(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記下部クラッド層の厚さは、前記バルクシリコン基板の前記トレンチの深さと同じ、または、前記トレンチの深さよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の変調器。
前記位相変調部の中心と、前記位相変調部の下部に形成された前記下部クラッド層の中心との水平方向の位置ずれ量は、0.1〜5.0μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の変調器。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図2】バルクシリコン基板を使用する変調器の構成図である。
【
図3A】本発明の第1実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【
図3B】本発明の第1実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【
図3C】本発明の第1実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【
図4A】本発明の第2実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【
図4B】本発明の第2実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【
図4C】本発明の第2実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【
図5A】本発明の第3実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【
図5B】本発明の第3実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【
図5C】本発明の第3実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【
図7】本発明の一実施形態による変調器のブロック図である。
【
図8A】本発明の一実施形態による直線型の位相変調部を備える変調器の構成図である。
【
図8B】
図8Aの変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【
図8C】
図8Aの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図8D】
図8Bの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図9A】本発明の他の実施形態による直線型の位相変調部を備える変調器の構成図である。
【
図9B】
図9Aの変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【
図9C】
図9Aの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図9D】
図9Bの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図10A】本発明の一実施形態によるリング共振型の位相変調部を備える変調器の構成図である。
【
図10B】
図10Aの変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【
図10C】
図10Aの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図10D】
図10Bの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図11A】本発明の他の実施形態によるリング共振型の位相変調部を備える変調器の構成図である。
【
図11B】
図11Aの変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【
図11C】
図11Aの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図11D】
図11Bの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図12A】本発明のさらに他の実施形態によるリング共振型の位相変調部を備える変調器の構成図である。
【
図12B】
図12Aの変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【
図12C】
図12Aの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図12D】
図12Bの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図13A】本発明の一実施形態による直線型の位相変調部とリング共振型の位相変調部とを備える混合型の変調器の構成図である。
【
図13B】
図13Aの混合型の変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【
図13C】
図13Aの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図13D】
図13Bの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図14A】本発明の他の実施形態による直線型の位相変調部とリング共振型の位相変調部とを備える混合型の変調器の構成図である。
【
図14B】
図14Aの混合型の変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【
図14C】
図14Aの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図14D】
図14Bの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図15A】本発明のさらに他の実施形態による直線型の位相変調部とリング共振型の位相変調部とを備える混合型の変調器の構成図である。
【
図15B】
図15Aの混合型の変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【
図15C】
図15Aの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図15D】
図15Bの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【
図16A】本発明の変調器に使われる連結部の一実施形態を示す図面である。
【
図16B】本発明の変調器に使われる連結部の一実施形態を示す図面である。
【
図16C】本発明の変調器に使われる連結部の一実施形態を示す図面である。
【
図17】本発明の一実施形態による変調方法を示すフローチャートである。
【
図18】本発明の一実施形態による変調器を使用する光通信システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本明細書に開示されている本発明の実施形態について、特定の構造的ないし機能的説明は、単に本発明の実施形態を説明するための目的で例示されたものであり、本発明の実施形態は、多様な形態に実施され、本明細書に説明された実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。
【0033】
本発明は、多様な変更が加えられ、色々な形態を有しうるところ、特定の実施形態を図面に例示して本明細書に詳細に説明する。しかし、これは、本発明を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物、及び代替物を含むものと理解されねばならない。
【0034】
第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するのに使われるが、前記構成要素は、前記用語により限定されてはならない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使われる。例えば、本発明の権利範囲から逸脱しないまま、第1構成要素は第2構成要素と名称を付けられ、同様に第2構成要素も第1構成要素と名称を付けられる。
【0035】
ある構成要素が他の構成要素に“連結されて”いる、または“接続されて”いると言及された時には、他の構成要素に直接的に連結または接続されていることもあるが、中間にさらに他の構成要素が存在することもあると理解されねばならない。一方、ある構成要素が他の構成要素に“直接連結されて”いる、または“直接接続されて”いると言及された時には、中間にさらに他の構成要素が存在しないものと理解されねばならない。構成要素間の関係を説明する他の表現、すなわち“間に”と“すぐ間に”または“〜に隣接する”と“〜に直接隣接する”なども同様に理解されねばならない。
【0036】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使われたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に取り立てて意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、“含む”または“有する”などの用語は、説示された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品、またはそれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品、またはそれらを組み合わせたものの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解されねばならない。
【0037】
取り立てて定義されていない限り、技術的または科学的な用語を含めて、ここで使われるあらゆる用語は、当業者により一般的に理解されるところと同じ意味である。一般的に使われる事前に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味であるものと解釈されねばならず、本明細書で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味と解釈されない。
【0038】
以下、図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。
【0039】
図1Aは、干渉計型の変調器の構成図であり、
図1Bは、
図1Aの構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【0040】
図1Aは、干渉計型の変調器100の構造を示す。光信号は入力導波路110を通じて入力され、入力された光信号は、第1連結部120を通じてそれぞれ第1導波路130と第2導波路140とに分岐される。第1導波路130に分岐された光信号の位相は、直線型の位相変調部170で変調される。一方、第2導波路140に分岐された光信号は、位相が変わらない。第1導波路130と第2導波路140とを通過した光信号は、第2連結部150で合わせられるので、第2連結部150では干渉計が形成される。干渉計は、マッハ・ツェンダ型干渉計でありうる。
【0041】
第2連結部150で補強干渉または相殺干渉が起こった光信号は、出力導波路160を通じて出力される。
【0042】
具体的に、第1導波路130に分岐されて、直線型の位相変調部170を通過する光信号の位相が、第2導波路140に分岐された光信号の位相と180度差が発生すれば、第2連結部150では相殺干渉が起こって、出力導波路160を通じて出力される出力光信号の強度が0になる。
【0043】
一方、第1導波路130に分岐されて直線型の位相変調部170を通過する光信号の位相が、第2導波路140に分岐された光信号の位相と差が発生しなければ、第2連結部150では補強干渉が起こり、出力導波路160を通じて出力される出力光信号の強度が1になる。
【0044】
図1Aの導波路110,130,140,160、連結部120,150、及び直線型の位相変調部170は、SOI(Silicon On Insulator)基板で具現される。
【0045】
光素子の基本構造である導波路を製作するためには、屈折率の高いシリコンコアを屈折率の低いインシュレータ(例えば、SiO
2)で囲まねばならない。
【0046】
図1Bを参照すれば、導波路110,130,140,160、連結部120,150、及び直線型の位相変調部170は、いずれも屈折率の低い下部クラッド層180上に形成される。また、下部クラッド層180は、シリコン基板181上に形成される。このように、シリコン基板181と、その上部にインシュレータである下部クラッド層180とが形成される基板をSOI基板という。
【0047】
直線型の位相変調部170を具現する方法は多様であり、代表的なものとして、導波路に電荷を注入する方法がある。導波路に電荷が注入されれば、導波路の屈折率が低下して、前記導波路を通過する光の位相が変わる。
【0048】
直線型の位相変調部170を通過する導波路は、コア171とスラブ172とを備える。
【0049】
スラブ172は、下部クラッド層180上にシリコン層で形成され、コア171は、スラブ172の一部に所定の高さに形成される。スラブ172は、導波路の導波特性に影響を与えないように、十分に薄くなければならない。
【0050】
直線型の位相変調部170は、P型キャリアを注入するための第1電極175と、N型キャリアを注入するための第2電極176とを備える。
【0051】
また、直線型の位相変調部170は、第1電極175に接続され、スラブ172に形成されてP型キャリアをドーピングするP型キャリアドーピング部173と、第2電極176に接続され、スラブ172に形成されてN型キャリアをドーピングするN型キャリアドーピング部174とを備える。
【0052】
導波路110,130,140,160、連結部120,150、及び直線型の位相変調部170上には、上部クラッド層182が形成される。
【0053】
かかる干渉計型の変調器100では、直線型の位相変調部170を光が1回通過するので、十分な位相変調を得るためにミリメートル長さの位相変調部が必要になる。かかる干渉計型の変調器100は、高速動作が可能であり、広帯域の動作スペクトルを有し、温度変化に鈍感であるという長所を有しているが、低い変調効率によってミリメートル長さの位相変調部が必要であるので、小型化しがたい。
【0054】
図2は、バルクシリコン基板を使用する変調器の構成図である。
【0055】
図2は、バルクシリコン基板を使用する干渉計型の変調器200の構造を示す。光信号が入力導波路210を通じて入力され、入力された光信号は、第1連結部220を通じてそれぞれ第1導波路230と第2導波路240とに分岐される。第1導波路230に分岐された光信号の位相は、直線型の位相変調部270で変調される。一方、第2導波路240に分岐された光信号は、位相が変わらない。第1導波路230と第2導波路240とを通過した光信号は、第2連結部250で合わせられるので、第2連結部250では干渉計が形成される。干渉計は、マッハ・ツェンダ型干渉計でありうる。
【0056】
図2の導波路210,230,240,260、連結部220,250、及び直線型の位相変調部270は、バルクシリコン基板281で具現される。
【0057】
バルクシリコン基板281は、BOX(Buried Oxide)がないので、下部クラッド層280を先に形成せねばならない。このために、バルクシリコン基板281にトレンチを形成し、それをインシュレータ(例えば、SiO
2)で満たして下部クラッド層280を形成する。この時、トレンチの形態は、全体的に導波路210,230,240,260が形成される模様(形態)と同じであり、トレンチの幅は、十分に広く製作して、コア271がSiO
2で囲まれるようにする。
【0058】
バルクシリコン基板281に形成されたトレンチに下部クラッド層280を形成した後、下部クラッド層280の上部にシリコン層を形成し、それを加工して導波路210,230,240,260、連結部220,250、及び直線型の位相変調部270を形成する。
【0059】
以後、インシュレータ(例えば、SiO
2)で上部クラッド層282を形成する。
図2に示した変調器200は、
図1の変調器100と異なり、SOI基板のBOX部分がバルクシリコン基板281のトレンチに代替されたものであるということが分かる。
【0060】
すなわち、
図1の場合には、シリコン基板181の上部の不要な部分にも下部クラッド層180が形成されたが、
図2の場合には、導波路210,230,240,260、連結部220,250、及び直線型の位相変調部270のように必要な部分にのみ下部クラッド層280が形成される。
【0061】
本発明の一実施形態において、直線型の位相変調部270の下部に形成された下部クラッド層280の幅W
1は、1.5μmないし10.0μmであり、複数個の導波路210,230,240,260の下部に形成された下部クラッド層280の幅W
2は、1.0μmないし10.0μmでありうる。
【0062】
以下では、
図2のA−A’線に沿った断面図により、バルクシリコン基板を使用する変調器について詳細に説明する。
【0063】
図3A、
図3B、及び
図3Cは、本発明の第1実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【0064】
図2及び
図3Aを同時に参照すれば、本発明の第1実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器200_1aは、バルクシリコン基板281、下部クラッド層280、複数個の導波路210,230,240,260、直線型の位相変調部270、及び上部クラッド層282を備える。
【0065】
バルクシリコン基板281は、所定の幅及び所定の深さにエッチングされたトレンチを備え、バルクシリコン基板281のトレンチに下部クラッド層280が形成される。また、下部クラッド層280上に、
図2に示した複数個の導波路210,230,240,260が形成される。
【0066】
直線型の位相変調部270は、下部クラッド層280上に形成され、導波路の屈折率を変調して、導波路を通過する光信号の位相を変調する。特に、
図2及び
図3Aでは、導波路230を通過する光信号の位相を変調する。
【0067】
上部クラッド層282は、複数個の導波路210,230,240,260及び直線型の位相変調部270上に形成される。
【0068】
図3Aの変調器200_1Aは、下部クラッド層280の厚さH
1と、バルクシリコン基板281の前記トレンチの深さとが同じ場合を表す。また、下部クラッド層280の厚さH
1及び上部クラッド層282の厚さH
2は、それぞれ0.5μmないし3.0μmでありうる。
【0069】
直線型の位相変調部270を通過する導波路は、コア271とスラブ272とを備える。
【0070】
スラブ272は、下部クラッド層280上にシリコン層で形成され、コア271は、スラブ272の一部に所定の高さに形成される。スラブ272は、導波路の導波特性に影響を与えないように、十分に薄くなければならず、スラブの厚さH
3は、10nmないし100nmであることが望ましい。
【0071】
コア271の表面からスラブ272の終端までの水平長L
1,L
2は、それぞれ1μmないし5μmであることが望ましい。
【0072】
直線型の位相変調部270は、P型キャリアを注入するための第1電極275と、N型キャリアを注入するための第2電極276とを備える。コア271の表面から第1電極275または第2電極276までの水平長L
3,L
4は、それぞれ0.5μmないし3.0μmであることが望ましい。
【0073】
また、直線型の位相変調部270は、第1電極275に接続され、スラブ272に形成されて、P型キャリアをドーピングするP型キャリアドーピング部273と、第2電極276に接続され、スラブ272に形成されて、N型キャリアをドーピングするN型キャリアドーピング部274とを備える。
【0074】
前記P型キャリア及び前記N型キャリアのドーピング濃度は、それぞれ10E−17(10
−17)ないし10E−22(10
−22)であることが望ましい。また、P型キャリアドーピング部273及びN型キャリアドーピング部274は、コア271に対称的に形成され、スラブ272の一部にのみ形成される。
【0075】
図3B及び
図3Cを参照すれば、
図3B及び
図3Cの変調器200_1b,200_1cは、
図3Aの変調器200_1aとほぼ構成は同一であるが、P型キャリアとN型キャリアとがドーピングされる領域に差がある。
【0076】
図3Aの変調器200_1aでは、P型キャリアドーピング部273及びN型キャリアドーピング部274がスラブ272のエッジの一部にのみ形成されるが、
図3Bの変調器200_1bでは、P型キャリアドーピング部273及びN型キャリアドーピング部274が、スラブ272の一部及びコア271の一部にいずれも形成される。また、
図3Cの変調器200_1cでは、P型キャリアドーピング部273及びN型キャリアドーピング部274が、スラブ272及びコア271の全部に形成される。
【0077】
図4A、
図4B、及び
図4Cは、本発明の第2実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【0078】
図4A、
図4B、及び
図4Cを参照すれば、本発明の第2実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器200_2a,200_2b,200_2cは、それぞれ
図3A、
図3B、及び
図3Cの変調器200_1a,200_1b,200_1cとほぼ構成が同一であるが、
図3A、
図3B、及び
図3Cの変調器200_1a,200_1b,200_1cと異なり、直線型の位相変調部270の中心(または、コア271の中心)と、直線型の位相変調部270の下部に形成された下部クラッド層280の中心との水平位置が、所定の距離Dだけずれている。
【0079】
直線型の位相変調部270の中心と、直線型の位相変調部270の下部に形成された下部クラッド層280の中心との水平方向の位置すれ量Dは、0.1μmないし5.0μmであることが望ましい。
【0080】
図5A、
図5B、及び
図5Cは、本発明の第3実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器を示す図面であって、
図2の構成図のA−A’線に沿った断面図である。
【0081】
図5A、
図5B、及び
図5Cを参照すれば、本発明の第3実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器200_3a,200_3b,200_3cは、それぞれ
図3A、
図3B、及び
図3Cの変調器200_1a,200_1b,200_1cとほぼ構成が同一であるが、
図3A、
図3B、及び
図3Cの変調器200_1a,200_1b,200_1cと異なり、下部クラッド層280の厚さがバルクシリコン基板281の前記トレンチの深さよりも薄い。
【0082】
すなわち、本発明の第3実施形態によるバルクシリコン基板を使用する変調器200_3a,200_3b,200_3cは、バルクシリコン基板281のエッジ上端がコア271の上端と一致する構造である。かかる変調器の構造は、バルクシリコン基板281にトレンチをさらに深く形成し、適正高さまでのみ下部クラッド層280を形成した後、残りの部分にシリコン層を形成して、複数個の導波路210,230,240,260と直線型の位相変調部270とを加工する構造である。
【0083】
図6は、共振型の変調器の構成図である。
【0084】
図6は、共振型の変調器300の構造であって、リング共振器型の変調器を示す。
【0085】
直線導波路310に沿って導波される光信号は、共振条件を満足する場合、リング共振型の位相変調部370の内部のリング導波路371に移動し、リング導波路371内で導波され続けつつ次第に損失を出す。
【0086】
この時、リング共振型の位相変調部370を利用してリング導波路371の屈折率を変調すれば、共振条件が変調されるので、出力される光信号の強度が変調される。
【0087】
リング共振型の位相変調部370を通過するリング導波路371は、
図1A及び
図1Bと同様に、コア及びスラブ(図示せず)を備える。また、リング共振型の位相変調部370は、スラブに形成されてP型キャリアをドーピングするP型キャリアドーピング部373と、スラブに形成されてN型キャリアをドーピングするN型キャリアドーピング部374とを備える。
【0088】
一方、かかる共振型の変調器300では、リング共振型の位相変調部370を光信号が複数回通過するので、十分な位相変調を得るために必要なリング共振型の位相変調部370の長さ(直径)が短いという長所があるが、共振条件のみで変調器として動作するので、変調動作スペクトルが非常に狭いという短所を有する。
【0089】
図7は、本発明の一実施形態による変調器のブロック図である。
【0090】
本発明の一実施形態による変調器は、入力部11、連結部12、位相変調部17、反射部19、及び出力部16を備える。入力部11に入力された光信号は、連結部12を通過した後、位相変調部17で位相が変調される。
【0091】
位相が変調された光信号は、反射部19で反射されて、位相変調部17を反復して通過する。したがって、光信号の位相変調が2回起こる。かかる構造では、光信号が位相変調部17を2回通過するので、位相変調のために必要な位相変調部17の長さを半分に縮めることができる。したがって、変調器のサイズが相対的に小型化される。
【0092】
図8Aは、本発明の一実施形態による直線型の位相変調部を備える変調器の構成図であり、
図8Bは、
図8Aの変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【0093】
本発明の一実施形態による直線型の位相変調部を備える変調器400_1は、入力導波路410、第1連結部420、第2連結部430、連結導波路431、分岐導波路440,450、直線型の位相変調部170、反射部490_1,490_2、及び出力導波路460を備える。
【0094】
光信号は、入力導波路410を通じて入力され、入力された光信号は、入力導波路410と出力導波路460に連結された第1連結部420を通過して、第1連結部420と連結導波路431を通じて連結された第2連結部430で分岐導波路440,450に分岐される。
【0095】
第2連結部430は、入力導波路410を通じて入力された光信号を複数個の分岐導波路440,450に分岐させ、複数個の反射部490_1,490_2でそれぞれ反射された光信号を合成する。
【0096】
複数個の分岐導波路440,450は、第2連結部430により分岐された光信号を入力させる。
図8Aでは、分岐導波路が2つである場合を示しているが、3つ以上の分岐導波路が第2連結部430に連結されてもよい。
【0097】
直線型の位相変調部170は、複数個の分岐導波路440,450のうち少なくとも一つの分岐導波路440の屈折率を変調して、前記少なくとも一つの分岐導波路440を通過する光信号の位相を変調する。
【0098】
複数個の反射部490_1,490_2は、複数個の分岐導波路440,450それぞれの端部に位置し、複数個の分岐導波路440,450に分岐された光信号を反射する。
図8Aでは、反射部が2つである場合を示しているが、3つ以上の分岐導波路が第2連結部430に連結された場合には、それぞれの分岐導波路の端部に反射部が位置するので、3つ以上の反射部が存在してもよい。
【0099】
第2連結部430は、複数個の反射部490_1,490_2でそれぞれ反射された光信号を合成する。具体的に、分岐導波路440に分岐された光信号は、直線型の位相変調部170により位相が変調され、位相が変調された光信号は、反射部490_1で反射されて、逆方向に直線型の位相変調部170を通過しつつ位相が再び変調されて、第2連結部430に戻る。
【0100】
一方、分岐導波路450に分岐された光信号は、位相が変調されずにそのまま反射部490_2で反射されて、第2連結部430に戻る。
【0101】
反射部490_1で反射され、位相が変調された光信号と、反射部490_2で反射された光信号とは、第2連結部430で合成されて、第2連結部430では干渉計が形成される。干渉計は、マッハ・ツェンダ型干渉計でありうる。
【0102】
第2連結部430で合成された光信号は、位相関係によって補強干渉となれば、1の強度を有し、相殺干渉を起こせば、0の強度を有する。また、第2連結部430で補強干渉または相殺干渉が起こった光信号は、出力導波路460を通じて出力される。これをさらに具体的に説明すれば、第2連結部430で合成されて補強干渉または相殺干渉が起こった光信号は、連結導波路431を通じて第1連結部420に進む。第2連結部430で合成された光信号は、第1連結部420で出力導波路460にのみ分岐されて出力するものではなく、入力導波路410にも分岐されて出力される。このように、入力導波路410に出力される光信号は、アイソレータ411などを利用して除去できる。
【0103】
結局、アイソレータ411は、外部から入力導波路410に入力される光信号は通過させ、第2連結部430で合成されて、第1連結部420により入力導波路410に分岐される光信号は遮断する。
【0104】
したがって、
図8Aで提案された変調器400_1は、
図1Aの干渉計型の変調器100に比べて、3dBの追加損失が発生する。しかし、
図8Aで提案された変調器400_1は、光信号が直線型の位相変調部170を2回通過するので、
図1Aの干渉計型の変調器100に比べて、十分な位相変調のために必要な位相変調部170の長さを半分に減らすことができ、小型化が可能である。
【0105】
図8Aに示した導波路410,431,440,450,460、連結部420,430、及び直線型の位相変調部170は、SOI基板で具現される。
【0106】
前記SOI基板は、
図1A及び
図1Bで説明されたように、下部シリコン基板(
図8Aには図示せず)と、その上部にインシュレータである下部クラッド層480とが形成される基板である。
【0107】
また、
図8Aに使われる直線型の位相変調器170は、
図1A及び
図1Bで説明されたような構造を有しているので、詳細な説明は省略する。
【0108】
図8Bを参照すれば、
図8Bに示した変調器400_2は、
図8Aの変調器400_1とほぼ構造が同一であるが、
図8Aの第1連結部420がサーキュレータ421である場合を示す図面である。
【0109】
サーキュレータ421は、第2連結部430で合成された光信号を出力導波路460にのみ出力させる。
【0110】
具体的に、入力導波路410に入力された光信号は、サーキュレータ421を通過する。サーキュレータ421を通過した光信号は、連結導波路431に沿って第2連結部430を通過し、複数個の分岐導波路440,450に分岐される。
【0111】
複数個の分岐導波路440,450に分岐された光信号は、
図8Aの変調器のような方式で再び第2連結部430で合わせられる。第2連結部430で合わせられた光信号は、サーキュレータ421を通じて出力導波路460にのみ出力される。
【0112】
図8Bの変調器400_2の構造では、
図4Aの変調器400_1の構造と異なり、入力導波路410には光信号が出力されないため、3dBの損失が発生せず、入力導波路410にアイソレータを備えなくてもよい。結局、
図8Bの変調器400_2の構造では、サーキュレータ421の挿入損失以外の追加損失は発生しないという長所がある。
【0113】
図8C及び
図8Dの変調器は、それぞれ
図8A及び
図8Bの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【0114】
図8C及び
図8Dの変調器は、バルクシリコン基板を使用する変調器400_3,400_4であって、それぞれ
図8A及び
図8Bの変調器400_1,400_2に
図2ないし
図5Cで説明されたバルクシリコン基板を適用したものである。
【0115】
具体的に、
図8C及び
図8Dの変調器400_3,400_4に使われるバルクシリコン基板481は、所定の幅及び所定の深さにエッチングされたトレンチを備え、バルクシリコン基板481のトレンチに下部クラッド層480が形成される。また、下部クラッド層480上に、複数個の導波路410,430,440,460、直線型の位相変調部270、及び反射部490_1,490_2が形成される。
【0116】
以下では、位相変調部以外の構成がいずれも
図8A、
図8B、
図8C及び
図8Dと同じ本発明の多様な変調器の構造を説明し、それぞれの説明において、位相変調部以外の構成に関する説明は、
図8A、
図8B、
図8C及び
図8Dと関連した内容で説明された通りであるので、省略する。
【0117】
図9Aは、本発明の他の実施形態による直線型の位相変調部を備える変調器の構成図であり、
図9Bは、
図9Aの変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【0118】
一つの分岐導波路440にのみ直線型の位相変調部170が形成される
図8A及び
図8Bの変調器400_1,400_2と異なり、
図9A及び
図9Bの変調器500_1,500_2は、複数個の分岐導波路440,450に直線型の位相変調部170_1,170_2がそれぞれ形成される。
【0119】
図9C及び
図9Dの変調器は、それぞれ
図9A及び
図9Bの変調器をバルクシリコン基板で具現したことを示す図面である。
【0120】
図9C及び
図9Dの変調器は、バルクシリコン基板を使用する変調器500_3,500_4であって、それぞれ
図9A及び
図9Bの変調器500_1,500_2に
図2ないし
図5Cで説明されたバルクシリコン基板を適用したものである。
【0121】
具体的に、
図9C及び
図9Dの変調器500_3,500_4に使われるバルクシリコン基板481は、所定の幅及び所定の深さにエッチングされたトレンチを備え、バルクシリコン基板481のトレンチに下部クラッド層480が形成される。また、下部クラッド層480上に、複数個の導波路410,430,440,460、直線型の位相変調部270_1,270_2、及び反射部490_1,490_2が形成される。
【0122】
図10Aは、本発明の一実施形態によるリング共振型の位相変調部を備える変調器の構成図であり、
図10Bは、
図10Aの変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【0123】
分岐導波路440に直線型の位相変調部170が形成される
図8A及び
図8Bの変調器400_1,400_2と異なり、
図10A及び
図10Bの変調器600_1,600_2は、分岐導波路440にリング共振型の位相変調部370が形成されることを表す。
【0124】
リング共振型の位相変調部370は、
図6と関連した内容で説明された通りであるので、その説明は省略する。
【0126】
図10C及び
図10Dの変調器は、バルクシリコン基板を使用する変調器600_3,600_4であって、それぞれ
図10A及び
図10Bの変調器600_1,600_2に
図2ないし
図5Cで説明されたバルクシリコン基板を適用したものである。
【0127】
具体的に、
図10C及び
図10Dの変調器600_3,600_4に使われるバルクシリコン基板481は、所定の幅及び所定の深さにエッチングされたトレンチを備え、バルクシリコン基板481のトレンチに下部クラッド層480が形成される。また、下部クラッド層480上に、複数個の導波路410,430,440,460、リング共振型の位相変調部370、及び反射部490_1,490_2が形成される。
【0128】
図11Aは、本発明の他の実施形態によるリング共振型の位相変調部を備える変調器の構成図であり、
図11Bは、
図11Aの変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【0129】
一つの分岐導波路440にのみリング共振型の位相変調部370が形成される
図10A及び
図6Bの変調器600_1,600_2と異なり、
図11A及び
図11Bの変調器700_1,700_2では、複数個の分岐導波路440,450にリング共振型の位相変調部370_1,370_2がそれぞれ形成される。
【0131】
図11C及び
図11Dの変調器は、バルクシリコン基板を使用する変調器700_3,700_4であって、それぞれ
図11A及び
図11Bの変調器700_1,700_2に
図2ないし
図5Cで説明されたバルクシリコン基板を適用したものである。
【0132】
具体的に、
図11C及び
図11Dの変調器700_3,700_4に使われるバルクシリコン基板481は、所定の幅及び所定の深さにエッチングされたトレンチを備え、バルクシリコン基板481のトレンチに下部クラッド層480が形成される。また、下部クラッド層480上に、複数個の導波路410,430,440,460、リング共振型の位相変調部370_1,370_2、及び反射部490_1,490_2が形成される。
【0133】
図12Aは、本発明のさらに他の実施形態によるリング共振型の位相変調部を備える変調器の構成図であり、
図12Bは、
図12Aの変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【0134】
図12A及び
図12Bの変調器800_1,800_2では、複数個の分岐導波路440,450の間にリング共振型の位相変調部370が形成される。かかる構造を有するリング共振型の位相変調部を備える変調器800_1,800_2では、リング共振型の位相変調部370が分岐導波路440と分岐導波路450との間に形成されて、変調効率を高めつつも変調器800_1,800_2の超小型製作が可能であるという長所がある。
【0136】
図12C及び
図12Dの変調器は、バルクシリコン基板を使用する変調器800_3,800_4であって、それぞれ
図12A及び
図12Bの変調器800_1,800_2に
図2ないし
図5Cで説明されたバルクシリコン基板を適用したものである。
【0137】
具体的に、
図12C及び
図12Dの変調器800_3,800_4に使われるバルクシリコン基板481は、所定の幅及び所定の深さにエッチングされたトレンチを備え、バルクシリコン基板481のトレンチに下部クラッド層480が形成される。また、下部クラッド層480上に、複数個の導波路410,430,440,460、リング共振型の位相変調部370、及び反射部490_1,490_2が形成される。
【0138】
図13Aは、本発明の一実施形態による直線型の位相変調部とリング共振型の位相変調部とを備える混合型の変調器の構成図であり、
図13Bは、
図13Aの混合型の変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【0139】
図13A及び
図13Bの変調器900_1,900_2では、所定の分岐導波路440には、直線型の位相変調部170が形成され、他の所定の分岐導波路450には、リング共振型の位相変調部370が形成される。
【0141】
図13C及び
図13Dの変調器は、バルクシリコン基板を使用する変調器900_3,900_4であって、それぞれ
図13A及び
図13Bの変調器900_1,900_2に
図2ないし
図5Cで説明されたバルクシリコン基板を適用したものである。
【0142】
具体的に、
図13C及び
図13Dの変調器900_3,900_4に使われるバルクシリコン基板481は、所定の幅及び所定の深さにエッチングされたトレンチを備え、バルクシリコン基板481のトレンチに下部クラッド層480が形成される。また、下部クラッド層480上に、複数個の導波路410,430,440,460、直線型の位相変調部270、リング共振型の位相変調部370、及び反射部490_1,490_2が形成される。
【0143】
図14Aは、本発明の他の実施形態による直線型の位相変調部とリング共振型の位相変調部とを備える混合型の変調器の構成図であり、
図14Bは、
図14Aの混合型の変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【0144】
図14A及び
図14Bの変調器1000_1,1000_2では、所定の分岐導波路440には、直線型の位相変調部170が形成され、所定の分岐導波路440と他の所定の分岐導波路450との間に、リング共振型の位相変調部370が形成される。
【0146】
図14C及び
図14Dの変調器は、バルクシリコン基板を使用する変調器1000_3,1000_4であって、それぞれ
図14A及び
図14Bの変調器1000_1,1000_2に
図2ないし
図5Cで説明されたバルクシリコン基板を適用したものである。
【0147】
具体的に、
図14C及び
図14Dの変調器1000_3,1000_4に使われるバルクシリコン基板481は、所定の幅及び所定の深さにエッチングされたトレンチを備え、バルクシリコン基板481のトレンチに下部クラッド層480が形成される。また、下部クラッド層480上に、複数個の導波路410,430,440,460、直線型の位相変調部270、リング共振型の位相変調部370、及び反射部490_1,490_2が形成される。
【0148】
図15Aは、本発明のさらに他の実施形態による直線型の位相変調部とリング共振型の位相変調部とを備える混合型の変調器の構成図であり、
図15Bは、
図15Aの混合型の変調器において、第1連結部がサーキュレータであることを示す図面である。
【0149】
図15A及び
図15Bの変調器1100_1,1100_2では、所定の分岐導波路440には、直線型の位相変調部170とリング共振型の位相変調部370とが同時に形成される。
【0151】
図15C及び
図15Dの変調器は、バルクシリコン基板を使用する変調器1100_3,1100_4であって、それぞれ
図15A及び
図15Bの変調器1100_1,1100_2に
図2ないし
図5Cで説明されたバルクシリコン基板を適用したものである。
【0152】
具体的に、
図15C及び
図15Dの変調器1100_3,1100_4に使われるバルクシリコン基板481は、所定の幅及び所定の深さにエッチングされたトレンチを備え、バルクシリコン基板481のトレンチに下部クラッド層480が形成される。また、下部クラッド層480上に、複数個の導波路410,430,440,460、直線型の位相変調部270、リング共振型の位相変調部370、及び反射部490_1,490_2が形成される。
【0154】
図16Aは、連結部がY−ブランチ422である場合を示し、
図16Bは、連結部がMMI(Multi Mode Interference)カプラ423である場合を示し、
図16Cは、連結部がエバネッセントカプラ424である場合を示す。本発明の変調器に使われる連結部には、Y−ブランチ422、MMIカプラ423、及びエバネッセントカプラ424以外に多様なカプラが使われてもよい。
【0155】
図17は、本発明の一実施形態による変調方法を示すフローチャートである。
【0156】
光信号は、入力導波路410を通じて入力される(S1)。
【0157】
入力された光信号は、入力導波路410と出力導波路460とにそれぞれ連結された第1連結部420を通過して、第1連結部420と連結導波路431を通じて連結された第2連結部430で複数個の分岐導波路440,450に分岐される(S2)。
【0158】
直線型の位相変調部170及び/またはリング共振型の位相変調部370は、複数個の分岐導波路440,450のうち少なくとも一つの分岐導波路の屈折率を変調して、前記少なくとも一つの分岐導波路440を通過する光信号の位相を変調する(S3)。
【0159】
複数個の反射部490_1,490_2は、複数個の分岐導波路440,450それぞれの端部に位置し、複数個の分岐導波路490_1,490_2に分岐された光信号を反射する(S4)。
【0160】
第2連結部430は、複数個の反射部490_1,490_2でそれぞれ反射された光信号を合成する(S5)。具体的に、所定の分岐導波路に分岐された光信号は、直線型の位相変調部170、リング共振型の位相変調部370、又は直線型の位相変調部170とリング共振型の位相変調部370とが混合された混合型の位相変調部によって位相が変調され、位相が変調された光信号は、反射部で反射されて、逆方向に前記位相変調部を通過しつつ位相が再び変調され、第2連結部430に戻る。
【0161】
一方、位相変調部を備えない分岐導波路に分岐された光信号は、位相が変調されずにそのまま反射部で反射されて、第2連結部430に戻る。
【0162】
第2連結部430に戻った光信号は、第2連結部430で合成されて、第2連結部430では干渉計が形成される。干渉計は、マッハ・ツェンダ型干渉計でありうる。第2連結部430で合成された光信号は、位相関係によって補強干渉となれば、1の強度を有し、相殺干渉を起こせば、0の強度を有する。
【0163】
また、第2連結部430で補強干渉または相殺干渉が起こった光信号は、出力導波路460を通じて出力される(S6)。これをさらに具体的に説明すれば、第2連結部430で合成されて補強干渉または相殺干渉が起こった光信号は、連結導波路431を通じて第1連結部420に進む。第2連結部430で合成された光信号は、第1連結部420で出力導波路460にのみ分岐されて出力するものではなく、入力導波路410にも分岐されて出力される。このように入力導波路410に出力される光信号は、アイソレータ411などを利用して除去できる。
【0164】
結局、アイソレータ411は、外部から入力導波路410に入力される光信号は通過させ、第2連結部430で合成されて、第1連結部420により入力導波路410に分岐される光信号は遮断する。
【0165】
一方、アイソレータ411を使用せずにも、第2連結部430で合成された光信号を出力導波路460にのみ出力できる。このために、第1連結部420は、サーキュレータ421でありうる。サーキュレータ421は、第2連結部430で合成された光信号を出力導波路460にのみ出力させる。
【0166】
図18は、本発明の一実施形態による変調器を使用する光通信システムの構成図である。
【0167】
図18に示した光通信システム10は、送信部20と受信部30とを備える。送信部20は、光ファイバケーブル40を通じて電気信号を受信部30へ伝送する。
【0168】
送信部20は、電気信号を生成する電気IC21と、前記電気信号を光信号に変調する変調素子22とを備え、受信部30は、光信号を電気信号に復調する復調素子32と、前記復調された電気信号を受信する電気IC31とを備える。
【0169】
また、外部電源供給部23は、変調素子22に光源を供給する。すなわち、外部電源供給部23により供給された光信号は、変調素子により位相が変調されて電気信号に変調され、前記変調された電気信号が受信部30へ伝送される。
【0170】
一方、送信部20の変調素子22に本発明による変調器を使用できる。
【0171】
図18では、一実施形態として、
図8Aに示した変調器400_1が光通信システム10の変調素子22として使われることを示している。
【0172】
変調素子22は、入力導波路410、第1連結部420、第2連結部430、連結導波路431、分岐導波路440,450、直線型の位相変調部170、反射部490_1,490_2、及び出力導波路460を備え、各構成についての内容は、
図8Aと同一であるので、具体的な説明は省略する。
【0173】
当業者ならば、
図8Aの変調器400_1だけでなく、本発明で説明されている多様な構造の複数個の変調器がいずれも光通信システム10に使われることを十分に理解できるであろう。
【0174】
以上のように、図面と明細書で最適の実施形態が開示された。ここで、特定の用語が使われたが、これは単に本発明を説明するための目的で使われたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使われたものではない。したがって、当業者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的な保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により決まらねばならない。