特許第5725981号(P5725981)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5725981医用画像表示装置及びX線コンピュータ断層撮影装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5725981
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】医用画像表示装置及びX線コンピュータ断層撮影装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20150507BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20150507BHJP
【FI】
   A61B5/00 D
   A61B6/03 360M
   A61B6/03 360D
【請求項の数】28
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-127481(P2011-127481)
(22)【出願日】2011年6月7日
(65)【公開番号】特開2012-20115(P2012-20115A)
(43)【公開日】2012年2月2日
【審査請求日】2014年4月11日
(31)【優先権主張番号】特願2010-137733(P2010-137733)
(32)【優先日】2010年6月16日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】東芝メディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100159651
【弁理士】
【氏名又は名称】高倉 成男
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】塚越 伸介
【審査官】 南川 泰裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−149684(JP,A)
【文献】 特開2001−242253(JP,A)
【文献】 特開2009−142388(JP,A)
【文献】 特開2005−277733(JP,A)
【文献】 特開2004−073490(JP,A)
【文献】 特開2008−161675(JP,A)
【文献】 特開2009−011863(JP,A)
【文献】 特開2008−253568(JP,A)
【文献】 特開2009−172287(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00−1/32
A61B 5/00、5/055
A61B 6/00−6/14
A61B 8/00−8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
時間軸に沿って一定の撮影フレームレートで連続的に撮影された一連の医用画像を記憶する記憶部と、
前記一連の医用画像に基づいて、関心領域に関する画素値時間変化を作成する時間変化作成部と、
前記画素値時間変化に基づいて、前記一連の医用画像の時間軸における一部について、予め設定された第1の表示フレームレートを前記撮影フレームレートと異なる第2の表示フレームレートに変換する変換処理を実行するフレームレート変換処理部と、
前記一連の医用画像の時間軸における一部を、前記第2の表示フレームレートで表示する表示部と、
を具備する医用画像表示装置。
【請求項2】
前記撮影フレームレートは、前記第2の表示フレームレートよりも高いフレームレートである請求項1記載の医用画像表示装置。
【請求項3】
前記変換処理により、前記一連の医用画像を構成するフレームの総数が減少される請求項1記載の医用画像表示装置。
【請求項4】
前記変換処理は、単位期間ごとにその期間に含まれる複数の医用画像から1または所定枚数の医用画像を表示対象画像として抽出する間引き処理、または前記単位期間ごとにその期間に含まれる複数の医用画像の加算平均画像を表示対象画像として生成する処理である請求項1記載の医用画像表示装置。
【請求項5】
前記一連の医用画像の再生表示が操作者により指定された時間枠に収まるように、前記第1の表示フレームレート及び第2の表示フレームレートの組み合わせを決定する表示フレームレート決定部をさらに備える請求項1記載の医用画像表示装置。
【請求項6】
前記表示フレームレート決定部は、操作者により指定された関心期間の表示フレームレートが前記関心期間以外の期間の表示フレームレートよりもくなるように前記第1の表示フレームレート及び第2の表示フレームレートの組み合わせを決定する請求項5記載の医用画像表示装置。
【請求項7】
前記画素値時間変化に基づいて関心期間を特定する関心期間特定部と、
前記関心期間の表示フレームレートが前記関心期間以外の期間の表示フレームレートよりもくなるように前記第2の表示フレームレートを決定する表示フレームレート決定部をさらに備える請求項1記載の医用画像表示装置。
【請求項8】
前記医用画像上に前記関心領域を操作者が指定するための操作部をさらに備える請求項7記載の医用画像表示装置。
【請求項9】
前記画素値時間変化は、画素値頻度分布上での、中央値の時間変化、最高頻度を示す画素値の時間変化、最大値の時間変化、最小値の時間変化及び平均値の時間変化の少なくともいずれかである請求項7記載の医用画像表示装置。
【請求項10】
前記画素値時間変化は、複数の所定部位領域間の距離に関する時間変化である請求項7記載の医用画像表示装置。
【請求項11】
前記複数の所定部位領域は、複数の骨領域である請求項10記載の医用画像表示装置。
【請求項12】
前記関心期間特定部は、前記複数の骨領域間の距離が所定距離よりも接近している期間を前記関心期間と特定とする請求項11記載の医用画像表示装置。
【請求項13】
前記表示部は、前記第1の表示フレームレート及び第2の表示フレームレートの組み合わせ基づいて、表示フレームレートが前記時軸上で変化するように表示する請求項1記載の医用画像表示装置。
【請求項14】
前記変換処理は、前記第2の表示フレームレートを単位期間ごとに設定する請求項1記載の医用画像表示装置。
【請求項15】
被検体に関する投影データを収集するガントリ部と、
前記投影データに基づいて一連の医用画像のデータを再構成する再構成部と、
前記一連の医用画像に基づいて、関心領域に関する画素値時間変化を作成する時間変化作成部と、
前記画素値時間変化に基づいて、前記一連の医用画像の時間軸における一部について、予め設定された第1の表示フレームレートを撮影フレームレートと異なる第2の表示フレームレートに変換する変換処理を実行するフレームレート変換処理部と、
前記一連の医用画像の時間軸における一部を、前記第2の表示フレームレートで表示する表示部と、
を具備するX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項16】
前記撮影フレームレートは、前記第2の表示フレームレートよりも高いフレームレートである請求項15記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項17】
前記変換処理により、前記一連の医用画像を構成するフレームの総数が減少される請求項15記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項18】
前記変換処理は、単位期間ごとにその期間に含まれる複数の医用画像から1または所定枚数の医用画像を表示対象画像として抽出する間引き処理、または前記単位期間ごとにその期間に含まれる複数の医用画像の加算平均画像を表示対象画像として生成する処理である請求項15記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項19】
前記一連の医用画像の再生表示が操作者により指定された時間枠に収まるように、前記第1の表示フレームレート及び第2の表示フレームレートの組み合わせを決定する表示フレームレート決定部をさらに備える請求項15記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項20】
前記表示フレームレート決定部は、操作者により指定された関心期間の表示フレームレートが前記関心期間以外の期間の表示フレームレートよりもくなるように前記第1の表示フレームレート及び第2の表示フレームレートの組み合わせを決定する請求項19記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項21】
前記画素値時間変化に基づいて関心期間を特定する関心期間特定部と、
前記関心期間の表示フレームレートが前記関心期間以外の期間の表示フレームレートよりもくなるように前記第2の表示フレームレートを決定する表示フレームレート決定部をさらに備える請求項15記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項22】
前記医用画像上に前記関心領域を操作者が指定するための操作部をさらに備える請求項21記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項23】
前記画素値時間変化は、画素値頻度分布上での、中央値の時間変化、最高頻度を示す画素値の時間変化、最大値の時間変化、最小値の時間変化及び平均値の時間変化の少なくともいずれかである請求項21記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項24】
前記画素値時間変化は、複数の所定部位領域間の距離に関する時間変化である請求項21記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項25】
前記複数の所定部位領域は、複数の骨領域である請求項24記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項26】
前記関心期間特定部は、前記複数の骨領域間の距離が所定距離よりも接近している期間を前記関心期間と特定とする請求項25記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項27】
前記表示部は、前記第1の表示フレームレート及び第2の表示フレームレートの組み合わせ基づいて、表示フレームレートが前記時軸上で変化するように表示する請求項15記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項28】
前記変換処理は、前記第2の表示フレームレートを単位期間ごとに設定する請求項15記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用画像表示装置及びX線コンピュータ断層撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、3,000フレーム/秒などの超高速撮影により収集された大量の医用画像を表示対象とする医用画像表示装置及びX線コンピュータ断層撮影装置に関する。
【0003】
医用画像撮影は、例えば造影検査で造影剤の流入流出の動態を確認するためのダイナミック撮影では30〜180秒程度を要する。関節の動きを確認するには、5〜10秒程度の撮影を要する。撮影時間が例えば20秒であっても、3,000フレーム/秒などの超高速撮影は、60,000フレームもの大量の医用画像を発生させる。
【0004】
周知の通り、人間の目で認識できる速度は、30フレーム/秒程度と言われている。超高速撮影で収集した60,000フレームもの大量の医用画像を、当該表示フレームレート(30フレーム/秒)で表示すると、30分以上もの時間を要する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
目的は、超高速撮影で収集した医用画像の読影効率を読影精度を低下させることなく向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば,医用画像表示装置は、時間軸に沿って一定の撮影フレームレートで連続的に撮影された一連の医用画像を記憶する記憶部と、前記一連の医用画像に基づいて、関心領域に関する画素値時間変化を作成する時間変化作成部と、前記画素値時間変化に基づいて、前記一連の医用画像の時間軸における一部について、予め設定された第1の表示フレームレートを前記撮影フレームレートと異なる第2の表示フレームレートに変換する変換処理を実行するフレームレート変換処理部と、前記一連の医用画像の時間軸における一部を、前記第2の表示フレームレートで表示する表示部と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は本発明の実施形態に係る画像表示装置の構成を示す図である。
図2図2は本実施形態における撮影フレームレートを示す図である。
図3図3は本実施形態における低速度再生(1/100倍速)を示す図である。
図4図4は本実施形態における低速度再生(1/10倍速)を示す図である。
図5図5は本実施形態における等速度再生を示す図である。
図6図6は本実施形態における高速度再生(2倍速)を示す図である。
図7図7は本実施形態における高速度再生(4倍速)を示す図である。
図8図8は本実施形態における低速度再生(1/50倍速)を示す図である。
図9図9は本実施形態における表示フレームレート増加を伴う等速度再生を示す図である。
図10図10は本実施形態における表示フレームレート増加を伴う高速度再生(4倍速)を示す図である。
図11図11は本実施形態における表示フレームレート増加を伴う高速度再生(8倍速)を示す図である。
図12図12は本実施形態における関心領域(ROI)を設定するための画像選択画面を示す図である。
図13図13図12で選択された画像上に設定された関心領域を示す図である。
図14図14図13の関心領域に関する画素値(造影濃度)の時間変化とその時間変化に基づいて特定した関心期間とを示す図である。
図15図15図14の関心期間とそれ以外の期間それぞれの再生速度を示す図である。
図16図16図13の関心領域に関する画素値(造影濃度)の時間変化とその時間変化に基づいて特定した関心期間とを示す図である。
図17図17図16の関心期間とそれ以外の期間それぞれの再生速度を示す図である。
図18図18は本実施形態において関心期間の他の決定規則の概念を示す図である。
図19図19図18の規則により決定された関心期間を示す図である。
図20図20は本実施形態による間引き率の経時的変化の一例を示す図である。
図21図21は本実施形態による間引き率の経時的変化の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
医用画像表示装置は、一連の医用画像に対して間引き処理を施す間引き処理部と、間引き処理を施された一連の医用画像を動画として表示する表示部と、間引き処理による間引き率が時間軸上で変化するように間引き処理部を制御する制御部とを具備する。
【0009】
撮影フレームレートは、X線診断装置などの医用画像撮影装置により1秒間に発生されるフレームの数をいい、オリジナルフレームレートともいう。表示フレームレートは、ディスプレイ等を含む表示部により1秒間に切り替えられるフレームの数をいい、表示部の性能に依存する。なお、本実施形態は、間引き処理を適用する。間引き処理により、一連の医用画像を構成するフレームの総数が減少される。つまり間引き処理は、一連の医用画像のフレームレートを減少させる処理、換言すると一連の医用画像に関するフレーム間隔を拡大する処理である。具体的には、単位期間、典型的には1秒ごとにその期間に含まれる複数の医用画像から1または所定枚数の医用画像を表示対象画像として抽出し、それ以外の医用画像は表示対象から除外する処理と、単位期間ごとにその期間に含まれる複数の医用画像の加算平均画像を表示対象画像として生成する処理とのいずれかの処理である。
【0010】
間引き率は、(N−n)/Nとして定義される。Nは単位期間、典型的には1秒間に撮影されたオリジナルの一連の医用画像のフレーム数である。以下の説明ではNは6,000である。nは当該オリジナルのフレーム数Nの一連の画像をソースとして、間引き処理により、表示部に表示するために発生される表示対象画像のフレーム数である。
【0011】
本実施形態の特徴は、図20図21に示すように、オリジナルの一連の医用画像に対して、単位期間毎に間引き率を個々に設定可能な点にある。本実施形態は、間引き率が時間軸上で変化するように間引き処理を適用することを特徴とする。図20図21の例では、一連の医用画像は、表示フレームレート(30フレーム/秒)よりも高い撮影フレームレート(3,000フレーム/秒)で発生される。間引き率が99%、つまり単位時間、典型的には1秒内の3,000フレームから、2,970フレームを除外し、等間隔の30フレームを表示対象画像として抽出して、30フレーム/秒の表示フレームレートで表示するとき、撮影対象の動きが撮影時の時間スケールと同じ時間スケールで再現される。一方、間引き率が0%、つまり単位時間、典型的には1秒内の3,000フレームのすべてを表示対象画像として、30フレーム/秒の表示フレームレートで表示するとき、撮影対象の動きが撮影時の時間スケールの100倍の時間スケールでスローに再生される。図20の例では、時刻tmから時刻tm+1までの期間の間引き率が0%に設定され、他の期間は間引き率が99%される。読影者は、診断にとって重要度の高い期間に間引き率0%を設定し、重要度の低い期間に間引き率99%を設定することにより、読影作業を効率化できる。図21に示すように、間引き率のバリエーションは任意に増加されることができる。
【0012】
以下、本実施形態を詳細に説明する。
【0013】
図1に示すように、本実施形態による医用画像表示装置は、インタフェース部11を介して外部の超高速撮影対応のX線診断装置21、磁気共鳴診断装置(MRI)22等の画像発生装置および画像保管通信システム(PACS)23に接続される。これらX線診断装置21及び磁気共鳴診断装置22は、図2に示すように例えば3,000フレーム/秒という一定のフレームレートで撮影を繰り返して、動画を構成する一連の医用画像を発生する超高速動画撮影機能を装備している。医用画像は典型的には2次元画像であるが、3次元画像であってもよい。医用画像が3次元画像であるとき、当該説明において「フレーム」は「ボリューム」に、「フレームレート」は「ボリュームレート」にそれぞれ読み替えられる。
【0014】
なお、フレームレートとは、単位時間、ここでは1秒当たりのフレーム数として定義される。本実施形態による医用画像表示装置には、これらX線診断装置21及び磁気共鳴診断装置22等の画像発生装置の超高速動画撮影機能のもとで発生された一連の医用画像のデータが、画像発生装置から直接、または画像保管通信システム23を経由して送信される。画像記憶部2は、インタフェース部11を介して受信されたオリジナルの一連の医用画像のデータを記憶するために設けられる。
【0015】
本実施形態による医用画像表示装置は、システム制御部1を制御中枢として、画像記憶部2とインタフェース部11とともに、操作部3、ROI設定部4、TDC作成部5、関心期間設定部6、フレームレート決定部7、フレームレート変換処理部8、再生画像記憶部9、表示部10から構成される。操作部3は、キーボード、マウス等のポインティングデバイスを有する。操作者は操作部3を操作して各種指示を医用画像表示装置に対して入力する。例えば操作部3を介して一連の医用画像の中の特定の一枚(1フレーム)の医用画像が、関心領域指定用画像として選択される。ROI設定部4は、操作部3を介して特定の医用画像上に指定された関心領域(ROI)の位置、形状及び大きさを画像座標系上で表現するために設けられる。
【0016】
TDC作成部5は、一連の医用画像全体を対象として、ROI設定部4で設定された関心領域内の画素値の時間変化(タイムデンシティカーブ(TDC))を作成する。関心領域に複数の画素が含まれるとき、画素値頻度分布上での中央値、最高頻度を示す画素値、最大値、最小値、または平均画素値などの任意の値に関して時間変化が作成される。なお、この時間変化は、後述するように複数の骨領域の間の距離に関する時間変化であってもよい。
【0017】
関心期間設定部6は、TDC作成部5により作成された時間変化に基づいて、一連の医用画像全体にわたる撮影期間に、関心の高い少なくとも一つの部分期間(関心期間)を設定する。なお、関心期間設定部6は、操作部3を介して操作者により指定された期間に従って当該関心期間を設定してもよい。
【0018】
撮影期間の一部を構成する関心期間内の動画は、等速度又は低速度で再生される。撮影期間に含まれる関心期間以外の期間内の動画は、高速度で再生される。等速度再生とは、撮影に要した時間と等価な時間で動画を再生すること、つまり例えば撮影に10秒を要した動画を、撮影時間に等価な10秒の時間で再生することをいう。撮影時間とは、撮影開始時刻から撮影終了時刻までの間の時間の長さを言う。再生時間とは、再生開始時刻から再生終了時刻までの間の時間の長さを言う。
【0019】
低速度再生とは、撮影に要した時間より長い時間で動画を再生すること、つまり例えば撮影に10秒を要した動画を撮影時間より長い20秒の時間で再生することをいう。高速度再生とは、撮影に要した時間より短い時間で動画を再生すること、つまり例えば撮影に10秒を要した動画を撮影時間より短い5秒の時間で再生することをいう。
【0020】
なお、再生速度とは、再生時間に対する撮影時間の割合n(n=撮影時間/再生時間)として定義する。一般的には、再生速度は、「n倍速」と表現される。本実施形態では、低速度再生と高速度再生それぞれに対して複数の再生速度が用意される。再生速度は、フレームレート変換処理部9により設定される間引き率と、表示部10の表示フレームレートとにより決まる。フレームレート変換処理部9は、撮影されたオリジナルの一連の医用画像に対して間引き処理又は平滑化処理を施すことにより、撮影されたオリジナルの一連の医用画像に対し間引き処理を行う。なお、表示部10の表示フレームレートは例えば30フレーム/秒に固定されていても、例えば30フレーム/秒と60フレーム/秒との2種類から選択されることができるものであってもよい。ここでは前者で説明する。
【0021】
本実施形態では、超高速撮影により3000フレーム/秒等の非常に高い撮影フレームレートが採用され、また表示部10の表示フレームレートは30フレーム/秒又は60フレーム/秒であり、これは撮影フレームレートに比べて非常に低い。表示フレームレートが固定されているとき、表示部10に表示される動画の最終的な再生速度は、撮影フレームレートと間引き率により決定される。
【0022】
フレームレート決定部7は、撮影時間の一部期間を構成する少なくとも一つの関心期間と撮影時間の他の部分的期間を構成する期間(低関心期間)とに対して個々に間引き率を割り当てる。上述の通り、フレームレートは単位時間当たりのフレーム数として定義される。関心期間に割り当てられる間引き率は、他の低関心期間に割り当てられる間引き率よりも、小さく設定される。換言すると、関心期間の再生速度は低関心期間の再生速度よりも遅く、低関心期間の再生速度は関心期間の再生速度よりも速く設定される。フレームレート決定部7は、操作部3を介して操作者、典型的には読影者により指定された再生時間枠に動画再生が収まるように、関心期間と低関心期間とに対して異なる間引き率を割り当てる。詳細は後述する。
フレームレート変換部8は、オリジナルの一連の医用画像に対して間引き処理又は平滑化処理を施すことにより、撮影されたオリジナルの一連の医用画像に対し、フレームレート決定部7で決定された、間引き率で間引き処理を行う。間引き処理は、一連の医用画像のフレームレートを減少させる処理であり、具体的には、単位期間、典型的には1秒ごとにその期間に含まれる複数の医用画像から1または所定枚数の医用画像を表示対象画像として抽出し、それ以外の医用画像は表示対象から除外する処理と、単位期間ごとにその期間に含まれる複数の医用画像の加算平均画像を表示対象画像として生成する処理とのいずれかの処理である。ここでは前者として説明する。間引き率とは、単位期間(1秒)に含まれるフレーム数をN、当該期間の表示対象画像のフレームをnとすると、(N−n)/Nとして得られる。
【0023】
再生画像記憶部9は、フレームレート変換部8で変換された再生対象の一連の医用画像のデータを記憶するために設けられる。再生対象の一連の医用画像のフレーム数は、オリジナルの一連の医用画像のフレーム数よりも少ない。また関心期間内の医用画像のフレーム数は、低関心期間内の医用画像のフレーム数よりも多い。
【0024】
再生画像記憶部9に記憶された再生対象の一連の医用画像のデータは、システム制御部1の制御のもとで、表示部10の垂直同期信号に同期して、一定の周期で1フレームずつ順次、表示部10に供給される。
【0025】
図3乃至図7は、表示フレームレートを30フレーム/秒で固定したとき、複数の再生速度を示している。図3に示す最も遅い低速度再生では、撮影したすべてのフレームが表示対象とされる。間引き率は0である。この場合、再生速度は、1/100倍速であり、表示上の臓器等の動きは見掛け上、非常にゆっくり再生される。図4に示す低速度再生では、率は90%に設定される。この場合、再生速度は、1/10倍速であり、表示上の臓器等の動きは見掛け上、ゆっくり再生される。
【0026】
図5に示す等速度再生では、間引き率は99%に設定される。この場合、再生速度は、等速度であり、表示上の臓器等の動きは見掛け上、実際の動きと同じ速度で再生される。
【0027】
図6に示す高速度再生では、間引き率は99.5%に設定される。この場合、再生速度は、2倍速であり、表示上の臓器等の動きは見掛け上、2倍の速度で再生される。図7に示す高速度再生では、間引き率は99.75%に設定される。この場合、再生速度は、4倍速であり、表示上の臓器等の動きは見掛け上、4倍の速度で再生される。
【0028】
図8乃至図11は、表示フレームレートを30フレーム/秒から60フレーム/秒に変更(増加)したときの複数の再生速度に対応する表示フレームレートを示している。図8に示す例では、間引きされない。間引き率は0%である。この場合、再生速度は、1/50倍速であり、表示上の臓器等の動きは見掛け上、図3の例に次いで非常にゆっくり再生される。
【0029】
図9に示す表示フレームレートは、非常に高い60フレーム/秒という表示フレームレートへの変更を伴って、図5に示した例と同じく等速度再生が実現される。間引き率は98%に設定される。
【0030】
図10に示す例では、表示フレームレートは、30フレーム/秒から60フレーム/秒に変更される。図7に示した例と同じく4倍速再生が実現される。しかし、間引き率は99.5%に設定される。
【0031】
図11に示す最も速い高速度再生の表示フレームレートは、8倍速再生が実現される。間引き率は99.75%に設定される。
【0032】
表示部10の表示フレームレートが30フレーム/秒で固定されているときは、システム制御部1は、フレームレート決定部7に対して間引き率の選択肢を図3乃至図7に示した5種類の間引き率に制限することを指示する。
【0033】
表示部10の表示フレームレートが30フレーム/秒と60フレーム/秒とで選択可能であって、操作部10を介して読影者が表示フレームレートを60フレーム/秒に増加することを指定したときは、システム制御部1は、フレームレート決定部7に対して間引き率の選択肢を図8乃至図11に示した4種類の間引き率に制限することを指示する。
【0034】
さらに、表示部10の表示フレームレートが30フレーム/秒と60フレーム/秒とで選択可能であって、操作部10を介して読影者が表示フレームレートを60フレーム/秒に増加することを許可したときは、システム制御部1は、表示フレームレートを30フレーム/秒と60フレーム/秒とのいずれか一方を選択する。再生の全期間にわたって表示フレームレートは固定される。撮影時間に対して読影者が指定した再生時間枠の割合が例えば2倍以上のとき、システム制御部1は、表示フレームレートを30フレーム/秒を選択する。撮影時間に対して読影者が指定した再生時間枠の割合が例えば2倍未満のとき、システム制御部1は、表示フレームレートを60フレーム/秒を選択し、8倍速再生を表示フレームレートの選択肢に加える。
【0035】
次に関心期間の設定例に関して説明する。まず、システム制御部1の制御のもとで、撮影により発生された一連の医用画像の中から時間軸上離散的に所定数の医用画像が選択される。選択された所定数の医用画像は図示しないフレームレート変換処理部においてマトリクスサイズの低減処理に供される。それにより所定数のサムネイル医用画像が発生され、図12に示すように表示部10に一覧で表示される。読影者は操作部3を操作して特定の医用画像を選択する。選択された医用画像は、図13に示すように、表示部10の表示枠全域に、オリジナルのマトリクスサイズ、又はサムネイルよりも高いマトリクスサイズで表示される。読影者は操作部3を操作して、表示された医用画像上の任意の位置に1又は複数の関心領域(ROI)を任意の形状及び大きさで指定する。ここでは2つの関心領域が指定されるものとして説明する。操作部3を介して特定の医用画像上に指定された関心領域(ROI)の位置、形状及び大きさは、画像座標系上での表現でROI設定部4により設定される。
【0036】
TDC作成部5により、撮影された動画を構成する全ての一連の医用画像を対象として、ROI設定部4で設定された関心領域内の画素値の時間変化(TDC)が作成される。関心領域に複数の画素が含まれるとき、典型的には、平均画素値に関する時間変化(TDC)が作成される。作成されたTDCは、表示部10に表示される。
【0037】
図14には、2つの関心領域(ROI.1,ROI.2)に関する2つのTDCを示している。図14の例は造影撮影によるTDCを示している。例えば関心領域に造影剤が急激に流入する期間を関心期間として設定するとき、関心期間設定部6により、TDCの微分値が所定の閾値以上を示す期間が関心期間T1,T2として設定される。なお、表示部10に表示されたTDC上に操作部3を介して操作者により少なくとも一つの関心期間を設定するようにしてもよい。また関心期間設定部6により設定された関心期間T1,T2を操作者が操作部3を介して修正するようにしてもよい。
【0038】
設定された関心期間T1,T2に対して、フレームレート決定部7により、読影者により初期的に設定されている関心期間のための表示フレームレートが割り当てられ、関心期間T1,T2以外の低関心期間に対しても、読影者により初期的に設定されている低関心期間のための間引き率が割り当てられる。例えば関心期間T1,T2に対しては図4に示した1/10倍速の低速度再生が割り当てられ、低関心期間に対しては図6に示した2倍速の高速度再生が割り当てられる。これら初期的な間引き率のもとで計算される総再生時間が、予め指定された再生時間枠内に収まっているときは、これら初期的な間引き率が確定される。計算される総再生時間が、予め指定された再生時間枠を超過しているときは、これら初期的な間引き率は所定の規則に従って変更される。まず、第1順位として、低関心期間のための間引き率が一段階下げられる。この例では、図6に示した2倍速の高速度再生を実現する間引き率が、図7に示した4倍速の高速度再生を実現する間引き率に変更される。変更された間引き率のもとで再計算される総再生時間が、予め指定された再生時間枠内に収まっているときは、当該間引き率が確定される。再計算された総再生時間が、予め指定された再生時間枠を超過しているときは、関心期間T1,T2のための間引き率が一段階下げられる。この例では、図4に示した1/10倍速の低速度再生を実現する間引き率が、図5に示した等速度再生を実現する間引き率に変更される。この変更された間引き率のもとで再計算される総再生時間が、予め指定された再生時間枠内に収まっているときは、当該表示フレームレートが確定される。最終的に総再生時間が、再生時間枠を超過しているときは、当該超過を表す注意メッセージが表示される。読影者が「OK」指示を入力したときは当該間引き率が確定される。読影者が「NG」指示を入力したときは、システム制御部1はTDCを表示し、関心期間T1,T2の短縮化操作、又は再生から除外する一部期間の指定操作を促す。
【0039】
ここでは説明の便宜上、関心期間T1,T2に対しては図4に示した1/10倍速の低速度再生を実現する間引き率が確定され、低関心期間に対しては図6に示した2倍速の高速度再生を実現する間引き率が確定されたものとして説明する。
【0040】
関心期間T1,T2と低関心期間とに対してそれぞれ間引き率が確定されると、確定された間引き率に従ってフレームレート変換部8によりオリジナルの一連の医用画像に対して間引き処理が実行される。関心期間T1,T2に対して確定された間引き率に対応する間引き率に従って、関心期間T1,T2内に撮影された複数の医用画像から時間軸に関して等間隔、ここでは10フレームに1フレームの割合で等間隔に再生対象画像が抽出され、他の医用画像は再生対象から除外、つまり間引かれる。同様に、低関心期間内に撮影された複数の医用画像から時間軸に関して等間隔、ここでは200フレームに1フレームの割合で等間隔に再生対象画像が抽出され、他の医用画像は再生対象から除外、つまり間引かれる。
【0041】
フレームレート変換部8により抽出された一連の再生対象画像は、再生画像記憶部9に一旦記憶され、システム制御部1の制御のもとで、表示部10の垂直同期信号に同期して、一定の周期で1フレームずつ順次、表示部10に供給される。それにより、図15に示すように関心期間ではゆっくり再生され、低関心期間では高速で再生される。このように再生対象とされる一連の医用画像の再生速度は、再生時間軸に関してその関心程度に応じて緩急つけて変動される。
【0042】
この例では、血管等を造影剤で動的に観察する時は、観察したい動脈瘤やAVM等にROIを設定し,そのROIに造影剤が到着するまでは高速再生のもとで造影剤の流れを観察し、ROIに造影剤が流入し、その流入がピークを迎える直前までの期間は血流の動態を詳細に観察することができる。その後は、高速再生のもとで造影剤の流れを観察する。このように超高速撮影で収集した一連の医用画像を、関心の高い重要な動態はゆっくり読影し、それほど関心が高くない動態であっても再生除外するのではなく高速で再生することができる。それにより読影精度の低下を抑制しながら、それとともに読影効率を向上することができる。
【0043】
なお、関心期間は造影剤流入期間とともに、造影剤流出期間にも設定されることがある。この場合、図16に示すように、複数の関心期間がオーバーラップすることがある。図16の例では、第2ROIに関する造影剤流出の関心期間T2−1が、第1ROIに関する造影剤流入の関心期間T1−2に重なる。この場合、関心期間T2−1と関心期間T1−2との両方を含む期間に関心期間T2が設定される。設定された3つの関心期間T1,T2,T3は図17に示すようにゆっくり再生され、低関心期間では高速で再生される。
【0044】
この例では、血管等を造影剤で動的に観察する時は、観察したい動脈瘤やAVM等にROIを設定し,そのROIに造影剤が到着するまでは高速再生のもとで造影剤の流れを観察し、造影剤が入ってくる期間では低速度再生により造影剤の動態を詳細に観察することができる。造影濃度に変化がなくなったら、また高速度再生により時間短縮を図り、そして造影剤が流出する期間では造影剤が流出していく様子を低速度再生により詳細に観察し、さらに造影濃度が関心領域から十分に流出した以後の期間は高速度再生により時間短縮を図ることができる。つまり重要な期間は低速で再生して読影精度を高め、一方、それほど重要でない期間では高速で再生して読影効率を向上する。それほど重要でないと考えられる期間の動画部分は再生対象から除外するのではないので、当該期間に重要な動態があったとしても、それを見逃す危険性を軽減することができる。
【0045】
関心期間の設定方法には、他に様々な方法が考えられる。関節検査では、痛みがあるが、通常撮影では異常はなく、関節を動かしながら撮影し、その動きを動画観察(ある場所で骨と骨が接触したり,関節がズレることを確認し,治療計画する)したいことがある。骨と骨の隙間を調査し、隙間が無くなる期間だけ、ゆっくり表示する。関節の場合、一番隙間が少ない場所は重点的に観察したいので、隙間の距離の時間変化において微分値がマイナスの最大値を示す時期からプラスの最大値を示す時期までの期間は常にゆっくり表示することが必要とされる。
【0046】
例えば、図18図19に示すように、関節観察では、関節部分の2つの骨領域の距離が重要である。特定の医用画像上で設定した2つの骨領域の間の距離が計算され、その時間変化が作成される。2つの骨領域が所定距離よりも接近している期間が関心期間として設定される。つまり、骨どうしが干渉するか狭くなる動きをゆっくり再生し、それ以外の骨どうしがある程度離間している期間は高速で再生する。
【0047】
以上のように、超高速撮影により発生した一連の医用画像を再生するに際して、重要な期間か否かに応じて、時間軸に関して間引き率を変動させて再生速度を変化させる、換言すると時間軸に関して間引き率や平滑化率を変化させることにより、大量の医療画像データを診断効率を向上しながら効率的な観察を実現することができる。
【0048】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0049】
1…システム制御部、2…画像記憶部、3…操作部、4…ROI設定部、5…TDC作成部、6…関心期間設定部、7…フレームレート決定部、8…フレームレート変換処理部、9…再生画像記憶部、10…表示部、11…インタフェース部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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