(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず、本発明に係る遊技機用発光装置の第一実施形態である発光装置100を備えた遊技機1の全体的な構成について、
図1から
図3を用いて説明する。
なお、以下の説明では、遊技機1を遊技者から見て、手前側を遊技機1の前側とし、奥側を遊技機1の後側として、前後方向を規定する。また、遊技機1を遊技者から見て、左手側を遊技機1の左側とし、右手側を遊技機1の右側として、左右方向を規定する。
【0015】
遊技機1は、
図1から
図3が示すように、主として、外枠2と、中枠3と、窓枠4と、により構成される枠体に、各種の遊技部品が取り付けられて形成される。
【0016】
外枠2は、遊技機1の外郭を成し、前後面が開口された略四角筒状に形成される枠体である。外枠2は、パチンコホール等の遊技場に設けられた台島に設置される。外枠2には、中枠3が設けられる。
【0017】
中枠3は、前後面が開口された略四角筒状に形成される枠体である。中枠3は、外枠2の前側の開口部にヒンジ等の軸支部材を介して回動可能に支持される。中枠3には、窓枠4と、下皿ユニット5と、遊技盤6と、が設けられる。
【0018】
窓枠4は、中央が開口された略平板状に形成される枠体である。窓枠4は、正面視で中枠3の下部を除く略全面に渡って配置される。窓枠4は、中枠3の前側の開口部にヒンジ部材を介して回動可能に支持される。窓枠4の中央には、正面視で略円形状の窓枠開口部7が形成される。窓枠開口部7は、透明板19により被覆される。窓枠開口部7の下部には、発射前の遊技球が貯溜される上皿8が配設される。窓枠開口部7の左右上方には、スピーカ9がそれぞれ配設される。
【0019】
下皿ユニット5は、中枠3の下部であって窓枠4の下方に取り付けられる。下皿ユニット5の中央には、上皿8から溢れた遊技球が貯溜される下皿17が配設される。下皿ユニット5の右部であって下皿17の右方には、発射ハンドル18が配設される。発射ハンドル18は、上皿8に貯溜された遊技球を発射可能に構成される。
【0020】
遊技盤6は、遊技球が転動する領域である遊技領域25が形成される部材である。遊技盤6は、窓枠4の後方であって、正面視で中枠3の下部を除く略全面に渡って配置される。遊技盤6は、中枠3に着脱可能に取り付けられる。なお、遊技盤6の遊技領域25は、窓枠4の窓枠開口部7の後方に配置され、前方から透明板19を介して視認可能に構成される。
【0021】
次に、遊技盤6の構成について、
図3を用いてさらに詳細に説明する。
【0022】
遊技盤6は、
図3に示すように、遊技板10と、ガイドレール11と、センター役物12と、図柄表示装置13と、可変入賞装置14と、大入賞装置15と、アウト口16と、発光装置100等により構成される。
【0023】
遊技板10は、四隅が適宜に切り欠けられた略平板状に形成される部材である。遊技板10には、遊技盤6を構成する各種の遊技部品が取り付けられる。
【0024】
ガイドレール11は、略円弧帯状に形成される部材である。ガイドレール11は、遊技板10に、前方へ向けて立ち上がり状に取り付けられる。ガイドレール11は、正面視で略円形状を形成するように配置される。なお、遊技板10においてガイドレール11によって略円形状に形成された内側の領域が、遊技球が転動する領域である遊技領域25として構成される。
【0025】
センター役物12は、その外観により遊技板10を装飾する部材である。センター役物12は正面視で略環状であって、その中央にセンター開口部27が前後方向に貫通して形成される。センター役物12は、遊技板10を前後方向に貫通するように当該遊技板10の中央から上部に渡って形成される孔に前方から挿入され、ボルト等によって取り付けられる。
【0026】
図柄表示装置13は、前方を臨むように配設された液晶画面26に図柄や数字等の変動(図柄遊技)を表示するように構成される装置である。図柄表示装置13は、遊技板10の後方に配置される。より詳細には、図柄表示装置13の液晶画面26が、遊技板10に取り付けられたセンター役物12のセンター開口部27の後方に配置される。これによって、前方からセンター開口部27を介して液晶画面26に表示される図柄遊技を視認することができる。
【0027】
可変入賞装置14は、所定の作動条件に応じて左右一対の可動片28が開閉作動し、始動入賞口14aに遊技球が入球(入賞)可能な開放状態と入球(入賞)不能な閉塞状態とに切り替え可能に構成される装置である。可変入賞装置14は、遊技領域25の左右中央部であってセンター役物12の下方に配置される。なお、可変入賞装置14は、前記開放状態において始動入賞口14aに遊技球が入球(入賞)すると図示せぬ賞球払出装置によって所定数の遊技球(賞球)が払い出されるように構成される。
【0028】
大入賞装置15は、所定の大当たり抽選により大当たりが選択されると、大入賞口15aを開放して遊技球が入球(入賞)可能に構成される装置である。大入賞装置15は、遊技領域25の左右中央部であって可変入賞装置14の下方に配置される。なお、大入賞装置15は、開放した大入賞口15aに遊技球が入球すると図示せぬ賞球払出装置によって所定数の遊技球(賞球)が払い出されるように構成される。
【0029】
アウト口16は、遊技領域25を転動する遊技球が、大入賞口15aや始動入賞口14a等の各入賞口に入球(入賞)しなかった場合に、最終的に流入する開口部である。アウト口16は、遊技領域25の最下部に配置される。なお、アウト口16に流入した遊技球は、遊技機1が設置されたパチンコホール等の遊技場側に回収される。
【0030】
次に、発光装置100の構成について詳細に説明する。
【0031】
図3、
図6及び
図7に示す発光装置100は、液晶画面26に表示される図柄遊技等の遊技内容に応じて発光演出を行って、遊技者に視覚的な印象(インパクト)を与えるためのものである。発光装置100は、遊技領域25において、液晶画面26の上方であって、センター役物12の上部前方に配置される。発光装置100は、主として、ハウジング110と、発光部120と、回転リフレクタ140と、により構成される。
【0032】
図4、
図6及び
図7に示すハウジング110は、発光装置100の外郭を成し、当該発光装置100を構成する各種の遊技部品が取り付けられるものである。ハウジング110は、液晶画面26の上方であって、センター役物12の上部前方に配置される。ハウジング110は、筒心方向の長さが短い円筒状に形成される。ハウジング110は、筒心方向を前後方向へ向けて前側の開口部が遊技者を概ね臨むように形成される。ハウジング110の前側の開口部には、透光性を有する薄板状の透明板111が被覆される。ハウジング110の内周面は、光を反射し難いような明度の低い色彩が施される。また、ハウジング110の内周面には、後述する発光部120が配設される。
【0033】
図4、
図6及び
図7に示す発光部120は、光を照射可能に構成されるものである。本実施形態において、発光部120は、複数個(3つ)設けられる。3つの発光部120は、ハウジング110の内周面の前後方向中途部にそれぞれ配置される。また、3つの発光部120は、ハウジング110の内周面に、正面視で当該ハウジング110の周方向に均等な間隔をあけてそれぞれ配置される。換言すれば、3つの発光部120は、当該3つの発光部120からハウジング110の筒心Pに垂線(以下では、「発光部垂線125」と称する。)をそれぞれ引いた場合に、正面視で隣り合う発光部垂線125・125間の角度が均等(本実施形態においては、120度)となるように配置される。3つの発光部120は、基板部121と、LED群122と、をそれぞれ備える。
【0034】
図4、
図6及び
図7に示す基板部121は、LED群122が実装されるものである。基板部121の内側面123は、平板状であって、その板面をハウジング110の内側へ向けて形成される。LED群122は、基板部121の内側面123に配置される。LED群122は、発光色をフルカラー出力可能である3つのフルカラーLED124により構成される。
【0035】
3つのフルカラーLED124は、基板部121の内側面123に配置される。3つのフルカラーLED124は、その発光面がハウジング110の内側(内径方向)へ向けて形成される。つまり、3つのフルカラーLED124は、ハウジング110の内側(内径方向)へ向けて光を照射可能に形成される。また、3つのフルカラーLED124は、基板部121の内側面123に、ハウジング110の周方向に相互に適宜な間隔をあけて並設される。そして、3つのフルカラーLED124の相互の間隔を調整すれば、発光部120(より詳細には、3つのフルカラーLED124)から照射される光量及び光の幅を調整することができる。
【0036】
図5から
図7に示す回転リフレクタ140は、回転しながら発光部120から照射された光を反射させるものである。回転リフレクタ140は、樹脂成型した部材の表面にクロームメッキ処理、又はアルミ蒸着処理が施される。回転リフレクタ140は、ハウジング110の内部空間に回転可能に軸支される。回転リフレクタ140は、主として、回転基部141と、羽根部142と、により構成される。
【0037】
回転リフレクタ140の回転基部141は、正面視で略正方形の平板状に形成される。回転基部141は、板面を前後方向へ向けて形成される。回転基部141の正面視で略中央には、前後方向に貫通した回転軸孔143が形成される。回転軸孔143には、後述する回転軸145が挿通される。
【0038】
回転リフレクタ140の羽根部142は、発光部120から照射された光を反射させるものである。羽根部142は、球面から概ね楕円状に切り出した形状に形成される。羽根部142は、発光部120から照射された光を反射させるための回転リフレクタ反射面144を備える。
【0039】
羽根部142は、複数個(4つ)設けられる。4つの羽根部142は、回転基部141に、正面視で回転軸孔143を中心とした(ハウジング110の筒心Pを中心とした)周方向へ等間隔に並設される。そして、4つの羽根部142は、回転基部141から外周側へ延出して、正面視で全体として略十字形状に形成される。より詳細には、4つの羽根部142のうち、相互に対応する2つの羽根部142(一対の羽根部142・142)は、回転軸孔143の軸心を中心として(ハウジング110の筒心Pを中心として)対向するように形成される。そして、一対の羽根部142・142が2つ設けられ、2つの一対の羽根部142・142が正面視で直交するように形成される。
【0040】
4つの羽根部142は、前端部が回転基部141の四方外周縁部に接続され、後端部側(後側)へ行くに従って徐々に外側へ向けて湾曲するようにそれぞれ形成される。このように、羽根部142の前面側は、斜め前方であって外側へ向けた状態の凹面として形成される。そして、羽根部142のうち、前記斜め前方であって外側へ向けた状態の凹面(羽根部142の前面側)が、発光部120から照射された光を反射させるための回転リフレクタ反射面144として用いられる。なお、回転リフレクタ反射面144は、前記斜め前方であって外側へ向けた状態の凹面の傾斜角度を変更することによって、発光部120から照射された光の反射方向を変更することができる。
【0041】
このように、回転リフレクタ反射面144は、前端部から後端部まで前後方向に一定の長さを有するように形成される。そして、回転リフレクタ反射面144の前後方向の長さは、ハウジング110の前後方向の長さよりも短く、且つ発光部120の前後方向の長さよりも長く形成される。
【0042】
また、4つの羽根部142のうち、周方向に隣り合う羽根部142・142は、相互に離間して形成される。つまり、周方向に隣り合う羽根部142・142間には、隙間150が形成される。
【0043】
隙間150は、複数個(4つ)設けられる。4つの隙間150は、回転基部141に、正面視で回転軸孔143を中心とした(ハウジング110の筒心Pを中心とした)周方向に並設される。そして、4つの隙間150は、正面視で全体として略十字形状に形成される。より詳細には、4つの隙間150のうち、相互に対応する2つの隙間150(一対の隙間150・150)は、回転軸孔143の軸心を中心として(ハウジング110の筒心Pを中心として)対向するように形成される。そして、一対の隙間150・150が2つ設けられ、2つの一対の隙間150・150が正面視で直交するように形成される。
【0044】
図7に示すように、回転リフレクタ140は、ハウジング110の内部空間に、モータ146と、回転軸145と、によって回転可能に支持される。
【0045】
図7に示すモータ146は、回転リフレクタ140を回転(駆動)させるための駆動源となるものである。モータ146は、回転リフレクタ140の後方に配置され、遊技盤6に適宜に固定される。モータ146の出力軸148は前方へ向けて形成される。出力軸148の前端部には、出力ギア149が固定される。
【0046】
図7に示す回転軸145は、回転リフレクタ140を支持するためのものである。回転軸145は、長手方向を前後方向へ向けた状態で、ハウジング110の筒心P上に重複するように配置される。回転軸145は、回転リフレクタ140の回転基部141の回転軸孔143に挿通される。回転軸145の前端部は、回転基部141に相対回転不能に固定される。また、回転軸145の前端部は、回転基部141の前方で透明板111に軸心回りに回転自在に支持される。また、回転軸145の後端部には、入力ギア147が固定される。入力ギア147は、モータ146の出力ギア149に噛合される(不図示)。
【0047】
そして、モータ146が駆動されると、当該モータ146からの駆動力が、出力軸148を介して出力ギア149に伝達される。そして、出力ギア149に伝達された駆動力は、入力ギア147を介して回転軸145に伝達される。このように、回転軸145は、モータ146からの駆動力によって、軸心回り(正面視時計回り又は正面視反時計回り)に回転可能に構成される。すなわち、回転リフレクタ140は、モータ146からの駆動力により回転する回転軸145を介して、当該回転軸145の軸心回りに(ハウジング110の筒心回りに)回転可能に構成される。
【0048】
次に、
図8から
図10を用いて、発光装置100による発光演出について詳細に説明する。
【0049】
図8から
図10に図示した二点鎖線の矢印は、発光部120から照射された光の道筋を示している。なお、
図8から
図10において、回転リフレクタ140により反射された後の光の道筋の図示を省略している。
また、説明の便宜上、
図8から
図10においては、3つの発光部を発光部120a・120b・120cとそれぞれ称する。また、4つの羽根部を羽根部142a・142b・142c・142dと、4つの回転リフレクタ反射面を回転リフレクタ反射面144a・144b・144c・144dとそれぞれ称する。また、隣り合う回転リフレクタ反射面の隙間を隙間150a・150b・150c・150dとそれぞれ称する。
【0050】
回転リフレクタ140が、
図8(a)に示す位置において、発光部120aから照射された光の全部は、羽根部142aの回転リフレクタ反射面144aに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144aに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144aにより反射されて前方へ向けて照射される。
また、発光部120bから照射された光の一部は、羽根部142bの回転リフレクタ反射面144bに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144bに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144bにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120bから照射された光の他部は、隙間150bを通って、羽根部142dの裏面側に照射される。羽根部142dの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
また、発光部120cから照射された光の一部は、羽根部142dの回転リフレクタ反射面144dに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144dに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144dにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120cから照射された光の他部は、隙間150cを通って、羽根部142bの裏面側に照射される。羽根部142bの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
【0051】
回転リフレクタ140が、
図8(a)に示す位置から正面視時計回りに回転した
図8(b)に示す位置において、発光部120aから照射された光の一部は、羽根部142aの回転リフレクタ反射面144aに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144aに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144aにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120aから照射された光の他部は、隙間150dを通って、羽根部142cの裏面側に照射される。羽根部142cの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
また、発光部120bから照射された光の全部は、羽根部142bの回転リフレクタ反射面144bに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144bに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144bにより反射されて前方へ向けて照射される。
また、発光部120cから照射された光の全部は、隙間150c及び隙間150aを通って、ハウジング110の内周面に照射される。そして、ハウジング110の内周面に照射された光は、当該内周面により反射されない。
【0052】
回転リフレクタ140が、
図8(b)に示す位置から正面視で時計回りに回転した
図9(a)に示す位置において、発光部120aから照射された光の全部は、隙間150d及び隙間150bを通って、ハウジング110の内周面に照射される。そして、ハウジング110の内周面に照射された光は、当該内周面により反射されない。
また、発光部120bから照射された光の全部は、羽根部142bの回転リフレクタ反射面144bに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144bに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144bにより反射されて前方へ向けて照射される。
また、発光部120cから照射された光の全部は、羽根部142cの回転リフレクタ反射面144cに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144cに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144cにより反射されて前方へ向けて照射される。
【0053】
回転リフレクタ140が、
図9(a)に示す位置から正面視で時計回りに回転した
図9(b)に示す位置において、発光部120aから照射された光の一部は、羽根部142dの回転リフレクタ反射面144dに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144dに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144dにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120aから照射された光の他部は、隙間150dを通って、羽根部142bの裏面側に照射される。羽根部142bの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
また、発光部120bから照射された光の全部は、隙間150a及び隙間150cを通って、ハウジング110の内周面に照射される。そして、ハウジング110の内周面に照射された光は、当該内周面により反射されない。
また、発光部120cから照射された光の全部は、羽根部142cの回転リフレクタ反射面144cに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144cに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144cにより反射されて前方へ向けて照射される。
【0054】
回転リフレクタ140が、
図9(b)に示す位置から正面視で時計回りに回転した
図10に示す位置において、発光部120aから照射された光の全部は、羽根部142dの回転リフレクタ反射面144dに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144dに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144dにより反射されて前方へ向けて照射される。
また、発光部120bから照射された光の一部は、羽根部142aの回転リフレクタ反射面144aに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144aに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144aにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120bから照射された光の他部は、隙間150aを通って、羽根部142cの裏面側に照射される。羽根部142cの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
また、発光部120cから照射された光の一部は、羽根部142cの回転リフレクタ反射面144cに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144cに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144cにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120cから照射された光の他部は、隙間150bを通って、羽根部142aの裏面側に照射される。羽根部142aの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
【0055】
このように、発光装置100は、回転リフレクタ140が正面視時計回りに45度回転した状態で、発光部120a・120b・120cから照射された光の道筋が、当該回転リフレクタ140が回転する前の状態と同一となる。
【0056】
以上のように、発光装置100による発光演出は、従来にない見え方とすることができる。より詳細には、発光部120a・120b・120cから照射されて回転リフレクタ反射面144a・144b・144c・144dにより反射された光は、当該回転リフレクタ反射面144a・144b・144c・144dが斜め前方であって外側へ向けた状態の凹面であることから、前方の比較的広範囲に亘って拡散される。また、上述の如く、回転リフレクタ140の回転に応じて、発光部120a・120b・120cから回転リフレクタ反射面144a・144b・144c・144dに照射される光量が連続して変化することとなる。つまり、回転リフレクタ反射面144a・144b・144c・144dにより反射される光量が連続して変化することとなる。このように、発光装置100の発光演出は、ダイナミックな発光態様を実現することができる。
【0057】
なお、発光装置100の発光部120は、従来の技術とは異なりハウジング110の後部に配置されていない。すなわち、本実施形態において、発光部120は、ハウジング110の内周面の前後方向中途部(発光装置100の前後方向中途部)に配置される。これによって、発光装置100は、従来の技術と比べて前後方向の長さを短くすることができる。このように、発光装置100は、一般的に小さな配置スペースとなる遊技領域25に配置し易くする構成される。
【0058】
また、発光装置100の回転リフレクタ140は、従来の技術とは異なり透光性部材からなるものではない。すなわち、本実施形態において、回転リフレクタ140は、発光部120から照射された光を反射させる回転リフレクタ反射面144を有するものである。これによって、発光装置100は、光を反射させて煌びやかに見せることができる。
【0059】
なお、ハウジング110は、本発明に係る「ハウジング」の一実施形態であり、上述の如き構成に限定するものではない。
例えば、本発明に係る「ハウジング」は、円筒状ではなく、例えば四角筒状等の多角筒状に形成されてもよい。また、本発明に係る「ハウジング」は、内周面に光を反射し易いような明度の高い色彩が施されてもよい。
【0060】
また、発光部120は、本発明に係る「光源」の一実施形態であり、上述の如き構成に限定するものではない。
例えば、本発明に係る「光源」は、本実施形態では3つ設けられているが、特に個数を限定するものではない。また、本発明に係る「光源」は、フルカラーLED124ではなく、単色LEDを用いてもよい。また、本発明に係る「光源」は、3つのフルカラーLED124をハウジング110の周方向に適宜な間隔をあけて並設しているが、ハウジング110の筒心方向(前後方向)に適宜な間隔をあけて並設するものであってもよい。
【0061】
なお、回転リフレクタ140は、本発明に係る「回転リフレクタ」の一実施形態であり、上述の如き構成に限定するものではない。
例えば、本発明に係る「回転リフレクタ」は、本実施形態では4つの羽根部142を設けているが、特に個数を限定するものではない。また、本発明に係る「回転リフレクタ」は、回転方向が正面視時計回りではなく、正面視反時計回りであってもよい。そして、液晶画面26に表示される図柄遊技等の遊技内容(例えば、特別な演出)に応じて回転方向を変更するものであってもよい。
【0062】
次に、本発明に係る遊技機用発光装置の第二実施形態である発光装置200の構成について詳細に説明する。
なお、発光装置100と同一の構成の箇所については、図面にて同一の符号を付することにより、その説明を省略する。
【0063】
発光装置200は、発光装置100に固定リフレクタ130を具備するものである。
図11から
図13に示す固定リフレクタ130は、発光部120から照射された光を反射させるものである。固定リフレクタ130は、ハウジング110から独立した部材であって当該ハウジング110の内周面にネジ等の固定部材を介して固定される。固定リフレクタ130は、複数個(3つ)設けられる。3つの固定リフレクタ130は、ハウジング110の内周面の前後方向中途部にそれぞれ配置される。また、3つの固定リフレクタ130は、ハウジング110の内周面に、正面視で当該ハウジング110の周方向に均等な間隔をあけてそれぞれ配置される。換言すれば、3つの固定リフレクタ130は、当該3つの固定リフレクタ130からハウジング110の筒心Pに垂線(以下では、「固定リフレクタ垂線135」と称する。)をそれぞれ引いた場合に、正面視で隣り合う固定リフレクタ垂線135・135間の角度が均等(本実施形態においては、120度)となるように配置される。
【0064】
また、3つの固定リフレクタ130は、隣り合う発光部120・120間の略中央にそれぞれ配置される。換言すれば、3つの固定リフレクタ130の固定リフレクタ垂線135は、正面視で隣り合う発光部垂線125・125との間の角度が均等(本実施形態においては、60度)となるように配置される。これによって、3つの固定リフレクタ垂線135の内径方向の延長線上には、それぞれ対応する発光部垂線125が配置される。このように、3つの固定リフレクタ130は、それぞれ対応する3つの発光部120に対して当該ハウジング110の筒心Pを中心とした対称となる位置(それぞれ対応する3つの発光部120と対向する位置)に配置される。
【0065】
また、固定リフレクタ130は、発光部120から照射された光を反射させるための固定リフレクタ反射面131を備える。固定リフレクタ反射面131は、正面視で略半円状に形成され、その表面は平面に形成される。固定リフレクタ反射面131におけるハウジング110の周方向の長さは、発光部120のLED群122(より詳細には、3つのフルカラーLED124)におけるハウジング110の周方向の長さと同一、又は長くなるように形成される。固定リフレクタ反射面131には、樹脂成型した部材の表面にクロームメッキ処理、又はアルミ蒸着処理が施される。
【0066】
また、固定リフレクタ反射面131は、ハウジング110の筒心方向(前後方向)に対して傾斜した状態に形成される。より詳細には、固定リフレクタ反射面131は、前端部がハウジング110の内周面に近接し、後側へ行くに従って当該内周面から離間するように(ハウジング110の中央に近接するように)形成される。つまり、固定リフレクタ反射面131は、その板面を斜め前方であって、正面視でハウジング110の内側へ向けた状態に形成される。
【0067】
なお、固定リフレクタ130の前後方向位置は、側面視で回転リフレクタ140の前端部よりも後方であって、後端部よりも前方に形成される。そして、回転リフレクタ140の羽根部142の後端部外側は、固定リフレクタ130の後端部内側と正面視で重複するように形成される。このような構成によって、発光装置200を内径方向に小さく形成することができる。
【0068】
次に、
図14を用いて、発光部120から固定リフレクタ130に照射された光の道筋について説明する。
【0069】
図14に図示した二点鎖線の矢印は、発光部120から照射された光の道筋を示している。なお、
図14(b)において、固定リフレクタ130により反射された後の光の道筋の図示を省略している。
また、
図14において、説明の便宜上、回転リフレクタ140の図示を省略している。
【0070】
3つの発光部120から照射された光は、当該3つの発光部120にそれぞれ対向して配置された(それぞれ対応する)3つの固定リフレクタ130に照射される。そして、3つの固定リフレクタ130に照射された光は、当該3つの固定リフレクタ130の固定リフレクタ反射面131により反射されて前方へ向けて照射される。このように、3つの発光部120から照射された光は、(他の遊技部品と干渉しなければ)ハウジング110の内部を内径方向に横断した後に、前方へ向けて反射される。なお、固定リフレクタ反射面131の傾斜角度を変更することによって、発光部120から照射された光の反射角度を変更することができる。
【0071】
次に、
図15から
図17を用いて、発光装置200による発光演出について詳細に説明する。
【0072】
図15から
図17に図示した二点鎖線の矢印は、発光部120から照射された光の道筋を示している。なお、
図15から
図17において、固定リフレクタ130及び回転リフレクタ140により反射された後の光の道筋の図示を省略している。
また、説明の便宜上、
図15から
図17においては、3つの発光部を発光部120a・120b・120cとそれぞれ称する。また、3つの固定リフレクタを固定リフレクタ130a・130b・130cと、3つの固定リフレクタ反射面を固定リフレクタ反射面131a・131b・131cと、それぞれ称する。また、4つの羽根部を羽根部142a・142b・142c・142dと、4つの回転リフレクタ反射面を回転リフレクタ反射面144a・144b・144c・144dとそれぞれ称する。また、隣り合う回転リフレクタ反射面の隙間を隙間150a・150b・150c・150dとそれぞれ称する。
【0073】
回転リフレクタ140が、
図15(a)に示す位置において、発光部120aから照射された光の全部は、羽根部142aの回転リフレクタ反射面144aに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144aに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144aにより反射されて前方へ向けて照射される。
また、発光部120bから照射された光の一部は、羽根部142bの回転リフレクタ反射面144bに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144bに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144bにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120bから照射された光の他部は、隙間150bを通って、羽根部142dの裏面側に照射される。羽根部142dの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
また、発光部120cから照射された光の一部は、羽根部142dの回転リフレクタ反射面144dに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144dに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144dにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120cから照射された光の他部は、隙間150cを通って、羽根部142bの裏面側に照射される。羽根部142bの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
【0074】
回転リフレクタ140が、
図15(a)に示す位置から正面視時計回りに回転した
図15(b)に示す位置において、発光部120aから照射された光の一部は、羽根部142aの回転リフレクタ反射面144aに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144aに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144aにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120aから照射された光の他部は、隙間150dを通って、羽根部142cの裏面側に照射される。羽根部142cの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
また、発光部120bから照射された光の全部は、羽根部142bの回転リフレクタ反射面144bに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144bに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144bにより反射されて前方へ向けて照射される。
また、発光部120cから照射された光の全部は、隙間150c及び隙間150aを通って、固定リフレクタ130aの固定リフレクタ反射面131aに照射される。そして、固定リフレクタ反射面131aに照射された光は、当該固定リフレクタ反射面131aにより反射されて前方へ向けて照射される。
【0075】
回転リフレクタ140が、
図15(b)に示す位置から正面視で時計回りに回転した
図16(a)に示す位置において、発光部120aから照射された光の全部は、隙間150d及び隙間150bを通って、固定リフレクタ130bの固定リフレクタ反射面131bに照射される。そして、固定リフレクタ反射面131bに照射された光は、当該固定リフレクタ反射面131bにより反射されて前方へ向けて照射される。
また、発光部120bから照射された光の全部は、羽根部142bの回転リフレクタ反射面144bに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144bに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144bにより反射されて前方へ向けて照射される。
また、発光部120cから照射された光の全部は、羽根部142cの回転リフレクタ反射面144cに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144cに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144cにより反射されて前方へ向けて照射される。
【0076】
回転リフレクタ140が、
図16(a)に示す位置から正面視で時計回りに回転した
図16(b)に示す位置において、発光部120aから照射された光の一部は、羽根部142dの回転リフレクタ反射面144dに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144dに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144dにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120aから照射された光の他部は、隙間150dを通って、羽根部142bの裏面側に照射される。羽根部142bの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
また、発光部120bから照射された光の全部は、隙間150a及び隙間150cを通って、固定リフレクタ130cの固定リフレクタ反射面131cに照射される。そして、固定リフレクタ反射面131cに照射された光は、当該固定リフレクタ反射面131cにより反射されて前方へ向けて照射される。
また、発光部120cから照射された光の全部は、羽根部142cの回転リフレクタ反射面144cに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144cに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144cにより反射されて前方へ向けて照射される。
【0077】
回転リフレクタ140が、
図16(b)に示す位置から正面視で時計回りに回転した
図17に示す位置において、発光部120aから照射された光の全部は、羽根部142dの回転リフレクタ反射面144dに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144dに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144dにより反射されて前方へ向けて照射される。
また、発光部120bから照射された光の一部は、羽根部142aの回転リフレクタ反射面144aに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144aに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144aにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120bから照射された光の他部は、隙間150aを通って、羽根部142cの裏面側に照射される。羽根部142cの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
また、発光部120cから照射された光の一部は、羽根部142cの回転リフレクタ反射面144cに照射される。そして、回転リフレクタ反射面144cに照射された光は、当該回転リフレクタ反射面144cにより反射されて前方へ向けて照射される。一方、発光部120cから照射された光の他部は、隙間150bを通って、羽根部142aの裏面側に照射される。羽根部142aの裏面側に照射された光は、前方へ向けて照射(反射)されない。
【0078】
このように、発光装置200は、回転リフレクタ140が正面視時計回りに45度回転した状態で、発光部120a・120b・120cから照射された光の道筋が、当該回転リフレクタ140が回転する前の状態と同一となる。
【0079】
以上のように、発光装置200による発光演出は、従来にない見え方とすることができる。より詳細には、発光部120a・120b・120cから照射されて回転リフレクタ反射面144a・144b・144c・144dにより反射された光は、当該回転リフレクタ反射面144a・144b・144c・144dが斜め前方であって外側へ向けた状態の凹面であることから、前方の比較的広範囲に亘って拡散される。また、上述の如く、回転リフレクタ140の回転に応じて、発光部120a・120b・120cから回転リフレクタ反射面144a・144b・144c・144dに照射される光量が連続して変化することとなる。つまり、回転リフレクタ反射面144a・144b・144c・144dにより反射される光量が連続して変化することとなる。また、発光部120a・120b・120cから照射されて回転リフレクタ140に照射されなかった光は、固定リフレクタ130a・130b・130cを照射して、固定リフレクタ反射面131a・131b・131cにより反射されて前方へ向けて照射される。このように、発光装置200の発光演出は、ダイナミックな発光態様を実現することができる。
【0080】
以上のように、本発明に係る「遊技機用発光装置」の第一実施形態である発光装置100は、
円筒状に形成されたハウジング110と、
前記ハウジング110の内周面に配設されて内径方向へ向けて光を照射する発光部120(光源)と、
前記発光部120(光源)から照射された光を反射させる複数の回転リフレクタ反射面144(反射面)が前記ハウジング110内において当該ハウジング110の筒心Pを中心とする周方向に並設されると共に当該ハウジング110の筒心回りに回転可能に構成される回転リフレクタ140と、を具備するものである。
【0081】
このような構成によって、発光装置100は、従来にない見え方の発光演出を行うことができる。
また、発光装置100は、前後方向の長さを短くすることができ、且つ光を反射させて煌びやかに見せることができる。
【0082】
また、本発明に係る「遊技機用発光装置」の第二実施形態である発光装置200は、
前記ハウジング110の内周面であって前記発光部120(光源)と対向する位置に配設されて、当該発光部120(光源)から照射された光を反射させる固定リフレクタ反射面131(反射面)を有する固定リフレクタ130を具備し、
前記回転リフレクタ140には、前記複数の回転リフレクタ反射面144(反射面)が相互に離間して隙間150が形成され、
前記発光部120(光源)から照射された光は、前記回転リフレクタ140を照射すると共に当該回転リフレクタ140に形成された前記隙間150を通じて前記固定リフレクタ130を照射する、ものである。
【0083】
このような構成によって、発光装置200は、従来にない見え方の発光演出を行うことができる。
【0084】
なお、固定リフレクタ130は、本発明に係る「リフレクタ」の一実施形態であり、上述の如き構成に限定するものではない。また、固定リフレクタ反射面131は、本発明に係る「反射面」の一実施形態であり、上述の如き構成に限定するものではない。
例えば、本発明に係る「リフレクタ」は、本実施形態では3つ設けられているが、特に3つの限定するものではなく、本発明に係る「発光部」と同じ個数であればよい。また、本発明に係る「反射面」は、平面ではなく、凸状又は凹状に湾曲した湾曲面であってもよい。