特許第5725495号(P5725495)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5725495
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20150507BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
【請求項の数】8
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2010-183675(P2010-183675)
(22)【出願日】2010年8月19日
(65)【公開番号】特開2012-40161(P2012-40161A)
(43)【公開日】2012年3月1日
【審査請求日】2013年7月3日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000241234
【氏名又は名称】豊丸産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(72)【発明者】
【氏名】藤井 裕史
(72)【発明者】
【氏名】水野 光貴
【審査官】 澤田 真治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−360855(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
図柄をそれぞれ表示可能な複数の略均等な分割領域が、少なくとも横方向に3行以上、且つ縦方向に3列以上で並ぶマトリクス状に設けられた図柄表示部を有する表示装置と、
所定の条件が成立したことを契機に、当たりおよび外れのいずれであるかを抽選する抽選手段と、
前記抽選手段の抽選結果に応じて、前記複数の分割領域のそれぞれに停止表示させる前記図柄である停止図柄を決定する図柄決定手段と、
前記複数の分割領域のそれぞれに、前記図柄を変動表示させたのち、前記図柄決定手段によって決定された前記停止図柄を表示させる表示制御手段と、
前記複数の分割領域のそれぞれに表示された前記停止図柄の所定方向に並ぶ組合せが、前記抽選手段の抽選結果が当たりであることを示す特定の組合せになったことを条件に、特定の遊技状態に制御する遊技状態制御手段とを備え、
前記図柄表示部は、前記図柄表示部を線対称に分割する仮想的な線であって、且つ前記図柄表示部の中心をとおる反転ラインを有しており、
前記図柄決定手段は、
前記抽選手段の抽選結果に応じて、前記複数の分割領域のそれぞれに表示させる前記停止図柄の組合せ態様を示す図柄パターンを、あらかじめ定められた複数の前記図柄パターンのなかから選択するパターン選択手段と、
前記パターン選択手段によって選択された前記図柄パターンに基づいて、あらかじめ定められた複数の前記図柄のなかから、前記複数の分割領域ごとに前記停止図柄を設定する停止図柄設定手段と、
所定の条件が成立した場合に、前記停止図柄設定手段によって設定された前記停止図柄を、前記反転ラインを挟んで対称に設けられる全ての前記分割領域間で入れ替える停止図柄入替手段と、を含むことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記図柄表示部は、前記分割領域が前記横方向及び前記縦方向に同数で並ぶ四角形状をなし、
前記反転ラインは、前記分割領域の対角部を結ぶ仮想的な線、又は、前記横方向及び前記縦方向の何れかに平行な仮想的な線であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記停止図柄設定手段によって設定された前記停止図柄を入れ替えるか否かの抽選を行う入替抽選手段を備え、
前記停止図柄入替手段は、前記入替抽選手段の抽選結果が前記停止図柄を入れ替えることを示す場合に、前記停止図柄の入れ替えを実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記図柄表示部は、それぞれ異なる複数の前記反転ラインを有しており、
前記入替抽選手段は、前記複数の反転ラインのそれぞれについて、前記停止図柄設定手段によって設定された前記停止図柄を入れ替えるか否かの抽選を行い、
前記停止図柄入替手段は、前記入替抽選手段の抽選結果が前記停止図柄を入れ替えることを示す前記反転ラインごとに、前記分割領域間で前記停止図柄を入れ替えることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記複数の分割領域ごとに定められた前記停止図柄の表示順序が先である順に、前記停止図柄を前記複数の分割領域に段階的に表示し、
前記複数の分割領域における前記停止図柄の表示順序は、前記反転ラインを中心に前記図柄表示部を反転しても維持されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
【請求項6】
前記図柄表示部は、横方向に3行、且つ縦方向に3列で並ぶ計9つの前記分割領域で構成された四角形状をなし、
前記複数の反転ラインは、少なくとも第1反転ライン及び第2反転ラインを含み、
前記図柄表示部の四隅を構成する4つの前記分割領域のうち、一の対角部にそれぞれ設けられた2つの前記分割領域は前記停止図柄の表示順序が同タイミングであり、且つ、他の対角部にそれぞれ設けられた2つの前記分割領域は前記停止図柄の表示順序が同タイミングであり、
前記第1反転ラインは、前記一の対角部を結ぶ仮想的な線であり、
前記第2反転ラインは、前記他の対角部を結ぶ仮想的な線であることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
【請求項7】
前記図柄表示部の中央部を構成する前記分割領域は、前記停止図柄の表示順序が全ての前記分割領域のなかで最も後であることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
【請求項8】
前記図柄表示部の中央部を構成する前記分割領域に対して縦方向と横方向とに並ぶ4つの前記分割領域は、前記停止図柄の表示順序が同タイミングであることを特徴とする請求項6又は7に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の図柄の組合せで抽選結果を報知する遊技機に関する。
【0002】
従来、複数の図柄表示部をマトリクス状に配置して表示する可変表示装置を有する遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の遊技機では、3×3(9マス)のマトリクス状に図柄表示部を設けて、計8ラインの図柄の組合せで抽選結果を報知している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−189589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような遊技機では、図柄表示部が増えるほど、図柄の総組合せ数(すなわち、停止図柄の表示パターン)が多くなる。しかしながら、停止図柄の表示パターンが多いほど図柄の表示制御が複雑になってしまい、遊技機の開発が長期化するおそれがあった。
【0005】
本発明は、図柄の表示制御を複雑にすることなく、より多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る遊技機は、図柄をそれぞれ表示可能な複数の略均等な分割領域が、少なくとも横方向に3行以上、且つ縦方向に3列以上で並ぶマトリクス状に設けられた図柄表示部を有する表示装置と、所定の条件が成立したことを契機に、当たりおよび外れのいずれであるかを抽選する抽選手段と、前記抽選手段の抽選結果に応じて、前記複数の分割領域のそれぞれに停止表示させる前記図柄である停止図柄を決定する図柄決定手段と、前記複数の分割領域のそれぞれに、前記図柄を変動表示させたのち、前記図柄決定手段によって決定された前記停止図柄を表示させる表示制御手段と、前記複数の分割領域のそれぞれに表示された前記停止図柄の所定方向に並ぶ組合せが、前記抽選手段の抽選結果が当たりであることを示す特定の組合せになったことを条件に、特定の遊技状態に制御する遊技状態制御手段とを備え、前記図柄表示部は、前記図柄表示部を線対称に分割する仮想的な線であって、且つ前記図柄表示部の中心をとおる反転ラインを有しており、前記図柄決定手段は、前記抽選手段の抽選結果に応じて、前記複数の分割領域のそれぞれに表示させる前記停止図柄の組合せ態様を示す図柄パターンを、あらかじめ定められた複数の前記図柄パターンのなかから選択するパターン選択手段と、前記パターン選択手段によって選択された前記図柄パターンに基づいて、あらかじめ定められた複数の前記図柄のなかから、前記複数の分割領域ごとに前記停止図柄を設定する停止図柄設定手段と、所定の条件が成立した場合に、前記停止図柄設定手段によって設定された前記停止図柄を、前記反転ラインを挟んで対称に設けられる全ての前記分割領域間で入れ替える停止図柄入替手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
上記遊技機によれば、図柄をそれぞれ表示可能な複数の分割領域が、少なくとも横方向に3行以上、且つ縦方向に3列以上で並ぶマトリクス状に設けられた図柄表示部を有する。複数の分割領域のそれぞれでは、図柄が変動表示されたのちに、抽選手段の抽選結果に応じて決定された停止図柄が表示される。図柄表示部は、図柄表示部を線対称に分割する仮想的な線である反転ラインを有する。複数の分割領域のそれぞれに表示させる停止図柄は、反転ラインを挟んで対称に設けられる分割領域間で入れ替え可能である。
【0008】
したがって、分割領域間で停止図柄の入れ替えを行うことで、図柄表示部で報知される抽選結果を変化させることなく、一の停止図柄の組合せから別パターンの停止図柄の組合せを設定することができる。そのため、図柄の表示制御を複雑にすることなく、且つ停止図柄の組合せ態様が抽選結果と一致しない不具合の発生を防止しつつ、より多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる。
【0009】
【0010】
さらに、停止図柄の組合せ態様を示す図柄パターンに基づいて、あらかじめ定められた複数の図柄のなかから、分割領域ごとに停止図柄の組合せを決定したのち、さらに決定された停止図柄の組合せを基礎として別パターンの停止図柄の組合せを設定できる。つまり、一の図柄パターンから別パターンの停止図柄の組合せを設定できるため、限られた図柄パターンからより多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる。
上記遊技機において、前記図柄表示部は、前記分割領域が前記横方向及び前記縦方向に同数で並ぶ四角形状をなし、前記反転ラインは、前記分割領域の対角部を結ぶ仮想的な線、又は、前記横方向及び前記縦方向の何れかに平行な仮想的な線であってもよい。この場合、図柄の表示制御を複雑にすることなく、且つ停止図柄の組合せ態様が抽選結果と一致しない不具合の発生を防止しつつ、より多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる。
【0011】
上記遊技機において、前記停止図柄設定手段によって設定された前記停止図柄を入れ替えるか否かの抽選を行う入替抽選手段を備え、前記停止図柄入替手段は、前記入替抽選手段の抽選結果が前記停止図柄を入れ替えることを示す場合に、前記停止図柄の入れ替えを実行してもよい。この場合、所定の抽選に当選した場合に停止図柄の入れ替えが実行されるため、停止図柄の入れ替えがランダムに行われるようにして、遊技者が停止図柄の組合せを予測することを困難にすることができる。
【0012】
上記遊技機において、前記図柄表示部は、それぞれ異なる複数の前記反転ラインを有しており、前記入替抽選手段は、前記複数の反転ラインのそれぞれについて、前記停止図柄設定手段によって設定された前記停止図柄を入れ替えるか否かの抽選を行い、前記停止図柄入替手段は、前記入替抽選手段の抽選結果が前記停止図柄を入れ替えることを示す前記反転ラインごとに、前記分割領域間で前記停止図柄を入れ替えてもよい。この場合、複数の反転ラインを基準として停止図柄の入れ替えを実行可能になるため、限られた図柄パターンからより多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる。
【0013】
上記遊技機において、前記表示制御手段は、前記複数の分割領域ごとに定められた前記停止図柄の表示順序が先である順に、前記停止図柄を前記複数の分割領域に段階的に表示し、前記複数の分割領域における前記停止図柄の表示順序は、前記反転ラインを中心に前記図柄表示部を反転しても維持されてもよい。この場合、分割領域間で停止図柄の入れ替えを行っても、各分割領域における停止図柄の表示順序を変化させることなく、より多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる。
【0014】
上記遊技機において、前記図柄表示部は、横方向に3行、且つ縦方向に3列で並ぶ計9つの前記分割領域で構成された四角形状をなし、前記複数の反転ラインは、少なくとも第1反転ライン及び第2反転ラインを含み、前記図柄表示部の四隅を構成する4つの前記分割領域のうち、一の対角部にそれぞれ設けられた2つの前記分割領域は前記停止図柄の表示順序が同タイミングであり、且つ、他の対角部にそれぞれ設けられた2つの前記分割領域は前記停止図柄の表示順序が同タイミングであり、前記第1反転ラインは、前記一の対角部を結ぶ仮想的な線であり、前記第2反転ラインは、前記他の対角部を結ぶ仮想的な線であってもよい。
【0015】
この場合、9つの分割領域がマトリクス状に配置された図柄表示部において、第1反転ラインを中心に分割領域間で停止図柄を入れ替えても、入れ替え前の停止図柄の表示順序は維持される。同様に、第2反転ラインを中心に分割領域間で停止図柄を入れ替えても、停止図柄の表示順序は維持される。したがって、9つの分割領域がマトリクス状に配置された図柄表示部を有する遊技機において、図柄の表示制御を複雑にすることなく、且つ停止図柄の組合せ態様が抽選結果と一致しない不具合の発生を防止しつつ、より多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる。
【0016】
上記遊技機において、前記図柄表示部の中央部を構成する前記分割領域は、前記停止図柄の表示順序が全ての前記分割領域のなかで最も後であってもよい。この場合、図柄表示部の中央に配置された分割領域で最後の図柄停止が行われるため、ライン上に同一図柄が揃うか否かの緊張感を、遊技者に対してより長く与えることができる。
【0017】
上記遊技機において、前記図柄表示部の中央部を構成する前記分割領域に対して縦方向と横方向とに並ぶ4つの前記分割領域は、前記停止図柄の表示順序が同タイミングであってもよい。この場合、図柄表示部の対角線を第1反転ラインおよび第2反転ラインとすることで、基礎となる図柄パターンとは大きく異なる停止図柄の表示パターンを、簡易な処理で設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】パチンコ機1の正面図である。
図2】遊技盤2の正面図である。
図3】パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。
図4】RAM52の記憶エリアを示す概念図である。
図5】ROM53の記憶エリアを示す概念図である。
図6】変動パターン決定テーブルを示す概念図である。
図7】表示装置28が有するデモ図柄表示部8を示す模式図である。
図8】ハズレの変動パターンに基づくデモ図柄の表示態様を示す図である。
図9】大当たりの変動パターンに基づくデモ図柄の表示態様を示す図である。
図10】主基板41におけるメイン処理のフローチャートである。
図11】特別図柄処理(S14)のフローチャートである。
図12】特別図柄処理(S14)のフローチャートである。
図13】サブ制御基板58におけるサブ制御基板処理のフローチャートである。
図14】図柄対称入替によるデモ図柄の停止態様の変化を示す図である。
図15】変形例における、表示装置28が有するデモ図柄表示部8を示す模式図である。
図16】変形例における、図柄対称入替によるデモ図柄の停止態様の変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る遊技機の一実施の形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。
【0020】
図1及び図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持したガラス枠13によって前面を保護されている。遊技盤2の下方部には、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける上皿5が設けられている。上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。ガラス枠13の上方の左右の角にはスピーカ48がそれぞれ設けられている。
【0021】
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。遊技領域4の略中央には、動画やメッセージ等様々な映像が表示されるLCDである表示装置28が設けられている。正面視で表示装置28の外縁を取り囲むように、各種演出を行う役物装置30が設けられている。表示装置28の左側には、普通図柄始動ゲート12が設けられている。表示装置28の下方には、特別図柄始動電動役物15が配設されている。特別図柄始動電動役物15の下方には、大入賞口16が設けられている。さらに、遊技盤2には、上記以外に種々の電飾ランプ、入賞口、風車、及び遊技釘が設けられている。
【0022】
特別図柄始動電動役物15には開閉部材が設けられており、この開閉部材が開放された場合のみ、遊技球が特別図柄始動電動役物15に入賞可能となる。同様に、大入賞口16には開閉部材が設けられており、この開閉部材が開放された場合のみ、遊技球が大入賞口16に入賞可能となる。各開閉部材は、ソレノイドによって電気的に開放される。特別図柄始動電動役物15及び大入賞口16に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。
【0023】
先述の表示装置28は、大当たり判定の結果を遊技者に報知するために、複数のデモ図柄が表示される領域であるデモ図柄表示部8を有する。特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると大当たり判定が行われ、様々な画像を表示させながら複数のデモ図柄の変動・停止を行う演出(以下、「報知演出」という。)が行われる。デモ図柄表示部8では、同一のデモ図柄を所定ライン上に確定表示させることで、大当たり判定の結果が当たりであることを遊技者に報知する。
【0024】
本実施形態の役物装置30は、デモ図柄表示部8を複数領域に区画する2つの縦区画体30A及び2つの横区画体30Bを有する。縦区画体30Aは、正面視でデモ図柄表示部8を略等間隔で上下方向に仕切る棒状体である。横区画体30Bは、正面視でデモ図柄表示部8を略等間隔で左右方向に仕切る棒状体である。つまり、デモ図柄表示部8は、正面視で、2つの縦区画体30Aで縦方向に3列に分割され、且つ2つの横区画体30Bで横方向に3行に分割されている。デモ図柄表示部8は、正面視で縦区画体30A及び横区画体30Bによる区画領域と略一致するように分割された表示領域として、9つの分割領域81〜89をマトリクス状に有する。各分割領域81〜89にはそれぞれデモ図柄が変動表示されるため、デモ図柄表示部8は計9つのデモ図柄で抽選結果を報知する。
【0025】
表示装置28の右下には、普通図柄表示部24、特別図柄表示部25、普通図柄記憶数表示LED59、及び特別図柄記憶数表示LED60を備えた図柄表示部23が配設されている。普通図柄表示部24は、LEDで構成されており、普通当たり判定の結果を示す普通図柄を表示する。普通図柄記憶数表示LED59は、普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、普通図柄作動保留球数を表示する。
【0026】
特別図柄表示部25は、7セグメントLEDで構成されており、大当たり判定の結果を示す特別図柄を表示する。大当たり判定の結果は、先述したように、表示装置28に表示されるデモ図柄でも報知される。デモ図柄の変動開始及び確定表示のタイミングは、特別図柄の変動開始及び停止のタイミングと一致する。特別図柄記憶数表示LED60は、大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、所謂特別図柄作動保留球数を表示する。
【0027】
図3を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。図3に示すように、制御部40は、主基板41、電源基板42、演出制御基板43、払出制御基板45、ランプドライバ基板46、中継基板47、及びサブ制御基板58から構成されている。制御部40は、パチンコ機1の裏側(背面側)に設けられている。
【0028】
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とを有する主基板CPUユニット50が設けられている。主基板CPUユニット50には、割込信号発生回路57が接続されている。CPU51は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。
【0029】
主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、及び始動口スイッチ68に接続されている。出力ポート55は、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。始動口スイッチ68は、特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する。
【0030】
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582、及びROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、及びスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、CPU46a等を備え、役物装置30等の制御を行う。
【0031】
演出制御基板43は、CPU43a等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って表示装置28の表示を制御する。払出制御基板45は、CPU45a等を備え、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞品球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を払い出させる。
【0032】
中継基板47には、電動役物開放ソレノイド69、大入賞口開放ソレノイド70、普通図柄作動スイッチ74、大入賞口スイッチ75、普通図柄表示部24、特別図柄表示部25、普通図柄記憶数表示LED59、及び特別図柄記憶数表示LED60が接続されており、主基板41との間の中継を行う。
【0033】
電動役物開放ソレノイド69は、普通当たり遊技中に特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開閉する。大入賞口開放ソレノイド70は、大当たり遊技中に大入賞口16の開閉部材を開閉する。普通図柄作動スイッチ74は、普通図柄始動ゲート12を通過した遊技球を検出する。大入賞口スイッチ75は、大入賞口16に入賞した遊技球を検出する。普通図柄表示部24は、普通当たり判定の結果を、7セグメントLEDの表示態様で報知する。特別図柄表示部25は、大当たり判定の結果を、LEDの発光態様で報知する。普通図柄記憶数表示LED59は、普通図柄作動保留球数をLEDの発光態様で報知する。特別図柄記憶数表示LED60は、特別図柄作動保留球数をLEDの発光態様で報知する。
【0034】
電源基板42は、主基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
【0035】
図4を参照して、RAM52の記憶エリアについて説明する。RAM52には、カウンタ記憶エリア5201、入賞球フラグ記憶エリア5202、普通当たり関係情報記憶エリア5203、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204、大当たり関係情報記憶エリア5205、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206、コマンド関係記憶エリア5207、及びフラグ関係記憶エリア5208が設けられている。
【0036】
カウンタ記憶エリア5201は、各種のカウンタを記憶する。入賞球フラグ記憶エリア5202は、普通図柄始動ゲート12、特別図柄始動電動役物15、大入賞口16などの各入賞口に遊技球が入賞したか否かを示すフラグを記憶する。普通当たり関係情報記憶エリア5203は、普通図柄始動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される各種乱数を記憶する。普通図柄作動保留球数記憶エリア5204は、普通図柄作動保留球数を記憶する。大当たり関係情報記憶エリア5205は、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞時に取得される各種乱数を記憶する。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206は、特別図柄作動保留球数を記憶する。コマンド関係記憶エリア5207は、主基板41から他の基板等へ出力される制御コマンドを記憶する。フラグ関係記憶エリア5208は、入賞球フラグ記憶エリア5202に記憶されるフラグ以外の各種フラグを記憶する。
【0037】
カウンタ記憶エリア5201には、乱数取得カウンタ、タイマカウンタ、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタ、及び入賞球数カウンタ等が記憶される。以下の説明で用いる乱数取得カウンタとしては、普通当たり判定カウンタ、普通図柄変動パターン決定カウンタ、図柄決定カウンタ、大当たり判定カウンタ、及び特別図柄変動パターン決定カウンタ等がある。乱数取得カウンタの値は、後述するメイン処理(図10参照)において、一定間隔の時間毎に所定量ずつ加算される。
【0038】
タイマカウンタは、時間を計測するために使用されるカウンタであり、時間の計測開始時に所定値が記憶される。以下の説明で用いる乱数取得カウンタとしては、特別図柄の変動時間を示す特別図柄変動時間カウンタや、特別図柄の停止時間を示す特別図柄停止時間カウンタ等がある。後述するメイン処理では、一定時間毎にタイマカウンタの値が減算され、値が「0」となることで所定時間が経過したと判断される。入賞球数カウンタは、特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球の個数を計数するカウンタである。
【0039】
大当たり関係情報記憶エリア5205は、後述するメイン処理の特別図柄処理(図11及び図12参照)で使用される。大当たり関係情報記憶エリア5205には、複数(例えば、4つ)の記憶エリアが設けられている。各記憶エリアには、特別図柄始動電動役物15へ入賞し、まだ大当たり判定の結果が報知されていない遊技球(特別図柄作動保留球)の取得した乱数がそれぞれ記憶される。詳細には、各記憶エリアには、大当たり判定カウンタの値が記憶される大当たり乱数欄、大当たり特別図柄決定カウンタの値が記憶される大当たり特別図柄決定乱数欄、及び変動パターン決定カウンタの値が記憶される変動パターン決定乱数欄が設けられている。
【0040】
特別図柄始動電動役物15を遊技球が通過すると、その入賞によって取得された各乱数値が、特別図柄作動保留球として記憶エリアに記憶される。特別図柄作動保留球は、記憶エリアの数量分(例えば、4つ)を上限に記憶される。そして、入賞順が早い順に特別図柄作動保留球が各記憶エリアから読み出され、その特別図柄作動保留球に基づいて大当たり判定、大当たりと判定された場合の特別図柄の決定、及び変動パターンの決定が行われる。このように大当たり判定等の処理が行われたのち、処理済みの記憶エリアから特別図柄作動保留球がクリアされる。なお、普通当たり関係情報記憶エリア5203においても同様に複数の記憶エリアが設けられており、複数の普通図柄作動保留球が記憶される。
【0041】
フラグ関係記憶エリア5208には、特別図柄表示状態フラグ、及び大当たり遊技状態フラグが記憶されている。特別図柄表示状態フラグは、特別図柄表示部25の状態を示すフラグであり、特別図柄表示部25が変動している場合(変動中)には「1」、停止表示されている場合(停止表示中)には「2」、変動中、停止表示中のいずれでもない場合には「0」が記憶される。大当たり遊技状態フラグには、大当たり遊技を実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技中に「1」が記憶され、大当たり遊技中でない場合は「0」が記憶される。
【0042】
図5を参照して、ROM53の記憶エリアについて説明する。ROM53には、初期設定記憶エリア5301、制御プログラム記憶エリア5302、制御コマンドテーブル記憶エリア5303、特別図柄パターン記憶エリア5304、変動パターン記憶エリア5305、判定テーブル記憶エリア5306など、各種記憶エリアが設けられている。
【0043】
初期設定記憶エリア5301は、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値等を記憶する。制御プログラム記憶エリア5302は、CPU51がパチンコ機1を制御するための各種プログラムを記憶する。制御コマンドテーブル記憶エリア5303は、主基板41から各サブ基板に出力される制御コマンドのテーブルを記憶する。特別図柄パターン記憶エリア5304は、特別図柄表示部25に表示する特別図柄の組合せを記憶する。変動パターン記憶エリア5305は、特別図柄及びデモ図柄の変動パターンに関するテーブル等の情報を記憶する。判定テーブル記憶エリア5306は、大当たり判定、普通当たり判定、特別図柄の決定等が行われる際に参照される各種テーブルを記憶する。
【0044】
図6を参照して、変動パターン記憶エリア5305に記憶されている変動パターン決定テーブルについて説明する。変動パターンは、大当たり判定による判定結果を示す際に用いられる図柄の変動態様を示す。変動パターンによって、特別図柄表示部25、及びデモ図柄表示部8に表示される図柄の変動時間や、これらの図柄の変動に同期して表示装置28、演出ランプ31〜33、スピーカ48等によって行われる演出のパターンが決定される。そして、サブ制御基板58では、主基板41で決定された変動パターンに基づいて演出の具体的な内容を決定する。
【0045】
図6に示すように、変動パターン記憶エリア5305には、大当たり判定時の遊技状態(通常状態、又は確変・時短状態)に応じた変動パターン決定テーブルが設けられている。以下では、図6に示す通常状態の変動パターン決定テーブルについて説明し、確変・時短状態の変動パターン決定テーブルについては図示及び説明を省略する。
【0046】
変動パターン決定テーブルには、大当たり判定の結果に応じて複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値(0〜511)とが対応付けられている。大当たり判定が行われると、その判定結果と、判定時の遊技状態と、特別図柄始動電動役物15への入賞時に取得される変動パターン決定乱数の値とに応じて、変動パターン決定テーブルから変動パターンが1つ決定される。主基板41は、決定した変動パターンを指定するコマンドをサブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、指定された変動パターンに応じて表示装置28等を制御する。このとき、デモ図柄表示部8では、各分割領域81〜89でデモ図柄が変動表示されたのち、停止表示されたデモ図柄の組合せで大当たり判定の結果が報知される。
【0047】
図7を参照して、デモ図柄表示部8におけるデモ図柄の表示態様について説明する。図7に示すように、デモ図柄表示部8には、上段における左列、中列、右列を構成する分割領域81、82、83と、中段における左列、中列、右列を構成する分割領域84、85、86と、下段における左列、中列、右列を構成する分割領域87、88、89とが、マトリクス状に配置されている。上段の分割領域81、82、83にそれぞれ表示されるデモ図柄を、図柄A1、A2、A3という。中段の分割領域84、85、86にそれぞれ表示されるデモ図柄を、図柄B1、B2、B3という。下段の分割領域87、88、89にそれぞれ表示されるデモ図柄を、図柄C1、C2、C3という。
【0048】
デモ図柄表示部8で9つのデモ図柄の変動表示が開始された場合、各デモ図柄の停止順序(言い換えると、停止図柄の表示順序)は、予め分割領域81〜89に応じて定められている。具体的には、変動表示している9つのデモ図柄は、図柄L1、図柄L2、図柄L3、図柄L4の順に停止表示される。図柄L1は、分割領域81、89でそれぞれ表示される図柄A1、C3である。図柄L2は、分割領域82、84、86、88でそれぞれ表示される図柄A2、B1、B3、C2である。図柄L3は、分割領域83、87でそれぞれ表示される図柄A3、C1である。図柄L4は、分割領域85で表示される図柄B2である。
【0049】
ただし、本実施形態の図柄L3は、2種類の図柄L3a、L3bを含んでおり、図柄A3、C1がそれぞれ図柄L3a、L3bに相当する。先述のように、図柄L3は図柄L2よりも後、且つ図柄L4よりも先に停止表示されるが、図柄L3a、L3b間で停止順序が前後する場合がある。具体的には、図柄L3a、L3bが共にリーチラインに含まれていない場合、図柄L3a、L3bは同時に停止表示される。
【0050】
一方、図柄L3a、L3bがリーチラインに含まれる場合は、これらの停止図柄によってリーチが大当たりになるかハズレになるかが確定される。よって、図柄L3a、L3bのうちの一つがリーチラインに含まれている場合、リーチラインに含まれていないほうの図柄が先に停止表示され、リーチラインに含まれているほうの図柄が後に停止表示される。図柄L3a、L3bの両方がリーチラインに含まれている場合、図柄L3aが先に停止表示され、図柄L3bが後に停止表示される。これにより、遊技者に対して、リーチが大当たりになる否かの期待感をより長く抱かせることができ、遊技の興趣が高められる。
【0051】
デモ図柄表示部8では、9つのデモ図柄が変動表示後に停止表示されると、各分割領域81〜89で表示される停止図柄の所定方向に並ぶ組合せによって、大当たり判定の結果が大当たり及びハズレのいずれであるかが報知される。本実施形態では、判定結果が大当たりである場合、計8ライン(具体的には、図柄A1〜A3の横ライン、図柄B1〜B3の横ライン、図柄C1〜C3の横ライン、図柄A1、B1、C1の縦ライン、図柄A2、B2、C2の縦ライン、図柄A3、B3、C3の縦ライン、図柄A1、B2、C3の斜めライン、図柄A3、B2、C1の斜めライン)の少なくとも一つが、同一の停止図柄(詳細には、後述の特定図柄)で並ぶように表示制御される。
【0052】
本実施形態では、デモ図柄を構成する図柄として、「赤7」、「BAR」、「ドクロ」、「CHANCE」、「アイス」、「マカロン」、「プリン」、「ドーナッツ」などが設けられている。各分割領域81〜89(つまり、9つのデモ図柄)では、これらの図柄が切り換え表示されたのち、いずれの図柄が停止表示される。これらの図柄のうち、「赤7」、「BAR」、「ドクロ」、「CHANCE」を、ライン上に並んだ場合に大当たりとされる特定図柄という。特定図柄のうちで大当たり判定の結果報知ごとに選択される図柄を、注目図柄という。
【0053】
ここで、上記のデモ図柄表示部8は、図柄表示部8を線対称に分割する仮想的な線である反転ラインR1、R2を有している。本実施形態では、反転ラインR1は、デモ図柄表示部8の中心をとおる一の対角線であり、具体的には分割領域83、85、87をとおる仮想線である。反転ラインR2は、デモ図柄表示部8の中心をとおる他の対角線であり、具体的には分割領域81、85、89をとおる仮想線である。
【0054】
デモ図柄表示部8を反転ラインR1中心に反転させた場合、分割領域83、85、87の位置は維持される一方、分割領域81、82、84の位置がそれぞれ分割領域89、86、88の位置と入れ替わる。しかしながら、分割領域81、89にそれぞれ表示される図柄A1、C3は、共に図柄L1である。分割領域82、86にそれぞれ表示される図柄A2、B3は、共に図柄L2である。分割領域84、88にそれぞれ表示される図柄B1、C2は、共に図柄L2である。
【0055】
したがって、デモ図柄表示部8を反転ラインR1中心に反転させても、デモ図柄表示部8における大当たり判定の結果報知(つまり、計8ラインのいずれかで同一の特定図柄が停止表示されたか否か)は変化しない。さらに、反転ラインR1、R2を中心にデモ図柄表示部8を反転しても、複数の分割領域81〜89における停止図柄の表示順序が維持されるため、9つのデモ図柄の停止順序(つまり、図柄L1〜L4の配置態様)も変化しない。
【0056】
なお、「デモ図柄の停止順序が変化しない」とは、各分割領域81〜89における図柄L1〜L4の種類がデモ図柄表示部8の反転前後で変化しないこと、つまりデモ図柄の停止順序が同タイミングであることを意味する。「デモ図柄の停止順序が同タイミング」とは、デモ図柄が同時に停止する場合のみならず、デモ図柄が実質的に同じタイミングで停止する場合も含む。例えば図柄L3aと図柄L3bとの間では停止図柄の表示順序が先後する場合はあるが、両者はいずれも図柄L3として実質的に同タイミングで停止表示されるものとみなされる。言い換えると、「デモ図柄の停止順序が同タイミング」とは、図柄L1〜L4の種別が共通していること、すなわちデモ図柄の停止順序が実質的に同じであることをいう。
【0057】
同様に、デモ図柄表示部8を反転ラインR2中心に反転させた場合、分割領域81、85、89の位置は維持される一方、分割領域82、83、86の位置がそれぞれ分割領域84、87、88の位置と入れ替わる。しかしながら、分割領域82、84にそれぞれ表示される図柄A2、B1は、共に図柄L2である。分割領域83、87にそれぞれ表示される図柄A3、C1は、共に図柄L3である。分割領域86、88にそれぞれ表示される図柄B3、C2は、共に図柄L2である。したがって、デモ図柄表示部8を反転ラインR2中心に反転させても、デモ図柄表示部8における大当たり判定の結果報知が変化しないのみならず、9つのデモ図柄の停止順序(つまり、図柄L1〜L4の配置態様)も変化しない。
【0058】
図8及び図9を参照して、変動パターンごとのデモ図柄の表示態様について説明する。例えば、通常状態でハズレと判定された場合に、変動パターン決定乱数が「0」〜「149」であれば、変動パターン決定テーブル(図6参照)から変動パターン「非リーチ1」が決定される。以下では、「注目図柄」が「赤7」であるものとして、変動パターン「非リーチ1」に基づくデモ図柄の表示態様について説明する。
【0059】
この場合、図8に示すように、デモ図柄表示部8では、9つのデモ図柄が変動表示されたのち、まず図柄L1が停止表示される。すなわち、分割領域81の図柄A1として「注目図柄以外」の図柄、つまり「赤7」以外の図柄が停止表示される。分割領域89の図柄C3として「特定図柄以外」の図柄、つまり「赤7」、「BAR」、「ドクロ」、「CHANCE」以外の図柄が停止表示される。
【0060】
次に、図柄L2が停止表示される。すなわち、分割領域82の図柄A2、及び分割領域84の図柄B1として、「特定図柄以外」の図柄がそれぞれ停止表示される。分割領域86の図柄B3、及び分割領域88の図柄C2として、「全ての図柄」がそれぞれ停止表示される。「全ての図柄」は、注目図柄や特定図柄を含めた、デモ図柄を構成する全ての図柄のいずれかである。
【0061】
次に、図柄L3が停止表示される。すなわち、図柄L3a、L3bのいずれもリーチラインに含まれていないから、分割領域83の図柄A3として、「注目図柄」である「赤7」が停止表示される。同時に、分割領域87の図柄C1として、「特定図柄以外」の図柄が停止表示される。最後に、図柄L4が停止表示される。すなわち、分割領域85の図柄B2として、「全ての図柄」が停止表示される。
【0062】
このように、変動パターン「非リーチ1」では、図柄L1〜L4のいずれの停止段階でもリーチが発生しないまま、全てのラインで特定図柄が揃わない組合せでデモ図柄が停止表示される。変動パターン「非リーチ2」、「非リーチ3」は、各分割領域81〜89での停止図柄の組合せは異なるものの、変動パターン「非リーチ1」と同様にリーチが発生することなくハズレが報知される。
【0063】
また、通常状態でハズレと判定された場合に、変動パターン決定乱数が「443」〜「463」であれば、変動パターン「L3リーチ」が決定される(図6参照)。ハズレ時の変動パターン「L3リーチ」では、図柄L2の停止表示によって、図柄A1〜A3の横ラインでリーチが発生する。この場合、図柄L3aがリーチラインに含まれているため、図柄L3の停止表示時に、図柄C1が先に停止表示され、図柄A3が後に停止表示される。ただし、図柄A3として「固定図柄」が停止表示される(図8参照)。固定図柄は、リーチラインで最後に停止表示され、且つリーチラインが同一図柄で揃わないような図柄であって、変動パターンに応じて決定される。そのため、この変動パターンでは、図柄L3の停止表示前にリーチが発生するものの、リーチラインは同一の特定図柄で揃わないため、判定結果としてはハズレが報知される。
【0064】
また、通常状態でハズレと判定された場合に、変動パターン決定乱数が「464」〜「481」であれば、変動パターン「L4リーチ」が決定される(図6参照)。ハズレ時の変動パターン「L4リーチ」では、図柄L3が停止表示によって、図柄A3、B2、C1の斜めラインでリーチが発生する。ただし、図柄L4の停止表示時に、図柄B2として「固定図柄」が停止表示される(図8参照)。そのため、この変動パターンでは、図柄L4の停止表示前にリーチが発生するものの、リーチラインは同一の特定図柄で揃わないため、判定結果としてはハズレが報知される。
【0065】
また、通常状態でハズレと判定された場合に、変動パターン決定乱数が「482」〜「496」であれば変動パターン「混合リーチ1」が決定され、変動パターン決定乱数が「497」〜「506」であれば変動パターン「混合リーチ2」が決定され、変動パターン決定乱数が「507」〜「511」であれば変動パターン「SPリーチ」が決定される(図6参照)。これらの変動パターンでは、複数ラインでリーチが発生するものの、リーチラインは同一の特定図柄で揃わないため、判定結果としてはハズレが報知される(図8参照)。なお、変動パターン「SPリーチ」では、最大7ラインのリーチが成立する。
【0066】
一方、通常状態で大当たりと判定された場合に、変動パターン決定乱数が「0」〜「9」であれば変動パターン「L3リーチ」が決定され、変動パターン決定乱数が「10」〜「49」であれば変動パターン「L4リーチ」が決定され、変動パターン決定乱数が「50」〜「149」であれば変動パターン「混合リーチ1」が決定され、変動パターン決定乱数が「150」〜「330」であれば変動パターン「混合リーチ2」が決定され、変動パターン決定乱数が「331」〜「511」であれば変動パターン「SPリーチ」が決定される(図6参照)。
【0067】
大当たり時の変動パターンに基づくデモ図柄の表示態様は、上述のハズレ時の変動パターンのものと基本的に同様であるが、判定結果として大当たりが報知される点が異なる。例えば、大当たり時の変動パターン「L3リーチ」では、図柄L3の停止表示時に図柄A3として「注目図柄」が停止表示される(図9参照)。そのため、この変動パターンでは、図柄L3の停止表示前にリーチが発生したのち、リーチラインは同一の特定図柄(注目図柄)で揃うため、判定結果として大当たりが報知される。同様に、大当たり時の変動パターン「L4リーチ」、「混合リーチ1」、「混合リーチ2」、「SPリーチ」についても、リーチが発生したのちにリーチラインが注目図柄で揃うことで、大当たりが報知される(図9参照)。
【0068】
図10図12を参照して、主基板41による動作の詳細について説明する。パチンコ機1の制御は、制御プログラム記憶エリア5302(図5参照)に記憶されている制御プログラムにより行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図3参照)が割込信号を発生するごとに、CPU51によって実行される。割込信号は、一定の間隔(本実施形態では4ms)毎に発生されるので、メイン処理は4ms毎に繰り返し実行されることになる。
【0069】
図10に示すように、割込信号の感知によってメイン処理が開始されると、まずコマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58や払出制御基板45、中継基板47等に出力される(図3参照)。制御コマンドには、決定された変動パターンを指示するコマンド、特別図柄を停止させるタイミングを指示するコマンド、大当たり遊技の開始を通知するコマンド等、多数のコマンドがある。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理において、コマンド関係記憶エリア5207(図4参照)に出力コマンドとして記憶された制御コマンドである。
【0070】
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、普通図柄始動ゲート12、特別図柄始動電動役物15、及び大入賞口16への遊技球の入賞を検知するための処理が行われる。具体的には、これらの入賞口に設けられた各スイッチ(図3参照)により、遊技球が検出されたか否かが判断される。遊技球が検出された場合には、入賞球フラグ記憶エリア5202(図4参照)に記憶された各スイッチに対応したフラグがONとされる。さらに、大入賞口16の1回の開放中に入賞した遊技球の個数が、入賞球数カウンタによって計数される。なお、スイッチ読込処理の開始時には、入賞球フラグ記憶エリア5202の全てのフラグがリセットされる。
【0071】
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。先述したように、カウンタ更新処理では、カウンタ記憶エリア5201(図4参照)に記憶されている乱数取得カウンタの各値が所定量だけ加算され、タイマカウンタの各値が所定量だけ減算される。次いで、特別電動役物処理が行われる(S13)。特別電動役物処理では、大当たり遊技中に、大入賞口16の開閉動作を指示するためのコマンドの処理が行われる。
【0072】
次いで、特別図柄処理が行われる(S14)。特別図柄処理では、大当たり判定、変動パターンの決定及び指示、図柄変動の開始及び終了の指示等の処理が行われるが、詳細は後述する。次いで、普通電動役物処理が行われる(S15)。普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に、特別図柄始動電動役物15の開閉部材を所定時間開放させて遊技球の入賞を容易にする処理が行われる。
【0073】
次いで、普通図柄処理が行われる(S16)。普通図柄処理では、普通図柄始動ゲート12を遊技球が通過した際に、普通当たり判定カウンタの値が普通当たり乱数として取得される。そして、取得された乱数に基づいて普通当たり判定が行われ、判定結果を普通図柄表示部24に表示させる処理が行われる。
【0074】
次いで、賞品球の払い出しを行う払出処理(S17)、及びエラーチェック(S18)が行われる。パチンコ機1にエラーが発生している場合には、表示装置28にエラー表示を行わせたり、スピーカ48にエラー音を発音させたりする。そこで、S10のコマンド出力処理にてサブ制御基板58へ送信するためのエラーコマンドが、RAM52のコマンド関係記憶エリアに記憶される。
【0075】
次いで、情報出力処理(S19)において、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の大当たり情報、始動情報等の各種の情報が出力ポート55を介して出力される。情報出力処理が終わるとメイン処理は終了する。割込信号発生回路57から割込信号を受信すると、また最初からメイン処理が実行される。
【0076】
図11及び図12に示すように、メイン処理の特別図柄処理(S14)では、まず特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S21)。スイッチ読込処理(S11)において、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞が検出されていない場合には(S21:NO)、そのままS26の判断へ移行する。
【0077】
一方、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞が検出されている場合には(S21:YES)、その遊技球についての乱数を取得する処理が行われる。本実施形態では、乱数を取得して記憶することができる特別図柄作動保留球数の上限数は「4」である。そこで、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206(図4参照)の値が「4」であるか否かの判断が行われ(S22)、「4」である場合には(S22:YES)、この遊技球についての乱数は記憶できないので、そのままS26の判断へ移行する。
【0078】
特別図柄作動保留球数が「0」〜「3」のいずれかである場合には(S22:NO)、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に「1」が加算される(S23)。そして、大当たり関係情報記憶エリア5205(図4参照)の空き記憶エリアに、各種乱数が記憶される(S24)。具体的には、大当たり乱数欄には大当たり判定カウンタの値が、大当たり特別図柄決定乱数欄には大当たり特別図柄決定カウンタの値が、変動パターン決定乱数欄には変動パターン決定カウンタの値が記憶される。
【0079】
次いで、大当たり遊技状態であるか否かの判断が行われる(S26)。大当たり遊技状態である場合には、大当たり判定や判定結果の報知は行われない。そこで、大当たり遊技状態フラグが「1」である場合は、大当たり遊技中であると判断されて(S26:YES)、そのままメイン処理へ戻る。一方、大当たり遊技状態フラグが「0」である場合は、大当たり遊技状態ではないと判断されて(S26:NO)、特別図柄表示部25及び報知演出の制御に関する処理が行われる。
【0080】
まず、特別図柄表示状態フラグにより、特別図柄表示部25で特別図柄の変動中であるか否かの判断が行われる(S27)。特別図柄表示状態フラグが「1」でない場合は、特別図柄の変動中でないと判断されて(S27:NO)、特別図柄が停止表示中であるか否かが判断される(S28)。特別図柄表示状態フラグが「2」でない場合は、特別図柄表示部25で特別図柄の停止表示中でないと判断されて(S28:NO)、以下のように大当たり判定が行われる。
【0081】
まず、大当たり判定を行うべき遊技球が存在するか否かが判断される(S31)。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」以上でない場合、大当たり判定を行うべき遊技球は存在しないと判断されて(S31:NO)、そのままメイン処理へ戻る。一方、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」以上である場合、大当たり判定を行うべき遊技球が存在すると判断されて(S31:YES)、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」減算される(S33)。そして、大当たり判定テーブルが参照され、大当たり乱数欄の値によって大当たり判定が行われる(S35)。
【0082】
大当たり判定の結果が大当たりである場合(S37:YES)、大当たり特別図柄決定乱数欄に記憶されている値に基づいて、特別図柄パターン記憶エリア5304(図5参照)に記憶されている大当たりの特別図柄の1つが決定される(S39)。そして、変動パターン決定テーブル(図6参照)が参照され、変動パターン決定乱数欄の値に基づいて、大当たりの変動パターンから1つが決定される(S41)。一方、大当たり判定の結果がハズレである場合(S37:NO)、ハズレを示す特別図柄(本実施形態では「−−」)が決定される(S43)。そして、変動パターン決定テーブル(図6参照)が参照され、変動パターン決定乱数欄の値に基づいて、ハズレの変動パターンから1つが決定される(S45)。
【0083】
次いで、決定された特別図柄の変動時間(すなわち、決定された変動パターンの演出時間)が、特別図柄変動時間カウンタに記憶される(S49)。そして、決定された変動パターンを指定すると共に、報知演出の開始を指示するための変動パターン指定コマンドが、コマンド関係記憶エリア5207(図4参照)に記憶される(S51)。同時に、特別図柄表示部25の変動が開始される。そして、特別図柄が変動中であることを示す「1」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S53)、メイン処理へ戻る。
【0084】
また、S27の判断において、特別図柄表示状態フラグに「1」が記憶されている場合には、特別図柄表示部25が変動中であると判断されて(S27:YES)、変動時間が経過したか否かが判断される(S71)。S49でセットされた特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となった場合には、変動時間が経過したので(S71:YES)、コマンド関係記憶エリア5207に特別図柄停止コマンドが記憶される(S72)。特別図柄停止コマンドは、特別図柄表示部25の特別図柄の変動停止、及び表示装置28等によって行われる報知演出の終了を指示するためのコマンドである。
【0085】
そして、所定の停止表示時間が特別図柄停止時間カウンタに記憶され(S73)、特別図柄が停止表示中であることを示す「2」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S74)、メイン処理へ戻る。一方、S71の判断において、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」でない場合には、変動時間がまだ経過していないと判断されて(S71:NO)、特別図柄の変動が継続される。そこで、そのまま特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
【0086】
また、S28の判断において、特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されている場合には、特別図柄表示部25が停止表示中であると判断されて(S28:YES)、停止表示時間が経過したか否かが判断される(S76)。S73でセットされた特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でない場合には(S75:NO)、そのまま特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。一方、特別図柄停止時間カウンタの値がカウンタ更新処理(S12)において減算されて「0」となった場合には、停止表示時間が経過したと判断されて(S76:YES)、特別図柄表示部25が停止表示中でも変動中でもないことを示す「0」が特別図柄表示状態フラグに記憶される(S77)。
【0087】
次いで、先に行われた大当たり判定の結果が大当たりである場合には(S78:YES)、大当たり遊技状態であることを示す「1」が大当たり遊技状態フラグに記憶され(S79)、大当たり遊技を開始することをサブ制御基板58へ通知する大当たり遊技開始コマンドが記憶されて(S80)、メイン処理へ戻る。また、大当たり判定の結果がハズレである場合も(S78:NO)、そのままメイン処理へ戻る。
【0088】
図13を参照して、サブ制御基板58で行われるサブ制御基板処理について説明する。サブ制御基板処理は、ROM583に記憶されているプログラムに従って、CPU581が実行する。まず、変動パターン指定コマンドを受信したか否かが判断される(S101)。変動パターン指定コマンドを受信した場合には(S101:YES)、そのコマンドによって指定されている変動パターンがRAM582に記憶される(S102)。
【0089】
次いで、注目図柄が抽選によって決定される(S103)。具体的には、特定図柄である「赤7」、「BAR」、「ドクロ」、「CHANCE」のうちで、いずれか1つが注目図柄として選ばれる。さらに、デモ図柄表示部8に表示される停止図柄の組合せが、抽選によって決定される(S104)。詳細には、デモ図柄表示部8(分割領域81〜89)に表示される9つのデモ図柄ごとの停止図柄が、RAM582に記憶されている変動パターンと、S103で決定された注目図柄とに基づいて決定される。決定された停止図柄の組合せは、RAM582に記憶される。
【0090】
例えば、RAM582に記憶されている変動パターンが大当たりの「L3リーチ」であり、「赤7」が注目図柄に決定されたとする。この場合、図7及び図14に示すように、図柄A1〜A3の停止図柄として注目図柄「赤7」が決定される。図柄B1、B2、C1、C3の停止図柄として、それぞれ、特定図柄以外の図柄である「アイス」、「マカロン」、「プリン」、「ドーナッツ」等のいずれかが抽選で決定される。図柄B3の停止図柄として、全ての図柄のいずれかが抽選で決定される。図柄C2の停止図柄として、注目図柄である「赤7」を除いた図柄のいずれかが抽選で決定される。なお、変動パターンに固定図柄が含まれている場合は、その変動パターンに応じて予め設定されている図柄が、固定図柄として決定される。
【0091】
次いで、第1対称入替抽選が実行される(S105)。S105では、RAM582に記憶される停止図柄の組合せを、反転ラインR1を中心に反転させる処理(第1対称入替)を実行するか否かの抽選が行われる。第1対称入替抽選の結果が当たりである場合(S106:YES)、第1対称入替が実行される。すなわち、9つのデモ図柄の停止図柄が、反転ラインR1を中心として対称的に入れ替えられる(S107)。
【0092】
S107の実行後、又は第1対称入替抽選の結果がハズレである場合(S106:NO)、第2対称入替抽選が実行される(S108)。S108では、RAM582に記憶される停止図柄の組合せを、反転ラインR2を中心に反転させる処理(第2対称入替)を実行するか否かの抽選が行われる。第2対称入替抽選の結果が当たりである場合(S109:YES)、第2対称入替処理が実行される。すなわち、9つのデモ図柄の停止図柄が、反転ラインR2を中心として対称的に入れ替えられる(S110)。
【0093】
例えば、図7及び図14に示すように、大当たりの「L3リーチ」の変動パターンに基づく停止図柄の組合せが、RAM582に記憶されているものとする。この場合、第1対称入替抽選の結果が当たりであり(S106:YES)、且つ第2対称入替抽選の結果がハズレであれば(S109:NO)、第1対称入替のみが実行される(S107)。具体的には、図柄A1と図柄C3との間で停止図柄が入れ替えられ、図柄A2と図柄B3との間で停止図柄が入れ替えられ、図柄B1と図柄C2との間で停止図柄が入れ替えられる。その結果、RAM582に記憶されている停止図柄の組合せが、反転ラインR1を中心として対称に反転する。
【0094】
また、第1対称入替抽選の結果がハズレであり(S106:NO)、且つ第2対称入替抽選の結果が当たりであれば(S109:YES)、第2対称入替のみが実行される(S110)。具体的には、図柄A2と図柄B1との間で停止図柄が入れ替えられ、図柄A3と図柄C1との間で停止図柄が入れ替えられ、図柄B3と図柄C2との間で停止図柄が入れ替えられる。その結果、RAM582に記憶されている停止図柄の組合せが、反転ラインR2を中心として対称に反転する。
【0095】
また、第1対称入替抽選及び第2対称入替抽選の結果がいずれも当たりであれば(S106:YES、S109:YES)、第1対称入替及び第2対称入替の両方が実行される(S107、S110)。すなわち、9つのデモ図柄の停止図柄が、反転ラインR1を中心として対称的に入れ替えられ、さらに反転ラインR2を中心として対称的に入れ替えられる。具体的には、図柄A1と図柄C3との間で停止図柄が入れ替えられ、図柄A2と図柄C2との間で停止図柄が入れ替えられ、図柄A3と図柄C1との間で停止図柄が入れ替えられ、図柄B1と図柄B3との間で停止図柄が入れ替えられる。その結果、RAM582に記憶されている停止図柄の組合せが、中央の分割領域85(図柄B2)を中心として180°回転する。
【0096】
このように、本実施形態のパチンコ機1では、第1対称入替および第2対称入替が少なくとも一方が実行されることで、対称入替が行われる前の停止図柄の組合せを基礎として、最大3つの別パターンの停止図柄の組合せを設定可能である。言い換えると、一の変動パターンに基づいて設定された停止図柄の組合せを、その変動パターンとは大きく異なる停止図柄の組合せに変更できる。これにより、パチンコ機1で設定可能な停止図柄の総組合せ数は、変動パターンに基づいて設定可能な組合せ数の4倍となる。
【0097】
S110の実行後、又は第2対称入替抽選の結果がハズレである場合(S109:NO)、RAM582に記憶されている変動パターンに従って、報知演出を開始させる処理が行われる(S111)。例えば、デモ図柄表示部8(分割領域81〜89)において9つのデモ図柄の変動表示を開始させるコマンドが、表示装置28を制御する演出制御基板43へ送信される。また、変動パターンに従って、スピーカ48や電飾ランプが制御される。その後、処理はS101の判断へ戻る。
【0098】
そして、変動パターン指定コマンドを受信していない場合には(S101:NO)、特別図柄停止コマンドを受信したか否かが判断される(S113)。特別図柄停止コマンドを受信した場合には(S113:YES)、実行していた報知演出を終了し、表示装置28のデモ図柄を確定表示させる処理が行われる(S114)。ここでは、RAM582に記憶されている停止図柄の組合せで、9つのデモ図柄を図柄L1、L2、L3、L4の順に停止表示させる。その後、処理はS101の判断へ戻る。
【0099】
また、特別図柄停止コマンドを受信していない場合には(S113:NO)、大当たり遊技開始コマンドを受信したか否かが判断される(S116)。大当たり遊技開始コマンドを受信した場合には(S116:YES)、大当たり遊技中の演出を開始させる処理が行われて(S117)、S101の判断へ戻る。大当たり遊技開始コマンドを受信していない場合には(S116:NO)、その他のコマンドを受信したか否かが判断される(S119)。その他のコマンドを受信した場合には(S119:YES)、受信したコマンドに応じた各種処理が行われて(S120)、S101の判断へ戻る。いずれのコマンドも受信していない場合には(S119:NO)、そのままS101の判断へ戻る。
【0100】
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機1によれば、デモ図柄をそれぞれ表示可能な複数の分割領域81〜89がマトリクス状に設けられたデモ図柄表示部8を有する。複数の分割領域81〜89のそれぞれでは、デモ図柄が変動表示されたのちに、大当たり判定の結果に応じて決定された停止図柄が表示される。デモ図柄表示部8は、デモ図柄表示部8を線対称に分割する仮想的な線である反転ラインR1、R2を有する。複数の分割領域81〜89のそれぞれに表示させる停止図柄は、反転ラインR1、R2を挟んで対称に設けられる分割領域間で入れ替え可能である。
【0101】
したがって、分割領域81〜89間で停止図柄の入れ替えを行うことで、デモ図柄表示部8で報知される判定結果を変化させることなく、一の停止図柄の組合せから別パターンの停止図柄の組合せを設定することができる。そのため、デモ図柄の表示制御を複雑にすることなく、且つ停止図柄の組合せ態様が大当たり判定の結果と一致しない不具合の発生を防止しつつ、より多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる。
【0102】
また、停止図柄の組合せ態様を示す変動パターンに基づいて、あらかじめ定められた複数の図柄のなかから、分割領域81〜89ごとに停止図柄の組合せを決定したのち、さらに決定された停止図柄の組合せを基礎として別パターンの停止図柄の組合せを設定できる。つまり、一の変動パターンから別パターンの停止図柄の組合せ態様を設定できるため、限られた変動パターンからより多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる。
【0103】
また、対称入替抽選(S105、S108)に当選した場合に停止図柄の入れ替えが実行されるため、停止図柄の入れ替えがランダムに行われるようにして、遊技者が停止図柄の組合せを予測することを困難にすることができる。さらに、複数の反転ラインR1、R2を基準として停止図柄の入れ替えを実行可能であるため、限られた変動パターンからより多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる。
【0104】
また、分割領域81〜89ごとに定められた停止図柄の表示順序が先である順に、停止図柄が各分割領域81〜89に段階的に表示される。デモ図柄表示部8は、反転ラインR1、R2を中心に反転しても、複数の分割領域81〜89における停止図柄の表示順序が維持される。つまり、分割領域81〜89間で停止図柄の入れ替えを行っても、各分割領域81〜89における停止図柄の表示順序を変化させることなく、より多くの停止図柄の表示パターンを設けることができる。
【0105】
また、9つの分割領域81〜89がマトリクス状に配置されたデモ図柄表示部8において、反転ラインR1、R2のいずれを中心に分割領域81〜89間で停止図柄を入れ替えても、入れ替え前の停止図柄の表示順序は維持される。そして、デモ図柄表示部8の中央部に配置された分割領域85で最後の図柄停止が行われるため、ライン上に同一図柄が揃うか否かの緊張感を、遊技者に対してより長く与えることができる。また、デモ図柄表示部8の対角線が反転ラインR1、R2であるため、基礎となる変動パターンとは大きく異なる停止図柄の表示パターンを、簡易な処理で設けることができる。
【0106】
なお、上記実施形態において、デモ図柄表示部8が本発明の「図柄表示部」に相当し、特別図柄始動電動役物15が本発明の「始動口」に相当する。S35を実行するCPU51が、本発明の「抽選手段」に相当する。S37〜S45を実行するCPU51、及びS103〜S110を実行するCPU581が、本発明の「図柄決定手段」に相当する。S111、S114を実行するCPU581が、本発明の「表示制御手段」に相当する。S117を実行するCPU581が、本発明の「遊技状態制御手段」に相当する。図柄L1〜L4が、本発明の「停止図柄の表示順序」に相当する。
【0107】
S37〜S45を実行するCPU51が、本発明の「パターン選択手段」に相当する。S103、S104を実行するCPU581が、本発明の「停止図柄設定手段」に相当する。S107、S110を実行するCPU581が、本発明の「停止図柄入替手段」に相当する。S105、S108を実行するCPU581が、本発明の「入替抽選手段」に相当する。反転ラインR1が本発明の「第1反転ライン」に相当し、反転ラインR2が本発明の「第2反転ライン」に相当する。
【0108】
なお、本発明は、以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。上記実施形態のパチンコ機1は、9つの分割領域81〜89がマトリクス状に配置されたデモ図柄表示部8を備えているが、分割領域の配置態様や停止図柄の表示順序が異なるパチンコ機にも、本発明は適用可能である。
【0109】
例えば、図15に示すデモ図柄表示部8では、各デモ図柄の停止順序(つまり、図柄L1〜L4の配置態様)は、以下のように設定されている。すなわち、図柄L1は、分割領域81、83、87、89でそれぞれ表示される図柄A1、A3、C1、C3である。図柄L2は、分割領域82、88でそれぞれ表示される図柄A2、C2である。図柄L3は、分割領域84、86でそれぞれ表示される図柄B1、B3である。図柄L4は、分割領域85で表示される図柄B2である。
【0110】
ただし、上記実施形態と同様に、図柄L3は2種類の図柄L3a、L3bを含んでおり、図柄B1、B3がそれぞれ図柄L3a、L3bに相当する。また、図柄L2も2種類の図柄L2a、L2bを含んでおり、図柄A1、C2がそれぞれ図柄L2a、L2bに相当する。図柄L2は図柄L1よりも後、且つ図柄L3よりも先に停止表示されるが、図柄L2a、L2b間で停止順序が前後する場合がある。
【0111】
具体的には、図柄L2a、L2bがリーチラインに含まれる場合は、これらの停止図柄によってリーチが大当たりになるかハズレになるかが確定される。よって、図柄L2a、L2bも、図柄L3a、L3bと同様に、リーチラインに含まれるか否かに応じて停止表示が先後する。これにより、遊技者に対して、リーチが大当たりになる否かの期待感をより長く抱かせることができ、遊技の興趣が高められる。
【0112】
上記のデモ図柄表示部8も、反転ラインR1、R2を有する。ただし、反転ラインR1は、デモ図柄表示部8の中心をとおる上下方向線であり、具体的には分割領域82、85、88をとおる仮想線である。反転ラインR2は、デモ図柄表示部8の中心をとおる左右方向線であり、具体的には分割領域84、85、86をとおる仮想線である。
【0113】
デモ図柄表示部8を反転ラインR1中心に反転させた場合、分割領域82、85、88の位置は維持される一方、分割領域81、84、87の位置がそれぞれ分割領域83、86、89の位置と入れ替わる。また、デモ図柄表示部8を反転ラインR2中心に反転させた場合、分割領域84、85、86の位置は維持される一方、分割領域81、82、83の位置がそれぞれ分割領域87、88、89の位置と入れ替わる。しかしながら、デモ図柄表示部8を反転ラインR1、R2のいずれを中心に反転させても、デモ図柄表示部8における大当たり判定の結果報知が変化しないのみならず、9つのデモ図柄の停止順序(つまり、図柄L1〜L4の配置態様)も変化しない。
【0114】
サブ制御基板処理(図13参照)において、例えばRAM582に記憶されている変動パターンが大当たりの「L4リーチ」であるとする(S102)。この場合、図15及び図16に示すように、図柄A3、B2、C1の停止図柄として、S103で選択された注目図柄が決定される。図柄A1、B3、C2の停止図柄として、それぞれ、全ての図柄のいずれかが抽選で決定される。図柄A2、B1、C3の停止図柄として、それぞれ、特定図柄以外の図柄のいずれかが抽選で決定される(S104)。
【0115】
そして、第1対称入替のみが実行された場合には(S107)、停止図柄の組合せが反転ラインR1を中心として左右対称に反転する。第2対称入替のみが実行された場合には(S110)、停止図柄の組合せが反転ラインR2を中心として上下対称に反転する。第1対称入替及び第2対称入替の両方が実行された場合には(S107、S110)。停止図柄の組合せが中央の分割領域85(図柄B2)を中心として180°回転する。したがって、上記実施形態と同様に、パチンコ機1で設定可能な停止図柄の総組合せ数は、変動パターンに基づいて設定可能な組合せ数の4倍となる。
【0116】
また、デモ図柄表示部8に含まれる分割領域の数量(つまり、デモ図柄数)は、9つに限定されないことは言うまでもない。つまり、デモ図柄表示部8は、少なくとも横方向に3行以上、且つ縦方向に3列以上で並ぶマトリクス状に複数の分割領域が設けられ、かつ、有効な反転ラインを少なくとも1つ有していればよい。例えば、デモ図柄表示部8は、横方向に4行、縦方向に4列で並ぶマトリクス状に計16つの分割領域が配置され、その中心をとおる上下方向、左右方向、対角線方向のいずれかの反転ラインを有する等である。
【0117】
なお、上記実施形態では、本発明をパチンコ機1に適用した場合を例示した場合を例示したが、本発明は複数の図柄の組合せで抽選結果を報知する他の遊技機(例えば、スロットマシン、テレビゲーム、ビデオゲームなど)に適用可能であることは、いうまでもない。
【符号の説明】
【0118】
1 パチンコ機
8 デモ図柄表示部
15 特別図柄始動電動役物
28 表示装置
40 制御部
41 主基板
51 CPU
58 サブ制御基板
81〜89 分割領域
581 CPU
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16