【実施例】
【0014】
図1aを参照するに、
図1aは、本発明の第1の実施例による、無線ネットワーク・リソース最適化システムの論理構造の概略図である。
図1aに示すように、本発明の本実施例による無線ネットワーク・リソース最適化システムは、
ユーザ装置から無線ネットワーク制御装置にネットワーク・データを送出し、無線ネットワーク制御装置によって供給される無線リソース割り当てパラメータを受信し、無線リソース割り当てを行うよう構成された無線基地局11と、
受信されたネットワーク・データに対してディープ・パケット・インスペクション(Deep Packet Inspection、DPI)を行って、ネットワーク・データのプロトコル・タイプを識別し、ネットワーク・データが最初の種類のデータ・ストリームである旨が、識別されたプロトコル・タイプに応じて判定された場合、第1の種類のデータ・ストリームにおいてハートビート(ハートビートは単一のハートビ―ト・パケットであっても、複数のハートビート・パケットであってもよい)を識別し、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域要件などのハートビート情報を取得し、ハートビート間隔期間が、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスよりも大きい場合、ハートビート帯域幅要件に応じて無線リソース帯域幅割り当てパラメータを判定し、無線リソース帯域幅割り当てパラメータを含む無線リソース割り当てパラメータを無線基地局11に供給するよう構成された無線ネットワーク制御装置12と
を備え得る。
【0015】
更に、時間の経過とともに、無線アプリケーションを更新し得るか、又は新たなアプリケーションが生成され、よって、アプリケーションのプロトコルが変わり得、アプリケーションに含まれるハートビートも相応に変わり得、よって、プロトコル識別及びハートビート識別機能をすぐに素早く修正することが必要である。
【0016】
更に、無線ネットワーク制御装置12は、第1の種類のデータ・ストリームにおいてハートビートが識別されないか、又は、ネットワーク・データのプロトコル・タイプが識別されない場合、ハートビートがネットワーク・データ又は第1の種類のデータ・ストリームに存在しているか否かを検出し、ハートビートがネットワーク・データ又は第1の種類のデータ・ストリームに存在している場合、ハートビートを捕捉し、捕捉されたハートビートを分類し、クラスタリング・アルゴリズムを使用することにより、同じ種類のハートビートに対するハートビート特徴の抽出を行って、ハートビート特徴を取得し、フィードバックし、同じ種類のハートビートに対するハートビート情報の統計収集を行って、ハートビート情報を取得し、フィードバックする。
【0017】
時間が経過するにつれ、既存の無線アプリケーションをアップグレード(例えば、QQアップグレード)することができ、ユーザは、更に、別の新たなアプリケーションを有し得るものとする。アプリケーション・アップグレード又は新たなアプリケーション生成にかかわらず、アプリケーションのプロトコルの変更が生じ得、アプリケーションに含まれるハートビートも相応に変わり得、プロトコル識別及びハートビート識別機能をすぐに、かつ、素早く修正することが必要である。
【0018】
本発明のこの実施例におけるハートビートは、非常に短い持続時間及び比較的短いパケット長を有するデータ・パケットを表す。前述の種類のデータ・パケットは多くの場合、無線アプリケーションのバックグラウンド実行段階において存在し、サービスのキープアライブ又はプッシュのために使用されるが、前述の種類のデータ・パケットは無線リソース・エア・インタフェースの利用率に影響を及ぼす。上記第1の種類のデータ・ストリームは、場合によってはハートビートを含み、ネットワーク・データのプロトコル・タイプに応じて判定されるデータ・ストリームを表す。例えば、QQログイン・プロトコルに属するネットワーク・データは場合によっては、QQログイン・キープアライブ・ハートビートを含み、この場合、ネットワーク・データは、第1の種類のデータ・ストリーム(すなわち、ハートビートを含んでいるとみられるデータ・ストリーム)であると判定され、ハートビート識別がネットワーク・データに対して行われる。
【0019】
更に、本発明の本実施例による無線ネットワーク・リソース最適化システムは更に、無線ネットワーク制御装置に下りリンク・ネットワーク・データを送出するよう構成されたアプリケーション・サーバ13を含み得る。SNSや電子メールなどの特定のタイプの無線アプリケーションがバックグラウンドで実行されると生成されるハートビートは一般に、インタラクティブ・ハートビートに属す。すなわち、ハートビート内のデータ・パケットはユーザからの上りリンク・データ・パケットのみならず、アプリケーション・サーバからの下りリンク・データ・パケットも含む。したがって、本発明の本実施例による無線ネットワーク・リソース最適化システムにおける無線ネットワーク制御装置12は、基地局によって転送された上りリンク・ネットワーク・データのみならず、アプリケーション・サーバからの下りリンク・ネットワーク・データも受信して、インタラクティブなハートビートを識別し、対応する無線リソース最適化措置を講じ得る。
【0020】
図1bを参照するに、
図1bは、本発明の第1の実施例による、無線ネットワーク・リソース最適化システムのネットワーク展開アーキテクチャの概略図である。
図1bに示すように、本発明の本実施例による無線ネットワーク・リソース最適化システムは、無線ネットワーク制御装置(Radio Network Controller、RNC)12であって、RNCが上記実施例における
図1aの無線ネットワーク制御装置12の特定の実現形態であり、汎用的なRNCの機能モジュールの他に
図1aの無線ネットワーク制御装置12の機能を含む無線ネットワーク制御装置と、上記実施例における
図1aの無線基地局11に対応し、ユーザ装置からRNC12にネットワーク・データを送出し、RNC12によって供給される無線リソース割り当てパラメータを受信し、無線リソース割り当てを行うよう構成された無線基地局11と、下りリンク・ネットワーク・データをRNC12に送出するよう構成されたアプリケーション・サーバ13とを含み得る。ハートビート識別の処理では、RNC12は、無線基地局11から上りリンク・ネットワーク・データを受信するのみならず、更に、アプリケーション・サーバ13から下りリンク・ネットワーク・データを受信し得る。例えば、SNSアプリケーションのハートビートには一般に、複数のデータ・パケットの相互作用が関係する。SNSアプリケーションのデータ・ストリームに対してハートビート識別を行うと、RNC12は無線基地局11からユーザ要求データ・パケットを受信し、次いで、データ・パケットをアプリケーション・サーバに転送し、次いで、アプリケーション・サーバ13からサーバ応答データ・パケットを受信する。前述の要求・応答データ・パケットの相互作用プロセスがハートビートを形成する。
【0021】
実現形態の態様では、本発明の本実施例による無線リソース最適化システムは更に、ユーザ装置UE16であって、ユーザ装置UE16が、携帯電話機、無線ネットブック、及び携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)などの無線通信を行うことができる通信ツールであり得るユーザ装置UE16と、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)のデ―タ・フィルタリング、ルーティング、転送等をサポートするよう構成されたGGSN(Gateway GPRS Support Node、GGSN)14と、ルータ、スイッチ、及びユーザ・ノードなどのデータ・トランシーバ装置を含み得、ユーザ装置からくる上りリンク・ネットワーク・データをGGSN14から受信し、上りリンク・ネットワーク・データをアプリケーション・サーバ13に転送するか、又は、アプリケーション・サーバ13から下りリンク・ネットワーク・データを受信し、下りリンク・ネットワーク・データをGGSN14に転送する役割を果たすネットワーク15とを含み得る。
【0022】
別の実現形態の態様では、GGSN14は更に、パケット・データ・サービング・ノード(Packet Data Serving Node、PDSN)又はサービングGPRSサポート・ノード(Serving GPRS Support Node、SGSN)によって置き換え得る。アプリケーション・サーバ13は更に、ネットワーク15に存在し、ネットワーク15のノードになり得る。
【0023】
図2aを参照するに、
図2aは、本発明の第2の実施例による、別の無線ネットワーク・リソース最適化システムの概略的な構造図である。
図2aに示すように、本発明の本実施例による無線リソース最適化システムは、
ユーザ装置から無線ネットワーク制御装置22にネットワーク・データを送出し、無線ネットワーク制御装置22によって供給される無線リソース割り当てパラメータを受信し、無線リソース割り当てを行うよう構成された無線基地局21と、
無線基地局21によって送出されたネットワーク・データを受信し、無線リソース最適化装置23にネットワ―ク・データのミラーを送出し、無線リソース最適化装置23から無線基地局21に無線リソース割り当てパラメータを送出するよう構成された無線ネットワーク制御装置22と、
受信されたネットワーク・データ(ここでは、ネットワーク・データは、無線ネットワーク制御装置によって送出され、無線基地局からくる上りリンク・ネットワーク・データであり、又は、更に、無線ネットワーク制御装置によって送出され、アプリケーション・サーバからくる下りリンク・ネットワーク・データであり得る)に対してディープ・パケット・インスペクションを行って、ネットワーク・データのプロトコル・タイプを識別し、ネットワーク・データが第1の種類のデータ・ストリームであると、識別されたプロトコル・タイプに応じて判定された場合、第1の種類のデータ・ストリーム内のハートビート(ハートビートは単一のハートビート・パケットであり得、又は、更に、複数のハートビート・パケットであり得る)を識別し、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件などのハートビート情報を取得し、ハートビート間隔期間が、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスよりも大きい場合、ハートビート帯域幅要件に応じて無線リソース帯域幅割り当てパラメータを判定し、無線リソース帯域幅割り当てパラメータを含む無線リソース割り当てパラメータを無線ネットワーク制御装置22に送出するよう構成された無線リソース最適化装置23と
を備え得る。
【0024】
本発明の第2の実施例による無線リソース最適化システムでは、無線リソース最適化装置23は、別個の装置としてふるまい、外部的に、無線ネットワーク制御装置22に取り付けられる。無線リソース最適化装置23は、無線ネットワーク制御装置22への通信接続を有し、無線ネットワーク制御装置22によって送出されたネットワーク・データ・パケットのミラーを処理し、無線リソース帯域幅割り当てパラメータを無線ネットワーク制御装置22に送出するよう構成される。
【0025】
更に、無線ネットワーク制御装置23は、更に、第1の種類のデータ・ストリームにおいてハートビートが識別されないか、又は、ネットワーク・データのプロトコル・タイプが識別されない場合、ハートビートがネットワーク・データ又は第1の種類のデータ・ストリームに存在しているか否かを検出し、ハートビートがネットワーク・データ又は第1の種類のデータ・ストリームに存在している場合、ハートビートを捕捉し、捕捉されたハートビートを分類し、クラスタリング・アルゴリズムを使用することにより、同じ種類のハートビートに対するハートビート特徴の抽出を行って、ハートビート特徴を取得し、フィードバックし、同じ種類のハートビートに対するハートビート情報の統計収集を行って、ハートビート情報を取得し、フィードバックするよう構成される。
【0026】
更に、本発明の本実施例による無線ネットワーク・リソース最適化システムは、上記実施例におけるアプリケーションと同じ役割及び機能を有し、よって、ここで再び説明しないアプリケーション・サーバ24を更に含む。
【0027】
図2bを参照するに、
図2bは、本発明の第2の実施例による、別の無線ネットワーク・リソース最適化システムのネットワーク展開アーキテクチャの概略図である。
図2bに示すように、ユーザ装置UE27、GGSN25、ネットワーク26、アプリケーション・サーバ24、及び無線基地局21の機能は、ここでは再度説明しない、
図1bに示すネットワーク展開の概略図における対応する装置の機能と同じである。上記装置に加えて、本発明の本実施例による無線ネットワーク・リソース最適化システムは、更に、RNC22と、別個の装置としてふるまい、RNC22に対する通信接続のみを有する外部無線リソース最適化装置23とを含む。本発明の本実施例では、RNC22は、汎用RNCとして理解し得るが、外部無線リソース最適化装置23と通信する機能を有する。RNC22は、無線基地局21又はアプリケーション・サーバ24によって送出されたネットワーク・データを受信し、ネットワーク・データのミラーを無線リソース最適化装置23に送出するよう構成される。無線リソース最適化装置23は、RNC22によって送出されたネットワーク・データのミラーを受信するよう構成され、ネットワーク・データのミラーが、ハートビートを含んでいるとみられるデータ・ストリームである場合、データ・ストリーム内のハートビートを識別し、ハートビートのハートビート情報に応じて無線リソース割り当てパラメータを判定し、対応する無線リソース割り当てパラメータをRNC22に送出するよう構成され、無線リソース割り当てパラメータは次いでRNC22により、基地局に送出される。本実施例では、外部無線リソース最適化装置23は無線リソースを最適化し、最適化された無線リソース割り当てパラメータを供給する。
【0028】
図3aを参照するに、
図3aは、本発明の第3の実施例による、更に別の無線ネットワーク・リソース最適化システムの概略的な構造図である。
図3aに示すように、本発明の第3の実施例による無線リソース最適化システムと、本発明の第2の実施例による無線リソース最適化システムとの間の相違点は、無線リソース最適化装置23が無線ネットワーク装置22及び他のネットワーク装置に直列に接続されるという点である。
図3aに示すように、無線リソース最適化装置23は、無線ネットワーク制御装置22とアプリケーション・サーバ24との間に直列に接続される。無線リソース最適化装置23は、無線ネットワーク制御装置22によって送出された上りリンク・ネットワーク・データ、又はアプリケーション・サーバ24によって送出された下りリンク・ネットワーク・データを受信し、無線リソース帯域幅割り当てパラメータを含む無線リソース割り当てパラメータを無線ネットワーク制御装置22に送出するよう構成される。本発明の第2の実施例においてシステムにおける無線リソース最適化装置23と同じ機能を有することに加え、本発明の第3の実施例における無線リソース最適化装置23は、無線ネットワーク制御装置22と、別のネットワーク装置(例えば、アプリケーション・サーバ24)との間で情報を伝える役割を果たす。
【0029】
本発明の第3の実施例による無線リソース最適化システムの他の構成装置の機能については、本発明の第2の実施例における説明を参照し、ここでは再び説明しないものとする。
【0030】
図3bを参照するに、
図3bは、本発明の第3の実施例による、更に別の無線ネットワーク・リソース最適化システムのネットワーク展開アーキテクチャの概略図である。
図3bに示すように、ユーザ装置UE27、GGSN25、ネットワーク26、アプリケーション・サーバ24、及び無線基地局21の機能は、ここでは再度説明しない、
図1bに示すネットワーク展開の概略図における対応する装置の機能と同じである。本発明の第2の実施例におけるネットワーク展開アーキテクチャとの相違点は、本発明の第3の実施例では、無線リソース最適化装置23がネットワーク・アーキテクチャにおいて直列に接続され、特に、RNC22とGGSN25との間で直列に接続されるという点である。本発明の本実施例におけるRNC22は汎用RNCとして理解し得るが、無線リソース最適化装置23と通信する機能を有し、無線基地局21によって送出されたネットワーク・データを受信し、ネットワーク・データを無線リソース最適化装置23に送出するよう構成される。
【0031】
無線リソース最適化装置23は、RNC22によって送出された上りリンク・ネットワーク・データを受信するか、又は、GGSN25によって送出された下りリンク・ネットワーク・データを受信するよう構成され、ネットワーク・データが、ハートビートを含んでいるとみられるデータ・ストリームである場合、データ・ストリームにおけるハートビートを識別し、ハートビートのハートビート情報に応じて無線リソース割り当てパラメータを判定し、対応する無線リソース割り当てパラメータをRNC22に送出するよう構成され、無線リソース割り当てパラメータは次いで、RNC22により、基地局21に送出される。本発明の本実施例では、無線リソース最適化装置23は更に、無線ネットワーク制御装置22と別のネットワーク装置との間で情報を伝える(例えば、RNC22によって送出された上りリンク・ネットワーク・データをGGSN25に伝えるか、又はGGSN25によって送出された下りリンク・ネットワーク・データをRNC22に伝える)役割を果たす。
【0032】
要約すれば、本発明の本実施例による無線リソース最適化システムでは、ディープ・パケット・インスペクションを、受信されたネットワーク・データに対して行って、ネットワーク・データのプロトコル・タイプを識別する。場合によってはハートビートを含む第1の種類のデータ・ストリームであるとネットワーク・データが、識別されたプロトコル・タイプに応じて判定されると、ハートビート識別をネットワーク・データに対して行って、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件などのハートビート情報を取得し、ハートビート間隔期間が、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスよりも大きい場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータがハートビート帯域幅要件に応じて判定され、無線リソース帯域幅割り当てパラメータを含む無線リソース割り当てパラメータが送出され、無線基地局は、無線リソース割り当てパラメータを受信し、無線リソース割り当てを行う。このようにして、本発明の本実施例では、長時間にわたり、バックグラウンドでアプリケーションが実行される場合に、無線リソース割り当てパラメータが動的に設定され、それにより、バックグラウンドでアプリケーションが実行される場合に、無線基地局の時間及びエア・インタフェース帯域幅の利用率が向上し、無線リソースの浪費が避けられる。
【0033】
更に、プロトコル識別機能及びハートビート識別機能の素早い修正を、ハートビート特徴及びハートビート情報を抽出し、フィードバックすることによって実現して、より多くのタイプのアプリケーションがバックグランドで実行される場合に無線リソースの動的な割り当てをサポートすることが可能である。
【0034】
更に、無線基地局からの上りリンク・データ及びアプリケーション・サーバからの下りリンク・データが受信され、単一パケット・ベースのハートビート識別情報のみならず、無線アプリケーションのマルチパケットベースのハートビート識別情報を提供することが可能であり、SNS及び電子メールなどのアプリケーションのマルチパケット相互作用ベースのハートビート識別情報を更に提供することが可能である。無線リソースはハートビート特徴に応じて動的に割り当てられ、それにより、無線アプリケーションがバックグラウンドにおいて実行される場合に無線基地局の時間及びエア・インタフェース帯域幅の浪費が避けられる。
【0035】
図4aを参照するに、
図4aは、本発明の実施例による、無線リソース最適化方法の概略フローチャートである。本発明の本実施例による無線リソース最適化方法の実行対象は、限定されないが、RNCを含み得る。
図4aに示すように、本発明の本実施例による方法は以下の工程を含み得る。
【0036】
工程S101:受信されたネットワーク・データに対してディープ・パケット・インスペクションを行ってネットワーク・データのプロトコル・タイプを識別する。ここでは、ネットワーク・データは下りリンク・データであり得るか、又は更に、上りリンク・データであり得る。
【0037】
特に、プロトコル・タイプは、特徴マッチング態様で識別し得る。まず、ディープ・パケット・インスペクションが、受信されたネットワーク・データに対して行われ、マッチングを、予め確立されたプロトコル特徴データベースにおける特徴アイテム及び検査されたネットワーク・データのプロトコル特徴に対して行い得、マッチングが首尾良く行われると、特徴アイテムが首尾良くマッチングされたことに対応するプロトコル・タイプ識別子(例えば、プロトコルID)が得られる。
【0038】
工程S102:受信されたネットワーク・データが第1の種類のデータ・ストリームであると、プロトコル・タイプに応じて判定された場合、第1の種類のデータ・ストリームにおけるハートビートを識別し、ハートビートのハートビート情報を取得し、ハートビート情報はハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件を含む。
【0039】
具体的には、予め確立されたプロトコル情報セットを、工程S101において得られたプロトコル・タイプ識別子に応じてみて、プロトコル・タイプに対応するネットワーク・データが場合によってはハートビートを含むか否かを判定し得、ネットワーク・データがハートビートを含む場合、ネットワーク・データは第1の種類のデータ・ストリームである。
【0040】
実現形態の態様では、マッチングが、ハートビート特徴データベースにおける特徴アイテム、及び第1の種類のデータ・ストリームにおけるデータ・パケットの特徴に対して行われ、マッチングが首尾よく行われる場合、特徴アイテムが首尾よくマッチングされたことに対応するハートビート識別子(ハートビートIDであり得る)が得られ、ハートビート識別子に対応するハートビート情報が、ハートビート識別子に応じたハートビート情報セットから得られる。
【0041】
別の実現形態の態様では、まず、第1の種類のデータ・ストリームにおけるデータ・パケットを、パケット長条件(パケット長が特定値未満であること)に応じてフィルタリングして、第1の種類のデータ・ストリームにおける特定値未満のパケット長を有するデータ・パケットを得る。次いで、特徴マッチングを、ハートビート特徴データベースにおける特徴アイテム、及び特定値未満のパケット長を有するデータ・パケットの特徴に対して行い、マッチングが首尾よく行われた場合、特徴アイテムが首尾よくマッチングされたことに対応するハートビート識別子が得られ、ハートビート識別子に対応するハートビート情報が、ハートビート識別子に応じてハートビート情報セットから得られる。
【0042】
工程S102において行われる特徴マッチングが、サブストリング特徴マッチング、挙動特徴マッチング、又はアルゴリズム特徴マッチングを含み得るということは特筆すべきである。当業者には、ここでは再び説明しない前述の手法の具体的な実現形態の態様が容易に分かるものである。
【0043】
ここでは、第1の種類のデータ・ストリームは、場合によってはハートビートを含み、ネットワーク・データのプロトコル・タイプに応じて判定されるデータ・ストリームを表す。例えば、QQログイン・プロトコルに属するネットワーク・データは場合によっては、QQログイン・キープアライブ・ハートビートを含み、この場合、ネットワーク・データは、第1の種類のデータ・ストリームであると判定され、ネットワーク・データのハートビートを識別するために、ハートビート識別がネットワーク・データに対して行われる。
【0044】
実現形態の態様では、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件を工程S102で取得し得る。例えば、IMタイプのアプリケーションは概ね、プロプライエタリなプロトコル態様で担持され、概ね、UDPハートビートを採用している。一般に、ユーザ装置からアプリケーション・サーバへの一方向の1つのデータ・パケットのみが、単一パケットによって担持されたハートビートとして使用される。単一パケット・ベースのハートビートは、ほぼゼロである極めて短い持続時間を有し、よって、持続時間は、ハートビート情報セットに記憶されないことがあり得る。
【0045】
別の実現形態の態様では、ハートビート間隔期間、ハートビート帯域幅要件、及びハートビート持続時間を工程S102で取得し得る。例えば、電子メールやSNSなどのアプリケーションは概ね、ハイパーテキスト転送プロトコル(HyperText Transfer Protocol、HTTP)を介して担持され、ハートビートは一般に、(例えば、ピンポン相互作用態様における)アプリケーション・サーバ及びユーザ装置からのデータ・パケット群であり、よって、持続時間は比較的長く、ハートビート情報セットに記憶する必要がある。取得された後、持続時間は、無線リソース時間パラメータを設定するための参照として使用される。
【0046】
工程S103:ハートビート間隔期間が、無線リソースによって割り当てられた時間スライスよりも大きい場合、ハートビート帯域幅要件に応じて無線リソース帯域幅割り当てパラメータを判定する。
【0047】
サービスのキープアライブ又はプッシュの目的で、(電子メール、SNS、又はIMタイプのQQなどの)無線アプリケーションがバックグラウンドで実行される場合、極めて長い間隔期間、極めて短い持続期間、及び低い帯域幅要件を備えたデータ・パケットが多くの場合、送出される。本発明のこの実施例では、データ・パケットはハートビートと呼ばれる。
図4bは、ハートビート・データ・パケットを含むデータ・ストリームのトラフィック波形の概略図であり、水平座標は時間を表し、垂直座標は帯域幅を表す。
図4bでは、隆起波形部分は単一データ・パケットのハートビートを表し、平滑な部分はデータ・パケットがない状態を表す。
図4bに示すように、ハートビート間隔期間Tは、無線リソースによって予め割り当てられた時間スライスt1(t1は約10sである)よりも大きい。例えば、QQに似たアプリケーションは、顧客の設定が理由で、長い時間にわたり、バックグラウンドにおいて実行される。この場合、QQのキープアライブの目的で、ハートビートは比較的長い間隔で送出され、よって、ハートビート間隔は、予め割り当てられた時間スライスよりも長い。更に、
図4bに示すように、ハートビート帯域幅要件b2は、予め割り当てられた帯域幅b1未満であり、持続時間t2も、予め割り当てられた時間スライスt1未満である(単一パケット・ベースのハートビートの持続時間は多くの場合、極めて短い)。したがって、ハートビートによって実際に占められる(、隆起波形部分で示す)無線リソースは、(実線のボックスで示す)予め割り当てられた無線リソースよりもずっと少なく、それにより、無線リソースの浪費が生じるということが
図4bから分かり得る。本発明の本実施例では、データ・ストリームのプロトコル・タイプを識別して、ハートビートを含んでいるとみられるデータ・ストリームを判定し、ハートビートはこの種のデータ・ストリームにおいて識別され、ハートビート帯域幅要件b2及びハートビート持続時間t2などのハートビート情報が獲得され、次いで、より適切な無線リソース帯域幅及び時間割り当てパラメータがハートビート帯域幅要件b2及びハートビート持続時間t2に応じて動的に判定され、最後に、無線リソースが前述の無線パラメータに応じて割り当てられる。本発明の本実施例によって割り当てられた無線リソースは
図4bにおける点線ボックス部分によって例証され、点線ボックス部分は、実線ボックス部分(すなわち、予め割り当てられた無線リソース)よりもずっと少ないということが分かり得る。このようにして、本発明の本実施例では、無線リソースの浪費を効果的に削減することが可能である。
【0048】
実現形態の態様では、ハートビート間隔期間と、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスとの間の差が第1の閾値よりも大きい場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータはハートビート帯域幅要件に応じて判定される。ここでは、第1の閾値は、経験値又は実際の適用により、柔軟に設定し得る。
【0049】
別の実現形態の態様では、ハートビート間隔期間の、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスに対する比が第2の閾値よりも大きい場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータはハートビート帯域幅要件に応じて判定される。ここでは、第2の閾値は、経験値又は実際の適用(例えば、1.5又は2)により、柔軟に設定し得る。
【0050】
本発明の本実施例では、ハートビート間隔期間と、予め割り当てられた時間スライスとの間の差が大きいほど、本発明の本実施例によって提供される無線リソース最適化効果はよりはっきりとする。
【0051】
本発明の本実施例では、無線リソース帯域幅割り当てパラメータは、ハートビート帯域幅要件のM倍であるとして、ハートビート帯域幅要件によって求め得、ここで、Mの値は、1以上の数値に設定し得る。ここでは、Mは経験値又は実際の適用によって設定して、帯域幅リソース使用・ピークに効果的に対処し得る。
【0052】
相応に、実現形態の態様では、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件が工程S102で得られると、識別されたハートビート・サービスが単一パケット・ベースのハートビートであり得るということを示し、よって、無線リソース時間割り当てパラメータが設定されないことがあり得るか、又は特定値を予め設定することもでき、上記値は、経験値又は実際の適用に応じて設定し、例えば、6に予め設定し得る。
【0053】
別の実現形態の態様では、ハートビート間隔期間、ハートビート帯域幅要件、及びハートビート持続時間が工程S102で得られると、工程S103で、無線リソース帯域幅割り当てパラメータがハートビート帯域幅要件に応じて判定されるが、更に、無線リソース時間割り当てパラメータをハートビート持続時間に応じて判定する必要がある。具体的には、無線リソース時間割り当てパラメータは、ハートビート持続時間のK倍であるものとしてハートビート持続時間に応じて判定し得、ここで、Kの値は、1以上の数値に設定し得る。ここでは、Kは経験値又は実際の適用に応じて設定し得る。
【0054】
工程S104:無線リソース帯域幅割り当てパラメータを含む無線リソース割り当てパラメータを送出する。
【0055】
相応に、実現形態の態様では、工程S104は、工程S103で判定された無線リソース帯域幅割り当てパラメータ及び予め設定された無線リソース時間割り当てパラメータを送出するか、又は、工程S103で判定された無線リソース帯域幅割り当てパラメータのみを送出し得る。
【0056】
別の実現形態の態様では、工程S104は、S103で判定された無線リソース時間割り当てパラメータ、及び無線リソース帯域幅割り当てパラメータを送出し得る。
【0057】
無線リソース時間割り当てパラメータは基地局によって受信し得る。無線リソース時間割り当てパラメータが送出されない場合、無線基地局は、タイムアウトまで待つのでなく、データ・パケットを転送した直後にリソースをリリースするポリシーを採用し得る。
【0058】
更に、
図4cを参照するに、
図4cは、本発明の実施例による別のリソース最適化方法を示す。
図4cに示すように、工程S101乃至工程S104は、上述の実施例と同じであり、ここでは再び説明しないものとし、更に、本発明の本実施例による無線リソース最適化方法は以下の工程を更に含む。
【0059】
工程S105:ネットワーク・データのプロトコル・タイプが工程S101で識別されないか、又はハートビートが工程S102で第1の種類のデータ・ストリームにおいて識別されない場合、ハートビートがネットワーク・データ又は第1の種類のデータ・ストリームにおいて存在しているか否かを検出し、ハートビートがネットワーク・データ又は最初の種類のデータ・ストリームにおいて存在している場合、ハートビートを捕捉する。
【0060】
工程S106:捕捉されたハートビートを分類し、クラスタリング・アルゴリズムを使用することにより、同じ種類のハートビートに対してハートビート特徴の抽出を行って、ハートビート特徴を取得し、フィードバックし、同じ種類のハートビートに関するハートビート情報の統計収集を行ってハートビート情報を取得し、フィードバックする。
【0061】
ハートビートは一データ・パケットであり得、又は、更に、複数のデータ・パケットであり得る。抽出されたハートビート特徴は、トラフィック波形、パケット長系列、方向系列、パケット長統計情報(標準偏差など)、及びデータ・パケットの到着時間系列を含み得る。統計収集によって得られたハートビート情報には、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件が含まれ得、更に、ハートビート持続時間を含み得る。
【0062】
例示的な実現形態の態様では、ハートビート特徴の抽出は、自動特徴抽出態様で実現し得、別の実現態様では、ハートビート特徴の抽出は更に、手作業の特徴抽出態様で実現し得、データ・パケットはネットワークを介して解析センターに送出され、開発者はそれに対する特徴抽出を行う。
【0063】
ハートビートのハートビート情報及びハートビート特徴が得られた後、ハートビート特徴及びハートビート情報を既存のハートビート特徴及びハートビート情報にフィードバックする必要があり、それにより、ハートビート特徴及びハートビート情報がすぐに更新される。フィードバック処理の順序は制限されない。具体的には、ハートビートのハートビート特徴はハートビート特徴データベースと同期させ得、ハートビートのハートビート情報はハートビート情報セットと同期させられる。実現形態の態様では、特徴抽出処理、ハートビート特徴データベース、及びハートビート情報セットが同じネットワーク・エレメントにある場合、ハートビート特徴はハートビート特徴データベースに直接追加し得、ハートビート情報はハートビート情報セットに直接追加し得る。別の実現形態の態様では、特徴抽出処理、ハートビート特徴データベース、及びハートビート情報セットが別々のネットワーク・エレメントにある場合、ハートビート特徴はハートビート特徴データベースに送信し得、ハートビート情報はネットワーク伝送を介してハートビート情報セットに送出し得る。
【0064】
要約すれば、本発明の本実施例による無線リソース最適化方法では、DPIディープ・パケット・インスペクションを、受信されたネットワーク・データに対して行って、ネットワーク・データのプロトコル・タイプを識別し、ネットワーク・データが、ハートビートを場合によっては含む第1の種類のデータ・ストリームであると、識別されたプロトコル・タイプに応じて判定された場合、ハートビートを第1の種類のデータ・ストリームにおいて識別して、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件などのハートビート情報を取得し、ハートビート間隔期間が、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスよりも大きい場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータがハートビート帯域幅要件に応じて判定され、無線リソース帯域幅割り当てパラメータを含む無線リソース割り当てパラメータが無線基地局に供給される。このようにして、本発明の本実施例では、長時間にわたり、バックグラウンドでアプリケーションが実行される場合に、ハートビート(単一パケット・ベースのハートビート、マルチパケットベースのハートビート、マルチパケット相互作用ベースのハートビート等)帯域幅要件及びハートビート持続時間に応じて、無線リソース割り当てパラメータが動的に設定され、それにより、バックグラウンドでアプリケーションが実行される場合に、無線基地局の時間及びエア・インタフェース帯域幅の利用率が向上し、無線リソースの浪費が避けられる。
【0065】
更に、本発明の本実施例による無線リソース最適化方法は、ハートビートが識別されないデータ・ストリーム、又は未知のプロトコルのデータ・ストリームのハートビートを検出し、ハートビートのハートビート特徴を抽出し、ハートビートのハートビート情報の統計を収集し、使用するために識別モジュールに、ハートビート特徴及びハートビート情報をすぐに更新することが可能である。このようにして、本発明の本実施例では、プロトコル識別機能及びハートビート識別機能の素早い修正が実現され、それにより、より多くのタイプのアプリケーションがバックグラウンドにおいて実行される場合に無線リソースの動的な割り当てがサポートされる。
【0066】
図4dを参照するに、
図4dは、本発明の実施例による、無線リソース最適化方法の具体的な概略フローチャートである。方法は、無線ネットワーク・コントローラRNC内で実行し得、更に、RNC外の別個の装置で実行し得、又は更に、RNC内で部分的に実行し、別個の装置において部分的に実行し得、本発明の本実施例においてこれに限定されるものでない。
図4dに示すように、方法は以下の工程を含む。
【0067】
工程400:手順が始まる。
【0068】
工程401:ネットワーク・データを受信する。
【0069】
ネットワーク・データは無線基地局からの上りリンク・ネットワーク・データであり得、又は、GGSNなどの装置からの下りリンク・ネットワーク・データであり得る。
【0070】
工程402:工程401で受信されたネットワーク・データのアプリケーション・プロトコル・タイプをDPI手法を使用して識別し、識別が首尾よく行われた場合、工程403を実行し、又は、識別ができなかった場合、工程408に移る。
【0071】
具体的には、DPIプロトコル特徴データベース41がまず、確立され、種々のプロトコル・タイプ(プロトコル・タイプはプロトコルIDによって識別し得る)及び対応するプロトコル特徴アイテムをDPIプロトコル特徴データベース41に記憶し得、ネットワーク・データのプロトコル特徴がDPI手法を使用して検査され、マッチングが、DPIプロトコル特徴データベース41におけるプロトコル特徴アイテム及びプロトコル特徴に対して行われ、マッチングが首尾よく行われた場合、プロトコル特徴アイテムが首尾よくマッチングしたことに対応するネットワーク・データのプロトコル・タイプが取得される。
【0072】
工程403:プロトコル・タイプのネットワーク・データがハートビートを場合によっては含んでいるか否かを判定する。はいの場合、工程404に移る。いいえの場合、処理はネットワーク・データに対して行わないことがあり得、本発明の本実施例においてこれに限定されるものでない。
【0073】
本発明の本実施例では、このことは、どのプロトコル・タイプのネットワーク・データが場合によってはハートビートを含んでいるかが、体験履歴に応じて分かり得る。例えば、QQログイン・プロトコルは一般にQQログイン・キープアライブ・ハートビートを含み、QQテキスト・チャット・プロトコルは場合によっては、QQチャット・キープアライブ・ハートビートを含む。体験ナレッジはプロトコル情報セット42に記憶し得る。プロトコル情報セット42はプロトコル識別子(例えば、プロトコルID)及びハートビット・タグ(例えば、TRUE(真)は、ハートビートが含まれることを示し、FALSE(偽)は、ハートビートが含まれないことを示す)などの情報を含むテーブルとして実現し得る。対応するハートビート・タグは、テーブルを、工程402で得られたプロトコル識別子に応じてクエリすることによって取得し得る。ハートビート・タッグがTRUE(真)である場合、このタイプのプロトコルが場合によってはハートビートを含み、工程404における処理が、ハートビートを場合によっては含むネットワーク・データに対して実行され、又は、ハートビート・タッグがFALSE(偽)である場合、これは、このタイプのプロトコルがハートビートを含まないことがあり得ることを示し、既存の処理は、ハートビートを含まないネットワーク・データを処理するよう適合される。
【0074】
すぐに、工程403におけるプロトコル情報セット42及び工程402におけるプロトコル特徴データベース41をどのようにして更新するかを本発明の以下に実施例において詳細に説明して、更に多くのネットワーク・データのプロトコル・タイプを識別し、ネットワーク・データがハートビートを含んでいるか否かを前述のプロトコル・タイプに応じて判定するということは特筆すべきである。
【0075】
工程404:ハートビートがネットワーク・データにおいて識別されるか否かを判定し、はいの場合、工程405を実行し、いいえの場合、工程408に移る。
【0076】
実現形態の態様では、まず、ネットワーク・データ内のデータ・パケットをパケット長条件(例えば、長さが100バイト未満であること)に応じてフィルタリングして、パケット長条件を満たすデータ・パケットを取得する。次いで、特徴マッチングを、予め確立されたハートビート特徴データベース43におけるパケット長条件及び特徴アイテムを満たすデータ・パケットの特徴に対して行い、マッチングが首尾よく行われた場合、データ・パケット(データ・パケットは単一データ・パケットであり得るか、又は、更に、複数のデータ・パケットであり得、これに限定されない)をハートビートであるとして識別し得る。ハートビート特徴データベース43は、ハートビート識別子及びハートビート特徴(挙動特徴、サブストリング特徴、アルゴリズム特徴等)などの情報を含み得る。データ・パケットの特徴が、ハートビート特徴データベース43におけるハートビート特徴と首尾よくマッチングした後、ハートビート特徴が首尾よくマッチングしたことに対応するハートビート識別子を取得し得る。
【0077】
別の実現形態の態様では、ハートビート特徴マッチングをネットワーク・データ・ストリームにおける各データ・パケットに対して行って、対応するハートビート識別子を取得することが可能であるか否かを判定する。
【0078】
工程405:ハートビート情報セット44をクエリすることにより、間隔期間、帯域幅要件等を含むハートビート情報を取得する。
【0079】
実現形態の態様では、ハートビートが単一のデータ・パケットである場合、ハートビートの持続時間は極めて短く、ほぼ無視することが可能であり、よって、持続時間は、ハートビート情報セット44において記憶されないことがあり得る。獲得されたハートビート情報は、間隔期間、帯域幅要件等を含む。
【0080】
別の実現形態の態様では、ハートビートが複数のデータ・パケットである場合、ハートビートは、ユーザ及びサーバからくる相互作用ベースのハートビート(例えば、SNSアプリケーションのピンポン相互作用)であり得る。ハートビートの持続時間は比較的長く、ハートビート情報セット44に記憶し得るので、間隔期間、帯域幅要件、及び持続時間などの情報をハートビート情報セット44から獲得して、帯域幅要件及び持続時間に応じて無線リソース帯域幅及び時間パラメータの後続設定を容易にし得る。
【0081】
すぐに、工程405におけるハートビート情報セット44及び工程404におけるハートビート特徴データベース43をどのようにして更新するかを本発明の以下の実施例において詳細に説明して、アプリケーション・アップグレードなどの変更に対処し、より多くのタイプのハートビートを識別し、ハートビートのハートビート情報を取得する。
【0082】
工程406:ハートビート情報に応じて無線リソース割り当てパラメータを動的に判定する。
【0083】
ハートビート間隔期間が、無線リソースが予め割り当てられた時間スライス(一般に、10s)よりも大きい場合、無線リソース割り当てパラメータは、ハートビート情報に応じて動的に判定される。
【0084】
実現形態の態様では、ハートビート間隔期間と、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスとの間の差が90sよりも大きい場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータはハートビート帯域幅要件に応じて判定される。
【0085】
別の実現形態の態様では、ハートビート間隔期間の、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスに対する比が3.5よりも大きい場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータはハートビート帯域幅要件に応じて判定される。
【0086】
相応に、実現形態の態様では、ハートビートが単純なデータ・パケットである場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータをハートビート帯域幅要件のM(M∈[1.1,1.5])倍に設定し得、無線リソース時間割り当てパラメータは特定値に設定される。
【0087】
別の実現形態の態様では、ハートビートが複数のデータ・パケットである場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータをハートビート帯域幅要件のM(M∈[1.1,1.5])倍に設定し得、無線リソース時間割り当てパラメータはハートビート持続時間のK(K∈[1.5,2])倍に設定される。
【0088】
工程407:無線リソース割り当てパラメータを送出する。
【0089】
相応に、実現形態の態様では、ハートビートが単一のデータ・パケットである場合、ハートビート帯域幅要件及び予め設定された無線リソース時間割り当てパラメータに応じた無線リソース帯域幅割り当てパラメータ・セットが送出されるか、又はハートビート帯域幅要件に応じた無線リソース帯域幅割り当てパラメータ・セットのみが送出される。
【0090】
別の実現形態の態様では、ハートビートが複数のデータ・パケットである場合、ハートビート帯域要件に応じた無線リソース帯域幅割り当てパラメータ・セット、及びハートビート持続時間に応じた無線リソース時間割り当てパラメータが送出される。
【0091】
ここでは、無線リソース割り当てパラメータが送出されるネットワーク装置は、ネットワーク展開における本発明の本実施例による無線リソース最適化装置の位置に応じて具体的に決定される。無線リソース割り当てパラメータを基地局(
図1b参照)に送出し得るか、又は、無線リソース割り当てパラメータを更に、まず、無線ネットワーク制御装置RNC(
図2b及び
図3b)に送出し得る。
【0092】
ハートビートが単一のデータ・パケットである場合、特定の時間スライスをユーザに割り当てるのみならず、無線基地局は、データ・パケットを転送した直後にリソースをリリースするポリシーを採用し得る。ユーザへの特定の時間スライスの割り当てと比較すれば、直ちにリリースするポリシーはタイムアウトまで待つことを要しない。
【0093】
工程408:ハートビートが存在しているか否かを検出する。はいの場合、工程409を実行し、いいえの場合、処理は行われないことがあり得る。
【0094】
条件1 ネットワーク・データのプロトコル・タイプが工程402で識別されない場合、工程408が実行され、この場合、ハートビートが未知のプロトコル・タイプのネットワーク・データにおいて存在しているか否かを検出する。
【0095】
条件2 工程404でハートビートがネットワーク・データにおいて識別されない場合、工程408が実行される。この場合の生起の理由は以下の通りであり得る。アプリケーション・プロトコルがアップグレードされ、その結果、ネットワーク・データに含まれるハートビートが変更され、ハートビートの特徴を、ハートビート特徴データベース43における特徴アイテムとマッチングさせることができないか、又はネットワーク・データにおけるハートビートが存在しない。
【0096】
条件1及び条件2の何れか一方が満たされる限り、工程408が実行される。
【0097】
具体的には、まず、ネットワーク・データにおけるデータ・パケットがバッファ空間にバッファリングされる。ネットワーク・データが新たなストリームであるか否かが、5つの部分から成る情報(ソースIP、ソース・ポート、デスティネーションIP、デスティネーション・ポート、及び伝送プロトコル)を求めて、データ・ストリーム・テーブルをサーチすることによって判定される。ネットワーク・データが新たなストリームである場合、新たなデータ・ストリーム・レコードがデータ・ストリーム・テーブルに挿入され、新たなバッファ空間が、ネットワーク・データ・ストリームをバッファリングするよう割り当てられる。あるいは、ネットワーク・データが新たなストリームでない場合、ネットワーク・データの5つの部分から成る情報に応じてネットワーク・データのバッファ空間入口(バッファ空間入口はメモリ・アドレスであり得、又は、更に、ポインタ・アドレスであり得、それらに限定されない)を求めてサーチされ、ネットワーク・データ・ストリームにおけるデータ・パケットは、入口が指し示すバッファ空間においてバッファリングされる。
【0098】
次いで、マッチングが、ハートビート挙動特徴(例えば、パケット長が100バイト未満であること、タイミング系列時間が1s未満であること、及び沈黙時間が60sを超えること)、及びバッファ空間においてバッファリングされたデータ・パケットの挙動特徴に対して行われる。マッチングが首尾よく行われた場合、ハートビートがネットワーク・データにおいて存在していると判定され、又は、マッチングができなかった場合、ネットワーク・データの後続データ・パケットが、連続して、バッファ空間にバッファリングされ、より多くのデータ・パケットに対する待ちが行われ、よって、ハートビート挙動特徴マッチングが、更に多くのデータ・パケットに対して行われる。
【0099】
前述の処理では、ネットワーク・データに割り当てられたバッファ空間は定期的にリリースされ得、ストリーム・テーブルにおけるデータ・ストリームを削除して、特定期間内にハートビートが検出されないネットワーク・データをすぐにリリースし、それにより、他のネットワーク・データをバッファリングするために、十分なバッファ空間が利用可能であるということを確実にする。
【0100】
工程409:ハートビートを捕捉する。工程408におけるバッファ内のデータが、ディスク・アレイに書き込まれ、後続工程における特徴抽出のために送出される。
【0101】
工程410:ハートビート特徴を抽出し、ハートビート情報の統計を収集する。
【0102】
例示的な実現形態の態様では、まず、工程409においてディスクに書き込まれたデータ・パケットが読み出され、データ・パケットは、伝送プロトコル、トラフィック、伝送レート、及びポートなどの情報に応じて分類される。
【0103】
次いで、パケット長、特徴ストリング、到着時間、及び伝送レートなどの1つ又は複数の大きさに基づいたクラスタリング・アルゴリズム(例えば、LCS(最長共通部分列)アルゴリズム)を使用することにより、特徴抽出が各種のデータ・パケットに対して行われる。
【0104】
次いで、特徴マッチング・チェックが、抽出された特徴、及び分類を通じて得られたこの種のデータ・パケットに対して行われる。
【0105】
最後に、特徴抽出が首尾よく行われた後、同じ種類のデータ・パケットの間隔期間、持続時間、及び帯域幅要件が収集される。間隔期間は、フーリエ関数などの態様でシミュレートし、予測し得るか、又は、更に、単純な確率分布解析を介して取得し得る。
【0106】
別の実現形態の態様では、工程410で、手作業の特徴抽出態様も採用し得、ここで、データ・パケットがネットワークを介して解析センターに送出され、開発者は、ハートビート特徴の抽出、及びそれに関するハートビート情報の統計収集を行う。
【0107】
本発明の本実施例では、予め確立された特徴データベース(プロトコル特徴データベース41及びハートビート特徴データベース43)並びに予め確立された情報セット(プロトコル情報セット42及びハートビート情報セット44)も、ここでは自動的な態様、又は手作業の態様においてハートビート又はネットワーク・データの各種類の特徴及び情報を解析し、抽出することによって確立し得る。
【0108】
工程411:ハートビート特徴及びハートビート情報を同期させ、ハートビート特徴は、ハートビート特徴データベース43に同期させられ、ハートビート情報はハートビート情報セット44に同期させられる。
【0109】
具体的には、本工程では、ネットワーク伝送態様は、新たな特徴をハートビート特徴データベース43において更新し、統計収集によって得られたハートビート情報をハートビート情報セット44に同期させるよう適合し得る。アクティブ/スタンバイ・データベース・スイッチオーバ態様を、ハートビート特徴データベース43及びハートビート情報セット44について適合して、サービス割り込みなしで可逆アップグレードを実現し、それにより、特徴データベース又は情報セットの更新処理を果たし得る。
【0110】
ネットワーク・データにおけるハートビート・パケット(ハートビート・パケットは単一のパケットであり得るか、又は、更に、複数のパケットであり得、それらに限定されない)がネットワーク・データ・ストリームの前方端に存在している場合、ハートビート・パケットの特徴は更に、プロトコル・タイプを識別するために使用し得、よって、ハートビート特徴は更に、プロトコル特徴データベース41に同期させ得、一方、プロトコル・タイプのネットワーク・データは場合によってはハートビートを含み、よって、プロトコル・タイプがプロトコル情報セット42に付加され、対応するハートビート・タグがTRUE(真)にセットされる。
【0111】
工程412:手順が開始する。
【0112】
要約すれば、本発明の本実施例による無線リソース最適化方法では、DPIディープ・パケット・インスペクションを、受信されたネットワーク・データに対して行って、ネットワーク・データのプロトコル・タイプを識別し、ネットワーク・データが、ハートビートを場合によっては含む第1の種類のデータ・ストリームであると、識別されたプロトコル・タイプに応じて判定された場合、ハートビート(単一パケット・ベースのハートビート又はマルチパケットベースのハートビート)を第1の種類のデータ・ストリームにおいて識別して、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件などのハートビート情報を取得し、ハートビート間隔期間が、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスよりも大きい場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータがハートビート帯域幅要件に応じて判定され、無線リソース帯域幅割り当てパラメータを含む無線リソース割り当てパラメータが無線基地局に供給される。このようにして、本発明の本実施例では、長時間にわたり、バックグラウンドでアプリケーションが実行される場合に、無線リソース割り当てパラメータが動的に設定され、それにより、バックグラウンドでアプリケーションが実行される場合に、無線基地局の時間及びエア・インタフェース帯域幅の利用率が向上し、無線リソースの浪費が避けられる。
【0113】
更に、本発明の本実施例では、単一パケット・ベースのハートビート及びマルチパケットベースのハートビートを識別することが可能であり、複数の種類のアプリケーションのハートビートを識別することが可能であり、無線リソース時間及び帯域幅割り当てパラメータがハートビート情報に応じて動的に設定され、それにより、無線リソースを静的に設定することによって生じる、リソースの浪費が効果的に削減される。
【0114】
更に、本発明の本実施例では、ハートビートが識別されないデータ・ストリーム、又は未知のプロトコルのデータ・ストリームのハートビートを検出することが可能であり、ハートビートのハートビート特徴が抽出され、ハートビートのハートビート情報の統計が収集され、ハートビート特徴及びハートビート情報が、使用するために識別モジュールにすぐに更新される。このようにして、本発明の本実施例では、プロトコル識別機能及びハートビート識別機能の素早い修正が実現され、それにより、より多くのタイプのアプリケーションがバックグラウンドにおいて実行される場合に無線リソースの動的な割り当てがサポートされる。
【0115】
図5aを参照するに、
図5aは、本発明の実施例による、無線リソース最適化装置の概略構造図である。
図5aに示すように、本発明の本実施例による無線リソース最適化装置は以下のモジュールを含む。
【0116】
プロトコル識別モジュール510は、受信されたネットワーク・データに対してディープ・パケット・インスペクション(DPI)を行ってネットワーク・データのプロトコル・タイプを識別するよう構成され、
具体的には、DPIプロトコル識別エンジンは、予め確立されたプロトコル特徴データベースにおける特徴アイテム、及びDPI手法を使用して検査されたネットワーク・データの特徴に対してマッチングを行い、マッチングが首尾よく行われた場合、特徴アイテムが首尾よくマッチングされたことに対応するプロトコル・タイプ識別子が得られ、予め確立されたプロトコル情報セットをプロトコル・タイプ識別子に応じてクエリして、このタイプのプロトコルが場合によってはハートビートを含んでいるか否かを判定し得る。
【0117】
本発明の本実施例では、プロトコル特徴データベース及びプロトコル情報セットをプロトコル識別モジュール510に一体化し得、又は、更に、別個のデータ記憶装置(例えば、データベース)に展開し得る。データ記憶装置は、プロトコル識別モジュール510への通信接続を有し、本発明の本実施例においてこれに限定されない。
【0118】
ハートビート識別モジュール520は、ネットワーク・データが第1の種類のデータ・ストリームであると、プロトコル・タイプに応じて判定された場合、第1の種類のデータ・ストリームにおけるハートビートを識別し、ハートビートのハートビート情報を取得するよう構成され、ハートビート情報はハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件を含み、
第1の種類のデータ・ストリームは、場合によってはハートビートを含み、ネットワーク・データのプロトコル・タイプに応じて判定されるデータ・ストリームである。例えば、QQログイン・プロトコルに属するネットワーク・データは場合によっては、QQログイン・キープアライブ・ハートビートを含み、この場合、ネットワーク・データは、第1の種類のデータ・ストリームであると判定され、ネットワーク・データのハートビートを識別するために、ハートビート識別がネットワーク・データに対して行われる。
【0119】
実現形態の態様では、ハートビート識別モジュール520は特に、ハートビート特徴データベースにおける特徴アイテム、及び第1の種類のデータ・ストリームにおけるデータ・パケットの特徴に対してマッチングを行い、マッチングが首尾よく行われると、特徴アイテムが首尾よくマッチングされたことに対応するハートビート識別子を取得し、
ハートビート識別子に応じてハートビート情報セットからハートビート識別子に対応するハートビート情報を取得するよう構成され、ハートビート情報は、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件を含む。
【0120】
別の実現形態の態様では、ハートビート識別モジュール520は、特に、パケット長条件に応じて、第1の種類のデータ・ストリームにおけるデータ・パケットをフィルタリングして、第1の種類のデータ・ストリームにおける特定値よりも小さいパケット長を有するデータ・パケットを取得し、
ハートビート特徴データベースにおける特徴アイテム、及び特定値よりも小さいパケット長を有するデータ・パケットの特徴に対して特徴マッチングを行い、マッチングが首尾よく行われると、特徴アイテムが首尾よくマッチングされたことに対応するハートビート識別子を取得し、
ハートビート識別子に応じてハートビート情報セットからハートビート識別子に対応するハートビート情報を取得し、ハートビート情報は、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件を含む。
【0121】
本発明の本実施例では、ハートビート特徴データベース及びハートビート情報セットをハートビート識別モジュール520に一体化し得、又は、更に、別個のデータ記憶装置(例えば、データベース)に展開し得る。データ記憶装置は、ハートビート識別モジュール520への通信接続を有し、これは、本発明の本実施例において限定されない。
【0122】
無線リソース割り当て判定モジュール530は、ハートビート間隔期間が、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスよりも大きい場合、ハートビート帯域幅要件に応じて無線リソース帯域幅割り当てパラメータを判定するよう構成される。
【0123】
更に、無線リソース割り当てパラメータ判定モジュール530は、ハートビート持続時間に応じて無線リソース時間割り当てパラメータを判定するよう更に構成される。
【0124】
送出モジュール540は、無線リソース帯域幅割り当てパラメータを含む無線リソース割り当てパラメータを送出するよう構成される。
【0125】
実現形態の態様では、送出モジュール540は、特に、無線リソース帯域幅割り当てパラメータ及び予め設定された無線リソース時間割り当てパラメータを送出するよう構成される。
【0126】
別の実現形態の態様では、送出モジュール540は、特に、無線リソース帯域幅割り当てパラメータ及び無線リソース時間割り当てパラメータを送出するよう構成される。
【0127】
本発明の本実施例における無線リソース最適化装置が、ネットワーク内の別々の配置位置に存在している場合、送出対象は異なる。無線リソース最適化装置がRNCの外部装置としてふるまう場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータ及び無線リソース時間割り当てパラメータがRNCに送出される。
【0128】
無線リソース最適化装置がRNCに一体化された場合、ここでは、無線リソース帯域幅割り当てパラメータ及び無線リソース時間割り当てパラメータが無線基地局に送出される。
【0129】
更に、
図5bを参照するに、
図5bは本発明の実施例による別の無線リソース最適化装置を示し、モジュール510乃至モジュール540は上記実施例におけるものと同じであり、再び説明しないものとする。本発明の本実施例による無線リソース最適化装置は更に以下のモジュールを含む。
【0130】
ハートビート検出モジュール550は、DPIプロトコル識別モジュールがネットワーク・データのプロトコル・タイプを識別しない場合、ネットワーク・データにハートビートが存在しているか否かを検出し、ハートビートがネットワーク・データに存在している場合、ハートビートを捕捉する。
【0131】
ハートビート検出モジュール550は、第1の種類のデータ・ストリームにおけるデータ・パケットの特徴と、ハートビート特徴データベースにおける特徴アイテムとの間のマッチングができなかった場合、ハ―トビートが第1の種類のデータ・ストリームに存在しているか否かを検出し、ハ―トビートが第1の種類のデータ・ストリームに存在している場合、ハートビートを捕捉するよう更に構成される。
【0132】
特徴抽出モジュール560は、捕捉されたハートビートを分類し、クラスタリング・アルゴリズムを使用することにより、同じ種類のハートビートに対してハートビート特徴の抽出を行って、ハートビート特徴を取得し、フィードバックし、同じ種類のハートビートに関するハートビート情報の統計収集を行ってハートビート情報を取得し、フィードバックするよう構成される。
【0133】
実現形態の態様では、特徴抽出モジュール560は、特徴フィードバック機能と一体化し得、解析によって得られた抽出された特徴及び情報を対応する特徴データベース又は情報セットに対して更新し得る。
【0134】
別の実現形態の態様では、
図5bに示すように、特徴抽出モジュール560は、特徴を抽出し、ハートビート情報を解析する役割のみを果たす。特徴同期モジュール570は、特徴抽出モジュール560によって抽出されたハートビート特徴をハートビート識別モジュール520のハートビート特徴データベースに同期させ、統計収集によって得られたハートビート情報を、ハートビート識別モジュール520のハートビート情報セットに同期させ、それにより、特徴フィードバック機能を実現する。
【0135】
特徴抽出モジュール560によって抽出されたハートビート特徴はネットワーク・データ・プロトコルを識別するために更に使用し得るので、特徴同期モジュール570は、ハートビート特徴をプロトコル識別モジュール510のプロトコル特徴データベースに同期させ、統計収集によって得られたハートビート情報をプロトコル識別モジュール510のプロトコル情報セットに同期させるよう更に構成される。別々の同期態様を、特徴データベース及び情報セットの別々の実現形態の態様又は位置に応じて具体的に選択し得る。
【0136】
図5bに示すように、抽出によって得られたハートビート特徴及び統計収集を介して得られたハートビート情報をハートビート識別モジュール520及びプロトコル識別モジュール510に同期させること(
図5bにおける、モジュール570からモジュール520及びモジュール510それぞれへの点線矢印を参照されたい)は実現形態の態様の一例であるに過ぎず、すなわち、ハートビート特徴データベース及びハートビート情報セットはハートビート識別モジュール520に一体化し得、プロトコル特徴データベース及びプロトコル情報セットはプロトコル識別モジュール510に一体化し得る。明らかに、特徴データベース及び情報セットは更に、別個のデータ記憶装置に表示し得る。データ記憶装置は、プロトコル識別モジュール510及びハートビート識別モジュール520との通信関係を有し、相応に、ハートビート特性及びハートビート情報を更に、データ記憶装置に同期させ得る。プロトコル特徴データベース、プロトコル情報セット、ハートビート特徴データベース、及びハートビート情報セットが展開される記憶装置の数は複数であり得、更に1つであり得、本発明の本実施例においてこれに限定されない。
【0137】
更に、本発明の本実施例における無線リソース最適化装置は具体的には、無線ネットワーク制御装置(RNC)への通信接続を有する別個の装置又は無線ネットワーク制御装置(RNC)であり得、更に、部分的にRNCに一体化し得、別個の装置を部分的に構成し、純粋にソフトウェアを使用して実現し得、又は、更に、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせを使用して実現し得る。本発明の本実施例におけるモジュールの分割は限定されず、当業者は、必要に応じて他の態様で分割を行い得る。
【0138】
要約すれば、本発明の本実施例による無線ネットワーク制御装置では、プロトコル識別モジュールは、ディープ・パケット・インスペクションを、受信されたネットワーク・データに対して行って、ネットワーク・データのプロトコル・タイプを識別し、ネットワーク・データが、ハートビートを場合によっては含む第1の種類のデータ・ストリームであると、識別されたプロトコル・タイプに応じて判定された場合、ハートビートを第1の種類のデータ・ストリームにおいて識別して、ハートビート間隔期間及びハートビート帯域幅要件などのハートビート情報を取得し、無線リソース割り当てパラメータ判定モジュールは、ハートビート間隔期間が、無線リソースが予め割り当てられた時間スライスよりも大きいか否かを判定し、肯定の場合、無線リソース帯域幅割り当てパラメータがハートビート帯域幅要件に応じて判定され、無線リソース帯域幅割り当てパラメータを含む無線リソース割り当てパラメータを無線基地局に供給する。このようにして、本発明の本実施例では、長時間にわたり、バックグラウンドでアプリケーションが実行される場合に、無線リソース割り当てパラメータが動的に設定され、それにより、バックグラウンドでアプリケーションが実行される場合に、無線基地局の時間及びエア・インタフェース帯域幅の利用率が向上し、無線リソースの浪費が避けられる。
【0139】
更に、ハートビート検出モジュールは、ハートビートが識別されないデータ・ストリーム、又は未知のプロトコルのデータ・ストリームのハートビートを検出し、特徴抽出モジュールは、ハートビート検出モジュールによって検出されたハートビ―トのハートビート特徴を抽出し、ハートビートのハートビート情報の統計を収集し、特徴同期モジュールはすぐに、ハ―トビート特徴及びハートビート情報を、使用するために識別モジュールに対して更新し、それにより、プロトコル識別機能及びハートビート識別機能の素早い修正を実現し、より多くのタイプのアプリケーションがバックグラウンドで実行される場合に無線リソースの動的な割り当てがサポートされる。
【0140】
上述の方法の実施例における工程の全部又は一部を、関連するハードウェア(例えば、プロセッサ)を指示するコンピュータ・プログラムによって実現し得るということを当業者は理解すべきである。プログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶し得る。プログラムが実行されると、方法の実施例における工程が行われる。記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、リードオンリ・メモリ(Read−Only Memory、ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(Random Access Memory、RAM)等であり得る。本書類は、本発明の原理、及び実現形態の態様を例証するために具体例を使用している。上記実施例の説明は、本発明の手法及び思想を理解する手助けをすることを意図しているに過ぎない。一方、当業者は、本発明の思想に応じて具体的な実現形態及び適用の範囲に対する変形を行い得る。要約すれば、本明細書の内容は、本発明に対する制限として理解されるべきでない。
【0141】
上記説明は本発明の具体的な実施例に過ぎない。本発明の原理から逸脱しない限り、修正及び変形を行い得、それは、本発明の保護範囲内に収まると解されるべきであるということを当業者は留意すべきである。