(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車両に積載されている電池を充電するための充電装置であって、交流電源に一端が接続された遮断手段と、前記遮断手段の他端に一端が接続された充電ケーブルと、前記充電ケーブルの他端に接続された接続端子、および、信号を入出力するための複数の信号端子を有し、前記電池の充電時に前記車両の車両インレットに接続されるようになっている充電コネクタと、使用者が認証情報を入力する入力装置と、前記入力装置に入力された認証情報を確認し、前記車両に対する充電を許可する場合には、充電中フラグを生成するとともに、前記信号端子の信号に基づいて、前記遮断手段を、前記遮断手段の一端と他端との間を導通する導通状態または前記遮断手段の一端と他端との間を遮断する遮断状態に、制御する制御回路と、前記充電中フラグを記憶する不揮発性記憶装置と、を備えた充電装置の停電時充電復帰方法であって、
前記充電コネクタが前記車両インレットに接続されることにより、前記電池に接続された前記車両インレットの充電端子に前記接続端子が接続され且つ、前記複数の信号端子のうちの何れか1つに第1の信号が前記車両から入力されるようになっており、
前記制御回路は、
電源が供給されてコールドスタートした後に、前記不揮発性記憶装置を確認するステップと、
前記不揮発性記憶装置に前記充電中フラグが記憶されているか否かを判断するステップと、
前記不揮発性記憶装置に前記充電中フラグが記憶されていると判断した場合に、前記第1の信号に基づいて、前記充電コネクタが前記車両インレットに接続されているか否かを判断するステップと、
前記車両インレットに前記充電コネクタが接続されていると判断した場合に、前記複数の信号端子のうちの残りの1つに入力される第2の信号に基づいて、前記車両との間で通信の応答があるか否かを判断するステップと、
前記車両との間で通信の応答があると判断した場合に、前記車両から充電要求があるか否かを判断するステップと、
前記車両から充電要求があると判断した場合に、前記車両に対する充電を再開するステップと、を実行する
ことを特徴とする停電時充電復帰方法。
【発明の開示】
【0009】
本発明の一態様に係る実施例に従った充電装置は、
車両に積載されている電池を充電するための充電装置であって、
交流電源に一端が接続された遮断手段と、
前記遮断手段の他端に一端が接続された充電ケーブルと、
前記充電ケーブルの他端に接続された接続端子、および、信号を入出力するための複数の信号端子を有し、前記電池の充電時に前記車両の車両インレットに接続されるようになっている充電コネクタと、
使用者が認証情報を入力する入力装置と、
前記入力装置に入力された認証情報を確認し、前記車両に対する充電を許可する場合には、充電中フラグを生成するとともに、前記信号端子の信号に基づいて、前記遮断手段を、前記遮断手段の一端と他端との間を導通する導通状態または前記遮断手段の一端と他端との間を遮断する遮断状態に、制御する制御回路と、
前記充電中フラグを記憶する不揮発性記憶装置と、を備え、
前記充電コネクタが前記車両インレットに接続されることにより、前記電池に接続された前記車両インレットの充電端子に前記接続端子が接続され且つ、前記複数の信号端子のうちの何れか1つに第1の信号が前記車両から入力されるようになっており、
前記制御回路は、
電源が供給されてコールドスタートした後に、前記不揮発性記憶装置を確認するステップと、
前記不揮発性記憶装置に前記充電中フラグが記憶されているか否かを判断するステップと、
前記不揮発性記憶装置に前記充電中フラグが記憶されていると判断した場合に、前記第1の信号に基づいて、前記充電コネクタが前記車両インレットに接続されているか否かを判断するステップと、
前記車両インレットに前記充電コネクタが接続されていると判断した場合に、前記複数の信号端子のうちの残りの1つに入力される第2の信号に基づいて、前記車両との間で通信の応答があるか否かを判断するステップと、
前記車両との間で通信の応答があると判断した場合に、前記車両から充電要求があるか否かを判断するステップと、
前記車両から充電要求があると判断した場合に、前記車両に対する充電を再開するステップと、を実行することを特徴とする。
【0010】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記充電コネクタが前記車両インレットに接続されていないと判断した場合、前記車両に対する充電ができない状態であると判断し、前記入力装置への認証情報の入力を待つ状態になる
ことを特徴とする。
【0011】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記車両から充電要求が無いと判断した場合に、前記車両に対する充電を待機するステップを実行する
ことを特徴とする。
【0012】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記車両に対する充電を待機した後、前記車両から充電要求があるか否かを判断するステップを再度実行する
ことを特徴とする。
【0013】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記不揮発性記憶装置に前記充電中フラグが記憶されていないと判断した場合、前記入力装置への認証情報の入力を待つ状態になる
ことを特徴とする。
【0014】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記車両との間で通信の応答が無いと判断した場合には、前記車両に対する充電を再開することを特徴とする。
【0015】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記車両に対する充電を再開する場合には、前記遮断手段を導通状態にすることを特徴とする。
【0016】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記第1の信号の電圧値が第1の電圧値である場合には、前記車両インレットに前記充電コネクタが接続されていると判断する
ことを特徴とする。
【0017】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記第1の信号の電圧値が前記第1の電圧値と異なる第2の電圧値になった場合には、前記車両から充電要求があると判断する
ことを特徴とする。
【0018】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記車両に対する充電を再開した後、前記第1の信号に基づいて、前記電池の充電電圧が目標電圧に達したと判断した場合には、前記車両に対する充電を終了するステップをさらに実行する
ことを特徴とする。
【0019】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記車両に対する充電を再開した後、前記接続端子から前記電池に供給される電流値に基づいて、前記電池の充電電圧が目標電圧に達したと判断した場合には、前記車両に対する充電を終了するステップをさらに実行する
ことを特徴とする。
【0020】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記車両に対する充電を終了した後、前記入力装置への認証情報の入力を待つ状態になることを特徴とする。
【0021】
前記充電装置において、
前記制御回路は、
前記入力装置に入力された認証情報を確認するステップと、
前記認証情報を確認して前記車両に対する充電を許可する場合には、前記充電中フラグを生成し前記不揮発性記憶装置に記憶するステップと、
前記充電中フラグを生成した後、前記第1の信号に基づいて、前記充電コネクタが前記車両インレットに接続されているか否かを判断するステップと、
前記車両インレットに前記充電コネクタが接続されていると判断した場合に、前記第2の信号に基づいて、前記車両との間で通信の応答があるか否かを判断するステップと、
前記車両との間で通信の応答があると判断した場合に、前記車両から充電要求があるか否かを判断するステップと、を実行する
ことを特徴とする。
【0022】
前記充電装置において、
前記不揮発性記憶装置は、EEPROMであることを特徴とする。
【0023】
本発明の一態様に係る実施例に従った充電装置の停電時充電復帰方法は、
車両に積載されている電池を充電するための充電装置であって、交流電源に一端が接続された遮断手段と、前記遮断手段の他端に一端が接続された充電ケーブルと、前記充電ケーブルの他端に接続された接続端子、および、信号を入出力するための複数の信号端子を有し、前記電池の充電時に前記車両の車両インレットに接続されるようになっている充電コネクタと、使用者が認証情報を入力する入力装置と、前記入力装置に入力された認証情報を確認し、前記車両に対する充電を許可する場合には、充電中フラグを生成するとともに、前記信号端子の信号に基づいて、前記遮断手段を、前記遮断手段の一端と他端との間を導通する導通状態または前記遮断手段の一端と他端との間を遮断する遮断状態に、制御する制御回路と、前記充電中フラグを記憶する不揮発性記憶装置と、を備えた充電装置の停電時充電復帰方法であって、
前記充電コネクタが前記車両インレットに接続されることにより、前記電池に接続された前記車両インレットの充電端子に前記接続端子が接続され且つ、前記複数の信号端子のうちの何れか1つに第1の信号が前記車両から入力されるようになっており、
前記制御回路は、
電源が供給されてコールドスタートした後に、前記不揮発性記憶装置を確認するステップと、
前記不揮発性記憶装置に前記充電中フラグが記憶されているか否かを判断するステップと、
前記不揮発性記憶装置に前記充電中フラグが記憶されていると判断した場合に、前記第1の信号に基づいて、前記充電コネクタが前記車両インレットに接続されているか否かを判断するステップと、
前記車両インレットに前記充電コネクタが接続されていると判断した場合に、前記複数の信号端子のうちの残りの1つに入力される第2の信号に基づいて、前記車両との間で通信の応答があるか否かを判断するステップと、
前記車両との間で通信の応答があると判断した場合に、前記車両から充電要求があるか否かを判断するステップと、
前記車両から充電要求があると判断した場合に、前記車両に対する充電を再開するステップと、を実行する
ことを特徴とする。
【0024】
本発明に係る充電装置は、車両に積載されている電池を充電するための充電装置であって、交流電源に一端が接続された遮断手段と、遮断手段の他端に一端が接続された充電ケーブルと、充電ケーブルの他端に接続された接続端子、および、信号を入出力するための複数の信号端子を有し、電池の充電時に車両の車両インレットに接続されるようになっている充電コネクタと、使用者が認証情報を入力する入力装置と、入力装置に入力された認証情報を確認し、車両に対する充電を許可する場合には、充電中フラグを生成するとともに、第1の信号に基づいて、遮断手段を、遮断手段の一端と他端との間を導通する導通状態または遮断手段の一端と他端との間を遮断する遮断状態に、制御する制御回路と、充電中フラグを記憶する不揮発性記憶装置と、を備える。
【0025】
充電コネクタが車両インレットに接続されることにより、電池に(車載充電器を介して)接続された車両インレットの充電端子に接続端子が接続され且つ、複数の信号端子のうちの第1の信号端子に第1の信号が車両から入力されるようになっている。
【0026】
制御回路は、電源が供給されてコールドスタートした後に、不揮発性記憶装置を確認するステップと、不揮発性記憶装置に充電中フラグが記憶されているか否かを判断するステップと、不揮発性記憶装置に充電中フラグが記憶されていると判断した場合に、第1の信号に基づいて、充電コネクタが車両インレットに接続されているか否かを判断するステップと、車両インレットに充電コネクタが接続されていると判断した場合に、複数の信号端子のうちの第2の信号端子の信号に基づいて、車両との間で通信の応答があるか否かを判断するステップと、車両との間で通信の応答があると判断した場合に、車両から充電要求があるか否かを判断するステップと、車両から充電要求があると判断した場合に、車両に対する充電を再開するステップと、を実行する。
【0027】
すなわち、本発明に係る充電装置は、車両充電中に停電が発生し、その後、復電した場合、不揮発性記憶装置に記憶された充電中フラグを確認し、この確認結果、および車両インレットと充電コネクタとの接続状態に基づいて、充電を再開するか否かを判断する。
【0028】
したがって、復電後、充電装置が起動(コールドスタート)すると、再度使用者の認証をすることなく、充電を再開することができる。
【0029】
また、本発明に係る充電装置は、停電を検出するための回路やバッテリバックアップ機能が不要であるため、製造コストを低減することができる。
【0030】
以上のように、本発明に係る充電装置は、車両の充電の利便性を向上することができる。
【実施例1】
【0033】
図1および
図2は、本発明の一態様である実施例1に係る充電装置100の構成の一例を示す図である。なお、
図1は、充電装置100にコントロールパイロット回路CONを有する車両(モード2/3車両)101Aが接続されている例を示す。また、
図2は、充電装置100にコントロールパイロット回路CONを有さない車両(モード1車両)101Bが接続されている例を示す。
図1に示す車両101Aは、車両インレットINと、交流を直流に変換する車載充電器(AC/DC)Xと、電池Bと、電池Bの充電を制御するコントロールパイロット回路CONと、を備える。
【0034】
この車両101Aは、車両インレットINが充電装置100の充電コネクタCNと接続されたとき、この充電装置100と車両101Aのコントロールパイロット回路CONとが通信可能になる。
【0035】
また、
図2に示す車両101Bは、車両インレットINと、交流を直流に変換する車載充電器(AC/DC)Xと、電池Bと、を備える。
【0036】
この車両101Bは、コントロールパイロット回路CONを有さず、充電装置100と通信する機能を有さない。
【0037】
図1、
図2に示すように、充電装置100は、充電方式が異なる車両101A、101Bに積載されている電池Bを、交流電源Vにより充電するためのものである。
【0038】
なお、交流電源Vは、例えば、L相およびN相の2相交流である。
【0039】
図1、
図2に示すように、充電装置100は、遮断手段SWと、充電ケーブルCAと、充電コネクタCNと、入力装置IDと、不揮発性記憶装置Mと、制御回路CCと、を備える。
【0040】
遮断手段SWは、交流電源Vに一端が接続されている。
【0041】
この遮断手段SWは、導通状態において、遮断手段SWの一端と他端との間を導通し、また、遮断状態において、遮断手段SWの一端と他端との間を遮断するようになっている。
【0042】
例えば、遮断手段SWは、遮断手段SWの遮断を規定する制御信号が制御回路CCから入力された場合には、遮断状態になる。
【0043】
一方、遮断手段SWは、遮断手段SWの導通を規定する制御信号が制御回路CCから入力された場合には、導通状態になる。
【0044】
なお、この遮断手段SWは、例えば、半導体スイッチ、マグネット、遮断機、リレーのいずれかで構成される。
【0045】
また、
図1、
図2に示すように、充電ケーブルCAは、遮断手段SWの他端に一端が接続されている。
【0046】
そして、充電コネクタCNは、充電ケーブルCAの他端に接続された接続端子(後述の
図3、
図4の電力供給ピン11、12)、および、信号を入出力するための複数の信号端子(後述の
図3、
図4の接地ピン13、コントロールパイロットピン14、プロキシミティピン15)を有する。この充電コネクタCNは、電池Bの充電時に車両101A、101Bの車両インレットINに接続されるようになっている。
【0047】
入力装置IDは、使用者が認証情報を入力するようになっている。
【0048】
制御回路CCは、入力装置IDに入力された認証情報を確認し、車両に対する充電を許可する場合には、充電中フラグを生成するようになっている。
【0049】
さらに、この制御回路CCは、信号端子の信号に基づいて、遮断手段SWを、遮断手段SWの一端と他端との間を導通する導通状態または遮断手段SWの一端と他端との間を遮断する遮断状態に、制御するようになっている。
【0050】
なお、制御回路CCは、停電により電源の供給が停止すると、その動作が停止するようになっている。そして、制御回路CCは、復電により電源が供給されて起動(コールドスタート)するようになっている。
【0051】
不揮発性記憶装置Mは、充電中フラグを記憶するようになっている。この不揮発性記憶装置Mは、停電時においても、この不揮発性記憶装置Mに記憶されている充電フラグを含むデータは消去されない。この不揮発性記憶装置Mは、例えば、EEPROMである。
【0052】
なお、充電コネクタCNが車両インレットINに接続されることにより、電池Bに(車載充電器を介して)接続された車両インレットINの充電端子(後述の
図3、
図4の電力供給ピン11、12に接続される車両インレットINの端子)に接続端子が接続され且つ、複数の信号端子のうちの何れか1つ(第1の信号端子)に第1の信号(接続信号)が車両から入力されるようになっている。
【0053】
車両インレットINの充電端子は、充電装置100から接続端子を介して充電電流が入力されるようになっている。この充電電流は、車載充電器Xにより交流から直流に変化され、電池Bに供給される。
【0054】
また、複数の信号端子のうちの残りの1つ(第2の信号端子)に第2の信号(通信信号)が入力されるようになっている。
【0055】
ここで、
図3は、
図1に示す充電装置100の充電コネクタCNと車両101Aの車両インレットINに注目した構成の一例を示す図である。また、
図4は、
図2に示す充電装置100の充電コネクタCNと車両101Bの車両インレットINに注目した構成の一例を示す図である。なお、
図4において、
図3に示す充電装置100と同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付している。簡単のため、
図3、
図4において、
図1、
図2に記載の不揮発性記憶装置Mおよび入力装置IDを省略している。また、
図3、
図4において、充電コネクタCNのピンを示す円内の数字、および抵抗の名称(R6など)は、規格SAE J1772およびIEC61851−1で規定されたものを示している。
【0056】
図3、
図4に示すように、充電装置100は、スイッチ6および電力供給端子1,2を介して、交流電源Vからの交流電力を電気自動車等の車両101A、101Bに供給可能に構成されている。
【0057】
充電装置100は、電力供給端子1,2と、接地端子3と、コントロールパイロット端子(CPLT端子)4と、プロキシミティ端子5と、を備えている。
【0058】
スイッチ6(遮断手段SW)は、
図3、
図4に示すように、L相およびN相にそれぞれ設けられている。各スイッチ6(遮断手段SW)は、それぞれ、一端が高電圧の交流電源Vに接続され、他端が電力供給端子1(2)に接続されている。2つのスイッチ6,6は同じタイミングでオン/オフし、両切りスイッチを構成する。
【0059】
制御回路CCは、スイッチ6をオンまたはオフに制御する。
【0060】
電力供給端子1,2は、充電用の交流電力を車両101A、101Bに供給するための端子である。電力供給端子1はL相供給用であり、電力供給端子2はN相供給用である。
【0061】
接地端子3は、
図3、
図4に示すように、充電装置100の接地端に接続された端子である。
【0062】
コントロールパイロット端子4は、車両に供給可能な電力を通知するためのコントロールパイロットピン14(後述)と電気的に接続可能な端子である。
【0063】
このCPLT端子4はモード3の充電方式において用いられる。具体的には、モード3の充電方式の場合、CPLT端子4は制御回路CCに接続され、制御回路CCから出力される対地パイロットワイヤ電圧やPWM信号がCPLT端子4を通って後述の充電コネクタCNのコントロールパイロットピン14から車両に出力される。
【0064】
プロキシミティ端子5は、車両充電装置との電気的接続を車両が確認するためのプロキシミティピン15(後述)と電気的に接続可能な端子である。
【0065】
次に、一端が上記の端子1〜5に接続され、車両に設けられた車両インレットINに接続可能な充電コネクタCNを他端に有する充電ケーブルCAについて説明する。
【0066】
図3、
図4に示すように、充電ケーブルCAは、充電コネクタCNと、電力供給ライン16と、接地ライン17と、コントロールパイロットライン18と、プロキシミティライン19とを有する。
【0067】
また、充電コネクタCNは、抵抗20(R6)と、スイッチ21(SW3)と、抵抗22(R7)とを有する。
【0068】
なお、充電ケーブルCAは、端子1〜5と固定的に接続されてもよいし、端子1〜5と着脱可能なように構成されてもよい。
【0069】
電力供給ライン16は、一端が電力供給端子1に接続され、他端が充電コネクタCNの電力供給ピン11(既述の接続端子に対応)に接続されたL相用ラインと、一端が電力供給端子2に接続され、他端が充電コネクタCNの電力供給ピン12(既述の接続端子に対応)に接続されたN相用ラインとの2本のラインからなる。
【0070】
接地ライン17は、一端が接地端子3に接続され、他端が充電コネクタCNの接地ピン13(既述の信号端子に対応)に接続されている。
【0071】
コントロールパイロットライン18は、一端がCPLT端子4に接続され、他端が充電コネクタCNのコントロールパイロットピン14(既述の信号端子に対応)に接続されている。
【0072】
プロキシミティライン19は、一端がプロキシミティ端子5に接続され、他端が充電コネクタCNのプロキシミティピン15(既述の信号端子に対応)に接続されている。
【0073】
また、充電コネクタCNに設けられた抵抗20(R6)は、一端がプロキシミティピン15に電気的に接続されている。
【0074】
スイッチ21(SW3)は、一端が抵抗20の他端に接続され、他端が接地ライン17に接続されている。このスイッチ21は、ノーマリーオン型であり、例えば、充電コネクタCNが開放状態の場合、および車両インレットINに正常に接続されている場合にはオンになる。抵抗22(R7)は、スイッチ21に並列接続されている。
【0075】
なお、上記充電コネクタCNのピン11〜15は規格SAE J1772、IEC61851−1において標準化されているものである。また、本実施形態において、CPLT端子4、コントロールパイロットライン18、コントロールパイロットピン14は必ずしも必要な構成ではない。
【0076】
また、制御回路CCは、CPLT端子4およびプロキシミティ端子5の電圧を計測するようになっている。
【0077】
例えば、
図4に示す車両101Bが充電装置100に接続される例では、制御回路CCは、CPLT端子4(コントロールパイロットピン14)の電圧に基づいてスイッチ6をオンまたはオフに制御する。より詳しくは、CPLT端子4の電圧が所定の下限値より大きく且つ所定の上限値より小さいときにのみ、スイッチ6をオンにする。
【0078】
ここで、所定の下限値は、例えば0Vに設定される。よって、制御回路CCは、CPLT端子4と接地端子3とが短絡している場合には、スイッチ6をオンにしない。なお、所定の下限値は、想定される異常状態のインピーダンスZに応じて適宜設定される。
【0079】
一方、制御回路CCは、CPLT端子4が開放されている場合には、スイッチ6をオンにしない。これにより、充電コネクタCNが車両インレットINに接続されておらず開放状態の場合に、高電圧が出力されることを防止することができる。なお、所定の上限値は、想定される異常状態のインピーダンスZに応じて適宜設定される。
【0080】
次に、以上のような構成を有する充電装置100の停電時充電復帰方法一例について、説明する。なお、
図1、3に示す車両101Aが接続される場合は、後述の第1の信号端子は、プロキシミティピン15に対応し、後述の第2の信号端子は、コントロールパイロットピン14に対応する。また、
図2、4に示す車両101Bが接続される場合は、後述の第1の信号端子は、コントロールパイロットピン14に対応し、後述の第2の信号端子は、プロキシミティピン15に対応する。すなわち、
図3、
図4の例を考慮した場合は、接続される車両の種類に応じて、信号端子の定義が変更される。しかし、信号端子の定義を変更しないように、信号端子の接続関係を構成してもよいことは勿論である。
【0081】
先ず、前提として、充電装置100が通常時に実行する充電動作のフローの一例について説明する。
【0082】
図5は、本発明の一態様である実施例1に係る充電装置100の通常時の充電動作の一例を示すフロー図である。
【0083】
図5に示すように、充電装置100の制御回路CCは、通常時に以下のステップを実行する。
【0084】
先ず、制御回路CCは、入力装置IDに入力された使用者の認証情報を確認する(ステップSa1)。
【0085】
そして、制御回路CCは、認証情報を確認して車両に対する充電を許可する場合には、充電中フラグを生成し、不揮発性記憶装置Mに記憶する(ステップSa2)。
【0086】
そして、制御回路CCは、ステップSa2において充電中フラグを生成した後、第1の信号に基づいて、充電コネクタCNが車両インレットINに接続されているか否かを判断する(ステップSa3)。
【0087】
なお、制御回路CCは、このステップSa3においては、第1の信号端子に入力される第1の信号の電圧値が予め設定された第1の電圧値である場合には、車両インレットINに充電コネクタCNが接続されていると判断する。
【0088】
そして、制御回路CCは、このステップSa3において充電コネクタCNが車両インレットINに接続されていないと判断した場合、車両に対する充電ができない状態であると判断(エラー判定)し(ステップSa4)、入力装置IDへの認証情報の入力を待つ状態になる。
【0089】
一方、制御回路CCは、ステップSa3において充電コネクタCNが車両インレットINに接続されていると判断した場合に、第2の信号端子の第2の信号に基づいて、車両との間で通信の応答があるか否かを判断する(ステップSa5)。
【0090】
なお、この通信の応答があるのは、既述のように
図1、
図3に示す車両101Aである。すなわち、制御回路CCは、車両から応答がある場合には、充電装置100に接続されている車両は、
図1、
図3に示す車両101Aであると認識することができる。
【0091】
なお、制御回路CCは、例えば、車両101A(
図1)との間の通信により、車両101Aに供給可能な電力を通知する。
【0092】
そして、制御回路CCは、ステップSa5において車両101Aとの間で通信の応答があると判断した場合に、車両101Aから充電要求があるか否かを判断する(ステップSa6)。
【0093】
なお、制御回路CCは、このステップSa6において第1の信号の電圧値が第1の電圧値と異なる第2の電圧値になった場合には、車両から充電要求があると判断する。
【0094】
そして、制御回路CCは、ステップSa6において車両101Aから充電要求があると判断した場合に、車両に対する充電を再開する(ステップSa8)。
【0095】
また、制御回路CCは、ステップSa5において車両との間で通信の応答が無いと判断した場合(充電装置100に車両101Bが接続されている場合)にも、車両101Bに対する充電を再開する(ステップSa8)。
【0096】
なお、制御回路CCは、車両に対する充電を再開する場合には、既述のように、遮断手段SWを導通状態にする。
【0097】
そして、車両101A(
図1)に対する充電の場合、制御回路CCは、ステップSa8において車両101A(
図1)に対する充電を再開した後、第1の信号に基づいて、電池Bの充電電圧が目標電圧に達したと判断した場合には、車両に対する充電を終了する(ステップSa9)。
【0098】
この車両101A(
図1)に対する充電の場合、例えば、制御回路CCは、第1の信号端子に入力される第1の信号の電圧値が第2の電圧値から第1の電圧値に戻った場合には、電池Bの充電電圧が目標電圧に達したと判断する。
【0099】
一方、車両101B(
図2)に対する充電の場合、制御回路CCは、ステップSa8において車両101B(
図2)に対する充電を再開した後、接続端子から電池Bに供給される電流値に基づいて、電池Bの充電電圧が目標電圧に達したと判断した場合には、車両に対する充電を終了する(ステップSa9)。
【0100】
この車両101B(
図2)に対する充電の場合、例えば、制御回路CCは、接続端子から電池Bに供給される電流値が規定値に低下してから予め設定された時間だけ経過した場合には、電池Bの充電電圧が目標電圧に達したと判断する。
【0101】
なお、制御回路CCは、車両に対する充電を終了する場合には、遮断手段SWを遮断状態にする。
【0102】
そして、制御回路CCは、車両に対する充電を終了した後、入力装置IDへの認証情報の入力を待つ状態になる。
【0103】
以上のステップにより、充電装置100が通常時に実行する充電動作が完了する。
【0104】
ここで、
図6は、本発明の一態様である実施例1に係る充電装置100の停電時の充電復帰動作の一例を示すフロー図である。
【0105】
図6に示すように、先ず、停電した状態から、電源が供給されて充電装置100がコールドスタートする(ステップS1)。
【0106】
そして、制御回路CCは、電源が供給されてコールドスタートした後に、不揮発性記憶装置Mを確認する(ステップS2)。
【0107】
そして、制御回路CCは、不揮発性記憶装置Mに充電中フラグが記憶されているか否かを判断する(ステップS3)。
【0108】
ここで、もし、既述の
図5に示す充電中に停電が発生した場合、ステップSa2が実行されていれば、不揮発性記憶装置Mには充電中フラグが記憶されていることになる。すなわち、不揮発性記憶装置Mに充電中フラグが記憶されているか否かを確認することにより、使用者の認証(ステップSa1)が完了しているか否かを判断することができる。
【0109】
そして、制御回路CCは、このステップS3において不揮発性記憶装置Mに充電中フラグが記憶されていないと判断した場合(充電装置100の起動前は車両に対する充電がされていないと判断した場合)、入力装置IDへの認証情報の入力を待つ状態になる。
【0110】
一方、制御回路CCは、このステップS3において不揮発性記憶装置Mに充電中フラグが記憶されていると判断した場合(すなわち、停電前に使用者の認証が完了している場合)に、第1の信号に基づいて、充電コネクタCNが車両インレットINに接続されているか否かを判断する(ステップS4)。
【0111】
なお、制御回路CCは、このステップS4においては、第1の信号端子に入力される第1の信号の電圧値が第1の電圧値である場合には、車両インレットINに充電コネクタCNが接続されていると判断する。
【0112】
そして、制御回路CCは、このステップS4において充電コネクタCNが車両インレットINに接続されていないと判断した場合、車両に対する充電ができない状態であると判断(エラー判定)し(ステップS5)、入力装置IDへの認証情報の入力を待つ状態になる。
【0113】
一方、制御回路CCは、このステップS4において車両インレットINに充電コネクタCNが接続されていると判断した場合に、複数の信号端子のうちの第2の信号端子の第2の信号に基づいて、車両との間で通信の応答があるか否かを判断する(ステップS6)。
【0114】
そして、制御回路CCは、ステップS6において車両との間で通信の応答があると判断した場合(充電装置100に車両101Aが接続されている場合)に、車両から充電要求があるか否かを判断する(ステップS7)。
【0115】
なお、制御回路CCは、このステップS7において第1の信号の電圧値が第1の電圧値と異なる第2の電圧値になった場合には、車両から充電要求があると判断する。
【0116】
そして、制御回路CCは、ステップS7において車両から充電要求があると判断した場合に、車両に対する充電を再開する(ステップS9)。
【0117】
また、制御回路CCは、ステップS6において車両との間で通信の応答が無いと判断した場合(充電装置100に車両101Bが接続されている場合)にも、車両101Bに対する充電を再開する(ステップS9)。
【0118】
なお、制御回路CCは、車両に対する充電を再開する場合には、既述のように、遮断手段SWを導通状態にする。
【0119】
また、制御回路CCは、ステップS9において車両から充電要求が無いと判断した場合に、車両に対する充電を待機する(ステップS8)。
【0120】
そして、制御回路CCは、このステップS8において車両に対する充電を待機した後、車両から充電要求があるか否かを判断するステップS7を再度実行する。以降、既述のフローを同様に実行する。
【0121】
そして、車両101A(
図1)に対する充電の場合、制御回路CCは、ステップS9において車両101A(
図1)に対する充電を再開した後、第1の信号に基づいて、電池Bの充電電圧が目標電圧に達したと判断した場合には、車両に対する充電を終了する(ステップS10)。
【0122】
この車両101A(
図1)に対する充電の場合、例えば、制御回路CCは、第1の信号端子に入力される第1の信号の電圧値が第2の電圧値から第1の電圧値に戻った場合には、電池Bの充電電圧が目標電圧に達したと判断する。
【0123】
一方、車両101B(
図2)に対する充電の場合、制御回路CCは、ステップS9において車両101B(
図2)に対する充電を再開した後、接続端子から電池Bに供給される電流値に基づいて、電池Bの充電電圧が目標電圧に達したと判断した場合には、車両に対する充電を終了する(ステップS10)。
【0124】
この車両101B(
図2)に対する充電の場合、例えば、制御回路CCは、接続端子から電池Bに供給される電流値が規定値に低下してから予め設定された時間だけ経過した場合には、電池Bの充電電圧が目標電圧に達したと判断する。
【0125】
なお、制御回路CCは、車両に対する充電を終了する場合には、遮断手段SWを遮断状態にする。
【0126】
そして、制御回路CCは、車両に対する充電を終了した後、入力装置IDへの認証情報の入力を待つ状態になる。
【0127】
以上のステップにより、充電装置100が停電時に実行する充電復帰動作が完了する。
【0128】
以上のように、本発明の一態様に係る充電装置100は、車両101A、101Bに積載されている電池Bを充電するための充電装置100であって、交流電源Vに一端が接続された遮断手段SWと、遮断手段SWの他端に一端が接続された充電ケーブルCAと、充電ケーブルCAの他端に接続された接続端子、および、信号を入出力するための複数の信号端子を有し、電池Bの充電時に車両101A、101Bの車両インレットINに接続されるようになっている充電コネクタCNと、使用者が認証情報を入力する入力装置IDと、入力装置IDに入力された認証情報を確認し、車両101A、101Bに対する充電を許可する場合には、充電中フラグを生成するとともに、第1の信号に基づいて、遮断手段SWを、遮断手段SWの一端と他端との間を導通する導通状態または遮断手段SWの一端と他端との間を遮断する遮断状態に、制御する制御回路CCと、充電中フラグを記憶する不揮発性記憶装置Mと、を備える。
【0129】
充電コネクタが車両インレットINに接続されることにより、電池に(車載充電器を介して)接続された車両インレットINの充電端子に接続端子が接続され且つ、複数の信号端子のうちの第1の信号端子に第1の信号が車両101A、101Bから入力されるようになっている。
【0130】
制御回路CCは、電源が供給されてコールドスタートした後に、不揮発性記憶装置Mを確認するステップと、不揮発性記憶装置Mに充電中フラグが記憶されているか否かを判断するステップと、不揮発性記憶装置Mに充電中フラグが記憶されていると判断した場合に、第1の信号に基づいて、充電コネクタが車両インレットINに接続されているか否かを判断するステップと、車両インレットINに充電コネクタが接続されていると判断した場合に、複数の信号端子のうちの第2の信号端子の第2の信号に基づいて、車両との間で通信の応答があるか否かを判断するステップと、車両との間で通信の応答があると判断した場合に、車両から充電要求があるか否かを判断するステップと、車両から充電要求があると判断した場合に、車両に対する充電を再開するステップと、を実行する。
【0131】
すなわち、本発明に係る充電装置100は、車両充電中に停電が発生し、その後、復電した場合、不揮発性記憶装置Mに記憶された充電中フラグを確認し、この確認結果、および車両インレットINと充電コネクタとの接続状態に基づいて、充電を再開するか否かを判断する。
【0132】
したがって、復電後、充電装置が起動(コールドスタート)すると、再度使用者の認証をすることなく、充電を再開することができる。
【0133】
また、本発明に係る充電装置100は、停電を検出するための回路やバッテリバックアップ機能が不要であるため、製造コストを低減することができる。
【0134】
以上のように、本発明に係る充電装置100は、車両の充電の利便性を向上することができる。
【0135】
なお、実施例は例示であり、発明の範囲はそれらに限定されない。