特許第5723660号(P5723660)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許5723660連続鋳造設備の鋳片加熱装置及び鋳片加熱方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5723660
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】連続鋳造設備の鋳片加熱装置及び鋳片加熱方法
(51)【国際特許分類】
   B22D 11/12 20060101AFI20150507BHJP
【FI】
   B22D11/12 D
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2011-89464(P2011-89464)
(22)【出願日】2011年4月13日
(65)【公開番号】特開2012-218062(P2012-218062A)
(43)【公開日】2012年11月12日
【審査請求日】2013年11月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】新日鉄住金エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男
(74)【代理人】
【識別番号】100127155
【弁理士】
【氏名又は名称】来田 義弘
(74)【代理人】
【識別番号】100163267
【弁理士】
【氏名又は名称】今中 崇之
(72)【発明者】
【氏名】妹尾 敏史
(72)【発明者】
【氏名】三浦 康彰
(72)【発明者】
【氏名】蒲池 直樹
【審査官】 酒井 英夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭55−042109(JP,A)
【文献】 実開昭57−116364(JP,U)
【文献】 特開平07−241656(JP,A)
【文献】 特開2007−245178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22D 11/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳片の左右の上コーナー領域を該鋳片の進行方向に沿って所定長誘導加熱する導体からなる加熱コイルを備えた連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、
前記加熱コイルは、1)前記鋳片の左の上コーナー領域の上方に前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第1の上直線群と、2)前記鋳片の右側の上コーナー領域の上方に前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第2の上直線群と、3)前記鋳片の左の上コーナー領域の側方にそれぞれ前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第1の側直線群と、4)前記鋳片の右側の上コーナー領域の側方にそれぞれ前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第2の側直線群とを有し、
前記第1の上直線群と前記第1の側直線群とにそれぞれ同一方向の電流を流し、前記第2の上直線群と前記第2の側直線群にそれぞれ同一方向の電流を流すことを特徴とする連続鋳造設備の鋳片加熱装置。
【請求項2】
請求項1記載の連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、前記第1、第2の上直線群を直列に連結する第1、第2の連結線群と、前記第1、第2の側直線群を直列に連結する第3、第4の連結線群とを有し、前記鋳片の左右にそれぞれ配置された、前記第1の上直線群及び前記第1の側直線群と、前記第2の上直線群及び前記第2の側直線群とは逆方向に電流が流れていることを特徴とする連続鋳造設備の鋳片加熱装置。
【請求項3】
請求項2記載の連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、前記第1、第2の上直線群、前記第1、第2の側直線群、及び前記第1〜第4の連結線群は直列に連結されて一つの電源によって電力を供給されていることを特徴とする連続鋳造設備の鋳片加熱装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、前記第1、第2の上直線群は、平面視して前記鋳片の両端より内側にあって、前記第1、第2の側直線群は、側面視して前記鋳片の上端より下側にあることを特徴とする連続鋳造設備の鋳片加熱装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、前記第1、第2の上直線群の一部は、平面視して前記鋳片の両端より外側にあって、前記第1、第2の側直線群の一部は、側面視して前記鋳片の上端より上側にあって、前記加熱コイルで、前記鋳片の左右の上角部を集中的に加熱することを特徴とする連続鋳造設備の鋳片加熱装置。
【請求項6】
鋳片の左右の上コーナー領域に、該上コーナー領域と隙間を設けて加熱コイルを配置し、該加熱コイルに高周波電流を流して前記鋳片の左右の上コーナー領域を誘導加熱する連続鋳造設備の鋳片加熱方法であって、
前記加熱コイルは、1)前記鋳片の左の上コーナー領域の上方に前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第1の上直線群と、2)前記鋳片の右側の上コーナー領域の上方に前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第2の上直線群と、3)前記鋳片の左の上コーナー領域の側方にそれぞれ前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第1の側直線群と、4)前記鋳片の右側の上コーナー領域の側方にそれぞれ前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第2の側直線群と、5)前記第1、第2の上直線群を直列に連結する第1、第2の連結線群と、6)前記第1、第2の側直線群を直列に連結する第3、第4の連結線群とを有し、
前記第1の上直線群と前記第1の側直線群に、それぞれ同一方向の電流を流し、前記第2の上直線群と前記第2の側直線群に、それぞれ同一方向の電流を流して、前記鋳片の左右の上コーナー領域を集中加熱することを特徴とする連続鋳造設備の鋳片加熱方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続鋳造設備において、湾曲した鋳片を直線状に矯正する際に、鋳片の上コーナー領域を加熱して、鋳片の上コーナー領域に表面割れが発生するのを防止する連続鋳造設備の鋳片加熱装置及び鋳片加熱方法に関する。
【背景技術】
【0002】
連続鋳造設備で湾曲した断面矩形の鋳片の曲げ戻しにより生じる鋳片の上コーナー領域の表面割れを抑制する技術として、矯正帯の上流側に鋳片の上コーナー領域を加熱する加熱コイルを配置して、鋳片が、矯正帯を通過する前に、鋳片の上コーナー領域に脆化温度域を超える温度を保持するようにした誘導加熱方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭55−42109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の加熱コイルのコイルの巻き方(コイル装着方法)では、鋳片の上コーナー領域の上面側及び側面側に配置するコイルに流れる電流の方向を逆向きにせざるを得ないため、鋳片の上コーナー領域で誘導電流が相殺され、非効率な加熱となってしまうという問題が生じている。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、鋳片の上コーナー領域を効率的に加熱することが可能な連続鋳造設備の鋳片加熱装置及び鋳片加熱方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的に沿う本発明に係る連続鋳造設備の鋳片加熱装置は、鋳片の左右の上コーナー領域を該鋳片の進行方向に沿って所定長誘導加熱する導体からなる加熱コイルを備えた連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、
前記加熱コイルは、1)前記鋳片の左の上コーナー領域の上方に前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第1の上直線群と、2)前記鋳片の右側の上コーナー領域の上方に前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第2の上直線群と、3)前記鋳片の左の上コーナー領域の側方にそれぞれ前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第1の側直線群と、4)前記鋳片の右側の上コーナー領域の側方にそれぞれ前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第2の側直線群とを有し、
前記第1の上直線群と前記第1の側直線群とにそれぞれ同一方向の電流を流し、前記第2の上直線群と前記第2の側直線群にそれぞれ同一方向の電流を流している。
【0007】
本発明に係る連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、前記第1、第2の上直線群を直列に連結する第1、第2の連結線群と、前記第1、第2の側直線群を直列に連結する第3、第4の連結線群とを有し、前記鋳片の左右にそれぞれ配置された、前記第1の上直線群及び前記第1の側直線群と、前記第2の上直線群及び前記第2の側直線群とは逆方向に電流が流れていることが好ましい。
【0008】
本発明に係る連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、前記第1、第2の上直線群、前記第1、第2の側直線群、及び前記第1〜第4の連結線群は直列に連結されて一つの電源によって電力を供給されていることが好ましい。
【0009】
本発明に係る連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、前記第1、第2の上直線群は、平面視して前記鋳片の両端より内側にあって、前記第1、第2の側直線群は、側面視して前記鋳片の上端より下側にあるようにすることができる。
【0010】
本発明に係る連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、前記第1、第2の上直線群の一部は、平面視して前記鋳片の両端より外側にあって、前記第1、第2の側直線群の一部は、側面視して前記鋳片の上端より上側にあって、前記加熱コイルで、前記鋳片の左右の上角部を集中的に加熱することもできる。
【0011】
前記目的に沿う本発明に係る連続鋳造設備の鋳片加熱方法は、鋳片の左右の上コーナー領域に、該上コーナー領域と隙間を設けて加熱コイルを配置し、該加熱コイルに高周波電流を流して前記鋳片の左右の上コーナー領域を誘導加熱する連続鋳造設備の鋳片加熱方法であって、
前記加熱コイルは、1)前記鋳片の左の上コーナー領域の上方に前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第1の上直線群と、2)前記鋳片の右側の上コーナー領域の上方に前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第2の上直線群と、3)前記鋳片の左の上コーナー領域の側方にそれぞれ前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第1の側直線群と、4)前記鋳片の右側の上コーナー領域の側方にそれぞれ前記鋳片と隙間を有して平行配置された1又は複数本の第2の側直線群と、5)前記第1、第2の上直線群を直列に連結する第1、第2の連結線群と、6)前記第1、第2の側直線群を直列に連結する第3、第4の連結線群とを有し、
前記第1の上直線群と前記第1の側直線群に、それぞれ同一方向の電流を流し、前記第2の上直線群と前記第2の側直線群に、それぞれ同一方向の電流を流して、前記鋳片の左右の上コーナー領域を集中加熱する。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る連続鋳造設備の鋳片加熱装置及び鋳片加熱方法においては、第1の上直線群と第1の側直線群に、それぞれ同一方向の電流を流し、第2の上直線群と第2の側直線群に、それぞれ同一方向の電流を流すので、鋳片の左右の上コーナー領域に流れる誘導電流を、上コーナー領域の角部に近づく程大きくすることができる。これにより、鋳片の左右の上コーナー領域を効率的に加熱することが可能になる。
【0013】
本発明の連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、第1、第2の上直線群は、平面視して鋳片の両端より内側にあって、第1、第2の側直線群は、側面視して鋳片の上端より下側にある場合、鋳片の左右の上コーナー領域の角部への誘導電流の集中を抑制でき、各上コーナー領域の温度分布を平均化することが可能になる。これにより、各上コーナー領域に発生する温度分布に基づく熱応力(熱歪み)を小さくでき、割れ易い鋼種(高合金鋼種)の鋳片の表面割れの危険性を低減することができる。
【0014】
本発明の連続鋳造設備の鋳片加熱装置において、第1、第2の上直線群の一部は、平面視して鋳片の両端より外側にあって、第1、第2の側直線群の一部は、側面視して鋳片の上端より上側にあって、加熱コイルで、鋳片の左右の上角部を集中的に加熱する場合、左右の上角部からの伝熱により左右の上コーナー領域を効率的に昇温することが可能になる。これによって、割れ難い鋼種(低合金鋼種)の鋳片に要する加熱コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1、第2の実施の形態に係る鋳片加熱装置が適用される連続鋳造設備の説明図である。
図2】本発明の第1の実施の形態に係る連続鋳造設備の鋳片加熱装置に設けられた加熱コイルの斜視図である。
図3】同鋳片加熱装置に設けられた加熱コイルの第1、第2の上直線群及び第1、第2の側直線群の各縦線の配置状態を示す説明図である。
図4】同鋳片加熱装置によって加熱された鋳片の上コーナー領域の温度分布を示すグラフである。
図5】本発明の第2の実施の形態に係る連続鋳造設備の鋳片加熱装置に設けられた加熱コイルの第1、第2の上直線群及び第1、第2の側直線群の各縦線の配置状態を示す説明図である。
図6】同鋳片加熱装置によって加熱された鋳片の上コーナー領域の温度分布を示すグラフである。
図7】実施例に係る鋳片加熱装置において、(A)は加熱コイルに流す電流の方向を示す説明図、(B)は加熱コイルの上直線群及び側直線群の配置を示す説明図、(C)は鋳片の上コーナー領域に発生する誘導電流の方向を示す説明図である。
図8】実施例の鋳片加熱装置で加熱された鋳片の上コーナー領域の温度分布を示すグラフである。
図9】従来例に係る鋳片加熱装置において、(A)は加熱コイルに流す電流の方向を示す説明図、(B)は加熱コイルの直線部の配置を示す説明図、(C)は鋳片の上コーナー領域に発生する誘導電流の方向を示す説明図である。
図10】従来例の鋳片加熱装置で加熱された鋳片の上コーナー領域の温度分布を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1に示すように、本発明の第1、第2の実施の形態に係る連続鋳造設備の鋳片加熱装置10、11(以下、単に鋳片加熱装置10、11という)は、連続鋳造設備12の湾曲した経路を通過して円弧状に曲がった鋳片13を曲げ戻して直線状にする矯正帯14の手前で、鋳片13の進行方向(進行速度は、例えば0.4〜2.0m/分)に沿って配置された一定の加熱長さLを有する導体からなる加熱コイル15、16によって、鋳片13の左右の上コーナー領域17、18(図2図5参照)を進行方向に沿って所定長さ誘導加熱する装置である。
【0017】
なお、符号19は鋳片13を鋳造する鋳型、符号20は鋳型19から送り出される鋳片13を進行方向に沿って湾曲させながらガイドする複数の上下対となった支持ロール、符号21は矯正帯14に配置されて湾曲した鋳片13を直線状に曲げ戻す矯正機、符号22は矯正機21に設けられた複数の矯正ロールである。
ここで、加熱コイル15、16の加熱長さLは、例えば1〜4mである。この加熱長さLは、最終の支持ロール20と最初の矯正ロール22との間の距離の制約を受ける。
【0018】
第1の実施の形態に係る鋳片加熱装置10の加熱コイル15は、図2図3に示すように、鋳片13の左の上コーナー領域17と右の上コーナー領域18の上方にそれぞれ鋳片13と隙間を有して平行配置された複数本の第1、第2の上直線群23、24と、鋳片13の左右の上コーナー領域17、18の側方にそれぞれ鋳片13と隙間を有して平行配置された複数本の第1、第2の側直線群25、26とを有している。ここで、第1、第2の上直線群23、24は、平面視して鋳片13の左右端より内側にあって、第1、第2の側直線群25、26は、側面視して鋳片13の上端より下側にある。
【0019】
そして、第1の上直線群23は、左の上コーナー領域17の鋳片上面部Pに対向配置され、鋳片上面部Pと鋳片上面部Pに連接する鋳片側部Qで形成される角部Tから鋳片13の幅方向中央側に鋳片13の進行方向に沿って並べて配置される複数、例えば4つの縦線23a、23b、23c、23dを有し、第1の側直線群25は、鋳片側部Qに対向配置され、角部Tから鋳片13の厚み方向中央側に鋳片13の進行方向に沿って並べて配置される複数、例えば4つの縦線25a、25b、25c、25dを有している。
【0020】
また、第2の上直線群24は、右の上コーナー領域18の鋳片上面部Rに対向配置され、鋳片上面部Rと鋳片上面部Rに連接する鋳片側部Sで形成される角部Vから鋳片13の幅方向中央側に鋳片13の進行方向に沿って並べて配置される複数、例えば5つの縦線24a、24b、24c、24d、24eを有し、第2の側直線群26は、鋳片側部Sに対向配置され、角部Vから鋳片13の厚み方向中央側に鋳片13の進行方向に沿って並べて配置される複数、例えば5つの縦線26a、26b、26c、26d、26eを有している。
【0021】
ここで、縦線24a及び縦線26eは、例えば、加熱コイル15の長手方向中央部から鋳片13の進行方向上流側の範囲に配置され、縦線24e及び縦線26aは、例えば、加熱コイル15の長手方向中央部から鋳片13の進行方向下流側の範囲に配置されている。このため、右の上コーナー領域18の鋳片上面部Rには、加熱コイル15の長手方向中央部を除いて、鋳片13の進行方向に沿って4つの縦線24a、24b、24c、24d、又は4つの縦線24b、24c、24d、24eが対向配置され、上コーナー領域18の鋳片側部Sには、加熱コイル15の長手方向中央部を除いて、鋳片13の進行方向に沿って4つの縦線26a、26b、26c、26d、又は4つの第2の側直線26b、26c、26d、26eが対向配置される。なお、図3は、右の上コーナー領域18の鋳片上面部Rに縦線24a〜24d、鋳片側部Sに縦線24b〜24eがそれぞれ対向配置された状態を示している。
【0022】
また、加熱コイル15は、図2に示すように、第1の上直線群23の各縦線23a〜23d及び第2の上直線群24の各縦線24a〜24dの長手方向一側(例えば鋳片13の進行方向上流側)に鋳片13の進行方向に交差(例えば直交)させて並べて配置されて、各縦線23a〜23d及び各縦線24a〜24dの長手方向一側端(例えば鋳片13の進行方向上流端)同士を連結する横線27a、27b、27c、27dを備えた第1の連結線群27と、第1の上直線群23の各縦線23a〜23d及び第2の上直線群24の各縦線24b〜24eの長手方向他側(例えば鋳片13の進行方向下流側)に鋳片13の進行方向に交差(例えば直交)させて並べて配置されて、各縦線23a〜23d及び各縦線24b〜24eの長手方向他側端(例えば鋳片13の進行方向下流端)同士を連結する横線28a、28b、28c、28dを備えた第2の連結線群28とを有している。
これにより、第1、第2の上直線群23、24において、縦線24aと縦線23a、縦線23aと縦線24b、縦線24bと縦線23b、縦線23bと縦線24c、縦線24cと縦線23c、縦線23cと縦線24d、縦線24dと縦線23d、縦線23dと縦線24eは、それぞれ直列に連結している。
【0023】
更に、加熱コイル15は、図2に示すように、第1の側直線群25の各縦線25a〜25d及び第2の側直線群26の各縦線26b〜26eの長手方向一側(例えば鋳片13の進行方向上流側)に鋳片13を跨いで並べて配置されて、各縦線25a〜25d及び各縦線26b〜26eの長手方向一側端(例えば鋳片13の進行方向上流端)同士を連結する横線29a、29b、29c、29dを備えた第3の連結線群29と、第1の側直線群25の各縦線25a〜25d及び第2の側直線群26の各縦線26a〜26dの長手方向他側(例えば鋳片13の進行方向下流側)に鋳片13を跨いで並べて配置されて、各縦線25a〜25d及び各縦線26a〜26dの長手方向他側端(例えば鋳片13の進行方向下流端)同士を連結する横線30a、30b、30c、30dを備えた第4の連結線群30とを有している。
これにより、第1、第2の側直線群25、26において、縦線26aと縦線25a、縦線25aと縦線26b、縦線26bと縦線25b、縦線25bと縦線26c、縦線26cと縦線25c、縦線25cと縦線26d、縦線26dと縦線25d、縦線25dと縦線26eは、それぞれ直列に連結している。
【0024】
そして、第2の上直線群24の上流側の最も外側に配置された縦線24aの下流端と、第2の側直線群26の下流側の最も上側に配置された縦線26aの上流端は、連絡線31を介して接続されている。これにより、第1、第2の上直線群23、24、第1、第2の側直線群25、26、及び第1〜第4の連結線群27〜30は直列に連結している。また、第2の上直線群24の下流側の最も中央側に配置された縦線24eの上流端と、第2の側直線群26の上流側の最も下側に配置された縦線26eの下流端には、それぞれ図示しない電源ケーブルに接続されるリード線部32、33が接続されている。
【0025】
そして、リード線部32、33を介して加熱コイル15に一つの電源から電力を供給すると、鋳片13の左の上コーナー領域17に配置した第1の上直線群23及び第1の側直線群25と、鋳片13の右の上コーナー領域18に配置した第2の上直線群24及び第2の側直線群26には、逆方向に電流を流すことができる。また、第1の上直線群23と第1の側直線群25にはそれぞれ同一方向の電流を流すことができ、第2の上直線群24と第2の側直線群26にはそれぞれ同一方向の電流を流すことができる。更に、第1、第2の上直線群23、24、第1、第2の側直線群25、26は直列に連結しているので、第1、第2の上直線群23、24、第1、第2の側直線群25、26を流れる電流の強さは同一となる。
なお、鋳片13と第1、第2の上直線群23、24及び第1、第2の側直線群25、26の隙間、鋳片13と第1〜第4の連結線群27〜30の隙間には、それぞれ図示しない耐火材料(例えば、耐火煉瓦、耐火断熱ボード、耐火ブランケット等)が配置されている。
【0026】
図3に示すように、縦線23a〜23d及び縦線25a〜25dは、角部Tからそれぞれ距離を設けて配置され、縦線24a〜24d及び縦線26b〜26eは、角部Vからそれぞれ距離を設けて配置されている。そして、縦線23a〜23d、24a〜24d、25a〜25d、26b〜26eを、例えば銅製の角パイプで形成する場合、角部T、Vに最近接する縦線23a、24aの側面(外側端)と角部T、Vとの距離aは、例えば0を超え50mm以下であり、角部T、Vに最近接する縦線25a、26の側面(上端)と角部T、Vとの距離bは、例えば0を超え50mm以下である。なお、鋳片上面部Rに縦線24b〜24eが対向配置し、鋳片側部Sに縦線26a〜26dが対向配置している場合は、角部Vに最近接する縦線24bの側面と角部Vとの距離がaであり、角部Vに最近接する縦線26aの側面と角部Vとの距離がbである。
【0027】
続いて、本発明の第1の実施の形態に係る鋳片加熱装置10を用いた連続鋳造設備における鋳片加熱方法(以下、単に鋳片加熱方法という)について説明する。
鋳片加熱装置10を用いた鋳片加熱方法は、図1図3に示すように、鋳片13の左右の上コーナー領域17、18に、左右の上コーナー領域17、18と隙間を設けて加熱コイル15を配置し、加熱コイル15に高周波電流を流して鋳片13の左右の上コーナー領域17、18を誘導加熱する方法であって、加熱コイル15は、1)鋳片13の左右の上コーナー領域17、18の上方にそれぞれ鋳片13と隙間を有して平行配置された複数本の第1、第2の上直線群23、24と、2)鋳片13の左右の上コーナー領域17、18の側方にそれぞれ鋳片13と隙間を有して平行配置された複数本の第1、第2の側直線群25、26と、3)第1、第2の上直線群23、24と、第1、第2の側直線群25、26の各縦線23a〜23d、24a〜24e、25a〜25d、26a〜26eをそれぞれ直列に連結する横線27a〜27d、28a〜28d、29a〜29d、30a〜30dを有する第1〜第4の連結線群27〜30を有している。
【0028】
ここで、第1の上直線群23は、左の上コーナー領域17の鋳片上面部Pに対向配置され、第1の側直線群25は、鋳片側部Qに対向配置されている。また、第2の上直線群24は、右の上コーナー領域18の鋳片上面部Rに対向配置され、第2の側直線群26は、鋳片側部Sに対向配置されている。そして、縦線24a及び縦線26eを、例えば、加熱コイル15の長手方向中央部から鋳片13の進行方向上流側の範囲に配置し、縦線24e及び縦線26aを、例えば、加熱コイル15の長手方向中央部から鋳片13の進行方向下流側の範囲に配置する。
【0029】
これによって、右の上コーナー領域18の鋳片上面部Rに対して、加熱コイル15の長手方向中央部を除いて、鋳片13の進行方向に沿って4つの縦線24a〜24d又は4つの縦線24b〜24eを対向配置することができる。また、右の上コーナー領域18の鋳片側部Sに対して、加熱コイル15の長手方向中央部を除いて、鋳片13の進行方向に沿って4つの縦線26a〜26d又は4つの縦線26b〜26eを対向配置することができる。
【0030】
前述したように、第1、第2の上直線群23、24、第1、第2の側直線群25、26は、第1〜第4の連結線群27〜30を介して直列に連結され、縦線24eの上流端と縦線26eの下流端にそれぞれ図示しない電源ケーブルに接続されるリード線部32、33を接続して電流を流すと、第1の上直線群23と第1の側直線群25に、それぞれ同一方向の電流を流すことができ、第2の上直線群24と第2の側直線群26に、それぞれ同一方向の電流を流すことができる。これにより、鋳片13の左右の上コーナー領域17、18を効率的に加熱することが可能になる。
【0031】
図2図3に示す加熱コイル15を用いて、加熱目標温度をy℃として、連続鋳造された進行中の鋳片13を加熱したときの鋳片13の上面温度分布の計算予測値を求めた。なお、鋳片13の断面サイズは、幅が500mm、厚みが300mmとした。図4に、鋳片13の角部T、Vから鋳片13の幅方向中央部までの範囲の上面温度分布を示す。
【0032】
図4から、鋳片13の上面温度分布に大きな変動は認められず、鋳片13の上コーナー領域17、18における温度分布を平均化できることが確認され、上コーナー領域17、18に発生する温度分布に基づく熱応力(熱歪み)を小さくできる。このため、割れ易い鋼種(高合金鋼種)の鋳片を加熱コイル15で加熱する際に、鋳片の表面割れの危険性を低減することができる。
【0033】
また、鋳片13の角部T、Vが最高温度(y℃より130℃高い)となり、鋳片13の上面では、角部T、Vから鋳片幅方向中央側に寄った位置に最低温度(y℃より30℃高い)の部位が存在し、鋳片幅方向中央部に進むにつれて温度は徐々に回復し一定温度(y℃より80℃高い)に到達することが判る。そして、最大温度差は、100℃となる。
【0034】
ここで、連続鋳造設備12の矯正帯14で鋳片13を曲げ戻して直線状にする際に加わる外部歪の最大値は0.25%程度であるため、鋳片13を加熱コイル15で加熱する際の鋳片13の表面割れの危険性を回避するには、鋳片13を加熱コイル15で加熱する際の熱歪が0.25%以下になるように加熱条件を設定すればよい。なお、0.25%の熱歪が発生する際の温度差は、鋳片13の線熱膨張係数を1.51×10−5と仮定すると、約150℃となり、図4から温度差は100℃と推定されるので、加熱コイル15で鋳片13を加熱する際の鋳片13の表面割れの危険性は回避できると考えられる。
【0035】
本発明の第2の実施の形態に係る鋳片加熱装置11の加熱コイル16は、図5に示すように、第1の実施の形態に係る鋳片加熱装置10の加熱コイル15と比較して、第1、第2の上直線群34、35の一部は、平面視して鋳片13の両端より外側にあって、第1、第2の側直線群36、37の一部は、側面視して鋳片13の上端より上側にあることが特徴となっている。以下、詳細に説明する。
【0036】
第1の上直線群34は、左の上コーナー領域17の鋳片上面部Pに対向して平行配置された複数本、例えば4つの縦線34a、34b、34c、34dを有し、縦線34a〜34dは、平面視して角部Tより外側50mmの範囲に少なくとも1つ(ここでは縦線34a)配置されている。そして、第1の側直線群36は、鋳片側部Qに対向して平行配置された複数本、例えば3つの縦線36a、36b、36cを有し、縦線36a〜36cは、側面視して角部Tより上側50mmの範囲に少なくとも1つ(ここでは縦線36a)配置されている。
【0037】
また、第2の上直線群35は、右の上コーナー領域18の鋳片上面部Rに対向して平行配置された複数本、例えば4つの縦線35a、35b、35c、35d、及び図示しない1本の縦線を有し、第2の側直線群37は、鋳片側部Sに対向して平行配置された複数本、例えば3つの縦線37a、37b、37c、及び図示しない1本の縦線を有している。そして、平面視して角部Vより外側50mmの範囲に、縦線35a〜35dと図示しない1本の縦線のうち少なくとも1つ(ここでは縦線35a)が配置され、側面視して角部Vより上側50mmの範囲に、縦線37a〜37cと図示しない1本の縦線のうち少なくとも1つ(ここでは縦線37a)が配置されている。
【0038】
このように配置し、第1の上直線群34と第1の側直線群36に、それぞれ同一方向の電流を流すことで、加熱コイル16で鋳片13の角部(左の上角部)Tを集中的に加熱することができる。また、第2の上直線群35と第2の側直線群37に、それぞれ同一方向の電流を流すことができ、加熱コイル16で鋳片13の角部(右の上角部)Vを集中的に加熱することができる。
【0039】
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る鋳片加熱装置11を用いた連続鋳造設備における鋳片加熱方法(以下、単に鋳片加熱方法という)について説明する。ここで、鋳片加熱装置11を用いた鋳片加熱方法は、鋳片加熱装置10を用いた鋳片加熱方法と比較して、鋳片加熱装置11に設けられた加熱コイル16の鋳片13に対する配置方法が、鋳片加熱装置10に設けられた加熱コイル15の鋳片13に対する配置方法と異なっていることが特徴となっている。このため、加熱コイル16による基本的な作用についての説明は省略し、加熱コイル16の鋳片13に対する配置の影響について説明する。
【0040】
縦線34a〜34dは、平面視して角部Tより外側50mmの範囲に少なくとも1つ配置され、縦線36a〜36cは、側面視して角部Tより上側50mmの範囲に少なくとも1つ配置されている。一方、縦線35a〜35d及び図示しない1本の縦線は、平面視して角部Vより外側50mmの範囲に少なくとも1つ配置され、縦線37a〜37c及び図示しない1本の縦線は、側面視して角部Vより上側50mmの範囲に少なくとも1つ配置されている。
【0041】
加熱コイル16の第1の上直線群34及び第1の側直線群36を左の上コーナー領域17に集中的に配置し、第2の上直線群35及び第2の側直線群37を右の上コーナー領域18に集中的に配置することによって、左右の上コーナー領域17、18の角部T、Vの温度を積極的に上昇させることができる。これにより、角部T、Vからの伝熱により左右の上コーナー領域17、18を昇温することが可能になり、少ない消費電力量で鋳片13を効率的に昇温することができる。
【0042】
図5に示す加熱コイル16を用いて、加熱目標温度をy℃として、連続鋳造された進行中の鋳片13を加熱したときの鋳片13の上面温度分布の計算予測値を求めた。なお、鋳片13の断面サイズは、幅が500mm、厚みが300mmとした。図6に、鋳片13の角部T、Vから鋳片13の幅方向中央部までの範囲の上面温度分布を示す。
図6から、上面温度分布は、角部T、Vで最大となり、鋳片13の上面では、角部T、Vから鋳片幅方向中央部に進むにつれて低下し、y℃(最低温度)に到達することが判る。そして、最大温度差は、約550℃となる。
【0043】
図6に示すように、鋳片加熱装置11を用いた鋳片13の加熱では、角部T、Vの温度を積極的に上昇させるため、左右の上コーナー領域17、18に発生する温度差が大きくなって、加熱コイル16の加熱時に発生する熱応力(熱歪み)が増大して、鋳片13の表面割れの危険性は上昇する。このため、加熱コイル16を備えた鋳片加熱装置11は、割れ難い鋼種(低合金鋼種)の鋳片に適用することが好ましい。これによって、割れ難い鋼種(低合金鋼種)の鋳片の加熱に要する加熱コストを低減することができる。
【実施例】
【0044】
図7(A)、(B)に示すように、第1の実施の形態の鋳片加熱装置10(加熱コイル15)を用いて、鋳片の上表面の最低温度を目標温度y℃とするのに必要な加熱コイルに流す電流を計算から求めた。また、最低温度がy℃となる場合における鋳片の角部から鋳片の幅方向中央部までの範囲の上面温度分布を計算から求めた。
【0045】
ここで、加熱コイルにおいて、第1の上直線群と第1の側直線群には、それぞれ同一方向の電流が流れ、第2の上直線群と前記第2の側直線群には、それぞれ同一方向の電流が流れる。このため、鋳片の左右の上コーナー領域に流れる誘導電流は、図7(C)に示すように、角部に近づいても打ち消されない。
【0046】
鋳片の上表面の最低温度をy℃とするのに必要な電流(コイル電流)は、2000Aとなった。
鋳片の上面温度分布は図8に示すようになった。鋳片上面の最大温度は鋳片の角部に生じ、y℃より100℃高くなった。また、鋳片上面の最低温度(y℃)は、側面視して角部から鋳片幅方向中央側の位置に現れた。なお、この温度分布に必要な発生熱量は250kWであった。
【0047】
比較例として、図9(A)、(B)に示すように、従来例の加熱コイル(特許文献1と同一形態の加熱コイルであって、鋳片の左右の上コーナー領域をそれぞれ集中的に加熱できる加熱コイル)を用いて、鋳片の上面表面の最低温度が目標温度y℃とするのに必要な加熱コイルに流す電流を計算から求めた。また、最低温度がy℃となる場合における鋳片の角部から鋳片の幅方向中央部までの範囲の上面温度分布を計算から求めた。
【0048】
ここで、比較例の加熱コイルにおいては、上直線群の縦線に流れる電流と、側直線群の縦線に流れる電流は、反対方向になる。このため、鋳片の左右の上コーナー領域に流れる誘導電流は、図9(C)に示すように角部に近づくほど打消し合う。
【0049】
鋳片の上表面の最低温度をy℃とするのに必要な電流(コイル電流)は、4000Aとなった。
鋳片の上面温度分布は図10に示すようになった。鋳片上面の最大温度は、平面視して角部から鋳片幅方向中央側に寄った位置に現れ、y℃より120℃高くなった。また、鋳片上面の最低温度(y℃)は、最大温度発生位置より更に鋳片幅方向中央側に寄った位置に現れた。なお、この温度分布に必要な発生熱量は150kWであった。
【0050】
以上のように、鋳片上面の全加熱対象範囲で目標温度を達成するのに、従来例の加熱コイルを使用すると4000Aの電流が必要であるのに対し、本発明の加熱コイルを使用すると必要電流は2000Aとなった(即ち、2000Aの電流削減となった)。また、発生熱量に関しても、従来例の加熱コイルを試用した場合の発生熱量が150kWであるのに対して、本発明の加熱コイルを使用すると発生熱量は250kWとなって大きく上回った。
これにより、本発明の加熱コイルを用いると、鋳片の左右の上コーナー領域を効率的に加熱できることが定量的に確認できた。
【0051】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、加熱コイルの第1の上直線群の各縦線と第2の上直線群の各縦線を第1、第2の連結線群の各横線でそれぞれ直列に連結し、第1の側直線群の各縦線と第2の側直線群の各縦線を第3、第4の連結線群の各横線でそれぞれ直列に連結し、第1の上直線群及び第1の側直線群と、第2の上直線群及び第2の側直線群とに逆方向の電流を流すようにすることもできる。
また、鋳片の左右の上コーナー領域の上方にそれぞれ鋳片と隙間を有して1本の縦線からなる第1、第2の上直線群を平行配置し、鋳片の左右の上コーナー領域の側方にそれぞれ鋳片と隙間を有して1本の縦線からなる第1、第2の側直線群を平行配置し、第1の上直線群と第1の側直線群とにそれぞれ同一方向の電流を流し、第2の上直線群と第2の側直線群にそれぞれ同一方向の電流を流すようにすることもできる。
【符号の説明】
【0052】
10、11:鋳片加熱装置、12:連続鋳造設備、13:鋳片、14:矯正帯、15、16:加熱コイル、17:左の上コーナー領域、18:右の上コーナー領域、19:鋳型、20:支持ロール、21:矯正機、22:矯正ロール、23:第1の上直線群、23a、23b、23c、23d:縦線、24:第2の上直線群、24a、24b、24c、24d、24e:縦線、25:第1の側直線群、25a、25b、25c、25d:縦線、26:第2の側直線群、26a、26b、26c、26d、26e:縦線、27:第1の連結線群、27a、27b、27c、27d:横線、28:第2の連結線群、28a、28b、28c、28d:横線、29:第3の連結線群、29a、29b、29c、29d:横線、30:第4の連結線群、30a、30b、30c、30d:横線、31:連絡線、32、33:リード線部、34:第1の上直線群、34a、34b、34c、34d:縦線、35:第2の上直線群、35a、35b、35c、35d:縦線、36:第1の側直線群、36a、36b、36c:縦線、37:第2の側直線群、37a、37b、37c:縦線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10