(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記信号ジェネレータ及び前記インピーダンス測定コンポーネントに結合され、前記信号が掃引される周波数範囲をシフトさせるように動作可能なリアクタンス性のコンポーネント、
をさらに備える請求項1に記載のシステム。
前記インピーダンスパラメータが、前記周波数掃引信号の共鳴周波数、特定の周波数における前記周波数掃引信号の振幅、前記周波数掃引信号のそれぞれの周波数における振幅の間の差、および、前記周波数掃引信号によって生成されるインピーダンス曲線の形状、のうち少なくとも1つである請求項1に記載のシステム。
前記インピーダンスパラメータが、前記周波数掃引信号の共鳴周波数、特定の周波数における前記周波数掃引信号の振幅、前記周波数掃引信号のそれぞれの周波数における振幅の間の差、および、前記周波数掃引信号によって生成されるインピーダンス曲線の形状、のうち少なくとも1つである請求項7に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0020]インピーダンスを監視することによって人の活動を感知するためのシステム及び方法は、インピーダンスとして知られる物理現象に基づく。インピーダンスは、概して、デバイス又は回路が所与の周波数の交流(AC)の流れに及ぼす全抵抗として定義される。多くの物体に関して、交流の流れに対する抵抗がその最小値に低下する周波数は、物体の共鳴周波数と呼ばれる。共鳴周波数は、物体の電磁共鳴(electromagnetic resonance)の影響に関連する。一部の物体に関して、インピーダンスの値は、その物体の共鳴周波数で極小であり、その他の物体に関して、インピーダンスの値は、その物体の共鳴周波数で極大である。電磁共鳴は、無線通信回路のチューニング及びフィルタリングのために、並びに物体の識別及びタグ付けのために広く使用されてきた。これらの使用は、物体の共鳴の特性が事前に知られていることを前提とし、それにより、ユーザが特定のタグ又は識別カードを操作する。しかし、人を含む導電性の物体の任意のシステムは、共鳴周波数などの規定されたインピーダンスパラメータ、又はその他のパラメータによって説明され得る共鳴特性を有する。これらの理由で、電磁共鳴及び特に共鳴周波数が、人の活動を感知するための指標として使用され得る。物体又はシステムの電気的特性が一定であると仮定すると、物体又はシステムの共鳴特性のあらゆる変化は、ユーザの活動又はユーザのインタラクションの結果生じる。したがって、物体又はシステムとの人のインタラクションは、a)さまざまな周波数におけるシステムのインピーダンスを測定し、周波数のある範囲にわたるシステムのインピーダンスを表す「インピーダンス曲線」と呼ばれるものを生成することと、b)インピーダンス曲線からさまざまな共鳴特性及びその他の特徴を計算することと、c)さまざまな周波数における物体又はシステムの計算された共鳴特性の変化を監視することとによって検出され得る。共鳴特性は、物体又はシステムの共鳴周波数、及び共鳴周波数における測定された信号の振幅などのその他の共鳴特性、測定された信号のピークのプロファイル、並びにインピーダンス曲線のその他のピークの存在を含む。
【0011】
[0021]物体又はシステムの共鳴特性の変化は、ユーザと物体又はシステムの間の直接的又は間接的インタラクションが原因で生じる。例えば、ユーザが物体とインタラクションするときに物体の共鳴周波数の変化を測定することによって、インタラクションの種類及び程度が、識別され得る。本明細書の残りの部分は、概して、物体又はシステムの共鳴周波数及びその他の関連するインピーダンスパラメータの変化を監視して、物体又はシステムとの人のインタラクションの種類及び程度を判定することに焦点を当てる。本明細書において使用されるとき、用語、物体及びシステムは、物体又はシステムとの人のインタラクションを判定するためにインピーダンスと、一実施形態においては共鳴周波数とが測定及び監視されることが求められる物体又はシステムを指すように交換可能に使用される。
【0012】
[0022]容量性の要素、誘導性の要素、及びレジスタンス性の要素を有する任意の電気的システムは、そのシステムを流れる交流が最大値又は最小値に達する一意的な周波数、すなわち、そのシステムの共鳴周波数を有する。最大値及び最小値は、極小値及び極大値の形態をとる可能性もある。多くのシステムがそれらのシステムの共鳴周波数において最小の交流の値に対応するが、システムの共鳴周波数において最大の交流の値に対応するいくつかのシステムが存在する。システムに応じて、両方の場合が本明細書において考慮される。システムは、さまざまな周波数のある範囲にわたって周期的な電気信号を適用することによって、例えば、システムの周波数掃引を実行することによって刺激され得る。交流の振幅は、システムの共鳴周波数においてその最小値又は最大値に達し、したがって、システムの共鳴周波数の指標として使用され得る。
【0013】
[0023]システムのリアクタンス性の特性(すなわち、キャパシタンス又はインダクタンス)に影響を与えるあらゆるインタラクションは、システムのインピーダンスの特性及び一実施形態においては共鳴周波数を変える。システムの電気的特性が一定のままであると仮定すると、共鳴周波数のあらゆる変化は、人の活動又はシステムとのインタラクションが原因で発生する。したがって、システムの共鳴周波数の変化を追跡することによってシステムとの人のインタラクションを推測することが可能である。
【0014】
[0024]容量性の特性、誘導性の特性、及びレジスタンス性の特性を含む回路の共鳴周波数は、概して式1によって記述され得る。
【0016】
[0026]ここで、Lはシステムのインダクタンスであり、Cはシステムのキャパシタンスである。システムの共鳴周波数は、システムのインダクタンス及びキャパシタンスが影響を与えられるときにのみ変化する。
【0017】
[0027]容量性のインタラクションは、システムの容量性の特性を変える。例えば、ユーザの手首に着用された金属製のブレスレットなどの導電性の物体に触れているユーザは、地面との容量性のリンクを形成し、ブレスレットのキャパシタンスを増加させ、共鳴周波数を下げる。容量性のインタラクションの別の例は、金属製の整理棚の引き出しを開けること又は閉めることなどの物体の物理的な再構成である。そのような再構成は、システムのキャパシタンスの変化及び共鳴周波数の変化をもたらす。
【0018】
[0028]誘導性のインタラクションは、システムの誘導性の特性を変える。例えば、金属製のバネを伸ばすことは、インダクタンスがバネの巻きの間の距離に依存するので、バネのインダクタンスを変える。インダクタンスを変えることは、システムの共鳴周波数を変える。したがって、物体又はシステムの共鳴周波数を判定するように構成されたセンサーは、物体又はシステムのキャパシタンス及びインダクタンスの変化に敏感であるべきである。
【0019】
[0029]
図1は、共鳴周波数を監視することによって人の活動を感知するためのシステムの実施形態を示すブロック図である。感知システム100が、接続102を介して物体110に結合される。一実施形態において、接続102は、単線(single wire)である可能性がある。電極105が、応用に応じて、物体110に取り付けられる可能性があるか、又は人118に取り付けられる可能性がある。
【0020】
[0030]物体110は、インダクタンス(Lo)112及びキャパシタンス(Co)114によって特徴づけられる電磁共鳴の特性(electromagnetic resonant property)及び一実施形態においては共鳴周波数を有する任意の導電性の物体又はシステムである可能性がある。インダクタンス(Lo)112及びキャパシタンス(Co)114は、既知又は未知である可能性がある。インダクタンス(Lo)及びキャパシタンス(Co)は、式1のインダクタンスL及びキャパシタンスCに対応する。人のインタラクションを示すために、人118が物体110に触れ、この接触は、人118と物体110の間の容量性の接触を示す。キャパシタンスCt116は、接触が物体110の容量性リアクタンス全体の変化を引き起こすことを示す。物体110の誘導性の要素及び容量性の要素の特定の構成が、例として与えられる。概して、正確な構成は、分からない可能性があり、不定及び複雑である可能性がある。しかし、本明細書に記載のシステム及び方法のオペレーションは、物体110の誘導性の要素及び容量性の要素の正確な構成の知識に依存しない。
【0021】
[0031]感知システム100は、システムバス154を介して結合された信号ジェネレータ120と、エンベロープディテクタ(envelope detector)122と、マイクロプロセッサ124と、アナログ・デジタルコンバータ126と、メモリ128とを備える。システムバス154は、接続された要素間の相互利用及び通信を可能にする任意の通信バスである可能性がある。マイクロプロセッサ124は、本明細書に記載の機能を実行することができる任意の汎用又は専用プロセッサである可能性がある。メモリ128は、任意の種類のスタティック又はダイナミックメモリ、揮発性又は不揮発性メモリである可能性があり、一実施形態においては、本明細書に記載のシステム及び方法のオペレーションに関連するソフトウェアを記憶するために使用され得る。メモリ128は、ローカルのメモリ、及び/又はその他のコンピューティングデバイスに配置され、有線若しくは無線接続リンクなどのさまざまなデータ送信技術を用いてアクセス可能であるメモリのうちのどちらか又は両方である可能性がある。メモリは、感知システム100によってもたらされた結果を記憶するためにも使用される。
【0022】
[0032]信号ジェネレータ120は、接続132を介して提供される、時間によって変動する信号f(t)を生成する。一実施形態において、接続132を介して提供される信号は、レジスタ134に与えられる1KHz〜3.5MHz、10Vのピークツーピーク(peak−to−peak)の正弦波周波数掃引(sinusoidal frequency sweep)である。レジスタRs134は、比較的小さな値を有し、接続132の交流電流を接続136の交流電圧に変換する。接続136の交流電圧は、ノード138を通じて第1のスイッチ142及び第2のスイッチ146に与えられる。スイッチ142及び146は、手動で、マイクロプロセッサ124によって、又は説明される実施形態に固有である可能性がある任意の回路によって制御され得る。第1のスイッチ142は、バイアスインダクタLs144に接続され、第2のスイッチ146は、バイアスキャパシタCs148に接続される。スイッチ142及び146は、マイクロプロセッサ124によって、又はその他の論理若しくは回路によって選択的に開閉され得る。ほとんどの物体に関して、キャパシタンスCo114及びインダクタンスLo112は非常に小さく、非常に高い共鳴周波数をもたらす。
【0023】
[0033]物体110との容量性のインタラクションと誘導性のインタラクションの両方が、物体110の共鳴周波数の結果として生じる変化又はその他のパラメータの変化によって、インピーダンス曲線の形状と、共鳴周波数に対応するインピーダンス曲線中の局所的又は大域的ピークの幅、すなわち、Q値とに影響を与える。測定可能なパラメータの変化から物体110との人のインタラクションを推測するためには、人のインタラクションと、影響を受けるパラメータとの間の対応が確立されるべきである。したがって、一部の応用においては、容量性のインタラクション又は誘導性のインタラクションのどちらかの影響を遮断することが好ましい可能性がある。そのようにすることは、共鳴周波数又はQ値の変化が、1つの種類のインタラクションの変化の結果であって、両方の種類のインタラクションの変化の結果ではないことを保証する。例えば、より線の引き伸ばし、すなわち、誘導性のインタラクションを測定することが望ましい場合、容量性のインタラクションであり、共鳴周波数の測定にやはり影響を与えるユーザが線に触れることの作用を取り除くことが望ましい。
【0024】
[0034]誘導性のインタラクションの作用を遮断することは、バイアスインダクタLs144を追加することによって行われることができ、容量性のインタラクションの作用を遮断することは、バイアスキャパシタCs148を追加することによって行われることができる。誘導性のインタラクション及び容量性のインタラクションの作用を遮断することに加えて、接続136と接続102の間にバイアスインダクタLs144及びバイアスキャパシタCs148を選択的に導入することも、感知システム100及び物体110を含むシステム全体の共鳴周波数を、非常に高い共鳴周波数よりも容易に測定されるより低い範囲に移動させる。例えば、システム110のキャパシタンスの変化を追跡することが望ましい場合、バイアスインダクタLs144の大きな値は、物体110の誘導性の変化の作用を遮断するだけでなく、共鳴周波数をより低く、より容易に測定され得る範囲に移動させる。同様に、物体110の誘導性の変化を追跡することが望ましい場合、大きなバイアスキャパシタCs148がシステムに切り替えられ、それによって、物体110の容量性の変化の作用を遮断し、共鳴周波数をより低く、より容易に測定され得る範囲に移動する。概して、バイアスインダクタLs144又はバイアスキャパシタCs148のどちらかが、所与の時間にノード148に接続される。バイアスインダクタLs144及びバイアスキャパシタCs148は、それらがノード138のAC電圧に作用するので、リアクタンス変更要素と呼ばれる可能性がある。
【0025】
[0035]大きなバイアスインダクタLs144は、物体110に与えられる誘導性の影響を遮断し、それによって、キャパシタンスの小さな変化の測定を可能にする。大きなバイアスキャパシタCs148は、容量性の影響を遮断し、それによって、物体110のインダクタンスの小さな変化の測定を可能にする。
【0026】
[0036]一実施形態において、ノード138の交流電圧は、バイアスインダクタLs144又はバイアスキャパシタCs148によって与えられる影響を含め、物体110の共鳴周波数を特徴づける。ノード138の交流電圧は、エンベロープディテクタ122に与えられる。エンベロープディテクタ122は、ノード138の交流電圧の振幅を規定する時間によって変動するDC信号を生成する。接続152上の信号は、物体110から返された信号を表す。時間によって変動するDC信号は、アナログ・デジタルコンバータ(ADC)126に与えられる。アナログ・デジタルコンバータ126は、エンベロープディテクタ122によって与えられた時間によって変動するDC信号を処理して、測定された信号の極小値、極大値、又はその他の属性を判定する。一実施形態において、時間によって変動するDC信号の極小値は、物体110の共鳴周波数f
0に対応する。共鳴周波数f
0を表す信号が、接続162を介して感知システム100の外部のシステムに与えられる。一実施形態において、信号f
0は、インターフェース170に与えられる。インターフェース170は、物体110の共鳴周波数についての情報を使用し得る任意のインターフェースである可能性がある。例えば、インターフェース170は、コンピューティングデバイス、可搬型の通信デバイス、インタラクティブなおもちゃ、アミューズメントパークのアトラクションに関連する感知システム、又は任意のその他のコンピュータに基づくインターフェースに入力/出力機能を提供するユーザインターフェースである可能性がある。接続172上のインターフェースの出力は、感知システム100の出力がいくつかの異なる構成のいくつかの異なるシステムによって使用され得ることを示すために、別のシステムに与えられるものとして示されている。
【0027】
[0037]非常に小さなキャパシタンス及びインダクタンスを有する物体110の共鳴周波数を正確に測定する能力は、物体の共鳴周波数が識別及びタグ付けされることを可能にし、それによって、物体110の共鳴周波数に基づいて物体110を認識する能力をもたらす。例えば、物体110の共鳴周波数は、後でその共鳴周波数が物体110を識別するために使用され得るように、測定され、メモリ128に記憶されることができる。
【0028】
[0038]
図2Aは、人のインタラクションが原因である物体の共鳴周波数の測定可能な変化の例を示すグラフである。縦軸202は、測定された信号の振幅を示し、横軸204は、周波数を示す。第1の共鳴周波数のトレース206は、第1の共鳴周波数f
0を有する測定された信号を示す。第2の共鳴周波数のトレース208は、f
1と称される第2の共鳴周波数を有する測定された信号を示す。一実施形態において、共鳴周波数f
0は、物体110の静的な共鳴周波数である可能性がある。第2の共鳴周波数f
1は、人間118によって触れられている間の物体110の共鳴周波数を表す。
図2Aに示されるように、Δfと称される共鳴周波数の変化210は、物体110に触れることによって人間が物体110とインタラクションしていることの影響を示す。例えば、物体110が、接続102を介し、電極105によって感知システム100に接続される腕時計ブレスレットである場合、人間118が物体110に触れることの影響は、
図2AにおいてΔfとして示される量の、物体の共鳴周波数の変化をもたらす。共鳴周波数の変化を測定する感知システム100の能力は、感知システム100が、物体110との人のインタラクションをその他のコンピューティングデバイス及びコンピューティングシステムに伝えることができるユーザインターフェース又はユーザインターフェースの一部として使用されることを可能にする。
【0029】
[0039]
図2Bは、感知システム100によって測定され得る
図1の物体の代替的な測定可能なパラメータを示すグラフである。縦軸222は、振幅を示し、横軸224は、周波数を示す。第1の共鳴周波数のトレース226は、第1の共鳴周波数f
0を有する測定された信号を示す。第2の共鳴周波数のトレース228は、f
1と称される第2の共鳴周波数を有する測定された信号を示す。この例において、第1の共鳴周波数f
0は、第2の共鳴周波数f
1と実質的に同様である。一実施形態において、共鳴周波数f
0は、物体110の静的な共鳴周波数である可能性がある。第2の共鳴周波数f
1は、人間118によって触れられている間の物体110の共鳴周波数を表す。
【0030】
[0040]
図2Bにおいて、Δ振幅230と称される、第1の共鳴周波数のトレース226から第2の共鳴周波数のトレース228までの振幅の変化が、物体110との人のインタラクションの結果生じる。この実施形態においては、振幅が、規定されたインピーダンスパラメータであり、振幅の差Δ振幅230が、ADC126によって測定され、物体110との人のインタラクションを示すために使用され得る。さらに、周波数と振幅の組み合わせが、測定され、物体110との人のインタラクションを示すために使用され得る。
【0031】
[0041]
図3は、物体のキャパシタンス及び共鳴周波数に対するバイアスインダクタの影響を示すグラフ300である。縦軸302は、共鳴周波数をkHzで示し、横軸304は、キャパシタンスをpFで示す。トレース312、314、316、及び318は、それぞれ、10μH、22μH、100μH、及び220μHのバイアスインダクタンスLs144(
図1)の値の影響を示す。インダクタンスが増加するにつれて、共鳴周波数は、共鳴周波数が落ち込むときに、より低い値の範囲においてキャパシタンスの小さな変動により敏感になる。したがって、キャパシタンスの小さな変動が、より低い共鳴周波数の範囲にあり続けながら、非常に小さな値で測定され得る。同時に、インダクタンスの値が増加するにつれて、システムは総インダクタンスの小さな変化に対して感度がより低くなることが観察され得る。したがって、大きなバイアスインダクタを含めることによって、インダクタンスの影響及び作用が、効果的に遮断され得る。インダクタンスを遮断することは、共鳴周波数の変化が、小さな容量性のインタラクションのみによって測定され得ることを保証する。代替的に、大きなバイアスキャパシタが、キャパシタンスの変化の作用を遮断し、インダクタンスの小さな変化の結果としての共鳴周波数の測定を可能にするために使用され得る。
【0032】
[0042]
図4Aは、物体の静的なインピーダンスの例示的なプロットを示すグラフである。縦軸402は、振幅を示し、横軸404は、周波数を示す。トレース406は、物体110の静的なインピーダンス曲線のプロットを示す。用語「静的な」インピーダンスは、人のインタラクションがない物体110のインピーダンスを指す。トレース406は、さまざまな周波数のある範囲にわたる物体110の静的なインピーダンス曲線を示す。共鳴周波数f
0が、408に示されている。共鳴周波数408は、メモリ128に記憶されることができ、物体110に関連付けられることができる。共鳴周波数408を物体110と関連付けることは、物体110の識別情報が保存され、後で物体110を識別するために使用されることを可能にする。
【0033】
[0043]
図4Bは、人のインタラクション中の
図4Aの物体のインピーダンスの例示的なプロットを示すグラフ420である。縦軸422は、振幅を示し、横軸424は、周波数を示す。トレース426は、人のインタラクション中の物体110のインピーダンス曲線のプロットを示す。トレース426は、さまざまな周波数のスペクトルにわたる物体110のインピーダンス曲線を示し、トレース406によって示された
図4Aの静的なインピーダンス曲線の変化を反映する。トレース426に示されるインピーダンス曲線の変化は、人のインタラクションの結果として生じる物体110の1つ又は複数のインピーダンスパラメータの変化を反映する。これらの変化は、例えば、
図4Aの値f
0から
図4Bのf
1の値まで変化する共鳴周波数の変化をもたらす。振幅、共鳴周波数と振幅の組み合わせ、又はその他のインピーダンスパラメータなどのその他のインピーダンスパラメータの変化が、物体110との人のインタラクションを示し得る変化に関してやはり監視される可能性がある。ピーク412(
図4A)及び対応するピーク432(
図4B)の振幅、形状、及び幅の違いなどのインピーダンス曲線のその他の特徴が、人のインタラクションをやはり示し得る変化に関して監視される可能性がある。
【0034】
[0044]物体110との人のインタラクションの例として、ユーザがそのユーザの指で物体110に触れるとき、ユーザの指が、物体とともに、変化するキャパシタンスをもたらす。キャパシタンスは、物体に対してユーザの指によって及ぼされる圧力の量とともに変換する可能性がある。ユーザがより強く押すとき、皮膚が伸び、触れる面積を広げ、それによってキャパシタンスを増加させ、それによってトレース426を変化させる。共鳴周波数f
1は、人のインタラクションに応じた物体110の共鳴周波数であり、428に示される。共鳴周波数の差Δf430は、f
0とf
1の間の共鳴周波数の差を反映し、物体110との人のインタラクションを示す。f
0、f
1、及びΔfの値は、メモリ128に記憶され、物体110、及び物体110とのインタラクションの種類を識別するために使用されることができる。周波数に加えて、例えば、特定の周波数におけるトレースの振幅などのその他のパラメータが、人のインタラクションを示し得る変化に関してやはり監視される可能性がある。例えば、
図4Aのトレース406上の点P1は、振幅A
0で発生し得る。点P1は、
図4BのA
1として示される振幅の変化を呈して、人のインタラクションを示し、さらに、人のインタラクションの程度を示す可能性がある。
【0035】
[0045]
図5は、インピーダンスを監視することによって人の活動を感知するためのシステムが使用され得る方法の第1の例を示す概略図である。電極105が、指又は手首などのユーザの体118に取り付けられる。感知システム100は、ユーザが環境内のさまざまな物体に触れるか、又はそのユーザの環境との関係を変更するときのインピーダンス曲線を説明するパラメータの変化(
図4A及び
図4B)を記録する。
図5において、ユーザ118は、別の腕、指、若しくは頬、又はこの例においてはそのユーザの手502などのそのユーザ自身の体に触れている。(1つ又は複数の)測定されたインピーダンスパラメータの変化は、例えば、ユーザ118がそのユーザ自身の体に触れる程度、例えば、接触の面積及び接触の力に応じて決まる。測定されたインピーダンスパラメータは、例えば、ユーザがそのユーザ自身に1本指で触れるか、2本指で触れるか、又は3本指で触れるかを判定することができる。測定されたインピーダンスパラメータは、ユーザがどれだけの圧力を加えるかを判定するためにやはり使用され得る。次いで、測定されたインピーダンスパラメータは、さまざまなインタラクションのアクションに対応するようにマッピングされ得る。例えば、1本指で人の手をタップすることが、デジタル音楽プレイヤーの再生を開始する可能性があり、一方、2本指で人の手をタップすることが、デジタル音楽プレイヤーの再生を停止する可能性がある。その他のメディアデバイス、ゲームデバイス、通信デバイス、電化製品など、及びそれらの関連する機能が、同様の方法で制御され得る。
【0036】
[0046]別の例において、音楽合成デバイスのパラメータのうちの1つ又は複数が、ユーザがそのユーザ自身の腕を締め付けることによって制御される可能性があり、例えば、腕をより強く締め付けることが、音の高さを上げる可能性がある。別の例において、外部システムが、拍手によって制御される可能性があり、感知システム100は、拍手する手がもう一方の手に触れている程度、例えば、拍手する手が指先だけで触れているのか、又は手のひら全体で触れているのかを認識することができる。次いで、この測定されたインピーダンスの特性が、デバイスを制御するために適用されることができる。
【0037】
[0047]別の例において、ユーザ118は、体に追加的な電極を付けることによってか、又は異なる体の部分が異なる電気的特性を有することを認識することによってかのいずれかで、そのユーザ自身の体のどの部分にそのユーザが触れているかを区別する可能性がある。
【0038】
[0048]その他の例において、ユーザは、地面から片足又は両足を上げる可能性がある。測定されたインピーダンスパラメータの変化は、ユーザ118がそのユーザの足を地面からどのぐらい上げるか、及びユーザが片足を上げるのか、又は両足を上げるのかを示す可能性がある。測定されたインピーダンスパラメータは、ユーザの状態を測定するために使用されることができ、メモリ128(
図1)に保存され、インタラクションのパラメータのうちの少なくとも一部を制御するようにマッピングされることができる。例えば、測定されたインピーダンスパラメータを比較することは、ユーザがそのユーザの足で地面に触れているかどうかを判定することができ、そのことは、ユーザが歩いた歩数及びその他の移動の特性の測定を可能にする。例えば、測定されたインピーダンスパラメータを比較することは、走ることと歩くことを区別することができる。
【0039】
[0049]インピーダンスを監視することによって人の活動を感知するためのシステム及び方法は、ユーザが触れている可能性があるか、又はユーザが近くにいる可能性がある異なる物体を区別するためにやはり使用され得る。異なる物体は、ユーザがそれらの物体に触れるとき、インピーダンス曲線のパラメータに異なるように影響を与える可能性がある。測定されたインピーダンスパラメータに基づいて、ユーザが物体にどのように及びどの程度触れているか、例えば、ユーザが物体にどのぐらい強く触れているか、何本の指が物体に触れているかなどを区別することが可能である。これは、物体との接触の面積が大きければ大きいほど、測定されたインピーダンスパラメータの変化が顕著になるので可能である。感知システム100は、以下のように、ユーザが触れている物体を区別することができる。1つ又は複数の物体に関して、ユーザが物体に触れるとき、感知システム100は、インピーダンス曲線の測定されたインピーダンスパラメータを記録し、測定されたインピーダンスパラメータをローカルのメモリ128(
図1)に記憶する。その後、ユーザ118が同じ物体に触れる場合、感知システム100は、後で測定されたインピーダンスパラメータをメモリ128に記憶されたインピーダンスパラメータと比較し、一致が見られる場合、物体110を識別する。これが行われ得るいくつかの方法が存在する。物体は、インピーダンス曲線(426、
図4B)のインピーダンスパラメータを測定することによって、いかなる器具もなしに区別され得る。代替的に、物体110は、感知システム100がユーザがどの物体に触れているかを区別することを可能にする一意的な「シグネチャ(signature)」を生成するための追加的な受動コンポーネント(例えば、キャパシタ及びインダクタ)を取り付けられる可能性がある。物体が個々の引き出し、扉、脚などのさまざまな部分からなる場合、感知システム100は、ユーザがどの部分に触れているかを区別することができる。別の例において、別の物体は、人である可能性がある。例えば、握手をすることが、一意的なインピーダンス曲線をもたらし、一意的な測定されたインピーダンスパラメータを有する可能性がある。さらに、測定されたインピーダンスパラメータは、何人が互いに触れているかに応じた違いを反映する可能性がある。したがって、感知システム100は、何人かの人が手をつなぎ、より大きな人の配置を形成するときを区別することができる。
【0040】
[0050]ユーザの体内の物体を追跡することも可能である。インピーダンス曲線の測定されたインピーダンスパラメータは、ユーザが体の特性を変えているときに変わる。例えば、電極105がユーザの頬に取り付けられる場合、感知システム100は、ユーザ118がそのユーザの口の中の水を動かすときを追跡することができる。
【0041】
[0051]
図6は、インピーダンスを監視することによって人の活動を感知するためのシステムが使用され得る方法の第2の例を示す概略図である。
図6に示される例において、ユーザ118は、そのユーザの体に電極105を着用せず、その代わりに、そのユーザの手602にモバイルデバイス610を持つ。この例において、モバイルデバイスは、携帯電話である。モバイルデバイス610は、そのモバイルデバイスのケースに埋め込まれた電極105を有する。この構成の利点は、ユーザが何も着用する必要がないことである。インタラクションは、ユーザ118がモバイルデバイス610を手に取るときに自然に始まる。別の利点は、インタラクションの影響がモバイルデバイス610によって規定され、閉じ込められる、すなわち、異なるデバイスは異なる影響を有することである。例えば、ユーザ118がモバイルデバイス610を持ち、そのユーザの持っている手602に別の手615で触れる場合、電話が保留にされることができる。しかし、デバイスがゲームデバイスである場合、同じアクションを実行することが、撃つ又は飛ぶなどのゲームに関連するアクションをもたらす可能性がある。その他の応用も、設計され得る。
【0042】
[0052]
図7A及び
図7Bは、インピーダンスを監視することによって人の活動を感知するためのシステムが使用され得る方法の別の例を集合的に示す概略図である。感知システム100は、ユーザ118が電極105に触れているときに接触の特性を認識することができる。例えば、物体がインタラクティブなおもちゃ705である場合、感知システム100は、ユーザ118が物体に触れていることと、
図7Aの1本指を用いること及び
図7Bの2本指を用いることなど、ユーザが物体にどのぐらい強く触れているかとを認識し、次いで、感知システム100に関連するインターフェース(170、
図1)にその接触に対して適切な方法で反応させることができる。
【0043】
[0053]電極105は、一実施形態においては電極105のための取っ手として使用され得る非導電性の物体に取り付けられる可能性がある。例えば、電極105は、魔法の杖のように使用される木の棒の端部に取り付けられる可能性がある。したがって、非導電性の物体の取っ手は、ユーザの内部の状態が感知システム100に影響を与えない方法でユーザによって操作されることができる。この構成の利点は、電極がユーザの手に取り付けられる場合とは対照的に、電極105と、ユーザがインタラクションしている環境内の物体との間にはるかに明確で直接的な接続が存在することを含む。さらに、ユーザ118と感知システム100が分離されるので、ユーザ118の内部の状態が、測定される信号に影響を与えない。
【0044】
[0054]センサー105は、環境内に配置された導電性の物体に取り付けられることもできる。感知システム100は、特定の個人に関連付けられ得る測定されたインピーダンスパラメータを分析することによって、物体に触れている個人を認識する。感知システム100は、異なる大きさの人、例えば、大きな体と小さな体を区別することができる。感知システム100は、子供と大人を区別することができる。例えば、アミューズメントパークのアトラクションが、子供がアトラクションとインタラクションするか、又は大人がアトラクションとインタラクションするかに応じて異なる挙動をすることができる。
【0045】
[0055]感知システム100は、人と人以外、又は人と複数の人を区別することもできる。例えば、感知システム100は、アミューズメントパークの乗り物内の人の存在を正確に追跡するために使用され得る。
【0046】
[0056]入力デバイスとして使用されるスタイラスとして実装されるとき、スタイラスは、1つ又は複数の電極及び/又は感知システムを取り付けられ、ユーザがスタイラスとどのようにインタラクションしているかに応じてインターフェースの特性を変える可能性がある。例えば、スタイラスに軽く触れることは、細い線をもたらす可能性があり、スタイラスに強く触れることは、太い線をもたらす可能性がある。
【0047】
[0057]別の例において、コンピュータ入力デバイスが、触れる指の接近を追跡し、次いで、物体へのユーザの接触と接近をはっきりと区別することができる。
【0048】
[0058]物体は、アドホックな方法でインタラクティブになる可能性があり、すなわち、物体110は、以前はインタラクティブではなかったが、感知システム100がその物体に取り付けられた後はユーザのインタラクションに反応するようになる。例えば、冷蔵庫が、感知システム100及び電極105がその冷蔵庫に取り付けられるとき、インタラクティブになる可能性がある。
【0049】
[0059]別の例において、電極105が、水又はその他の導電性の液体の中に配置される可能性があり、その場合、液体の1つ又は複数のパラメータが、測定されたインピーダンスパラメータの変化を監視することによって測定され得る。感知システム100は、物体110のうちのどれだけが水中に置かれるかに応じて反応する可能性もあり、例えば、部分的に沈められた物体は、完全に沈められた物体とは異なる反応をする。パイプなどの物体を流れる液体の量が、測定される可能性もある。流れる液体とのインタラクションが、測定される可能性もある。
【0050】
[0060]物体110の内部の状態の変化が、測定される可能性もある。これらの変化は、ユーザ118が物体110とインタラクションするときにそのユーザ118によって、環境によって、又は物体110の内部の変化によって引き起こされ得る。
【0051】
[0061]別の例において、電極105が、物体110に取り付けられることができ、物体110が、その物体の構成の変化を「感知する」ことができる。例えば、冷蔵庫が、ドアが開いているとき、若しくは閉じているときを認識することができ、又は整理棚が、特定の引き出しが開いているときを認識するように器具を取り付けられることができる。
【0052】
[0062]別の例において、感知システム100は、ユーザ118が物体110とインタラクションするときの物体110の摩耗を測定する可能性がある。例えば、感知システム100が、鉛筆の黒鉛の芯に取り付けられることができ、導電性の平面が、紙の下に敷かれることができる。感知システム100は、紙の上の鉛筆の先の接触の正確な領域を測定することができ、ユーザがスケッチをし、鉛筆の先が摩耗するとき、紙に触れるペンの領域が、途切れることなく追跡され得る。この情報は、紙に描かれている線の太さ及びその他の特性にマッピングされ得る。
【0053】
[0063]感知システム100は、植物などの物体110の発育を測定することができる。
感知システム100は、植物の構成が時間とともにどのように変わるか、又は植物の内部の状態が時間とともにどのように変わるかを測定することもできる。
【0054】
[0064]
図8A及び
図8Bは、インピーダンスを監視することによって人の活動を感知するためのシステムが使用され得る方法の別の例を集合的に示す概略図である。電極105が、伸びる物体810に取り付けられることができ、物体810が伸びる量を測定するために使用されることができる。伸びることは、誘導性のインタラクションである。この例においては、物体810の誘導性の特性の変化を見積もることが望ましい。一例において、物体810は、柔軟なコイルであり、感知システム100は、ユーザ118が柔軟なコイルをどれだけ伸ばしているかを測定することができる。例として、柔軟なコイルは、ユーザ118によって着用される衣服の生地807に織り込まれる導電性の糸811である可能性がある。生地807が伸びるとき、導電性の糸811も伸びる。導電性の糸811が伸びる量は、生地807及び導電性の糸811を伸ばす程度を示す測定された誘導性のパラメータを分析することによって示され得る。この例において、感知システム100は、フラシ天のおもちゃ及びインタラクティブな衣類とのインタラクションを測定するために使用され得る。例えば、導電性の糸811が、生地807に織り込まれることができ、ユーザ118が、踊るとき、動くとき、ゲームをするときなどに、音楽及び照明などの周囲の環境が、インターフェース170(
図1)を介して衣服の動き及び伸びによって制御され得る。
【0055】
[0065]別の例において、導電性の糸811のコイルは、ユーザの指又は脚又はその他の体の部分のまわりに巻きつけられることができる。ユーザ118がそのユーザの指(又は脚)を曲げるとき、導電性の糸811のコイルの構成が変わり、測定されるインピーダンスパラメータの変化をもたらす。このようにして、動作の量が測定されることができ、それによって、例えば、データグローブ及びモーションキャプチャスーツなどのデバイス、例えば、ユーザの姿勢の変化を時間内に認識及び記録し、そのような情報をその他のシステムに伝えることができる器具を取り付けられた衣服の開発を可能にする。
【0056】
[0066]
図9A及び
図9Bは、インピーダンスを監視することによって人の活動を感知するための方法の実施形態のオペレーションを説明する流れ図を集合的に示す。
図9A及び9Bの流れ図のブロックは、示された順番通りに、又は示された順番とは異なる順番で実行され得る。加えて、ブロックの少なくとも一部は、並列に実行され得る。
【0057】
[0067]ブロック902において、信号ジェネレータ(120、
図1)が、時間によって変動する信号f(t)を生成する。一実施形態において、時間によって変動する信号f(t)は、1KHz〜3.5MHz、10Vのピークツーピークの正弦波周波数掃引である。しかし、周波数及び信号の振幅のその他の範囲が、使用され得る。
【0058】
[0068]ブロック904において、バイアスインダクタが、物体の共鳴周波数をより低い周波数範囲にシフトさせ、誘導性の影響を遮断し、それによって、キャパシタンスの小さな変化の測定を容易にする。
【0059】
[0069]ブロック904の代替として、ブロック906において、バイアスキャパシタが、物体の共鳴周波数をより低い周波数範囲にシフトさせ、容量性の影響を遮断し、それによって、インダクタンスの小さな変化の測定を容易にする。ブロック908において、時間によって変動する信号f(t)が、電圧に変換される。
【0060】
[0070]ブロック912において、時間によって変動する電圧信号f(t)が、時間によって変動するDC信号に変換される。時間によって変動するDC信号は、ノード138(
図1)における交流電圧を規定する。
【0061】
[0071]ブロック914において、時間によって変動するDC信号が、測定された信号の1つ又は複数のインピーダンスパラメータを計算するために処理される。一実施形態においては、信号の極小値又はその他の属性が、突き止められる。一実施形態において、時間によって変動するDC信号の極小値は、物体110の共鳴周波数f
0に対応する。しかし、その他の電磁共鳴の属性を規定する信号のその他のインピーダンスパラメータも、突き止められ得る。
【0062】
[0072]ブロック916において、物体110のインピーダンスパラメータが、メモリ128(
図1)に保存される。一実施形態においては、物体110の共鳴周波数f
0又は信号の別のインピーダンスパラメータが、メモリ128(
図1)に保存される。例えば、信号のトレースの振幅が、メモリ128(
図1)に保存され、人のインタラクションの指標として使用され得る。メモリ128は、ローカルのメモリ、及び/又はその他のコンピューティングデバイスに配置され、有線若しくは無線接続リンクなどのさまざまなデータ送信技術を用いてアクセス可能であるメモリのうちのどちらか又は両方である可能性がある。インピーダンスパラメータは、現在のインピーダンスパラメータを識別するために、前にメモリ128(
図1)に保存されたその他のインピーダンスパラメータと比較されることもできる。
【0063】
[0073]ブロック918において、プロセスが継続すべきかどうかが判定される。プロセスが継続すべきである場合、ブロック922において、メモリ128(
図1)に2つ以上の共鳴周波数の測定値が存在するかどうかが判定される。プロセスが継続すべきであり、メモリ128(
図1)に1つの共鳴周波数の測定値のみが存在する場合、プロセスは、ブロック902に進む。プロセスが継続すべきであり、メモリ128(
図1)に2つ以上の共鳴周波数又は信号のその他のパラメータの測定値が存在する場合、プロセスは、ブロック924に進む。一部の応用においては、物体の単一の共鳴周波数を測定及び記録することが望ましい可能性がある。そのような応用においては、プロセスは、ブロック918の後、終了する。
【0064】
[0074]ブロック924において、第1のインピーダンスパラメータのトレース及び第2のインピーダンスパラメータのトレースが、収集される。ブロック926において、第1のインピーダンスパラメータのトレースの属性が、第2のインピーダンスパラメータのトレースの対応する属性と比較される。例として、第1のインピーダンスパラメータのトレースの共鳴周波数f
0が、第2のインピーダンスパラメータのトレースの共鳴周波数f
1と比較される。代替的に、それぞれのインピーダンスパラメータのトレースのその他の属性が、比較され得る。
【0065】
[0075]ブロック928において、第1の共鳴周波数f
0及び第2の共鳴周波数f
1が実質的に等しいかどうかが判定される。第1の共鳴周波数f
0及び第2の共鳴周波数f
1が実質的に等しくない場合、プロセスは、共鳴周波数の変化が認識され、物体との人のインタラクションを示すブロック932に進む。代替的な実施形態においては、測定された信号のその他のインピーダンスパラメータが、人のインタラクションが存在したかどうかを判定するために比較されることができる。
【0066】
[0076]ブロック928において第1の共鳴周波数f
0及び第2の共鳴周波数f
1が実質的に等しいと判定される場合、物体110との人のインタラクションは存在しないと考えられ、プロセスは、プロセスが継続すべきかどうかが判定されるブロック934に進む。プロセスが継続すべきである場合、プロセスは、ブロック902(
図9A)に戻る。
【0067】
[0077]本発明のさまざまな実施形態が説明されたが、本発明の範囲内にある多くのさらなる実施形態及び実装形態があり得ることは、当業者に明らかであろう。