(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5723807
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】POS端末
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20150507BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20150507BHJP
【FI】
G06F1/00 312H
G07G1/01 301Z
G07G1/01 301C
【請求項の数】5
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-39169(P2012-39169)
(22)【出願日】2012年2月24日
(65)【公開番号】特開2013-175051(P2013-175051A)
(43)【公開日】2013年9月5日
【審査請求日】2013年3月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100159651
【弁理士】
【氏名又は名称】高倉 成男
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100172580
【弁理士】
【氏名又は名称】赤穂 隆雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】江岡 健二
【審査官】
西村 直史
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭63−253427(JP,A)
【文献】
特開平08−030353(JP,A)
【文献】
特開平08−339239(JP,A)
【文献】
特開2003−058276(JP,A)
【文献】
実開昭62−034478(JP,U)
【文献】
実開昭61−138028(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
G07G 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に設置される機器本体と、
この機器本体の上面部に支持部を介して回動自在に支持され、前記機器本体の上面部に沿って倒れ、画面が表向きに配置される第1の状態と該機器本体の上面部から前記支持部を中心として起立して画面が外向きに配置される第2の状態とに姿勢を変更するタッチパネル式表示部と、
このタッチパネル式表示部の反支持部側の端部に設けられた第1の支持片と、
この第1の支持片が近接する前記機器本体の端部に設けられた第2の支持片とを具備し、
前記タッチパネル式表示部を起立させて第2の状態にしたのち、前記支持部が上部側になるように前記機器本体を垂直状態に起立させて前記第1及び第2の支持片により前記設置面上に支持することを特徴とするPOS端末。
【請求項2】
前記第1及び第2の支持片は、前記タッチパネル式表示部及び前記機器本体に回動自在に支持され、回動されることにより外方に突出されて設置面に沿うことを特徴とする請求項1記載のPOS端末。
【請求項3】
前記タッチパネル式表示部の起立時に、前記タッチパネル式表示部の前記画面上の表示画像が上下逆向きになる場合には、該表示画像の上下の向きを反転制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項2記載のPOS端末。
【請求項4】
前記タッチパネル式表示部の起立角度を検出するセンサを備え、
前記制御部は、前記センサが所定角度以上を検出するのに基づいて前記タッチパネル式表示部の前記画面上の表示画像の上下の向きを反転制御することを特徴とする請求項3記載のPOS端末。
【請求項5】
前記制御部は、前記機器本体の垂直状態での設置時に、前記タッチパネル式表示部の前記画面上の表示画像が上下逆向きになる場合には、該表示画像の上下の向きを反転制御することを特徴とする請求項3または4の何れか一項に記載のPOS端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
POS端末に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器、例えば、POS(Point of Sales)端末では、その機器本体の上面部側にチルト機構を有したディスプレイを備え、このディスプレイの角度を所望する角度に調整できるようになっている。
【0003】
このPOS(Point of Sales)端末は、通常、カウンタなどのテーブル上にその機器本体が水平な状態で設置されている。
【0004】
しかしながら、POS(Point of Sales)端末は、その奥行き方向の寸法が長く、テーブル上における専有スペースが大きくなるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−43978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする課題は、占有スペースを大きく必要とすることなく、設置できるようにした
POS端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、実施の形態は、設置面に設置される機器本体と、この機器本体の上面部に支持部を介して回動自在に支持され、前記機器本体の上面部に沿って倒れ、画面が表向きに配置される第1の状態と該
機器本体の上面部から前記支持部を中心として起立して画面が外向きに配置される第2の状態とに姿勢を変更するタッチパネル式表示部と、このタッチパネル式表示部の反支持部側の端部に設けられた第1の支持片と、この第1の支持片が近接する前記機器本体の端部に設けられた第2の支持片とを具備し、前記タッチパネル式表示部を起立させて第2の状態にしたのち、前記支持部が上部側になるように前記機器本体を垂直状態に起立させて前記第1及び第2の支持片により前記設置面上に支持する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1の実施形態であるPOS端末を示す斜視図。
【
図2】
図1のPOS端末を一部破断面して示す側面図。
【
図3】
図2のタッチパネル式表示部を起立させた状態を示す側面図。
【
図4】
図2のタッチパネル式表示部の画像表示を反転制御する制御系を示すブロック図。
【
図5】
図1のPOS端末を垂直に設置した状態を示す斜視図。
【
図6】
図5のPOS端末を第1及び第2の支持片により設置面上に支持した状態を示す図。
【
図7】第2の実施形態であるPOS端末を示す側面図。
【
図8】
図7のタッチパネル式表示部を起立させた状態を示す側面図。
【
図9】
図7のPOS端末を第1及び第2の支持片により設置面上に垂直に支持した状態を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態である電子機器としてのPOS端末が水平に設置された状態を示す斜視図で、
図2はその側面図である。
【0010】
POS端末は機器本体1を備え、この機器本体1の上面部は傾斜面となっており、この傾斜する上面部にタッチパネル式表示部2が設けられている。
【0011】
上記タッチパネル式表示部2は、機器本体1の後部側に
図2に示すように支持部としてのチルト機構3を介して機器本体1に回動自在に支持されている。
【0012】
タッチパネル式表示部2は、
図1、
図2に示すように、機器本体1の上面部に沿って倒れる第1の状態、或いは、
図3に示すように、チルト機構3を中心にして回動されて起立する第2の状態に姿勢が切り替えられるようになっている。
【0013】
即ち、タッチパネル式表示部2は、店員によって使用される場合には、
図1、
図2に示すように、機器本体1の上面部に沿って倒れる第1の状態、顧客によって使用される場合には、
図3に示すように起立する第2の状態に切り替えられるようになっている。
【0014】
また、タッチパネル式表示部2には、そのチルト機構3の近傍に位置して被検出片5が回動自在に取り付けられている。この被検出片5はタッチパネル式表示部2の回動に基づいて機器本体1内に出入されるようになっている。機器本体1内には、被検出片5の出入路6が設けられ、さらに、この出入路6に出入される被検出片5を検出するためのチルト角度センサ(センサ)8が設けられている。このチルト角度センサ8は、発光素子9とこの発光素子9から発光された光を受光する受光素子10とからなる。
【0015】
チルト角度センサ8の受光素子10は
図4に示すように制御部12に接続され、制御部12は受光素子10が光を受光するか否かに基づいてタッチパネル式表示部2が所定角度以上開放されたか否かを判別するようになっている。
【0016】
即ち、機器本体1が
図3に示すように、水平状態で設置されてタッチパネル式表示部2が上方に回動され、その被検出片5が出入路6から脱出すると、発光素子9から発光された光が受光素子10により受光される。この受光により制御部12は、タッチパネル式表示部2が所定角度以上開放されたと判断し、タッチパネル式表示部2に表示される画像の上下を反転させるようになっている。これにより、店員にとっても顧客にとっても画面の表示内容が読み取り易くなっている。
【0017】
また、タッチパネル式表示部2の反チルト機構側には、
図2に示すように第1の支持片14が設けられ、さらに、第1の支持片14が近接する機器本体1の端部側には第2の支持片15が設けられている。第1及び第2の支持片14,15は支軸14a,15aによって回動自在に支持され、矢印a方向に回動されることにより外方に突出され、矢印b方向に回動されることににより初期位置に復帰されるようになっている。
【0018】
上記したPOS端末は、その設置面の広さに応じて、即ち、広い場合には、
図1、
図2に示すように水平な状態で設置され、狭い場合には、
図5、
図6に示すように、垂直な状態で設置されるようになっている。
【0019】
次に、POS端末を垂直な状態に設置する場合について説明する。
【0020】
まず、
図1、
図2に示す状態から、タッチパネル式表示部2の手前側の端部に手を掛けて上方に持ち上げる。これにより、タッチパネル式表示部2が
図3に示すようにチルト機構3を中心にして上方に回動されて起立する。こののち、
図5及び
図6に示すように、機器本体1をチルト機構3側が上部側に位置するように起立させて垂直状態にして設置面Sに設置する。ついで、タッチパネル式表示部2の第1の支持片14、及び機器本体1の第2の支持片15をそれぞれ矢印で示すように回動させて外方に突出させて設置面Sに沿わせる。これにより、POS端末は、第1及び第2の支持片14,15により、設置面S上に安定的に支持されることになる。
【0021】
なお、この垂直状態での設置時には、タッチパネル式表示部2に表示される画像の上下は再度反転されて表示内容が読み取り易くされる。
【0022】
上記したように、この実施の形態によれば、POS端末を設置面S上に垂直状態で設置することができ、狭い占有スペースでの設置が可能になる。
【0023】
(第2の実施形態)
図7乃至
図9は第2の実施形態を示すものである。
【0024】
なお、上記した第1の実施形態と同一部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0025】
上記した第1の実施形態では、タッチパネル式表示部2の上部側をチルト機構3により回動自在に支持したが、この第2の実施形態では、タッチパネル式表示部2の下部側をチルト機構3により回動自在に支持している。
【0026】
タッチパネル式表示部2は
図8に示すように、チルト機構3を中心として上方へ回動されて起立するようになっている。
【0027】
タッチパネル式表示部2の反チルト機構側の端部には第1の支持片21が支軸21aを介して回動自在に設けられ、この第1の支持片21が近接する機器本体1の端部側には、第2の支持片22が支軸22aを介して回動自在に設けられている。
【0028】
POS端末は設置面Sの広さに応じて、即ち、広い場合には、
図7に示すように水平な状態で設置され、狭い場合には、
図9に示すように、垂直な状態で設置されるようになっている。
【0029】
次に、POS端末を垂直な状態で設置する場合について説明する。
【0030】
まず、
図7に示す状態から、タッチパネル式表示部2の上部側に手を掛けて上方に持ち上げる。これにより、タッチパネル式表示部2が
図8に示すようにチルト機構3を中心にして上方に回動されて起立する。こののち、
図9に示すように、チルト機構3側が上部側になるように機器本体1を起立させて垂直状態にして設置面Sに設置する。ついで、タッチパネル式表示部2から第1の支持片21、機器本体1から第2の支持片22をそれぞれ矢印で示すように回動させて外部に突出させて設置面Sに沿わせる。これにより、POS端末は、第1及び第2の支持片14,15により、設置面S上に安定的に支持されることになる。
【0031】
この第2の実施形態によっても、上記第1の実施形態と同様に狭い設置スペースでの設置が可能となる。
【0032】
なお、この第2の実施形態においては、タッチパネル式表示部2が
図8に示すようにチルト機構3を中心にして上方に回動されて起立された場合には、表示される画像の上下の向きは反転されることがなく、
図9に示すように、垂直な状態で設置された場合に、上下の向きを反転して画面の表示内容を読み取り易くしている。
【0033】
また、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0034】
S…設置面、1…機器本体、2…タッチパネル式表示部、3…チルト機構(支持部)、8…チルト角度センサ(センサ)、12…制御部、14,21…第1の支持片、15、22…第2の支持片。