特許第5727581号(P5727581)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5727581複数のインターフェースポートを有するマルチ受信チップシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5727581
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年6月3日
(54)【発明の名称】複数のインターフェースポートを有するマルチ受信チップシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/36 20060101AFI20150514BHJP
   G06F 3/00 20060101ALI20150514BHJP
   G06F 13/38 20060101ALI20150514BHJP
   H04B 7/08 20060101ALI20150514BHJP
【FI】
   G06F13/36 530Z
   G06F3/00 P
   G06F13/38 330C
   H04B7/08 A
【請求項の数】13
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-257799(P2013-257799)
(22)【出願日】2013年12月13日
(65)【公開番号】特開2015-82317(P2015-82317A)
(43)【公開日】2015年4月27日
【審査請求日】2013年12月13日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0126656
(32)【優先日】2013年10月23日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513303968
【氏名又は名称】エフシーアイ インク
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハワング チャング イク
(72)【発明者】
【氏名】チュン ユング イル
(72)【発明者】
【氏名】キム ベオム ジン
【審査官】 保田 亨介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−282758(JP,A)
【文献】 特開2005−228222(JP,A)
【文献】 特開2012−075103(JP,A)
【文献】 特開2011−176820(JP,A)
【文献】 特開2008−016955(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/00
3/18
13/20−13/42
15/16−15/177
H04B7/00
7/02−7/12
H04L1/02−1/06
12/40−12/437
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイバーシティ信号を送受信するスレーブが二つ以上直列に連結され、前記各スレーブごとに複数のインターフェースポートを備えたダイバーシティ用インターフェースで通信するスレーブグループ、及び
前記ダイバーシティ用インターフェースを用いて前記スレーブグループ内の前記各スレーブの入出力(I/O)状態を可変するように制御するマスターを含み、
前記ダイバーシティ用インターフェースは、
Aマスターインターフェース及びAスレーブインターフェースを含むAインターフェースポート(INT_A)、及び
Bマスターインターフェース及びBスレーブインターフェースを含むBインターフェースポート(INT_B)を含み、
前記Aインターフェースポートは、前記マスターの制御命令に従って前記Aマスターインターフェース又は前記Aスレーブインターフェースに切り替え、前記Bインターフェースポートは、前記マスターの制御命令に従って前記Bマスターインターフェース又は前記Bスレーブインターフェースに切り替えることを特徴とするマルチチップシステム。
【請求項2】
前記Aインターフェースポート(INT_A)及び前記Bインターフェースポート(INT_B)は、SPI(Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter―Integrated Circuit)及びSDIO(Secure Digital I/O)のうち少なくとも一つ以上のインターフェースをサポートすることを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項3】
前記マスターは、
前記ダイバーシティ用インターフェースを用いて前記各スレーブの動作モードに応じてマスターインターフェース及びスレーブインターフェースのうち一つで通信し、ダイバーシティ通信のために最大データ伝送速度(Max Data Rate)によってデータビット幅を可変的に選択することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項4】
前記マスターは、
リセット命令後、前記ダイバーシティ用インターフェースに含まれたAインターフェースポート(INT_A)とBインターフェースポート(INT_B)を設定し、
前記Aインターフェースポート(INT_A)をスレーブインターフェースに設定した後、前記Bインターフェースポート(INT_B)をマスターインターフェース又はスレーブインターフェースに設定し、
前記Aインターフェースポート(INT_A)を用いて前記Bインターフェースポート(INT_B)のポート状態をスレーブインターフェース又はマスターインターフェースに設定することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項5】
前記マスターは、
前記スレーブグループが2―ダイバーシティで運用される場合、RF又は基底帯域の設定レジスターのための初期状態を前記ダイバーシティ用インターフェースで示し、前記初期状態の設定が完了した後、前記2―ダイバーシティで運用される各スレーブ間のインターフェースタイプが変更される場合、
前記2―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第1のスレーブ(スレーブチップ0)のAインターフェースポート(INT_A)を用いて第2のスレーブ(スレーブチップ1)にアクセスすることが不可能になるので、ダイバーシティ経路を時分割した遊休(Idle)区間で既に設定された状態レジスターを前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)に伝送することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項6】
前記マスターは、
前記スレーブグループが2―ダイバーシティで運用される場合、第2のスレーブ(スレーブチップ1)の内部レジスターにアクセスしようとするとき、前記第2のスレーブ(スレーブチップ1)のBインターフェースポート(INT_B)を用いて前記2―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち前記第2のスレーブにアクセスすることを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項7】
前記マスターは、
前記スレーブグループが2―ダイバーシティで運用される場合、前記2―ダイバーシティで運用される各スレーブのBインターフェースポート(INT_B)を用いて前記2―ダイバーシティで運用される各スレーブのインターフェースタイプを初期状態に変更することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項8】
前記マスターは、
前記スレーブグループが2―ダイバーシティで運用される場合、デュアルレシーバー状態で、第1のスレーブ(スレーブチップ0)のAインターフェースポート(INT_A)と前記マスターとのインターフェース処理量に問題が発生したとき、第2のスレーブ(スレーブチップ1)のBインターフェースポート(INT_B)で問題が発生したスレーブのTS(Transport Stream)データの伝送を受け、前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)の第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いてTSデータを受信することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項9】
前記マスターは、
前記スレーブグループが4―ダイバーシティで運用される場合、RF又は基底帯域の設定レジスターのための初期状態を示し、前記初期状態の設定が完了した後、前記各スレーブ間のインターフェースタイプが変更される場合、
前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第1のスレーブ(スレーブチップ0)の第1のインターフェースポート(INT_A)を用いて残りのスレーブにアクセスすることが不可能になるので、ダイバーシティ経路を時分割した遊休区間で既に設定した状態レジスターを前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)に伝送することを特徴とする、
請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項10】
前記マスターは、
前記スレーブグループが4―ダイバーシティで運用される場合、前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうちいずれか一つのスレーブの内部レジスターにアクセスしようとするとき、第4のスレーブ(スレーブチップ3)のBインターフェースポート(INT_B)を用いて前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうちいずれか一つのスレーブにアクセスすることを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項11】
前記マスターは、
前記スレーブグループが4―ダイバーシティで運用される場合、前記4―ダイバーシティで運用される各スレーブのBインターフェースポート(INT_B)を用いて前記4―ダイバーシティで運用される各スレーブのインターフェースタイプを初期状態に変更することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項12】
前記マスターは、
前記スレーブグループが4―ダイバーシティで運用される場合、デュアルレシーバー状態で第1のスレーブ(スレーブチップ0)のAインターフェースポート(INT_A)と前記マスターとのインターフェース処理量に問題が発生したとき、
前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第4のスレーブ(スレーブチップ3)のみをシングルモードで動作させ、第4のスレーブ(スレーブチップ3)のBインターフェースポート(INT_B)でTSデータを受信し、前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)ないし第3のスレーブ(スレーブチップ2)をダイバーシティモードで動作させ、前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)のAインターフェースポート(INT_A)を用いてTSデータを受信することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【請求項13】
前記マスターは、
前記スレーブグループが2―ダイバーシティで運用される場合、前記2―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第1のスレーブ(スレーブチップ0)と第2のスレーブ(スレーブチップ1)との間でのダイバーシティのためのインターフェースポートを、第2のスレーブ(スレーブチップ1)にデータを伝送しない時間区間では第1のスレーブ(スレーブチップ0)のインターフェースポートに反転することによって逆方向にアクセスすることを特徴とする、請求項1に記載のマルチチップシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例は、マルチ受信チップシステムでの入出力(I/O)ピンの数を最少化したり、ピンマップを簡略化するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
以下で記述する内容は、単純に本実施例と関連する背景情報を提供するだけで、従来の技術を構成するものではないことを明らかにする。
【0003】
図1は、従来技術である4―ダイバーシティ(Diversity)用途のマルチチップシステム100を概略的に示したブロック構成図である。従来の4―ダイバーシティ(4つのアンテナを用いたダイバーシティ)用途のマルチチップシステム100は、スレーブグループ110及びマスターチップ(例えば、アプリケーションプロセッサ)120を含む。スレーブグループ110は、スレーブチップ0 112、スレーブチップ1 114、スレーブチップ2 116及びスレーブチップ3 118を含む。スレーブグループ110に含まれる各スレーブ112ないし118間のダイバーシティインターフェースは、クロック、有効値(Vaild)、ビットデータからなるユーザー定義バス(User Defined Bus)で構成される。
【0004】
従来のマルチチップシステム100は、同一の機能を行う二つ以上のスレーブチップ(スレーブチップ0 112ないしスレーブチップ3 118)と、二つ以上のスレーブチップを制御するマスターチップ120とを含む。各スレーブチップ(スレーブチップ0 112ないしスレーブチップ3 118)は、ダイバーシティのために互いに直列に連結される。例えば、各スレーブチップ(スレーブチップ0 112ないしスレーブチップ3 118)は、相互間の区別のために固定チップID(例えば、固定チップアイディー0ないし固定チップアイディー3)の識別用ピンを使用したり、直列に連結された各ピンが既に設定されたパターンデータを送受信し、各スレーブチップ(スレーブチップ0 112ないしスレーブチップ3 118)のIDを内部的に生成する。スレーブチップ0 112は、ダイバーシティ信号を最終的に結合した信号をチャンネル復号化器の出力としてマスターチップ120に伝達し、TS(Transport Stream)データを出力する。
【0005】
このような従来のマルチチップシステム100において、スレーブチップ(スレーブチップ0 112ないしスレーブチップ3 118)を区別するための技術について説明する。マスターチップ120においてスレーブグループ110に含まれた各スレーブを区別するために個別CS(Chip Select)を使用して各スレーブチップを区別したり、スレーブグループ110でチップID識別用ピンを使用する技術が存在する。また、スレーブグループ110でダイバーシティ経路として定められたパターンを送受信した後、チップIDを自動的に生成したり、スレーブグループ110で追加CSを割り当てる方法でインターフェースポートを分離する技術が存在する。また、スレーブグループ110に含まれた各スレーブのポート制御を用いてチップIDを自動的に生成する技術が存在する。
【0006】
しかし、従来の技術では、多様なインターフェースモードをサポートしながらスレーブグループ110に含まれた各スレーブ間にダイバーシティデータを送受信しなければならない機能により、ピンの数が増加し、ピンマップが複雑になるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本実施例は、入出力(I/O)ピンを最少化するための技術及び多様なアプリケーションに対応しやすいシステム構造によってスレーブチップの使用個数によって増加するピンの数を減少させることができ、マスター(Application Processor)チップとのインターフェース及び各スレーブチップ間のインターフェースも簡略化できるマルチチップシステムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施例の一側面によると、ダイバーシティ信号を送受信するスレーブが二つ以上直列に連結され、前記各スレーブごとに複数のインターフェースポートを備えたダイバーシティ用インターフェースで通信するスレーブグループ;及び前記ダイバーシティ用インターフェースを用いて前記スレーブグループ内の前記各スレーブの入出力(I/O)状態を可変するように制御するマスター;を含むことを特徴とするマルチチップシステムを提供する。
【0009】
ダイバーシティ用インターフェースは、Aマスターインターフェース及びAスレーブインタフェースを含むAインターフェースポート(INT_A);及びBマスターインターフェース及びBスレーブインターフェースを含むBインターフェースポート(INT_B);を含み、前記Aインターフェースポートは、前記マスターの制御命令に従って前記Aマスターインターフェース又は前記Aスレーブインターフェースに切り替え、前記Bインターフェースポートは、前記マスターの制御命令に従って前記Bマスターインターフェース又は前記Bスレーブインターフェースに切り替えることができる。
【0010】
Aインターフェースポート(INT_A)及びBインターフェースポート(INT_B)は、SPI(Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter―Integrated Circuit)及びSDIO(Secure Digital I/O)のうち少なくとも一つ以上のインターフェースをサポートすることができる。
【0011】
マルチチップシステムのマスターは、前記ダイバーシティ用インターフェースに含まれたマスターインターフェース及びスレーブインターフェースのうちいずれか一つを選択し、前記マスターインターフェース又は前記スレーブインターフェースに切り替え、前記スレーブの入出力(I/O)ピンの数を最少化することができる。
【0012】
マルチチップシステムのマスターは、前記ダイバーシティ用インターフェースを用いて前記各スレーブの動作モードに従ってマスターインターフェース及びスレーブインターフェースのうち一つで通信し、ダイバーシティ通信のために最大データ伝送速度(Max Data Rate)によってデータビット幅を可変的に選択することができる。
【0013】
マルチチップシステムのマスターは、リセット命令後、前記ダイバーシティ用インターフェースに含まれたAインターフェースポート(INT_A)とBインターフェースポート(INT_B)を設定し、前記Aインターフェースポート(INT_A)をスレーブインターフェースに設定した後、前記Bインターフェースポート(INT_B)をマスターインターフェース又はスレーブインターフェースに設定し、前記Aインターフェースポート(INT_A)を用いて前記Bインターフェースポート(INT_B)のポート状態をスレーブインターフェース又はマスターインターフェースに設定することができる。
【0014】
マルチチップシステムのマスターは、前記スレーブグループが2―ダイバーシティ(2つのアンテナを用いたダイバーシティ)で運用される場合、RF又は基底帯域(Base band)の設定レジスター(Configuration Register)のための初期状態を前記ダイバーシティ用インターフェースで示し、前記初期状態の設定が完了した後、前記2―ダイバーシティで運用されるスレーブ間のインターフェースタイプが変更される場合、前記2―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第1のスレーブ(スレーブチップ0)のAインターフェースポート(INT_A)を用いて第2のスレーブ(スレーブチップ1)にアクセスすることが不可能になるので、ダイバーシティ経路を時分割した遊休(Idle)区間で既に設定された状態レジスターを前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)に伝送することができる。
【0015】
マルチチップシステムのマスターは、前記スレーブグループが2―ダイバーシティで運用される場合、前記第2のスレーブ(スレーブチップ1)の内部レジスターにアクセスしようとするとき、前記第2のスレーブ(スレーブチップ1)のBインターフェースポート(INT_B)を用いて前記2―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち前記第2のスレーブにアクセスすることができる。
【0016】
マルチチップシステムのマスターは、前記スレーブグループが2―ダイバーシティで運用される場合、前記2―ダイバーシティで運用される各スレーブのBインターフェースポート(INT_B)を用いて前記2―ダイバーシティで運用される各スレーブのインターフェースタイプを初期状態に変更することができる。
【0017】
マルチチップシステムのマスターは、前記スレーブグループが2―ダイバーシティで運用される場合、デュアルレシーバー(Dual Receiver)機能を具現するために前記2―ダイバーシティで運用される二つのスレーブをそれぞれシングルモードで動作させることができる。
【0018】
マルチチップシステムのマスターは、前記スレーブグループが2―ダイバーシティで運用される場合、デュアルレシーバー状態で、前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)のAインターフェースポート(INT_A)と前記マスターとのインターフェース処理量(Throughput)に問題が発生したとき、前記第2のスレーブ(スレーブチップ1)のBインターフェースポート(INT_B)で問題が発生したスレーブのTS(Transport Stream)データの伝送を受け、前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)の第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いてTSデータを受信することができる。
【0019】
マルチチップシステムのマスターは、前記スレーブグループが4―ダイバーシティで運用される場合、RF又は基底帯域の設定レジスターのための初期状態を示し、前記初期状態の設定が完了した後、前記スレーブ間のインターフェースタイプが変更されるとき、前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第1のスレーブ(スレーブチップ0)の第1のインターフェースポート(INT_A)を用いて残りのスレーブにアクセスすることが不可能になるので、ダイバーシティ経路を時分割した遊休区間で既に設定した状態レジスターを前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)に伝送することができる。
【0020】
マルチチップシステムのマスターは、前記スレーブグループが4―ダイバーシティで運用される場合、前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうちいずれか一つのスレーブの内部レジスターにアクセスしようとするとき、前記第4のスレーブ(スレーブチップ3)のBインターフェースポート(INT_B)を用いて前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうちいずれか一つのスレーブにアクセスすることができる。
【0021】
マルチチップシステムのマスターは、前記スレーブグループが4―ダイバーシティで運用される場合、前記4―ダイバーシティで運用される各スレーブのBインターフェースポート(INT_B)を用いてそれぞれの前記4―ダイバーシティで運用される各スレーブのインターフェースタイプを初期状態に変更することができる。
【0022】
マルチチップシステムのマスターは、前記スレーブグループが4―ダイバーシティで運用される場合、デュアルレシーバー機能を具現するために前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち三つのスレーブをダイバーシティモードで動作させ、残り一つのスレーブをシングルモードで動作させることができる。
【0023】
マルチチップシステムのマスターは、前記スレーブグループが4―ダイバーシティで運用される場合、デュアルレシーバー状態で第1のスレーブ(スレーブチップ0)のAインターフェースポート(INT_A)と前記マスターとのインターフェース処理量に問題が発生したとき、前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第4のスレーブ(スレーブチップ3)のみをシングルモードで動作させ、第4のスレーブ(スレーブチップ3)のBインターフェースポート(INT_B)でTSデータを受信し、前記4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)ないし第3のスレーブ(スレーブチップ2)をダイバーシティモードで動作させ、前記第1のスレーブ(スレーブチップ0)のAインターフェースポート(INT_A)を用いてTSデータを受信することができる。
【0024】
マルチチップシステムの前記マスターは、前記スレーブグループが2―ダイバーシティで運用される場合、前記2―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第1のスレーブ(スレーブチップ0)と第2のスレーブ(スレーブチップ1)との間でのダイバーシティのためのインターフェースポートを、第2のスレーブ(スレーブチップ1)にデータを伝送しない時間区間では第1のスレーブ(スレーブチップ0)のインターフェースポートに反転することによって逆方向にアクセスすることができる。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本実施例によると、入出力(I/O)ピンを最少化するための技術及び多様なアプリケーションに対応しやすいシステム構造により、スレーブチップの使用個数によって増加するピンの数を減少させることができ、マスターチップとのインターフェース及び各スレーブチップ間のインターフェースも簡略化することができる。
【0026】
また、本実施例によると、各スレーブチップ間のダイバーシティ用インターフェースを、多様なデータビットをサポートするSPI(Serial Peripheral Interface)バスなどで具現することによって、入出力(I/O)ピンの数を最少化し、マスターチップとのインターフェース及び各スレーブチップ間のインターフェースを単純化させることができる。また、ダイバーシティ環境でマスターがスレーブを区別するためのチップアイディーがなくても全てのスレーブチップにアクセスすることができる。また、マルチ受信チップシステムのダイバーシティモードでもデュアルレシーバー機能をサポートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】従来技術の4―ダイバーシティ用途のマルチチップシステムを概略的に示したブロック構成図である。
図2a】スタンダード入出力(I/O)SPIバスによる4―ワイヤSPIバス構成を示した図である。
図2b】スタンダード入出力(I/O)SPIバスによる4―ワイヤSPIバス構成を示した図である。
図3】シングル入出力(I/O)SPIバスによる3―ワイヤSPIバス構成を示した図である。
図4】ダブル入出力(I/O)SPIバスによる4―ワイヤSPIバス構成を示した図である。
図5】クアッド入出力(I/O)SPIバスによる6―ワイヤSPIバス構成を示した図である。
図6a】本実施例に係る複数のインターフェースポートを有するマルチチップシステムを概略的に示したブロック構成図である。
図6b】本実施例に係る複数のインターフェースポートを有するマルチチップシステムを概略的に示したブロック構成図である。
図7a】本実施例に係る2―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
図7b】本実施例に係る2―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
図7c】本実施例に係る2―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
図7d】本実施例に係る2―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
図7e】本実施例に係る2―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
図8a】本実施例に係る4―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
図8b】本実施例に係る4―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
図8c】本実施例に係る4―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
図8d】本実施例に係る4―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
図8e】本実施例に係る4―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
図9】本実施例に係る2―ダイバーシティ運用時のインターフェースポート反転を示した図である。
図10】本実施例に係るSPIとTSIFをサポートする2―ダイバーシティ及び4―ダイバーシティピンマップを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
図2a及び図2bは、スタンダード入出力(I/O)SPIバスによる4―ワイヤSPIバス構成を示した図である。
【0030】
図2a及び図2bは、4―ワイヤSPI(Serial Peripheral Interface)バス構成を示した例示図である。図2aは、各スレーブ212ないし218が固有のSPI_CS(Chip Select)を有する構成を示した例示図である。図2bは、チップIDで各スレーブ212ないし218を区別できる場合、SPI_CSを各スレーブ212ないし218が共有する構成である。
【0031】
図2a及び図2bに示したスレーブグループ210は、SPI_CLK(SPI CLOCK)、SPI_MOSI(Master Out Slave In)、SPI_MISO(Master In Slave Out)、SPI_CSの信号を用いる。SPI_CLKは、マスターチップ220が出力する同期用クロックをいう。SPI_CLKを基準にしてマスターチップ220とスレーブグループ210との間のデータ交換が進行される。SPI_MOSIは、マスターチップ220の出力であって、スレーブグループ210に情報を送るためのラインである。その一方、SPI_MISOは、スレーブグループ210の出力であって、マスターチップ220がスレーブグループ210の情報を受け取るためのラインである。SPI_CSは、マスターチップ220の出力であって、スレーブグループ210のうちいずれか一つのスレーブを選択するための信号である。
【0032】
図2a及び図2bに示したように、マスターチップ220とスレーブグループ210においては、SPI_MOSI同士が互いに連結され、SPI_MISO同士が互いに連結される。SPI_CSは、マスターチップ220がスレーブグループ210のうちいずれか一つのスレーブを選択するためのマスターチップ220の出力であって、スレーブグループ210のSPI_CSに連結される。スレーブグループ210は、SPI_CSの入力が‘0'である間のみに活性化させることができる。
【0033】
以下、SPI通信過程について説明する。通信を進行するために、マスターチップ220は、まず、SPI_CSに‘0'を出力し、該当のスレーブを活性化させる。次に、マスターチップ220は、SPI_CLKに同期のためのクロックを出力するが、該当のクロックに合わせてSPI_MOSIにデータを一ビットずつ送り出す。これと同時に、マスターチップ220は、自分が出力するクロックに合わせてSPI_MISOを一ビットずつ読み込む。すなわち、マスターチップ220は、自分の出力であるSPI_CLKに合わせてSPI_MOSIにデータを送り出すと同時に、SPI_MISOではデータを受信する。このとき、SPIバスは、常に双方向通信を進行する。SPI_CLKに合わせてSPI_MPSIにデータを出力する間、SPI_MISOではデータが受信される。同様に、スレーブグループ210のデータを読み込むためにSPI_CLKに合わせてSPI_MISOで情報の入力を受ける間、SPI_MOSIにはデータが出力される。
【0034】
図3は、SPI_MOSIとSPI_MISOラインを共有することによってハーフ―デュプレックストランザクション(Half―Duplex Transaction)である3―ワイヤSPIバス構成の例示図で、このとき、データビットは1個である。図4は、ハーフ―デュプレックストランザクションである4―ワイヤSPIバス構成の例示図で、このとき、データビットは2個である。図5は、ハーフ―デュプレックストランザクションである6―ワイヤSPIバス構成の例示図で、このとき、データビットは4個である。
【0035】
図6a及び図6bは、本実施例に係る複数のインターフェースポートを有するマルチチップシステムを概略的に示したブロック構成図である。
【0036】
本実施例に係る複数のインターフェースポートを有するマルチチップシステム600は、スレーブグループ610及びマスターチップ620を含む。スレーブグループ610は、スレーブチップ0 612、スレーブチップ1 614、スレーブチップ2 616及びスレーブチップ3 618を含む。本実施例に係るマルチチップシステム600に含まれた構成要素は、必ずしもこれに限定されるものではない。図6a及び図6bでは、本実施例に係るマルチチップシステム600が4―ダイバーシティ環境であると仮定して説明する。
【0037】
以下、説明の便宜上、スレーブチップ0 612を‘第1のスレーブ'と称し、スレーブチップ1 614を‘第2のスレーブ'と称し、スレーブチップ2 616を‘第3のスレーブ'と称し、スレーブチップ3 618を‘第4のスレーブ'と称し、マスターチップ620を‘マスター'と称して説明する。
【0038】
スレーブグループ610とマスター620は、それぞれ備えられたチャンネル別受信アンテナを用いて送信機(送信装置)からアナログデータ(ビットストリーム)を受信するRF処理部と、ビットストリームに高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を行った処理データを生成するOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号処理部と、処理データに対するチャンネル推定及びチャンネル補償を行った補償データを生成するチャンネル補償部と、補償データのデータ列の順序を一定単位(例えば、ブロックの列と行など)で再配列させたデインターリービングデータを生成するデインターリーバー(Deinterleaver)と、互いに異なるダイバーシティ処理部と通信を行うダイバーシティ処理部と、デインターリービングデータを復調した結果である復調データを出力するデマッパーと、復調データのデータ列を復号化した復号化データを生成するチャンネル復号化部とを含むことができる。また、マルチチップシステム600は、ISDB―T(Integrated Services Digital Broadcasting―Terrestrial)モバイル放送用受信装置に具現できるが、必ずしもこれに限定されることはない。
【0039】
本実施例に係るスレーブグループ610は、ダイバーシティ信号を送受信するスレーブ612ないし618が二つ以上直列に連結され、それぞれのスレーブ612ないし618ごとに複数のインターフェースポートを備えたダイバーシティ用インターフェースで通信する。
【0040】
本実施例に係るマスター620は、ダイバーシティ用インターフェースを用いてスレーブグループ610内の各スレーブ612ないし618の入出力(I/O)状態を可変するように制御する。
【0041】
以下では、ダイバーシティ用インターフェースについて説明する。ダイバーシティ用インターフェースは、Aマスターインターフェース及びAスレーブインタフェースを含むAインターフェースポート(INT_A)を含む。また、ダイバーシティ用インターフェースは、Bマスターインターフェース及びBスレーブインターフェースを含むBインターフェースポート(INT_B)を含む。Aインターフェースポートは、マスター620の制御命令に従ってAマスターインターフェース又はAスレーブインターフェースに切り替える。Bインターフェースポートは、マスター620の制御命令に従ってBマスターインターフェース又はBスレーブインターフェースに切り替える。
【0042】
Aインターフェースポート(INT_A)及びBインターフェースポート(INT_B)は、SPI(Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter―Integrated Circuit)及びSDIO(Secure Digital I/O)のうち少なくとも一つ以上のインターフェースをサポートする。例えば、Aインターフェースポート(INT_A)は、SPIをサポートするAマスターインターフェース及びAスレーブインターフェースを含むことができ、I2CをサポートするAマスターインターフェース及びAスレーブインターフェースを含むことができ、SDIOをサポートするAマスターインターフェース及びAスレーブインターフェースを含むことができる。また、Bインターフェースポート(INT_B)は、SPIをサポートするBマスターインターフェース及びBスレーブインターフェースを含むことができ、I2CをサポートするBマスターインターフェース及びBスレーブインターフェースを含むことができ、SDIOをサポートするBマスターインターフェース及びBスレーブインターフェースを含むことができる。勿論、Aインターフェースポート(INT_A)及びBインターフェースポート(INT_B)がサポートするインターフェースは、SPI、I2C及びSDIOのうち少なくとも一つに限定されるものではなく、本実施例の属する技術分野の特性から逸脱しない範囲で多様に修正及び変形して適用可能であろう。
【0043】
以下では、図6a及び図6bを基準にしてスレーブグループ610に含まれたインターフェースポートについて説明する。ここで、マルチチップシステム600が4―ダイバーシティ環境で運用されると仮定して説明する。
【0044】
第1のスレーブ612は、第1のAインターフェースポート(INT_A)及び第1のBインターフェースポート(INT_B)を含む。第1のAインターフェースポート(INT_A)は、‘第1のAマスターインターフェース'及び‘第1のAスレーブインタフェース'を含む。第1のBインターフェースポート(INT_B)は、‘第1のBマスターインターフェース'及び‘第1のBスレーブインタフェース'を含む。
【0045】
第2のスレーブ614は、第2のAインターフェースポート(INT_A)及び第2のBインターフェースポート(INT_B)を含む。第2のAインターフェースポート(INT_A)は、‘第2のAマスターインターフェース'及び‘第2のAスレーブインタフェース'を含む。第2のBインターフェースポート(INT_B)は、‘第2のBマスターインターフェース'及び‘第2のBスレーブインタフェース'を含む。
【0046】
第3のスレーブ616は、第3のAインターフェースポート(INT_A)及び第3のBインターフェースポート(INT_B)を含む。第3のAインターフェースポート(INT_A)は、‘第3のAマスターインターフェース'及び‘第3のAスレーブインタフェース'を含む。第3のBインターフェースポート(INT_B)は、‘第3のBマスターインターフェース'及び‘第3のBスレーブインタフェース'を含む。
【0047】
第4のスレーブ618は、第4のAインターフェースポート(INT_A)及び第4のBインターフェースポート(INT_B)を含む。第4のAインターフェースポート(INT_A)は、‘第4のAマスターインターフェース'及び‘第4のAスレーブインタフェース'を含む。第4のBインターフェースポート(INT_B)は、‘第4のBマスターインターフェース'及び‘第4のBスレーブインタフェース'を含む。
【0048】
マスター620は、ダイバーシティ用インターフェースに含まれたマスターインターフェース(Aマスターインターフェース及びBマスターインターフェース)及びスレーブインターフェース(Aスレーブインターフェース及びBスレーブインタフェース)のうちいずれか一つを選択する。マスター620は、ダイバーシティ用インターフェース内でマスターインターフェース(Aマスターインターフェース及びBマスターインターフェース)又はスレーブインターフェース(Aスレーブインターフェース及びBスレーブインタフェース)に切り替える。マスター620は、ダイバーシティ用インターフェースを用いてスレーブグループ610と通信するので、結果的にスレーブグループ610の入出力(I/O)ピンの数を最小化する。
【0049】
図6aは、スレーブグループ610のインターフェースのためにSPI及びI2C(Inter―Integrated Circuit)などの周辺機器(Peripheral)が2個ずつあるマルチチップシステムである。スレーブグループ610内の各スレーブ612ないし618間のSPI周辺機器は、動作モードに応じてSPIマスターインターフェース又はSPIスレーブインターフェースで動作し、ダイバーシティ機能を具現するための最大データ伝送速度(Max Data Rate)によってデータビット幅を可変的に選択できるSPIバス構造を有する。
【0050】
すなわち、図6aに示したように、マスター620は、ダイバーシティ用インターフェースを用いてそれぞれのスレーブ612ないし618の動作モードに応じてAインターフェースポートをAマスターインターフェース及びAスレーブインターフェースのうち一つで通信させ、BインターフェースポートをBマスターインターフェース及びBスレーブインターフェースのうち一つで通信させる。マスター620は、ダイバーシティ通信のために最大データ伝送速度によってデータビット幅を可変的に選択する。
【0051】
図6bは、ハードウェアリセット後の各スレーブチップのAインターフェースポート(INT_A)の状態とBインターフェースポート(INT_B)の状態を示す。Aインターフェースポート(INT_A)の状態は、スレーブインターフェース(SPI又はI2C)に設定することができ、Bインターフェースポート(INT_B)は、マスターインターフェース又はスレーブインターフェースに設定することができ、Aインターフェースポート(INT_A)を用いてBインターフェースポート(INT_B)状態をスレーブインターフェース又はマスターインターフェースに設定することができる。
【0052】
すなわち、図6bに示したように、マスター620は、リセット命令後、ダイバーシティ用インターフェースに含まれたAインターフェースポート(INT_A)とBインターフェースポート(INT_B)を設定する。マスター620は、Aインターフェースポート(INT_A)をAスレーブインターフェースに設定した後、Bインターフェースポート(INT_B)をBマスターインターフェース又はBスレーブインターフェースに設定する。マスター620は、Aインターフェースポート(INT_A)を用いてBインターフェースポート(INT_B)のポート状態をBスレーブインターフェース又はBマスターインターフェースに設定する。
【0053】
図7aないし図7eは、本実施例に係る2―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
【0054】
図7aは、RF及びベースバンドの設定レジスターのための初期状態を示す。初期状態の設定が完了した後、各スレーブチップ612ないし614間のSPIインターフェースタイプ(マスターインターフェース又はスレーブインターフェース)を変更することによって図7bのような状態になる。すなわち、図7aに示したように、マスター620は、スレーブグループ610が2―ダイバーシティで運用される場合、RF又は基底帯域の設定レジスターのための初期状態をダイバーシティ用インターフェースで示す。
【0055】
図7bは、ダイバーシティ結合が行われる2―ダイバーシティ動作状態を示す。2―ダイバーシティ動作状態では、マスター620が第1のスレーブ612の第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いて第2のスレーブ614にアクセスできなくなるので、ダイバーシティ経路を時分割した遊休(Idle)区間で既に設定された各状態レジスター(インタラプトを含む)を第1のスレーブ612に伝送することができる。ただし、第2のスレーブ614でのBER(Bit Error Rate)アップデートは、マスター620によるマニュアルモードではサポート不可であり、オートマチックモードのみで提供可能である。すなわち、図7bに示したように、マスター620は、初期状態の設定が完了した後、2―ダイバーシティで運用される各スレーブ間のインターフェースタイプが変更される場合、2―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第1のスレーブ612の第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いて第1のスレーブ612にアクセスすることが不可能になるので、ダイバーシティ経路を時分割した遊休区間で既に設定された状態レジスターを第1のスレーブ612に伝送する。
【0056】
図7cは、2―ダイバーシティ動作状況で第2のスレーブ(場合に応じては第1のスレーブ612まで)の内部レジスターにアクセスしようとする場合のアクセス方法を示したものである。第2のスレーブ614の第2のBインターフェースポート(INT_B)を用いて各スレーブ612ないし614にアクセスすることができる。また、第2のスレーブ614の第2のBインターフェースポート(INT_B)を用いて各スレーブ612ないし614にアクセスし、各スレーブ612ないし614間のSPIインターフェースタイプを初期状態に変更することができる。すなわち、図7cに示したように、マスター620は、スレーブグループ610が2―ダイバーシティで運用される場合、第2のスレーブ614の内部レジスターにアクセスしようとするとき、第2のスレーブ614の第2のBインターフェースポート(INT_B)を用いて2―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第2のスレーブ614にアクセスする。マスター620は、スレーブグループ610が2―ダイバーシティで運用される場合、2―ダイバーシティで運用される各スレーブ(第1のスレーブ612及び第2のスレーブ614)のBインターフェースポート(INT_B)を用いてそれぞれの2―ダイバーシティで運用される各スレーブのインターフェースタイプを初期状態に変更する。
【0057】
図7dは、2―ダイバーシティ運用状態で、デュアルレシーバー機能を具現する方法に関する。すなわち、二つのスレーブ612ないし614がそれぞれシングルモードで動作する。例えば、マスター620がデュアルレシーバーの各TS(Transport Stream)データを第1のスレーブ612のみで受け取る場合は、第2のスレーブ614と第1のスレーブ612との間での伝送データがTSデータになるように設定すると、第2のスレーブ614が伝送した各TSデータは、内部バスを用いて第1のスレーブ612のTSバッファーに保存される。すなわち、図7dに示したように、マスター620は、スレーブグループ610が2―ダイバーシティで運用される場合、デュアルレシーバー機能を具現するために2―ダイバーシティで運用される二つのスレーブ(第1のスレーブ612及び第2のスレーブ614)をそれぞれシングルモードで動作させる。
【0058】
また、図7dにおいて、マスター620は、第2のスレーブ614の第2のAインターフェースポート(INT_A)から第1のスレーブ612の第1のBインターフェースポート(INT_B)方向にシングルモードで動作した第2のスレーブ614のTSデータを第1のスレーブ612に伝送する。その後、マスター620は、各スレーブ(第1のスレーブ612及び第2のスレーブ614)のTSデータを受信する。
【0059】
図7eは、2―ダイバーシティ運用のデュアルレシーバー機能具現状態で、マスター620とのインターフェース処理量に問題がある場合などでは、マスター620が第2のスレーブ614の第2のBインターフェースポート(INT_B)で該当のチップのTSデータの伝送を受け、第1のスレーブ612の第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いてTSデータを受信する。すなわち、図7eに示したように、マスター620は、スレーブグループ610が2―ダイバーシティで運用される場合、デュアルレシーバー状態で、第1のスレーブ612の第1のAインターフェースポート(INT_A)とマスター620とのインターフェース処理量に問題が発生したとき、第2のスレーブ614の第2のBインターフェースポート(INT_B)で問題が発生したスレーブチップのTSデータの伝送を受け、第1のスレーブ612のTSデータは第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いて受信する。
【0060】
図8aないし図8eは、本実施例に係る4―ダイバーシティ運用時のインターフェースポートを示した図である。
【0061】
図8aは、RF及び基底帯域の設定レジスターのための初期状態を示す。初期状態の設定が完了した後、各スレーブチップ612ないし618間のSPIインターフェースタイプ(マスターインターフェース又はスレーブインターフェース)を変更することによって図8bの状態になる。すなわち、図8aに示したように、マスター620は、スレーブグループ610が4―ダイバーシティで運用される場合、RF又は基底帯域の設定レジスターのための初期状態を示す。
【0062】
図8bは、ダイバーシティ結合が行われる4―ダイバーシティ動作状態を示す。4―ダイバーシティ動作状態では、マスター620が第1のスレーブ612の第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いて残りのスレーブ614ないし618にアクセスできなくなるので、ダイバーシティ経路を時分割した遊休区間で既に設定された状態レジスター(インタラプトを含む)を第1のスレーブ612に伝送することができる。ただし、第2のスレーブ614、第3のスレーブ616及び第4のスレーブ618のBERアップデートは、マスター620によるマニュアルモードではサポート不可であり、オートマチックモードのみで提供可能である。すなわち、図8bに示したように、初期状態の設定が完了した後、各スレーブ間のインターフェースタイプが変更される場合、マスター620は、4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第1のスレーブ612の第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いて残りのスレーブチップにアクセスすることがが不可能になるので、ダイバーシティ経路を時分割した遊休区間で既に設定した状態レジスターを第1のスレーブ612に伝送する。
【0063】
図8cは、4―ダイバーシティ動作状況で第4のスレーブ618、第3のスレーブ616又は第2のスレーブ614(場合に応じては、第1のスレーブ612まで)の内部レジスターにアクセスしようとする場合のアクセス方法に関する。第4のスレーブ618の第4のBインターフェースポート(INT_B)を用いて各スレーブ612ないし616にアクセスすることができる。また、第4のスレーブ618の第4のBインターフェースポート(INT_B)を用いて各スレーブ612ないし618間のSPIインターフェースタイプを初期状態に変更することができる。図8cに示したように、マスター620は、スレーブグループ610が4―ダイバーシティで運用される場合、4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうちいずれか一つのスレーブの内部レジスターにアクセスしようとするとき、第4のスレーブ618の第4のBインターフェースポート(INT_B)を用いて4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうちいずれか一つのスレーブにアクセスする。マスター620は、スレーブグループ610が4―ダイバーシティで運用される場合、4―ダイバーシティで運用される各スレーブの第1ないし第4のBインターフェースポート(INT_B)を用いてそれぞれの4―ダイバーシティで運用される各スレーブのインターフェースタイプを初期状態に変更する。
【0064】
図8dは、4―ダイバーシティ運用状態で、デュアルレシーバー機能を具現する方法に関する。すなわち、三つのスレーブはダイバーシティモードで動作し、残りの一つのスレーブはシングルモードで動作する。例えば、マスター620がデュアルレシーバーの各TSデータを第1のスレーブ612のみで受信する場合は、第2のスレーブ614と第1のスレーブ612との間での伝送データがTSデータになるように設定すればよく、第2のスレーブ614が伝送した各TSデータは、内部バスを用いて第1のスレーブ612のTSバッファーに保存する。すなわち、図8dに示したように、マスター620は、スレーブグループ610が4―ダイバーシティで運用される場合、デュアルレシーバー機能を具現するために4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち三つのスレーブをダイバーシティモードで動作させ、残りの一つのスレーブをシングルモードで動作させる。
【0065】
図8eは、4―ダイバーシティ運用のデュアルレシーバー機能具現状態で、マスター620とのインターフェース処理量に問題がある場合、マスター620が第4のスレーブ618のみをシングルモードのみで動作させ、問題が発生したスレーブのBインターフェースポート(INT_B)でTSデータを受信する。マスター620は、第1のスレーブ612、第2のスレーブ614及び第3のスレーブ616をダイバーシティモードで動作させ、第1のスレーブ612の第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いてTSデータの伝送を受ける。すなわち、図8eに示したように、マスター620は、スレーブグループ610が4―ダイバーシティで運用される場合、デュアルレシーバー状態で、第1のスレーブ612の第1のAインターフェースポート(INT_A)とマスター620とのインターフェース処理量に問題が発生したとき、4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第4のスレーブ618のみをシングルモードで動作させる。マスター620は、第4のスレーブ618の第4のBインターフェースポート(INT_B)でTSデータを受信する。マスター620は、4―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第1のスレーブ612ないし第3のスレーブ616はダイバーシティモードで動作させ、第1のスレーブ612の第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いてTSデータを受信する。
【0066】
図8eにおいて、第1のスレーブ612はシングルモードで動作し、第2のスレーブ614ないし第4のスレーブ618はダイバーシティモードで動作する。マスター620は、第2のスレーブ614の第2のAインターフェースポート(INT_A)から第1のスレーブ612の第1のBインターフェースポート(INT_B)方向にダイバーシティモードで動作した第2のスレーブ614のTSデータを第1のスレーブ612に伝送する。その後、マスター620は、各スレーブ(第1のスレーブ612ないし第2のスレーブ614)のTSデータを受信する。
【0067】
図9は、本実施例に係る2―ダイバーシティ運用時のインターフェースポート反転を示した図である。
【0068】
図9は、2―ダイバーシティ動作状況で第1のスレーブ612と第2のスレーブ614との間でのダイバーシティのためのインターフェースポート状態を、第2のスレーブ614にデータを伝送しない時間区間では第1のスレーブ612のインターフェースポートに反転することによって逆方向アクセスが可能になることを示す例示図である。例えば、第2のスレーブ614から第1のスレーブ612に伝送するダイバーシティデータは、定められたタイミングパターンからなるので、該当の第1のスレーブ612及び第2のスレーブ614は、インターフェースバスの状態の遊休区間を知ることができ、インターフェースポートの制御が可能になる。
【0069】
第1のスレーブ612と第2のスレーブ614との間のインターフェースの遊休時間のみでマスター620が第1のスレーブ612の第1のAインターフェースポート(INT_A)を用いて第2のスレーブ(614)にアクセスすることが可能であるので、マスター620の各命令を保存し、遊休時間区間で保存された各命令を行う機能が必要である。すなわち、図9に示したように、マスター620は、スレーブグループ610が2―ダイバーシティで運用される場合、2―ダイバーシティで運用されるスレーブのうち第1のスレーブ612と第2のスレーブ614との間でのダイバーシティのためのインターフェースポートを、第2のスレーブ614にデータを伝送しない時間区間では第1のスレーブ612のインターフェースポートに反転することによって逆方向にアクセスする。
【0070】
図10は、本実施例に係るSPIとTSIFをサポートする2―ダイバーシティ及び4―ダイバーシティピンマップを示した図である。
【0071】
図10は、SPIとTSIF(Transport Stream Interface)をサポートする2―ダイバーシティ又は4―ダイバーシティのピンマップであって、各スレーブチップ間のデータビットが4ビットであるクアッド入出力(Quad I/O)SPIバスである場合の例示である。また、図10に示したように、第1のスレーブ612ないし第4のスレーブ618のインターフェースが、インターフェースモード及びスレーブチップ位置とは関係なく同一に入出力(I/O)ピンにマッピングされることが分かる。
【0072】
以上の説明は、本実施例の技術思想を例示的に説明したものに過ぎなく、本実施例の属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本実施例は、本実施例の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであって、このような実施例によって本実施例の技術思想の範囲が限定されることはない。本実施例の保護範囲は、下記の特許請求の範囲によって解釈しなければならなく、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本実施例の権利範囲に含まれるものと解釈すべきであろう。
【符号の説明】
【0073】
600:マルチチップシステム、610:スレーブグループ、612:スレーブチップ0、614:スレーブチップ1、616:スレーブチップ2、618:スレーブチップ3、620:マスターチップ
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7a
図7b
図7c
図7d
図7e
図8a
図8b
図8c
図8d
図8e
図9
図10