(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、自動車のエアコンシステムに一緒に使用することができる、蒸気圧縮システムでの使用のための二次ループ冷却システムを含むエアコンまたは冷却システムを提供する。かかるエアコンまたは冷却システムは、
図2において110で概して示され、
図2において120で概して示される蒸気圧縮システムと、
図2において130で概して示される二次ループ冷却システムとを含む。かかるシステムは、
図2において、かかる同様の要素が100番台の参照番号で示されることを除いては、同様の要素が類似の参照番号で示される状態で、
図1に示されるものに似ている。
【0013】
本発明の二次ループ冷却システムは、それを通して冷媒を循環させるための第1の膨張コイルと、それを通して冷却溶液を循環させるための第2の膨張コイルとを有する熱交換器手段を含む。熱交換器手段は、チラーと言われてもよい熱交換器、または2つの流体間で熱を交換するための任意の手段を含む。熱交換器125は
図2に示され、入口127および出口128を有する第1の膨張コイルまたはチューブ126を含む。冷媒は、下に記載される蒸気圧縮システムの一部としての第1の膨張コイルを通って循環する。熱交換器125はまた、客室において、それを通して冷却溶液を冷却コイルまたは装置に循環させるための、入口131および出口132を有する第2の膨張コイル129を含む。一実施形態では、熱交換器は向流熱交換器であってもよい。かかる熱交換器において、冷媒は一方向に第1の膨張コイル中で循環され、冷却溶液は反対方向に第2の膨張コイルを通して循環される。
【0014】
本発明の二次ループ冷却システムはまた、溶液が熱交換器手段を出た後に溶液を冷却するための冷却ユニット手段を含む。冷却手段は、
図2に示される冷却ユニット133などのような冷却ユニットを含んでもよい。冷却ユニットは入口136および出口137を有する。入口136は、冷却液が熱交換器から冷却ユニットに流れるように熱交換器の第2の膨張コイルと、具体的には第2の膨張コイルの出口137と、流体連通されている。冷却ユニットは、移動式エアコン用途で自動車の客室などの冷却されるべき本体、または固定式エアコンもしくは冷却用途で冷却される本体の近くに配置されるのに適している。
【0015】
本発明の二次ループ冷却システムはまた、冷却溶液を貯蔵するためのリザーバ手段を含む。リザーバ手段は、
図2に示されるリザーバ138などのようなリザーバ、すなわちタンクを含んでもよい。リザーバ138は入口140および出口141を有する。連結ライン139が、冷却ユニットの出口とリザーバの入口との間に配置される。リザーバの入口は、冷却液が冷却ユニットからリザーバに流れるように、連結ライン139を介して冷却ユニットの出口137と流体連通して配置される。
【0016】
本発明の二次ループ冷却システムはまた、リザーバから元の熱交換器手段に貯蔵溶液を循環させるための手段を含む。
図2の実施形態では、循環手段は、ポンプ143などのポンプと、連結ライン142および連結ライン146とを含んでもよい。ポンプ143は、リザーバの出口141と流体連通して配置された入口144および熱交換器と流体連通して配置された出口145を有する。連結ライン142はリザーバとポンプとを連結する。ポンプ143の出口145は、連結ライン146を介して熱交換器の第2の膨張コイルの入口131と流体連通している。
【0017】
本発明の二次ループ冷却システムはまた、リザーバを迂回させ、冷却ユニットの出口から熱交換器手段の第2の膨張コイルの入口に直接冷却溶液を配送するためのバイパス手段
を含む。バイパス手段は、冷却溶液を搬送することができるラインまたはホースを含んでもよい。バイパスラインは、冷却ユニットの出口と熱交換器の入口との間に配置される。バイパスラインは、
図2において148で示され、冷却ユニットの出口137と熱交換器の入口131との間に配置され、ポンプの入口144の直前で連結ライン142と一緒になる。
【0018】
本発明の二次ループ冷却システムはまた、冷却ユニット手段の出口と熱交換器手段の入口との間のバイパスラインに配置された第1のバルブ手段を含む。第1のバルブ手段は、下で説明されるように、温度の変化によって作動する任意のタイプのバルブを含んでもよい。第1のバルブ149は
図2に示され、バイパスライン148がポンプの入口144と一緒になる前に、冷却ユニットの出口137と熱交換器の入口131との間のバイパスラインに配置される。第1のバルブは開いて冷却溶液が冷却ユニットの出口から熱交換器の入口に直接流れるのを可能にし、それによってリザーバを迂回させる。
【0019】
本発明の二次ループ冷却システムは、冷却ユニット手段の出口とリザーバ手段の入口との間に配置された第2のバルブ手段をさらに含む。第2のバルブ手段は、下で説明されるように、温度の変化によって作動する任意のタイプのバルブを含んでもよい。第2のバルブ150は
図2に示され、冷却ユニットの出口137とリザーバの入口140との間の連結ライン139に配置される。第2のバルブは、第1のバルブが閉じて冷却溶液がリザーバの入口に流れ込むことを可能にするときに開く。
【0020】
本発明の二次ループ冷却システムは、本体中の温度を感知し、本体中の温度を既定の温度と比較するための、冷却されるべき本体に配置されるように構成された温度センサー手段をさらに含む。温度センサー手段は、自動車の客室中になど、冷却されるべき本体の近くにまたは本体に配置される、
図2に示される温度センサー152などのような温度センサーを含んでもよい。温度センサーは、自動車の客室などの、冷却されるべき本体中の温度を感知し、客室中の温度を設定点、または既定の温度と比較する。この設定点温度は、冷却されるべき本体中での所望の温度にいかに速く達することができるかを踏まえて決定される。
【0021】
本発明の二次ループ冷却システムは、客室中の温度を第1のバルブに伝えるための、および客室中の温度が既定の温度より高いときに第1のバルブを開くための手段をさらに含む。乗車室中の温度を第1のバルブに伝えるための手段は、
図2に示されるライン153などのようなラインである。このラインは、電気信号を第1のバルブに送る導電性ワイヤであることができる。
【0022】
本発明の二次ループ冷却システムは、第2のバルブ手段に客室中の温度を伝えるための手段、および客室中の温度が既定の温度より高いときに第2のバルブを閉じるための手段をさらに含む。客室中の温度を第2のバルブ手段に伝えるための手段は、
図2に示されるライン154などのようなラインである。また、ライン154は、電気信号を第2のバルブに送る導電性ワイヤであってもよい。第1のおよび第2のバルブのそれぞれは独立して、それらの開閉を制御する温度センサーに通じている。
【0023】
本発明の第1のおよび第2のバルブは、電子ソレノイドバルブであってもよく、センサー152は、バルブのそれぞれに制御信号を提供する温度自動調節器であってもよい。ソレノイドバルブはまた、リザーバ138へかライン148を通ってかのどちらかの流れ込みを可能にする単一の双方向ソレノイドバルブに組み合わせることができる。制御システムの当業者は、ライン139とライン148のどちらを通って流れるかの比例制御が、時間の百分率に作動周期を適用することによって行い得ることを認めるであろう。
【0024】
図2のシステムにおいて、ポンプ143は、可能性のあるポイント141とポイント149のうちどちらかの、最高圧力フィードを提供するポイントから流体を抜き出す。バルブ150が閉められ、149が開いている場合、流れは、その圧力が149の圧力に等しくなるまで依然として141から続くであろう。149でのシステム中の圧力が141でのシステム中の圧力より高い場合、リザーバ138中へ逆流するであろう。これを防ぐために、バルブ150と同時に作動するチェック−バルブ147が連結ライン142中に提供される。
【0025】
上記のような二次冷却ループは、
図2において120に概して示される標準蒸気圧縮システムと接続して使用されてもよい。かかる蒸気圧縮システムは、入口112および出口113を有する圧縮機111と、入口115および出口116を有するアキュムレーター114とを含む。
図2に示されるように、連結ライン117がアキュムレーターと圧縮機とを連結する。ガス状冷媒は、任意のアキュムレーター112の出口116から、連結ライン117を通って圧縮機111の入口112に流れ、そこでガス状冷媒はより高い圧力に圧縮される。圧縮機の出口113は、連結ライン118によって、入口120および出口121を有する、凝縮器119に連結される。圧縮されたガス状冷媒は、ライン118から入口120に、そして凝縮器を通って循環され、こうして放熱し、液体に変換される。液体冷媒は、凝縮器の出口121に、そして冷却システム120の一部であるチラー、すなわち熱交換器125に凝縮器を連結する連結ライン123中のバルブ122を通して循環される。熱交換器125は、上記のように、入口127および出口128を有する第1の膨張コイル126を含む。冷媒は、入口127から膨張コイル126を通しておよび出口128を通して循環される。熱交換器125はまた、上記のように、客室などの、冷却されるべき本体中の冷却コイルにそれを通して冷却溶液を循環させるための、入口131および出口132を有する第2の膨張コイル129を含む。液体冷媒は低温での熱交換器中で蒸発して低圧ガスを形成し、こうして冷却溶液の冷却を行う。熱交換器の第1の膨張コイルの出口128は、連結ライン134によってアキュムレーターの入口115に連結される。熱交換器からの低圧冷媒ガスは圧縮機に入り、そこでガスは圧縮されてその圧力および温度を上げ、このサイクルがそれから繰り返す。
【0026】
一実施形態では、冷却ユニット手段は、
図2に示されるように、シングルエバポレーターを含んでもよい。しかしながら、大きい車両を冷却するときなど、デュアルエバポレーターが好ましい場合があるかもしれない。かかるデュアルエバポレーターシステムは、
図3において、かかる同様の要素が200番台の参照番号で示されることを除いては、同様の要素が類似の参照番号で示される状態で、
図2に示されるものに似ている。
【0027】
図3のデュアルエバポレーターシステムは、2つの冷却ユニット、具体的には、
図3において255で示される前方冷却ユニットと、
図3において257で示される後方冷却ユニットとを含む。前方冷却ユニットは入口258および出口259を有する。前方冷却ユニットの出口は前方ポンプ260と流体連通して配置される。具体的には、前方ポンプは入口261および出口262を有し、前方冷却ユニットは連結ライン263を介して前方ポンプの出口と流体連通して配置される。前方ポンプの出口はまた、連結ライン264を介して後方冷却ユニットと流体連通して配置される。具体的には、後方冷却ユニットは入口265および出口266を有し、前方ポンプの出口262は、後方冷却ユニットの入口265と流体連通して配置される。全ループ流れは、前方ポンプ260のポンピング速度によって制御される。前方冷却ユニット255および後方冷却ユニット257を通る流れの比は、後方ポンプ267によって制御される。代わりのデザインは、各装置に行く流体の全流れの割合を制御するために比例制御ソレノイドバルブをライン263および264に置くであろう。後方冷却ユニットの出口は、連結ライン268を介して後方ポンプ267と流体連通して配置される。後方ポンプは入口269および出口270を有する。後方ポンプの出口270は、連結ライン239を介してバイパスライン248に流体連通して
配置される。前方冷却ユニットの出口はまた、連結ライン272および連結ライン239を介してバイパスライン248と流体連通して配置される。
【0028】
図3に例示されるような本発明のデュアルエバポレーター実施形態の二次ループ冷却システムはまた、冷却溶液を貯蔵するためのリザーバ手段を含む。リザーバ手段は、
図3に示されるリザーバ238などのようなリザーバ、すなわちタンクを含んでもよい。リザーバ238は入口240および出口241を有する。連結ライン239が、冷却ユニットの出口とリザーバの入口との間に配置される。リザーバの入口は、冷却液が冷却ユニットからリザーバに流れるように、連結ライン239を介して冷却ユニットの出口237と流体連通して配置される。
【0029】
図3に例示されるような本発明のデュアルエバポレーター実施形態の二次ループ冷却システムはまた、リザーバから元の熱交換器に貯蔵溶液を循環させるためのリターンラインを含む。
図2の実施形態では、このリターンラインは連結ライン146である。リザーバの出口241は、連結ライン146を介して熱交換器の第2の膨張コイルの入口131と流体連通している。
【0030】
図3に例示されるような本発明のデュアルエバポレーター実施形態の二次ループ冷却システムはまた、リザーバを迂回させ、冷却ユニット手段の出口から熱交換器の第2のチューブの入口に直接冷却溶液を配送するためのバイパス手段を含む。バイパス手段は、冷却溶液を搬送することができるラインまたはホースを含んでもよい。バイパスラインは、
図3において248で示され、冷却ユニットの出口237と熱交換器の第2の膨張コイルの入口231との間に配置される。
【0031】
図3に例示されるような実施形態で本発明の二次ループ冷却システムはまた、冷却ユニット手段の出口と熱交換器手段の第2の膨張コイルの入口との間のバイパスラインに配置された第1のバルブ手段を含む。第1のバルブ手段は、下で説明されるように、温度の変化によって作動する任意のタイプのバルブを含んでもよい。第1のバルブ249は
図3に示され、冷却ユニットの出口237と熱交換器の第2の膨張コイルの出口231との間のバイパスラインに配置される。第1のバルブは開いて冷却溶液が冷却ユニットの出口から熱交換器の第2の膨張コイルの入口に直接流れるのを可能にし、それによってリザーバを迂回させる。
【0032】
本発明の二次ループ冷却システムは、冷却ユニット手段の出口とリザーバ手段の入口との間に配置された第2のバルブ手段をさらに含む。第2のバルブ手段は、下で説明されるように、温度の変化によって作動する任意のタイプのバルブを含んでもよい。第2のバルブ250は
図3に示され、冷却ユニットの出口237とリザーバの入口240との間の連結ライン239に配置される。第2のバルブは、第1のバルブが閉じて冷却溶液がリザーバの入口に流れ込むことを可能にするときに開く。
図2の実施形態について上に指摘されたように、第1のおよび第2のバルブのそれぞれは独立して、それらの開閉を制御する温度センサーに通じている。
【0033】
本発明の
図3の実施形態の二次ループ冷却システムは、本体中の温度を感知し、本体中の温度を既定の温度と比較するための、冷却されるべき本体に配置されるように構成された温度センサー手段をさらに含む。温度センサー手段は、自動車の客室中など、冷却されるべき本体の近くにまたは本体に配置される、
図3に示される温度センサー252などのような温度センサーを含んでもよい。温度センサーは、自動車の客室などの、冷却されるべき本体中の温度を感知し、客室中の温度を設定点、または既定の温度と比較する。この設定点温度は、冷却されるべき本体中での所望の温度にいかに速く達することができるかを踏まえて決定される。
【0034】
本発明の
図3の実施形態の二次ループ冷却システムは、冷却されるべき本体中の温度を第1のバルブに伝えるための手段と、冷却されるべき本体中の温度が既定の温度より高いときに第1のバルブを開くための手段とをさらに含む。自動車の客室などの、冷却されるべき本体中の温度を第1のバルブに伝えるための手段は、
図3に示されるライン253などのようなラインである。このラインは、電気信号を第1のバルブに送る導電性ワイヤであることができる。また、
図2の実施形態におけるように、第1のおよび第2のバルブのそれぞれが独立して、それらの開閉を制御する温度センサーに通じている。
【0035】
図2の実施形態におけるように、本発明の第1のおよび第2のバルブは、電子ソレノイドバルブであってもよく、センサー252は、バルブのそれぞれに制御信号を提供する温度自動調節器であってもよい。ソレノイドバルブはまた、リザーバ238へかライン248を通ってかのどちらかの流れ込みを可能にする単一の双方向ソレノイドバルブに組み合わせることができる。また、ライン139とライン148のどちらを通って流れるかの比例制御は、時間の百分率に作動周期を適用することによって行い得る。
【0036】
図3のシステムにおいて、バルブ250が閉められ、249が開いている場合、流れは、その圧力が249の圧力に等しくなるまで依然として241から続くであろう。249でのシステム中の圧力が241でのシステム中の圧力より高い場合、リザーバ238中へ逆流するであろう。これを防ぐために、バルブ250と同時に作動するチェック−バルブ247が連結ライン242中に提供される。
【0037】
上記のような二次冷却ループは、
図3において220に概して示される標準蒸気圧縮システムと接続して使用されてもよい。かかる蒸気圧縮システムは、入口212および出口213を有する圧縮機211と、入口215および出口216を有するアキュムレーター214とを含む。
図3に示されるように、連結ライン217がアキュムレーターと圧縮機とを連結する。ガス状冷媒は、任意のアキュムレーター212の出口216から、連結ライン217を通って圧縮機211の入口212に流れ、そこでガス状冷媒はより高い圧力に圧縮される。圧縮機の出口213は、連結ライン218によって、入口220および出口221を有する、凝縮器219に連結される。圧縮されたガス状冷媒は、ライン218から入口220に、そして凝縮器を通って循環され、こうして放熱し、液体に変換される。液体冷媒は、凝縮器の出口221に、そして冷却システム220の一部であるチラー、すなわち熱交換器225に凝縮器を連結する連結ライン223中のバルブ222を通して循環される。熱交換器225は、上記のように、入口227および出口228を有する第1の膨張コイル226を含む。冷媒は、入口227からチューブ226を通しておよび出口228を通して循環される。熱交換器225はまた、上記のように、客室などの、冷却されるべき本体中の冷却コイルにそれを通して冷却溶液を循環させるための、入口231および出口232を有する第2の膨張コイル229を含む。液体冷媒は低温での熱交換器中で蒸発して低圧ガスを形成し、こうして冷却溶液の冷却を行う。熱交換器の第1の膨張コイルの出口228は、連結ライン234によってアキュムレーターの入口215に連結される。熱交換器からの低圧冷媒ガスは圧縮機に入り、そこでガスは圧縮されてその圧力および温度を上げ、このサイクルがそれから繰り返す。
【0038】
さらに本発明に従って、自動車のエアコンシステムにおける蒸気圧縮システムでの使用のための二次冷却ループシステムにおけるリザーバの迂回方法が提供される。この方法は、
図2および3において上記のようなシステムの運転の説明と併せて記載される。本方法は、熱交換器の第1の膨張コイルを通して冷媒を循環させる工程を含む。冷媒は、
図2および3ではそれぞれ、熱交換器125または225などの第1の膨張コイル126または226などの入口127または227などを通して、それの出口128または228などに循環される。
【0039】
本発明の方法はまた、熱交換器の第2の膨張コイルを通して冷却溶液を循環させる工程を含む。冷却溶液は、
図2および3ではそれぞれ、熱交換器125または225などの第2のチューブ129または229などの入口131または231などを通して、出口132または232などの、それの出口に循環される。熱交換器は向流熱交換器であってもよく、ここで冷媒は一方向に第1の膨張コイル中を循環され、冷却溶液は反対方向に第2の膨張コイルを通して循環され、熱交換が冷媒と溶液との間で達成される。
【0040】
本発明の方法はまた、冷却されるべき本体中に置かれるのに適している、冷却ユニットに冷却溶液を循環させる工程を含む。
図2の実施形態では、冷却溶液は、自動車の客室などの、冷却されるべき本体中に置かれるのに適している、冷却ユニット133などの、冷却ユニットに循環される。
図3のデュアルエバポレーターシステムにおいて、冷却溶液は、2つの冷却ユニット、具体的には、
図3において255で示される前方冷却ユニットと、
図3において257で示される後方冷却ユニットとを通して循環される。冷却溶液は、ポンプ260などの前方ポンプから、冷却ユニットの入口258、出口259に流れる。具体的には、前方ポンプは、冷却溶液が前方ポンプの出口から連結ラインを介して冷却ユニットの入口に流れるように、入口261および出口262を有する。冷却溶液はまた、前方ポンプの出口から連結ライン264を介して後方冷却ユニットの入口265に、冷却ユニットを通って冷却ユニットの出口262に流れる。冷却溶液は、後方冷却ユニットの出口から、ライン268などの連結ラインを介して、ポンプ267などの後方ポンプに流れる。冷却溶液は、後方ポンプの出口から、ライン239などの、連結ラインを介して、ライン248などのバイパスラインに流れる。前方冷却ユニットの出口はまた、冷却溶液がまた前方冷却ユニットからバイパスラインに流れるように、連結ライン272および連結ライン239を介してバイパスライン248と流体連通して配置される。全ループ流れが、前方ポンプ260のポンピング速度によって制御される。前方冷却ユニット255および後方冷却ユニット257を通る流れの比は、後方ポンプ267によって制御される。
【0041】
本発明の方法はまた、冷却ユニットの出口と熱交換器の第2の膨張コイルの入口との間に配置された連結ラインに配置された第1のバルブを開く工程を含む。149または249などの、第1のバルブは、冷却ユニットの出口137または237と熱交換器225の第2の膨張コイルの入口231との間の、バイパスライン148または248などの、バイパスラインに配置される。
【0042】
本発明の方法はまた、冷却ユニットの出口とリザーバの入口との間の連結ラインに配置された第2のバルブを閉めて冷却ユニットの出口から熱交換器の第2の膨張コイルの入口に直接溶液を配送する工程を含む。139または239などの連結ラインに配置された、150または250などの第2のバルブは、冷却ユニットの出口137または237などと、リザーバ138または238の入口140または240などとの間に配置される。第1のバルブが開いて冷却ユニットの出口から熱交換器の第2の膨張コイルの入口に直接溶液を配送し、それによってリザーバを迂回させる。
【0043】
本発明の方法はまた、バイパスラインから元の熱交換器の第2の膨張コイルの入口に溶液を循環させる工程を含む。この工程では、冷却溶液は、141’または241などのバイパスラインから、元の熱交換器124または224などの第2の膨張コイルの入口131または231に、ポンプ143または243などのポンプによってポンピングされる。
【0044】
本発明の方法は、冷却されるべき本体中の空気の温度を感知し、冷却されるべき本体中の温度を既定の温度と比較する工程と、客室中の温度が既定の温度より高いときに第1のバルブを開ける工程とをさらに含む。この工程では、自動車の客室などの、冷却されるべき本体中の空気の温度は、
図2におけるセンサー152または
図3における252などの
温度センサーによって感知される。149または249などの第1のバルブは、冷却されるべき本体中の温度が既定の温度より高いときに開かれる。
【0045】
本発明の方法は、客室中の温度が既定の温度より低いときに第1のバルブを閉め、第2のバルブを開ける工程をさらに含む。この工程では、客室中の温度が既定の温度より低いときに、それぞれ、
図2および3におけるバルブ149または249などの第1のバルブが開けられ、
図2における150または
図3における250などの、第2のバルブが閉められる。この低い温度は客室中の温度の低下を示し、その時点で、バイパスはもはや必要とされない。自動車の客室などの冷却されるべき本体が所望の温度にあるこの時点で、冷却溶液はリザーバを通って流れることができ、リザーバの全体内容物が二次ループ冷却システムを通って流れることができる。
【0046】
本システムおよび方法に使用される冷却溶液は、好ましくは不燃性の冷却溶液である。加えて、152aなどの、可燃性冷媒が使用されるときに、これは本システムの可燃性を減少させる。冷却溶液は、エチレングリコールかプロピレングリコールかのどちらかであってもよいし、またはそれはプロパンジオール、もしくはこの文章における前述のもののいずれかと水との混合物であってもよい。一実施形態では、30%エチレングリコール、70%水の溶液が使用されてもよい。
【0047】
本発明のシステムまたは方法で使用される冷媒は、少なくとも1種のフルオロオレフィンを含んでもよい。本発明で使用されるフルオロオレフィンは以下の群:(i)式E−またはZ−R
1CH=CHR
2(式中、R
1およびR
2は、独立して、C
1〜C
6パーフルオロアルキル基である)のフルオロオレフィン;(ii)式シクロ−[CX=CY(CZW)
n−](式中、X、Y、Z、およびWは、独立して、HまたはFであり、nは2〜5の整数である)の環状フルオロオレフィン;または(iii)テトラフルオロエチレン(CF
2=CF
2);ヘキサフルオロプロペン(CF
3CF=CF
2);1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(CHF=CFCF
3)、1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(CF
2=CHCF
3)、1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(CF
2=CFCHF
2)、1,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CHF=CFCHF
2)、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CH
2=CFCF
3)、1,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンCHF=CHCF
3)、1,1,2,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CF
2=CFCH
2F)、1,1,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CF
2=CHCHF
2)、1,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CHF=CFCHF
2)、3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CH
2=CHCF
3)、2,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CHF
2CF=CH
2);1,1,2−トリフルオロ−1−プロペン(CH
3CF=CF
2);1,2,3−トリフルオロ−1−プロペン(CH
2FCF=CHF);
1,1,3−トリフルオロ−1−プロペン(CH
2FCH=CF
2);1,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CHF
2CH=CHF);1,1,1,2,3,4,4,4−オクタフルオロ−2−ブテン(CF
3CF=CFCF
3);1,1,2,3,3,4,4,4−オクタフルオロ−1−ブテン(CF
3CF
2CF=CF
2);1,1,1,2,4,4,4−ヘプタフルオロ−2−ブテン(CF
3CF=CHCF
3);1,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCF
2CF
3);1,1,1,2,3,4,4−ヘプタフルオロ−2−ブテン(CHF
2CF=CFCF
3);1,3,3,3−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−プロペン((CF
3)
2C=CHF);1,1,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF
2=CHCF
2CF
3);1,1,2,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF
2=CFCHFCF
3);1,1,2,3,3,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF
2=CFCF
2CHF
2);2,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CF
3CF
2CF=CH
2);1,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(C
HF=CHCF
2CF
3);1,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCHFCF
3);1,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCF
2CHF
2);1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CHF
2CF=CFCHF
2);1,1,1,2,3,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CH
2FCF=CFCF
3);1,1,1,2,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CHF
2CH=CFCF
3);1,1,1,3,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CF
3CH=CFCHF
2);1,1,2,3,3,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CF
2=CFCF
2CH
2F);1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CF
2=CFCHFCHF
2);3,3,3−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−プロペン(CH
2=C(CF
3)
2);1,1,1,2,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CH
2FCH=CFCF
3);1,1,1,3,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CF
3CH=CFCH
2F);3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CF
3CF
2CH=CH
2);1,1,1,4,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CHF
2CH=CHCF
3);1,1,1,2,3−ペンタフルオロ−2−ブテン(CH
3CF=CFCF
3);2,3,3,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CH
2=CFCF
2CHF
2);1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CHF
2CF=CHCHF
2);1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−1−ブテン(CH
3CF
2CF=CF
2);1,1,2,3,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CH
2FCF=CFCHF
2);1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−メチル−1−プロペン(CF
2=C(CF
3)(CH
3));2−(ジフルオロメチル)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CH
2=C(CHF
2)(CF
3));2,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CH
2=CFCHFCF
3);1,2,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCH
2CF
3);1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CHCHFCF
3);1,3,3,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CHCF
2CHF
2);1,2,3,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCHFCHF
2);3,3,4,4−テトラフルオロ−1−ブテン(CH
2=CHCF
2CHF
2);1,1−ジフルオロ−2−(ジフルオロメチル)−1−プロペン(CF
2=C(CHF
2)(CH
3));1,3,3,3−テトラフルオロ−2−メチル−1−プロペン(CHF=C(CF
3)(CH
3));3,3−ジフルオロ−2−(ジフルオロメチル)−1−プロペン(CH
2=C(CHF
2)
2);1,1,1,2−テトラフルオロ−2−ブテン(CF
3CF=CHCH
3);1,1,1,3−テトラフルオロ−2−ブテン(CH
3CF=CHCF
3);1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−2−ペンテン(CF
3CF=CFCF
2CF
3);1,1,2,3,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−1−ペンテン(CF
2=CFCF
2CF
2CF
3);1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン((CF
3)
2C=CHCF
3);1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CF
3CF=CHCF
2CF
3);1,1,1,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CF
3CH=CFCF
2CF
3);1,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−1−ペンテン(CHF=CFCF
2CF
2CF
3);1,1,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−1−ペンテン(CF
2=CHCF
2CF
2CF
3);1,1,2,3,3,4,4,5,5−ノナフルオロ−1−ペンテン(CF
2=CFCF
2CF
2CHF
2);
1,1,2,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CHF
2CF=CFCF
2CF
3);1,1,1,2,3,4,4,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CF
3CF=CFCF
2CHF
2);1,1,1,2,3,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CF
3CF=CFCHFCF
3);1,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CHF=CFCF(CF
3)
2);1,1,2,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF
2=CFCH(CF
3)
2);1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン(CF
3CH=C(CF
3)
2);1,1,3,4
,4,4−ヘキサフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF
2=CHCF(CF
3)
2);2,3,3,4,4,5,5,5−オクタフルオロ−1−ペンテン(CH
2=CFCF
2CF
2CF
3);1,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンテン(CHF=CFCF
2CF
2CHF
2);3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH
2=C(CF
3)CF
2CF
3);1,1,4,4,4−ペンタフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF
2=CHCH(CF
3)
2);1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CHF=CHCF(CF
3)
2);1,1,4,4,4−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF
2=C(CF
3)CH
2CF
3);3,4,4,4−テトラフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン((CF
3)
2CFCH=CH
2);3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−ペンテン(CF
3CF
2CF
2CH=CH
2);2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロ−1−ペンテン(CH
2=CFCF
2CF
2CHF
2);1,1,3,3,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF
2=CHCF
2CH
2CF
3);
1,1,1,2,4,4,4−ヘプタフルオロ−3−メチル−2−ブテン(CF
3CF=C(CF
3)(CH
3));2,4,4,4−テトラフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH
2=CFCH(CF
3)
2);1,4,4,4−テトラフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CHF=CHCH(CF
3)
2);1,1,1,4−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン(CH
2FCH=C(CF
3)
2);1,1,1,3−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン(CH
3CF=C(CF
3)
2);1,1,1−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン((CF
3)
2C=CHCH
3);3,4,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−2−ペンテン(CF
3CF
2CF=CHCH
3);1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−ブテン(CF
3C(CH
3)=CHCF
3);3,3,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−1−ペンテン(CH
2=CHCF
2CHFCF
3);4,4,4−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH
2=C(CF
3)CH
2CF
3);1,1,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ドデカフルオロ−1−ヘキセン(CF
3(CF
2)
3CF=CF
2);1,1,1,2,2,3,4,5,5,6,6,6−ドデカフルオロ−3−ヘキセン(CF
3CF
2CF=CFCF
2CF
3);1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2,3−ビス(トリフルオロメチル)−2−ブテン((CF
3)
2C=C(CF
3)
2);1,1,1,2,3,4,5,5,5−ノナフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CF
3)
2CFCF=CFCF
3);1,1,1,4,4,5,5,5−オクタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CF
3)
2C=CHC
2F
5);1,1,1,3,4,5,5,5−オクタフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CF
3)
2CFCF=CHCF
3);3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキセン(CF
3CF
2CF
2CF
2CH=CH
2);4,4,4−トリフルオロ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH
2=CHC(CF
3)
3);1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン((CF
3)
2C=C(CH
3)(CF
3));2,3,3,5,5,5−ヘキサフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−1−ペンテン(CH
2=CFCF
2CH(CF
3)
2);1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−3−メチル−2−ペンテン(CF
3CF=C(CH
3)CF
2CF
3);1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン(CF
3CH=CHCH(CF
3)
2);3,4,4,5,5,6,6,6−オクタフルオロ−2−ヘキセン(CF
3CF
2CF
2CF=CHCH
3);3,3,4,4,5,5,6,6−オクタフルオロ−1−ヘキセン(CH
2=CHCF
2CF
2CF
2CHF
2);1,1,1,4,4−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CF
3)
2C=CHCF
2CH
3);4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ペンテン(CH
2=C(CF
3)CH
2C
2F
5);
3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−2−メチル−1−ペンテン(CF
3CF
2CF
2C(CH
3)=CH
2);4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロ−2−ヘキセン(CF
3CF
2CF
2CH=CHCH
3);4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロ−1−ヘキセン(CH
2=CHCH
2CF
2C
2F
5);1,1,1,2,2,3,4−ヘプタフルオロ−3−ヘキセン(CF
3CF
2CF=CFC
2H
5);4,5,5,5−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−1−ペンテン(CH
2=CHCH
2CF(CF
3)
2);1,1,1,2,5,5,5−ヘプタフルオロ−4−メチル−2−ペンテン(CF
3CF=CHCH(CF
3)(CH
3));1,1,1,3−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CF
3)
2C=CFC
2H
5);1,1,1,2,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−テトラデカフルオロ−2−ヘプテン(CF
3CF=CFCF
2CF
2C
2F
5);1,1,1,2,2,3,4,5,5,6,6,7,7,7−テトラデカフルオロ−3−ヘプテン(CF
3CF
2CF=CFCF
2C
2F
5);1,1,1,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−2−ヘプテン(CF
3CH=CFCF
2CF
2C
2F
5);1,1,1,2,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−2−ヘプテン(CF
3CF=CHCF
2CF
2C
2F
5);1,1,1,2,2,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−3−ヘプテン(CF
3CF
2CH=CFCF
2C
2F
5);および1,1,1,2,2,3,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−3−ヘプテン(CF
3CF
2CF=CHCF
2C
2F
5)、または、この段落にリストされる前述のフルオロオレフィンのいずれかの混合物を意味する、それらの混合物からなる群から選択されるフルオロオレフィンの1つからであってもよい。本発明での使用に好適であるフルオロオレフィンを含む配合物は、2006年3月2日出願の米国特許出願第11/369,227号明細書、2006年3月30日出願の米国特許出願第11/393,109号明細書、および2006年7月13日出願の米国特許出願第11/486,791号明細書に開示されている。
【0048】
あるいはまた、本発明のシステムまたは方法に使用される冷媒は、ハイドロフルオロカーボン、炭化水素、ジメチルエーテル、CF
3I、アンモニア、二酸化炭素(CO
2)および、この段落にリストされる追加の化合物のいずれかと、互いとの、または上記のようなフルオロオレフィンとの混合物を意味する、それらの混合物であってもよい。
【0049】
一実施形態では、冷媒は、少なくとも1種のハイドロフルオロカーボン(HFC)であってもよい。本発明のHFC化合物は、炭素、水素、およびフッ素を含有する飽和化合物を含む。1〜7個の炭素原子を有し、かつ、約−90℃〜約80℃の標準沸点を有するハイドロフルオロカーボンが特に実用的である。ハイドロフルオロカーボンは、E.I.du Pont de Nemours and Company,Fluoroproducts(Wilmington、DE、19898、USA)などの多数の製造業者から入手可能な市販製品であるか、または当該技術分野で公知の方法によって製造されてもよい。代表的なハイドロフルオロカーボン化合物には、フルオロメタン(CH
3F、HFC−41)、ジフルオロメタン(CH
2F
2、HFC−32)、トリフルオロメタン(CHF
3、HFC−23)、ペンタフルオロエタン(CF
3CHF
2、HFC−125)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(CHF
2CHF
2、HFC−134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(CF
3CH
2F、HFC−134a)、1,1,1−トリフルオロエタン(CF
3CH
3、HFC−143a)、1,1−ジフルオロエタン(CHF
2CH
3、HFC−152a)、フルオロエタン(CH
3CH
2F、HFC−161)、1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロプロパン(CF
3CF
2CHF
2、HFC−227ca)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(CF
3CHFCF
3、HFC−227ea)、1,1,2,2,3,3,−ヘキサフルオロプロパン(CHF
2CF
2CHF
2、HFC−236ca)、1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロプロパン(CF
3CF
2CH
2F、HFC−236cb)、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパン(CF
3CHFCHF
2、HFC−236ea)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(CF
3CH
2CF
3、HFC−236fa)、1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(CHF
2CF
2CH
2F、HFC−245ca)、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(CF
3CF
2CH
3、HFC−245cb)、1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロパン(CHF
2CHFCHF
2、HFC−245ea)、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン(CF
3CHFCH
2F、HFC−245eb)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(CF
3CH
2CHF
2、HFC−245fa)、1,2,2,3−テトラフルオロプロパン(CH
2FCF
2CH
2F、HFC−254ca)、1,1,2,2−テトラフルオロプロパン(CHF
2CF
2CH
3、HFC−254cb)、1,1,2,3−テトラフルオロプロパン(CHF
2CHFCH
2F、HFC−254ea)、1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(CF
3CHFCH
3、HFC−254eb)、1,1,3,3−テトラフルオロプロパン(CHF
2CH
2CHF
2、HFC−254fa)、1,1,1,3−テトラフルオロプロパン(CF
3CH
2CH
2F、HFC−254fb)、1,1,1−トリフルオロプロパン(CF
3CH
2CH
3、HFC−263fb)、2,2−ジフルオロプロパン(CH
3CF
2CH
3、HFC−272ca)、1,2−ジフルオロプロパン(CH
2FCHFCH
3、HFC−272ea)、1,3−ジフルオロプロパン(CH
2FCH
2CH
2F、HFC−272fa)、1,1−ジフルオロプロパン(CHF
2CH
2CH
3、HFC−272fb)、2−フルオロプロパン(CH
3CHFCH
3、HFC−281ea)、1−フルオロプロパン(CH
2FCH
2CH
3、HFC−281fa)、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブタン(CHF
2CF
2CF
2CHF
2、HFC−338pcc)、1,1,1,2,2,4,4,4−オクタフルオロブタン(CF
3CH
2CF
2CF
3、HFC−338mf)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(CF
3CH
2CF
2CH
3、HFC−365mfc)、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン(CF
3CHFCHFCF
2CF
3、HFC−43−10mee)、1,1,1,2,2,3,4,5,5,6,6,7,7,7−テトラデカフルオロヘプタン(CF
3CF
2CHFCHFCF
2CF
2CF
3、HFC−63−14mee)、および、この段落にリストされるハイドロフルオロカーボンのいずれかの混合物を意味する、それらの混合物が含まれるが、それらに限定されない。
【0050】
別の実施形態では、冷媒は少なくとも1種の炭化水素を含んでもよい。本発明の炭化水素は、炭素および水素のみを有する化合物を含む。約3〜約7個の炭素原子を有する化合物が特に実用的である。炭化水素は多数の化学薬品供給業者を介して商業的に入手可能である。代表的な炭化水素には、プロパン、n−ブタン、イソブタン、シクロブタン、n−ペンタン、2−メチルブタン、2,2−ジメチルプロパン、シクロペンタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、3−メチルペンタン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘプタン、および、この段落にリストされる炭化水素のいずれかの混合物を意味する、それらの混合物が含まれるが、それらに限定されない。
【0051】
別の実施形態では、本発明のシステムおよび方法で使用される冷媒は、ジメチルエーテル(DME、CH
3OCH
3)などの、ヘテロ原子を含有する炭化水素を含んでもよい。DMEは商業的に入手可能である。
【0052】
別の実施形態では、本発明のシステムおよび方法で使用される冷媒は、様々な製造業者から商業的に入手可能であるか、または当該技術分野で公知の方法によって製造され得るアンモニア(NH
3)を含んでもよい。
【0053】
別の実施形態では、本発明のシステムおよび方法で使用される冷媒は、様々な製造業者
から商業的に入手可能であるか、または当該技術分野で公知の方法によって製造され得る二酸化炭素(CO
2)を含んでもよい。
【0054】
本発明のシステムおよび方法で使用される冷媒は、鉱油、アルキルベンゼン、ポリ−アルファ−オレフィン、シリコーン油、ポリオキシアルキレングリコールエーテル、ポリオールエステル、ポリビニルエーテル、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の潤滑油をさらに含んでもよい。本発明の潤滑油は、冷凍またはエアコン装置での使用に好適なものを含む。これらの潤滑油の中に、クロロフルオロカーボン冷媒を利用する圧縮冷凍装置に通常使用されるものがある。かかる潤滑油およびそれらの特性は、参照により本明細書に援用される、1990年ASHRAEハンドブック、Refrigeration Systems and Applications(冷凍システムおよび用途)、「Lubricants in Refrigeration Systems(冷凍システムにおける潤滑油)」という表題の第8章、8.1から8.21ページに議論されている。本発明の潤滑油は、圧縮冷凍潤滑の分野で「鉱油」として一般に知られるものを含んでもよい。鉱油は、パラフィン(すなわち、直鎖および分岐の炭素鎖の飽和炭化水素)、ナフテン(すなわち、パラフィンであってもよい、環状もしくは環構造の飽和炭化水素)および芳香族化合物(すなわち、交互二重結合で特徴づけられる1つ以上の環を含有する不飽和の環状炭化水素)を含む。本発明の潤滑油は、圧縮冷凍潤滑の分野で「合成油」として一般に知られるものをさらに含む。合成油は、アルキルアリール(すなわち、線状および分岐アルキルのアルキルベンゼン)、合成パラフィンおよびナフテン、シリコーン、ならびにポリ−アルファオレフィンを含む。本発明の代表的な通常の潤滑油は、商業的に入手可能なBVM 100N(BVA Oilsによって販売されるパラフィン系鉱油)、Crompton Co.によってSuniso(登録商標)3GSおよびSuniso(登録商標)5GSの商標で商業的に入手可能なナフテン系鉱油、商標Sontex(登録商標)372LTでPennzoilから商業的に入手可能なナフテン系鉱油、商標Calument(登録商標)RO−30でCalumet Lubricantsから商業的に入手可能なナフテン系鉱油、商標Zerol(登録商標)75、Zerol(登録商標)150およびZerol(登録商標)500でShrieve
Chemicalsから商業的に入手可能な線状アルキルベンゼン、ならびにHAB 22として新日本石油株式会社によって販売される分岐アルキルベンゼンである。
【0055】
別の実施形態では、本発明の潤滑油は、ハイドロフルオロカーボン冷媒との使用を設計されており、かつ、圧縮冷凍およびエアコン装置の運転条件下に本発明の冷媒と混和性であるものをさらに含む。かかる潤滑油およびそれらの特性は、「Synthetic Lubricants and High−Performance Fluids(合成潤滑油および高性能流体)」、R.L.Shubkin編、Marcel Dekker、1993年に議論されている。かかる潤滑油には、Castrol(登録商標)100(Castrol(United Kingdom))などのポリオールエステル(POE)、Dow(Dow Chemical(Midland.Michigan))製のRL−488Aなどのポリアルキレングリコール(PAG)、およびポリビニルエーテル(PVE)が含まれるが、それらに限定されない。
【0056】
本発明の潤滑油は、所与の圧縮機の要件と潤滑油が曝されるであろう環境とを考慮することによって選択される。
【0057】
本発明のシステムまたは方法で使用される、単独でか潤滑油と一緒でかのどちらかでの、冷媒は、所望量の個々の成分を組み合わせるための任意の便利な方法によって調製されてもよい。好ましい方法は、所望の成分量を秤量し、その後成分を適切な容器で組み合わせることである。必要に応じて、攪拌が用いられてもよい。