特許第5727495号(P5727495)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5727495
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年6月3日
(54)【発明の名称】凹型ラッチを用いたウェーハコンテナ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20150514BHJP
   B65D 85/86 20060101ALI20150514BHJP
【FI】
   H01L21/68 T
   B65D85/38 R
【請求項の数】11
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2012-536726(P2012-536726)
(86)(22)【出願日】2010年6月28日
(65)【公表番号】特表2013-508997(P2013-508997A)
(43)【公表日】2013年3月7日
(86)【国際出願番号】MY2010000108
(87)【国際公開番号】WO2011053109
(87)【国際公開日】20110505
【審査請求日】2013年6月27日
(31)【優先権主張番号】12/606,921
(32)【優先日】2009年10月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512075497
【氏名又は名称】テックスケム アドバンスド プロダクツ インコーポレーテッド エスディーエヌ.ビーエイチディー.
(74)【代理人】
【識別番号】100109634
【弁理士】
【氏名又は名称】舛谷 威志
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ ディー. パイラント
(72)【発明者】
【氏名】アラン エル. ウェイバー
【審査官】 稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−086588(JP,A)
【文献】 特開2004−262545(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/67 − 21/687
B65D 85/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部ハウジング(50)及び下部ハウジング(100)を備え、
前記上部ハウジング(50)、ベースを少なくとも1つのリブ(51)と共に有し、当該少なくとも1つのリブは、前記ベースから垂直方向において実質的に円形方向にのび、
前記下部ハウジング(100)は、ベースを少なくとも1つのリブ(110又は111)と共に有し、当該少なくとも1つのリブは、前記下部ハウジングの前記ベースから垂直方向にのび、前記下部ハウジング上の前記少なくとも1つのリブは、前記上部ハウジングのベースから垂直方向にのびる前記少なくとも1つのリブから同心状に異なる半径で配置され、
前記下部ハウジング(100)は、保持機構のためのラッチ表面タブ(81)を備えたアンダーカット凹型ポケット(80)をさらに有し、
前記ラッチ表面タブ(81)は、前記下部ハウジング(100)の成形と共に成形プロセスにおいて成形され
ェーハコンテナ。
【請求項2】
前記アンダーカット凹型ポケット(80)は、保持機構上の前記下部ハウジングをセルフセンタリングするための少なくとも2つの実質的に垂直な側壁(83)をさらに有している請求項1に記載のウェーハコンテナ。
【請求項3】
前記ラッチ表面タブ(81)が配置される高さは、前記下部ハウジングの平面状下部表面(103)以下である請求項1に記載のウェーハコンテナ。
【請求項4】
前記ラッチ表面タブ(81)は、角度付きまたは曲線状入口表面をさらに有する請求項1に記載のウェーハコンテナ。
【請求項5】
前記下部ハウジング上の前記少なくとも1つのリブ(110又は111)は360°未満の弧角を有している請求項1に記載のウェーハコンテナ。
【請求項6】
前記下部ハウジングは、前記下部ハウジングの前記ベースから実質的に垂直にのびた少なくとも1つのラッチ(70)を有し、前記下部ハウジングの前記ベースと前記ラッチの上面との距離は、前記下部ハウジングの前記ベースと前記下部ハウジング上の前記少なくとも1つのリブの頂部との距離より短く、
前記上部ハウジングは、少なくとも1つのラッチウェル(140)を有し、前記ラッチウェルは底面と前記ウェルを囲むリムとを備え、前記底面は前記上面ハウジングの前記ベースの表面より下に位置し、前記上部ハウジングが前記下部ハウジングと結合されるときには前記ラッチの前記上面は前記ウェルを囲む前記リムより低く、前記ラッチウェルは前記下部ハウジングの前記少なくとも1つのラッチを受け取るように構成されたノッチ(75)を備えている
請求項1に記載のウェーハコンテナ。
【請求項7】
前記上部ハウジング、前記上部ハウジングの各角部領域内に位置する少なくとも4つのラッチウェル(140)を含んでいる請求項に記載のウェーハコンテナ。
【請求項8】
前記下部ハウジングは、前記上部ハウジング上に位置した対応するノッチ(75)に係合する少なくとも1つのラッチ(70)を有し、
ノッチラッチ表面は、曲線状入口傾斜部及び凹部(78)を有し、曲線状入口傾斜部及び凹部(78)は、前記上部ハウジング及び前記下部ハウジングに通常の力が加えられたときに、前記入口傾斜部の上方にラッチを上昇させ、前記凹部中へと前記ラッチを下降させて、前記凹部中に前記ラッチを保持する
請求項1に記載のウェーハコンテナ。
【請求項9】
前記ラッチウェルは前記ラッチへのアクセスを制限する請求項6に記載のウェーハコンテナ。
【請求項10】
前記ラッチウェルは、人間の指又は自動機械のためのクリアランスを提供することにより前記少なくとも1つのラッチを前記ノッチから取り外す請求項6に記載のウェーハコンテナ。
【請求項11】
前記下部ハウジングは、ベースと共に、前記下部ハウジングの前記ベースから垂直にのびた複数の内側及び外側弧状セクターリブを有している、請求項1に記載のウェーハコンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハの移送のためのコンテナの向上に関する。より詳細には、本発明のウェーハコンテナは、前記ウェーハの側部保護の向上と、回転を最小化するために向上したカバー設計と、簡単な上部カバー配向機構と、自動化のために向上した下部保持機構とに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェーハ処理において、プロセス間または他の施設への移動時においてウェーハの移送が必要になることが多い。半導体ウェーハは脆弱であり、ウェーハ表面に損傷が発生した場合、当該ウェーハを意図した目的に用いることができなくなる。ウェーハ損傷の可能性が高いことに起因して、損害を最小化するために、半導体を包装した上で移送する必要がある。移送時において、複数の半導体ウェーハは移送コンテナ内に積み重ねられる。シリコンウェーハへの損傷の最小化を試みるために、複数の格納用製品が販売および特許が特許化されている。これらの製品を網羅する特許の例を本明細書中に開示する。
【特許文献1】米国特許第6,193,068号
【特許文献2】米国特許第6,341,695号
【特許文献3】米国特許公開第US2009/0095650号
【特許文献4】米国特許第6,550,619号
【特許文献5】米国特許第7,040,487号 米国特許第6,193,068号(発行日:2001年2月27日、Lee Lewisら)および米国特許第6,341,695号(発行日:2002年1月29日、Lee Lewisら)において、半導体ウェーハを保持するための格納デバイスが開示されている。この特許において、半導体ウェーハを保護するように入れ子状に配置された上部ハウジングおよび下部ハウジング上の2つの同心壁部が開示されている。外壁と接触し得る力をウェーハが直接受けないように保護するために、二重壁部が設計された。前記入れ子状壁部の場合、側部からの衝撃は保護できるものの、側部衝撃または落下を吸収および軽減できるような柔軟性は得られない。外壁および空間を組み合わせた場合、保護が得られる。大きな力がかかって外壁がたわむことで前記外壁が内壁と干渉した場合も、ウェーハに損傷が発生する。その結果、半導体ウェーハのずれおよび擦り傷が発生する。 米国特許公開第US2009/0095650号(公開日:2009年4月16日、JamesD.Pylantら)において、スタガード壁部構造を用いたウェーハコンテナが開示されている。この公開出願の場合、スタガード壁部設計による内側および外壁の重複量により、設計が限定される。すなわち、壁部は5%重複まで限定され、外壁のうち95パーセントは、隣接する角度付き部分内に配置できない。上記および他の上部カバー回転配置機構においては、上部カバー上のフィーチャの内面または外面上部カバー上のフィーチャの外面のいずれかを用いることで、上部カバーを所定位置に固定し、回転を回避する。 米国特許第6,550,619号(発行日:2003年4月22日、GregoryW.Boresら)において、耐衝撃性の可変負荷耐性ウェーハシッパーが開示されている。この特許においては、4つの内側テーパー壁部を半導体ウェーハ間に配置された可変量のクッションと共に用いて、半導体ウェーハの包装およびクッションを行う。同特許の場合、可変量の半導体ウェーハを前記シッパー内に包装することは可能であるものの、損傷低減のためのクッショニングは、半導体ウェーハ間に配置された可変量のクッションに依存している。 米国特許第7,040,487号(発行日:2006年5月9日、MichaelZabkaら)において、波形内側格納用リップを用いた保護シッパーが開示されている。この波形内側リップにより、半導体ウェーハと接触する縁部において複数の表面が得られるが、前記縁部は波形であるため、前記波形部の接線壁部により、前記内側リップの屈曲が限定される。 いくつかの半導体ウェーハコンテナにおいて、回転ロック設計が用いられており、この設計において、前記位置決め機構を専用の内面または外面と共に用いた場合、これらの内面または外面が双方の回転方向において隣接しているため、壁部を確実に捕獲することができない。これらのフィーチャは、1方向のみにおいて回転停止する。これらのフィーチャの場合、反対方向への回転を停止するには、妹フィーチャに依存する必要がある。妹フィーチャは一般的にはより遠離方向において長距離が空いた箇所に位置していることが多いため、製造公差が増す。これらの欠陥に起因して、正の回転制限表面と負の回転制限表面との間の空間が広がり、その結果、回転運動が増加する。 先行技術においては、多数の設計において、上部カバー配向フィーチャと共に、小型溝部と対照的な異なる壁部係合角度または大型ラッチが用いられている。この提案のウェーハコンテナにおける新規フィーチャにより、先行技術には無い向上した配向が得られる。 先行技術の設計の場合、ラッチが露出して偶発的に接触するため、エンクロージャーの二等分部分を保持するラッチのうち1つ以上が開口する可能性がある。そのため、これらの設計全てにおいて、ラッチをsウェル内に配置する際における、取扱いおよび搬出時における偶発的開口を回避する方策ができていない。本出願においては、ロッキングタブは、凹型ポケット内に配置される。前記凹型ポケットにおいて、前記ラッチが保護され、電力供給されたウェル内に封入される。 ウェーハ搬出用コンテナ内においてフィーチャを保持およびクランプするための多数の異なる方法がある。これらの従来設計の場合、いずれも、クランピングリップの形成において複数の部品が必要となる。これらの設計の場合、複数の欠陥がある(例を非限定的に挙げると、部品を音波溶接、接着またはスナップ留めする必要があるため、下部アセンブリに対して前記部品がリジッドではない点、第2の部品またはアセンブリ作業がより高コストである点がある)。 上部ハウジングおよび下部ハウジングを共に固定するためにラッチ係合を用いた場合、複数の制約が発生する。すなわち、先行技術ラッチの場合、隆起した直線状のスロープ傾斜が用いられる。このように隆起した直線状のスロープ表面を用いた場合、損傷を受けやすく、また、直線状スロープの場合、上下部ハウジングと下部ハウジングとの間を係合するための理想的なセルフグリップも得られない。上部カバー配向フィーチャにおいては、本係属中の出願において提示される小型溝部と対照的に、異なる壁部係合角度または大型ラッチが用いられる。 よって、求められているのは、ウェーハの側部保護が向上しており、回転を最小化するための向上したカバー設計を備え、そして自動化のための簡単な上部カバー配向機構および向上した下部保持機構を備えた半導体ウェーハコンテナである。本発明は、前記特定された領域における新規な向上により、これらの要求を満足する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、重複した二重壁部を有する半導体ウェーハコンテナを提供することである。前記壁部構造は、複数の外壁と、複数の内壁とを有する。前記重複した二重格納用壁部により、衝撃または搬出時における半導体ウェーハ保護が増加する。各内壁および各隣接外壁は、共通角度付き部分の最小のパーセンテージを共有する。前記内壁は概して極めて硬質であり、前記コンテナの落下または衝撃発生時において、前記ウェーハの衝撃を吸収および軽減しない。下部アセンブリ上において、内壁および外壁は、オフセットおよび重複した構成内に配置され、これにより、前記半導体ウェーハの最大保護が可能となる。
本発明の半導体ウェーハコンテナの目的は、上部カバーとベースとの間のアライメントを向上させることである。前記アライメントシステムは、基準タブと、視認用標識とを含む。これらの基準タブは、前記カバーによって受容される。前記視認用標識は、前記コンテナの二等分部分を適切にアライメントするようにオペレータを誘導するためのものである。前記上部カバー配向フィーチャにより、前記上部カバーが前記下部部材に不適切に取り付けられる事態が回避される。前記上部カバー配向フィーチャは、二重ロッキング位置フィーチャのフィーチャと噛み合う上部カバー内において用いられる。この配向フィーチャにより、中央軸から±90度の位置において前記上部カバーを取り付けることが回避される。
本発明の半導体ウェーハコンテナの目的は、ウェーハコンテナの二等分部分を共に固定するための向上したロッキング機構を提供することである。下側二等分部分は、前記ベースに対して垂直な壁部構造を含む。前記壁部構造は、セグメント化された内側および外壁を含む。前記壁部構造の各部分は、別個の弧長さを有する。各内壁の弧長さは、完全には任意の外壁の弧長さと重複しない。
本発明の半導体ウェーハコンテナの目的は、前記ロッキングタブのための向上した係合フィーチャを提供することである。これらの向上したタブは、ベースと係合するウェーハコンテナ用のカバーを含む。前記カバーは1つ以上のノッチを含み、各ノッチは、前記ベースからのラッチを容易に受容する傾斜部を有する。
本発明の半導体ウェーハコンテナの別の目的は、双方向回転ロッキングフィーチャ(単数または複数)を採用することである。これらのフィーチャは、下部部材上の上部部材の配向を向上させ、これにより、上部カバー回転および運動の前記下部部材に対する量が低減する。このフィーチャによって得られた二重ロッキング位置により、上部カバー組み立て時において、前記上部カバーが所定位置に確実に配置およびロックされる。前記双方向回転ロッキングフィーチャは、内部および外部双方上の単一の壁部の垂直な上部カバー表面の双方の側部上に同時に配置される。この向上により、捕獲された表面の双方向ロッキングにより、部材の組み立て時において、上部カバーの前記下部部材に対する回転および運動の量が低減し、前記格納デバイスの剛性が増加する。
本発明の半導体ウェーハコンテナ別の目的は、保護ラッチウェルを採用することである。前記ラッチウェルは凹部であり、前記上部カバー内に配置され、前記ラッチが偶発的に衝突するかまたは不注意で開口する事態から前記ラッチを保護する。前記ラッチの先端部は、壁部によって包囲されており、前記ラッチの先端部を前記上部カバーの平面の下方に少なくとも2mmだけ下降させることにより、前記ラッチを保護する。この凹部距離以上の距離は、前記ラッチの偶発的開口を保護するのに適切であるとみなされる。
本発明の半導体ウェーハコンテナの別の目的は、向上した保持およびクランプフィーチャを設けることである。前記向上した保持およびクランプフィーチャにより得られた自動機械により、前記下部部材がラッチおよび保持され、前記下部部材が確実に前記機械配置位置に固定される。この機構は、単一ピースフィーチャを含む。前記単一ピースフィーチャは、前記下部部材内に成形される。前記下部部材上の保持およびクランピングフィーチャにより、これらのコンテナが用いられている装置界面が向上する。前記フィーチャは保持機構であり、自動機械が前記下部部材をラッチおよび保持し、前記下部部材を前記機械配置位置へと確実に固定することが可能である。
本発明の半導体ウェーハコンテナのさらに別の目的は、前記格納デバイスラッチの向上した封鎖および保持のための向上した曲線状ラッチ凹部を設けることである。前記向上したラッチおよびラッチ凹部において、前記ラッチの高さは、前記内壁構造以下である。その結果、装置およびラッチ高さと干渉することなく、前記装置が前記コンテナの下部部材との界面を有することが可能になる。噛み合い表面上の曲率により、取扱時および衝撃後の優れた保持およびセルフセンタリングおよびグリッピングが可能になる。この凹型フィーチャはまた、前記上部カバーを前記下部部材から取り外す際に前記噛み合い表面を損傷から保護する。また、前記ラッチ凹部および曲線状表面により、衝撃または搬出時における、ラッチ保持およびコンテナ完全性の向上も可能となる。これは、前記内壁高さ以下の高さまで下降されたラッチを含む。
本発明の多様な目的、特徴、態様および利点は、以下の本発明の好適な実施形態の詳細な説明を添付図面と共に読めば、より明らかとなるであろう。図面中、類似の参照符号は、類似の構成要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1図1は、ウェーハコンテナの斜視分解図であり、2つのウェーハコンテナ二等分部間に複数のウェーハが配置されている。
図2図2は、重複したリブ壁部パターンを用いた下部ハウジングの上面図である。
図3図3は、重複した内側リブ壁部の詳細な斜視図である。
図4図4は、下部ハウジング内の双方向ロッキングフィーチャの上面図であるである。
図5図5は、下部ハウジング上の双方向ロッキングフィーチャの斜視図である。
図6図6は、上部ハウジング上の双方向ロッキングフィーチャの斜視図である。
図7図7は、上部ハウジングの内部平面図であり、配向フィーチャを示す。
図8図8は、下部ハウジングの内部平面図であり、配向フィーチャを示す。
図9図9は、上部ハウジング内の配向鍵の詳細斜視図である。
図10図10は、上部ハウジング内に配向鍵が無い場合の詳細斜視図である。
図11図11は、下部ハウジング内の配向鍵のためのクリアランスの詳細斜視図である。
図12図12は、下部ハウジング内の配向鍵のための干渉の詳細斜視図である。
図13図13は、下部ハウジングの上部斜視図である。
図14図14は、ホールドダウンラッチの詳細な斜視図である。
図15図15は、ホールドダウンラッチの斜視断面図である。
図16図16は、上部および下部ラッチタブが係合する様子を示す斜視図である。
図17図17は、下部ラッチタブの側面図である。
図18図18は、上部ハウジングと下部ハウジングとの間で係合したラッチの断面図である。
図19図19は、上部ハウジングと下部ハウジングとの間の係合の詳細図である。
図20図20は、上部ハウジングおよび下部ハウジングの斜視図であり、内部構成要素から見た分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1は、ウェーハコンテナの斜視分解図であり、複数のウェーハが2つのウェーハコンテナクラムシェル間に配置されている。複数の半導体ウェーハ20、21および22が、上部ハウジング50と下部ハウジング100との間に図示されている。ウェーハセパレータ25も図示されている。上部ハウジング50は、平面状上面105を有する。内部ベース表面102は、ベース表面103の外部へと延びる。この外部において、前記下部ハウジングは、リブ付きパターン101を有する。リブ付きパターン101は、ほとんどの下部半導体ウェーハ20の下部を支持し、ほぼ平面状のベース表面102および103の構造強度を増加させる。上部ハウジング50および下部ハウジング100はどちらとも、本質的に平面状の矩形または四角形のベースを有する。下部ハウジング100の複数の内側リブ壁部110および111は、移動する側部損傷から前記半導体ウェーハを保護する。これらの壁部は可撓性であり、これにより、側部衝撃を軽減する。これらの壁部は、下部ハウジング内においてセグメント化されたパターン様態で形成される。前記セグメント化されたリブについて、より詳細に図2と共に図示および記載する。第2の1組のセグメント化された外側リブ112および113は、内側リブ壁部110および111の外部に存在する。これらのリブ壁部は重複パターン120および121として存在し、これにより、残骸が前記セグメント化されたリブを直接通過することを回避する。
図2は、重複したリブ壁部パターンを用いた下部ハウジングの上面図である。本明細書中に記載の重複したリブフィーチャをより明確に示すために、いくつかのフィーチャ(例えば、下部リブ)は下部表面102および103から削除しており、重複したリブを若干移動させている点に留意されたい。図3は、重複した内側リブ壁部の詳細な斜視図である。図2および図3において、重複したリブのうち一部のみを示しているが、この重複状態は、下部ハウジング100内の8箇所に存在する。好適な実施形態において4つの内側リブ壁部110〜113と、4つの外側リブ壁部114〜117とを図示しているが、より多数またはより少数の重複も可能であることが企図される。図2および図3において、重複120を示しており、好適な実施形態において、重複角度は5〜15度である。しかし、プロトタイプ作製の際には、重複角度120を7.5度とした。前記リブ110〜117は弧状セグメントであり、本質的に平面状のベース102および103から垂直方向に延びる。これらの角度は、リブ高さ、材料、リブ厚さ、所望のクッション、および内側リブおよび外側リブ間の距離に基づいて変更可能である。一般的には、内側リブと外側リブとの間の距離は、上部クラムシェルハウジング内の環状リブに基づいて制御される。
前記重複した二重壁部により、格納デバイスの外部に対する衝突および衝撃からの最大保護が得られる。この最大保護は、前記内壁および外壁をオフセットし、かつ、重複した構成内に配置して、前記外壁によって可能となる屈曲動き量を増加させることにより直接伝達力からの半導体ウェーハの保護を増加させることにより、得られる。前記外壁の屈曲公差を増加させると、前記格納デバイスの全体的衝撃吸収能力も増加する。また、この設計を用いれば、半導体ウェーハをより高いパーセンテージで「包囲」することができるため、内壁セグメント間の空間内への横方向移動を最小化することができる。内壁をセグメント化することにより、コンテナの落下または衝撃発生時における前記内壁の可撓性を高めることができ、その結果、前記ウェーハへの衝撃を吸収および軽減することが可能になる。
図1および図3に示すように、外側リブ壁部114〜117は、内側リブ壁部110〜113と同じ高さでなくてよい。いくつかの場合において、外部壁部の高さを低くすることで、衝撃時における上部カバーの撓みを大きくすることが可能になり、その後前記カバーは前記内壁に接触する。図中、図1に示すような内側リブ壁部110〜113の高さのおよそ2/3の高さの外部リブ壁部114〜117を示す。
図4は、下部ハウジング100内の双方向ロッキングフィーチャの上面図である。図5は、下部ハウジング100上の双方向ロッキングフィーチャの斜視図である。図6は、上部ハウジング50上の双方向ロッキングフィーチャの斜視図である。先ず図6を参照して、円形リブ51が上部ハウジング50の平面ベースから延びている様子が図示されている。「U」字型リブが円形リブ51から上部ハウジング50の外側縁部55へと延び、再び円形リブ51へと戻る。この「U」字型リブは、多様な形状にすることができ、下部ハウジング100との可能な4つの方向のうちの1つにおいて確実にロックするための鍵を提供することができる。外側縁部55へと延びるこの「U」字型リブは、内面53および外面52を有する。「U」字型リブが外側縁部55と接続する箇所において、外部保護およびサポートリブ54が得られる。
外側ロッキングリブ131および内側ロッキングリブ132からなる一対の固定用リブが下部ハウジング100上に設けられる。これらの固定用リブは、前記「U」字型リブがロッキング空洞130内に係合した際、前記「U」字型リブの内面53および外面52の反対側の側部と係合するように構成される。円形ロックリブ133は、内側ロックリブ132と共に上部ハウジング50の空洞56内に嵌まるように構成される。アイテム52/53によって規定されたリブがロッキング空洞130内に係合した場合、これらのフィーチャは配向を向上させ、下部ハウジング100上の上部ハウジング50は、上部カバー50の下部部材100に対する回転および運動の量を低減させる。このフィーチャにより得られる二重ロッキング位置により、上部カバー50が上部カバー組み立て時において所定位置において確実に配置およびロックされる。このような双方向回転ロッキングにより、部材組み立て時における格納デバイスの剛性がさらに高まる。前記「U」字型部は、下部ハウジング100の3つの側部に対してほぼ直角に図示されている。前記双方向ロックを1つの位置のみにおいて詳細に図示および記載しているが、前記フィーチャは、前記上部ハウジングおよび下部ハウジングの4つの側部全てにおいて存在する。
図7は、上部ハウジングの内部平面図であり、配向フィーチャを示す。図8は、下部ハウジングの内部平面図であり、配向フィーチャを示す。図9は、上部ハウジング内の配向鍵の詳細斜視図である。図10は、上部ハウジング内に配向鍵が無い場合の詳細斜視図である。図11は、下部ハウジング内のの配向鍵のためのクリアランスの詳細斜視図である。図12は、下部ハウジング内の配向鍵の干渉の詳細斜視図である。斜視図において、領域90、91、92および93は拡大して図示されており、図9図10図11および図12中の斜視図は、配向タブ60と、上部ハウジング50および下部ハウジング100の配置を可能化または遮断する方法とを示す。
図9において、配向リブ60が「U」字型リブ54および57の角部から特定の距離62を以て円形リブ51から本質的に垂直方向に延びる様子が図示されている。図10において、前記配向リブは、「U」字型リブ54および58の角部内の領域61内に存在しない。ここで図11および図12を参照して、配向リブ60を遮断またはバイパスさせる箇所が詳細に示されている。図11において、曲線状ロックリブ133の角部半径と内側ロックリブ132との間の寸法106は、図12中の曲線状ロックリブ134と内側ロックリブ132との間の距離107よりも短い。前記上部ハウジングが適切な配向からはみ出た状態で下部上に配置されると、より長い円形遮断リブ134が配向リブ60と干渉する。正確な配向の場合、より短い円形ロックリブ133が配向タブ60を通過させる。
図7中、合計4つの配向タブが図示されており、これらのタブにより、前記ハウジング間のアライメントが不適切である場合、前記ハウジングが前記配向タブ上に平坦に配置される。配向タブ60により、前記上部ハウジングおよび前記下部ハウジング部材がアライメントから外れて90度で不適切に組み立てられる事態が回避される。
図13は、下部ハウジングの上部斜視図である。図14は、ホールドダウンラッチの詳細な斜視図である。図15は、ホールドダウンラッチの斜視断面図である。図13および図15において、円形リブ110、111、114および115のうちいくつかが視認可能であり、これにより、ポケット80およびラッチフィーチャの配向の視認を支援する。下部ハウジング100は、ラッチ表面タブ81を備えたアンダーカットホールドダウン凹型ポケット80を有する。このラッチ表面タブ81は、自動アセンブリ内のハウジングを保持する保持機構のためのものである。下部ハウジング100の成形のための成形プロセスにおいて、ラッチ表面が形成される。ラッチ表面81は、下部ハウジング100の平面状下部表面103の高さ以下の高さにおいて配置される。ラッチ表面81は、角度付きまたは曲線状の入口表面82をさらに有する。前記ポケットは、少なくとも2つの本質的に垂直な側壁83をさらに有する。これらの側壁83により、下部ハウジングが保持機構上にセルフセンタリングされる。
前記ラッチの高さは前記内壁構造以下であり、これにより、前記装置および凹部ポケット80およびラッチ表面81との干渉を引き起こすこと無く、前記コンテナの下部部材との界面が装置に提供される。この凹型フィーチャはまた、前記上部カバーが前記下部部材から分解される際に噛み合い表面を損傷から保護する。図13および図15において、ハウジングラッチ70、71および72が図示されている。これらのラッチは、前記上部ハウジングおよび下部ハウジングを共に固定する。
図13および図15において、複数の支持リブ85が図示されている。これらのリブは、上部ハウジング上に積み重ねられた下部ハウジングからの負荷を分配するように構成される。図18を簡単に参照すると、下部ハウジング100の環状リップ87が、上部ハウジング50の環状リップ86と異なる寸法で配置されていることが分かる。その結果、前記ハウジングが積み重ねられるか、または配置される。複数のウェーハコンテナを共に積み重ねる場合、ウェーハが充填されたコンテナの重量は有意である。いくつかのウェーハコンテナは、保護プラスチックバッグ内に封入され、積み重ね状態においては、支持表面が小さく、その結果、バッグの損傷または穿刺の原因となる高支持負荷が発生する。2.25mmを越える複数の支持表面85各を四分円毎に設けられた4つを越える支持リブ85と共に用いた場合、前記コンテナが損傷から適切に保護され、また、前記保護プラスチックバッグも穿刺または損傷から保護されることが計算および試験により分かった。
図16は、上部ラッチタブおよび下部ラッチタブが係合した様子の斜視図である。図17は、下部ラッチタブの側面図である。図18は、上部ハウジングと下部ハウジングとの間で係合したラッチの断面図である。図19は、上部ハウジングと下部ハウジングとの間の係合の詳細な図である。下部ハウジング100は、少なくとも1つのラッチを有する。前記少なくとも1つのラッチは、上部ハウジング50上に配置された対応するノッチ75において係合する。
ラッチ70の上面74は、高さ76において配置される。高さ76は、少なくとも1つのリブ141の上面よりも低い。ラッチ70の高さ76は、内壁141構造以下である。その結果、装置およびラッチ高さとの干渉を引き起こすこと無く、コンテナの下部部材との界面を前記装置に提供することが可能になる。その結果、下部ハウジング100が表面上において引きずられた際におけるラッチ70の損傷の可能性がさらに低減する。好適な実施形態において、4つのラッチ70と、上部ハウジング50または下部100ハウジングの各角部領域内に配置された4つの対応するノッチ75とが設けられるが、1つまたは2つだけのラッチも企図され、4つ以上のラッチも企図される。図19は、ノッチ70が曲線状入口傾斜部77および凹部78を有する様子を示す。凹部78は、入口傾斜部77の上方においてラッチ70を上昇させ、ラッチ70を凹部78内へと下降させて、ラッチ70を凹部78内において保持する。前記ラッチ(単数または複数)が固定されると、内側リブ壁部111の上部が上部ハウジング50の対応する表面84上にしっかりと係合および捕獲される。ノッチ75は、保護ラッチウェル140内に配置される。保護ラッチウェル140は、取扱および衝撃時においてラッチ70を保護する。保護ラッチウェル140は、上部ハウジング50の平面矩形表面105の下側に存在する。前記保護ラッチウェルは、前記ラッチの偶発的開口を制限するだけの十分なサイズを有し、かつ、人間の指および自動機械がハウジングを開ける際のアクセスを可能にするだけの十分なサイズを有する。側壁142保護ラッチは、側壁142とフック74/ノッチ75との間の限定されたクリアランスのみを良好に提供する。
図20は、前記上部ハウジングおよび下部ハウジングの斜視図であり、内部構成要素を示す分解図である。この図において、半導体ウェーハによって妨害されることなく、上部ハウジング50および下部ハウジング100の開口空洞内を見ることができる。
上記のように、半導体ウェーハコンテナの特定の実施形態について開示してきた。しかし、当業者にとって、本明細書中の発明コンセプトから逸脱することなく、記載したものに加えてより多くの改変可能であることが明らかである。よって、本発明の内容は、添付の特許請求の範囲の内容に限定されるべきではない。
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