特許第5726853号(P5726853)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5726853-照射装置の校正方法および校正装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5726853
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年6月3日
(54)【発明の名称】照射装置の校正方法および校正装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 67/00 20060101AFI20150514BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20150514BHJP
【FI】
   B29C67/00
   G01B11/00 H
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-502516(P2012-502516)
(86)(22)【出願日】2010年4月1日
(65)【公表番号】特表2012-522661(P2012-522661A)
(43)【公表日】2012年9月27日
(86)【国際出願番号】EP2010002121
(87)【国際公開番号】WO2010115588
(87)【国際公開日】20101014
【審査請求日】2013年3月4日
(31)【優先権主張番号】102009016585.1
(32)【優先日】2009年4月6日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】503267906
【氏名又は名称】イーオーエス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング イレクトロ オプティカル システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100082924
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 修一
(72)【発明者】
【氏名】フィリッピ,ヨッヒェン
【審査官】 大塚 徹
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−218816(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/026520(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 67/00
G01B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末状または液状の建築材料(11)を支持体(5)または先に塗布した層の上に層方向に塗布し、塗布された層が作業面(6)を画定し、物体に相当する個所の建築材料(11)にCOレーザまたは固体レーザ(7、9)を用いてCOレーザ光または固体レーザ光(8’)を照射して、前記個所の建築材料(11)を固化し、三次元物体(3)を生成的に製造する製造装置の前記COレーザまたは固体レーザ(7、9)を校正する方法であって、
イメージ変換プレート(12)を作業面(6)に、または作業面(6)と平行に配設し、前記COレーザまたは固体レーザ(7、9)がイメージ変換プレート(12)の所定の位置に前記COレーザ光または固体レーザ光(8’)を照射した時に、該イメージ変換プレート(12)が前記COレーザ光または固体レーザ光(8’)と波長の異なる可視光または近赤外光(13)に変換して出力するようにするステップと、
前記COレーザまたは固体レーザ(7、9)により前記イメージ変換プレート(12)を走査するステップと、
前記可視光または近赤外光(13)を光検出器(15)により検出するステップと、
前記可視光または近赤外光(13)が検出されると、前記COレーザまたは固体レーザ(7、9)の座標を決定するステップと、
決定された座標と所定の基準座標とを比較するステップと、
前記決定された座標と前記基準座標との偏差に基づいて前記COレーザまたは固体レーザ(7、9)を校正するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記イメージ変換プレート(12)が、その上にイメージ変換材料(19)が設けられ前記可視光または近赤外光(13)を通過させる基板(18)と、イメージ変換プレート(12)の所定位置に対応して開口部(17)が形成されたアパーチャマスク(16)とを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記開口部(17)が、前記COレーザ光または固体レーザ光(8’)の照射方向に配列されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記イメージ変換プレートが、前記イメージ変換プレートの所定位置にのみ画像変換材料を塗布され前記可視光または近赤外光を通過させる基板を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記光検出器(15)が、前記イメージ変換プレート(12)の下方に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記光検出器(15)が、CCDチップ、光ダイオード、またはビデオカメラであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記可視光または近赤外光(13)を前記光検出器(15)に集束させる集束光学系(14)が、前記イメージ変換プレート(12)と前記光検出器(15)との間に配設されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記COレーザまたは固体レーザ(7、9)は、放射源(7)を出射するCOレーザ光または固体レーザ光(8’)と、前記放射源(7)から出射された前記COレーザ光または固体レーザ光(8’)を前記作業面(6)の任意の位置に向けて偏向する偏向装置(9)とを備え、
前記決定された座標と前記基準座標との偏差に基づいて前記偏向装置(9)が校正されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記固体レーザがNd:YAGレーザまたはファイバレーザであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法を実施するための装置であって、
作業面(6)に、または作業面(6)と平行に配置され、前記COレーザまたは固体レーザ(7、9)が該イメージ変換プレート(12)の所定位置にCOレーザ光または固体レーザ光(8’)を照射すると、前記COレーザ光または固体レーザ光(8’)と波長の異なる前記可視光または近赤外光(13)を出力するイメージ変換プレート(12)を有し、
前記イメージ変換プレート(12)から出力された前記可視光または近赤外光(13)を検出する光検出器(15)と、
前記可視光または近赤外光(13)が検出されると前記COレーザまたは固体レーザ(7、9)の座標を決定して、前記決定された座標と所定の前記基準座標とを比較し、前記決定された座標と所定の前記基準座標との偏差に基づいて前記COレーザまたは固体レーザ(7、9)の校正を行う評価装置(40)とを備えることを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元物体を生成的に製造する製造装置の照射装置を校正するための方法および装置に係る。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、三次元物体を生成的に製造する製造装置の照射装置を校正するための方法について記載している。特許文献1によると、製造装置は、製造装置の支持体または先に塗布した層の上に粉末状の建築材料を層方向に塗布し、この塗布層が作業面を画定し、建築材料の固化すべき個所に照射装置を用いてエネルギー放射線を照射することにより、これらの個所の建築材料を固化する。支持体は、照射装置に対して不変の座標系を機械に対しては相対的に画定している。校正中、支持体の上に検出可能な基準符号(reference characters)が与えられ、そこから、機械に対する座標系が算出される。エネルギー放射線が、機械に対する座標系の中で所定の目標位置に偏向され、エネルギー放射線の衝撃点の実際の位置の目標位置からの偏差が、基準符号を使用して検出される。次に、前記偏差に従って照射装置の校正が行われる。ここではサーモフォイルのような感光性媒体とスキャナを用いて衝撃点の実際の位置が評価される。
【0003】
特許文献2および特許文献3は、感光性媒体も使用する校正方法についてそれぞれ記載している。また、特許文献4は、立体リトグラフィー装置用の校正方法を開示しており、ここでは複数のセンサを使って校正を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】EP−1 048 441 A1
【特許文献2】EP−0 792 481 B1
【特許文献3】WO 94/15265
【特許文献4】US−5,123,734 A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、三次元物体を生成的に製造する製造装置の照射装置を校正するための方法および装置であって、校正を完全に自動化して費用効率を向上すると共により精密に行うことができる方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、請求項1に記載の特徴を有する三次元物体を生成的に製造する製造装置用の照射装置の校正方法、および、請求項10に記載の特徴を有する校正装置によって達成される。有利な更なる展開については、従属請求項に記載される。
【発明の効果】
【0007】
作業面全体において完全に自動化された校正が可能であるため、有利である。また、感光性媒体もスキャナも必要とせず、すべての校正動作が製造装置内で行われる。レーザ光を検出可能な光に変換するイメージ変換プレート(image converter plate)を使用することにより、複数のセンサを配置する必要が無いため、特に、コスト効率が高くなる。
【0008】
さらに、添付する図面を基に以下に行う実施形態に関する説明から、本発明のその他の特徴や目的についても明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】三次元物体の製造装置の概略図である。
図2】本発明の一実施形態による照射装置を校正するための方法および装置を示す概略図である。
図3】本発明の実施形態によるイメージ変換プレートを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、三次元物体3を製造するための製造装置を示す概略図であり、この製造装置は本実施形態ではレーザ焼結装置として構成されている。
【0011】
レーザ焼結装置は、上部が開口しているフレーム1を備え、製造する三次元物体3を支持し垂直方向に可動である支持体5が、フレーム1の内部に配置されている。支持体5は、レーザ焼結装置の構築面を画定している。また、フレーム1と支持体5とが、構築空間を画定している。必要に応じて、フレーム1と支持体5とが、レーザ焼結装置から取り外し可能な交換式フレームを形成するようにしても良い。支持体5は、リフト機構4に連結されており、現時点で固化すべき三次元物体3の層が作業面6の上にくるように、リフト機構4によって支持体5を垂直方向に移動させるように構成されている。
【0012】
さらに、粉末状の建築材料11の層を塗布する塗布器10が設けられている。粉末状の建築材料11としては、レーザで焼結できる粉末状材料であれば全て使用することができ、例えば、ポリアミドやポリスチレンなどのレーザで焼結可能な合成樹脂、特に、PEEK等の高温合成樹脂、金属、セラミックス、鋳型砂、複合材料等を使用することができる。金属粉末状の建築材料11としては、任意の金属、任意の合金の他、金属化合物との混合物、あるいは、非金属化合物との混合物等を挙げることができる。まず、粉末状の建築材料11が、塗布器10の貯蔵容器からフレーム1へと供給される。次に、塗布器10をフレーム1の上縁部2の内側で作業面6から所定の高さのところまで移動させ、粉末状の建築材料11の層がその前に固化された層の上の所定の高さに来るようにする。レーザ焼結装置は、エネルギー放射線を生成する放射源7を更に備えている。本実施形態では、放射源7は、レーザ7である。レーザ7は、エネルギー放射線をレーザビーム8、8’の形で生成し、レーザビーム8、8’は、偏向装置9によって作業面6の任意の地点に合焦される。作業面6全体を走査(scan)できるように、偏向装置9は、ステップモータのようなアクチュエータ装置によって少なくとも2軸を中心として回転可能な回転ミラーによって実現される。この構成により、レーザビーム8、8’は、製造しようとする三次元物体3の断面に相当する所望の位置において、粉末状の建築材料11を選択的に固化することが可能となる。レーザ7と偏向装置9とが、照射装置を構成している。レーザとしては、CO2レーザ、Nd:YAGレーザ等の固体レーザを、固化する建築材料に応じて使用することができる。
【0013】
フレーム1、支持体5、リフト機構4、塗布器10は、処理室100内に配設されている。処理室100は、その上部に、レーザビーム8、8’を導入するための開口部を有している。制御部40が、更に設けられており、レーザ焼結装置は、この制御部によって協調的に制御されて構築工程を行うと共に校正方法を実施する。
【0014】
レーザ焼結装置の動作時、最初のステップにおいて、支持体5がリフト機構4によって、その上側が一層の厚さ分だけ作業面6より下に来るまで下方に移動される。次に、粉末状の建築材料11の第1の層を塗布器10により支持体5上に供給して平滑化する。その後、制御部40が偏向装置9を制御して、偏向されたレーザビーム8、8’が粉末状の建築材料11の層の固化しようとする個所に選択的に当たるようにする。これにより、粉末状の建築材料11がこれらの個所において固化および/または焼結され、そこに三次元物体3が生成される。
【0015】
次のステップにおいて、支持体5がリフト機構4によって、次の層の厚さ分だけ下方に移動される。粉末状の建築材料11の第2の層が塗布器10によって塗布され、平滑化された後、レーザビーム8、8’によって選択的に固化される。所望の三次元物体3が製造されるまで、これらのステップが繰り返し行われる。
【0016】
図2は、本発明の実施形態によるレーザ焼結装置の照射装置7、9を校正する方法および装置を示す概略図であり、図3は、本発明の実施形態によるイメージ変換プレート12を示す概略図である。
【0017】
本発明に係る装置は、作業面6に、または作業面6と平行に配置されるイメージ変換プレート12を備え、照射装置7、9がイメージ変換プレート12の所定の位置にエネルギー放射線8’を照射すると、イメージ変換プレート12は検出可能な光13を出力する。イメージ変換プレート12は、ガラス基板のような基板18から形成するのが好ましい。ガラス基板18の上側に、例えば、薄いSiO2の層のようなイメージ変換材料19が塗布される。SiO2の薄層は、CO2レーザビーム8’を検出可能な光13としての可視光または近赤外光にほぼ完全に変換することができる。また、Nd:YAGレーザやファイバレーザも、レーザ7として使用できる。イメージ変換材料19の下に配置された基板18は、検出可能な光13を通過させる。イメージ変換プレート12は、本実施形態に限定されず、他の材料で形成されてもよい。好ましくは、イメージ変換プレート12は、その上側にアパーチャマスク16を備え、アパーチャマスク16では、開口部17がイメージ変換プレート12の所定の位置に対応するように配置されている。これらの開口部17を、イメージ変換プレート12全体に分布するように配置することにより、照射装置7、9の校正が、作業面6全体で行えるようにするのが望ましい。本実施形態では、アパーチャマスク16を鋼板のようなプレートとし、それに開口部17を開けたものとして構成されている。プレート状のアパーチャマスク16の場合、ガラス基板18を機械的に補強することもできる。開口部17は、レーザビーム8’の照射方向に配列するのが好ましい。なお、図3に示すアパーチャマスク16、ガラス基板18、およびイメージ変換材料19のそれぞれの厚さは、実寸によるものではなく、概略的に示したものにすぎない。
【0018】
本発明に係る装置は、イメージ変換プレート12から出力された検出可能な光13を検出する光検出器15を更に備えている。本実施例における検出可能な光13は、可視光であるため、光検出器15は、CCDチップとして実施することができる。イメージ変換プレート12と光検出器15との間に集束光学系14が配設されており、この集束光学系14が検出可能な光13を光検出器15に向けて集束させる。イメージ変換プレート12と光検出器15と集束光学系14とは、一体形成されるのが好ましく、例えば、フレームや筐体を設け、その内部にイメージ変換プレート12と光検出器15と集束光学系14とを一体に実装してもよい。
【0019】
光検出器15は、本実施形態では、制御部40と一体化された評価部40に連結(接続)されている。評価部40は、偏向装置9にも連結(接続)されており、偏向装置9のミラーのアクチュエータモータの角座標を受信する。この角座標は、ミラーの実際の姿勢および/または方位を示すものである。
【0020】
次に、本発明に係る装置の動作について述べる。
【0021】
第1のステップとして、光検出器15と集束光学系14とを、作業面6の下の製造装置の構築空間の中に配設する。例えば、予め所望の高さに移動させた支持体5の上に、光検出器15と集束光学系14とを配設してもよい。その後、イメージ変換プレート12を、作業面6に、または、作業面6と平行に製造装置の中に配設する。製造装置内のイメージ変換プレート12の正確な位置および高さは、位置決めピンや治具のような図示しない位置決め装置により調整することができる。イメージ変換プレート12と光検出器15と集束光学系14とを一体形成した場合、これらの構成要素12、14、15の配置がワンステップで行われる。好ましくは、イメージ変換プレート12を製造装置の加熱装置等で加熱して例えば温度約150℃にした場合、イメージ変換の効果の向上が期待できる。
【0022】
次のステップでは、イメージ変換プレート12を照射装置7、9によって走査(scan)する。レーザビーム8’がアパーチャマスク16の開口部17を通過すると、レーザビーム8’はガラス基板18の上側に形成されたSiO2層に当たり、可視光13へと変換される。可視光13は、ガラス基板18を通過した後、集束光学系14を通過して光検出器15に集束される。
【0023】
光検出器15は、検出可能な光13を検出して、検出した検出可能な光13に対応する強度信号を評価装置40に出力する。
【0024】
レーザビーム8’がアパーチャマスク16の開口部17を通過する際に、評価装置40は、検出された検出可能な光13の強度信号の立ち上がり面(increasing flank)と立ち下がり面(dropping flank)を認識する。立ち上がり面と立ち下がり面とに基づいて、評価装置40は、レーザビーム8’が開口部17の中心を通過する正確な時間、および、その時間に偏向装置9を制御する実際(現実)の座標を導き出すことができる。評価装置40は、偏向装置9のミラーの実際の座標を照射装置7、9から受信し、それにより、レーザビーム8’が開口部17の厳密に中心を通過した際の実際の座標を評価する。
【0025】
評価装置40には、例えばそれぞれの開口部17の中心に相当する基準座標も記憶されている。イメージ変換プレート12が製造装置内の既定の位置に固定的に配置されているため、基準座標は既知であり、イメージ変換プレート12内の開口部17の位置も既知である。
【0026】
次のステップにおいて、評価装置40は、決定された実際の座標と所定の基準座標とを比較する。決定された実際の座標と基準座標との偏差に基づき、評価装置40は、例えば先行技術で公知の方法などにより、照射装置7、9の校正を行う。例えば、偏向装置9のミラー用のステップモータのアクチュエータ変数(actuator variables)を補正表に基づいて補正する。校正の精度は、開口部17の直径が小さいほど、また、イメージ変換プレート12の厚さが薄いほど高くなる。
【0027】
照射装置7、9の校正は、レーザビーム8’で自動式にイメージ変換プレート12を走査することにより完全に自動化して行い、その後、評価装置40が校正を行う。
【0028】
本発明の範囲は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に定義される範囲に入ることを条件として、更なる変更および修正も包含するものである。
【0029】
照射装置7、9が必ずしもイメージ変換プレート12全体を走査する必要はなく、イメージ変換プレート12を部分的に走査するだけでも足りる。
【0030】
本実施形態では、イメージ変換プレート12がアパーチャマスク16を備えるが、イメージ変換プレート12の変形例として、放射線透過性のガラス基板18を備え、その上にイメージ変換プレート12の所定の位置にのみイメージ変換材料19を塗布してもよい。この場合、アパーチャマスク16は、省略することができる。
【0031】
本実施形態のアパーチャマスク16は、鋼板として形成されているが、アパーチャマスク16は、コーティング法によりガラス基板18に塗布するようにしてもよい。
【0032】
本実施形態の光検出器15は、CCDチップであるが、その代わりに光ダイオード、ビデオカメラ、GeまたはSiに基づく検出器等を用いることもできる。本実施形態では、光検出器15を1つのみ使用しているが、変形例として、複数の光検出器15を使用してもよい。
【0033】
本実施形態では、評価装置が制御部40に一体化されているが、評価装置を制御部40とは別個に設けてもよく、製造装置自体と別個に設けてもよい。
【0034】
照射装置の校正は、レーザ焼結装置の中で行っても良いし、その外部で別個に行ってもよい。
【0035】
本発明による方法は、レーザ焼結に適用できるだけでなく、粉末状または液状の材料を使用し、これをエネルギー放射線で固化する生成的方法全般に適用することができる。エネルギー放射線は必ずしもレーザビーム8’である必要はなく、電子ビーム等を使用することもできる。
図1
図2
図3