(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタを形成する第1の拡散層の上端と第2の拡散層の下端の間の長さは、第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタを形成する第3の拡散層の上端と第4の拡散層の下端の間の長さの1.3倍から3倍の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタそれぞれの第3の拡散層を形成した後に、前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタそれぞれの第1の拡散層を形成したことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタを形成する第1の拡散層の上端と第2の拡散層の下端の間の長さは、第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタを形成する第3の拡散層の上端と第4の拡散層の下端の間の長さの1.3倍から3倍の範囲であることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタを形成する第1の拡散層の上端と第2の拡散層の下端の間の長さは、第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタを形成する第3の拡散層の上端と第4の拡散層の下端の間の長さの1.3倍から3倍の範囲であることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、SGTを用いた高集積で動作安定性を確保したスタティック型メモリセルを提供することを課題とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る半導体記憶装置は、
6個のMOSトランジスタが基板上に配列されたスタティック型メモリセルを備えた半導体記憶装置であって、
前記6個のMOSトランジスタは、
メモリをアクセスするための第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタと、メモリセルのデータを保持する記憶ノードを駆動するための第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタと、メモリセルのデータを保持するための電荷を供給する第1及び第2のPMOSのロードトランジスタから構成され、
メモリをアクセスするための第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタのそれぞれは、第1の拡散層、柱状半導体層及び第2の拡散層が、前記柱状半導体層が前記第1の拡散層と前記第2の拡散層の間に配置されよう基板に垂直な方向に階層的に配置され、かつ、前記柱状半導体層の側壁にはゲートが形成されており、
メモリセルのデータを保持するために記憶ノードを駆動する第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタのそれぞれは、第3の拡散層、柱状半導体層及び第4の拡散層が、前記柱状半導体層が前記第3の拡散層と前記第4の拡散層の間に配置されるよう基板に垂直な方向に階層的に配置され、かつ、前記柱状半導体層の側壁にはゲートが形成されており、
メモリセルのデータを保持するために電荷を供給する第1及び第2のPMOSのロードトランジスタのそれぞれは、第5の拡散層、柱状半導体層及び第6の拡散層が、前記柱状半導体層が前記第5の拡散層と前記第6の拡散層の間に配置されるよう基板に垂直な方向に階層的に配置され、かつ、前記柱状半導体層の側壁にゲートが形成されており、
前記第1の拡散層、第3の拡散層、第5の拡散層のそれぞれは、基板に対して電気的に絶縁して配置され、
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタを形成する第3の拡散層の上端と第4の拡散層の下端の間の長さは、第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタを形成する第1の拡散層の上端と第2の拡散層の下端の間の長さより短いことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る半導体記憶装置は、
6個のMOSトランジスタが基板上に配列されたスタティック型メモリセルを備えた半導体記憶装置であって、
前記6個のMOSトランジスタは、
メモリにアクセスするための第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタと、メモリセルのデータを保持するために記憶ノードを駆動する第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタと、メモリセルのデータを保持するために電荷を供給する第1及び第2のPMOSのロードトランジスタから構成され、
メモリにアクセスするための第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタのそれぞれは、第1の拡散層、柱状半導体層及び第2の拡散層が、前記柱状半導体層が前記第1の拡散層と前記第2の拡散層の間に配置されよう基板に垂直な方向に階層的に配置され、かつ、前記柱状半導体層の側壁にはゲートが形成されており、
メモリセルのデータを保持するために記憶ノードを駆動する第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタのそれぞれは第3の拡散層、柱状半導体層及び第4の拡散層が、前記柱状半導体層が前記第3の拡散層と前記第4の拡散層の間に配置されるよう基板に垂直な方向に階層的に配置され、かつ、前記柱状半導体層の側壁にゲートが形成されており、
前記第1の拡散層、第3の拡散層、第5の拡散層のそれぞれは、基板に対して電気的に絶縁して配置され、
メモリセルのデータを保持するために電荷を供給する第1及び第2のPMOSのロードトランジスタのそれぞれは、第5の拡散層、柱状半導体層及び第6の拡散層が、前記柱状半導体層が前記第5の拡散層と前記第6の拡散層の間に配置されるよう基板に垂直な方向に階層的に配置され、かつ、前記柱状半導体層の側壁にはゲートが形成されており、
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタを形成する第3の拡散層の上端と第4の拡散層の下端の間の長さは、第1及び第2のPMOSのロードトランジスタを形成する第5の拡散層の上端と第6の拡散層の下端の間の長さより短いことを特徴とする半導体装置。
【0012】
前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタを形成する第1の拡散層の上端と第2の拡散層の下端の間の長さは、第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタを形成する第3の拡散層の上端と第4の拡散層の下端の間の長さの1.3倍から3倍の範囲とすることが望ましい。
【0013】
第1及び第2のPMOSのロードトランジスタを形成する第5の拡散層の上端と第6の拡散層の下端の間の長さは、第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタを形成する第3の拡散層の上端と第4の拡散層の下端の間の長さの1.3倍から3倍の範囲とすることが望ましい。
【0014】
前記ゲートの下端から上端までの長さを、同じとすることもできる。
【0015】
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタの第3の拡散層の上端は、前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタの第1の拡散層の上端より高くすることもできる。
【0016】
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタの第4の拡散層の下端は、前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタの第2の拡散層の下端より低くすることもできる。
【0017】
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタの第3の拡散層の上端は、前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタの第1の拡散層の上端より高く、
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタの第4の拡散層の下端は、前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタの第2の拡散層の下端より低くすることもできる。
【0018】
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタそれぞれの第3の拡散層を形成した後に、前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタそれぞれの第1の拡散層を形成することができる。
【0019】
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタの第4の拡散層と、前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタそれぞれの第2の拡散層は、イオン注入によって形成し、
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタそれぞれの第4の拡散層を形成するためのイオン注入のエネルギー量を、前記第1及び第2のNMOSのアクセストランジスタそれぞれの第2の拡散層を形成するためのイオン注入のエネルギー量より高くすることができる。
【0020】
前記第3及び第4のNMOSのドライバトランジスタの第4の拡散層にリンを含めることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ドライバトランジスタのチャネル長を、アクセストランジスタのチャネル長より短くすることができ、高集積で動作安定性を確保したスタティック型メモリセル及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】(a)は本発明の第1及び第2の実施形態に係るスタティック型メモリセルの平面図である。(b)は(a)のX−X’線での断面図である。
【
図2】(a)は本発明の第3及び第5の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図である。(b)は本発明の第4及び第6の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図である。
【
図3】本発明の第7の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図である。
【
図4】本発明の第8の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図である。
【
図5】本発明の第9の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図である。
【
図6】本発明の第10の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図である。
【
図7】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図8】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図10】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図11】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図12】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図13】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図14】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図15】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図16】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図17】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図18】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図19】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図20】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図21】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図22】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図23】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図24】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図25】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図26】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図27】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図28】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図29】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図30】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図31】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図32】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図33】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図34】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図35】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図36】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図37】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図38】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図39】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図40】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図41】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図42】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図43】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図44】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図45】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図46】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図47】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図48】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図49】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図50】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図51】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図52】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図53】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図54】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図55】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図56】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図57】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【
図58】本発明の実施形態に係るスタティック型メモリセルの製造方法を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下に示す実施の形態によって限定されるものではない。
【0024】
図1に、本発明の第1の実施形態に係るスタティック型メモリセルの平面図と断面図を示す。第3のNMOSドライバトランジスタ101は、第3の拡散層119、柱状半導体層149、第4の拡散層107を持つ。第3のNMOSドライバトランジスタ101の柱状半導体層149と第4の拡散層107の一部と第3の拡散層119の一部の側壁に、ゲート絶縁膜113を介してゲート125が形成されている。
【0025】
第1のNMOSアクセストランジスタ103は、第1の拡散層121、柱状半導体層151、第2の拡散層109を持つ。第1のNMOSアクセストランジスタ103の柱状半導体層151と第2の拡散層109の一部と第1の拡散層121の一部の側壁に、ゲート絶縁膜115を介してゲート126が形成されている。
【0026】
ゲート125は、第3のNMOSドライバトランジスタの近傍でゲート高さが低くなっており、物理ゲート長が、ゲート126より短い。第1のNMOSアクセストランジスタ103を形成する第1の拡散層121と第2の拡散層109の間の長さは、第3のNMOSドライバトランジスタ101を形成する第3の拡散層119と第4の拡散層107の間の長さの2倍である。これにより、ドライバトランジスタの電流駆動力は、面積の増加無しにアクセストランジスタの電流駆動力の二倍とすることができ、動作安定性を確保することができる。
【0027】
第1のPMOSロードトランジスタ102は、第5の拡散層120、柱状半導体層150、第6の拡散層108を持つ。第1のPMOSロードトランジスタ102の柱状半導体層150と第5の拡散層120の一部と第6の拡散層108の一部の側壁に、ゲート絶縁膜114を介してゲート125が形成されている。
【0028】
第3のNMOSドライバトランジスタ101と第1のPMOSロードトランジスタ102はゲート125で接続される。また、第3の拡散層119、第5の拡散層120、第1の拡散層121は、シリサイド(図面に不記載)で接続される。また、本図面では、第3の拡散層119、第5の拡散層120、第1の拡散層121をそれぞれ基板に対して電気的に絶縁するために、SOI基板を用いているが、電気的絶縁ができればよく、たとえば、Si基板を用いて、PN接合を形成し、PN接合の逆バイアス状態を用いて電気的絶縁を形成してもよい。
【0029】
第4のNMOSドライバトランジスタ106は、第3の拡散層124、柱状半導体層、第4の拡散層112を持つ。第4のNMOSドライバトランジスタ106の柱状半導体層と第3の拡散層124の一部と第4の拡散層112の一部の側壁に、ゲート絶縁膜118を介してゲート128が形成されている。
【0030】
第2のNMOSアクセストランジスタ104は、第1の拡散層122、柱状半導体層、第2の拡散層110を持つ。第2のNMOSアクセストランジスタ104の柱状半導体層と第1の拡散層112の一部と第2の拡散層110の一部の側壁に、ゲート絶縁膜116を介してゲート127が形成されている。図示されてはいないが、第2のNMOSアクセストランジスタ104を形成する第1の拡散層122と第2の拡散層110の間の長さは、第4のNMOSドライバトランジスタ106を形成する第3の拡散層124と第4の拡散層112の間の長さの2倍である。
【0031】
第2のPMOSロードトランジスタ105は、第5の拡散層123、柱状半導体層、第6の拡散層111を持つ。第2のPMOSロードトランジスタ105の柱状半導体層と第5の拡散層123の一部と第6の拡散層111の一部の側壁に、ゲート絶縁膜117を介してゲート128が形成されている。第4のNMOSドライバトランジスタ106と第2のPMOSロードトランジスタ105はゲート128で接続される。また、第1の拡散層122、第5の拡散層123、第3の拡散層124は、シリサイド(図面に不記載)で接続される。
【0032】
また、本図面では、第1の拡散層122、第5の拡散層123、第3の拡散層124をそれぞれ基板に対して電気的に絶縁するために、SOI基板を用いているが、電気的絶縁ができればよく、たとえば、Si基板を用いて、PN接合を形成し、PN接合の逆バイアス状態を用いて電気的絶縁を形成してもよい。
【0033】
ゲート125上にコンタクト130が形成され、第1の拡散層122、第5の拡散層123上にはコンタクト137が形成される。コンタクト130と137は、金属142で接続される。また、ゲート128上にコンタクト139が形成され、第5の拡散層120、第1の拡散層121上にはコンタクト132が形成される。コンタクト139と132は、金属144で接続される。第6の拡散層108上にはコンタクト131が形成され、第6の拡散層111上にはコンタクト138が形成され、コンタクト131、138に金属143が接続され、電源が供給される。
【0034】
第4の拡散層107上にはコンタクト129が形成され、金属141が形成され、電源が供給される。第4の拡散層112上にはコンタクト140が形成され、金属148が形成され、電源が供給される。第2の拡散層109上にはコンタクト133が形成され、金属145が形成され、ビットラインとなる。第2の拡散層110上にはコンタクト136が形成され、金属210が形成され、ビットラインとなる。ゲート126上にはコンタクト134が形成され、金属146が形成され、ワードラインとなる。ゲート127上にはコンタクト135が形成され、金属147が形成され、ワードラインとなる。
【0035】
本発明の第2の実施形態に係るスタティック型メモリセルの平面図と断面図は、
図1と同じである。同実施形態において、第3のNMOSのドライバトランジスタ101を形成する第3の拡散層119と第4の拡散層107の間の長さは、第1のPMOSのロードトランジスタ102を形成する第5の拡散層120と第6の拡散層108の間の長さより短い。SRAMにおいて、PMOSのロードトランジスタは、最小サイズで形成され、かつPMOSのロードトランジスタの電流駆動力が、NMOSのアクセストランジスタの電流駆動力より小さくなるように形成される。すなわち、NMOSのアクセストランジスタとPMOSのロードトランジスタのチャネル長は同じになるように形成される。従って、本発明において、NMOSのドライバトランジスタ101のチャネル長は、PMOSのドライバトランジスタ102のチャネル長より短くなる。
【0036】
図2(a)(b)に、本発明の第3及び第4の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図を示す。
図2(a)では、第1のNMOSのアクセストランジスタ103を形成する第1の拡散層121の上端と第2の拡散層109の下端の間の長さは、第3のNMOSのドライバトランジスタ101を形成する第3の拡散層119の上端と第4の拡散層107の下端の間の長さの1.3倍とされている。
図2(b)では、第1のNMOSのアクセストランジスタ103を形成する第1の拡散層121の上端と第2の拡散層109の下端の間の長さは、第3のNMOSのドライバトランジスタ101を形成する第3の拡散層119の上端と第4の拡散層107の下端の間の長さの3倍とされている。ドライバトランジスタのチャネル長を短くすればするほど動作安定性を確保できるようになるが、一方で短くすると、ショートチャネル効果がおこり、トランジスタをカットオフすることができなくなる。従って、求められる要求により適宜選べばよいが、一例として、上記の1.3倍から3倍の間の範囲とすれば、動作安定性の確保とショートチャネル効果の抑制を図ることができる。
【0037】
本発明の第5及び第6の実施形態に係るスタティック型メモリセルの平面図と断面図は、
図2(a)(b)と同じである。第5の実施形態では、第1のPMOSのロードトランジスタ102を形成する第5の拡散層120の上端と第6の拡散層108の下端の間の長さは、第3のNMOSのドライバトランジスタ101を形成する第3の拡散層119の上端と第4の拡散層107の下端の間の長さの1.3倍とされている。また、第6の実施形態では、第1のPMOSのロードトランジスタ102を形成する第5の拡散層120の上端と第6の拡散層108の下端の間の長さは、第3のNMOSのドライバトランジスタ101を形成する第3の拡散層119の上端と第4の拡散層107の下端の間の長さの3倍とされている。ドライバトランジスタのチャネル長を短くすればするほど動作安定性を確保できるようになるが、一方で短くすると、ショートチャネル効果がおこり、トランジスタをカットオフすることができなくなる。従って、求められる要求により適宜選べばよいが、一例として、上記の1.3倍から3倍の間の範囲とすれば、動作安定性の確保とショートチャネル効果の抑制を図ることができる。
【0038】
図3に、本発明の第7の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図を示す。ゲート125、126の物理ゲート長を同じにしたものである。ゲート125、126の下端から上端までの長さすなわち物理ゲート長が同じであるから、柱状半導体層を形成後、ゲート導電膜を堆積し、平坦化し、エッチバックして所望の長さにする前述のSGTの製造方法を使用することができる。
【0039】
通常、チャネル長を短くするということは、
図1のように物理ゲート長を短くすることであった。物理ゲート長を短くすると、ゲート容量が小さくなる。ゲート容量が小さくなると、ソフトエラーが発生し、動作安定性を確保できなくなる。一方、
図3は、ドライバトランジスタのチャネル長のみを短くし、物理ゲート長が同じであるから、ドライバトランジスタの電流駆動力を2倍にしたにもかかわらず、ゲート容量は、小さくならない。すなわち、ドライバトランジスタの電流駆動力は、アクセストランジスタの電流駆動力の二倍とすることができ、動作安定性を確保し、さらにソフトエラーを回避し、動作安定性を確保することができる。
【0040】
図4に、本発明の第8の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図を示す。
図4の実施形態では、物理ゲート長が同じで、第3のNMOSドライバトランジスタ101の第3の拡散層119の上端は、第1のNMOSアクセストランジスタ103の第1の拡散層121の上端より高い位置にある。このことにより、第3のNMOSドライバトランジスタ101は、ゲート125と第3の拡散層119間のオーバーラップ容量を大きくすることができる。第2のNMOSドライバトランジスタ101がカットオフしているときに、ゲート125と第3の拡散層119間のオーバーラップ容量は、記憶ノードに寄生する寄生容量となり、オーバーラップ容量が大きいから、さらにソフトエラーを回避し、動作安定性を確保することができる。
【0041】
図5に、本発明の第9の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図を示す。
図4との違いは、第3のNMOSのドライバトランジスタ101の第3の拡散層119の上端と、第1のNMOSのアクセストランジスタ103の第1の拡散層121の上端の高さは同じで、第3のNMOSのドライバトランジスタ101の第4の拡散層107の下端は、第1のNMOSのアクセストランジスタ103の第2の拡散層109の下端より低いことである。
【0042】
図5の実施形態でも、ドライバトランジスタのチャネル長のみを短くし、物理ゲート長が同じであるから、ドライバトランジスタの電流駆動力を2倍にしたにもかかわらず、ゲート容量は、小さくならないので、ドライバトランジスタの電流駆動力は、アクセストランジスタの電流駆動力の二倍とすることができ、動作安定性を確保し、さらにソフトエラーを回避し、動作安定性を確保することができる。ただし、
図4のさらなる利点であった、第2のNMOSドライバトランジスタ101がカットオフしているときに、ゲート125と第3の拡散層119間のオーバーラップ容量は、記憶ノードに寄生する寄生容量となり、オーバーラップ容量が大きいから、さらにソフトエラーを回避し、動作安定性を確保することができる利点はない。ただし、記憶ノードが、トランジスタの上方にくるよう設計する場合には、さらにソフトエラーを回避する利点を持つこととなる。しかし、後に製造方法で述べるが、
図4の形状を作成するには、第3の拡散層のためのイオン注入後、比較的長い熱処理を必要とする。第4の拡散層107をイオン注入で形成するとき、注入のエネルギーを上げる、もしくは拡散長の長いリンを用いることで、第3のNMOSのドライバトランジスタ101の第4の拡散層107の下端を第1のNMOSのアクセストランジスタ103の第2の拡散層109の下端より低いようにすることができる。すなわち、
図4より熱処理を少なくすることができる。
【0043】
図6に、本発明の第10の実施形態に係るスタティック型メモリセルの断面図を示す。
図4との違いは、第3のNMOSのドライバトランジスタ101の第3の拡散層119の上端は、第1のNMOSのアクセストランジスタ103の第1の拡散層121の上端より高く、第3のNMOSのドライバトランジスタ101の第4の拡散層107の下端は、第1のNMOSのアクセストランジスタ103の第2の拡散層109の下端より低いことである。
【0044】
図6の実施形態でも、ドライバトランジスタのチャネル長を、アクセストランジスタのチャネル長より短くすることで、動作安定性を確保することができる。また、
図4の利点であった、ソフトエラーを回避することもできる。第3の拡散層119の拡散長さが短いため、
図4の形状を作成するより少ない熱処理で形成できる。第4の拡散層107をイオン注入で形成するとき、注入のエネルギーを上げる、もしくは拡散長の長いリンを用いることで、第3のNMOSのドライバトランジスタ101の第4の拡散層107の下端を第1のNMOSのアクセストランジスタ103の第2の拡散層109の下端より低いようにすることができる。すなわち、
図4より熱処理を少なくすることができ、かつソフトエラーを回避することもできる。しかしながら、
図4の形状と
図5の形状と比べて製造工程が増える。以上様々な形態を示したが、求められる要求により適宜選べばよい。
【0045】
以下に、本発明の実施形態に係る
図4のスタティック型メモリセルの構造を形成するための製造工程の一例を、
図7〜
図32を参照して説明する。
【0046】
図7は、シリコン152上に、酸化膜157が形成され、その上に平面状シリコン158が形成され、窒化膜ハードマスク162、163、164をそれぞれ上部に持つ柱状シリコン159、160、161が形成された状態を示している。
【0047】
図7の状態から、に示すように酸化膜を堆積し、エッチバックすることで、
図8に示すように酸化膜サイドウォール165、166、167を形成する。その後、第3の拡散層119を形成するためのレジスト168を形成する。
【0048】
この状態で、
図9に示すように、砒素を注入し、第3の拡散層119を形成する。
【0049】
その後、
図10に示すように、レジスト168を剥離し、酸化膜サイドウォール165、166、167を剥離し、一度目の熱処理を行う。
【0050】
さらに、
図11に示すように、酸化膜サイドウォール169、170、171を形成する。その後、第1の拡散層121を形成するためのレジスト172を形成する。
【0051】
この状態で、
図12に示すように、砒素を注入し、第1の拡散層121を形成する。
【0052】
その後、
図13に示すように、レジスト172を剥離し、酸化膜サイドウォール169、170、171を剥離し、二度目の熱処理を行う。第3の拡散層119は、二回の熱処理を受けるため、第3の拡散層119の上端は、第1の拡散層121の上端より高くなる。これにより、ドライバトランジスタのチャネル長は、アクセストランジスタのチャネル長より短くなり、動作安定性の確保をすることができる。
【0053】
続いて、
図14に示すように、酸化膜サイドウォール173、174、175を形成する。その後、第5の拡散層120を形成するためのレジスト176を形成する。
【0054】
この状態で、
図15に示すように、ボロンを注入し、第5の拡散層120を形成する。
【0055】
この状態から、
図16に示すように、レジスト176を剥離し、酸化膜サイドウォール173、174、175を剥離し、熱処理を行う。
【0056】
その後、
図17に示すように、素子分離形成のためのレジストを形成し、シリコンのエッチングを行い、レジストを剥離する。
【0057】
続いて、
図18に示すように、酸化膜153を素子間を埋めるように形成し、その後、常圧CVD酸化膜を堆積し、エッチバックをすることで、酸化膜177を形成する。このとき酸化膜178、179、180が窒化膜ハードマスク162、163、164上に残る。
【0058】
さらに、
図19に示すように、ゲート絶縁膜113、114、115を形成し、ゲート導電膜181を堆積し、平坦化する。酸化膜178、179、180が露出後、酸化膜178、179、180をエッチングし、更に平坦化を行い、窒化膜ハードマスクをストッパーとする。ゲート絶縁膜は、酸化膜、窒化膜、酸窒化膜、高誘電体膜のうちの一つである。ゲート導電膜は、ポリシリコン、金属とポリシリコンの積層膜、金属膜のうちの一つである。
【0059】
続いて、
図20に示すように、ゲート導電膜181をエッチバックして所望の物理ゲート長を得る。この結果、全てのトランジスタで物理ゲート長が一定となる。
【0060】
そして、酸化膜を堆積し、窒化膜を堆積し、エッチングをし、サイドウォール状に残存させ、
図21に示すように、酸化膜184、窒化膜185からなる絶縁膜サイドウォール、酸化膜186、窒化膜187からなる絶縁膜サイドウォール、酸化膜188、窒化膜189からなる絶縁膜サイドウォールを形成する。
【0061】
続いて、
図22に示すように、ゲートをエッチングするためのレジスト182、183を形成する。
【0062】
そして、
図23に示すように、ゲート導電膜181をエッチングして、ゲート125、126を形成し、酸化膜177をエッチングし、酸化膜154、155を形成し、レジスト182、183を剥離する。
【0063】
続いて、
図24に示すように、酸化膜184、窒化膜185からなる絶縁膜サイドウォール、酸化膜186、窒化膜187からなる絶縁膜サイドウォール、酸化膜188、窒化膜189からなる絶縁膜サイドウォールをエッチングする。
【0064】
そして、窒化膜を堆積し、エッチングして、サイドウォール状に残存させ、
図25に示すように窒化膜サイドウォール190、191、192、193、194を形成する。
【0065】
続いて、
図26に示すように、第2の拡散層107、109を形成するためのレジスト195を形成する。
【0066】
そして、
図27に示すように、砒素をイオン注入し、第4の拡散層107、第2の拡散層109を形成する。
【0067】
その後、
図28に示すように、レジスト195を剥離し、熱処理を行う。
【0068】
図29に示すように、第6の拡散層108を形成するためのレジスト196を形成する。
【0069】
続いて、
図30に示すように、ボロンをイオン注入し、第6の拡散層108を形成する。
【0070】
そして、
図31に示すように、レジスト196を剥離し、熱処理を行う。
【0071】
続いて、
図32に示すように、層間膜156を堆積し、コンタクト129、130、131、132、133、134を形成し、金属141、142、143、144、145、146を形成する。層間膜を形成前に、第3の拡散層119、第5の拡散層120、第1の拡散層121上にシリサイドを形成してもよい。また、第4の拡散層107、第6の拡散層108、第2の拡散層109上にシリサイドを形成してもよい。
【0072】
以上のことから、ドライバトランジスタのチャネル長を、アクセストランジスタのチャネル長より短くすることで、動作安定性を確保する。また、ドライバトランジスタの物理ゲート長とアクセストランジスタの物理ゲート長を同じにすることで、前述のSGTの製造方法を使用することができる。すなわち、ドライバトランジスタの電流駆動力は、アクセストランジスタの電流駆動力の二倍とすることができ、動作安定性を確保し、さらにライバトランジスタのチャネル長のみを短くし、物理ゲート長が同じであるから、ドライバトランジスタの電流駆動力を2倍にしたにもかかわらず、ゲート容量は、小さくならないので、ソフトエラーを回避し、動作安定性を確保することができる。さらに、ドライバトランジスタの第3の拡散層の上端は、アクセストランジスタの第1の拡散層の上端より高い位置にすることで、ドライバトランジスタは、ゲートと第3の拡散層間のオーバーラップ容量を大きくすることができ、さらにソフトエラーを回避し、さらに動作安定性を確保することができる構造を形成するための製造方法が示された。
【0073】
以下に、本発明の実施形態に係る
図5のスタティック型メモリセルの構造を形成するための製造工程の一例を、
図33〜
図58を参照して説明する。
【0074】
図33は、シリコン152上に、酸化膜157が形成され、その上に平面状シリコン158が形成され、窒化膜ハードマスク162、163、164をそれぞれ上部に持つ柱状シリコン159、160、161が形成されている構造である。
【0075】
続いて、
図34に示すように、酸化膜を堆積し、エッチバックすることで、酸化膜サイドウォール165、166、167を形成する。その後、第3の拡散層119、第1の拡散層121を形成するためのレジスト172を形成する。
【0076】
そして、
図35に示すように、砒素を注入し、第3の拡散層119、第1の拡散層121を形成する。
【0077】
続いて、
図36に示すように、レジスト172を剥離し、酸化膜サイドウォール165、166、167を剥離し、熱処理を行う。
【0078】
そして、
図37に示すように、酸化膜サイドウォール173、174、175を形成する。その後、第5の拡散層120を形成するためのレジスト176を形成する。
【0079】
続いて、
図38に示すように、ボロンを注入し、第5の拡散層120を形成する。
【0080】
その後、
図39に示すように、レジスト176を剥離し、酸化膜サイドウォール173、174、175を剥離し、熱処理を行う。
【0081】
続いて、
図40に示すように、素子分離形成のためのレジストを形成し、シリコンのエッチングを行い、レジストを剥離する。
【0082】
そして、
図41に示すように、酸化膜153を素子間を埋めるように形成し、その後、常圧CVD酸化膜を堆積し、エッチバックをすることで、酸化膜177を形成する。このとき酸化膜178、179、180が窒化膜ハードマスク162、163、164上に残る。
【0083】
その後、
図42に示すように、ゲート絶縁膜113、114、115を形成し、ゲート導電膜181を堆積し、平坦化する。酸化膜178、179、180が露出後、酸化膜178、179、180をエッチングし、更に平坦化を行い、窒化膜ハードマスクをストッパーとする。ゲート絶縁膜は、酸化膜、窒化膜、酸窒化膜、高誘電体膜のうちの一つである。ゲート導電膜は、ポリシリコン、金属とポリシリコンの積層膜、金属膜のうちの一つである。
【0084】
続いて、
図43に示すように、ゲート導電膜181をエッチバックして所望の物理ゲート長を得る。この結果、全てのトランジスタで物理ゲート長が一定となる。
【0085】
そして、
図44に示すように、酸化膜を堆積し、窒化膜を堆積し、エッチングをし、サイドウォール状に残存させ、酸化膜184、窒化膜185からなる絶縁膜サイドウォール、酸化膜186、窒化膜187からなる絶縁膜サイドウォール、酸化膜188、窒化膜189からなる絶縁膜サイドウォールを形成する。
【0086】
さらに、
図45に示すように、ゲートをエッチングするためのレジスト182、183を形成する。
【0087】
そして、
図46に示すように、ゲート導電膜181をエッチングして、ゲート125、126を形成し、酸化膜177をエッチングし、酸化膜154、155を形成し、レジスト182、183を剥離する。
【0088】
その後、
図47に示すように、酸化膜184、窒化膜185からなる絶縁膜サイドウォール、酸化膜186、窒化膜187からなる絶縁膜サイドウォール、酸化膜188、窒化膜189からなる絶縁膜サイドウォールをエッチングする。
【0089】
続いて、
図48に示すように、窒化膜を堆積し、エッチングして、サイドウォール状に残存させ、窒化膜サイドウォール190、191、192、193、194を形成する。
【0090】
そして、
図49に示すように、第4の拡散層107を形成するためのレジスト201を形成する。
【0091】
続いて、
図50に示すように、砒素もしくはリンをイオン注入し、第4の拡散層107を形成する。砒素を用いる場合はイオン注入のエネルギーを大きくすればよい。また、拡散長の長いリンを用いることで、第3のNMOSのドライバトランジスタ101の第4の拡散層107の下端を第1のNMOSのアクセストランジスタ103の第2の拡散層109の下端より低いようにすることができる。砒素を使用するか、リンを使用するかは適宜選べばよい。
【0092】
その後、
図51に示すように、レジスト201を剥離し、熱処理を行う。
【0093】
そして、
図52に示すように、第2の拡散層109を形成するためのレジスト202を形成する。
【0094】
続いて、
図53に示すように、砒素とイオン注入し、第2の拡散層109を形成する。
【0095】
続いて、
図54に示すように、レジスト202を剥離し、熱処理を行う。
【0096】
続いて、
図55に示すように、第6の拡散層108を形成するためのレジスト203を形成する。
【0097】
続いて、
図56に示すように、ボロンをイオン注入し、第2の拡散層108を形成する。
【0098】
続いて、
図57に示すように、レジスト203を剥離し、熱処理を行う。
【0099】
そして、
図58に示すように、層間膜156を堆積し、コンタクト129、130、131、132、133、134を形成し、金属141、142、143、144、145、146を形成する。層間膜を形成前に、第3の拡散層119、第5の拡散層120、第1の拡散層121上にシリサイドを形成してもよい。また、第4の拡散層107、第6の拡散層108、第2の拡散層109上にシリサイドを形成してもよい。
【0100】
以上のように、ドライバトランジスタのチャネル長を、アクセストランジスタのチャネル長より短くすることで、動作安定性を確保し、
図1より熱処理を少なくすることができる。
【0101】
以上、
図4と
図5の構造を形成するための製造方法を示したが、
図6に示す構造については、
図4の第3の拡散層119、第1の拡散層121を形成する方法と、
図5の第4の拡散層107、第2の拡散層109を形成する方法を組み合わせることによって形成することができる。
【0102】
なお、本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明の一実施例を説明するためのものであり、上述の実施形態によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。