特許第5725448号(P5725448)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5725448
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】懸垂式給油装置の表示器
(51)【国際特許分類】
   B67D 7/22 20100101AFI20150507BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20150507BHJP
【FI】
   B67D7/22 A
   B67D7/22 B
   G09F9/00 312
   G09F9/00 362
【請求項の数】5
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-226831(P2012-226831)
(22)【出願日】2012年10月12日
(65)【公開番号】特開2014-76845(P2014-76845A)
(43)【公開日】2014年5月1日
【審査請求日】2013年6月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000151346
【氏名又は名称】株式会社タツノ
(74)【代理人】
【識別番号】100106563
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 潤
(72)【発明者】
【氏名】永澤 祥方
(72)【発明者】
【氏名】増子 功
【審査官】 関 義彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−157600(JP,A)
【文献】 特開平8−324697(JP,A)
【文献】 特開平5−265401(JP,A)
【文献】 実開昭59−112284(JP,U)
【文献】 特開2005−298011(JP,A)
【文献】 特開2004−177448(JP,A)
【文献】 特開昭56−74491(JP,A)
【文献】 特開平5−147508(JP,A)
【文献】 特開平6−293397(JP,A)
【文献】 特開平8−119397(JP,A)
【文献】 特開平5−278799(JP,A)
【文献】 特開昭56−113594(JP,A)
【文献】 特開昭57−96998(JP,A)
【文献】 特開平3−85293(JP,A)
【文献】 特開平6−156599(JP,A)
【文献】 特開2010−254347(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 7
G09F 9
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
日字形に組み合わせた7つの液晶表示素子と、バックライトとを備える懸垂式給油装置の表示器であって
該表示器がONになると、給油ノズルがノズル掛けから外れていないにもかかわらず、給油ノズルの外れを検知した場合に、前記バックライトをエラー発生状態の発光色で発光させることを特徴とする懸垂式給油装置の表示器。
【請求項2】
前記表示部の表示面は、該表示器本体に対して傾斜角度を調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の懸垂式給油装置の表示器。
【請求項3】
前記表示部の表示面を下方に傾斜させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の懸垂式給油装置の表示器。
【請求項4】
前記表示部は、該懸垂式給油装置によって給油される油種に応じて表示色を切り換えることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の懸垂式給油装置の表示器。
【請求項5】
該表示部の周りの明るさに応じて、該表示部の照度を調整可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の懸垂式給油装置の表示器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、懸垂式給油装置の給油量等を表示する表示器に関する。
【背景技術】
【0002】
給油所に設置される給油装置には、特許文献1に記載のように、給油エリアの上方に設けられたキャノピィに吊り下げられたホース処理ケースから、先端に給油ノズルを設けた給油ホースを懸垂した懸垂式給油装置が用いられている。この給油装置では、例えば、1つのホース処理ケースからハイオクタンガソリン、レギュラーガソリン及び軽油用の3本の給油ホースを懸垂し、各々の油種を給油できるようになっている。また、給油量を表示する表示器は、前記ホース処理ケースとは別の事務所等の建物の壁面等の見易い場所に設置していた。
【0003】
上記表示器として、特許文献2に記載のように、7つの表示素子を日字形に配列し、各表示素子の表示板を磁気等により反転させて、表面を出す場合と裏面を出す場合の組合わせ配列で0から9までの数字を表示するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−80198号公報
【特許文献2】特開昭63−127285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献2に記載の表示器は、機械式の表示素子で構成されているため、故障した場合には、給油所の業務に支障を来すことがあった。また、機械式の表示素子は作動限界があったため、表示部や表示器の傾斜角度が制限され、表示される数字が視認し難くなる場合もあり、改善の余地があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記技術における問題点に鑑みてなされたものであって、耐久性及び視認性を向上させた懸垂式給油装置の表示器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明は、懸垂式給油装置の表示器であって、日字形に組み合わせた7つの液晶表示素子と、バックライトとを備え、該表示器がONになると、給油ノズルがノズル掛けから外れていないにもかかわらず、給油ノズルの外れを検知した場合に、前記バックライトをエラー発生状態の発光色で発光させることを特徴とする。
【0008】
そして、本発明によれば、表示部を液晶表示素子により構成したため、機械式の表示素子により表示部を構成する場合よりも耐久性を向上させることができる。また、表示器がON状態であればいつでも、バックライトの発光色によって給油ノズル外れに関するエラーを一目で確認することができる。
【0009】
上記表示器において、前記表示部の表示面を、該表示器本体に対して傾斜角度を調整可能に構成することができる。機械式の表示素子より表示部を構成する場合には、表示部の傾斜角度に制限があったが、本発明では、必要に応じて表示部の表示面を傾斜させることができる。
【0010】
上記表示器において、表示部の表示面を下方に傾斜させることで、上方に位置する懸垂式給油装置の表示器の視認性を向上させることができる。この場合、表示器本体に対して表示部の表示面を傾斜させてもよく、表示器の本体そのものを傾斜させてもよい。
【0011】
上記表示器において、前記表示部は、該懸垂式給油装置によって給油される油種に応じて表示色を切り換えることができる。これにより、給油作業者が誤って異なる油種の燃料油を給油することを防止することができる。
【0012】
上記懸垂式給油装置の表示器において、該表示部の周りの明るさに応じて、該表示部の照度を調整可能に構成することができる。これにより、外光により表示部の視認性が悪化した場合にも容易に対応することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、耐久性及び視認性を向上させた懸垂式給油装置の表示器を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明にかかる懸垂式給油装置の表示器の一実施の形態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
図2図1に示す懸垂式給油装置の表示器の動作を説明するためのフローチャートである
図3図1に示す懸垂式給油装置の表示器のバックライトの制御方法を説明するためのフローチャートである。
図4図1に示す懸垂式給油装置の表示器のエラー通知方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明にかかる懸垂式給油装置の表示器(以下、「表示器」という)の一実施の形態を示し、この表示器1は、前面が開口する本体2と、本体2の前面に設けられた窓枠3と、窓枠3によって支持され、本体2の前面の開口を塞ぐガラス板4と、本体2の内部に配置される表示部5と、表示部5の表示を制御する制御基板6と、本体2の内部の下部に設けられ、視認性を向上させるための蛍光灯7と、本体2の背面に設けられる取付部8等で構成され、懸垂式給油装置の給油量等を表示するため、給油作業者の上方に配置される。
【0017】
表示部5は、日字形に組み合わせた7つの液晶表示素子によって構成される。これにより、機械式の表示素子によって表示部を構成する場合よりも耐久性を向上させることができる。また、表示部5を液晶表示素子によって構成したため、機械式の場合のような表示部や表示器の傾斜角度が制限されることもなく、この表示器1を下方に傾斜して取り付けたり、表示部5を本体2に対して傾斜角度を調整可能とし、表示部5を下方に傾斜させて取り付けることもできる。尚、この表示部5としては、VA(Vertical Alighnment)式を利用することで、LCDの背景を黒くして、背面から光を当てて表示文字部を白色又はカラー表示した場合(ネガティブ表示)に遮光性を大幅に改善することができて好ましい。
【0018】
また、この表示部5はバックライト(不図示)を備え、このバックライトや、表示される文字は、赤、黄及び緑の3色のLEDを光源とし、制御基板6により発光色を制御することで様々な色に発光する。
【0019】
本体2には、この表示部5の周りの照度を計測する照度計(不図示)が配置され、この照度計は、制御基板6と電気的に接続されている。
【0020】
次に、上記構成を有する表示器1の動作について、図1及び図2を参照しながら説明する。
【0021】
ステップS1において、懸垂式給油装置のノズル下降スイッチ(SW)が押圧されると(ステップS1:Yes)、給油ノズルが下降し、表示部5は消灯状態を維持する(ステップS2)。ステップS1において、ノズル下降SWが押圧されていない場合には(ステップS1:No)、ノズル下降SWが押圧されるまで待機する。
【0022】
ステップS3において、給油ノズルが給油位置まで下降したか否かを判断し、給油位置まで下降している場合には(ステップS3:Yes)、給油ノズルの下降を停止し、表示部5に帰零を表示させると共に、給油ポンプを起動する(ステップS4)。一方、ステップS3において、給油ノズルが給油位置まで下降していない場合には(ステップS3:No)、給油ノズルが給油位置まで下降するまで待機する。
【0023】
ステップS5において、給油作業者がレギュラーを選択したか否かを判定し、レギュラーが選択されている場合には(ステップS5:Yes)、例えば、表示部5に赤色のバックライトを表示する(ステップS6)。
【0024】
一方、ステップS5において、給油作業者がレギュラーを選択していない場合には(ステップS5:No)、ステップS7において、給油作業者がハイオクを選択したか否かを判定し、ハイオクが選択されている場合には(ステップS7:Yes)、例えば、表示部5に黄色のバックライトを表示する(ステップS8)。
【0025】
一方、ステップS7において、給油作業者がハイオクを選択していない場合には(ステップS7:No)、ステップS9において、給油作業者が軽油を選択したか否かを判定し、軽油が選択されている場合には(ステップS9:Yes)、例えば、表示部5に緑色のバックライトを表示する(ステップS10)。このように、油種毎に表示部5のバックライトの色を変更することで、給油作業者が油種間違いを起こすことを防止することができる。尚、ステップS9において、給油作業者が軽油を選択していない場合には(ステップS9:No)、ステップS5に戻り、給油作業者が油種を選択するまで待機する。
【0026】
次に、ステップS11において、パルス発信器からの流量パルスに基づいて給油量を計数し、所定の量が給油されたか否かを判断し、所定量が給油された場合には(ステップS11:Yes)、給油量(計数)を表示部5に表示する(ステップS12)。一方、所定量が給油されていない場合には(ステップS11:No)、所定量が給油されるまで待機する。
【0027】
ステップS13において、ノズル上昇SWが押圧されたか否かを判断し、ノズル上昇SWが押圧された場合には(ステップS13:Yes)、給油ポンプを停止する(ステップS14)。一方、ステップS13において、ノズル上昇SWが押圧されていない場合には(ステップS13:No)、ノズル上昇SWが押圧されるまで待機する。
【0028】
ステップS15において、給油ノズルが待機位置まで上昇したか否かを判断し、給油ノズルが待機位置まで上昇している場合には(ステップS15:Yes)、給油ノズルの上昇を停止し(ステップS16)、動作を終了する。一方、ステップS15において、給油ノズルが待機位置まで上昇していない場合には(ステップS15:No)、給油ノズルが待機位置まで上昇するまで待機する。
【0029】
次に、表示部5におけるバックライトの制御方法について、図1及び図3を参照しながら説明する。
【0030】
ステップS21において、本体2に付設される照度計により、表示部5の周りの照度が所定値(例えば、100ルクス)以上であるか否かを判断し、表示部5周りの照度が所定値以上である場合には(ステップS21:Yes)、表示部5のバックライトを消灯して白表示とする(ステップS22)。これにより、外光が拡散シートに反射して数字が見易くなる。
【0031】
一方、ステップS21において、表示部5周りの照度が所定値以下であると判断された場合には(ステップS21:No)、表示部5のバックライト(青色が好ましい)を点灯する(ステップS23)。これにより、バックライトが発光して数字が見易くなる。
【0032】
このように、表示部5周りの照度に応じて、表示部5のバックライトの点灯/消灯を切り替えることで、給油作業者の表示部5の視認性を向上させることができる。
【0033】
次に、表示部5におけるエラー通知制御について、図1及び図4を参照しながら説明する。
【0034】
表示器1の電源がONとなると、ステップS31において、給油ノズルが外れたか否かを判断する。給油ノズルが外れていない場合には(ステップS31:No)、表示部5のバックライトを待機状態の発光色で発光させる(ステップS32)。
【0035】
一方、ステップS31において、給油ノズルの外れが検知された場合には(ステップS31:Yes)、ステップS33において、エラーが発生しているか否かを判断する。エラーが発生している、すなわち、給油ノズルが外れていないにもかかわらず、ステップS31において給油ノズルの外れを検知した場合には(ステップS33:Yes)、表示部5のバックライトをエラー発生状態の発光色で発光させる(ステップS34)。
【0036】
一方、ステップS33において、エラーが発生していない場合には(ステップS33:No)、ステップS35において、給油ノズルの外れが油種1であるか否かを判断し、給油ノズルの外れが油種1である場合には(ステップS35:Yes)、表示部5のバックライトを発光色1で発光させる(ステップS36)。
【0037】
一方、ステップS35において、給油ノズルの外れが油種1でない場合には(ステップS35:No)、ステップS37において、給油ノズルの外れが油種n(n=2、3・・・)であるかを判断し、表示部5のバックライトを、給油ノズルの外れが生じた油種の発光色nに発光させる。これにより、表示部5のバックライトの発光色により、どのようなエラーが発生したか、一目で確認することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 懸垂式給油装置の表示器
2 本体
3 窓枠
4 ガラス板
5 表示部
6 制御基板
7 蛍光灯
8 取付部
図1
図2
図3
図4