(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
本方法の第1工程は、
I)
A)23℃で少なくとも50,000mm
2/sの粘度を有する100部のポリジアルキルシロキサンと、
B)0.1〜100部のアミノ官能性オルガノポリシロキサンと、の混合物を形成する工程を伴う。
【0008】
A)ポリジアルキルシロキサン
本方法中の構成成分A)は、ポリジアルキルシロキサンである。構成成分A)は、下記一般式:
[R
12R
2SiO
1/2][R
12SiO
2/2]
x[R
12R
2SiO
1/2]
[式中、R
1は、1〜30個の炭素原子を含有するアルキル基であり、R
2は、R
1アルキル基又はヒドロキシ基であってもよく、下付き文字「x」は、重合の程度を表し、1000より大きい]を有するポリジアルキルシロキサンから選択されてもよい。典型的に、ポリジアルキルシロキサンは、23℃で少なくとも50,000mm
2/s(又は50,000センチストーク、cSと略される)のポリジメチルシロキサン流体粘度を提供するのに十分である重合の程度(x)を有し、あるいは、(x)は、23℃で少なくとも100,000mm
2/sのポリジメチルシロキサン流体粘度を提供するのに十分であり、あるいは、(x)は、23℃で少なくとも500,000mm
2/sのポリジメチルシロキサン流体粘度を提供するのに十分であるトリメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン流体である。構成成分A)に適したトリメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン流体の代表的な商業的製品としては、少なくとも50,000mm
2/s(50,000センチストーク)の粘度を有するDow Corning 200(登録商標)流体(Dow Corning Corporation,Midland MI)が挙げられる。
【0009】
ポリジアルキルシロキサンはまた、様々なポリジアルキルシロキサンの混合物であってもよい。更に、ポリジアルキルシロキサンはまた、低分子量(xが1000未満である)のポリジアルキルシロキサン等の、適切な溶媒に溶解されてもよい。
【0010】
B)アミノ官能性オルガノポリシロキサン
オルガノポリシロキサンは、独立して、(R
3SiO
1/2)、(R
2SiO
2/2)、(RSiO
3/2)、又は(SiO
4/2)シロキシ単位[式中、Rは任意の一価の有機基であってもよい]から選択されるシロキサン単位を含有するポリマーである。Rがオルガノポリシロキサンの(R
3SiO
1/2)、(R
2SiO
2/2)、(RSiO
3/2)、又は(SiO
4/2)シロキシ単位においてメチル基であるとき、シロキシ単位は、一般に、それぞれ、M、D、T、及びQ単位と称される。これらのシロキシ単位は、様々な様式で組み合わされて、環状、直鎖状、又は分枝状構造を形成することができる。得られるポリマー構造の化学及び物理的特性は、異なり得る。例えば、オルガノポリシロキサンは、平均的なポリマー式におけるシロキシ単位の数及び種類により、揮発性又は低粘度流体、高粘度流体/ガム、エラストマー又はゴム、及び樹脂であり得る。Rは、任意の一価の有機基であってもよく、あるいは、Rは、1〜30個の炭素を含有する炭化水素基であるか、あるいは、Rは、1〜30個の炭素原子を含有するアルキル基であるか、あるいは、Rはメチルである。
【0011】
本発明のアミノ官能性オルガノポリシロキサンは、式R
nSiO
(4−n)/2中のR基の少なくとも1つがアミノ基であることを特徴とする。アミノ官能基は、R置換基を有する任意のシロキシ単位上に存在してもよい、つまり、それらは、任意の(R
3SiO
1/2)、(R
2SiO
2/2)、又は(RSiO
3/2)単位上に存在してもよく、本明細書の式においてR
Nと表される。アミノ官能性有機基のR
Nは、式:−R
3NHR
4、−R
3NR
24、又は−R
3NHR
3NHR
4[式中、各R
3は、独立して、少なくとも2個の炭素原子を有する二価の炭化水素基であり、R
4は、水素又はアルキル基である]を有する基により示される。各R
3は、典型的に、2〜20個の炭素原子を有するアルキレン基である。R
3は、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2CHCH
3−、−CH
2CH
2CH
2CH
2−、−CH
2CH(CH
3)CH
2−、−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH(CH
2CH
3)CH
2CH
2CH
2−、
−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2−、及び
−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2−等の基により示される。アルキル基R
4は、Rについて上に示される通りである。R
4がアルキル基であるときは、典型的にメチルである。
【0012】
適切なアミノ官能性炭化水素基のいくつかの例は、
−CH
2CH
2NH
2、−CH
2CH
2CH
2NH
2、−CH
2CH(CH
3)NH
2、−CH
2CH
2CH
2CH
2NH
2、
−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2NH
2、−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2NH
2、
−CH
2CH
2NHCH
3、−CH
2CH
2CH
2NHCH
3、−CH
2CH(CH
3)CH
2NHCH
3、
−CH
2CH
2CH
2CH
2NHCH
3、−CH
2CH
2NHCH
2CH
2NH
2、−CH
2CH
2CH
2NHCH
2CH
2NH
2、
−CH
2CH
2CH
2NHCH
2CH
2CH
2NH
2、−CH
2CH
2CH
2CH
2NHCH
2CH
2CH
2CH
2NH
2、
−CH
2CH
2NHCH
2CH
2NHCH
3、−CH
2CH
2CH
2NHCH
2CH
2CH
2NHCH
3、
−CH
2CH
2CH
2CH
2NHCH
2CH
2CH
2CH
2NHCH
3、及び
−CH
2CH
2NHCH
2CH
2NHCH
2CH
2CH
2CH
3である。
【0013】
あるいは、アミノ官能基は、−CH
2CH(CH
3)CH
2NHCH
2CH
2NH
2である。
【0014】
構成成分B)として使用されるアミノ官能性オルガノポリシロキサンは、以下の平均的な式:
[R
3SiO
1/2][R
2SiO
2/2]
a[RR
NSiO
2/2]
b[R
3SiO
1/2]、
[式中、aは、1〜1000、あるいは1〜500、あるいは1〜200であり、
bは、1〜100、あるいは1〜50、あるいは1〜10であり、
Rは、独立して、一価の有機基であるか、
あるいは、Rは、1〜30個の炭素原子を含有する炭化水素であるか、
あるいは、Rは、1〜12個の炭素を含有する一価のアルキル基であるか、
あるいは、Rは、メチル基であり、
R
Nは、上に定義する通りである]を有するものから選択されてもよい。
【0015】
構成成分B)として使用されるアミノ官能性オルガノポリシロキサンはまた、前述のアミノ官能性オルガノポリシロキサンの任意の組み合わせであってもよい。アミノ官能性オルガノポリシロキサンはまた、低分子量のオルガノポリシロキサン又は有機溶媒等の適切な溶媒に溶解されてもよい。
【0016】
工程(I)の混合は、粘度の高い材料の混合をもたらすために、当該技術分野において既知の任意の方法によって達成され得る。混合は、バッチ、半連続、又は連続プロセスのいずれかとして生じてもよい。混合は、例えば、チェンジカンミキサー、二重プラネタリーミキサー、円錐ネジミキサー、リボンブレンダー、二重アームミキサー又は単一刃ミキサーを含む、中/低せん断器を備えるバッチ混合装置;Charles Ross & Sons(NY)、Hockmeyer Equipment Corp.(NJ)により作製されたものを含む高せん断及び高速分散器を備えるバッチ装置;商品名Speedmixer(登録商標)で販売されているもの等のバッチ混合装置;Banbury型(CW Brabender Instruments Inc.,NJ)及びHenschel型(Henschel mixers America,TX)を含む高せん断作用を有するバッチ装置を使用して生じてもよい。連続ミキサー/配合機の例示的な例としては、Krupp Werner & Pfleiderer Corp(Ramsey,NJ)、及びLeistritz(NJ)により製造されるもの等の、一軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、及び多軸スクリュー押出機、共回転押出機;二軸スクリュー逆回転押出機、二段式押出機、双回転連続ミキサー、動的若しくは静的ミキサー、又はそれらの装置の組み合わせが挙げられる。
【0017】
本方法の工程II)は、
C)少なくとも10個の炭素原子を含有する0.1〜50部の、ハロゲン化物を含まない四級アンモニウム界面活性剤と、
エマルションを形成するのに十分な量の水と、を混合する工程を伴う。
【0018】
C)四級アンモニウム界面活性剤
本方法の構成成分C)は、少なくとも10個の炭素原子を含有する、ハロゲン化物を含まない四級アンモニウム界面活性剤である。本明細書で使用される「ハロゲン化物を含まない」とは、四級アンモニウム化合物中に対イオンとしてフッ化物、塩化物、臭化物、又はヨウ化物を含有しない四級アンモニウム界面活性剤を意味する。
【0019】
ハロゲン化物を含まない四級アンモニウム界面活性剤は、以下の式:
R
5aR
6(4−a)N
+X
−[式中、
下付き文字「a」は、1〜4まで変動してもよく、あるいは、「a」は1である]を有してもよい。
R
5は、少なくとも10個の炭素原子を含有する有機基であり、
R
6は、独立して、1〜20個の炭素原子を含有する炭化水素基であり、
Xは、ハロゲン化物を含まない対イオンである。
【0020】
上の式において、R
5は、少なくとも10個の炭素原子を含有する有機基である。R
5の代表的な非限定例としては、デシル、ウンデシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル等のアルキル基が挙げられる。R
5はまた、ラウリル、セチル、ココ、ステアリル、獣脂、ココイル、ラウロイル、パルミトイル、ミリストイル、又はステアロイル等の「脂肪酸又は脂肪アルコール」に由来すると考えられるこれらの有機基からも選択され得る。あるいは、R
1は、ココ基である。
【0021】
R
6は、独立して、1〜20個の炭素原子を含有する炭化水素基である。R
6は、アルキル基、アルケニル基、アリール基、又はアルキルアリール基であってもよい。あるいは、R
6は、メチル、エチル、プロピル、又はブチル等の、1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基である。あるいは、R
2は、メチル又はエチルである。
【0022】
Xは、ハロゲン化物を含まない対イオンである。よって、Xは、可能な対イオンとして、メトサルフェート、エトサルフェート、アセテート、トシレート、ホスフェート、又はニトレートから選択され得る。
【0023】
本方法に適した市販の四級アンモニウム塩の代表的な非限定例としては、下記のようなものが挙げられる。
【0025】
本明細書において構成成分D)と称される任意の非イオン性界面活性剤はまた、本方法の工程II)に含まれてもよい。使用され得るいくつかの適切な非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含む。市販の非イオン性界面活性剤は、(i)Tergitol TMN−6及びTergitol TMN−10の名称で販売されている2,6,8−トリメチル−4−ノニルポリオキシエチレンエーテル、(ii)Dow Chemical Company,Midland,MichiganによりTergitol 15−S−7、Tergitol 15−S−9、Tergitol 15−S−15、Tergitol 15−S−30、及びTergitol 15−S−40の名称で販売されているC11〜15二級アルキルポリオキシエチレンエーテル、Dow Chemical Company,Midland,MichiganによりTriton X405の名称で販売されている、オクチルフェニルポリオキシエチレン(40)エーテル、(iii)Stepan Company,Northfield,IllinoisによりMakonの名称で販売されているノニルフェニルポリオキシエチレン(10)エーテル、(iv)Henkel Corp./Emery Group,Cincinnati,OhioによりTrycol 5953の名称で販売されているエトキシル化アルコール、並びに(v)Uniqema(ICI界面活性剤),Wilmington,DelawareによりBrijの名称で販売されているエトキシル化アルコール、及びLutensol XP 79等のLutensol(BASF)の商品名で販売されているC10−Guerbetアルコールに基づくアルキルポリエチレングリコールエーテルのエトキシレート等の組成物を含む。
【0026】
任意の非イオン性界面活性剤が工程II)で使用されるとき、その量は、プロセスで使用される100部のポリジアルキルシロキサンにつき0.01〜50部の非イオン性界面活性剤まで変動してもよい。
【0027】
工程IIは、工程I)から得られた混合物、構成成分C)、及び任意にD)に水を添加し、混合する工程を伴う。典型的に、100部の工程Iの混合物につき5〜700部の水が混合され、エマルションを形成する。
【0028】
工程IIの構成成分の混合は、工程I)について上述する同じ混合法によりもたらされてもよい。混合はまた、エマルションの形成をもたらすためのロータステータミキサー、ホモジナイザー、ソノレーター、マイクロフルダイザー、コロイドミル、高速スピン若しくは高せん断を付与する刃を備えた混合容器、又は超音波処理等の、せん断混合法を使用してもたらされてもよい。
【0029】
一実施形態では、形成されたエマルションは、水連続エマルションである。典型的に、水連続エマルションは、工程I)の混合物の分散粒子を有し、1000μm未満の平均粒径を有する。あるいは、本方法により調製されたエマルションの平均容量粒径は、0.05μm〜1000μm、又は0.1μm〜500μm、又は0.1μm〜100μm、又は1〜10μmである。
【0030】
本エマルションの粒径は、レーザー回折により測定され得る。適切なレーザー回折法は、当該技術分野において周知である。粒径は、粒径分布(PSD)から得られる。PSDは、容量、表面、及び長さに基づき決定することができる。容量粒径は、所与の粒子と同じ容量を有する球体の直径と等しい。Dvという用語は、多核マイクロカプセルの平均容量粒径を表す。Dv 0.5は、50%の累積粒子集団に対応する容量で測定された粒径である。換言すると、Dv 0.5=10μmである場合、50%の粒子は、10μmを下回る平均容量粒径を有し、50%の粒子は、10μmを超える容量平均粒径を有する。特に記載のない限り、全ての平均容量粒径は、Dv 0.5を使用して計算される。
【0031】
工程II)で添加された水の量は、工程Iからの100重量部の混合物につき5〜700部まで変動することができる。水は、工程Iの混合物のエマルションを形成するような速度で工程Iからの混合物に添加される。この水の量は、存在するポリジアルキルシロキサン及びアミノ官能性オルガノポリシロキサン、並びに使用される特定の四級アンモニウム界面活性剤の量の選択により変動することができるが、一般に、水の量は、100重量部の工程Iの混合物につき5〜700部、あるいは、100重量部の工程Iの混合物につき5〜100部、あるいは、100重量部の工程Iの混合物につき5〜70部である。
【0032】
工程Iからの混合物に添加される水は、各増加部分が工程Iからの30重量%未満の混合物を含み、水の各増加部分が、前回の増加部分の水の分散後に前回分に連続的に添加される、増加部分で行われてもよく、エマルションを形成するために、十分な増加部分の水が添加される。
【0033】
防腐剤、凍結/解凍添加剤、及び様々な増粘剤等の追加の添加剤及び構成成分も、エマルション組成物に含まれてもよい。
【0034】
本発明は、本方法によって生成されたエマルションにも関する。一実施形態では、本方法によって生成されたエマルションは、総シリコーンエマルションの1重量パーセント未満であるオクタメチルシクロテトラシロキサン及びデカメチルシクロペンタシロキサン含量を有する。環状シロキサン含量(つまり、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D
4)及びデカメチルシクロペンタシロキサン(D
5))は、極性及び非極性の有機溶媒の混合物を用いてエマルションのシリコーン相を採取することにより決定されてもよい。その後、任意の環状シロキサンを含有する溶媒は、通常のガスクロマトグラフィー法を使用して分析され得る。
【0035】
本エマルションは、パーソナルケア製品に製剤化され得る。パーソナルケア組成物は、クリーム、ゲル、粉末、ペースト、又は自由に注入可能な液体の形態であってもよい。一般に、そのような組成物は、一般に、室温で固体材料が組成物中に存在しない場合、単純なプロペラミキサー、Brookfield逆回転ミキサー、又は均質化ミキサーを使用して、室温で調製することができる。典型的に、特別な装置又は処理条件は必要ない。作製される形態の種類により、調製の方法が異なるが、そのような方法は、当該技術分野において周知である。
【0036】
パーソナルケア製品は、適用される身体の一部分に対して機能的、美容的、治療的、又はそれらのいくつかの組み合わせであってもよい。従来のそのような製品の例としては、制汗剤及び消臭剤、スキンケアクリーム、スキンケアローション、保湿剤、ニキビ及びシワ除去等のフェイシャルトリートメント剤、身体用及び顔用洗浄剤、浴用オイル、香水、コロン、サッシェ、サンスクリーン、プリシェーブ及びアフターシェーブローション、シェービングソープ、及びシェービング用泡剤、ヘアシャンプー、ヘアコンディショナ、染毛剤、ヘア弛緩剤、ヘアスプレー、ムース、ゲル、パーマ剤、脱毛剤、及びキューティクルコート、メークアップ、着色化粧品、ファンデーション、コンシーラー、ブラッシェ、口紅、アイライナー、マスカラ、オイル除去剤、着色化粧品除去剤、並びに予防的及び/又は治療的であってもよい、にきび抑制剤、歯科衛生、抗生、治癒促進、栄養素等を含む、粉末、薬用クリーム、ペースト又はスプレーが挙げられるが、これらに限定されない。一般に、パーソナルケア製品は、液体、リンス、ローション、クリーム、ペースト、ゲル、泡沫、ムース、軟膏、スプレー、エアロゾル、石鹸、スティック、軟固形、固体ゲル、及びゲルを含むがこれらに限定されない、任意の従来の形態での適用を可能にする担体と共に製剤化され得る。何が適切な担体を構成するかは、当業者に容易に明らかである。
【0037】
本発明による組成物は、それらをヒトの身体、例えば皮膚又は毛髪に適用する、アプリケータ、ブラシを使用する、手で適用する、それらを注ぐ、及び/又は場合により身体上若しくは身体内に組成物を塗る又はマッサージすること等の、標準的な方法によって使用され得る。例えば着色化粧品の除去方法も、洗浄、ふき取り、ピーリング等を含む、周知の標準的な方法である。皮膚への使用において、本発明による組成物は、例えば皮膚の調子を整えるために、従来の様式で使用され得る。目的のための有効量の組成物が皮膚に適用される。そのような有効量は、一般に、約1mg/cm
2〜約3mg/cm
2の範囲である。皮膚への適用は、典型的に、組成物を皮膚に組み入れることを含む。皮膚に適用するためのこの方法は、皮膚を有効量の組成物と接触させる工程と、続いて組成物を皮膚に塗る工程とを含む。これらの工程は、所望の効果を達成するために所望に応じて何度でも繰り返すことができる。
【0038】
本発明による組成物の毛髪への使用は、毛髪の調子を整えるための従来の様式を使用してもよい。毛髪の調子を整えるための有効量の組成物が、毛髪に適用される。そのような有効量は、一般に、約0.5g〜約50g、好ましくは約1g〜約20gの範囲である。毛髪への適用は、典型的に、大半の又は全ての毛髪が組成物と接触するように、毛髪を通して組成物を組み入れることを含む。毛髪の調子を整えるためのこの方法は、有効量のヘアケア組成物を毛髪に適用する工程と、続いて毛髪を通して組成物を組み入れる工程とを含む。これらの工程は、所望のコンディショニング効果を達成するために所望に応じて何度でも繰り返すことができる。
【実施例】
【0039】
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すために含まれる。実施例に開示される技法は、本発明の実践に良く機能するように、発明者によって開発された技法を示し、よって、その実践に好ましい態様を構成すると考えられ得ることを当業者は理解するべきである。しかしながら、本開示を考慮すれば、開示される具体的な実施形態において、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく多くの変更がなされ、それでも同様の又は類似する結果を得ることができることを当業者は理解されよう。全てのパーセンテージは重量%である。全ての測定は、特に記載のない限り、23℃で行われた。
【0040】
(実施例1)
最初に、23℃で600,000mm
2/sの粘度(cS)を有する283.5グラムのポリジメチルシロキサン(Dow Corning(登録商標)200 Fluid)をMax 500歯科用ミキサーカップに添加した。次に、31.6グラムのDow Corning(登録商標)2−8566 Amino Fluid(メチル(アミノエチルアミノイソブチル)官能基で置換された2モル%のケイ素原子、及び3,000mPa.s(cP)の回転粘度を提供するのに十分な分子量のランダム分布を有する、トリメチルシロキシ末端ジメチル、メチル(アミノエチルアミノイソブチル)ポリシロキサン)を添加した。DAC 600 FVZ SpeedMixer(商標)(FlackTek Inc.)を使用して、シリコーン流体を混合した。均質になってから、4.5グラムのLutensol(登録商標)XP 79(BASF)、7.4グラムのLuviquat(登録商標)Mono LS(BASF)、及び11.5グラムの脱イオン水を添加した。SpeedMixer(商標)で混合し、粘稠が高い白色の不透明なエマルションを得た。続いて、110.2グラムの脱イオン水でエマルションを希釈し、SpeedMixer(商標)で再び混合した。Mastersizer 2000(Malvern Instruments Ltd.)を使用して、粒径を測定した。50パーセンタイルの粒径は、2.047マイクロメートルであり、一方、90パーセンタイルの粒径は、3.782マイクロメートルであった。
【0041】
22℃で14日後、エマルションの内相を採取するために、実施例1のエマルションのアリコートを極性と非極性の有機溶媒の混合物に曝した。ガスクロマトグラフィーを使用して、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)及びデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)について溶媒を分析し、エマルション中、それぞれ、0.03重量%及び0.05重量%の値を有した。
【0042】
22℃で191日間のエージング後、エマルションの内相を採取するために、実施例1のエマルションのアリコートを極性及び非極性の有機溶媒の混合物に曝した。D4及びD5の重量%を決定するために、ガスクロマトグラフィーを使用し、これは、それぞれ、0.23重量%及び0.06重量%であることが分かった。
【0043】
実施例1のエマルションの試料を、50℃で191日間エージングし、その後、エマルションの内相を採取するために、極性及び非極性の有機溶媒の混合物に曝した。ガスクロマトグラフィーにより、D4の重量%は、0.40重量%であることが分かり、一方、エマルション中のD5の重量%は、0.07重量%であることが分かった。
【0044】
(実施例2)
23℃で600,000mm
2/sの粘度(cS)を有する63.0グラムのポリジメチルシロキサン流体(Dow Corning(登録商標)200Fluid)、及び7.0グラムのDow Corning(登録商標)2−8566Amino Fluidを、Max 100歯科用ミキサーカップに添加し、DAC 150 FVZ SpeedMixer(商標)(Flacktek Inc)で均質になるまで混合した。1.0グラムのLutensol(登録商標)XP 79(BASF)、1.7グラムのSurTec(登録商標)932(SurTec)、及び2.5グラムの脱イオン水を添加し、DAC 150 FVZ SpeedMixer(商標)で内容物を混合した。この後、エマルションを24.5グラムの脱イオン水で希釈した後、水中にエマルションを均質に分散させるために十分に混合した。エマルションの中央粒径は、2.756マイクロメートルであり、90パーセンタイルで、4.70マイクロメートルであった。
【0045】
(実施例3)
23℃で600,000mm
2/sの粘度(cS)を有する63.0グラムのポリジメチルシロキサン流体(Dow Corning(登録商標)200 Fluid)、及び7.0グラムのDow Corning(登録商標)2−8566Amino Fluidを、Max 100歯科用ミキサーカップに添加し、DAC 150 FVZ SpeedMixer(商標)(Flacktek,Inc)で均質になるまで混合した。1.0グラムのLutensol(登録商標)XP 79(BASF)、1.2グラムのServamine KAC 458(Elementis Specialties)、及び3.0グラムの脱イオン水をカップに添加し、DAC 150 FVZ SpeedMixer(商標)を使用して混合した。この後、エマルションを、24.5グラムの脱イオン水で希釈し、十分に混合した。エマルションの中央粒径は、2.756マイクロメートルであり、90パーセンタイルで、4.70マイクロメートルであった。
【0046】
比較例1
23℃で600,000mm
2/sの粘度(cS)を有する315.0グラムのポリジメチルシロキサン流体(Dow Corning(登録商標)200 Fluid)、及び35.0グラムのDow Corning(登録商標)2−8566Amino Fluidを、Max 500歯科用ミキサーカップに添加し、DAC 600FVZ SpeedMixer(商標)(Flacktek,Inc)で均質になるまで混合した。5.0グラムのLutensol(登録商標)XP 79(BASF)、8.5グラムのArquad 16〜29(Akzo Nobel)、及び12.50グラムの脱イオン水を添加した後、エマルションが形成されるまで混合した。122.50グラムの脱イオン水で希釈を行い、エマルションを十分に分散させるために十分に混合した。Mastersizer2000,Malvern Instruments Ltd.を使用して、中央粒径は、3.35マイクロメートルの90パーセンタイル粒径を有する2.12マイクロメートルであると決定した。生成7日後、極性及び非極性の有機溶媒の混合物を用いて、エマルションの内相を採取した。ガスクロマトグラフィーを介して、溶媒を分析した。エマルション中のD4の重量%は、0.14重量%であることが分かった。D5は、0.11重量%でエマルション中に含まれた。
【0047】
比較実施例1のエマルションの試料を、22℃で200日間エージングした。エージング後、内相を採取するために、エマルションの試料を極性及び非極性の有機溶媒の混合物に曝した。ガスクロマトグラフィーで溶媒を分析し、エマルション中のD4及びD5の濃度は、それぞれ、0.67重量%及び0.09重量%で定量化された。
【0048】
比較実施例1で調製されたエマルションからのアリコートを、50℃で200日間エージングした。エージング後、内相を採取するために、エマルションの試料を極性及び非極性の有機溶媒の混合物に曝した。採取後、溶媒を分析し、エマルション中のD4及びD5の濃度は、それぞれ、1.7重量%及び0.23重量%で定量化された。