【文献】
ZTE,Design of Demodulation Reference Signals in Backhaul Downlink,R1-094747,フランス,3GPP,2009年11月 3日,paragraph 3
【文献】
CATT, CMCC,Downlink Demodulation RS Design,R1-093519,フランス,3GPP,2009年 8月19日,paragraph 4
【文献】
Samsung,Discussion on DM-RS for LTE-Advanced,R1-093376,フランス,3GPP,2009年 8月19日,figure 1
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の技術を、CDMA、FDMA、TDMA、OFDMA、SC−FDMAなどのような様々な無線接続システムに用いることができる。CDMAは、はん用地上無線接続(UTRA)又はCDMA2000のような無線技術によって実現することができる。TDMAは、世界移動体通信システム(GSM)(登録商標)/一般パケット無線サービス(GPRS)/GSM(登録商標)進化用強化データ速度(EDGE)のような無線技術によって実現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、進化UTRA(E−UTRA)などのような無線技術によって実現することができる。UTRAは、はん用移動体通信システム(UMTS)の一部である。第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)長期進化システム(LTE)は、E−UTRAを用いる進化UMTS(E−UMTS)の一部であり、ダウンリンクにおいてOFDMAを採用し、アップリンクにおいてSC−FDMAを採用する。高度LTE(LTE−A)は、3GPP LTEの進化したバージョンである。
【0017】
説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE−Aを中心に説明するが、これに本発明の技術的思想が制限されるものではない。
【0018】
図1は、E−UMTSのネットワーク構造を示す図である。E−UMTSシステムは、WCDMA UMTSシステムから進展したシステムで、3GPPにおいて標準化作業が進行中である。E−UMTSは、LTEシステムと呼ぶこともできる。UMTS及びE−UMTSの技術規格の詳細な内容はそれぞれ、“3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network”のRelease 7及びRelease 8を参照されたい。
【0019】
図1を参照すると、E−UMTSは、端末(UE)120、基地局(eNode B,eNB)110a及び110b、及びネットワーク(E−UTRAN)の末端に位置して外部ネットワークと接続する接続ゲートウェイ(AG)を含む。基地局は、ブロードキャストサービス、マルチキャストサービス及び/又はユニキャストサービスのために複数のデータストリームを同時に送信することができる。一つの基地局には一つ以上のセル(例えば3個)が存在する。セルは、1.4、3、5、10、15、20MHzなどの帯域幅のいずれか一つに設定され、複数の端末に下り又は上り伝送サービスを提供する。別個のセルは、別個の帯域幅を提供するように設定することができる。基地局は、複数の端末へのデータ送受信を制御する。ダウンリンク(DL)データについて、基地局は、ダウンリンクスケジュール情報を送信し、該当の端末にデータの送信される時間/周波数領域、符号化、データサイズ、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)関連情報などを知らせる。また、アップリンク(UL)データについて、基地局は、アップリンクスケジュール情報を該当の端末に送信し、該当の端末が使用可能な時間/周波数領域、符号化、データサイズ、HARQ関連情報などを知らせる。基地局の間には、ユーザ情報又は制御情報送信のためのインタフェースを用いることができる。コアネットワーク(CN)は、AG、及び端末のユーザ登録などのためのネットワークノードなどで構成することができる。AGは、複数のセルで構成される追跡範囲(TA)単位に端末の移動性を管理する。
【0020】
図2は、E−UMTSシステムで用いる無線フレームの構造を例示する図である。
【0021】
図2を参照すると、E−UMTSシステムは、10msの無線フレームを用い、1無線フレームは10サブフレームで構成される。サブフレームは、二つの連続するスロットで構成される。スロットの長さは、0.5msであり、複数のシンボル(例、OFDMシンボル、SC−FDMAシンボル)で構成される。
【0022】
図3は、スロットのリソースグリッドを例示する図である。
【0023】
図3を参照すると、スロットは、複数のOFDMシンボル又はSC−FDMAシンボルを含み、周波数領域で複数のリソースブロック(RB)を含む。1リソースブロックは、12×7(6)リソース要素を含む。時間スロットに含まれるリソースブロックの数は、セルで設定される周波数帯域幅に従う。リソースグリッド上の各要素は、リソース要素(RE)と呼ばれ、1シンボル及び1副搬送波で定義される最小リソース単位を表す。
図3は、時間スロットが7個のシンボルを含み、リソースブロックが12個の副搬送波を含むものを例示しているが、これに制限されるわけではない。例えば、スロットに含まれるシンボルの個数は、巡回プレフィクス(CP)の長さによって変化することがある。
【0024】
図4は、ダウンリンクサブフレームの構造を例示する図である。
【0025】
図4を参照すると、LTEシステムにおいて、ダウンリンクサブフレームは、L1/L2制御領域とデータ領域とが時分割多重化(TDM)方式で多重化される。L1/L2制御領域は、サブフレームの先頭n(例、3又は4)個のOFDMシンボルで構成され、残りのOFDMシンボルはデータ領域に用いられる。L1/L2制御領域は、ダウンリンク制御情報を運ぶための物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含み、データ領域は、ダウンリンクデータチャネルである物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を含む。ダウンリンク信号を受信するために、端末は、PDCCHからダウンリンクスケジュール情報を読み、ダウンリンクスケジュール情報が指示するリソース割当情報を用いてPDSCH上のダウンリンクデータを受信する。端末にスケジュールされるリソース(すなわち、PDSCH)は、リソースブロック又はリソースブロックグループ単位で割り当てられる。
【0026】
PDCCHは、送信チャネルである呼出しチャネル(PCH)及びダウンリンク共有チャネル(DL−SCH)のリソース割当と関連する情報、アップリンクスケジュール許可(Grant)、HARQ情報などを端末に知らせる。PDCCHで搬送される情報を、ダウンリンク制御情報(DCI)と総称する。制御情報に従って別々のDCIフォーマットが存在する。
【0027】
表1は、アップリンクスケジュールのためのDCIフォーマット0を表すものである。
【0029】
PDCCHがいずれの端末に送信されるかはRNTIを用いて識別される。一例として、PDCCHが、AというRNTIでCRCマスクされており、Bというアップリンクリソース割当情報(例、周波数位置)及びCという送信形式情報(例、送信ブロックサイズ、変調方式、符号化情報など)を送信するとしよう。この場合、セルに位置している端末は、自身の持っているRNTIを用いてPDCCHを監視し、AのRNTIを持つ端末は、PDCCHから得たB及びCの情報に基づいてアップリンク送信を行う。
【0030】
図5は、複数アンテナ方式で信号を送信する過程を例示する図である。
【0031】
図5を参照すると、符号語は、スクランブルモジュール301によってスクランブルされる。符号語は、送信ブロックに対応する符号化されたビット列を含む。スクランブルされた符号語は変調マッパ302に入力され、送信信号の種類及び/又はチャネル状態に応じて2相位相偏移変調(BPSK)、4相位相偏移変調(QPSK)、16値直交振幅変調(16QAM)又は64値直交振幅変調(64QAM)方式で複素シンボルに変調される。変調された複素シンボルは、階層マッパ303により1以上の階層にマップされる。
【0032】
単一アンテナを用いて信号を送信する場合に、一つの符号語は一つの階層にそのままマップされて送信される。一方、複数アンテナを用いて信号を送信する場合には、符号語対階層のマップ関係は、送信方式によって変わることがある。表2及び表3に、符号語対階層のマップ関係を例示する。
【0035】
表2は、空間多重化方式で信号を送信する場合の例であり、表3は、送信ダイバシチ方式で信号を送信する場合の例である。また、表2及び表3において、x(a)(i)は、インデクスaを持つ階層のi番目のシンボルを表し、d(a)(i)は、インデクスaを持つ符号語のi番目のシンボルを表す。
【0036】
表2及び表3からわかるように、一つの符号語は一つの階層にシンボル単位でマップされて送信されてもよいが、表3の2番目の場合のように、一つの符号語が最大4個の階層に分散してマップされてもよく、このように一つの符号語が複数の階層に分散してマップされる場合に、各符号語をなすシンボルは階層別に順次にマップされて送信されることがわかる。
【0037】
表2及び表3は、最大2個の符号語及び最大4個の階層が用いられる場合を仮定している。しかし、これは、説明のための例示であり、信号送信に用いられる最大符号語の個数及び最大階層の個数はシステムによって変化する。
【0038】
階層マップされた信号は、プリコーディングモジュール304によってチャネル状態に応じて選択された所定プリコーディング行列と乗算されて、各送信アンテナに割り当てられる。このように処理された各アンテナ別送信信号はそれぞれ、リソース要素マッパ305によって送信に用いられる時間周波数リソース要素にマップされ、その後、OFDMA信号生成器306を経て各アンテナから送信される。
【0039】
図6は、LTEシステムのダウンリンク参照信号(RS)パターンを例示する図である。
【0040】
図6を参照すると、LTEシステムには、ユニキャストサービスのために2種類のダウンリンクRSが定義されている。チャネル状態に関する情報取得及びハンドオーバなどの測定などのための共通RS(CRS)0〜3と、データ復調のための端末特定RS Dと、が存在する。端末特定RSは、専用RS(DRS)と呼ぶこともある。端末特定RSは、ビーム形成データの復調に用いられる。CRSは、チャネル情報取得及びデータ復調の両方に用いられる。CRSは、セル特定信号であり、全帯域を通じてサブフレームごとに送信される。LTEシステムは、ダウンリンクにおいて最大4個の送信アンテナを提供するため、基地局の送信アンテナ個数によって最大4個のアンテナポートに対するCRSを送信することができる。LTEシステムにおいて、CRSはアンテナポート0〜3を通じて送信され、端末特定RS(D)はアンテナポート5を通じて送信される。
【0041】
LTEシステムから進化したLTE−Aシステムは、ダウンリンクにおいて最大8個の送信アンテナを提供できるものでなければならない。そのため、最大8個の送信アンテナに対するRSも提供可能でなければならない。LTEシステムにおいてダウンリンクRSは最大4個のアンテナポートに対するRSだけが定義されているため、LTE−Aシステムにおいて基地局が4個以上8個以下のダウンリンク送信アンテナを持つ場合に、これらのアンテナポートに対するRSを更に定義しなければならない。
【0042】
図7は、LTE−Aシステムにおいて追加された復調参照信号(DM RS)構造を例示する図である。DM RSは、複数アンテナを用いて信号を送信する場合に、各階層の信号を復調するために用いられる端末特定参照信号である。DM RSは、PDSCH及びリレーPDSCH(R−PDSCH)の復調に用いられる。LTE−Aシステムは、最大8個の送信アンテナを考慮するため、最大8個の階層及びこれらの階層のためのそれぞれのDM RSが必要である。便宜上、階層0〜7のためのDM RSをそれぞれ、DM RS(階層)0〜7とする。
【0043】
図7を参照すると、DM RSは、2以上の階層が同じREを共有し、符号分割多重化(CDM)方式によって多重化される。具体的に、それぞれの階層のためのDM RSは、拡散符号(例えば、ウォルシュ符号、DFT符号のような直交符号)を用いて拡散された後、同じRE上に多重化される。例えば、階層0及び1のためのDM RSは同じREを共有するが、例えば、副搬送波1(k=1)においてOFDMシンボル12及び13の二つのREに直交符号を用いて拡散される。すなわち、各スロットで、階層0及び1のためのDM RSは、拡散係数(SF)=2の符号を用いて時間軸に沿って拡散された後、同じREに多重化される。例えば、階層0のためのDM RSは[+1+1]を用いて拡散し、階層1のためのDM RSは[+1−1]を用いて拡散することができる。同様に、階層2及び3のためのDM RSは、別個の直交符号を用いて同じRE上に拡散される。階層4、5、6、7のためのDM RSは、DM RS 0及び1、並びに2及び3によって占められたRE上に、既存の階層0、1、2、3と直交する符号で拡散される。4個の階層まではSF=2の符号がDM RSに用いられ、5個以上の階層が用いられる場合には、SF=4の符号がDM RSに用いられる。LTE−AにおいてDM RSのためのアンテナポートは{7,8,…,n+6}(nは、階層の個数)である。
【0044】
表4に、LTE−Aに定義されたアンテナポート7〜14のための拡散シーケンスを示す。
【0046】
表4において、アンテナポート7〜10のための直交符号は、長さ2の直交符号が反復された構造を有する。そのため、結果として、4個の階層まではスロットレベルで長さ2の直交符号が用いられ、5個以上の階層が用いられる場合には、サブフレームレベルで長さ4の直交符号が用いられたものと同一になる。
【0047】
図8は、リレーを含む無線通信システムを例示する図である。リレーは、基地局のサービス領域を拡大し、又は陰影地域に設けられて高信頼サービスを提供する。
【0048】
図8を参照すると、無線通信システムは、基地局、リレー及び端末を含む。端末は、基地局又はリレーと通信を行う。便宜上、基地局と通信を行う端末をマクロ端末(macro UE)とし、リレーと通信を行う端末をリレー端末(relay UE)とする。基地局とマクロ端末との間の通信リンクをマクロアクセスリンクとし、リレーとリレー端末との間の通信リンクをリレーアクセスリンクとする。また、基地局とリレーとの間の通信リンクをバックホールリンクとする。
【0049】
図9は、マルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)サブフレームを用いてバックホール送信を行う例を示す図である。帯域内中継モードにおいて、基地局リレーリンク(すなわち、バックホールリンク)は、リレー端末リンク(すなわち、リレーアクセスリンク)と同じ周波数帯域で動作する。リレーが基地局から信号を受信しながら端末に信号を送信し、その逆の場合において、リレーの送信器と受信器とが互いに干渉を誘発するため、リレーが同時に送信及び受信をするには制限がありうる。そのために、バックホールリンク及びリレーアクセスリンクは、TDM方式で区画化される。LTE−Aは、リレーゾーンに存在するレガシLTE端末の測定動作を提供するために、MBSFNサブフレームにバックホールリンクを設定する(偽MBSFN方法)。任意のサブフレームがMBSFNサブフレームとして信号通知された場合に、端末は、該当のサブフレームの制御領域(ctrl)だけを受信するため、リレーは、該当のサブフレームのデータ領域を用いてバックホールリンクを構成することができる。
【0050】
実施例1
基地局とリレー間の伝ぱ(播)遅延、リレーのRX/TXスイッチング、システム設定などによって、リレーはバックホールサブフレームの最後のOFDMシンボルを受信できない場合がある。これは、リレーが、当該時点に、次のサブフレームの最初のOFDMシンボルを送信するために、RX/TXモード間のスイッチングを行わなければならないからである。
【0051】
図10は、リレーがバックホールサブフレームの最後のOFDMシンボルを受信できない場合にDM RS受信過程において生じる問題を例示する図である。
【0052】
図10を参照すると、リレーがバックホールサブフレームの最後のOFDMシンボル(インデクス13)を受信することができないとき、リレーはDM RSに割り当てられたREの一部を受信できなくなる。
図7を参照して説明したように、DM RSは、2以上の階層が同じREを共有し、CDM方式によって区別される。そのため、リレーがOFDMシンボル13を受信できないとき、OFDMシンボル12で受信したDM RSのREは、チャネル推定に何らの役にも立たない。OFDMシンボル13のREを受信することができないとき、OFDMシンボル12〜13のREにCDMで多重化されている複数のDM RSを逆拡散過程を用いて分離することができないためである。その結果、OFDMシンボル12のDM RS REは、バックホール信号送受信に何ら役にも立たないオーバヘッドになってしまい、リソースの浪費を招く。
【0053】
上述した問題を解決するために、リレーがサブフレームの最後のOFDMシンボルを受信できない場合、その前のOFDMシンボルに存在するDM RS REをデータREとして用いることができる。例えば、
図10のように、リレーがOFDMシンボル13を受信できないとき、基地局は、OFDMシンボル12においてDM RSに割り当てられたREにもデータ信号を送信し、リレーは当該REも含めて自身のデータを復号する。この場合、リレーは、1番目のスロットに存在するDM RS REだけを用いてチャネルを推定し、これを用いて1番目のスロット及び2番目のスロットのデータを復号する。すなわち、リレーがサブフレームの最後のOFDMシンボルを受信できない場合、DM RSはサブフレームの1番目のスロットにおいてだけ送信され、2番目のスロットにおいては送信されない。このような動作を通じて無線リソースの活用度を高めることができる。
【0054】
図11〜
図13は、本発明の一実施例に係る信号処理過程を例示する図である。
図11及び
図12は、基地局がDM RSを送信する過程を例示し、
図13は、リレーがチャネル推定を行う過程を例示する。
【0055】
図11を参照すると、基地局は、それぞれの階層のためのDM RSシーケンスを生成する(S1110)。これに制限されるわけではないが、DM RSシーケンスは、擬似ランダムシーケンス、Zadoff−chuシーケンス、一定振幅ゼロ自己相関(CAZAC)シーケンスを含む。例えば、既存LTEのアンテナポート5のためのRSシーケンス生成を参照する場合、DM RSシーケンスは、下記の式を用いて定義することができる。
【0056】
(式1)
【数1】
ここで、mは、0以上の整数であり、c(m)は、下記の式により定義される擬似ランダムシーケンスを表す。擬似ランダムシーケンスは、長さ31のゴールドシーケンスによって定義される。
【0057】
(式2)
【数2】
ここで、Nc=1600であり、n=1,2,…,30である。1番目のゴールドシーケンスは、x
1(0)=1,x
1(n)=0に初期化し、2番目のゴールドシーケンスは
【数3】
に初期化することができる。nsはスロットインデクスを表し、N
cellIDはセル識別子を表し、aは定数を表す。
【0058】
その後、基地局は、リレーがサブフレームの最後のシンボルを用いることができるか否かを確認する(S1120)。リレーがサブフレームの最後のシンボルを用いることができるか否かは、基地局のサブフレームバウンダリ及びリレーのサブフレームバウンダリを構成する方式によって変わることがある。そのため、最後のシンボルの可用有無を、システム情報又は無線リソース制御(RRC)信号通知を通じて設定することができる。リレーがサブフレームの最後のシンボルを用いることができる場合に、基地局は、サブフレームの1番目及び2番目のスロットを通じてDM RSを送信する(S1130)。この場合、DM RSを、例えば、
図7のように送信することができる。一方、リレーがサブフレームの最後のシンボルを用いることができない場合に、基地局はサブフレームの1番目のスロットを通じてだけ、DM RSを送信する(S1140)。すなわち、2番目のスロットにおいてはDM RSが送信されない。この場合、2番目のスロットでDM RSのためのREにはデータ(R−PDSCH)をマップすることができる。これに制限されるわけではないが、DM RS送信のための信号処理は、
図5で例示したプリコーディング304、リソース要素マップ305及びOFDM信号生成306を含む。
【0059】
図12を参照すると、基地局の動作は、信号の受信対象によって変わることもある。便宜上、リレーがサブフレームの最後のOFDMシンボルを用いることができないとする。基本的な過程は、
図11における説明と略同様である。まず、基地局は、それぞれの階層のためのDM RSシーケンスを生成する(S1210)。その後、基地局は、DM RSを受信する相手を確認する(S1220)。マクロ端末にDM RSを送信する場合に、基地局は、サブフレームの1番目及び2番目のスロットを通じてDM RSを送信する(S1230)。この場合、DM RSは、例えば、
図7のように送信することができる。一方、リレーにDM RSを送信する場合に、基地局は、サブフレームの1番目のスロットを通じてだけDM RSを送信する(S1240)。すなわち、2番目のスロットにおいてはDM RSが送信されない。この場合、2番目のスロットにおいて、DM RSのためのREにはデータ(R−PDSCH)をマップすることができる。便宜上、
図11及び
図12を別途に説明したが、これらは互いに組み合わせてもよい。
【0060】
図13を参照すると、リレーは、DM RSを含むサブフレームを基地局から受信する(S1310)。サブフレームは、バックホールサブフレームを含み、好ましくは、MBSFNサブフレームを含む。リレーは、自身がサブフレームの最後のシンボルを用いることができるか否かを確認する(S1320)。リレーがサブフレームの最後のシンボルを用いることができるか否かは、あらかじめ固定されていてもよいし、システム情報又はRRC信号通知を通じて設定してもよい。リレーがサブフレームの最後のシンボルを用いることができる場合、リレーは、サブフレームの1番目及び2番目のスロットのDM RSに基づいてチャネル推定を行う(S1330)。この場合、DM RSは、例えば、
図7のように送信される。一方、リレーがサブフレームの最後のシンボルを用いることができない場合、リレーは、サブフレームの1番目のスロットのDM RSに基づいてチャネルを推定する(S1340)。すなわち、2番目のスロットにおいてはDM RSが受信されない。この場合、2番目のスロットにおいてDM RSのためのREにはデータ(R−PDSCH)をマップすることができる。
【0061】
図14及び
図15は、リレーが最後のOFDMシンボルを用いることができない場合に、2番目のスロットにおいて信号を送信する例を表す。上に例示した動作を行うとき、基地局に直接接続された端末のダイレクトリンク信号と、リレーに送信されるバックホール信号とが、同じRB内で別個の階層を通じて同時に送信されることがある(複数利用者MIMO(MU−MIMO))。この場合、当該端末の正しいDM RS逆拡散を助けるために別途の動作が必要である。その動作の一例として、本発明においてはOFDMシンボル12によって送信したバックホールデータ信号を、バックホール信号の階層に該当するDM RSが用いるCDM符号によって拡散してOFDMシンボル13のDM RS REに送信することを提案する。言い換えると、基地局はバックホールリンクのデータ信号をOFDMシンボル12及び13において、該当の階層のDM RSが用いるCDM符号によって拡散して送信する。
【0062】
図14及び
図15を参照すると、例えば、バックホール信号が階層0を使用し、ダイレクトリンク信号が階層1を使用するようにMU−MIMOを適用するとしよう。また、階層0及び1はそれぞれ、CDM符号[w
0,0w
0,1]、[w
1,0w
1,1]を用いて、時間軸で隣接する二つのDM RS REに拡散されると仮定する。この場合、例えば、OFDMシンボル12の副搬送波1(k=1)によってデータ信号S
1,12をバックホール信号として送信しようとする場合、基地局は、OFDMシンボル12の副搬送波1においてはw
0,0*S
1,12を送信し、OFDMシンボル13の副搬送波1においてはデータ信号S
1,12をCDM符号によって拡散して得られた信号に相当するw
0,1*S
1,12を送信する。リレーのデータ信号検出をより容易にするために、OFDMシンボル12及び13に適用されるバックホールリンクDM RS拡散符号に適当な位相回転を施すことによって、OFDMシンボル12において拡散符号のシンボル位相が0°となるように(すなわち、上記の例において、S
1,12に1が乗算されるようにCDM符号[1 w
0,1/w
0,0]を使用)調節することができる。
【0063】
上述した動作をリレーの立場から見ると、リレーは、単純に最後のOFDMシンボルを捨て、その前のOFDMシンボルにおいてはDM RS REに該当するREでもデータ信号が送信されると見なしてR−PDSCH復調/復号を行う。一方、基地局に直接接続された端末の立場から見ると、自身の信号とMU−MIMOによって運用されるバックホール信号は、データ信号であれ、参照信号であれ、DM RS REで送信される場合には常に自身のDM RSと直交する符号によって拡散される。そのため、端末は、自身の信号が一般的な端末の信号及びMU−MIMOによって運用される場合と同様に、DM RS REの信号を逆拡散した後にチャネル推定を行ってもよい。
【0064】
上述した動作は、一つのサブフレームが12個のOFDMシンボルで構成される拡張CPの場合にも同様に適用することが可能である。
【0065】
実施例2
基地局と端末とが直接接続されている場合(すなわち、アクセスリンク)に、DM RSは、
図7に例示したように、サブフレームの1番目のスロット及び2番目のスロットの両方において送信される。しかし、状況によっては、両スロットともDM RSを送信しなくてすむ場合がありうる。これに制限されるわけではないが、例えば、チャネルの変化速度が遅い場合又は静的な場合には、いずれか一スロットのDM RSを他のスロットのチャネル推定に用いてもデータ復調に問題がないこともある。そこで、本実施例は、いずれか一スロットのDM RS送信を選択的に有効化(enable)/無効化(disable)することを提案する。本提案によれば、DM RSオーバヘッドを減らすことが可能になる。
【0066】
図16及び
図17は、本発明の他の実施例に係る信号処理過程を例示する図である。
図16は、基地局がDM RSを送信する過程を例示し、
図17は、端末がチャネル推定を行う過程を例示する。
【0067】
図16を参照すると、基地局は、それぞれの階層のためのDM RSシーケンスを生成する(S1610)。これに制限されるわけではないが、DM RSシーケンスは、擬似ランダムシーケンス、Zadoff−chuシーケンス、CAZACシーケンスを含む。例えば、既存LTEのアンテナポート5のためのRSシーケンス生成を参照する場合に、上述の式1及び2を用いてDM RSシーケンスを定義することができる。
【0068】
その後、基地局は、当該端末に対してサブフレームの2番目のスロットにおいてDM RS送信(Tx)が無効化されるか確認する(S1620)。DM RS送信無効化/有効化は上位層(例、RRC)又は物理層によって設定してもよい。DM RS無効化/有効化は様々な方法によって端末に信号通知することができる。例えば、DM RS無効化/有効化は、上位層信号通知(例、RRC信号通知)を用いて半静的に端末に指示してもよい。また、DM RS無効化/有効化は、物理層信号通知(例、DL割当のためのPDCCH)を用いて動的に端末に指示してもよい。他の方法として、上位層信号通知を用いて、DM RS無効化が許容されるという内容、DM RS無効化が許容される開始点、区間などに関する情報を知らせ、実際にDM RS送信が無効化されるか否かは物理層信号通知を通じて指示することができる。DM RS無効化/有効化は、チャネル状態(例えば、チャネル状態が半静的であるか否か)を考慮して設定してもよい。
【0069】
当該端末に対して2番目のスロットにおいてDM RS送信が無効化されていない場合(すなわち、有効化されている場合)に、基地局は、当該端末にサブフレームの1番目及び2番目のスロットを通じてDM RSを送信する(S1630)。この場合、DM RSは、例えば、
図7のように送信される。一方、当該端末に対して2番目のスロットにおいてDM RS送信が無効化されている場合に、基地局は、当該端末にはサブフレームの1番目のスロットだけを通じてDM RSを送信する(S1640)。すなわち、2番目のスロットにおいてはDM RSが送信されない。この場合、2番目のスロットにおいてDM RSのためのREにはデータ(R−PDSCH)をマップすることができる。これに制限されるわけではないが、DM RS送信のための信号処理は、
図5で例示したプリコーディング304、リソース要素マップ305及びOFDM信号生成306を含む。
【0070】
図17を参照すると、端末は、DM RSを含むサブフレームを基地局から受信する(S1710)。端末は、サブフレームの2番目のスロットでDM RS送信が無効化されているか否か確認する(S1720)。DM RS無効化/有効化は、
図16で例示した様々な信号通知方法を通じて設定してもよい。サブフレームの2番目のスロットでDM RS送信が有効化された場合に、端末は、サブフレームの1番目及び2番目のスロットのDM RSに基づいてチャネル推定を行う(S1730)。この場合、DM RSは、例えば、
図7のように送信される。一方、サブフレームの2番目のスロットでDM RS送信が無効化された場合に、端末は、サブフレームの1番目のスロットのDM RSに基づいてチャネルを推定する(S1740)。すなわち、2番目のスロットにおいてはDM RSが受信されない。この場合、2番目のスロットにおいてはDM RSのためのREにデータ(PDSCH)をマップしてもよい。
【0071】
図18は、2番目のスロットにおいてDM RS送信が無効化された場合、2番目のスロットにおいて信号を送信する例を示す図である。便宜上、マクロ端末Aが階層0を使用し、マクロ端末Bが階層1を使用するようにMU−MIMOを適用するとしよう。また、階層0及び1のためのDM RSはそれぞれ、CDM符号[w
0,0w
0,1]、[w
1,0w
1,1]を用いて、時間軸で隣接する二つのDM RS REに拡散されるとする。また、端末Aに対しては2番目のスロットにおいてDM RS送信が無効化され、端末Bに対しては2番目のスロットにおいてDM RS送信が有効化されたとする。
【0072】
図18を参照すると、端末AにOFDMシンボル12の副搬送波k(例、k=1、6、11)においてデータ信号S
k,12を送信しようとする場合、基地局は、OFDMシンボル12の副搬送波kにおいてはw
0,0*S
k,12を送信し、OFDMシンボル13の副搬送波kにおいてはデータ信号S
k,12をCDM符号によって拡散して得られた信号に相当するw
0,1*S
k,12を送信することができる。この場合、端末Aがデータ信号をより容易に検出できるように、OFDMシンボル12及び13に適用されるバックホールリンクDM RS拡散符号に適当な位相回転を施すことによって、OFDMシンボル12において拡散符号のシンボル位相が0°となるように調節することができる(例、CDM符号[1 w
0,1/w
0,0]を使用)。
【0073】
そのため、端末Aは単純に最後のOFDMシンボルのDM RS REだけを捨て、その前のOFDMシンボルにおいては、DM RS REに該当するREでもデータ信号が送信されると見なしてPDSCH復調/復号を行うことができる。また、端末Aは、2番目のスロットにおいてDM RS REの信号を逆拡散した後に、PDSCH復調/復号を行うことができる。端末Aは、1番目のスロットのDM RSを、1番目/2番目のスロットのPDSCH復調に用いる。
【0074】
他の方法として、図示してはいないが、基地局は端末AにOFDMシンボル12の副搬送波k(例、k=1、6、11)によってデータ信号S
k,12を送信し、OFDMシンボル13の副搬送波kにおいて別個のデータ信号S
k,13を送信することができる。すなわち、2番目のスロットにおいて、それぞれのDM RS REは何ら制限なくPDSCH送信に用いてもよい。この場合、端末Aは、2番目のスロットのすべてのDM RS REによってデータ信号が送信されると見なしてPDSCH復調/復号を行うことができる。
【0075】
一方、端末Bは、自身の信号とMU−MIMOで運用される端末Aの信号は、データ信号であれ参照信号であれ、DM RS REで送信される場合には常に自身のDM RSと直交する符号で拡散されると仮定する。そのため、端末Bは2番目のスロットのDM RS REの信号を逆拡散した後にチャネル推定を行う。
【0076】
上述した動作は、一つのサブフレームが12個のOFDMシンボルによって構成される拡張CPの場合にも同一に適用可能である。また、上述した動作は、2番目のスロットにおいてDM RS送信が無効化/有効化される場合を中心に説明した。しかし、これは例示であり、上述した内容は、サブフレームの1番目のスロットにおいてDM RS送信が無効化/有効化される場合にも適用される。また、DM RS送信が無効化/有効化されるスロットを、あらかじめ定められたパターン、信号通知によって変更することも可能である。例えば、上位層信号通知(例、RRC信号通知)又はDL割当のためのPDCCH(例、PDSCHスケジュールのためのPDCCH)を通じて、DM RS送信が無効化されるスロットを指定してもよい。
【0077】
図19は、本発明に適用されうる基地局、リレー及び端末を例示する図である。
【0078】
図19を参照すると、無線通信システムは、基地局(BS)110、リレー(RN)120及び端末(UE)130を含む。端末(UE)130は、リレー端末のことを指す。同図で、リレー(RN)120はマクロ端末に置き替えてもよい。
【0079】
基地局110は、プロセッサ112、メモリ114及び無線周波(RF)ユニット116を含む。プロセッサ112は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ114は、プロセッサ112に接続され、プロセッサ112の動作と関連した種々の情報を記憶する。RFユニット116は、プロセッサ112に接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。リレー120は、プロセッサ122、メモリ124及び無線周波ユニット126を含む。プロセッサ122は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ124は、プロセッサ122に接続され、プロセッサ122の動作と関連した種々の情報を記憶する。RFユニット126は、プロセッサ122に接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。端末130は、プロセッサ132、メモリ134及びRFユニット136を含む。プロセッサ132は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ134は、プロセッサ132に接続され、プロセッサ132の動作と関連した種々の情報を記憶する。RFユニット136は、プロセッサ132に接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。基地局120、リレー120及び/又は端末130は、単一アンテナ又は複数アンテナを備えてもよい。
【0080】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部の構成や特徴は、別の実施例に含まれることもでき、別の実施例の対応する構成又は特徴に代えることもできる。特許請求の範囲において明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりすることができることは明らかである。
【0081】
本明細書で、本発明の実施例は主に、端末、リレー、及び基地局間のデータ送受信関係を中心に説明された。本明細書で基地局により行われるとした特定動作は、場合によっては、その上位ノードによって行ってもよい。すなわち、基地局を含む複数のネットワークノードからなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の別のネットワークノードによって行われることは明らかである。基地局は、固定局、ノードB、拡張ノードB(eNB)、アクセスポイントなどの用語に代替可能である。また、端末は、ユーザ装置(UE)、移動機(MS)、移動体加入者局(MSS)などの用語に代替可能である。
【0082】
本発明による実施例は様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組合せなどによって具現することができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上の特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0083】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態に具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動されてもよい。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によってプロセッサとデータを授受することができる。
【0084】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化できるということは、当業者にとっては自明である。そのため、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈により決定すべきであり、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。