特許第5723949号(P5723949)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5723949抽選通知装置、抽選通知方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5723949
(24)【登録日】2015年4月3日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】抽選通知装置、抽選通知方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/42 20060101AFI20150507BHJP
   H04M 11/08 20060101ALI20150507BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20150507BHJP
【FI】
   H04M3/42 Z
   H04M11/08
   G06Q50/10 170
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-219648(P2013-219648)
(22)【出願日】2013年10月22日
(65)【公開番号】特開2015-82741(P2015-82741A)
(43)【公開日】2015年4月27日
【審査請求日】2013年10月22日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年8月28日、ウェブサイトのアドレス:http://fantajikan.com/teldra/及びhttp://fantajikan.com/teldra/smp/about.htmlにて発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年9月10日、東京都内のNTT関連ビル数十か所にて発表
(73)【特許権者】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】高波 光洋
(72)【発明者】
【氏名】黒田 晴美
【審査官】 山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−275234(JP,A)
【文献】 特開2012−099991(JP,A)
【文献】 特開2008−003643(JP,A)
【文献】 特開2013−141066(JP,A)
【文献】 特開2005−150965(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00− 7/16
11/00−11/10
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発信者からの所定の電話番号への発信に係る着信呼情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された着信呼情報から抽選を行って、当選者を選定する抽選手段と、
前記抽選手段により選定された当選者の着信呼情報に基づいて、当該当選者の利用者端末にメッセージを送信するメッセージ送信手段と、
前記メッセージに基づき前記利用者端末から受信した利用者情報を利用者情報記憶手段に格納する利用者情報登録手段とを備える抽選通知装置であって、
前記メッセージ送信手段は、前記抽選通知装置のアドレス情報を含むメッセージを前記当選者の利用者端末に送信し、
当該利用者端末から前記アドレス情報に基づきアクセスを受け、当該利用者端末に利用者情報登録画面情報を提供する手段
を備えることを特徴とする抽選通知装置
【請求項2】
前記抽選通知装置にネットワーク接続された抽選実施者端末からの要求に基づいて、前記利用者情報記憶手段に格納された利用者情報を当該抽選実施者端末に提供する手段
を備えることを特徴とする請求項1に記載の抽選通知装置。
【請求項3】
前記メッセージ送信手段は、前記着信呼情報における発信電話番号を用いて前記利用者端末にメッセージを送信する
請求項1又は2に記載の抽選通知装置。
【請求項4】
前記抽選通知装置は、予め設定される抽選設定情報を格納する抽選設定情報記憶手段を備え、前記抽選手段は、当該抽選設定情報に基づく抽選方法で抽選を行う
ことを特徴とする請求項1ないしのうちいずれか1項に記載の抽選通知装置。
【請求項5】
前記抽選通知装置の抽選設定情報記憶手段において再抽選を行うことを示す情報が設定されている場合に、前記抽選手段は、当選済み着信呼情報を除いた着信呼情報に対する再抽選を行う
ことを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の抽選通知装置。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の抽選通知装置として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
通信ネットワークを介して利用者端末と通信可能な抽選通知装置が実行する抽選通知方法であって、
複数の発信者からの所定の電話番号への発信に係る着信呼情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された着信呼情報から抽選を行って、当選者を選定する抽選ステップと、
前記抽選ステップにより選定された当選者の着信呼情報に基づいて、当該当選者の利用者端末にメッセージを送信するメッセージ送信ステップと、
前記メッセージに基づき前記利用者端末から受信した利用者情報を利用者情報記憶手段に格納する利用者情報登録ステップとを備え
前記メッセージ送信ステップにおいて、前記抽選通知装置は、当該抽選通知装置のアドレス情報を含むメッセージを前記当選者の利用者端末に送信し、当該利用者端末から前記アドレス情報に基づきアクセスを受け、当該利用者端末に利用者情報登録画面情報を提供する
ことを特徴とする抽選通知方法。
【請求項8】
前記抽選通知装置の抽選設定情報記憶手段において再抽選を行うことを示す情報が設定されている場合に、前記抽選通知装置は、当選済み着信呼情報を除いた着信呼情報に対する再抽選を行う
ことを特徴とする請求項7に記載の抽選通知方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話発信を行った複数の電話発信者から抽選を行い、当選者を選定する技術に関連するものである。
【背景技術】
【0002】
多数の利用者が1つの電話番号に電話をかけることで、当該多数の利用者に情報を提供することを可能とする電話付加サービスが従来から提供されている。
【0003】
この電話付加サービスをTV等のマスメディアと連動した抽選イベントに利用することが行われている。このような電話付加サービスを利用した抽選イベントは、利用者にとっては電話をかけるだけでよいので手軽に抽選に参加できるという利点がある。
【0004】
なお、電話により抽選を行う技術に関連する先行技術文献として特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−143296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来技術では、抽選を実施する側の担当者(番組スタッフ等)は、複数の発信電話番号の中からいくつかの電話番号を人為的に選択することで抽選を実施し、個別に当選者への連絡をしなければならず、煩雑な手間がかかるという問題があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、電話による抽選イベント等を容易に実施することを可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態によれば、複数の発信者からの所定の電話番号への発信に係る着信呼情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された着信呼情報から抽選を行って、当選者を選定する抽選手段と、
前記抽選手段により選定された当選者の着信呼情報に基づいて、当該当選者の利用者端末にメッセージを送信するメッセージ送信手段と、
前記メッセージに基づき前記利用者端末から受信した利用者情報を利用者情報記憶手段に格納する利用者情報登録手段とを備えることを特徴とする抽選通知装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施の形態によれば、電話による抽選イベント等を容易に実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態に係るシステムの全体構成図である。
図2】抽選通知装置10の機能構成図である。
図3】抽選設定情報格納部12に格納される抽選設定情報の項目の例を示す図である。
図4】本実施の形態におけるシステムの動作を説明するためのシーケンス図である。
図5】利用者端末30に表示される画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
【0012】
(システム構成)
図1に、本実施の形態に係る抽選システムの全体構成例を示す。図1に示すとおり、本実施の形態の抽選システムは、抽選通知装置10、抽選実施者端末20、利用者端末30、電話情報処理装置40を有する。図1には、利用者端末30が1つだけ示されているが、実際には多数存在する。図1には、多数の利用者端末の代表として利用者端末30が示されている。
【0013】
抽選実施者端末20、利用者端末30、及び電話情報処理装置40は、インターネット等の通信ネットワークを介して抽選通知装置10と通信可能である。また、電話情報処理装置40は、電話網を介して利用者端末30と通信可能である。つまり、利用者端末30は、電話情報処理装置40に対応する所定の電話番号に発信することで電話情報処理装置40と電話通信を行うことができる。
【0014】
なお、電話網は、固定電話網、携帯電話網、VoIP網等のいずれでもよく、これらを組み合わせた網であってもよい。電話情報処理装置40は、電話網に含まれる装置であってもよい。また、利用者端末30は、抽選通知装置10と電話網を介して通信することも可能である。
【0015】
抽選通知装置10は、本発明の実施の形態に係る抽選処理、当選通知処理等を行う装置である。抽選通知装置10の詳細は後述する。
【0016】
利用者端末30は、所定の電話番号に電話をすることができる機能を有する携帯電話機、スマートフォン、固定電話機等であり、本実施の形態では、利用者端末30は、画面表示機能及びWebブラウザを備える。利用者端末30から所定の電話番号に電話発信を行うことで、電話情報処理装置40に着信がなされる。
【0017】
電話情報処理装置40は、利用者端末30が所定の電話番号で電話発信を行うことで着信を受け、利用者端末30に音声情報を流す機能を備える。また、電話情報処理装置40は着信呼情報格納部41を備え、着信呼の情報を着信呼情報格納部41に格納する。着信呼の情報は、例えば、着信呼毎の発信電話番号及び着信日時(時刻)を含む。
【0018】
本実施の形態では、多数の利用者が1つの電話番号(上記所定の電話番号)に電話をかけることで、当該多数の利用者に情報を提供することを可能とする電話付加サービスを利用することを想定しており、電話情報処理装置40は、そのようなサービスにおける着信呼の情報を格納する機能を有している。ただし、本発明の適用においてそのようなサービスは必須ではなく、当該サービスを用いなくても本発明は実施可能である。例えば、電話情報処理装置40を所定の電話番号を持つ複数電話回線に接続し、当該電話回線からの着信呼の情報を格納するとともに、着信があったときに音声情報を流す機能を備えればよい。
【0019】
抽選実施者端末20は、抽選イベント等を行う抽選実施者の端末であり、抽選通知装置10にアクセスして、抽選設定情報を登録したり、抽選通知装置10から当選者の利用者情報を取得する等の処理を行う。
【0020】
図2に、抽選通知装置10の機能構成図を示す。図2に示すように、抽選通知装置10は、抽選処理部11、抽選設定情報格納部12、抽選実施制御部13、メッセージ送信部14、利用者情報登録処理部15、利用者情報格納部16を備える。抽選通知装置10は、1つのコンピュータ(サーバ)を用いて実現してもよいし、例えば機能部毎に別々のコンピュータを用いることにより、複数コンピュータで実現することとしてもよい。また、各機能部は、別々に使用することも可能である。例えば、抽選処理部11を単独で使用することで、後述するように、電話調査等での集計を行うことが可能である。
【0021】
抽選処理部11は、抽選設定情報格納部12に格納された抽選設定情報に基づいて、電話情報処理装置40における着信呼情報格納41から着信呼情報を取得し、メモリ等の記憶手段に保持するとともに、取得した着信呼情報における複数の発信電話番号から抽選(選択)を行う。
【0022】
メッセージ送信部14は、抽選処理部11の抽選により当選した発信呼の利用者端末30に対して、当選したことを通知するメッセージを送信する。本実施の形態では、メッセージ送信部14は、当選した発信電話番号に対してSMS(Short Message Service)メッセージを送信することとしているが、メッセージの種類はSMSに限られない。例えば、メッセージ通知に音声メッセージ、電子メールを用いてもよい。メッセージ送信部14が当選者の利用者端末30に送信するメッセージには抽選通知装置10にアクセスするためのURL(抽選通知装置10のアドレス情報)が記載されている。
【0023】
利用者情報登録処理部15は、メッセージ送信部14から当選者の利用者端末30に送信され、利用者端末30上に表示されるメッセージの中のURLに基づいて利用者端末30からアクセスされる機能部である。利用者情報登録処理部15は、利用者端末30からのアクセスを受けて、利用者端末30に利用者情報登録画面(Webページ)を提供し、当該利用者情報登録画面のフォームから入力された利用者情報を受信し、利用者情報を利用者情報格納部16に格納する。利用者情報格納部16には、利用者情報登録処理部15が利用者端末30から受信した利用者情報が格納される。
【0024】
利用者情報格納部16には更に 抽選処理部11から当選者の発信電話番号を格納することとしてもよい。このようにすることで、例えば、利用者端末30から受信した利用者情報の電話番号と、当選者の発信電話番号とを照合して、利用者情報が正しいかどうかをチェックすることができる。
【0025】
抽選実施制御部13は、抽選実施者端末20に、例えば抽選設定情報入力画面を提供して、抽選実施者端末20から抽選設定情報を受信し、それを抽選設定情報格納部12に格納する。また、抽選実施制御部13は、抽選実施者端末20からの要求に基づき、利用者情報格納部16から当選者の利用者情報を取得し、抽選実施者端末20に送信する。
【0026】
図3に、抽選設定情報格納部12に格納される抽選設定情報の項目、及び設定値の例を示す。抽選処理部11は、抽選設定情報に従って、当該項目に示すような種々の設定の抽選方法で抽選処理を行うことが可能である。
【0027】
図3に示す「対象期間」は、抽選の対象とする着信呼情報の時間帯を指定するものであり、抽選処理部11は「対象期間」で指定された時間帯に着信した着信呼(発信電話番号)から抽選を行う。「抽選抽出」は、抽選を行うかどうかを指定するものであり、この値が「有」の場合に、「抽選数」で指定された数の発信電話番号の抽出が行われる。この値が「無」の場合は、「対象期間」に該当する全部の発信電話番号が抽出される。このように全部の発信電話番号を抽出する抽選方法により、所定の電話番号に電話をかけてきた全員に情報提供を行ったり、全員の利用者情報を取得することができる。
【0028】
「抽選重複」は、これが「無」の場合に、複数回発信を行った発信者を一人と扱って抽出を行うことができる。「抽選パターン」は、抽選をランク付けするものである。このパターンの設定により、抽選モレの"ハズレ"も抽出でき、落選者への通知も行うことができる。
【0029】
また、「抽選パターン」の項目の設定により、抽選を例えば1位〜5位のようにランク付けして、ランク毎に抽選数を設定したり、比率に応じた抽選を行うことができる。このような設定がなされている場合、抽選処理部11は、抽選を行った際に、利用者情報格納部16に、ランク毎の当選した発信電話番号を格納する。そして、抽選実施制御部13は、利用者情報を抽選実施者端末20に送信する際に、当該ランク毎の発信電話番号に基づいて、当選者がどのランクに該当するかの情報を付けて利用者情報を抽選実施者端末20に送信することができる。これにより、抽選実施者は、ランクに応じた賞品発送等を行うことができる。
【0030】
「メッセージ通知」は、メッセージ通知の有無を示すものである。メッセージ通知が無の場合、例えば電話調査等での集計のみの利用を行うことができる。
【0031】
「再抽選」は、完了済みの抽選企画に対し、当選済み発信電話番号を除いた電話番号に対する再抽選の設定ができるものである。「メッセージ通知タイマー送信」は、メッセージ通知を行う時間指定を可能とするものである。「抽選率」は、全員抽出の場合に、比率に応じた情報パターンを送信できるものである。例えば、A情報を10%の利用者に送り、B情報を30%の利用者に送信するといったことが可能である。
【0032】
「メッセージ」は、利用者端末30に送信するメッセージの内容(所定文字数内)を設定するものである。「発信時刻挿入」は、これが「有」の場合に、利用者端末30に送信するメッセージの先頭に所定の電話番号への発信時刻を挿入できるものである。「受付画面カスタマイズ」は、利用者情報登録画面のカスタマイズを可能とする項目であり、タイトル、説明文、受付項目、注意書き、画面配色等を設定できる。
【0033】
上記のような設定項目に加えて、例えば、電話をかけてきた頻度や時間に応じて当選確率を上げる設定を行うようにしてもよい。例えば、所定時間内に電話をかけてきた回数に比例して当選確率を上げるようにすることができる。更に、当選によって、当選者にポイントを提供するように設定できるようにしてもよい。
【0034】
また、抽選対象を抽出する条件として、上記の「対象期間」のように、抽選対象とする着信呼情報の時間帯を指定することの他、通話時間が一定以上の着信呼を抽選対象として指定することもできる。これにより、音声情報(例えば宣伝等)を最後(もしくは一定時間)まで聞いた利用者のみを抽選対象としたり、当該利用者の抽選比率を上げたりすることができる。
【0035】
本実施の形態に係る抽選通知装置10は、1つ又は複数のコンピュータに、本実施の形態で説明する処理内容を記述したプログラムを実行させることにより実現可能である。すなわち、抽選通知装置10が有する機能は、当該コンピュータに内蔵されるCPUやメモリ、ハードディスクなどのハードウェア資源を用いて、抽選通知装置10で実施される処理に対応するプログラムを実行することによって実現することが可能である。また、上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(可搬メモリ等)に記録して、保存したり、配布したりすることが可能である。また、上記プログラムをインターネットや電子メールなど、ネットワークを通して提供することも可能である。
【0036】
(システムの動作)
次に、図4のシーケンス図を参照して、本実施の形態に係るシステムの動作例を説明する。以下の説明では、図2に示した機能部を適宜参照する。
【0037】
以下の例では、抽選実施者により、所定の電話番号の設定や、電話情報処理装置40から流される音声情報の設定は済んでいるものとする。
【0038】
まず、抽選実施者は、抽選実施者端末20から抽選通知装置10の抽選実施制御部13にアクセスして、抽選方法の設定を行う(ステップ101)。ここでは、例えば、抽選実施者端末20上で図3に示す各項目の値の入力が行われ、抽選設定情報が抽選通知装置10の抽選実施制御部13に送られ、抽選実施制御部13は、受信した抽選設定情報を抽選設定情報格納部12に格納する。
【0039】
その後、抽選イベントが開始され、利用者端末30を含む複数の利用者端末から所定の電話番号に電話発信がされる。本実施の形態では、当該電話の発信呼は、電話情報処理装置40に着信する(ステップ102)。電話情報処理装置40において、着信呼情報格納部41の中に着信呼の情報(発信電話番号、時刻等)が格納されるとともに、電話情報処理装置40から利用者端末30に音声情報が流される(ステップ103)。この音声情報は、例えば、当選した場合にメッセージが送付されることや、当選した後の手順説明等を含む。
【0040】
また、所定期間の経過や、所定の応募総数に達したかどうかを検知する機能を電話情報処理装置40に備え、所定期間が経過したり、所定の応募総数に達した後に電話着信があった場合に、音声情報として「応募終了」の旨の情報を流すこととしてもよい。
【0041】
また、音声情報の途中や最後に「応募(エントリー)が完了した」ことを知らせるメッセージを付加してもよい。これにより、利用者が応募を受け付けられたことを知ることができ、応募を受け付けられたことを知った時点で電話を切ることが可能になる。
【0042】
このような処理が複数の利用者端末に対してなされ、着信呼情報格納部41には複数の利用者端末からの着信呼情報が蓄積されていく。
【0043】
イベント開始後、抽選通知装置10の抽選処理部11は、着信呼情報格納部41から着信呼情報を取得し、記憶手段に保持する(ステップ104)。この着信呼情報の取得処理は、例えば所定時間毎に行われる。
【0044】
そして、抽選処理部11は、抽選設定情報格納部12に格納されている抽選設定情報に従って、ステップ104で取得した着信呼情報から抽選を行う(ステップ105)。例えば、図3に示した設定情報における「対象期間」が、T0〜T1であり、「抽選抽出」有で、「抽選数」がNであるとすると、抽選処理部11は、取得した着信呼情報におけるT0〜T1に対応する発信電話番号の中から、N個の発信電話番号を抽出する。
【0045】
抽出された発信電話番号は、抽選処理部11からメッセージ送信部14に渡され、メッセージ送信部14は、抽出された発信電話番号の各々に宛ててURLを含むメッセージ(本例ではSMSメッセージ)を送信する(ステップ106)。
【0046】
利用者端末30にはURLを含むメッセージが表示される。利用者端末30において、URLがクリックされる等の操作が行われることで、利用者端末30から抽選通知装置10の利用者情報登録処理部15にアクセスがなされる(ステップ107)。
【0047】
アクセス(要求)を受けた利用者情報登録処理部15は、受付画面の情報を利用者端末に送信する(ステップ108)。受付画面の情報を受信した利用者端末30は、受付画面を表示する(ステップ109)。利用者端末30に表示される画面の例を図5に示す。図5に示すように、利用者に当選したことを通知するとともに、利用者に関する情報を入力する画面が利用者端末30に表示される。
【0048】
利用者(当選者)は、受付画面から利用者情報を入力し、「登録」ボタンを押す(ステップ109)。これにより、利用者端末30から利用者情報が抽選通知装置10の利用者情報登録処理部15に送信され(ステップ110)、利用者情報登録処理部15が利用者情報を利用者情報格納部16に格納する。
【0049】
その後、抽選実施者は、抽選実施者端末20により抽選通知装置10の抽選実施制御部13にアクセスすることにより当選者の利用者情報を要求し、抽選実施制御部13は、利用者情報格納部16から利用者情報を取得して、抽選実施者端末20に送信する(ステップ111)。抽選実施者は、受信した利用者情報の住所に賞品を発送することができる。
【0050】
上記の例では、電話発信に用いる利用者端末30と、メッセージ受信及び利用者情報登録を行う利用者端末30とが同一であるが、これらは同一でなくてもよい。例えば、ある発信者がある端末から電話発信を行い、当選した場合に、抽選通知装置10は当該発信者の電話番号に対応して予め登録されたメールアドレスにメッセージを送信し、当選者は、電話発信を行った端末とは別の端末でメールを受信すること等が可能である。
【0051】
(実施の形態のまとめ、効果等)
本実施の形態では、複数の発信者からの所定の電話番号への発信に係る着信呼情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された着信呼情報から抽選を行って、当選者を選定する抽選手段と、前記抽選手段により選定された当選者の着信呼情報に基づいて、当該当選者の利用者端末にメッセージを送信するメッセージ送信手段と、前記メッセージに基づき前記利用者端末から受信した利用者情報を利用者情報記憶手段に格納する利用者情報登録手段とを備える抽選通知装置が提供される。
【0052】
前記抽選通知装置は、前記抽選通知装置にネットワーク接続された抽選実施者端末からの要求に基づいて、前記利用者情報記憶手段に格納された利用者情報を当該抽選実施者端末に提供する手段を備えてもよい。
【0053】
前記メッセージ送信手段は、例えば前記抽選通知装置のアドレス情報を含むメッセージを前記利用者端末に送信し、前記抽選通知装置は、前記利用者端末から前記アドレス情報に基づきアクセスを受け、当該利用者端末に利用者情報登録画面情報を提供する手段を備えてもよい。
【0054】
また、前記メッセージ送信手段は、例えば前記着信呼情報における発信電話番号を用いて前記利用者端末にメッセージを送信する。また、前記抽選通知装置は、予め設定される抽選設定情報を格納する抽選設定情報記憶手段を備え、前記抽選手段は、当該抽選設定情報に基づく抽選方法で抽選を行うこととしてもよい。
【0055】
本実施の形態に係る技術によれば、抽選イベント等の実施者にとって、煩雑な手間がかかるという問題が解消され、電話による抽選イベント等を容易に実施することが可能となる。
【0056】
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【符号の説明】
【0057】
10 抽選通知装置
20 抽選実施者端末
30 利用者端末
40 電話情報処理装置
41 着信呼情報格納部
11 抽選処理部
12 抽選設定情報格納部
13 抽選実施制御部
14 メッセージ送信部
15 利用者情報登録処理部
16 利用者情報格納部
図1
図2
図3
図4
図5