈折率が小さく、光が前記液晶分子の短手軸方向に入射されると、相対的屈折率が大きい。即ち、前記液晶分子の長手軸方向に光が入射する際、光の遅延値が最も小さく、従ってセルギャップも最も小さく算出される。
【0092】
下記の表(1)では、前記下部配向膜180と前記上部配向膜280の光配向工程条件を示した。前述の光配向工程において、各サブ画素領域の光反応性高分子膜は2回紫外線に露出される。表(1)においては、各サブ画素領域の光反応性高分子膜が紫外線に最初に露出されることを「1次露光」と定義し、2回目に露出されることを「2次露光」と定義する。
【0093】
【表1】
【0094】
前記表(1)において、実験1の場合は、1次露光エネルギーを50mJ、2次露光エネルギーを50mJにし、前述の光配向工程で前記上部配向膜280及び前記下部配向膜190を製造し、これを有する液晶表示装置に対して観測した実験を意味する。他の実験も1次及び2次露光エネルギーの比のみが変更され、その他は同様の方式で進行された実験であることを示す。
【0095】
下記の表(2)は前記表(1)に示した各光配向工程条件に対して入射角(Θ)を40°にして
図18に示した8方向で入射された光線に沿って算出されたセルギャップ値である。D1〜D8は、それぞれ
図18の1〜8のそれぞれの方向で算出されたセルギャップ値である。
【0096】
【表2】
【0097】
図19は、マイナスの行方向に傾いた下部配向ベクトルを有するアレイ基板及びプラスの行方向に傾いた上部配向ベクトルを有する対向基板を具備する液晶表示装置の簡単な平面図である。
図20は、
図19に示した液晶表示装置の液晶の配向を示す断面図である。
図19及び
図20は、前記表(1)及び表(2)において実験5に該当する。
【0098】
図7及び
図14を参照すると、例えば、約50mJの露光エネルギーを有し、方位角(Φ)が180°の紫外線を照射して下部配向ベクトルを形成し、約50mJの露光エネルギーを有し、方位角0°の紫外線を照射して上部配向ベクトルを形成すると、下部配向膜180に隣接する液晶分子は、
図20に示したように、下部配向ベクトルに沿って傾いていると予測される。
【0099】
図21は、
図19と
図20に示した液晶表示装置100の方位に沿って算出されたセルギャップを示したグラフである。
【0100】
図21で、横軸は方位角(Φ)で、縦軸は前記表(2)の実験5に示したセルギャップが表示されている。
図21で略方位角(Φ)180°で最小ギャップが観測された。従って、液晶分子は、予測通りに方位角(Φ)180°方向にプレチルト角を有し、傾いていることが確認できる。
【0101】
本実施形態において、各サブ画素領域において、前記行方向及び前記列方向に紫外線が照射され、前記行方向及び前記列方向に照射された紫外線によって配向ベクトルが決定される。前記配向ベクトルが前記下部偏光板190及び前記上部偏光板290の偏光軸と実質的に45°または135°をなすように形成されるためには前記行方向に傾く程度と前記列方向に傾く程度が同一であることが好ましい。
【0102】
各サブ画素領域の光反応性高分子膜181には、
図10〜
図13で説明した第1〜第4露光工程を経て、前記行方向に傾いた第1紫外線及び前記列方向に傾いた第2紫外線、即ち2回の紫外線が照射される。
【0103】
すべての条件が同一の時、第1紫外線の照射より第2紫外線の照射が光反応性高分子膜181の光配向のためにさらに効率的であることがわかる。例えば、前記第1及び第2紫外線を照射して前記光反応性高分子膜181の高分子チェーンを光配向した際、前記高分子チェーンと前記列方向がなす角度は、前記高分子チェーンと前記行方向がなす角度より大きい。即ち、同一の露光エネルギーを有する前記第1及び第2紫外線が照射された高分子チェーンの配向ベクトルを基準水平面に投影した際、前記投影された配向ベクトルと前記行方向がなす角度は前記投影された配向ベクトルと前記列方向がなす角度より大きい。
【0104】
また、光反応性方分子膜181に照射される紫外線の露光エネルギー及び入射角度も光反応性高分子膜181の光配向に影響を及ぼす。例えば、前記光配向効果は、露光の露光エネルギーが大きければ大きいほど概ね増加し、前記入射角度が大きいほど概ね増加することがわかる。
【0105】
従って、本実施形態においては、前記配向ベクトルを行方向及び列方向と略45°をなすような方向に形成するために、2次露光エネルギーは1次露光より小さくし、2次露光の入射角度は1次露光の入射角度と同様または小さくして露光する。
【0106】
例えば、1次露光で入射角(Θ)が40°で、第1露光エネルギーを有する紫外線UVを採用して露光し、2次露光においては入射角が20°で、前記第1露光エネルギーより小さい第2露光エネルギーを有する紫外線UVを採用して露光する。
【0107】
ここで、前記1次露光エネルギーと2次露光エネルギーの比を「露光比」と定義する。前記1次露光エネルギーに対する2次露光エネルギーの比を「露光比値」と定義する。
【0108】
図22〜
図25は、液晶表示装置100のセルギャップを測定するための光の入射方位によって算出された遅延値を示すグラフである。
図22〜
図25は、前記表(1)に示したそれぞれ実験1〜実験4の各光配向工程条件に対して前記表(2)に整理された結果と関連したグラフである。
【0109】
図22〜
図25で、最小遅延値が観測された方位角(Φ)を実質的に液晶配向方向に決めることができる。
図22〜
図25を参照すると、前記露光比が、略1.0:0.5〜1.0:2.0の範囲で大体光配向効果が優秀であることがわかる。従って、大体前記露光比値が略0.5〜2.0の範囲で使用することができる。
【0110】
一方、液晶の配向方向をさらに精密に形成させるため、前記露光比がさらに狭い範囲に限定されることもある。
図22及び
図23を比較すると、前記露光比が1.0:1.0である場合より、1.0:0.5である場合の液晶の配向方向が135°により近接することがわかる。即ち、液晶の配向方向が実質的に135°になる露光比は1.0:0.5付近にあることがわかる。
【0111】
一方、
図23と
図25で、前記露光比は1.0:0.5と同一であるが、露光エネルギーの大きさは、
図25、即ち実験4の場合が、
図23、即ち実験2の場合より2倍である。前記実験2が前記実験4より液晶の配向方向が135°により近接することがわかる。従って、露光エネルギーの絶対的な大きさも配向方向の形成に影響を及ぼすことがわかる。液晶を135°方向に配向させるためには、1次露光エネルギーは、100mJよりは50mJに近接することが好ましく、2次露光エネルギーは50mJよりは25mJに近接することが望ましい。
【0112】
図26は、露光比値と最小遅延が観測される液晶表示装置100の方位の関係を示すグラフである。
図27は、露光比1.0:0.4及び1.0:0.5に対する方位角と遅延値の関係を示すグラフである。
【0113】
図26を参照すると、前記露光比値が略0.5に近接すると配向方向が135°付近に形成されることがわかる。
図27を参照すると、前記露光比値が略0.4〜0.5の間で変化すると液晶の配向方向は、135°前後に変化することがわかる。従って、前記露光比値を略0.4〜0.5の範囲で光配向することが望ましい。
【0114】
本実施形態による配向基板、即ち前記アレイ基板101及び前記対向基板201と、これの製造方法とこれを有する液晶表示装置100のよると、前記画素電極170及び前記共通電極にスリットを形成するかまたは突起を形成せずに配向膜に配向方向を複数に形成してマルチドメインを具現することができる。従って、透過率が向上された液晶表示装置100を提供することができる。また、液晶分子がプレチルト角を有するように配列されるために垂直配向モードの液晶の応答速度が向上される。その結果、前記液晶表示装置100の表示品質が向上される。
<実施形態2>
【0115】
図28は、光配向工程によって形成される実施形態2による下部配向膜の配向方向を示す平面図である。
図29は、光配向工程によって形成された実施形態2による上部配向膜の配向方向を示す平面図である。
図30は、
図28に示した下部配向膜及び
図29に示した上部配向膜が結合された液晶表示装置500の配向方向を示す平面図である。
【0116】
図30を参照すると、本実施形態の液晶表示装置500は、下部配向ベクトル及び上部配向ベクトルを除いては、実施形態1で説明された液晶表示装置100と実質的に同一である。従って、重複される説明は省略する。
【0117】
図28及び
図29を参照すると、本実施形態の配向基板、即ちアレイ基板501及び対向基板601は、各サブ画素領域で配向方向が
図28及び
図29に示したように変更されることを除いては、実施形態1で説明された配向基板と各々実質的に同一である。従って、重複される説明は省略する。
【0118】
本実施形態において、各前記サブ画素領域で前記下部配向ベクトルと前記上部配向ベクトルを同一の水平面に投影させた際、投影された前記下部配向ベクトルと投影された前記上部配向ベクトルは、互いに180°差になるように配置されている。左上の前記第1サブ画素領域の投影された下部配向ベクトルは、前記第1方向(X)と135°をなす方向に形成され、右下の前記第4サブ画素領域の投影された下部配向ベクトルは、前記第1方向(X)と−45°をなす方向に形成される。即ち、前記第1サブ画素領域の投影された下部配向ベクトルと前記第4サブ画素領域の投影された下部配向ベクトルは、互いに逆方向に向かう。右上の前記第2サブ画素領域の投影された下部配向ベクトルは、前記第1方向(X)と−135°をなす方向に形成され、左下の前記第3サブ画素領域の投影された下部配向ベクトルは、前記第1方向(X)と45°をなす方向に形成される。即ち、前記第2サブ画素領域の投影された下部配向ベクトルと前記第3サブ画素領域の投影された下部配向ベクトルは、互いに逆方向に向かう。
【0119】
本実施形態による配向基板の製造方法は、
図10〜
図13で説明された第1〜第4露光のうち、第3露光の方向を
図12に示した方向と180°差をなすようにし、第4露光の方向を
図13に示した方向と180°差をなすようにすることを除いては実施形態1で説明した配向基板の製造方法、即ち、前記アレイ基板101及び前記対向基板201の製造方法と実質的に同一である。
【0120】
本実施形態において、
図12に示したように、第3マスクMSを使用して前記単位画素領域PAを第3露光する。前記第3マスクMSは、第1行に配列された第1及び第2サブ画素領域をオープンさせ、第2行に配列された第3及び第4サブ画素領域を遮蔽させる。実施形態1と異なって、第1及び第2サブ画素領域の光反応性高分子膜は、第3光によってマイナスの行方向にプレチルト角を有するように光配向される。
【0121】
また、
図13に示したように、第4マスクMSを採用して前記単位画素領域PAを第4露光する。前記第4マスクMSは、第1行に配列された第1及び第2サブ画素領域を遮蔽させ、前記第2行に配列された第3及び第4サブ画素領域はオープンさせる。実施形態1と異なって、第3及び第4サブ画素領域の光反応性高分子膜は、第4光によってプラスの行方向にプレチルト角を有するように光配向される。
【0122】
その結果、
図28に示したように、下部配向ベクトルが形成されたアレイ基板及び
図29に示した上部配向ベクトルを有する対向基板を製造することができる。前記対向基板を前記アレイ基板と結合させ、液晶を注入して液晶表示装置を製造する。
<実施形態3>
【0123】
図31は、実施形態3によるアレイ基板801の単位画素領域PAの平面図である。
図31を参照すると、本実施形態のアレイ基板801は、単位画素領域PAにハイピクセル873及びローピクセル871が分離されて形成することと、前記ハイピクセル873及び前記ローピクセル871に対応する領域が各々4つのサブ画素領域に区分されることを除いては、実施形態1で説明されたアレイ基板101と実質的に同一である。従って、対応する要素に対応する参照番号を使用し、重複される説明は省略する。
【0124】
本実施形態において前記ローピクセル871は、第1薄膜トランジスタTFT1と接続され、前記ハイピクセル873は、第2薄膜トランジスタTFT2と接続される。前記第1薄膜トランジスタTFT1及び第2薄膜トランジスタTFT2は、同一のゲートライン811に接続され、各々互いに異なるデータライン821に接続されている。
【0125】
前記ハイピクセル873は、前記単位画素領域PAの真ん中に配置されており、2つの前記ローピクセル871は前記列方向に前記ハイピクセル873の両側に各々配置され、電気的に互いに接続される。従って、各前記ローピクセル871は、前記行方向へ隣接する2つのサブ画素領域に区分されている。
【0126】
本実施形態において、下部配向ベクトル(A1,A2,A3,A4,B1,B2,B3,B4)は、前記ハイピクセル873から時計回り方向に配列(A1,A2,A3,A4)されている。また、前記ローピクセル871で前記下部配向ベクトルは、時計回り方向に配列(B1,B2,B3,B4)されている。
【0127】
本実施形態の対向基板は、各前記サブ画素領域で前記下部配向ベクトル(A1,A2,A3,A4,B1,B2,B3,B4)に180°差をなすように上部配向膜が光配向して形成されたことを除いては、実施形態1で説明された対向基板201と実質的に同一である。
【0128】
本実施形態の液晶表示装置500は、
図31で説明したアレイ基板801及び対向基板を含むことを除いては、実施形態1で説明された液晶表示装置100と実質的に同一である。従って、重複される説明は省略する。
【0129】
本実施形態の配向基板の製造方法は、画素電極がローピクセル871及びハイピクセル873に形成され、下部配向膜及び上部配向膜が前述のように光配向されることを除いては、実施形態1で説明された配向基板の製造方法と実質的に同一である。従って、重複される説明は省略する。
<実施形態4>
【0130】
図32は、実施形態4によるアレイ基板1001の単位画素領域PAの平面図である。
【0131】
図32を参照すると、本実施形態のアレイ基板1001は、単位画素領域PAにハイピクセル1073及びローピクセル1071が分離されて形成されることと、前記ハイピクセル1073及び前記ローピクセル1071に対応する領域が各々4つのサブ画素領域に区分されることを除いては、実施形態1で説明されたアレイ基板101と実質的に同一である。従って、対応する要素に対応する参照番号を使用し、重複される説明は省略する。
【0132】
本実施形態において、下部配向ベクトル(A1,A2,A3,A4,B1,B2,B3,B4)は、前記ハイピクセル1073及び ローピクセル1071に対応する下部配向膜で、全て、実施形態2と実質的に同一に配列される。
【0133】
本実施形態の対向基板は、前記下部配向ベクトル(A1,A2,A3,A4,B1,B2,B3,B4)が形成されることに対応して各々180°差をなすように上部配向ベクトルが形成されることを除いては、実施形態1で説明された対向基板201と実質的に同一である。
【0134】
本実施形態の液晶表示装置は、
図32で説明したアレイ基板1001及び対向基板を含むことを除いては、実施形態1で説明された液晶表示装置100と実質的に同一である。従って、重複される説明は省略する。
【0135】
本実施形態の配向基板の製造方法は、画素電極がローピクセル1071及びハイピクセル1073で形成され、下部配向膜及び上部配向膜が前述のように光配向されたことを除いては、実施形態1で説明された配向基板の製造方法と実質的に同一である。従って、重複される説明は省略する。
【0136】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特徴請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。