【文献】
Samsung,Discussion on Layer to DMRS mapping[online], 3GPP TSG-RAN WG1#59b R1-100112,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_59b/Docs/R1-100112.zip>,2010年 1月18日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記固定パターンが、所定の符号語にマッピングされた前記送信ランクの送信レイヤが、1つかつ同じ符号分割多重化グループ内の復調リファレンス信号ポートにマッピングされる、いわゆる符号語内マッピングを規定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
前記固定パターンが、所定の符号語にマッピングされた前記送信ランクの送信レイヤが、異なる符号分割多重化グループ内の復調リファレンス信号ポートにマッピングされる、いわゆる符号語間マッピングを規定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
前記2つの符号分割多重化グループのうち第1の符号分割多重化グループが復調リファレンス信号ポート番号1、2、5、および6、または1、2、5、および7に関連付けられ、前記2つの符号分割多重化グループのうち第2の符号分割多重化グループが復調リファレンス信号ポート3、4、7、および8、または3、4、6、および8に関連付けられることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の方法。
前記固定パターンが、所定の符号語にマッピングされた、前記送信ランクの送信レイヤを、1つかつ同じ符号分割多重化グループ内の復調リファレンス信号ポートにマッピングする、いわゆる符号語内マッピングを行うように構成されることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の無線基地局。
前記固定パターンが、所定の符号語にマッピングされた、前記送信ランクの送信レイヤを、異なる符号分割多重化グループ内の復調リファレンス信号ポートにマッピングする、いわゆる符号語間マッピングを行うように構成されることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の無線基地局。
【背景技術】
【0002】
第三世代パートナシッププロジェクト(3GPP)は、UMTS(Universal Mobile Telecommunication Service)システムおよびLTE(Long Term Evolution) の標準化を受け持っている。LTEはダウンリンクおよびアップリンクの両方で高データレートに達するであろう高速パケット通信を実現するための技術であり、UMTSシステムの次世代モバイル通信システムと考えられている。LTEのアクセスネットワークは、E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Access Network)とも呼ばれている。リリース8(Rel-8)と呼ばれるLTEの最初のリリースは、300Mbpsのピークレート、例えば5ms以下の無線ネットワーク遅延、スペクトル効率の大幅な向上、およびネットワークオペレーションを簡素化するように設計されたネットワークアーキテクチャを提供するであろう。高データレートをサポートするため、LTEは20MHzまでのシステム帯域幅を許す。LTEはまた、異なる周波数帯域で動作可能であり、さらに少なくとも周波数分割多重(FDD)モードおよび時間分割多重(TDD)モードで動作することができる。LTEで用いられる変調技術または伝送手法は、直交周波数分割多重(OFDM)として知られている。
【0003】
次世代モバイル通信システム、例えばLTEの発展形であるIMT(International Mobile Telecommunications)アドバンストおよび/またはLTEアドバンストのために、100Mbpsまでの帯域幅のサポートが検討されている。LTEアドバンストはLTE規格の将来的なリリースと見ることができ、それはLTEの発展形であるため、既にLTEで占有されているスペクトル内にLTEアドバンストを展開できるような後方互換性が重要である。NodeB(eNB)として知られるLTEおよびLTEアドバンスト無線基地局のいずれにおいても、ユーザ端末に高データレートを提供するために、プリコーディング/ビームフォーミング技術とともに複数のアンテナを適用することができる。このように、LTEおよびLTEアドバンストは、多入力、多出力(MIMO)技術を提供可能な無線システムの一例である。MIMOベースのシステムの別の例は、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)である。
【0004】
所定のトレーニングシーケンス/信号とも呼ばれるリファレンス信号(RS)は、検波性能を向上する目的で無線通信システムで広く用いられている。リファレンス信号を用いる基本的な通信システムは、送信機ノードおよび受信機ノードを有するであろう。送信機ノードは無線基地局またはユーザ端末により、受信機ノードはユーザ端末または無線基地局により、それぞれ表すことができる。送信機ノードは、送信ブロックにRSを挿入するデータブロック生成器を有するであろう。そして、RSを有するデータブロックは無線チャネル上で受信機ノードへ送信される。また、RSは送信機ノードと受信機ノードとの間で予め定義されている。そのため、受信機ノードでは、チャネル推定器でRSターゲットを用いることにより、まずチャネル推定を行う。このチャネル推定により、信頼できる適切な方法でデータを復元するために、受信信号をチャネル復号器で復号するための同期検波(coherent detection)を送信機ノードが実行可能になる。ダウンリンクでは、送信機ノードは複数のアンテナを通じて信号を送信し、受信機ノードは複数の受信アンテナを通じて信号を受信するであろう。複数の送信アンテナおよび複数の受信アンテナによって、チャネルステータスを表すチャネル行列を求めることができる。行の数は受信アンテナの数に等しく、列の数は送信アンテナの数に等しい。行列の送信ランクは、無線チャネル上で送信可能な情報の種類の最大数である。複数の送信アンテナを用いて送信される様々な情報の種類の各々は、送信レイヤより下層で用いられるようにストリームとして規定することができる。
【0005】
LTEリリース10では、LTEアドバンストダウンリンクスペクトル効率(30bps/Hz)を満足するため、何らかの進歩したアンテナ構成、例えば8×8高次MIMOを用いて、最大で8送信レイヤ送信をサポートしなければならない。複数の送信および受信アンテナを通じてデータが送受信される場合、信号を正しく受信するためにアンテナ間のチャネルステータスが既知でなければならない。従って、チャネル状態情報(CSI)測定および、最大8送信レイヤについてのデータ復元のためのチャネル復調をリリース10で規定する必要がある。LTEリリース8では、チャネル測定およびダウンリンク送信モード1/2/3/4/5/6のためのチャネル復調にはセル固有リファレンス信号(CRS)が、ダウンリンク送信モード7、すなわち単独送信レイヤビームフォーミングのためのチャネル復調には専用RS(DRS)またはUE固有RSが用いられている。高次MIMOにおけるチャネル測定および復調の両方についてCRSが用いられるとすると、システムオーバヘッドの増加は不可避であり、スループット性能が大幅に低下するであろう。そのため、LTEリリース10については、2タイプのダウンリンクリファレンス信号が考えられる。
【0006】
チャネル状態情報リファレンス信号(CSI-RS)は、例えば必要な際のチャネル品質表示(CQI)/プリコーディング行列表示(PMI)/送信ランク表示(RI)報告のための、CSI推定を目的としている。
このダウンリンクRSは、
-セル固有である
-周波数および時間についてまばらである
-通常/マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)サブフレームのデータ領域に挿入(punctured)される。
【0007】
復調リファレンス信号(DM-RS)は物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCH)復調を目的としている。
このダウンリンクリファレンス信号は、
-UE固有である。すなわち、特定のUEを意図したPDSCHおよびDM-RSが、同一のプリコーディング動作の対象となる
-送信のためにeNodeBによってスケジュールされたリソースブロックおよび送信レイヤにのみ存在する
-異なる送信レイヤ上で送信される信号は、eNodeBにおいて互いに直交する
-合計8つのDM-RSポートが導入される。
【0008】
ここで、実施形態はDM-RSの設計のみに焦点を合わせている。
【0009】
図1は、通常の巡回プレフィックス(CP)についてのDM-RSパターン設計を示している。LTEにおいて、無線フレーム構造は1msのサブフレームを10個有している。サブフレームは0.5msのタイムスロットを2つ有する。タイムスロットは時間領域で複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを、周波数領域で複数のリソースブロックRBを有する。
図1には1つのリソースブロックが示されており、x軸に沿ってシンボルが定められ、y軸に沿って周波数が定められている。リソースブロックは、1つのサブフレームを送信するための時間である1つの送信時間期間(TTI)内に送信される12のキャリアを有している。各スロットは7つのシンボルを有する。リソースブロックは複数のリソースエレメントを有する。リソースエレメント(RE)はOFDM内の最小単位であり、1つのキャリア上で転送される1つのOFDMシンボルである。この例は、通常の巡回プレフィックス(CP)用の送信ランク1-4 DM-RSパターンを示しており、最大4の送信レイヤをサポートしている。つまり、計4つのDM-RSポートが定義されている。つまり、
図1で「1」または「2」と示したように、送信レイヤあたり計12のリソースエレメントがDM-RSオーバヘッドとして与えられる。2つの符号分割多重(CDM)グループが周波数領域で異なるサブキャリアを占有しており、CDM+周波数分割多重(FDM)が基本的な多重化方式である。CDMグループの各々は、最大2つの送信レイヤを多重化するために、時間領域でそれぞれ長さ2を有する直交符号カバー(OCC)を用いる。2送信レイヤまでの場合、「1」と示されるCDMグループ1のみが存在する。
【0010】
LTEリリース10では、シングルユーザ空間多重化において、ダウンリンク成分キャリアあたり1つのサブフレームで最大2つのトランスポートブロックを、スケジュールされたUEに送信することができる。各トランスポートブロックには、自身の変調および符号化方法が割り当てられる。さらに、トランスポートブロックは符号語(CW)に関連付けられ、マッピングパターンに従って送信レイヤマッピングが行われる。情報ビットの同じブロックから発したチャネル符号化ビットは、一般に「符号語(codeword)」と呼ばれる。そして複数アンテナ機器またはシステムで、得られた符号語は変調され、送信用の複数の送信アンテナに配信される。プリコーディングは複数のアンテナによる送信とともに用いられる一般的な技術である。プリコーディングに含まれる基本原理は、現在のチャネル状況を潜在的に考慮しつつ、変調シンボルを混合して複数のアンテナに配信することである。プリコーディングは、例えば、チャネルにあうように選択された行列を、変調シンボルを含んだシンボルベクトルを搬送する情報に乗じることで実施することができる。従って、一連のシンボルベクトルは並列なシンボルストリーム群を形成し、各シンボルストリームは通常「送信レイヤ」と呼ばれる。そのため、ある具体的な実装におけるプリコーダの選択に応じて、送信レイヤは所定のアンテナに直接対応するか、送信レイヤはプリコーダマッピングを介して、アンテナポートとしても知られるいくつかのアンテナ上に分配されるであろう。このようなシステムでは、符号語を特定の送信レイヤに割り当てる仕組みを「マッピング」、あるいはより具体的には「符号語の送信レイヤへのマッピング」と呼ぶ。
【0011】
しかし、受信機ノードは複数の送信レイヤ上で送信されたデータを復調できないであろう。
米国特許公開第2009/262695号公報は、CWとUL内のレイヤとのマッピングを開示している。
米国特許公開第2010/002800号公報は、UL内のランクに従ったRSの生成を開示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、実施形態を添付図面に関して詳細に説明する。
図2は、基本的な通信システムをリファレンス信号とともに示している。通信システムは、送信機ノード10および受信機ノード12を有する。図示した例ではダウンリンク復調リファレンス信号(DM-RS)を対象としているが、代表的な送信機ノード10は無線基地局またはユーザ端末であり、代表的な受信機ノード12はユーザ端末または無線基地局である。送信機ノード10は、データブロック生成器14を有することができ、そこでデータブロックまたはリソースブロックにDM-RSパターンが挿入される。そしてDM-RSを有するリソースブロックは、無線チャネル上で受信機ノード12に送信される。また、DM-RSパターンは送信機ノード10と受信機ノード12との間で予め定義されており、すなわち、受信機ノード12は信号中のDM-RSパターンを知っている。従って、受信機12では、チャネル推定器16において、DM-RSターゲット、つまり既知のDM-RSパターンを用いたチャネル推定をまず適用する。チャネル推定は、信頼できかつ適切な方法でデータを復元するために、チャネル復調器18で受信信号を復調するための同期検波を実行するために用いられる。ダウンリンクでは、送信機ノード10は複数のアンテナを通じて信号を送信し、受信機ノード12は複数の受信アンテナを通じて信号を受信するであろう。複数の送信アンテナおよび複数の受信アンテナによって、チャネルステータスを表すチャネルマトリックスを求めることができる。行の数は受信アンテナの数に等しく、列の数は送信アンテナの数に等しい。行列の送信ランクは、無線チャネル上で送信可能な情報の種類の最大数である。複数の送信アンテナを用いて送信される様々な情報の種類の各々は、送信レイヤとして規定されてもよい。
【0025】
送信機ノード10は、3つ以上の送信レイヤに複数の符号語をマッピングするとともに、3つ以上の送信レイヤの各々を、送信ランクに基づく固定パターンに従ってそれぞれのDM-RSポートにマッピングする。送信機ノード10は、個々の送信レイヤで搬送された各符号語およびDM-RSパターンをプリコードし、プリコーディングされたDM-RSパターンをソースブロックで受信機ノード12に送信する。そして受信機ノード12は、DM-RSパターンに基づいて受信データを復調するであろう。
【0026】
図2は、無線通信ネットワークの模式的な概要を示している。本手法は、広く敷設されているWCDMAシステムのLTE(Long-Term Evolution)とも一般に呼ばれているE-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)システムに基づいて説明されるが、OFDMおよびMIMOを用いるいかなる無線通信ネットワークにおいても実施されうる。
【0027】
図示した例ではダウンリンクRSを対象としているが、代表的な送信機ノード10は無線基地局またはユーザ端末であり、代表的な受信機ノード12はユーザ端末または無線基地局である。本明細書における実施形態は、概して例えばLTEアドバンストリリース10のためのDM-RS設計に関する。本手法は送信レイヤとDM-RSポートとの間の関係に関し、効率的なマッピングを可能にする、送信レイヤとDM-RSポートとの間の共通の、あるいは固定のマッピングパターンを提供することにより、送信されたデータを受信機ノードが復調することを可能にする。
【0028】
上述したように、送信機ノードは複数の符号語を3つ以上の送信レイヤにマッピングする。
図3は符号語を送信レイヤから送信レイヤへのマッピングの模式的な概要を示している。1つの送信レイヤを有するケース31では、複数のアンテナを介した送信のために1つの符号語CW1が供給される。2つの送信レイヤを有するケース32では、複数のアンテナを介した送信のために2つの符号語CW1およびCW2が供給される。3つの送信レイヤを有するケース33では、1つの符号語CW1がプリコーディングに直接供給される。2つめの符号語CW2は、符号語を2つの信号に分けるシリアルパラレル(S/P)コンバータを介してプリコーディングに供給される。ケース34では、プリコーディングが複数のアンテナを駆動する。4つの送信レイヤを有するケース34では、S/Pコンバータに符号語CW1およびCW2がそれぞれ供給され、S/Pコンバータは信号を2つに分けて、複数のアンテナを介した送信のためにプリコーディングに供給する。5つの送信レイヤを有するケース35では、1つの符号語CW1が第1S/Pコンバータに供給され、2つの信号に分けられた後にプリコーディングに供給される。2つめの符号語CW2は第2S/Pコンバータに供給され、3つの信号に分けられた後にプリコーディングに供給される。プリコーディングは複数のアンテナに供給する。6つの送信レイヤを有するケース36では、第1符号語CW1が第1S/Pコンバータに供給され、3つの信号に分けられた後にプリコーディングに供給される。第2符号語CW2は第2S/Pコンバータに供給され、3つの信号に分けられた後にプリコーディングに供給される。プリコーディングは複数のアンテナに供給する。7の送信レイヤを有するケース37では、第1符号語CW1が第1S/Pコンバータに供給され、3つの部分に分けられた後にプリコーディングに供給される。第2符号語CW2は第2S/Pコンバータに供給され、4つの部分に分けられた後にプリコーディングに供給される。プリコーディングは複数のアンテナに供給する。8つの送信レイヤを有するケース38では、S/Pコンバータに符号語CW1およびCW2がそれぞれ供給され、個々のS/Pコンバータは信号を4つの部分に分けて、複数のアンテナを駆動するためにプリコーディングに供給する。
【0029】
送信レイヤおよびDM-RSポートはデータ送信に強く関連している。ここでは、受信機ノードが受信データをどうやって復調するかを知ることができるような、送信レイヤとDM-RSポートとの間のマッピングを開示する。送信ランク1-4、すなわち1〜4つの送信レイヤに対する、2つのCMDグループを用いたDM-RSパターンを
図1に示す。しかし、本実施形態ではさらに、より高次のMIMOを可能にするため、合計8つのDM-RSポートを規定するための送信ランク5〜8のDM-RSパターンをさらに開示する。送信ランク1〜4のパターンに基づく効率的な拡張を維持するため、
図4に示すような送信ランク5〜8のパターンが提供される。ソフト拡張を行うため、各CDMグループに対し、時間領域で長さ4のOCCを用いる。周波数のキャリアはy軸に沿って規定され、シンボルはx軸に沿って規定される。このパターンは、RSに割り当てられたリソースエレメントの同じRS位置を共用し、2つのCDMグループを変更することなく維持することで、UEへの実装を大幅に容易化することができる。1番目の送信レイヤに対するDM-RSパターンと2番目の送信レイヤに対するDM-RSパターンは、CDMにより、時間領域における4つの連続するリソースエレメント(RE)にわたるOCCを用いて多重化される。3番目の送信レイヤに対するDM-RSパターンと4番目の送信レイヤに対するDM-RSパターンは、CDMにより、時間領域における4つの連続するリソースエレメント(RE)にわたるOCCを用いて多重化される。1番目および2番目の送信レイヤに対するDM-RSパターンと、3番目および4番目の送信レイヤに対するDM-RSパターンは、周波数分割多重(FDM)によって多重化される。
【0030】
また、
図4に示すDM-RSパターンは、送信ランク1〜4とともに送信ランク5〜8について用いられるであろう。そのため、送信ランク1から送信ランク8までの全てのDM-RSパターンが提供される。本明細書では、送信レイヤをどのようにDM-RSパターンに分配するかを、シングルユーザとマルチユーザの場合について開示する。また、本明細書の実施形態は、送信レイヤを第1のCDMグループG1と第2のCDMグループG2にどのように分配するかに関するものである。
【0031】
本手法は符号語を用いる。
図3に示したように、各符号語(CW)は最大4つの送信レイヤに関連付けられ、奇数送信ランクのマッピングでは、2つの符号語間で等しくない送信レイヤ割り当てが生じるであろう。データ復調のためのDM-RSを導入することにより、送信される送信レイヤと同数のDM-RSポートが提供されることになる。そのため、送信レイヤとDM-RSポートとの間の新たなマッピングが本手法によって提供される。
【0032】
図5は本手法を説明するリリース10実施形態510を示すブロック図である。リリース10実施形態510は、符号語から送信レイヤへのマッピング511に加え、プリコーディング処理513の実行前に、送信レイヤからDM-RSへのマッピング512を実行する。
【0033】
上述の通り、2レイヤの送信までは、最大2CWが1つのCDMグループを共有する。1つのCDMグループを共有する場合は、送信ランク1についての
図3のケース31および送信ランク2についての
図3のケース32に定義されるマッピングを用いることにより、非常に単純な送信レイヤ―DM-RS間のマッピングとなる。しかし、3以上のレイヤの送信、すなわち送信ランク2を超える場合には、2つのCDMグループが適用され、また互いにFDM多重されるため、マッピングはやや複雑になる。ここで説明する実施形態は、2つのCWとDM-RSパターンとの間の関係を提供する。また、本手法の実施形態は、シングルユーザ(SU)ケースおよびマルチユーザ(MU)ケースのいずれにも適用可能であり、SUおよびMU用の透過マッピングが提供される。従って、ここで説明する実施形態は、標準化の労力を節約し、動作上の複雑さを軽減するために、SUケースおよびMUケースの両方をカバーするであろう。
【0034】
本手法は、ダウンリンク多送信レイヤ送信の場合の、SU-MIMOおよびMU-MIMOの両方に適用可能な、送信レイヤとDM-RSポートとの間の共通または固定のマッピングパターンを開示する。より具体的には、送信ランク2を超える送信のために、2つの符号語を異なるCDMグループにマッピングさせるための、本明細書で符号語内(intra-CW)マッピングと呼ぶマッピング原理が実施形態で用いられる。従って、送信ランク1〜2のマッピングはリリース9と同様に実行されてよい。このマッピング原理は、符号語が2つの異なるCDMグループに分離されるため、送信レイヤごとのチャネル推定が適用される場合に符号語間干渉を防ぎ、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)処理の独立性を維持するであろう。符号語内(intra-CW)マッピングの原理を
図6〜
図8に示す。また、符号語間(inter-CW)マッピングと呼ばれる別の固定マッピングを
図9〜
図11に示す。
【0035】
図6は、本手法の第1実施形態に係る、送信レイヤをDM-RSポートにマッピングするためのマッピングパターンの模式的な概要を示す図である。
図6は、符号語内マッピングパターンを示している。異なるCDMグループのためのDM-RSパターンが、62として示されている。
【0036】
送信ランク3については、第1のCW(CW1)が送信レイヤ1にマッピングされる。送信レイヤ1はCDMグループ1(G1)にマッピングされる。第2の符号語CW2は送信レイヤ2および3にマッピングされる。送信レイヤ2および3はCDMグループ2(G2)にマッピングされる。
送信ランク4については、CW1が送信レイヤ1および2にマッピングされる。送信レイヤ1および2はG1にマッピングされる。CW2は送信レイヤ3および4にマッピングされる。送信レイヤ3および4はG2にマッピングされる。
送信ランク5については、CW1が送信レイヤ1および2にマッピングされる。送信レイヤ1および2はG1にマッピングされる。CW2は送信レイヤ3〜5にマッピングされる。送信レイヤ3〜5はG2にマッピングされる。
送信ランク6については、CW1が送信レイヤ1〜3にマッピングされる。送信レイヤ1〜3はG1にマッピングされる。CW2は送信レイヤ4〜6にマッピングされる。送信レイヤ4〜6はG2にマッピングされる。
送信ランク7については、CW1が送信レイヤ1〜3にマッピングされる。送信レイヤ1〜3はG1にマッピングされる。CW2は送信レイヤ4〜7にマッピングされる。送信レイヤ4〜7はG2にマッピングされる。
送信ランク8については、CW1が送信レイヤ1〜4にマッピングされる。送信レイヤ1〜4はG1にマッピングされる。CW2は送信レイヤ5〜8にマッピングされる。送信レイヤ5〜8はG2にマッピングされる。
【0037】
本手法の一部の実施形態による固定マッピングパターンは、以下の長所を有する。
- 送信ランク3〜8の場合に対する固定マッピング原理、
- 固定マッピングパターンが、SU-MIMOおよびMU-MIMOの両方をカバーする、
- 可能な限り、各UEについてのHARQの独立性を保つ、および/または
- リソースエレメントの異なるパターンを用いて、通常のCPおよび拡張CPのいずれにも適用可能である。
【0038】
SU-MIMOの場合をまず説明し、その後MU-MIMOの場合を説明する。上述の通り、いわゆる関連づけパターンにおいて、1つのCDMグループは最大4つのDM-RSポートに関連付けられる。説明を目的として、DM-RSポートを以下のように定義する。
・ CDMグループ1:DM-RSポート1/2/5/6
・ CDMグループ2:DM-RSポート3/4/7/8
あるいは
・ CDMグループ1:DM-RSポート1/2/5/7
・ CDMグループ2:DM-RSポート3/4/6/8
【0039】
SU-MIMOの場合、割り当てられたリソースブロック(RB)を、1つのUEが単独で占有する。そのため、このUEは与えられた送信ランクのデータ送信のために、サポートされる全ての送信レイヤを用いることができる。
図3に規定した符号語―送信レイヤマッピングおよび
図6における符号語内マッピング原理に基づき、送信レイヤ―DM-RSポートマッピングの詳細を
図7に示す。
図7は、送信ランク1〜2のマッピングパターンが、リリース9で規定されている内容に従って、かつ1つのCDMグループのみが用いられる場合に再利用されうることを示している。本手法の実施形態に係る基本原理は、1つの符号語に関する複数の送信レイヤが、1つのCDMグループ内の複数のDM-RSポートに割り当てられることである。各CDMグループは、同一の12のOFDMリソースエレメントを占有し、直交符号カバーを通じて多重化される最大4つのDM-RSポートを有することに留意されたい。
【0040】
図7は2つの入力符号語CW1およびCW2を図示している。ダウンリンク物理チャネルを表すベースバンド信号は、以下のステップによって生成される。物理チャネルで送信されるべき入力符号語の各々は、それぞれのスクランブル回路によってビットがスクランブルされている。対応する変調器はスクランブルされたビットを変調し、複素値変調シンボルを生成する。情報ビットの同じブロックから発したチャネル符号化ビットは、一般に「符号語(codeword)」と呼ばれる。符号語は、例えばターボ符号化、レートマッチング、インタリーブなどを実行することによって情報ビットを処理した結果である。得られた符号語は複数送信アンテナシステムにおいて変調され、送信用の複数の送信アンテナに配信される。
【0041】
1つの符号語CW1またはCW2は、CW1およびCW2をそれぞれ2つの信号に分けるシリアルパラレル(S/P)コンバータに供給され、信号は複数のアンテナを通じた送信のためにプリコーディングされる。CWのそれぞれに対する複素値変調シンボルは、送信レイヤにマッピングされる。複数のアンテナポート上での送信のために、1つのプリコーディング回路が、複素値変調シンボルを各送信レイヤ上にプリコーディングする。プリコーディング回路は送信レイヤマッパーからベクタブロックを入力され、各アンテナポート上のリソースにマッピングされるべきベクタブロックを生成する。対応するリソースチャネルマッパは、各アンテナポートに対する複素値変調シンボルを、リソースエレメントにマッピングする。対応するOFDM信号生成回路は、各アンテナポートに対する複素値時間領域OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を生成する。
【0042】
送信レイヤ4〜8についての(単に送信レイヤマッピングとも呼ばれる)符号語―送信レイヤマッピングの拡張が提供される。この拡張は、LTEリリース8との後方互換性を必要とし、現在のLTE仕様、特には制御シグナリングに関する影響を最小限にとどめることが必要である。
【0043】
図7は、本手法の実施形態に係る、送信ランク8までの送信ランクの固定マッピングを示す。各送信ランクは固定されたマッピング方法711〜718を有する。
【0044】
1つの送信レイヤを用いるケース71については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされる。第1送信レイヤはさらに、第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にもマッピングされてよい。変調シンボルおよびDM-RSは、1つまたは複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。なお、ここでの変調シンボルは、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCH)シンボルとも呼ばれる。
【0045】
2つの送信レイヤを用いるケース72については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1および第2送信レイヤL2にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0046】
3つの送信レイヤを用いるケース73については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされる。第2符号語CW2が第2送信レイヤL2および第3送信レイヤL3にマッピングされる。そして第2送信レイヤL2は第3MD-RSポートP3にマッピングされ、第3送信レイヤL3は第2CDMグループG2の第4MD-RSポートP4にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0047】
4つの送信レイヤを用いるケース74については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1および第2の送信レイヤL2にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされる。第2符号語CW2が第3送信レイヤL3および第4送信レイヤL4にマッピングされる。そして第3送信レイヤL3は第3MD-RSポートにマッピングされ、第4送信レイヤL4は第2CDMグループG2の第4MD-RSポートP4にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0048】
5つの送信レイヤを用いるケース75については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1および第2の送信レイヤL2にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされる。第2符号語CW2が第3送信レイヤL3、第4送信レイヤL4、および第5送信レイヤL5にマッピングされる。そして第3送信レイヤL3は第3MD-RSポートにマッピングされ、第4送信レイヤL4は第4MD-RSポートP4にマッピングされ、第5送信レイヤL5は第2CDMグループG2の第7MD-RSポートP7にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0049】
6つの送信レイヤを用いるケース76については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1、第2の送信レイヤL2、および第3の送信レイヤL3にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされ、第3送信レイヤL3は第1CDMグループG1の第5MD-RSポートP5にマッピングされる。第2符号語CW2が第4送信レイヤL4、第5送信レイヤL5、および第6送信レイヤL6にマッピングされる。そして第4送信レイヤL4は第3MD-RSポートP3にマッピングされ、第5送信レイヤL5は第4MD-RSポートP4にマッピングされ、第6送信レイヤL6は第2CDMグループG2の第7MD-RSポートP7にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0050】
7つの送信レイヤを用いるケース77については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1、第2の送信レイヤL2、および第3の送信レイヤL3にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされ、第3送信レイヤL3は第1CDMグループG1の第5MD-RSポートP5にマッピングされる。第2符号語CW2が第4送信レイヤL4、第5送信レイヤL5、第6送信レイヤL6、および第7送信レイヤL7にマッピングされる。そして第4送信レイヤL4は第3MD-RSポートP3にマッピングされ、第5送信レイヤL5は第4MD-RSポートP4にマッピングされ、第6送信レイヤL6は第7MD-RSポートP7にマッピングされ、第7送信レイヤは第2CDMグループG2の第8DM-RSポートP8にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0051】
8つの送信レイヤを用いるケース78については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1、第2の送信レイヤL2、第3の送信レイヤL3、および第8の送信レイヤL8にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされ、第3送信レイヤL3は第1CDMグループG1の第5MD-RSポートP5にマッピングされ、第8送信レイヤL8は第1CDMグループG1の第6MD-RSポートP6にマッピングされる。第2符号語CW2が第4送信レイヤL4、第5送信レイヤL5、第6送信レイヤL6、および第7送信レイヤL7にマッピングされる。そして第4送信レイヤL4は第3MD-RSポートP3にマッピングされ、第5送信レイヤL5は第4MD-RSポートP4にマッピングされ、第6送信レイヤL6は第7MD-RSポートP7にマッピングされ、第7送信レイヤは第2CDMグループG2の第8DM-RSポートP8にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0052】
図8は符号語内マッピング方法をMU-MIMOケースに用いる本手法の実施形態を示す。ここでは、送信ランク6マッピングパターンが3つの共通スケジュールされたUE、UE1〜UE3とともに用いられる。UE1はデータ#1をCDMグループ1(G1)のDM-RSポートにマッピングされた1つの送信レイヤL1上で送信する。UE2はデータ#1,#2をCDMグループ1(G1)のDM-RSポートとCDMグループ2(G2)のDM-RSポートにマッピングされた2つの送信レイヤL1,L2上で送信する。UE3はデータ#1,#2,#3をCDMグループ1(G1)のDM-RSポートとCDMグループ2(G2)の2つのDM-RSポートにマッピングされた3つの送信レイヤL1,L2,L3上で送信する。符号語が異なるCDMグループに分かれた状態を保つことにより、符号語干渉を削減することができる。
【0053】
図9は、本手法のいくつかの実施形態に係る、送信レイヤをDM-RSポートにマッピングするためのマッピングパターンの模式的な概要を示す図である。
図9は、符号語内マッピングを示した
図6〜
図8における実施形態とは対照的に、符号語間マッピングパターンを示している。異なるCDMグループのためのDM-RSパターンを92として示す。符号語間マッピングは、各CWが可能な限り両方のCDMグループにマッピングされるようにすることを目的としている。DM-RSポートの番号付けに続いて、送信レイヤ間マッピングが行われる。この方法は、送信レイヤとMD-RSポートとの間の非常に明確なマッピングを有する。
【0054】
送信ランク3については、送信レイヤ1および2がCW1およびCW2ならびにCDMグループ1(G1)のDM-RSポートにマッピングされる。送信レイヤ3は第2符号語CW2およびCDMグループ2(G2)のDM-RSポートにマッピングされる。
送信ランク4については、送信レイヤ1および2がCW1およびCW2ならびにCDMグループ1(G1)のDM-RSポートにマッピングされる。送信レイヤ3および4はCW1およびCW2ならびにCDMグループ2(G2)のDM-RSポートにマッピングされる。
送信ランク5については、送信レイヤ1〜3がCW1およびCW2ならびにCDMグループ1(G1)のDM-RSポートにマッピングされる。送信レイヤ4および5はCW1およびCW2ならびにCDMグループ2(G2)のDM-RSポートにマッピングされる。
送信ランク6については、送信レイヤ1〜3がCW1およびCW2ならびにCDMグループ1(G1)のDM-RSポートにマッピングされる。送信レイヤ4〜6はCW1およびCW2ならびにCDMグループ2(G2)のDM-RSポートにマッピングされる。
送信ランク7については、送信レイヤ1〜4がCW1およびCW2ならびにCDMグループ1(G1)のDM-RSポートにマッピングされる。送信レイヤ5〜7はCW1およびCW2ならびにCDMグループ2(G2)のDM-RSポートにマッピングされる。
送信ランク8については、送信レイヤ1〜4がCW1およびCW2ならびにCDMグループ1(G1)のDM-RSポートにマッピングされる。送信レイヤ5〜8はCW1およびCW2ならびにCDMグループ2(G2)のDM-RSポートにマッピングされる。
【0055】
図10は、符号語間マッピングの原理および
図3に規定した符号語―送信レイヤマッピングに基づく固定マッピングを示している。送信レイヤ―DM-RSポートマッピングの詳細は
図10に示されている。符号内マッピングにおいても説明したように、送信ランク1〜2のSU/MU-MIMOに対する送信レイヤマッピングは、リリース9に規定されているものを再利用してよく、ただ1つのCDMグループが用いられる。その一方、送信ランク3〜8のSU-MIMOに対する送信レイヤマッピングは、1つの符号語に関連する送信レイヤをできる限り両方のCDMグループに割り当てるようにする。利点は引き続くDM-RSポート番号付けを簡単化できることである。ここでも、CDMグループのDM-RSポートは、上述したように、二者択一的に割り当てられたMD-RSポート、すなわちCDMグループ1―DM-RSポート1/2/5/7およびCDMグループ2―DM-RSポート3/4/6/8である。
【0056】
図10は送信ランク8までの送信ランクの固定マッピングを示している。各送信ランクは固定のマッピング手法1011〜1018を有する。
【0057】
1つの送信レイヤを用いるケース101については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1にマッピングされる。そして、第1送信レイヤは第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされる。第1送信レイヤL1はさらに、第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にもマッピングされてよい。変調シンボルおよびDM-RSは、1つまたは複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0058】
2つの送信レイヤを用いるケース102については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1にマッピングされ、1つのCW2が第2送信レイヤL2にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0059】
3つの送信レイヤを用いるケース103については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。第2の符号語CW2が第2送信レイヤL2および第3の送信レイヤL3にマッピングされる。そして、第2送信レイヤL2は第2MD-RSポートP2にマッピングされ、第3送信レイヤは第2CDMグループG2の第3MD-RSポートP3にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0060】
4つの送信レイヤを用いるケース104については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1および第2の送信レイヤL2にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされる。第2符号語CW2が第3送信レイヤL3および第4送信レイヤL4にマッピングされる。そして第3送信レイヤL3は第3MD-RSポートにマッピングされ、第4送信レイヤL4は第2CDMグループG2の第4MD-RSポートP4にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0061】
5つの送信レイヤを用いるケース105については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1および第2の送信レイヤL2にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされる。第2符号語CW2は第3送信レイヤL3、第4送信レイヤL4、および第5送信レイヤL5にマッピングされる。そして第3送信レイヤL3は第3MD-RSポートP3にマッピングされ、第4送信レイヤL4は第2CDMグループG2の第4MD-RSポートP4にマッピングされる。第5送信レイヤL5は第1CDMグループG1の第5DM-RSポートP5にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0062】
6つの送信レイヤを用いるケース106については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1、第2の送信レイヤL2、および第3の送信レイヤL3にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされ、第3送信レイヤL3は第2CDMグループG2の第3MD-RSポートP3にマッピングされる。第2符号語CW2が第4送信レイヤL4、第5送信レイヤL5、および第6送信レイヤL6にマッピングされる。そして第4送信レイヤL4は第4MD-RSポートP4にマッピングされ、第5送信レイヤL5は第1CDMグループG1の第5MD-RSポートP5にマッピングされ、第6送信レイヤL6は第2のCDMグループG2の第6MD-RSポートP6にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0063】
7つの送信レイヤを用いるケース107については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1、第2の送信レイヤL2、および第3の送信レイヤL3にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされ、第3送信レイヤL3は第2CDMグループG2の第3MD-RSポートP3にマッピングされる。第2符号語CW2が第4送信レイヤL4、第5送信レイヤL5、第6送信レイヤL6、および第7送信レイヤL7にマッピングされる。そして第4送信レイヤL4は第2CDMグループG2の第4MD-RSポートP4にマッピングされ、第5送信レイヤL5は第1CDMグループG1の第5MD-RSポートP5にマッピングされ、第6送信レイヤL6は第2CDMグループG2の第6MD-RSポートP6にマッピングされ、第7送信レイヤは第1CDMグループG1の第7DM-RSポートP7にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0064】
8つの送信レイヤを用いるケース108については、1つの符号語CW1が第1送信レイヤL1、第2の送信レイヤL2、第3の送信レイヤL3、および第4の送信レイヤL4にマッピングされる。そして、第1送信レイヤL1は第1CDMグループG1の第1MD-RSポートP1にマッピングされ、第2送信レイヤL2は第1CDMグループG1の第2MD-RSポートP2にマッピングされる。第3送信レイヤL3は第2CDMグループG2の第3MD-RSポートP3にマッピングされ、第4送信レイヤL4は第2CDMグループG2の第4MD-RSポートP4にマッピングされる。第2符号語CW2が第5送信レイヤL5、第6送信レイヤL6、第7送信レイヤL7、および第8送信レイヤL8にマッピングされる。そして第5送信レイヤL5は第1CDMグループG1の第5MD-RSポートP5にマッピングされ、第6送信レイヤL6は第2CDMグループG2の第6MD-RSポートP6にマッピングされ、第7送信レイヤL7は第1CDMグループG1の第7MD-RSポートP7にマッピングされ、第8送信レイヤL8は第2CDMグループG2の第8DM-RSポートP8にマッピングされる。変調シンボルおよびDM-RSは、複数の送信アンテナを介した送信のためにプリコーディングへ供給される。
【0065】
図11はMU-MIMOケースについてマッピング手法がどのように機能するかを説明するための例であって、共通スケジュールされた、それぞれ1〜3の送信レイヤを用いる3つのUEとともに送信ランク6のマッピングパターンが用いられる場合を示している。従って、第1のユーザ端末UE1には、第1CDMグループG1のDM-RSポートにマッピングされた送信レイヤ1(L1)に対する送信データ#1がスケジュールされている。第2のユーザ端末UE2には、第1CDMグループG1のDM-RSポートにマッピングされた2つの送信レイヤ(L1,L2)に対する送信データ#1,#2がスケジュールされている。第3のユーザ端末UE3には、第1CDMグループG1の複数のDM-RSポートと第2CDMグループG2の1つのDM-RSポートにマッピングされた3つの送信レイヤ(L1,L2,L3)に対する送信データ#1,#2,#3がスケジュールされている。DM-RSパターンは、符号語間マッピングについての送信ランク3に従う。
【0066】
さらに、MU-MIMOケースに関して、どのDM-RSポートがどの送信レイヤに割り当てられているかを各UEに示すための制御シグナリングが実行されうることを理解すべきである。これにより、UEが適切なDM-RSを用いてチャネル推定を行うことを保証することができる。
【0067】
MU-MIMOケースでは、いくつかのUEが同時に同じリソースブロックを共用するであろう。そのため、各UEは、所与の送信ランクパターンについて送信された送信レイヤの一部のみを用いるであろう。SU-MIMOケースに簡単で自然な拡張を行うことが強く望まれている。実施形態は、MU-MIMOケースについて以下の2つのステップを提案する。
-ステップ1:符号語内マッピング原理または符号語間マッピングに従って各UEを割り当てる
-ステップ2:共通スケジュールされた他のUEについてステップ1を繰り返す
【0068】
実施形態において、マルチユーザスケジューリングに加えて、SU-MIMOマッピング手法を再利用することができ、それによって
図7または
図10で提案した送信レイヤ―DM-RSポートマッピング手法がSU-MIMOおよびMU-MIMOに対して透過的にできる。これはさらに、SU-MIMOとMU-MIMOとの動的な切替の原理に合致する。本手法は、送信ランク1〜2のSU/MU-MIMOと、送信ランク3〜8のSU-MIMOの両方に対する、制御シグナリングの追加を必要としない固定の送信レイヤマッピングを開示する。
【0069】
汎用的な実施形態に従って、復調リファレンス信号をリソースブロックで受信機ノード12に送信するための、図面では送信機10と呼ばれる送信機ノードにおける方法のステップを、
図12に示すフローチャートに関して説明する。ステップは以下に説明する方法で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行されてよい。送信機ノード10は複数の送信アンテナに対する3つ以上の送信レイヤを用いる。送信機ノード10および受信機ノード12は、無線通信ネットワークに含まれる。そのため、
図12は、本手法に従ってマッピングを行い、マッピングを受信機ノード12に知らせる送信機ノード10を示している。
【0070】
ステップ120:これは点線で示されるように、必要に応じて実行されるステップである。一部の実施形態において送信機ノード10は、どの(1つ以上の)復調リファレンス信号ポートが受信機ノード12に割り当てられているのかを受信機ノードに示す制御シグナリングを実行することができる。
【0071】
ステップ121:送信機ノード10は複数の符号語を3つ以上の送信レイヤにマッピングする。例えば、第1符号語および第2符号語が、送信ランクに基づいて決定されてよいアルゴリズムに従って、複数の異なる送信レイヤにマッピングされる。
【0072】
ステップ123:送信機ノード10は、3つ以上の送信レイヤの各々を、送信ランクに基づく固定パターンに従ってそれぞれの復調リファレンス信号ポートにマッピングする。
【0073】
復調リファレンス信号ポートの各々は、復調リファレンス信号パターンをリソースブロックに追加する。復調リファレンス信号ポートは、関連付けパターンに従い、2つの符号分割多重化グループに関連付けられる。各符号分割多重化グループの複数の送信レイヤは符号分割多重化され、異なる符号分割多重化グループの複数の送信レイヤは周波数分割多重化される。従って、送信レイヤはリソースブロック内にCDMおよびFDM多重化される。
【0074】
関連付けパターンは、2つの符号分割多重化グループの各々が最大4つの復調リファレンス信号ポートを有することを規定することができる。復調リファレンス信号ポートの各々は、復調リファレンス信号を復調リファレンス信号パターンに従ってリソースブロックに追加する。2つの符号分割多重化グループの各々の復調リファレンス信号パターンは、同一の直交周波数分割多重リソースエレメントを占有し、その送信レイヤは直交符号カバー(OCC)を通じて多重化される。従って、OCCは異なる送信レイヤ上で送信されている情報を分離する。
【0075】
一部の実施形態において、固定パターンは所定の符号語にマッピングされた複数の送信レイヤが1つかつ同じ符号分割多重化グループ内の復調リファレンス信号ポートにマッピングされること(いわゆる符号語内マッピング)を規定してもよい。あるいは、固定パターンは、所定の符号語にマッピングされた複数の送信レイヤが異なる符号分割多重化グループ内の復調リファレンス信号ポートにマッピングされること(いわゆる符号間マッピング)を規定してもよい。
固定パターンは送信ランク2〜8に対して適用可能であろう。
【0076】
ステップ125:送信機ノード10は、それぞれの送信レイヤ上で搬送される各符号語および復調リファレンス信号パターンをプリコーディングする。例えば、送信機ノードは符号語およびDM-RSパターンを搬送するリソースブロックを、異なる送信レイヤに対する異なるDM-RSパターンおよび符号語が1つ以上の送信アンテナで送信されうるような方法でプリコーディングする。
プリコーダは重み付け行列である。データシンボルおよびDM-RSはプリコーダを共用するため、DM-RSパターンに基づいて送信レイヤを特定することにより、同等のチャネル情報が推定されるであろう。
【0077】
プリコーディングに含まれる基本原理は、現在のチャネル状況を潜在的に考慮しつつ、変調シンボルを混合して複数のアンテナに配信することである。プリコーディングは、例えば、チャネルにあうように選択された行列を、変調シンボルを含んだシンボルベクトルを搬送する情報に乗じることで実施することができる。従って、一連のシンボルベクトルは並列なシンボルストリーム群を形成し、各シンボルストリームは通常「送信レイヤ」と呼ばれる。そのため、ある具体的な実装におけるプリコーダの選択に応じて、送信レイヤは所定のアンテナに直接対応するか、送信レイヤはプリコーダマッピングを介して、アンテナポートとしても知られるいくつかのアンテナ上に分配されるであろう。
【0078】
ステップ127:送信機ノード10はプリコーディングされた復調リファレンス信号パターンをリソースブロックで受信機ノード12に送信する。プリコーディングの後、プリコーディングされたデータおよびDM-RSパターンが出力される。DM-RSパターンはプリコーディングとは比較的独立している。
【0079】
なお、リソースブロックはマルチユーザ多入力多出力様式で複数の受信機ノードに割り当てられうること、および/またはシングルユーザ多入力多出力様式において1つの受信機ノードに割り当てられることに留意されたい。
【0080】
復調リファレンス信号パターンは物理ダウンリンク共用チャネル復調に用いられてよい。
【0081】
いくつかの実施形態において、2つの符号分割多重化グループのうち第1の符号分割多重化グループが復調リファレンス信号ポート番号1、2、5、および6、または1、2、5、および7に割り当てられる。2つの符号分割多重化グループのうち第2の符号分割多重化グループは復調リファレンス信号ポート3、4、7、および8、または3、4、6、および8に関連付けられる。これは、固定であってもよい関連付けパターンにおいて規定されうる。
【0082】
送信機ノード10は、上述した方法を実行するために提供される。代表的な送信機ノード10は無線基地局またはユーザ端末であってよい。無線基地局はNodeB、エヴォルブドNodeB(eNBまたはeNodeB)、基地送受信機局、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、または、例えば用いられる無線アクセス技術および用語に応じた個々のセル内でユーザ端末と通信することが可能な任意の他のネットワーク装置と呼ばれうる。
代表的なユーザ端末は、例えば無線通信端末、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、無線プラットフォーム、ラップトップコンピュータ、コンピュータまたは無線基地局と無線で通信可能な他の任意のタイプの機器であってよい。
【0083】
図13は、無線基地局に代表される送信機ノード10を示す。送信機ノード10は、送信レイヤとLTEリリース10におけるDM-RSポートとの間のマッピングパターンに従ってマッピングを実行する、例えばプロセッサであるマッピング/処理回路を有する。DM-RSポートは基本的に、複数のLTE-アドバンスト機能をサポートするためのデータ復調に用いられる。送信機ノード10は、送信回路上で受信機ノードへマッピングを送信する。従って、第1の符号語および第2の符号語の変調シンボルは受信機ノード12に送信される3つ以上の送信レイヤにマッピングされる。送信機ノード10はまた、チャネルの送信ランクに基づいて、3つ以上の送信レイヤを2つの符号分割多重化グループ内の復調リファレンス信号ポートにマッピングする。復調リファレンス信号ポートは、関連付けパターンに従い、2つの符号分割多重化グループに関連付けられる。それにより、各送信レイヤ上で符号語を用いる送信が、固有のリファレンス信号に割り当てられる。符号分割多重化グループの各々の復調リファレンス信号ポートへのマッピングにより得られた複数の送信レイヤは、互いに符号分割多重化および周波数分割多重化される。そして送信機ノード10は送信レイヤ上で搬送される符号語およびDM-RSパターンをプリコーディングし、プリコーディングされたデータを複数の送信アンテナで送信する。送信機ノード10および受信機ノード12は、無線通信ネットワークに含まれるように構成される。
【0084】
送信機ノードは、複数の符号語を3つ以上の送信レイヤにマッピングするように構成されたマッピング回路1301を有する。
【0085】
送信機ノード10はさらに、3つ以上の送信レイヤの各々を、送信ランクに基づく固定パターンに従ってそれぞれの復調リファレンス信号ポートにマッピングするように構成された追加マッピング回路1302を有する。復調リファレンス信号ポートの各々は、復調リファレンス信号パターンをリソースブロックに追加するように構成される。復調リファレンス信号ポートは、関連付けパターンに従い、2つの符号分割多重化グループに関連付けられる。各符号分割多重化グループの複数の送信レイヤは符号分割多重化され、異なる符号分割多重化グループの複数の送信レイヤは周波数分割多重化される。
【0086】
送信機ノード10はさらに、個々の送信レイヤ上で搬送される各符号語および復調リファレンス信号パターンをプリコーディングするように構成されたプリコーディング回路1303を有する。送信機ノード10はさらに、複数の送信アンテナを有し、プリコーディングされた復調リファレンス信号パターンをリソースブロックで受信機ノード12に送信するように構成された送信回路1304を有する。
【0087】
また、送信回路1304は、どの(1つ以上の)復調リファレンス信号ポートが各受信機ノードに割り当てられているのかを受信機ノード12に示すための、受信機ノード12への制御シグナリングを実行するように構成されてもよい。
【0088】
復調リファレンス信号パターンをリソースブロックで受信機ノードに送信するための、ここで提案する方法は、本手法の機能を実行させるためのコンピュータプログラムコードを用いて、
図13の受信機ノード10における処理回路1305のような1つ以上のプロセッサを通じて実施されても良い。上述したプログラムコードは、例えば送信機ノード10に読み込まれた際に本手法を実行するためのコンピュータプログラムコードを保持するデータキャリアの形式のコンピュータプログラム製品として提供されても良い。このようなデータキャリアの1つはCD-ROMディスクの形態であって良い。しかしながら、メモリースティック(登録商標)のような他のデータキャリアを用いても実現可能である。コンピュータプログラムコードはまた、サーバ上の純粋なプログラムコードとして提供され、送信機ノード10にダウンロードされてもよい。
【0089】
従って、
図13は、送信レイヤとLTEリリース10におけるDM-RSポートとの間のマッピングパターンに従ってマッピングを実行する、例えばプロセッサであるマッピング/処理回路を有する送信機ノード10を示している。DM-RSポートは基本的に、複数のLTE-アドバンスト機能をサポートするためのデータ復調に用いられる。送信機は、送信回路上で受信機へマッピングを送信する。
【0090】
L1制御シグナリングを必要としない、送信レイヤとDM-RSポートとの間の、固定された、または共通したマッピングパターンを提供する方法を開示した。DM-RSポートが基本的に、例えばCoMPおよび空間多重といったMIMO機能を用いるLTE-アドバンスト機能をサポートするためのデータ復調に用いられる場合の実施形態を開示した。より具体的には、符号語内マッピングまたは符号語間マッピングのいずれかによるマッピング原理に従うマッピングパターンが用いられる。これは、送信ランク2を超えるSU-MIMO送信の場合、2つの符号語が異なるCDMグループにマッピングされるようにすること、または各符号語がバランスよく両方のCDMグループにマッピングされるようにすることをそれぞれ意味する。送信ランク1〜2のSU/MU-MIMOマッピングは、リリース9にあるように再利用されてよい。
【0091】
ここで説明した、マッピングパターンを用いる実施形態は以下の利点を有する。
送信ランク3〜8の場合についての固定マッピング原理、
SU-MIMOおよびMU-MIMOの両方をカバーするための固定マッピングパターン、
通常のCPおよび拡張CPの両方についてのパターンに適用可能である、および/または
再送信のための送信レイヤマッピングに適用可能である。
【0092】
さらに、符号語が異なるCDMグループに分けられ続けるようにすることで符号語干渉が削減されるため、符号語内マッピングを用いる一部の実施形態では、可能な限り、各UEについて独立したHARQが維持される。符号語間マッピングを用いる一部の実施形態は、マッピングパターンを簡素化することができる。
【0093】
図面および明細書において、本発明の例示的な実施形態を開示してきた。しかし、これら実施形態には実質的に本発明の原理の範囲を逸脱することなしに多くの派生物や変更物を実現することができる。従って、具体的な用語が用いられてはいるが、それらは限定を目的とせず、汎用的かつ説明的な意味で用いられており、本発明の範囲は特許請求の範囲によって規定されている。