特許第5724254号(P5724254)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5724254ガス透過性評価方法およびガス透過性評価装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5724254
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】ガス透過性評価方法およびガス透過性評価装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 17/00 20060101AFI20150507BHJP
【FI】
   G01N17/00
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2010-203434(P2010-203434)
(22)【出願日】2010年9月10日
(65)【公開番号】特開2012-58151(P2012-58151A)
(43)【公開日】2012年3月22日
【審査請求日】2013年8月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 茂
(72)【発明者】
【氏名】計 智郎
【審査官】 清水 督史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−181300(JP,A)
【文献】 実開平02−050668(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 17/00−17/04
G01N 15/00−15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定のガスと反応しない非腐食性金属によって構成され開口を有するカップの内面に、前記特定のガスと反応して腐食する腐食性金属を形成し、前記開口をフィルムで塞ぐことによって前記腐食性金属を前記カップの内部に密封した試験片を形成し、当該試験片を前記特定のガスの濃度、温度、及び圧力をそれぞれ一定に維持可能な容器内に配置する工程と、
前記容器内を予め定めた温度に調整する工程と、
前記容器の前記特定のガスの濃度が予め定めた濃度値となるように前記特定のガスを前記容器内に供給または前記容器内から排気する工程と、
前記容器内の前記圧力が予め定めた大気圧よりも高い圧力値となるように、前記特定のガスと反応しない他のガスを前記容器内に供給する工程と、
前記容器内の前記特定のガスの濃度、温度、及び圧力を一定に維持し、前記試験片を所定時間保管する工程と、
下記式(1)を用いて前記特定のガスの前記フィルムに対する透過率を評価する工程と、を含むことを特徴とするガス透過性評価方法。
T=m×(M[Gas]/M[Metal])×(δhαρ/A)/(xt)・・・(1)
上記式(1)において、Tはガス透過度、mは腐食性金属の価数、M[Gas]は透過ガスの分子量、M[Metal]は腐食性金属の分子量、δは腐食性金属の腐食部分の面積、hは腐食性金属の厚み、αは厚み補正係数、ρは腐食性金属の腐食後の密度、Aは腐食性金属の腐食部分と非腐食部分の面積の合計、xは高圧保管時の圧力の大気圧に対する比、tは高圧保管時の保管時間を示す。
【請求項2】
前記試験片は、前記フィルムの表面と接するように前記腐食性金属を形成し、前記腐食性金属が前記表面と接する面を除く部分を覆うように前記非腐食性金属を形成することによって前記腐食性金属を前記フィルムと前記非腐食性金属とによって密封している、
ことを特徴とする請求項1記載のガス透過性評価方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のガス透過性評価方法において、前記特定のガスが水蒸気であり、前記腐食性金属が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはその合金のいずれかを含むことを特徴とするガス透過性評価方法。
【請求項4】
請求項3に記載のガス透過性評価方法において、前記アルカリ土類金属として、カルシウム、マグネシウムまたはその合金のいずれかを含むことを特徴とするガス透過性評価方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガス透過性評価方法に用いるフィルムのガス透過性評価装置であって、
前記試験片が保管される内部を有する前記容器と、
前記容器の内部の環境を一定のガス濃度、一定の温度、かつ大気圧より高い一定の圧力に維持する環境維持手段と、
を備えたことを特徴とするガス透過性評価装置。
【請求項6】
請求項5に記載のガス透過性評価装置において、
前記試験片が前記容器に保管された状態で、前記腐食性金属の腐食が進行する程度を測定する測定装置を設けた、
ことを特徴とするガス透過性評価装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属の腐食状態を測定することによるガス透過性評価方法およびガス透過性評価装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フィルムのガスバリア性評価方法としてカルシウム腐食法を代表とする金属腐食法が知られている(例えば特許文献1)。この方法は対象のフィルムを透過した目的のガスが腐食性金属と反応し、腐食した金属の量を測定することで、ガスバリア性を得る評価方法である。具体的には、対象のフィルムを透過したガスのみに反応するよう腐食性金属を密封した試験片(図1図2)を作製する。その後、この試験片を一定ガス濃度、一定温度条件下に保管し、対象のフィルムに目的のガスを透過させ腐食性金属を腐食させる。腐食した金属の面積、吸光度、電気特性などに関して、その経時変化を測定することで、ガス透過性を評価する。
【0003】
ガスバリアの機能を持つフィルムは食料品、精密電子部品及び医薬品の包材として用いられている。これらは、内容物の変質を抑制しそれらの機能や性質を保持するために、包装材料を通過するガスによる影響を防止する必要があり、これらを遮断するガスバリア性を備えることが求められてきた。さらに近年、これらのようなフィルムは太陽電池モジュールの部材である裏面保護シートや、有機EL素子のガスバリア層を代表とした産業資材用途として用いられるようになってきた。
【0004】
このようなフィルムに対してガス透過性を評価する金属腐食法は、前述したように、試験片を一定ガス濃度、一定温度条件下で一定期間保管する必要がある。しかし、ガスバリア性が高ければ高いほど透過するガス量が減るため、評価までの時間がより長時間になってしまう、という欠点を有していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4470707号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、評価時間をより短くできるガス透過性評価法およびガス透過性評価装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、特定のガスと反応しない非腐食性金属によって構成され開口を有するカップの内面に、前記特定のガスと反応して腐食する腐食性金属を形成し、前記開口をフィルムで塞ぐことによって前記腐食性金属を前記カップの内部に密封した試験片を形成し、当該試験片を前記特定のガスの濃度、温度、及び圧力をそれぞれ一定に維持可能な容器内に配置する工程と、前記容器内を予め定めた温度に調整する工程と、前記容器の前記特定のガスの濃度が予め定めた濃度値となるように前記特定のガスを前記容器内に供給または前記容器内から排気する工程と、前記容器内の前記圧力が予め定めた大気圧よりも高い圧力値となるように、前記特定のガスと反応しない他のガスを前記容器内に供給する工程と、前記容器内の前記特定のガスの濃度、温度、及び圧力を一定に維持し、前記試験片を所定時間保管する工程と、下記式(1)を用いて前記特定のガスの前記フィルムに対する透過率を評価する工程と、を含むことを特徴とするガス透過性評価方法。
T=m×(M[Gas]/M[Metal])×(δhαρ/A)/(xt)・・・(1)
上記式(1)において、Tはガス透過度、mは腐食性金属の価数、M[Gas]は透過ガスの分子量、M[Metal]は腐食性金属の分子量、δは腐食性金属の腐食部分の面積、hは腐食性金属の厚み、αは厚み補正係数、ρは腐食性金属の腐食後の密度、Aは腐食性金属の腐食部分と非腐食部分の面積の合計、xは高圧保管時の圧力の大気圧に対する比、tは高圧保管時の保管時間を示す。
請求項2の発明は、前記試験片は、前記フィルムの表面と接するように前記腐食性金属を形成し、前記腐食性金属が前記表面と接する面を除く部分を覆うように前記非腐食性金属を形成することによって前記腐食性金属を前記フィルムと前記非腐食性金属とによって密封している、ことを特徴とする。
【0008】
請求項1および請求項2記載の発明は、既存の金属腐食法では試験片を大気圧で保管するのに対し、大気圧よりも高い圧力をかけ続けることにより上記の目的を達成するガス透過性評価法である。
【0009】
請求項において腐食性金属はフィルムに直接接触して存在し(図1)、請求項においては腐食性金属とフィルムの間に空間が存在する場合も含む図2)、という点が異なるが、どちらの腐食性金属も、フィルムを透過したガスとのみ反応し腐食される。
【0010】
ガスバリア機能を持つフィルムにおいて、ガス透過量Qは式(1)で示される。
式(1) Q=PpAt/l
Pはガス透過係数、pは圧力、Aは透過面積、tは透過時間、lはフィルムの厚さを示す。
【0011】
この式(1)から、同一試験片において、圧力を高めるほど、単位時間におけるガス透過量が線形に増えていく。そして、高圧時の圧力が大気圧のx倍(xは1より大きい値)とすると、従来の大気圧環境におけるガス透過量と等しいだけのガス透過量を得るには、1/x倍の透過時間でよい。ここでの透過時間はつまり金属腐食法における保管時間であり、高圧時の保管時間は、大気圧環境でのx倍の保管時間に相当することが分かる。これにより、既存の金属腐食法よりもより短い保管時間で、既存の評価解析法をそのまま使用することができる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のガス透過性評価方法において、前記特定のガスが水蒸気であり、前記腐食性金属が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはその合金のいずれかを含むことを特徴とする。
【0013】
アルカリ金属、アルカリ土類金属あるいはその合金は、反応性に富み、水蒸気によって容易に腐食されるので、水蒸気のガス透過性を示す水蒸気透過度を求めるためには適している組み合わせである。
【0014】
請求項4の発明は、請求項3に記載のガス透過性評価方法において、前記アルカリ土類金属として、カルシウム、マグネシウムまたはその合金のいずれかを含むことを特徴とする。
【0015】
カルシウム、マグネシウムあるいはその合金は、水蒸気によって容易に腐食される上に、安価であり、かつ蒸着により薄膜を形成しやすいため、水蒸気透過度を求めるために、より一層適している組み合わせである。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガス透過性評価方法に用いるフィルムのガス透過性評価装置であって、前記試験片が保管される内部を有する前記容器と、前記容器の内部の環境を一定のガス濃度、一定の温度、かつ大気圧より高い一定の圧力に維持する環境維持手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、請求項5に記載のガス透過性評価装置において、前記試験片が前記容器に保管された状態で、前記腐食性金属の腐食が進行する程度を測定する測定装置を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1および請求項2記載の発明により、保管時の高い圧力により、ガスは通常よりも速いスピードでフィルムを透過することができ、より短い保管時間でガス透過性を評価することができる。
【0019】
請求項3記載の発明により、容易に水蒸気透過度を求めることができる。
【0020】
請求項4記載の発明により、安価かつ容易に水蒸気透過度を求めることができる。
【0021】
請求項5記載の発明によるガス透過性評価装置を用いることで、容器内部を一定ガス濃度、一定温度、大気圧以上の一定圧力に維持し、試験片を保管することが容易に可能となる。そして、保管時間をより短くすることができ、請求項1から請求項4いずれかのガス透過性評価を容易に行うことができる。
【0022】
請求項6記載の発明によるガス透過性評価装置を用いることで、腐食が進行する程度を経時的に測定してガス透過性を評価することができ、さらに試験片が外気に曝されることによる環境変化のガス透過性への影響を抑え、より正確な評価を行う事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施の形態における試験片の一例を示す断面図である。
図2】本発明の実施の形態における試験片の他の例を示す断面図である。
図3】本発明の実施の形態におけるガス透過性評価装置の構成例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこの実施形態によって限定されるものではなく、フィルムの種類、用途に応じて適宜選択される。
図1図2は本発明の金属腐食法に使用する試験片を説明する2種類の断面図である。
図1では、測定対象であるプラスチックフィルム1に接する形で、平面状の腐食性金属2があり、これを囲む形で密封した非腐食性金属3が設けられている。
また図2では、測定対象であるプラスチックフィルム4との間に空間を作るように腐食性金属5を設けた非腐食性金属6が配置されている。図1図2ともに、腐食性金属は、プラスチックフィルムを透過したガスとのみ反応するよう配置されている。
ここで非腐食性金属3、非腐食性金属6は、金属だけでなく、ガラスや樹脂等とも組み合わせてもよく、できるだけガスがプラスチックフィルム以外の場所から腐食性金属側に透過しないようにすることが望ましい。
言い換えると、図1の試験片は、フィルム1の表面に、特定のガスと反応して腐食する腐食性金属2を形成し、腐食性金属2が表面と接する面を除く部分を覆うようにガスと反応しない非腐食性金属3を形成することによって腐食性金属2をフィルム1と非腐食性金属3とによって密封したものである。
また、言い換えると、図2の試験片は、特定のガスと反応しない非腐食性金属3によって構成され開口を有するカップの内面に、ガスと反応して腐食する腐食性金属2を形成し、開口をフィルム1で塞ぐことによって腐食性金属2をカップの内部に密封したものである。
【0025】
その後、上記試験片を請求項5、あるいは請求項6に記載の装置を用いて一定ガス濃度、一定温度、大気圧よりも高い一定圧力下で保管する。
請求項5記載の装置の概要を図3を用いて説明する。本装置は、図1あるいは図2の腐食性金属2と非腐食性金属3と測定対象フィルム12(フィルム1)により構成されている試験片をセットすることができる試験片保管チャンバー19、試験片保管チャンバー19内部の温度を調節する温度調節機18、試験片保管チャンバー19内部の透過ガスの濃度を検出する透過ガス濃度センサー16、試験片保管チャンバー19内部の圧力を検出する圧力センサー17、試験片保管チャンバー19内部に透過ガスを供給する透過ガス供給装置13、試験片保管チャンバー19内部に供給する透過ガスと反応しないガスの供給装置14、試験片保管チャンバー19内部のガスを排気するガス排気装置15で構成されている。なお、図3には、図1の試験片が例示されている。
言い換えると、フィルムのガス透過性評価装置は、試験片が保管される内部を有する容器としての試験片保管チャンバー19と、試験片保管チャンバー19の内部の環境を一定のガス濃度、一定の温度、かつ大気圧より高い一定の圧力に維持する環境維持手段とを備えている。
前記環境維持手段は、温度調節機18、透過ガス濃度センサー16、圧力センサー17、透過ガス供給装置13、透過ガスと反応しないガスの供給装置14、ガス排気装置15を含んで構成されている。
【0026】
また、請求項6記載の装置は、前述した請求項5記載の装置に加えて、試験片保管チャンバー19内部にセットされている試験片腐食性金属部のガス透過性評価の指標としている値を得ることができる測定装置で構成されている。
この測定装置の例として、腐食性金属の腐食部面積を得るカメラ、腐食性金属部の吸光度を得る吸光光度計、腐食性金属部の電気特性測定装置が挙げられるが、これらに限定するものではない。
言い換えると、フィルムのガス透過性評価装置には、試験片が試験片保管チャンバー19に保管された状態で、腐食性金属の腐食が進行する程度を測定する測定装置が設けられている。
【0027】
以下、図3を参照して本装置を用いた本発明の評価法について具体的に説明する。
はじめに、図1あるいは図2の試験片を試験片保管チャンバー19にセットし、温度調節機18を用いて、試験片保管チャンバー19を予め定めた温度に調節する。
その後、透過ガス濃度センサー16により、試験片保管チャンバー19内部の透過ガス濃度を検出し、予め定めた値になるように透過ガス供給装置13とガス排気装置15を用いて透過ガスを供給する。
これと同時に、圧力センサー17により、試験片保管チャンバー19内部の圧力を検出し、予め定めた大気圧以上の値になるように透過ガスと反応しないガスの供給装置14とガス排気装置15を用いて、透過ガスと反応しないガスを供給する。
このようにして、試験片保管チャンバー19内部を一定ガス濃度、一定温度、大気圧以上の一定圧力に維持し、試験片を保管することが可能となる。
これにより、保管時間をより短くすることができ、その値は高圧時の圧力が大気圧のx倍(xは1より大きい値)とすると、従来の大気圧環境の1/x倍の保管時間とすることができる。
【0028】
金属腐食法において、腐食された腐食性金属を用いて、そのフィルムのガス透過性を評価するには、腐食面の面積あるいは、吸光度、電気抵抗とその経時変化を比較する方法等、様々な手法が存在する。
本発明の評価解析には、どの手法でも用いることができるが、ここでは一例として、腐食性金属を画像処理により腐食面積を求める。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。この時、特許文献1に従うと、ガス透過度Tは、式(2)で示される。
式(2) T=m×(M[Gas]/M[Metal])×(δhαρ/A)/(xt)
mは腐食性金属の価数、M[Gas]は透過ガスの分子量、M[Metal]は腐食性金属の分子量、δは腐食性金属の腐食部分の面積、hは腐食性金属の厚み、αは厚み補正係数、ρは腐食性金属の腐食後の密度、Aは腐食性金属の腐食部分と非腐食部分の面積の合計、xは高圧保管時の圧力の大気圧に対する比、tは高圧保管時の保管時間を示す。
特許文献1では、式(2)はxtではなくtで示されており、tは従来の大気圧での保管時間を示しているが、今回、高圧保管を行い従来の大気圧環境の1/x倍の保管時間で済ませているため、保管時間にxを乗じた。
【0029】
上記の腐食面積から算出したガス透過度測定を同試験片に対して経時的に行い、平均を取る事で、より正確なガス透過度を求めることができる。
【0030】
また、請求項6記載の装置の一例である、保管手段内部に腐食性金属部の腐食面積を得ることができるカメラを備えたガス透過性評価装置を用いることで、試験片が外気に曝されることによる環境変化のガス透過性への影響を抑え、より一層正確なガス透過度を求めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明のガス透過性評価法は、既存の方法よりも高速な評価法として利用できる。
【符号の説明】
【0032】
1・・・フィルム
2・・・腐食性金属
3・・・非腐食性金属
4・・・フィルム
5・・・腐食性金属
6・・・非腐食性金属
12・・・測定対象フィルム
13・・・透過ガス供給装置
14・・・透過ガスと反応しないガスの供給装置
15・・・ガス排気装置
16・・・透過ガス濃度センサー
17・・・圧力センサー
18・・・温度調節機
19・・・試験片保管チャンバー
図1
図2
図3