(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記支柱は、デスクの後部に設けたパネル部の表裏両面に支持具を用いて取付けて立設された一対の支柱であり、該パネル部より上方へ延びた前記一対の支柱の上端間にアンビエントライトを取付けたことを特徴とする請求項1記載の照明器具付きデスク。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1に開示されるように、間仕切パネルの縦枠同士を連結し、あるいは隣接する間仕切パネルを支柱を介して連結し、間仕切パネルの縦枠又は支柱に設けた係止孔に、ブラケットのフックを係止し、該ブラケットに机天板を載置して固定するとともに、適宜な縦枠又は支柱に脚部材を取付けて自立するようにした構造の机天板付き間仕切装置は公知である。
【0003】
通常、間仕切パネルは、連結に供する縦枠又は支柱に係合溝や係止孔を形成し、パネル板間の縦目地部に臨む係合溝や係止孔を利用して、間仕切パネルの他、棚板ブラケット、照明器具の支持具等のオプションを連結することが一般的である。例えば、特許文献2には、縦目地部に臨む支柱に形成した係止孔に、照明器具のアーム部を支持する取付具のフックを係止するとともに、フックの脱落を防止するための規制体を係止孔に嵌入して前記取付具にネジ止めする構造が開示されている。
【0004】
しかし、特許文献2に記載の構造は、取付具を装着する位置が縦目地部に制限され、所望の位置に照明器具を設けることができない。また、前記取付具に装着する照明器具は1種類だけであり、多様な照明環境を実現することができない。つまり、最近の省エネルギーの観点からは、従来のように部屋全体を明るくした上で、各デスクの天板上を集中的に明るくするためのタスクライトを設ける方式から、部屋全体は最低限の明るさとし、デスクワークするために、必要なスペースだけ明るくするといったパーソナル照明の方式が好まれる傾向にある。しかし、従来のパネルデスクシステムでは、十分に満足できる照明器具の取付構造は提供されてなかった。
【0005】
一方、特許文献3には、机天板の背後にパネル板や壁面が存在し、天板の両側後縁部に一対の支柱を立設し、両支柱間に設けたハンギングビームの前面に係止レールを設け、係止レールにはフラットパネルディスプレイや灯具等の機器を支持する機能を有する構造が開示されている。また、特許文献4には、間仕切パネルの両支柱に設けた係止孔を利用して、ブラケットの後端に突設したフックを嵌合係止するとともに、両ブラケットに棚板の両端部を載置し、該棚板の下面に沿った奥部に照明具を横設した構造が開示されている。しかし、何れの構造も従来のデスクにタスクライトを取付ける発想の域から出るものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、照明効果が異なる複数の照明器具をまとめて天板上方に取付けることができる照明器具付きデスクを提供する点にある。また、好ましくは、照明器具の取付位置を横方向の所望位置に選択可能である照明器具付きデスクを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前述の課題解決のために、複数の照明器具を上下方向の異なる位置に各々取付けることができる支柱を備えたデスクにおいて、
前記デスクの後部にパネル部を設けるとともに、該パネル部の表面に沿って前記支柱を設け、そして前記支柱にアンビエントライトを取付けるとともに、前記アンビエントライトよりも下方にタスクライトを取付け
、更に前記支柱を構成する前面板の後方に前記パネルを照射するウォッシャーライトを配置したことを特徴とする照明器具付きデスクを構成した(請求項1)。
【0009】
また、本発明は、複数の照明器具を上下方向の異なる位置に各々取付けることができる支柱を備えたデスクにおいて、前記支柱は、前面板と側面板とを直角に設けた断面略L字形であり、前記側面板の内側に補強を兼ねた区画壁を間隔を置いて形成するとともに、側面板の後端側に後方へ開放した断面略コ字形の凹溝部を形成し、前記前面板と区画壁とで囲まれる側方開放の空間部を設けてなり、前記支柱にアンビエントライトを取付けるとともに、前記アンビエントライトよりも下方にタスクライトを取付けたことを特徴とする照明器具付きデスクを構成した(請求項2)。
【0010】
ここで、前記支柱を構成する
前面板の後方にタスクライトの軸受具を配置することが好ましい(請求項
3)。
【0011】
ここで、前記支柱は、デスクの後部に設けたパネル部の表裏両面に支持具を用いて取付けて立設された一対の支柱であり、該パネル部より上方へ延びた前記一対の支柱の上端間にアンビエントライトを取付けることが好ましい(請求項
4)。
【0012】
そして、前記支持具は、前記
パネル部を構成するフレームの横枠に形成した係合孔に係止するフック金具と、該フック金具の横方向の変位を規制する規制金具とからなり、前記フック金具は、前記係合孔に係止する係止片を有するとともに、前記係止片とは反対側に突出した固定片を有し、前記規制金具は、前記係合孔に嵌入するとともに前記横枠の前面に当接する規制片を有し、前記フック金具に規制金具をネジ止め一体化してなることが好ましい(請求項
5)。
【0013】
更に、
前記支柱は、前面板と側面板とを直角に設けた断面略L字形であり、前記側面板の内側に補強を兼ねた区画壁を間隔を置いて形成するとともに、側面板の後端側に後方へ開放した断面略コ字形の凹溝部を形成し、前記前面板と区画壁とで囲まれる側方開放の空間部を設けてなり、前記
パネル部の上下に取付けた複数の前記支持具
を前記支柱の凹溝部に受け入れるとともに、該凹溝部に形成したスリット孔から前記支持具の固定片を
前記側面板と区画壁の間の中空部に挿入し、該固定片を区画壁にネジ止めしてなることがより好ましい(請求項
6)。
【発明の効果】
【0014】
以上にしてなる請求項1に係る発明の照明器具付きデスクは、複数の照明器具を上下方向の異なる位置に各々取付けることができる支柱を備えたデスクにおいて、
前記デスクの後部にパネル部を設けるとともに、該パネル部の表面に沿って前記支柱を設け、そして前記支柱にアンビエントライトを取付けるとともに、前記アンビエントライトよりも下方にタスクライトを取付け
、更に前記支柱を構成する前面板の後方に前記パネルを照射するウォッシャーライトを配置したので、照明効果が異なる複数の照明器具をまとめて天板上方に取付けることができ
、外観を損なう恐れがあるウォッシャーライトを前面板によって目立たなくすることができ、ウォッシャーライトの光が直接目に入るのを防止できる。
【0015】
請求項2に係る発明の照明器具付きデスクは、
複数の照明器具を上下方向の異なる位置に各々取付けることができる支柱を備えたデスクにおいて、前記支柱は、前面板と側面板とを直角に設けた断面略L字形であり、前記側面板の内側に補強を兼ねた区画壁を間隔を置いて形成するとともに、側面板の後端側に後方へ開放した断面略コ字形の凹溝部を形成し、前記前面板と区画壁とで囲まれる側方開放の空間部を設けてなり、前記支柱にアンビエントライトを取付けるとともに、前記アンビエントライトよりも下方にタスクライトを取付けたので、照明効果が異なる複数の照明器具をまとめて天板上方に取付けることができる。
【0016】
請求項
3によれば、前記支柱を構成する
前面板の後方にタスクライトの軸受具を配置
したので、外観を損なう恐れがあるタスクライトの軸受具を
前面板によって目立たなくすることが
できる。
【0017】
請求項
4によれば、前記支柱は、デスクの後部に設けたパネル部の表裏両面に支持具を用いて取付けて立設された一対の支柱であり、該パネルより上方へ延びた前記一対の支柱の上端間にアンビエントライトを取付けたので、照明器具の取付位置をパネル面に沿って横方向の所望位置に設定できるので、照明目的及び使用者の好みに応じてカスタマイズできる。
【0018】
請求項
5によれば、前記支持具は、前記
パネル部を構成するフレームの横枠に形成した係合孔に係止するフック金具と、該フック金具の横方向の変位を規制する規制金具とからなり、前記フック金具は、前記係合孔に係止する係止片を有するとともに、前記係止片とは反対側に突出した固定片を有し、前記規制金具は、前記係合孔に嵌入するとともに前記横枠の前面に当接する規制片を有し、前記フック金具に規制金具をネジ止め一体化してなるので、フレームの横枠に横方向に所定間隔を設けて複数の係合孔を設けた場合には、支柱の取付位置を係合孔に応じて設定でき、また前面側からの作業のみで、フック金具と規制金具とからなる支持具を簡単且つ強固に横枠に取付けることができる。前記フレームの表裏両面にパネル板を装着した場合でも、横目地部に前記係合孔が臨んでいれば、パネル板の有無に関係なく支持具を取付けることができる。
【0019】
請求項
6によれば、
前記支柱は、前面板と側面板とを直角に設けた断面略L字形であり、前記側面板の内側に補強を兼ねた区画壁を間隔を置いて形成するとともに、側面板の後端側に後方へ開放した断面略コ字形の凹溝部を形成し、前記前面板と区画壁とで囲まれる側方開放の空間部を設けてなり、前記
パネル部の上下に取付けた複数の前記支持具
を前記支柱の凹溝部に受け入れるとともに、該凹溝部に形成したスリット孔から前記支持具の固定片を
前記側面板と区画壁の間の中空部に挿入し、該固定片を区画壁にネジ止めしてなるので、フレームの横枠の係合孔に取付けた前記支持具が支柱の凹溝部内に収容されるので、外部から全く目立たなくすることができ、また支持具に対して支柱を強固に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の照明器具付きデスクの実施形態に係るパネルデスクシステムの簡略分解斜視図である。
【
図2】パネルデスクシステムの一例を示し、中間にフロントパネルを備えた対面デスク態様の斜視図である。
【
図3】パネルフレームの縦枠に支持脚を取付ける構造を示す分解斜視図である。
【
図4】同じくパネルフレームの縦枠に支持脚を取付けた状態の一部省略平面図である。
【
図5】連結したパネルフレームの両縦枠に渡って支持脚を取付ける構造を示す分解斜視図である。
【
図6】同じく連結したパネルフレームの両縦枠に渡って支持脚を取付けた状態の一部省略平面図である。
【
図7】支持脚をパネルフレームの縦枠に取付けるための脚連結金具を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は正面図を示している。
【
図8】パネルフレームの縦枠に支持脚を取付けた状態の斜視図である。
【
図9】パネルフレームの上端に延長フレームを連設する構造を示す分解斜視図である。
【
図10】配線ダクトの構造を示す部分断面図である。
【
図11】照明装置を備えたパネルデスクシステムを示す全体斜視図である。
【
図12】同じく照明装置を備えたパネルデスクシステムを示す正面図である。
【
図13】同じく照明装置を備えたパネルデスクシステムを示す側面図である。
【
図14】支柱を示し、(a)は支柱の断面図、(b)は支柱の側面図である。
【
図15】間仕切パネルのフレームに支柱を取付ける構造を示す分解斜視図である。
【
図16】同じく間仕切パネルのフレームに支柱を取付ける構造を示す部分拡大斜視図である。
【
図17】同じく間仕切パネルのフレームに支柱を取付けた状態の部分縦断側面図である。
【
図18】同じく間仕切パネルのフレームに支柱を取付けた状態の部分横断平面図である。
【
図19】支柱にアンビエントライトを取付けた構造を一部省略して示した横断平面図である。
【
図20】同じく支柱にアンビエントライトを取付けた構造を示す部分正面図である。
【
図21】支柱にウォッシャーライトを取付けた構造を示す横断平面図である。
【
図22】支柱にタスクライトを取付けた構造を示す横断平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るパネルデスクシステムの構成部材を示す分解斜視図、
図2はパネルデスクシステムの態様例を示し、
図3〜
図10はパネルデスクシステムの基本構成を示し、
図11〜
図22は本発明に係る照明器具付きデスクの具体例を示し、図中符号1はパネルフレーム、2は端部脚、3は支持脚、4はパネル脚、5は天板、6はダクトカバー、7は上部配線受け、8は下部配線受け、9は幕板、10は延長フレーム、11はパネル板、12は笠木、13は側カバーをそれぞれ示している。
【0022】
本実施形態に係るパネルデスクシステムは、
図1に示すように、複数のパネルフレーム1,…を側方へ連結し、端部に位置する前記パネルフレーム1の縦枠14に前記端部脚2を取付けるとともに、中間に位置する前記パネルフレーム1の縦枠14に支持脚3,…を取付け、そして前記端部脚2と支持脚3の上位及び隣接する両側の支持脚3,3の上位に天板5を載置して固定する。前記天板5の後端と前記パネルフレーム1との間にダクト開口15を設けて、該ダクト開口15にダクトカバー6を開閉可能に設けている。また、前記ダクト開口15の下方で、前記パネルフレーム1の前面側に上部配線受け7と下部配線受け8とを取付け、その前面側に着脱可能且つ開閉可能に幕板9を取付けて配線装置を構成している。また、前記支持脚3には、必要に応じてパネル脚4を連結一体化し、あたかも端部脚2のように構成することも可能である。尚、本発明は、このようなパネルデスクシステムに限らず、一般のデスクにも適用できるものである。
【0023】
図2は、前記パネルフレーム1の両側に対称に天板5,5を配置した対面デスク態様を示している。本実施形態では、前記パネルフレーム1の高さは、その上端に笠木12を取付けた状態で、該笠木12の上面と前記天板5の上面とが略面一になるように設定されている。また、前記パネルフレーム1と天板5の後端との間に設けたダクト開口15に前記ダクトカバー6を装着することが可能であり、該ダクトカバー6の下方には配線装置を設けている。また、本実施形態では、
図2のように、前記パネルフレーム1の上端に延長フレーム10を連結し、該延長フレーム10の表裏両面にパネル板11,11を取付けるとともに、該延長フレーム10の上端に笠木12、側端に側カバー13を取付けることにより、対面した天板5,5の中間に目隠し機能を有するフロントパネル部16を設けている。尚、前記パネルフレーム1の上端に笠木12を取付けた場合も、延長フレーム10とパネル板11とを取付けた場合も、前記ダクト開口15にはダクトカバー6を取付けることが可能である。
【0024】
次に、各部の詳細を説明する。前記パネルフレーム1は、
図1、
図3及び
図9に示すように、両側に縦枠14,14を有し、両縦枠14,14の上端部間に上横枠17と下部間に下横枠18を縦枠14の下端部を余して固着した構造である。前記上横枠17と下横枠18の表裏方向の厚さは縦枠14よりも約5mm程度狭く設定し、該パネルフレーム1の両縦枠14,14の表面側に前記パネル板11を装着した際に、前記上横枠17及び下横枠18とパネル板11の裏面との間の隙間を利用してコードを配線できるようにしている。前記両縦枠14,14の下端には、高さ調節可能なアジャスター19,19を設けている。そして、両縦枠14,14の表裏両面には、前記パネル板11の背面両側上下部に突設した係合部を係合して取付けるための開口20,…を上下方向に所定ピッチで形成するとともに、上下部と中間部に左右一対の係止孔21,21を形成している。また、前記上横枠17と下横枠18の表裏両面で上縁に沿って横方向に一定間隔で横長の係合孔22,…を形成し、該係合孔22,…は上下パネル板11,11の間及びパネル板11の上端と笠木12の間の横目地部23に露出するようになっている(
図2参照)。また、前記横目地部23に臨む縦枠14の端部にも横幅の狭い係合孔22を形成している。前記パネルフレーム1,1同士は、互いの縦枠14,14の端面を接合した状態で、貫通したボルトとナットで側方へ連結する。この連結構造は、間仕切パネルの連結構造と同じである。
【0025】
前記延長フレーム10は、
図1及び
図9に示すように、両側の縦枠24,24の上端部間に上横枠25を固着するとともに、下端部間に下横枠26を固着し、該縦枠24には前記縦枠14と同様に開口20,…を形成し、上横枠25と縦枠24にも前記上横枠17と縦枠14と同様に係合孔22,…を形成している。更に、前記延長フレーム10の両縦枠24,24の下端には、前記パネルフレーム1の両縦枠14,14の上端開口に嵌合する嵌合部27,27を下方へ向けて延設している。そして、前記パネルフレーム1の上に延長フレーム10を連結するには、前記延長フレーム10の両嵌合部27,27をパネルフレーム1の両縦枠14,14の上端開口に嵌合するとともに、パネルフレーム1の上横枠17と延長フレーム10の下横枠26を接合した状態で上下方向にボルトとナットで締結する。尚、前記延長フレーム10は、複数を上方へ積み重ねて連結することができ、所望の高さの間仕切パネルを構成できる。
【0026】
本発明では、フレームの具体的構造については制限がなく、前述のように、パネルフレーム1の上に単数又は複数の延長フレーム10を連結して所定の高さのフレームを構成し、その少なくとも表面側に複数のパネル板11と上端の横枠に笠木12を取付けて構成し、前記パネル板11と笠木12との間及び上下のパネル板11,11間に横目地部23を形成し、該横目地部23に横枠の係合孔22,…が臨んでいればよいのである。但し、後述のように本発明の照明装置を安定に取付けるには、ある程度のパネル部にある程度の高さは必要であり、
図2のように天板5より上方へ延びたフロントパネル部16を備えた態様が好ましい。また、従来の間仕切パネルのように、所定高さの両側縦枠間に複数の横枠を固定した一体構造のフレームを用いてもよい。
【0027】
前記支持脚3は、
図3及び
図4に示すように、奥行幅が前記天板5よりも狭く前記パネルフレーム1の縦枠14の前面に沿って連結する脚板部28と、該脚板部28の上端から前方へ延び上位に前記天板5を取付ける支持アーム29とを有する逆L字形である。前記脚板部28の後端面には、前記縦枠14の下側二対の係止孔21,21に係止する下向きフック30,30を上下部に突設するとともに、後端部上部には脚連結金具31を受け入れ、上端後部から下方へ挿入した締結ボルト32で上方へ引き付けることができるようになっている。前記脚連結金具31は、
図7に示すように、後側に前記縦枠14の最上方の一対の係止孔21,21に係止する上向きフック33,33を突設するとともに、上面板34に前記締結ボルト32を螺合する螺孔35を形成したものである。
【0028】
そして、前記支持脚3を前記パネルフレーム1の縦枠14に連結するには、先ず前記脚連結金具31の上向きフック33,33を前記縦枠14の最上方の係止孔21,21に係止した状態で、前記支持脚3の下向きフック30,30をそれぞれ下側二対の係止孔21,21に係止するとともに、前記脚連結金具31を脚板部28の上端部内に受け入れる。それから、前記脚板部28の上端の通孔から挿入した前記締結ボルト32を脚連結金具31の螺孔35に螺合し、該脚連結金具31を上方へ引き上げると、それに伴って前記支持脚3が下方へ押し下げられ、前記下向きフック30は下方へ、上向きフック33は上方へ力が加わるので、強固に連結される。ここで、前記支持脚3の脚板部28の下端には、高さ調節可能なアジャスター36を設けてあり、調節して床面に接地させる。
【0029】
図3及び
図4は、前記パネルフレーム1の各縦枠14にそれぞれ前記支持脚3を連結する例であるが、
図5及び
図6に示すように、連結したパネルフレーム1,1の両縦枠14,14の接合線に一つの前記支持脚3の中心が位置するように取付けることも可能である。それにより、中間部に設ける支持脚3の数を少なくすることができる。
図5に示すように、連結したパネルフレーム1,1の両縦枠14,14の同じ高さ位置に、4つの係止孔21,…が存在するので、中央側の二つの係止孔21,21を選んで、前記同様に脚連結金具31を用いて支持脚3を取付けるのである。つまり、隣接する各パネルフレーム1の縦枠14の外側の係止孔21を一対用いるのである。取付方法は、前記と全く同様である。
【0030】
そして、前記支持脚3の支持アーム29に前記天板5を載置して固定するには、前記支持アーム29上端前後部に固定板37,37を取付け、該固定板37を天板5の下面にネジ止めして固定する。前記固定板37は、中心とその両側等距離に通孔38,…を有し、パネルフレーム1の各縦枠14にそれぞれ支持脚3を取付ける場合には、一端部の通孔38を用いて内側に突出するように前記固定板37をネジ39で固定する(
図3参照)。一方、連結したパネルフレーム1,1の互いに接合した縦枠14,14の中央に一つの支持脚3を取付ける場合には、中央の通孔38を用いて前記固定板37が両側に突出するように固定する。そして、前記天板5の両側部を支持脚3の上端に載置し、前記固定板37の残余の通孔38を用いてネジ止めする。尚、
図8に示すように、前記端部脚2の上端前後部にも前記固定板37,37を内側へ突出するように固定し、同様に天板5をネジ止めする。
【0031】
本実施形態では、
図1に示すように、必要に応じて前記支持脚3の脚板部28の前方で前記支持アーム29と床面との間に、該支持アーム29と一体化するパネル脚4を着脱可能に取付けることができるようになっている。前記支持脚3にパネル脚4を連結した状態では、前記端部脚2と略同等な外形となる。
【0032】
前記パネル脚4は、上端に前記支持アーム29を受け入れて前後方向にスライド係合するガイド溝40を形成するとともに、後端と前記脚板部28の前端とを互いに凹凸嵌合する嵌合構造とし、前記パネル脚4のガイド溝40に前記支持アーム29を係合するとともに、前記パネル脚4の後端を前記脚板部28の前端に凹凸嵌合した状態で、前記支持脚3とパネル脚4とを前後方向に締結手段で引き付けて連結する。
【0033】
ここで、
図3及び
図4に示したように、パネルフレーム1の各縦枠14にそれぞれ支持脚3を取付け、端部脚2と支持脚3及び両支持脚3,3の上位にそれぞれ天板5,…を取付けた場合には、特定の天板5とそれを支持していた支持脚3を他の天板5と支持脚3とに関係なく取り除くことができ、その取り除いた空間をミーティングスペース等の他の目的に使用できるように、態様を変更することが容易である。その場合、中間に位置していた支持脚3が端部に位置するようになると、足入れ空間を側方から隠蔽するために、前記パネル脚4を支持脚3に装着し、あたかも端部脚2のように変更するのである。
【0034】
次に、
図1、
図8及び
図10に基づいて、ダクトカバー取付装置について簡単に説明する。前記天板5は、後端と前記パネルフレーム1の上横枠17との間にダクト開口15を設けて、前記支持脚3の上端及び端部脚2の上端に取付けられ、該ダクト開口15に面する前記支持脚3と端部脚2の上端後部に取付部材41を取付け、そして該取付部材41に対して前記ダクトカバー6を回動開閉可能に支持するヒンジ部材42を前後方向の位置を変更可能に取付けている。前記取付部材41とヒンジ部材42は共に合成樹脂製である。
【0035】
次に、
図1及び
図10に基づいて、配線ダクト装置を簡単に説明する。前記ダクト開口15の下方の空間で、前記パネルフレーム1の上横枠17の前面側に前記上部配線受け7を取付けるとともに、下横枠18の前面側に下部配線受け8を取付け、更に両配線受けの前面側に前記幕板9を開閉可能且つ着脱可能に取付けて内部空間を形成し、前記上部配線受け7と下部配線受け8に収容した余剰コード、ケーブルが前方から見えないようにしている。具体的には、前記下横枠18の左右両側部に取付けた支持金具43,43で前記幕板9の下端を前後傾動可能に支持するとともに、前記天板5の下面両側部に取付けた係止金具44,44で前記幕板9の上部両側部に設けたラッチ45,45を係着して取付けている。尚、前記幕板9の前面側には、前記ラッチ45,45の操作部のみが露出している。
【0036】
次に、
図11〜
図22に基づいて、本発明の照明器具付きデスクを説明する。
図11〜
図13は照明装置を備えたパネルデスクシステムを示し、
図14〜
図18は支柱の支持構造を示し、
図19〜
図22は各照明器具の具体的な取付構造を示し、図中符号46は支柱、47は支持具、48はアンビエントライト、49はウォッシャーライト、50はタスクライトをそれぞれ示している。
【0037】
先ず、本発明の照明器具付きデスクは、前記フロントパネル部16の表裏両面に一対の支柱46,46を支持具47を用いて取付け、該フロントパネル部16より上方へ延びた支柱46,46の上端間にアンビエントライト48を片持ち状に取付けるとともに、前記天板5よりも若干上位でフロントパネル部16に面した支柱46の側面部にウォッシャーライト49を取付け、更にウォッシャーライト49の上方の支柱46にタスクライト50を取付けた基本構造となっている。前記アンビエントライト48は、高い位置から天板5や天井を照らし、前記ウォッシャーライト49はフロントパネル部16のパネル板11の表面を照らし、前記タスクライト50は天板5の上面を集中的に照らすのである。それぞれ、照明効果の異なるアンビエントライト48、ウォッシャーライト49及びタスクライト50を共通の一対の支柱46,46を利用して取付けている。また、前記支柱46の取付位置は、パネル面の横方向に変更可能である。
【0038】
前記支柱46は、
図14に示すように、前面板51と側面板52とを直角に設けた断面略L字形のアルミ押出し型材からなり、前記側面板52の内側に補強を兼ねた区画壁53を間隔を置いて形成するとともに、側面板52の端縁側、即ち後端側に後方へ開放した断面略コ字形の凹溝部54を形成し、前記前面板51と区画壁53とで囲まれる側方開放の空間部55を設けたものである。また、前記支柱46の区画壁53の内面側には、間隔を隔てて一対の係合脚56,56を前記空間部55に向けて突設するとともに、前記前面板51と一方の係合脚56との間に配線スペース57を設けている。また、前記両係合脚56,56には、カバー58を着脱可能に取付けることできるようになっており、該カバー58の内側の空間にも配線ができるようになっている。
【0039】
前記支持具47は、
図15及び
図16に示すように、前記パネルフレーム1の上横枠17、下横枠18又は前記延長フレーム10の上横枠25に形成した前記係合孔22に係止するフック金具59と、該フック金具59の横方向の変位を規制する規制金具60とから構成されている。前記フック金具59は、垂直な基板部61の上下一側端に平面視略T字形の係止片62を直角に折曲形成するとともに、前記基板部61の上下他端側の側縁に前記係止片62とは反対側に固定片63を直角に折曲形成し、前記基板部61の前記係止片62寄り位置に螺孔64を形成し、更に前記固定片63の先端部にも螺孔65を形成している。前記フック金具59の係止片62は、前記係合孔22の横寸法よりも狭い挿入部62Aの先端両側に爪部62B,62Bを外側反対向きに突設したものであり、両爪部62B,62Bの先端間の幅は前記係合孔22の横寸法よりも広く設定している。即ち、前記係合孔22の一側孔縁にフック金具59の一方の爪部62Bを斜めから挿入した後、姿勢を戻して他方の爪部62Bを係合孔22の他側孔縁に係止することができる。
【0040】
前記規制金具60は、前記フック金具59の係止片62の両爪部62B,62Bが、前記係合孔22の両側孔縁に係止した状態を維持するためのものであり、前記フック金具59の基板部61の一部に外嵌する取付部66と、該取付部66に直角に折曲形成した平面視略十文字状の規制片67とを有し、該規制片67の先端部には前記係合孔22に隙間なく嵌入する嵌合部67Aと、前記係合孔22の外側の横枠前面に当接する膨出部67B,67Bを有し、更に前記取付部66には通孔68を形成している。
【0041】
そして、前記フック金具59の係止片62の両爪部62B,62Bを、前記係合孔22に係止した状態で、前記規制金具60の取付部66を前記基板部61に外嵌すると同時に、前記規制片67の嵌合部67Aを前記係止片62と重なるように、同じ前記係合孔22に密嵌し、それから前記取付部66の通孔68から挿入した連結ネジ69を前記基板部61の螺孔64に螺合して取付ける。前記係合孔22の位置を選択すれば、前記支持具47は、パネル面の横方向の所望位置に取付けることができる。このように、特定の係合孔22に取付けた支持具47は、横方向の変位は前記嵌合部67Aが係合孔22に密嵌することで規制し、後方への変位は膨出部67Bが横枠に当接することによって規制されている。そして、前記係合孔22に取付けた支持具47の固定片63が手前に突出した状態となっている。前記支持具47は、上下に二つ以上取付けるが、本実施形態では前記パネルフレーム1の上横枠17と下横枠18の係合孔22,22及び延長フレーム10の上横枠25の係合孔22に取付けている。ここで、前記延長フレーム10の表裏両面にパネル板11,11を装着するとともに、上端の上横枠25に笠木12を取付けた状態でも、前記係合孔22は横目地部23に臨んでいるので、パネル板11には影響されずに取付けることができる。
【0042】
そして、前記支柱46には、
図14、
図16及び
図18に示すように、前記支持具47,…の位置に対応して前記凹溝部54から前記側面板52と区画壁53との間の中空部70に連通する縦長のスリット孔71,…を間歇的に形成してある。そして、
図16〜
図18に示すように、前記パネルフレーム1と延長フレーム10の各横枠に取付けた複数の前記支持具47,…の取付部66を、鉛直に配した前記支柱46の凹溝部54に受け入れるとともに、前記固定片63を前記スリット孔71に挿入して中空部70に受け入れ、前記区画壁53に形成した通孔72に前記空間部55から固定ネジ73を挿入し、前記固定片63の螺孔65に螺合する。
【0043】
このようにして、パネルフレーム1に延長フレーム10を連結して構成したフレームの表裏両面に、パネル板11,11を装着するとともに、上端に笠木12、側端に側カバー13を取付けて構成した前記間仕切パネル、即ちフロントパネル部16の表裏両面に平行に2本の支柱46,46を立設する。前記支柱46,46はそれぞれ前記ダクト開口15,15を貫通して立設される。ここで、前記支柱46は、前記空間部55が前記天板5の中央部の方向に向くように取付ける。前記支柱46の位置以外の前記ダクト開口15は、適宜な支持手段でダクトカバー6を開閉可能に設けている。
【0044】
そして、
図11〜
図13、
図19及び
図20に示すように、一対の前記支柱46,46の上端間に基盤部74を片持ち状に連結するとともに、該基盤部74に前記アンビエントライト48を装着している。前記基盤部74の一端部の下面には、前記アンビエントライト48の制御ボックス75を固定し、該制御ボックス75は両支柱46,46の空間部55,55に埋没状態で配置し、前記区画壁53にネジ76で締め付けている。前記制御ボックス75への電源コード77は、
図21に示すように、前記支柱46の配線スペース57に収容している。尚、前記基盤部74は、上方からタッピンボルト78を挿入し、前記支柱46の側面板52と区画壁53の間に設けた断面略Ω状の下穴79に螺合して連結する。
【0045】
次に、前記ウォッシャーライト49は、
図21に示すように、前記天板5より上位の前記支柱46の空間部55内に、正面から見えないように装着している。前記ウォッシャーライト49は、上下方向に長尺の照明器具であり、前記フロントパネル部16のパネル板11の表面を照らすように、やや後方向きに光が広がって放出されるようなものである。前記ウォッシャーライト49の取付構造は、該ライト本体の上下に設けたフランジ部80を前記区画壁53にタッピンネジ81で螺着している。前記支柱46の前面板51は、前記ウォッシャーライト49のシェードのような役目も果たしている。ここで、前記タスクライト50の電源コード82は、
図21に示すように、前記区画壁53とカバー58の間の空間や、前記ウォッシャーライト49の奥部の空間部55を利用して見えないように配線している。
【0046】
最後に、前記タスクライト50は、
図12、
図13及び
図22に示すように、軸受具83を前記支柱46の空間部55内で前記ウォッシャーライト49よりやや上位の位置で前記区画壁53に取付ける。具体的には、前記軸受具83の一端上下に設けたフランジ部84,84を前記係合脚56,56の間に嵌合し、タッピンネジ85で前記区画壁53に螺着する。前記軸受具83の他端部には、垂直な円筒部86を有し、前記タスクライト50の支持アーム87の基端の支軸88を前記円筒部86に回動可能に装着し、前記タスクライト50の灯具89を所望位置に移動させることができるようになっている。