(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5724107
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】ゴルフ用ボールマーカー
(51)【国際特許分類】
A63B 57/30 20150101AFI20150507BHJP
【FI】
A63B57/00 J
【請求項の数】4
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-246599(P2014-246599)
(22)【出願日】2014年12月5日
【審査請求日】2014年12月5日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510043630
【氏名又は名称】亀岡 憩次
(72)【発明者】
【氏名】亀岡 憩次
【審査官】
岡崎 彦哉
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭51−091067(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 57/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つの穴状の空間4を備えた板状の本体2で、当該本体2は外側から前記空間4に繋がる溝状の出し入れ部5を備えたことを特徴とするゴルフ用ボールマーカー。
【請求項2】
前記出し入れ部5を構成する両側の一方は、前記本体2よりも外側に向って伸びる出っ張り部3を備えたことを特徴とする請求項1に記載のゴルフ用ボールマーカー。
【請求項3】
前記出し入れ部5は、取付対象物の圧力によって広がり前記取付対象物を前記空間4へ挿入することにより元に戻ることを特徴とする請求項1または2に記載のゴルフ用ボールマーカー。
【請求項4】
前記出し入れ部5の外側より前記空間4を構成する縁は滑らかな稜線となっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のボールマーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフプレーにおいて使用されるボールマーカーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゴルフ用ボールマーカーは、携帯方法としてポケットに入れるかボールマーカーの保持具を身につけ、その保持具にボールマーカーを取り付けて携帯するのが主である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−187354公報
【特許文献2】特開2007−175115公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゴルフプレーにおいてポケットに入れたボールマーカーは、コイン程度の大きさのためすぐに見つからず不便を感じることがあり、主にはその問題の解決方法としてボールマーカーを容易に付け外しできるマグネットを利用した保持具を衣類や帽子等に取り付け、ここにボールマーカーを付着し携帯する方法がとられている。この場合、付着状態によってはボールマーカーをなくすことがあり、マグネットが強すぎると外しにくくなる。ポケット内のボールマーカー取り出しに問題がなければ、保持具は不要なものであり身に付ける必要がなくなる。本発明は上記問題の解決のため、ボールマーカーをポケットに入れることなく、またボールマーカー保持具を必要とすることなく身に付けることが可能なボールマーカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のボールマーカーは、一つの穴状の空間4を備えた板状の本体2で、当該本体2は外側から前記空間4に繋がる溝状の出し入れ部5を備えたことを特徴とするゴルフ用ボールマーカー。
【0006】
本発明のボールマーカーは、前記出し入れ部5を構成する両側の一方が前記本体2よりも外側に向って伸びる出っ張り部3を備えたことを特徴とするゴルフ用ボールマーカー。
【0007】
本発明のボールマーカーは、前記出し入れ部5を構成する両側が接触状態から1ミリ以内の隙間であって、当該隙間は広がり元に戻ることを特徴とするゴルフ用ボールマーカー。
【0008】
本発明のボールマーカーは、前記出し入れ部5の外側より前記空間4を構成する縁が滑らかな稜線となっていることを特徴とするゴルフ用ボールマーカー。
【発明の効果】
【0009】
本願発明に係るゴルフ用ボールマーカーは、取り付け対象物の一部をボールマーカー外側から出し入れ部を介して繋がる本体に設けられた空間に取り込むため、紛失の可能性が低くボールマーカー保持具なしでも容易に身に付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本願発明に係るゴルフ用ボールマーカーの斜視図である。
【
図2】本願発明に係るゴルフ用ボールマーカーの平面図である。
【
図3】本願発明に係るゴルフ用ボールマーカーの使用図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は本発明のゴルフ用ボールマーカーの構成を示す斜視図である。
本発明に係るボールマーカー1は、空間4と出し入れ部5を備えた本体2と当該本体2から外側に伸びた出っ張り部3とで構成される。当該ボールマーカーは、前記本体2が板状の直径25〜30ミリ程度の略円形で厚みは1〜3ミリ程度に形成されるのが好ましく、当該本体2の平面視(平面視と底面視は対称形である)の大まかな外形は理想的には略円形であるが、ボールマーカーに関するゴルフ規則の範囲内であれば楕円、多角形等他の形状も可能である。
【0012】
前記ボールマーカー1の表面はなめらかで、弾性材料で形成され耐候性があることが好ましく、合金や合成樹脂等が考えられる。ただし、弾性の合金は形成に費用がかかるため合金ほどの耐用年数や弾性がないものの、当該ボールマーカー使用時に要求される弾性はあまり大きくないため、合金に比べて形成容易で安価に製造できる合成樹脂が適していると考えられ、例えばポリプロピレンやエストラマー等は様々な形に形成可能であり、多くの色に対応できて好ましい。
当該ボールマーカーの印刷は、平面が滑らかなため印刷容易で、材料や
使用色の数、製造個数などを総合的に考慮し、パッド印刷、グラビア印刷、箔押し等から適した方法をとることが好ましい。
【0013】
図2は本発明のゴルフ用ボールマーカーの平面図であり、一点鎖線は前記出っ張り部3の先端から当該出っ張り部3に繋がる本体2の平面視の幅が大きく広がる辺りまでの中心線を表している。
前記出し入れ部5はベルトループやスポーツネックレス等の取付対象 物を前記本体2の外側と当該本体2に設けられた前記空間4の間を出し入れする部分であって、当該出し入れ部5を構成する両側の一方は前記本体2よりも外側に向って伸びる出っ張り部3が設けられている。
当該出っ張り部3は前記出し入れ部5の最も狭くなっている辺りより前記本体2の外側に設けられ、前記取付対象物を前記空間4に取り込むためのきっかけを作る部分で、前記本体2の外側に出っ張る方向は当該取り付対象物を前記出し入れ部5に導きやすい向きであればその方向は自由である。
当該出っ張り部3の先端は取り付対象物を傷つけないために曲線で形成され、当該出っ張り部3の平面視の中心線の長さは10〜15ミリ程度であって真っすぐから曲率半径10ミリ程度の曲線で、当該中心線に対して直角方向の当該出っ張り部3の平面視の幅は2〜4ミリ程度が好ましい。
当該出っ張り部3と前記本体2が繋がる部分は滑らかに一体となっており、この繋がり部分より平面視の中心線の長さ30〜40ミリ程度は当該出っ張り部3とほぼ同じ幅で成形されることが好ましく、その先は本体の平面視の幅が大きく広がり出し入れ部5を構成する両側の当該出っ張り部3を備えていない側へと繋がる。
当該出っ張り部3の先端より本体2の平面視の幅が前記の大きく広がる辺りまでが前記取付対象物に通す部分であり、細長い形状で形成されることにより前記取付対象物に通しやすくなっている。また、この平面視の幅が大きく広がる部分は前記取付対象物の空間4への出し入れ時に最も負荷のかかりやすい部分であるため、この辺りは負荷が分散されやすい曲線で形成されることが好ましい。
【0014】
前記空間4は前記取付対象物を挿入する空間で、大きくしすぎると前記本体2の平面視の面積が小さくなりグリーン上で本発明のボールマーカー1の視認性が劣るため、当該空間4は幅15ミリ程度のベルトループを少しの余裕を持って皺なく挿入できる必要最小の大きさが好ましく、前記出し入れ部5の外側より繋がる当該空間4を構成する縁は、スムーズな前記取付対象物の出し入れを可能とするために滑らかな稜線となっている。
当該空間4の形状は前記の大きさと縁の条件を満たしていれば自由であり、前記本体2の外形に合った形状をデザインできる。
【0015】
図3は本発明のボールマーカー1のベルトループへの使用図であり、当 該ボールマーカーの平面と底面を人差し指と親指で挟んだ状態から、前記取付対象物を前記出っ張り部3の前記出し入れ部5がある側に当て、手首辺りを中心とし前記本体2を略面方向に少し回転ぎみに移動させ、前記出し入れ部5の外側より空間4へ前記取付対象物を挿入する。
このとき、弾性材からなる当該出し入れ部5は前記取付対象物の圧力によって略面方向に広がり容易に当該取付対象物を前記空間4へ挿入することができ、その後は自動的に閉じる。
当該空間4に挿入された当該取付対象物の取り出しは、前記本体2を挿入時とは逆方向に移動させる。
よって本発明のボールマーカー1は紛失の可能性が低い状態でボールマーカー保持具を必要とすることなく携帯可能となり、当該保持具がよく付けられている帽子のつば部分をすっきりできる。
【符号の説明】
【0016】
1 ボールマーカー
2 本体
3 出っ張り部
4 空間
5 出し入れ部
6 ベルトループ
7 ベルト
8 手
【要約】 (修正有)
【課題】ボールマーカーのみでベルトループ等の衣類の一部やスポーツネックレスに取り付けることが可能なボールマーカーを提供する。
【解決手段】ボールマーカー1は一つの穴状の空間4を備えた板状の本体2で、本体2は外側から空間4に繋がる弾性によって広がり元にもどる出し入れ部5が備えられている。出し入れ部5を構成する両側の一方は、本体2の外側に向って伸びる出っ張り部3をそなえており、出っ張り部3をベルトループ等の衣装の一部やスポーツネックレスの取付対象物に当て出し入れ部5に導き空間4へと挿入し、ボールマーカーのみでの取付ける。
【選択図】
図1