【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明によれば、駆動手段による薬剤注入又は人体の物質除去を目的とした医療デバイスの統合のためのラッチング及び制御装置が提供され、ラッチング及び制御装置は、支持デバイスに対して操作可能な状態から医療デバイスの少なくとも第1の及び第2の可動部材の動きを制御するのに適合し、ラッチング及び制御装置は:
・支持デバイスに対して遠位位置にバイアスしたドライブトレーン(drive train)、ここでドライブトレーンは、第1の可動部材をラッチするためのケース及びラッチング手段を含み、そして伸長と後退位置間にてケース内で可動であり、そのラッチング位置にバイアスし、ここでケースは、支持デバイスに対して無応力と応力の位置間で可動であり、無応力の位置へバイアスし、ここでラッチング手段をバイアスするための弾性力はケースをバイアスするための弾性力よりも大きく、
・ケースの応力の位置を検出するための検出又はスイッチデバイス、第2の可動部材の少なくとも部分的な動きをケースの動きと連結するための連結手段、及び
・制御デバイスが第1の部材との相互作用によるその後退位置におけるラッチング手段の動き、及び第2の部材との相互作用によるその応力の位置におけるドライブトレーンの動きを決定するために、ドライブトレーンの応力の位置を決定するための機能を含む検出デバイスに機能的に連結されている制御デバイス、
を含んでなる。
【0007】
本発明の例によれば、制御デバイスは、作動条件として第1の又は第2の可動部材の動きによってもたらされるその応力の位置におけるドライブトレーンの動きを検出し、そしてこのケースにおいて、対応する第2の又は第1の部材を操作可能状態に置く機能を含む。本発明のこの実施態様は、薬剤を注入する電気機械医療デバイス内で使用するのに好適な電子制御機構の設計に特に関連することができる。この点で、薬剤カートリッジを該医療デバイスに挿入後、カートリッジを保持するようにドア機構を閉じてラッチする必要がある。また該ドアは、カートリッジホルダとして機能することができ、また閉鎖及びラッチングが必要である。本発明によるラッチング及び制御装置は医療デバイスの状態を追跡可能である。このことは医療デバイス内のカートリッジの存在及び/又はドア状態(閉又は開)の把握を含む。
【0008】
「カートリッジ存在」は、カートリッジが医療デバイスに挿入されているか否かを意味してよく、又はあるいはそれは専用カートリッジ包装の一部として正しいカートリッジが挿入されているか否かを意味してよい。
【0009】
電子作動機構は、特にラッチング及び制御装置を有するドア及びラッチシステムを含む医療デバイスの実施態様により実現することができ、ここでドア及びラッチシステムは浮動ドライブトレーンから物理的に分離され、そして独立したラッチ検出及びバイアスバネを備える。
【0010】
本発明の例によれば、第1の可動部材は医療デバイスのハウジングに連結しているカバーであって、開放状態からスタートするカバーを閉じることにより又は閉鎖状態からスタートするカバーを開けることにより、カバーはラッチング手段と相互作用し、それでラッチング手段がその後退位置に動き、そしてケースはスイッチデバイスによって検出される応力の位置に動く。
【0011】
本発明の更なる例によれば、第1の可動部材は、医療デバイスのハウジングに挿入されるべきカートリッジ又はカートリッジホルダであって、カートリッジ又はカートリッジホルダをハウジングに挿入することにより、カートリッジ又はカートリッジホルダはラッチング手段と相互作用し、それでラッチング手段がその後退位置に動き、そしてケースが検出デバイスによって検出される応力の位置に動く。
【0012】
第2のの可動部材は、作動手段の事前に定義された動きがその応力の位置へケースの動きを引き起こし、それにより検出デバイスが作動手段のトリガ位置を検出するように、その部材がケースの連結手段と相互作用する作動手段であり得る。
【0013】
この点で、作動手段は薬剤の注入又は人体の物質の除去のための医療デバイスを可能にする実現手段であり得る。
【0014】
本発明の例によれば、作動手段は駆動手段である。
【0015】
この点で、駆動手段のトリガ状態は特に、駆動手段が操作可能ではない状態であり得て、ここで検出デバイスが駆動手段のトリガ状態を検出するように、検出デバイスは駆動手段に連結される。医療デバイスは、駆動手段又はピストンロッドがその十分に展開された位置に到達した後にモータによってその操作可能範囲外に位置するように設計することができ、そしてここでピストンロッドのトリガ状態はその操作可能状態外の位置である。
【0016】
本発明の例によれば、医療デバイスは、駆動手段の操作可能な範囲が、その間で駆動手段が可動である駆動手段の最初の位置及び十分に展開(deploy)された位置によって画成されるように設計することができ、ここで駆動手段は最初の位置を越えてそこからある作動位置において、その十分に展開された位置からモータによって動き、ここで最初の位置から作動位置まで動くことにより、ケースは検出又はスイッチデバイスにより検出されるその応力の位置に動く。
【0017】
本発明の例によれば、駆動手段は、ピストンロッドの遠位端が、医療デバイスに挿入されたカートリッジの栓と接触する位置へ最初の位置から動くことができるピストンロッドであり、そしてここでピストンロッドのトリガ状態は、ピストンロッドの遠位端がカートリッジの栓と接触する位置である。
【0018】
一般に、駆動手段又はピストンロッドは、電気機械的に駆動される。この点で、駆動手段の作動状態又はピストンロッドの動きが制御デバイスによって制御されるように制御デバイスを設計することができる。
【0019】
本発明の別の例によれば、ラッチング及び制御装置は、更にその伸長位置においてケース内のラッチング手段をロッキングするためのロッキング及びロッキング解除デバイスを含み、ここでロッキング及びロッキング解除デバイスは、検出デバイスが第1の部材との相互作用によるその後退位置におけるラッチング手段の動き、及び第2の部材との相互作用によるその応力の位置におけるドライブトレーンの動きを検出する場合に、ロッキング及びロッキング解除デバイスがそのロッキング位置にあるように、検出デバイスと機能的に連結される。
【0020】
医療デバイスは一般に薬物送達デバイスで、特に注入器タイプデバイス、又は人体からの体液又は組織の除去用装置の形態であり得る。更に、医療デバイスは針を含むことができる。
【0021】
本発明の別の態様によれば、医薬品を調剤するために設計される本発明による薬物送達デバイスの使用が提供される。また薬物送達デバイスは、インスリン、成長ホルモン、低分子量ヘパリン、それらの類似体、及びそれらの誘導体から成る群から選択される活性化合物を含む医薬製剤を調剤するために設計することもできる。
【0022】
本発明の別の態様によれば、本発明により薬物送達デバイスを製作又は組み立てる方法が提供される。本発明の1つの態様は、医薬品を調剤するために、好ましくはインスリン、成長ホルモン、低分子量ヘパリン、それらの類似体、及びそれらの誘導体から成る群から選択される活性化合物を含む医薬製剤(例えば溶液、懸濁液等)を調剤するために、本発明による薬物送達デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0023】
発明の効果
本発明の用語「医療デバイス」及び特に医療送達デバイス又は「薬物送達デバイス」は、医薬品の使用者選択可能又は事前に定義された用量、好ましくは例えばインスリン、成長ホルモン、低分子量ヘパリン、及びそれらの類似体、及び/又はそれらの誘導体等、好ましくは多回の事前に定義された用量を調剤するために設計された、単回若しくは多回又はプリセット若しくは事前に定義された用量、使い捨て又は再使用可能なデバイスを意味するものとする。更に、用語「医療デバイス」は、人体からの組織又は体液除去のためのデバイス又は装置を含む。該デバイスはいずれの形状、例えばコンパクト又はペン型であってもよい。薬物送達デバイスはペン型デバイス又は注入器型デバイスであり得る。更に、薬物送達デバイスは針を含むことができる。
【0024】
加えて、該デバイスは、血糖レベル等生理的特性をモニターするために設計された部材を含んでよい。更に、該デバイスは針を含んでよく又は無針であってよい。加えて、該デバイスは固定針又は交換可能針又は可動針又は遮蔽可動針を含んでよい。特に、用語「薬物送達デバイス」は、患者など正式に医学訓練のない人間による使用のために設計された、機械的及び手動用量送達及び用量選択機構を有する多回の事前に定義された用量を提供する使い捨て針ベースのペン型デバイスを意味するものとする。好ましくは、薬物送達デバイスは注入器型である。
【0025】
医療送達デバイスは、遠位方向における送達デバイスの薬剤レセプタクルから薬剤の用量セットを調剤するための駆動手段又は駆動手段を有する駆動機構を含む。レセプタクル中の液剤若しくは非液剤の選択のため若しくは用量を設定するための用量選択又は用量設定は、医療送達デバイスが、駆動機構によって調剤する予定のレセプタクルに、液剤の選択のため若しくは用量を設定するための用量選択機構又は用量設定機構を更に含むことができるように、投薬機構又は用量設定手段又は用量設定機構を通して提供されてよい。用量機構は、部分的に又は全体的に駆動機構の部材又は機能で実現することができる、又は別個の機構として実現することができる。
【0026】
本発明の用語「遠位端」は、デバイスの調剤端に最近接のデバイス又はデバイスの部材の端部を意味するものとする。本発明の用語「近位端」は、デバイスの調剤端から最も離れたデバイス又はデバイスの部材の端部を意味するものとする。
【0027】
従って「遠位方向」はデバイス又はデバイスの部材の近位端から遠位端に向けられる方向であり、「近位方向」はデバイス又はデバイスの部材の遠位端からに近位端向けられる方向である。
【0028】
本発明に関連する用語「薬剤レセプタクル」は、薬剤を含むカートリッジ又はレセプタクル、並びに薬剤を含むカートリッジを受けるためのカートリッジホルダを含む。更に、用語「レセプタクル」及び「カートリッジ」は交換可能である。これは、用語「レセプタクル」を用いることにより、用語「カートリッジ」のいずれの意味も含まれ、逆の場合も同じであることを意味する。
【0029】
本発明の用語「レセプタクルホルダ」又は「カートリッジホルダ」は、薬物送達デバイスによって送達すべき薬剤を含む薬剤をハウジングするために設計されたいずれかの部材及び/又は複数の部材を意味するものとする。該カートリッジホルダはいずれの形状、例えば円筒状又は管状であってよい。一般に、カートリッジホルダは、円筒状管状又は非管状の単体又はマルチパート部材であってよい。それは当業者に公知のいずれかの好適な材料で作られてもよい。更にカートリッジホルダは、好ましくは係合手段、例えば螺旋ねじ又は部分ねじ又はバヨネット等を、ハウジング及び/又は針組立体の外部及び/又は内部面に位置する対応の係合手段との係合のために設計された、カートリッジホルダの遠位端及び/又は近位端の外側及び/又は内側面に備え付けられてよい。好ましい実施態様では、カートリッジホルダはその近位端に位置して部分ねじを有する単一管状設計となっている。
【0030】
用量送達は、機械的(場合により手動)駆動機構又は駆動手段又は電気駆動機構又は電子機械機構又はバネ等の蓄積エネルギー駆動機構を通して提供されてよい。駆動機構は、特にレセプタクル内の薬剤を移動させるための薬剤レセプタクル中で可動であるピストンを含むことができる。ピストンにピストンロッドを取り付けてよく、ここでピストンロッドは駆動機構の更なる部材によって駆動されてよい。本発明の用語「ピストンロッド」は、薬剤を、好ましくは注射製剤をカートリッジから排出/調剤する目的で、好ましくはカートリッジの駆動スリーブからピストンまで、軸運動を(好ましくは遠位端の方へ)薬物送達デバイスを通して/内へ変換するために設計された、ハウジングを通して/内で作動するように適合させた部材を意味するものとする。該ピストンロッドは可撓性であるか否かであってよい。それは単純ロッド、親ねじ、ラック及びピニオンシステム、ピストンロッド、ウォーム歯車システム等であってよい。更に「ピストンロッド」は、円形又は非円形断面を有する部材を意味するものとする。それは当業者に公知のいずれかの好適な材料で作られてよい。
【0031】
例えば、ピストンロッドは「駆動スリーブ」のよって駆動されてよい。本発明による用語「駆動スリーブ」は、好ましくは基本的に円形断面のいずれかの基本的に管状の部材を意味するものとする。本発明の好ましい実施態様によれば、駆動スリーブは薬剤送達に対して遠位方向でピストンロッドを駆動するための部材である。好ましい実施態様では、駆動スリーブはピストンロッドと係合している。好ましくは、駆動スリーブはピストンの雄ねじを係合するための雌ねじを含む。駆動スリーブは、更に好ましくは用量ダイヤルスリーブに、最も好ましくはクラッチ手段により適切に連結される。
【0032】
本発明の用語「用量機構」は、使用者が調剤するために用量を選択し及び/又は調剤すること、及び/又は薬剤の用量を調剤するのに必要な力を提供することができるように設計された、いずれの部材及び/又は複数の部材及び/又は組立体を意味するものとする。該用量機構は手動機構又は電気機械機構及び/又は電子機構として設計することができ、そして機械及び/又は電気機械及び/又は電子部材から構成されてよい。加えて、用量機構はデバイスハウジングで係合されてよく、又は独立した組立体であってよい。例えば、用量設定は用量機構の一部として用量ダイヤルスリーブにより実現することができる。
【0033】
用量機構は、「動作機構」又は「動作デバイス」によって操作されてよい。本発明の用語「動作機構」又は「動作デバイス」は、駆動機構を制御するために使用者により操作されるように設計されたいずれものモジュール又はいずれもの部材又は部材のセットを意味するものとする。駆動機構を制御する場合に、力は駆動機構に伝達される。力は、手動で又はモータによって発生させることができる。好ましい実施態様では、動作デバイスは作動キーを含む。別の好ましい実施態様では、動作デバイスは用量投薬スリーブ又は用量ダイヤルスリーブを含む。薬剤の用量をセットし又は用量を投与するために、使用者は動作デバイスにより薬剤送達デバイスを作動させる。例えば、使用者がカートリッジから薬剤を送達又は排出したい場合には、「動作機構」を作動する必要があり、そして例えば、動作デバイスの部材である動作ボタン又は「動作機構」が押される必要がある。動作デバイスは機能的に動作機構と連結される。駆動機構は、薬剤がカートリッジから排出されるように薬剤カートリッジ(図示せず)内で動くピストンを駆動する。
【0034】
本発明の用語「ハウジング」は、好ましくは1つ又はそれ以上の螺旋ねじを有するいずれかの外部ハウジング(「メインハウジング」、「ボディー」、「シェル」)又は内部ハウジング(「インサート」、「インナーボディー」)を意味するものとする。ハウジングは、薬物送達デバイス又はその機構のいずれかの安全、正確そして安心な取り扱いを可能にするように設計されてよい。
【0035】
通常、それは、液体、塵埃、ごみ等汚染物への曝露を制限することによって、薬物送達デバイスのいずれかの内部部材(例えば、駆動機構、カートリッジ、プランジャ、ピストンロッド)を、ハウジング、固定、保護、案内、及び/又は係合するように設計されている。一般に、ハウジングは管状又は非管状形の単体又はマルチパート部材であってよい。通常、外部ハウジングは、交換可能又は交換不能であってよいカートリッジをハウジングする機能を果たし、そこから医薬品の多くの用量が調剤されてよい。本発明のより具体的な実施態様では、ハウジングは、作動手段に備えられた放射状及び/又は軸方向止め具によって境を接するように適合された複数の最大用量止め具が備え付けられている。
【0036】
本発明の作動手段は、例えば駆動機構の一部であり、そして特に駆動手段又はピストンロッドであり得る。本発明の作動手段は、医療デバイスの様々な実施態様の様々な機構で、そして機構の部材の保持若しくは案内状態を維持するために又は医療デバイスの機能をアクティブ化するために、一般的にその部材を安定な保持状態にするために使用することができる。この部材との作動手段の相互作用により、この部材が薬物送達デバイス内の動的過程の一部であるように、この部材は所定の状態に至らされそして保持される。
【0037】
この動的過程(例えば薬物送達、用量設定、動作モードの調整又は投与機構のような送達デバイスのモジュールの機能のアクティブ化)は次いで実行することができる。本発明によれば、作動手段による部材の切り離しは、部材を非アクティブ化し、このように前述の動的過程又は機能を非アクティブ化する。例えば、作動手段により係合し又は安定化した場合の部材は、ピストンロッドのようないずれかの動的部材又は用量機構のようないずれかの機構をも動作状態に保持することができ、及び作動手段による保持手段の切り離しにより、動的部材又は機構はその所定の機能において操作可能ではない。
【0038】
一般に作動手段は、薬剤の注入又は人体物質除去を可能にするための実現手段である。実現手段は、例えば医療デバイスの機能を作動させるために、使用者により操作することができる機械的検出であり得る。機能は、駆動手段による薬剤の注入又は人体物質の除去を、医療デバイスに可能にするための機能であり得る。
【0039】
本発明の好ましい実施態様では、部材はカバーそして特にカートリッジホルダのカバーである。
【0040】
本発明の用語「カートリッジホルダ」は薬物送達デバイスによって送達される薬剤を含む薬剤カートリッジをハウジングするために設計されたいずれかの部材及び/又は複数の部材を意味するものとする。該カートリッジホルダはいずれの形状、例えば円筒状又は管状であってよい。一般に、カートリッジホルダは、円筒状管状又は非管状形の単一又はマルチパート部材であってよい。それは当業者に公知のいずれの好適な材料から作られてもよい。更にカートリッジホルダは好ましくは係合手段、例えば螺旋ねじ又はバヨネット等を、ハウジング及び/又は針組立体の外部及び/又は内部面に位置する対応の係合手段との係合のために設計された、カートリッジホルダの遠位端及び/又は近位端の外側及び/又は内側面に備え付けられてよい。好ましい実施態様では、カートリッジホルダはその近位端に位置して部分ねじを有する単一管状設計となっている。
【0041】
一般に、送達デバイス及び/又はその部材又は機構に対して、軸又は縦方向及び半径方向を画成することができる。軸方向は、送達デバイスの遠位方向に広がる送達デバイスの縦方向に対応する。
【0042】
本発明の用語「係合した」は、特に駆動機構/薬物送達デバイスの2つ又はそれ以上の部材、例えばスプライン、ねじ山、又は噛合い歯連結のインターロッキング、好ましくは部材の螺旋ねじのインターロッキング(「ねじ込み係合した」)を意味するものとする。
【0043】
本発明の用語「係合を外した」は、用量機構/薬物送達デバイスの2つ又はそれ以上の部材のロッキング解除を意味するものとする。好ましくは、本発明の用語「係合を外している」は、バイアス手段の力下で用量機構/薬物送達デバイスの2つ又はそれ以上の部材のロッキング解除を意味するものとする。
【0044】
本発明の用語「連結した」は、駆動機構/薬物送達デバイスの2つ又はそれ以上の部材の、例えばフランジ等を用いる連結を意味するものとするが、そこでは互いに対して部材の自由度が制限される。好ましい実施態様では、1つの部材は別の部材に対して1つの軸周りに回転してもよく、そして別の部材に対してすべての他の回転及び/又は並進運動が制限される。本発明のより特定の実施態様では、駆動スリーブは、薬物送達デバイスの主縦軸周りの相対的回転が許容されるがすべての他の相対的回転が基本的に防止されるように、作動手段に連結されるフランジが備え付けられる。
【0045】
本発明の用語「バイアス手段」は、部材及び/又は複数の部材が併せて強制係合されるか、又は係合から強制切り離しされるかを確認するために、好ましくは部材及び/又は複数の部材へ力を加えるいずれかの部材を意味するものとする。好ましくは、バイアス手段は当業者に公知のいずれか好適な可撓性の力貯蔵材料から製作してよく、いずれの好適な形をとり、例えばバネであってよい。
【0046】
本発明は、上述のいずれかの実施態様に記載の医療デバイスの使用に関する。薬物送達デバイスの使用は、インスリン、成長ホルモン、低分子量ヘパリン、それらの類似体、及びそれらの誘導体から成る群から選択される活性物質を含む医薬製剤を調剤するために提供することができる。
【0047】
本発明によれば、上述のいずれかの実施態様に記載の医療デバイスの製作又は組み立て方法に関する。
【0048】
以下の図では、本発明のラッチング及び制御装置の部分的断面図が異なる動作状態で示されており、ここでラッチング及び制御装置は、ハウジング及びカートリッジ、ケースを含むドライブトレーンを含んでなるラッチング及び制御装置、検出デバイス及び伸長と後退位置間にてケース中で可動に配列されるラッチング手段を含む医療送達デバイスに統合するために提供され、ここでケースは送達デバイスのハウジングの支持手段に抗してバイアスし、そして前方及び後方位置間で可動である: