【実施例】
【0098】
実施例1−モノマーの合成
実施例1A:4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロベンゾ[1,2,5]チアジアゾールの調製
段階1:5,6−ジフルオロベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化36】
ジクロロメタン(80mL)中の4,5−ジフルオロベンゼン−1,2−ジアミン(2.0g、0.014mol)およびトリエチルアミン(7.8mL、0.056mol)の溶液に、SOCl
2(4.04mL、0.055mol)を室温で滴下した。得られた反応混合物を一晩にわたって加熱還流した。次に、反応混合物を室温に冷却し、水で注意深くクエンチした。得られた混合物をジクロロメタンで抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮して、白色固形物を粗化合物として得た。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン)によって精製して、5,6−ジフルオロベンゾ[1,2,5]チアジアゾールを白色結晶固形物(1.4g、58%収率)として得た。
1H NMR(CDCl
3 500MHz):δ:7.76(t,2H,J=8.5Hz).
13C NMR(CDCl
3、500MHz):δ 154.94、154.78、152.86、152.70、150.89、150.85、150.81、106.26、106.21、106.14、106.09.(C
6H
2F
2N
2S)の分析計算値:C、41.86;H、1.17;N、16.27。実測値:C、41.41;H、1.22;H、15.87。m.p:64〜65℃。
【0099】
段階2:4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化37】
濃H
2SO
4(30mL)中の5,6−ジフルオロベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(500mg、2.9mmol)の溶液に、NBS(2.07g、11.62mmol)を、数回に分けて室温で添加した。得られた溶液を55℃に2時間加熱した。次に反応混合物を室温に冷却し、次に氷水混合物に添加し、濾過して、白色固形物を粗生成物として得た。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)によって精製して、4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロベンゾ[1,2,5]チアジアゾールを白色固形物(0.35g、36%収率)として得た。
1H NMR(CDCl
3 500MHz):ピークは観察されなかった。
13C NMR(CDCl
3、500MHz):δ 152.95、152.78、150.87、150.69、148.88、148.86、99.49、99.43、99.37、99.30、99.20(C
6Br
2F
2N
2S)の分析計算値:C、21.84;H、0.00;N、8.49;Br、48.43。実測値:C、22.01;H、0.20;N、8.26;Br、48.69。m.p:148〜149℃。
【0100】
実施例1B:4,7−ビス−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾールの調製
段階1:5,6−ジフルオロ−4,7−ジ−チオフェン−2−イル−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化38】
4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(0.29g、1mmol)、トリブチル−チオフェン−2−イル−スタンナン(0.86g、2.3mmol)、およびPd(PPh
3)
4(20mg)を、50mLのシュレンクフラスコ中で混合した。系の減圧およびアルゴンの再充填を3サイクル行い、次に20mLの無水トルエンを添加した。混合物を105℃で4日間加熱した。反応物を冷却した後、溶媒を回転蒸発によって除去した。トルエン/ヘキサン(v/v、1/2)を溶離剤として使用するシリカゲルカラム、およびヘキサン/イソプロポアノール(iso−propoanol)混合物からの再結晶によって、生成物をさらに精製した。真空乾燥後、最終生成物(0.276g、93.0%収率)を赤色針状結晶として得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz):δ 8.33(d×d、2H、J=4.0Hz×1.0Hz)、δ 7.66(d×d、2H、J=5.5Hz×1.0Hz)、δ 7.30(d×d、2H、J=5.5Hz×4.0Hz)
【0101】
段階2:4,7−ビス−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化39】
100mLのシュレンクフラスコに、5,6−ジフルオロ−4,7−ジ−チオフェン−2−イル−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(0.276g、0.820mmol)を添加した。系をアルゴンで5分間フラッシングした後、25mLの無水THFを添加した。NBS(0.292g、1.641mmol)を光の非存在下で数回に分けて添加し、得られた混合物を室温で一晩にわたって撹拌した。ジクロロメタン(100mL)を添加し、有機層をブラインで3回洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を除去しトルエン/イソプロパノール混合物から再結晶した後に、生成物(0.15g、36.5%収率)を得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz):δ 8.06(d、2H、J=4.0Hz)、δ 7.25(d、2H、J=4.0Hz)。
【0102】
実施例1C:4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾールの調製
段階1:4,7−ビス−(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化40】
4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(0.33g、1mmol)、(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−トリメチル−スタンナン(1.04g、2.5mmol)、およびPd(PPh
3)
4(20mg)を50mLのシュレンクフラスコ中で混合した。系の減圧およびアルゴンの再充填を3サイクル行った後、20mLの無水トルエンを添加した。混合物を105℃で3日間加熱した。反応物を冷却した後、溶媒を回転蒸発によって除去した。トルエン/ヘキサン(v/v、1/4)を溶離剤として使用するシリカゲルカラム、およびヘキサン/イソプロポアノール(iso−propoanol)混合物からの再結晶によって、生成物をさらに精製した。真空乾燥の後、最終生成物(0.60g、89.5%収率)を赤色針状結晶として得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz):δ 8.15(d、2H、J=1.0Hz)、δ 7.23(d、2H、J=1.0Hz)、δ 2.74(t、4H、J=7.5Hz)、δ 1.73(m、4H)、δ 1.29(m、18H)、δ 0.90(t、6H、7.0Hz).
13C NMR(CDCl
3、500MHz):δ 150.8、148.9、143.7、132.3、131.2、124.0、111.7、31.97、30.60、30.52、29.74、29.72、29.70、29.67、29.53、29.42、29.39、22.75、14.19。
【0103】
段階2:4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化41】
100mLのシュレンクフラスコに、5,6−ジフルオロ−4,7−ジ−チオフェン−2−イル−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(0.361g、0.536mmol)を添加した。系にアルゴンを5分間フラッシングした後、30mLの無水THFを添加した。NBS(0.196g、1.18mmol)を光の非存在下で数回に分けて添加し、得られた混合物を室温で一晩にわたって撹拌した。ジクロロメタンス(dichloromethance)(100mL)を添加し、有機層をブラインで3回洗浄した後、無水Na
2SO
4で乾燥させた。ヘキサンを溶離剤として使用するシリカゲルカラムによって、生成物(0.15g、36.5%収率)をさらに精製し、溶媒を除去しトルエン/イソプロパノール混合物から再結晶した後、最終生成物(0.30g、67.4%収率)を得た。
1H NMR(CDCl
3、500 MHz):δ 7.99(s、2H)、δ 2.69(t、4H、J=7.5Hz)、δ 1.69(m、4H)、δ 1.28(m、18H)、δ 0.90(t、6H、7.0Hz)。
【0104】
実施例1D:4,7−ジブロモ−5−フルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾールの調製
段階1:5−フルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化42】
4−フルオロ−ベンゼン−1,2−ジアミン(2.5g、19.8mmol)を50mLのシュレンクフラスコ中に添加した。系にアルゴンをフラッシングした後、200mLのクロロホルムを添加し、次にトリエチルアミン(11.05mL、79.3mmol)を添加した。室温で10分間撹拌した後、透明溶液が観察された。塩化チオニル(5.18g、43.6mmol)を滴下した。混合物を5時間にわたって加熱還流した後、室温に冷却した。有機層をブライン(100mL)で洗浄し、さらに無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を除去した後、ヘキサン/ジクロロメタン(v/v、1/2)を溶離剤として使用するシリカゲルカラムによって生成物を精製した。溶媒を除去し、真空乾燥した後、無色油状物質(1.35g、44.3%収率)を得た。
1H NMR(CDCl
3、500 MHz):δ 7.93(d×d、1H、J=9.0Hz×5.0Hz)、δ 7.56(d×d、1H、J=9Hz×2.5Hz)、δ 7.38(m、1H)。
【0105】
段階2:4,7−ジブロモ−5−フルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化43】
5−フルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(1.35g、8.75mmol)を50mLのシュレンクフラスコ中に添加した。系にアルゴンをフラッシングした後、60mLの濃H
2SO
4を添加すると、透明溶液が観察された。NBS(6.23g、35.0mmol)を光の非存在下で数回に分けて添加した。混合物を65℃まで2時間加熱した。混合物を砕いた氷に注ぐことによって、反応を停止させた。生成物を酢酸エチルで抽出し、飽和NaHSO
3で洗浄し、次にヘキサン/ジクロルメタン(dichlormethane)(v/v、2/3)を溶離剤として使用するシリカゲルカラムによって精製した。ヘキサン/イソプロパノール混合物から再結晶して、0.82gの白色針状結晶を最終生成物(29.7%収率)として得た。
13C NMR(CDCl
3、500MHz):δ 161.16、159.13、152.80、150.34、123.80、114.07、98.33。
【0106】
実施例1E:4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5−フルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾールの調製
段階1:4,7−ビス−(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5−フルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化44】
4,7−ジブロモ−5−フルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(0.82g、2.63mmol)、(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−トリメチル−スタンナン(2.72g、6.57mmol)、およびPd(PPh
3)
4(50mg)を、100mLのシュレンクフラスコ中で混合した。系の減圧およびアルゴンの再充填を3サイクル行った後、50mLの無水トルエンを添加した。混合物を105℃で3日間加熱した。反応物を冷却した後、溶媒を回転蒸発によって除去した。ジクロロメタン/ヘキサン(v/v、1/4)を溶離剤として使用するシリカゲルカラムによって、生成物をさらに精製した。溶媒を除去し、真空乾燥した後、最終生成物(0.81g、47.0%収率)を赤色粉末として得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz):δ 8.03(d、1H、J=1.0Hz)、δ 7.92(d、1H、J=1.0Hz)、δ 7.67(d、1H、J=15.0Hz)、δ 7.08(d、1H、J=1.0Hz)、δ7.02(d、1H、J=1.0Hz)、δ 2.63(m、4H)、δ 1.63(m、4H)、δ 1.26(m、18H)、δ 0.81(t、6H、7.0Hz)。
【0107】
段階2:4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5−フルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化45】
100mLのシュレンクフラスコに、4,7−ビス−(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5−フルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(0.81g、0.536mmol)を添加した。系にアルゴンを5分間フラッシングした後、40mLの無水THFを添加した。NBS(0.451g、2.53mmol)を光の非存在下で数回に分けて添加し、得られた混合物を室温で一晩にわたって撹拌した。溶媒を除去した後、ヘキサンを溶離剤として使用するシリカゲルカラムによって、生成物をさらに精製した。溶媒を除去し、ジクロロメタン/エタノール混合物から再結晶した後に、最終生成物(0.87g、87.0%収率)を赤色針状物質として得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz):δ 7.99(s、1H)、δ 7.79(s、1H)、δ 7.69(d、1H、J=12.5 Hz)、δ 2.67(m、4H)、δ 1.69(m、4H)、δ 1.28(m、18H)、δ 0.90(m、6H)。
【0108】
実施例1F:4,7−ジブロモ−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾールの調製
【化46】
5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(0.50g、2.93mmol)を濃硫酸(15mL)に溶解させた。N−ブロモスクシンイミド(1.56g、8.79mmol)を添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次に50℃まで1時間加熱した。反応物を室温に冷却し、氷水(100mL)に注いだ。混合物をクロロホルムで抽出し、有機層を分離し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を除去し、残渣をクロマトグラフィー(クロロホルム)によって精製して、4,7−ジブロモ−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(658mg、68%)を得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz)δ: 7.95(s、1H)。
【0109】
実施例1G:4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾールの調製
段階1:4,7−ビス(2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール
【化47】
4,7−ジブロモ−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(300mg、0.193mmol)、2−(トリブチルスタンニル)チオフェン(852mg、2.28mmol)、Pd
2dba
3(10.5mg、0.0114mmol)、およびP(o−tol)
3(27.8mg、0.0913mmol)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥トルエン(30mL)を添加し、反応物を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、溶媒を除去した。残渣をクロマトグラフィー(1/5、CH
2Cl
2/ヘキサン)によって精製して、4,7−ビス(2−チエニル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(107mg、35%)を得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz) δ: 8.14(dd、J=3.7、1.1Hz、1H)、7.98(s、1H)、7.77(dd、J=3.7、1.1Hz、1H)、7.61(dd、J=5.1、1.2Hz、1H)、7.52(dd、J=5.1、1.1Hz、1H)、7.25(m、2H)。
【0110】
段階2:4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール
【化48】
4,7−ビス(2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(104mg、0.311mmol)をクロロホルム(50mL)に溶解させた。酢酸(20mL)およびN−ブロモスクシンイミド(110.6mg、0.621mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩にわたって撹拌した。溶媒を除去し、残渣を水で洗浄し、次に乾燥させた。粗生成物をクロロホルムに溶解させ、ショートシリカゲルカラムに通した。溶媒を除去し、残渣をクロロホルム/エタノールから結晶化させて、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(110mg、72%)を得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz) δ: 7.88(s、1H)、7.82(d、J=4.0Hz、1H)、7.64(d、J=4.0Hz、1H)、7.20(d、J=4.0Hz、1H)、7.18(d、J=4.0Hz、1H)。
【0111】
実施例1H:4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾールの調製
段階1:4,7−ビス(4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール
【化49】
4,7−ジブロモ−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(300mg、0.193mmol)、2−(トリメチルスタンニル)−4−ドデシル−チオフェン(1.14g、2.74mmol)、Pd
2dba
3(12.5mg、0.0137mmol)、およびP(o−tol)
3(33.37mg、0.110mmol)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥トルエン(30mL)を添加し、反応物を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、溶媒を除去した。残渣をクロマトグラフィー(1/10、CH
2Cl
2/ヘキサン)によって精製して、4,7−ビス(4−ドデシル−2−チエニル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(107mg、17%)を得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz) δ:7.98(d、J=1.2Hz、1H)、7.93(s、1H)、7.60(d、J=1.3Hz、1H)、7.18(s、1H)、7.10(s、1H)、2.70(q、J=7.9、4H)、1.70(m、4H)、1.34(m、36H)、0.88(t、J=7.9、6H)。
【0112】
段階2:4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール
【化50】
4,7−ビス(4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(105.5mg、0.157mmol)をクロロホルム(50mL)に溶解させた。酢酸(50mL)およびN−ブロモスクシンイミド(55.9mg、0.314mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩にわたって撹拌した。水(100mL)を添加し、混合物をクロロホルムで抽出した。有機層を分離し、10%NaOH水溶液で洗浄し、次に水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空下で除去し、残渣を、1:20ジクロロメタン/ヘキサンを溶離剤として使用するクロマトグラフィーによって精製して、4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(102mg、78%)を得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz) δ:7.85(s、1H)、7.76(s、1H)、7.26(s、1H)、2.65(q、J=7.9、4H)、1.66(m、4H)、1.34(m、36H)、0.87(t、J=7.9、6H)。
【0113】
実施例1I:4,7−ジブロモ−5,6−ジクロロベンゾ[1,2,5]チアジアゾールの調製
段階1:5,6−ジクロロベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化51】
ジクロロメタン(120mL)中の4,5−ジクロロベンゼン−1,2−ジアミン(3.0g、0.017mol)およびトリエチルアミン(9.45mL、0.068mol)の溶液に、SOCl
2(4.92mL、0.068mol)を室温で滴下した。得られた反応混合物を、20時間にわたって加熱還流した。次に反応混合物を室温に冷却し、注意深く水でクエンチした。得られた混合物をジクロロメタンで抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で濃縮して、暗色固形物を粗化合物として得た。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CHCl
3)によって精製して、5,6−ジクロロベンゾ[1,2,5]チアジアゾールをオフホワイト結晶固形物(2.35g、68%収率)として得た。
1H NMR(CDCl
3 500MHz):δ:8.19(t、2H、J=8.5Hz).
13C NMR(CDCl
3、500MHz):δ153.07、135.28、121.51.(C
6H
2Cl
2N
2S)の分析計算値:C、35.14;H、0.98;N、13.66。実測値:C、35.08;H、1.01;H、13.56.m.p:108〜110℃。
【0114】
段階2:4,7−ジブロモ−5,6−ジクロロベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化52】
濃H
2SO
4(60mL)中の5,6−ジクロロベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(1.0g、4.88mmol)の溶液に、NBS(3.47g、19.5mmol)を室温で数回に分けて添加した。得られた溶液を60℃に7時間加熱した。次に反応混合物を室温に冷却し、次に氷水混合物に添加し、濾過して、白色固形物を粗生成物として得た。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)によって精製して、4,7−ジブロモ−5,6−クロロベンゾ[1,2,5]チアジアゾールを白色固形物(0.95g、54%収率)として得た。
1H NMR(CDCl
3 500 MHz):ピークは観察されなかった。
13C NMR(CDCl
3、500MHz):δ 151.29、136.39、114.94.(C
6Br
2Cl
2N
2S)の分析計算値:C、19.86;H、0.00;N、7.72。実測値:C、20.33;H、0.20;N、7.67。m.p:190〜191℃。
【0115】
実施例1J:4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジクロロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾールの調製
段階1:4−(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジクロロ−7−ブロモ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化53】
4,7−ジブロモ−5,6−ジクロロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(0.86g、2.37mmol)、(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−トリメチル−スタンナン(2.26g、5.45mmol)、およびPd(PPh
3)
4(54.8mg)を100mLのシュレンクフラスコに入れた。系に対して3回の急速減圧−窒素サイクルを行い、40mLの無水トルエンを添加した。混合物を105℃で2日間加熱した。2日後、さらに1.2gの(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−トリメチル−スタンナンおよびさらに50mgのPd(PPh
3)
4を添加し、反応混合物を105℃でさらに2日間撹拌した。反応物を冷却した後、溶媒を回転蒸発によって除去した。クロロホルム/ヘキサン(v/v、1/1)を溶離剤として使用するシリカゲルカラムによって、生成物を精製した。真空乾燥後、黄色固形物として最終生成物(530mg、収率42%)を得た。さらなる精製および特性決定を行うことなく、この化合物を次のステップで直接使用した。
1H NMR(CDCl
3、500 MHz):δ 7.47(d、1H、J=1.0Hz)、7.22(d、1H、J=1.0Hz)、2.71(t、2H、J=8.0Hz)、1.70(m、2H)、1.26(m、18H)、0.89(t、3H、7.0Hz)。
【0116】
段階2:4,7−ビス−(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジクロロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化54】
4−(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジクロロ−7−ブロモ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(0.530g、0.99mmol)、(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−トリメチル−スタンナン(0.577g、1.39mmol)、およびPd(PPh
3)
2Cl
2(34.8mg)を100mLのシュレンクフラスコに入れた。系に対して、3回の急速減圧−窒素サイクルを行い、40mLの無水クロロベンゼンを添加した。混合物を120℃で17時間加熱した。反応物を冷却した後、溶媒を回転蒸発によって除去した。クロロホルム/ヘキサン(v/v、1/1)を溶離剤として使用するシリカゲルカラムによって、生成物を精製した。真空乾燥後、オレンジ色固形物として最終生成物(650mg、92.8%収率)を得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz):δ 7.49(d、2H、J=1.0Hz)、7.22(d、2H、J=1.0Hz)、2.72(t、4H、J=8.0Hz)、1.71(m、4H)、1.27(m、36H)、0.89(t、6H、7.0Hz).
13C NMR(CDCl
3、500MHz):δ 152.71、143.12、134.32、134.23、132.64、126.42、123.09、31.97、30.53、30.46、29.74、29.72、29.70、29.67、29.54、29.42、22.75、14.19.(C
38H
54Cl
2N
2S
3)の分析計算値:C、64.65;H、7.71;N、3.97。実測値:C、64.72;H、7.65;N、3.98。m.p:79〜80℃。
【0117】
段階3:4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジクロロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール
【化55】
窒素下で無水THF(20mL)中の4,7−ビス−(4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジクロロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(200mg、0.283mmol)の溶液にNBS(111mg、0.623mmol)を一度に添加し、得られた混合物を室温で一晩にわたって撹拌した。次に、100mLのジクロロメタンス(dichloromethance)を添加し、有機層をブラインで3回洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で濃縮して、赤色油状物質を粗生成物として得た。ジクロロメタン/ヘキサン(v/v、1/100)を溶離剤として使用するシリカゲルカラムによって粗生成物を精製して、4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジクロロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾールをオレンジ色固形物(70mg、28.6%収率)として得た。
1H NMR(CDCl
3、500 MHz):δ 7.47(s、2H)、2.67(t、4H、J=7.5Hz)、1.67(m、4H)、1.27(m、36H)、0.89(t、6H、7.0Hz).
13C NMR(CDCl
3、500MHz):δ 152.26、141.99、134.10、134.02、132.75、125.50、113.17、31.97、31.64、29.73、29.70、29.64、29.61、29.47、29.41、29.28、29.10、22.71、14.18.m.p.:60〜61℃.
【0118】
実施例1K:5−シアノ−2,1,3−ベンゾチアジアゾールの調製
段階1:5−ブロモ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール
【化56】
ジクロロメタン(160mL)中の4−ブロモベンゼン−1,2−ジアミン(5.236g、28.0mmol)およびヒューニッヒ塩基(19.5mL、112mmol)の溶液に、SOCl
2(4.08mL、56mmol)を室温で滴下した。得られた反応混合物を一晩にわたって加熱還流した。次に反応混合物を室温に冷却し、pH=2になるまで10%HClでクエンチした。得られた混合物をジクロロメタン(200mL×4)で抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)によって精製して、5−ブロモベンゾ[1,2,5]チアジアゾールを褐色固形物として得、これを次のステップで直接使用した。
1H NMR(CDCl
3 500MHz):δ:8.21(d、1H、J=1.5Hz)、7.87(d、1H、J=8.5Hz)、7.69(dd、1H、J=8.5、1.5Hz)。
【0119】
段階2:5−シアノ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール
【化57】
段階1で得た5−ブロモベンゾ[1,2,5]チアジアゾールを窒素下で無水DMF(160mL)に溶解させた。次に、CuCN(7.27g、81mmol)を添加し、混合物を150℃に一晩にわたって加熱した。冷却後、濃HCl(7mL)および水(40mL)中のFeCl
3(19.7g)の溶液を滴下し、混合物を70℃で30分間撹拌した。DCM(200ml×2)で抽出後、1つにまとめた有機相をHCl(6M、100mL×3)、水(100mL)、およびブライン(100mL)で抽出し、MgSO
4で乾燥させた。濃縮して褐色固形物が得られ、これを、DCMを溶離剤として使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した。最後に、白色固形物が得られた(2.95g、2段階で65%収率)。
1H NMR(CDCl
3 500 MHz):δ:8.48(d、1H、J=1.5Hz)、8.16(d、1H、J=9.0Hz)、7.75(dd、1H、J=9.0、1.5Hz)。
【0120】
実施例1L:4,8−ビス−[5−(2−ヘキシル−デシル)−チオフェン−2−イル]−2,6−ビス−トリメチルスタンナニル−1,5−ジチア−s−インダセンの調製
段階1:4,8−ビス−[5−(2−ヘキシル−デシル)−チオフェン−2−イル]−1,5−ジチア−s−インダセン
【化58】
2−(2−ヘキシル−デシル)−チオフェン(7.12g、0.013mol)を500mLのフラスコに添加した。系の減圧およびアルゴンの再充填を3回行った後、250mLの無水THFを添加した。系を0℃に30分間冷却した後、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、0.022mol、8.8mL)を滴下した。得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した後、アルゴン気流中で1,5−ジチア−s−インダセン−4,8−ジオン(2.2g、0.01mol)を添加した。混合物を60℃で2時間加熱した後、室温に冷却した。150mLの30%HCl中のSnCl
2(9.5g)の溶液を反応系にゆっくり添加した。混合物を60℃でさらに3時間加熱した後、室温に冷却した。ヘキサン(500mL)を添加し、白色固形物が観察されなくなるまで混合物を飽和Na
2CO
3溶液で洗浄し、次にMgSO
4で乾燥させた。溶媒を除去した後、ヘキサンを溶離剤として使用するクロマトグラフィーで精製することによって、最終生成物(5.0g、62.2%収率)を得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz):δ 7.67(d、2H、J=5.5Hz)、δ 7.48(d、2H、J=5.5Hz)、δ 7.32(d、2H、J=3.5Hz)、δ 6.91(d、2H、J=3.5Hz)、δ 2.88(d、4H、J=6.5Hz)、δ 1.76(s、2H)、δ 1.38〜1.32(m、48H)、δ 0.91(m、12H)。
【0121】
段階2:4,8−ビス−[5−(2−ヘキシル−デシル)−チオフェン−2−イル]−2,6−ビス−トリメチルスタンナニル−1,5−ジチア−s−インダセン
【化59】
4,8−ビス−[5−(2−ヘキシル−デシル)−チオフェン−2−イル]−1,5−ジチア−s−インダセン(2.06g、2.56mmol)を200mLのフラスコに添加した。系の減圧およびアルゴンの再充填を3回行った後、80mLの無水THFを注入した。混合物を−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、2.3mL、5.6mmol)を添加した。混合物を−78℃で30分間撹拌し、次に室温でさらに1時間攪拌した。系を再び−78℃に冷却し、塩化トリメチルスズ(0.5g、2.5mmol)を数回に分けて加えた。室温で一晩にわたって撹拌を続けた。ヘキサン(200mL)を添加し、有機層を150mLの水で洗浄した。水層を100mLのヘキサンで2回抽出した。1つにまとめた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させた。真空下で溶媒を除去し、一晩真空乾燥した後に、黄色液体(2.2g、76.0%収率)を最終生成物として得た。
1H NMR(CDCl
3、500MHz):δ 7.57(s、2H)、δ 7.21(d、2H、J=3.0Hz)、δ 6.78(d、2H、J=3.5Hz)、δ 2.76(d、4H、J=6.5Hz)、δ 1.62(s、2H)、δ 1.26〜1.19(m、48H)、δ 0.76(m、12H)、δ 0.29(m、18H)。
【0122】
実施例2−ポリマー合成
実施例2A:ポリマー1Aの調製
【化60】
4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(20.77mg、0.025mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(12.35mg、0.025mmol)、4,8−ビス−(2−ヘキシル−デシルオキシ)−2,6−ビス−トリメチルスタンナニル−ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(52.3mg、0.055mmol)、Pd
2(dba)
3(1.83mg、2.0μmol)、およびP(o−Tol)
3(2.43mg、8.0μmol)を50mLのフラスコ中で混合した。系にアルゴンをパージした後、10mLの無水クロロベンゼンを添加した。反応混合物を130℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、ポリマーをメタノールから沈殿させ、メタノール、酢酸エチル、およびジクロロメタンを用いるソックスレー抽出を使用してさらに精製した。生成物をクロロホルムで抽出し、溶媒を除去し真空乾燥した後に秤量すると16.0mg(27.5%収率)であった。
【0123】
実施例2B:ポリマー1Bの調製
【化61】
4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(24.92mg、0.03mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(9.88mg、0.02mmol)、4,8−ビス−(2−ヘキシル−デシル)−2,6−ビス−トリメチルスタンナニル−ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(52.3mg、0.055mmol)、Pd
2(dba)
3(1.83mg、2.0μmol)、およびP(o−Tol)
3(2.43mg、8.0μmol)を50mLのフラスコ中で混合した。系にアルゴンをパージした後、10mLの無水クロロベンゼンを添加した。反応混合物を131℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、ポリマーを150mlのメタノールから沈殿させ、メタノール、アセトン、ヘキサン、酢酸エチル、およびジクロロメタンを用いるソックスレー抽出によってさらに精製した。生成物をクロロホルムで抽出し、溶媒を除去し真空乾燥した後に秤量すると38.0mg(64.0%収率)であった。
【0124】
実施例2C:ポリマー1Cの調製
【化62】
4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(29.08mg、0.035mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(7.413mg、0.015mmol)、4,8−ビス−(2−ヘキシル−デシルオキシ)−2,6−ビス−トリメチルスタンナニル−ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(52.3mg、0.055mmol)、Pd
2(dba)
3(1.83mg、2.0μmol)、およびP(o−Tol)
3(2.43mg、8.0μmol)を50mLのフラスコ中で混合した。系にアルゴンをパージした後、10mLの無水クロロベンゼンを添加した。反応混合物を135℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、ポリマーをメタノールから沈殿させ、メタノール、酢酸エチル、ジクロロメタンを用いるソックスレー抽出を使用してさらに精製した。生成物をクロロホルムで抽出し、溶媒を除去し真空乾燥した後に秤量すると48.0mg(77.5%収率)であった。
【0125】
実施例2D:ポリマー1Dの調製
【化63】
4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(33.23mg、0.04mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(4.94mg、0.01mmol)、4,8−ビス−(2−ヘキシル−デシルオキシ)−2,6−ビス−トリメチルスタンナニル−ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(52.3mg、0.055mmol)、Pd
2(dba)
3(1.83mg、2.0μmol)、およびP(o−Tol)
3(2.43mg、8.0μmol)を50mLのフラスコ中で混合した。系にアルゴンをパージした後、10mLの無水クロロベンゼンを添加した。反応混合物を135℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、ポリマーをメタノールから沈殿させ、メタノール、アセトン、ヘキサン、酢酸エチル、およびジクロロメタンを用いるソックスレー抽出を使用してさらに精製した。生成物をクロロホルムで抽出し、溶媒を除去し真空乾燥した後に秤量すると36.0mg(60%収率)であった。
【0126】
実施例2E:ポリマー2の調製
【化64】
10mLのマイクロ波管で、3,3’−(ビス(2−エチルヘキシル))シリレン−5,5’−ビス(トリメチルスタンニル)−2,2’−ビチオフェン(64.4mg、88.4μmol)、4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(29.1mg、88.2μmol)、Pd
2(dba)
3(4.0mg、5mol%)、およびトリ(o−トリル)ホスフィン(5.4mg、20mol%)を、無水トルエン(2mL)中でアルゴン下にて混合した。次に、CEM Discover Microwave反応器によって、管を180℃に30分間加熱し、この温度を270分間維持した。冷却後、これをMeOH(50mL)に注ぎ、濾過し、MeOH、ヘキサン、クロロホルム、およびクロロベンゼンを連続して用いてソックスレー抽出した。クロロホルム抽出物をMeOH(50mL)に注ぎ、固形物を収集して、栗色固形物(18mg、収率35%)を得、一方クロロベンゼン抽出物をMeOH(50mL)に注いで、別の栗色固形物(7mg、14%収率)を得た。
【0127】
実施例2F:ポリマー3の調製
【化65】
無水クロロベンゼン(10mL)中の、試薬の4,8−ビス−(2−ブチルオクチルオキシ)−2,6−ビス−トリメチルスタンナニル−ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(70mg、0.08mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(33.87mg、0.04mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(31.45mg、0.04mmol)、Pd
2(dba)
3(2.9mg、0.0032mmol)、およびP(o−トリル)
3(3.85mg、0.0127mmol)を、窒素下にて封止したフラスコ中で135℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、暗紫色の粘稠反応混合物をメタノール(100mL)に注いだ。最終的に沈殿したポリマーを真空濾過によって収集し、真空オーブン中で乾燥させて、ポリマーを黒色固形物(83.3mg、87%収率)として得た。
【0128】
実施例2G:ポリマー4の調製
【化66】
10mLのマイクロ波管で、3,3’−(ビス(2−エチルヘキシル))シリレン−5,5’−ビス(トリメチルスタンニル)−2,2’−ビチオフェン(72.2mg、99.1μmol)、4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(16.3mg、49.5μmol)、4,7−ジブロモ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(14.6mg、49.5μmol)、Pd
2(dba)
3(4.0mg、5mol%)、およびトリ(o−トリル)ホスフィン(5.4mg、20mol%)を無水トルエン(2mL)中でアルゴン下にて混合した。次に、CEM Discover Microwave反応器によって、管を140℃で2分間、160℃で2分間、次に180℃で120分間維持した。冷却後、これをMeOH(30mL)に注ぎ、濾過した。真空乾燥後、黒色固形物を収集した(47.3mg、84%収率)。
【0129】
実施例2H:ポリマー5の調製
【化67】
10mLのマイクロ波管で、3,3’−(ビス(2−エチルヘキシル))シリレン−5,5’−ビス(トリメチルスタンニル)−2,2’−ビチオフェン(36.8mg、50.5μmol)、4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(33.3mg、101μmol)、4,8−ビス(2−ブチルオクチルオキシ)−2,6−ビス(トリメチルスタンニル)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(44.7mg、50.5μmol)、Pd
2(dba)
3(4.6mg、5mol%)、およびトリ(o−トリル)ホスフィン(6.1mg、20mol%)を無水トルエン(2.5mL)中でアルゴン下にて混合した。次に、CEM Discover Microwave反応器によって、管を140℃で2分間、160℃で2分間、次に180℃で120分間維持した。冷却後、これをMeOH(30mL)に注ぎ、濾過した。真空乾燥後、栗色固形物を収集した(62.4mg、94%収率)。
【0130】
実施例2I:ポリマー6Aの調製
【化68】
4,8−ビス[(2−ヘキシルデシル)オキシ]−2,6−ビス(1,1,1−トリメチル−スタンナニル)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(110mg、0.110mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(27.18mg、0.0552mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(43.93mg、0.053mmol)、Pd
2dba
3(4.04mg、0.00441mmol)、およびP(o−tol)
3(10.75mg、0.0353mmol)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥クロロベンゼン(10mL)を注入し、反応物を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、フラスコの内容物をメタノール(100mL)に注いだ。沈殿物を濾過によって収集し、固形物を、メタノールで3時間、酢酸エチルで3時間、次に、ジクロロメタンで18時間抽出した。最後に、ポリマーをクロロホルムに抽出した。クロロホルム溶液をメタノールに注ぎ、沈殿物を再び濾過によって収集し、真空乾燥して、ポリマー(94mg、72%収率)を得た。
【0131】
実施例2J:ポリマー6Bの調製
【化69】
4,8−ビス[(2−ヘキシルデシル)オキシ]−2,6−ビス(1,1,1−トリメチル−スタンナニル)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(104.66mg、0.105mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(27.10mg、0.055mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(37.32mg、0.045mmol)、Pd
2dba
3(3.66mg、0.0042mmol)、およびP(o−tol)
3(9.76mg、0.0336mmol)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥クロロベンゼン(20mL)を注入し、反応物を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、フラスコの内容物をメタノール(100mL)に注いだ。沈殿物を濾過によって収集し、固形物を、メタノールで3時間、酢酸エチルで3時間、次に、ジクロロメタンで18時間抽出した。最後に、ポリマーをクロロホルムに抽出した。クロロホルム溶液をメタノールに注ぎ、沈殿物を再び濾過によって収集し、次に真空乾燥して、ポリマー(102mg、86.4%収率)を得た。
【0132】
実施例2K:ポリマー6Cの調製
【化70】
4,8−ビス[(2−ヘキシルデシル)オキシ]−2,6−ビス(1,1,1−トリメチル−スタンナニル)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(104.66mg、0.105mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(29.56mg、0.06mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(33.17mg、0.04mmol)、Pd
2dba
3(3.66mg、0.0042mmol)、およびP(o−tol)
3(9.76mg、0.0336mmol)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥クロロベンゼン(20mL)を注入し、反応を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、フラスコの内容物をメタノール(100mL)に注いだ。沈殿物を濾過によって収集し、固形物を、メタノールで3時間、酢酸エチルで3時間、次に、ジクロロメタンで18時間抽出した。最後に、ポリマーをクロロベンゼンに抽出した。クロロベンゼン溶液をメタノールに注ぎ、沈殿物を再び濾過によって収集し、次に真空乾燥して、ポリマー(81.7mg、76.3%収率)を得た。
【0133】
実施例2L:ポリマー7の調製
【化71】
無水クロロベンゼン(10mL)中の、試薬の4,8−ビス−(2−ブチルオクチルオキシ)−2,6−ビス−トリメチルスタンナニル−ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(60.0mg、0.068mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5,6−ジクロロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(29.3mg、0.034mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(26.9mg、0.034mmol)、Pd
2(dba)
3(2.5mg、0.0027mmol)、およびP(o−トリル)
3(3.3mg、0.011mmol)を、窒素下にて封止したフラスコ中で135℃で16時間加熱した。室温に冷却後、暗紫色の粘稠反応混合物をメタノール(100mL)に注いだ。最終的に沈殿したポリマーを真空濾過によって収集し、真空オーブン中で乾燥させて、ポリマーを黒色固形物(78mg、93.8%収率)として得た。
【0134】
実施例2M:ポリマー8の調製
【化72】
丸底フラスコで、9−(1−オクチル−ノニル)−2,7−ビス−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−9H−カルバゾール(65.8mg、0.1mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−5,6−ジフルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(9.9mg、0.02mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(63.6mg、0.08mmol)、水酸化テトラエチルアンモニウム溶液(H
2O中20%)(0.6mL)、Pd
2(dba)
3(4.6mg、5mol%)、およびトリ(o−トリル)ホスフィン(6.1mg、20mol%)を無水トルエン(4mL)中でアルゴン下にて混合した。次に、混合物を95℃で29時間撹拌した。冷却後、これをMeOH(30mL)に注ぎ、濾過した。真空乾燥後、赤褐色固形物を収集した(98mg、定量的収率)。
【0135】
実施例2N:ポリマー9の調製
【化73】
4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−5−フルオロ−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(20.32mg、0.025mmol)、4,7−ビス−(5−ブロモ−4−ドデシル−チオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(19.87mg、0.025mmol)、4,8−ビス−(2−ブチル−オクチル)−2,6−ビス−トリメチルスタンナニル−ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(44.23mg、0.050mmol)、Pd
2(dba)
3(1.83mg、2.0μmol)、およびP(o−Tol)
3(2.43mg、8.0μmol)を50mLのフラスコ中で混合した。系にアルゴンをパージした後、10mLの無水クロロベンゼンを添加した。反応混合物を132℃で22時間加熱した。室温に冷却した後、ポリマーをメタノールから沈殿させ、メタノール、酢酸エチル、ヘキサン、およびジクロロメタンを用いるソックスレー抽出によってさらに精製した。生成物をジクロロメタンで抽出し、溶媒を除去して真空乾燥した後、秤量すると43mg(71.6%収率)であった。
【0136】
実施例2O:ポリマー10Aの調製
【化74】
4,8−ビス[(2−ヘキシルデシル)オキシ]−2,6−ビス(1,1,1−トリメチル−スタンナニル)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(104.66mg、0.105mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(27.10mg、0.055mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(37.32mg、0.045mmol)、Pd
2dba
3(3.66mg、0.0042mmol)、およびP(o−tol)
3(9.76mg、0.0336mmol)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥クロロベンゼン(20mL)を注入し、反応物を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、フラスコの内容物をメタノール(100mL)に注いだ。沈殿物を濾過によって収集し、固形物を、メタノールで3時間、酢酸エチルで3時間、次に、ジクロロメタンで18時間抽出した。最後に、ポリマーをクロロホルムに抽出した。クロロホルム溶液をメタノールに注ぎ、沈殿物を再び濾過によって収集し、次に真空乾燥して、ポリマー(102mg、86.4%収率)を得た。
【0137】
実施例2P:ポリマー10Bの調製
【化75】
4,8−ビス[(2−ヘキシルデシル)オキシ]−2,6−ビス(1,1,1−トリメチル−スタンナニル)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(104.66mg、0.105mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(27.10mg、0.055mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(37.32mg、0.045mmol)、Pd
2dba
3(3.66mg、0.0042mmol)、およびP(o−tol)
3(9.76mg、0.0336mmol)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥クロロベンゼン(20mL)を注入し、反応物を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、フラスコの内容物をメタノール(100mL)に注いだ。沈殿物を濾過によって収集し、固形物を、メタノールで3時間、酢酸エチルで3時間、次にジクロロメタンで18時間抽出した。最後に、ポリマーをクロロホルムに抽出した。クロロホルム溶液をメタノールに注ぎ、沈殿物を再び濾過によって収集し、次に真空乾燥して、ポリマー(102mg、86.4%収率)を得た。
【0138】
実施例2Q:ポリマー10Cの調製
【化76】
4,8−ビス[(2−ヘキシルデシル)オキシ]−2,6−ビス(1,1,1−トリメチル−スタンナニル)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(104.66mg、0.105mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(34.49mg、0.07mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(24.88mg、0.03mmol)、Pd
2dba
3(3.66mg、0.0042mmol)、およびP(o−tol)
3(4.86mg、0.0336mmol)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥クロロベンゼン(20mL)を注入し、反応物を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、フラスコの内容物をメタノール(100mL)に注いだ。沈殿物を濾過によって収集し、固形物を、メタノールで3時間、酢酸エチルで3時間、次にジクロロメタンで18時間抽出した。最後に、ポリマーをクロロホルムに抽出した。クロロホルム溶液をメタノールに注ぎ、沈殿物を再び濾過によって収集し、次に真空乾燥して、ポリマー(70.0mg、61.3%収率)を得た。
【0139】
実施例2R:ポリマー11の調製
【化77】
4,8−ビス[(2−ヘキシルデシル)オキシ]−2,6−ビス(1,1,1−トリメチル−スタンナニル)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(104.66mg、0.105mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(24.71mg、0.050mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(41.54mg、0.050mmol)、Pd
2dba
3(3.66mg、0.0042mmol)、およびP(o−tol)
3(9.76mg、0.0336mmol)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥クロロベンゼン(20mL)を注入し、反応物を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、フラスコの内容物をメタノール(100mL)に注いだ。沈殿物を濾過によって収集し、固形物を、メタノールで3時間、酢酸エチルで3時間、次にジクロロメタンで18時間抽出した。最後に、ポリマーをクロロホルムに抽出した。クロロホルム溶液をメタノールに注ぎ、沈殿物を再び濾過によって収集し、次に真空乾燥して、ポリマー(52mg、39.5%収率)を得た。
【0140】
実施例2S:ポリマー12の調製
【化78】
7,7−ビス−(2−エチル−ヘキシル)−2,5−ビス−トリメチルスタンナニル−7H−3,4−ジチア−7−シラーシクロペンタ[a]ペンタレン(83.6mg、0.112mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(29.00mg、0.059mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5−クロロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(39.93mg、0.048mmol)、Pd
2dba
3(3.92mg)、およびP(o−tol)
3(5.20mg)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥クロロベンゼン(20mL)を注入し、反応物を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、フラスコの内容物をメタノール(100mL)に注いだ。沈殿物を濾過によって収集し、固形物を、メタノールで3時間、酢酸エチルで3時間、次にジクロロメタンで18時間抽出した。最後に、ポリマーをクロロホルムに抽出した。クロロホルム溶液をメタノールに注ぎ、沈殿物を再び濾過によって収集し、次に真空乾燥して、ポリマー(75mg、72.8%)を得た。
【0141】
実施例2T:ポリマー13の調製
【化79】
7,7−ビス−(2−エチル−ヘキシル)−2,5−ビス−トリメチルスタンナニル−7H−3,4−ジチア−7−シラーシクロペンタ[a]ペンタレン(59.55mg、0.08mmol)、4,7−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(19.8mg、0.04mmol)、)、4,7−ビス(5−ブロモ−4−ドデシル−2−チエニル)−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(33.2mg、0.04mmol)、Pd
2dba
3(2.93mg)、およびP(o−tol)
3(3.89mg)をシュレンクフラスコに入れた。フラスコの脱気およびアルゴンの再充填を3回行った。乾燥クロロベンゼン(16mL)を注入し、反応物を130℃に18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、フラスコの内容物をメタノール(100mL)に注いだ。沈殿物を濾過によって収集し、固形物を、メタノールで3時間、酢酸エチルで3時間、次にジクロロメタンで18時間抽出した。最後に、ポリマーをクロロホルムに抽出した。クロロホルム溶液をメタノールに注ぎ、沈殿物を再び濾過によって収集し、真空乾燥して、ポリマー(38mg、51.6%)を得た。
【0142】
実施例3−デバイス製造および特性決定
本教示による共役ポリマーを組み込んでいる光起電性デバイスを製造し、特性決定した。デバイス製造の前に、パターン化ITO被覆ガラス基板を、洗浄剤、脱イオン水、アセトンおよびイソプロピルアルコール中での順次超音波処理に続き、40分間のUV−オゾン処理によって清浄にした。約40nmの厚さのPEDOT:PSS層を、水溶液(HC
Stark,Baytron AI 4083)から、ITO被覆ガラス基板にスピンコーティングし、次に、空気中において150℃で30分間焼き付けした。C60−PCBM(Nano−Cから購入)および本教示によるポリマーとの両方を含む溶液を、種々の溶媒および種々のポリマー:フラーレン比率で調製した。ポリマー/PCBM溶液を、PEDOT:PSS層の上部にスピンコーティングした。種々の層厚さを試験した。デバイス製造を完了するために、弗化リチウム(LiF)の薄層(約0.6nm)およびアルミニウム(約100nm)の薄層を、約10
−6トルの真空下で、連続的に熱蒸着させた。デバイスの活性面積は約0.093cm
2であった。次に、デバイスを、グローブボックス中で、EPO−TEK OG112−6 UV硬化性エポキシ(Epoxy Technology)を使用してカバーガラスでカプセル化した。
【0143】
サンプルデバイスの光起電力特性を、空気中で試験した。電流−電圧((J−V)曲線は、Keithley 2400ソース−メジャーユニットを使用して得た。光電流は、エアマス1.5グローバルフィルターを有するキセノンランプに基づくソーラーシミュレーター(Newport 91160A 300W Class−A Solar Simulator、2インチ×2インチ 均一ビーム)を使用して、シミュレートAM1.5G照射(100mWcm
−2)下で測定した。光強度は、カラーフィルターを有するNREL校正シリコンフォトダイオードを使用して設定した。外部量子効率は、Newport QEセットアップを使用して測定した。モノクロメーター(Newport,Cornerstone 260)を通過するキセノンランプ(300W)からの入射光は、セルの活性領域に焦点を合わせた。出力電流は、電流前置増幅器(Newport,70710QE)およびロックイン増幅器(Newport,70105 Dual channel Merlin)を使用して測定した。校正シリコンダイオード(Newport 70356)を、基準として使用した。
【0144】
結果を以下の表1に報告する。
【0145】
【表1】
【0146】
本教示は、その趣旨または本質的特性から逸脱せずに、他の特定形態の実施形態を包含する。従って、前記の実施形態は、あらゆる局面において、本明細書に記載されている本教示を限定するものではなく、例示するものとみなすべきである。従って、本発明の範囲は、前記の説明によるのではなく付随の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と同等の意味および範囲に含まれる全ての変更は、本発明の範囲に含まれるものとする。