(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5727684
(24)【登録日】2015年4月10日
    
      
        (45)【発行日】2015年6月3日
      
    (54)【発明の名称】閲覧装置、表示制御方法、記録媒体、ならびに、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F   3/048       20130101AFI20150514BHJP        
   G06Q  30/06        20120101ALI20150514BHJP        
   G06Q  30/02        20120101ALI20150514BHJP        
【FI】
   G06F3/048 656A
   G06F3/048 655A
   G06Q30/06 126E
   G06Q30/06 180
   G06Q30/02 150
【請求項の数】31
【全頁数】29
      (21)【出願番号】特願2014-552236(P2014-552236)
(86)(22)【出願日】2014年4月15日
    
      (86)【国際出願番号】JP2014060693
    【審査請求日】2014年10月24日
【早期審査対象出願】
      
        
          (73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
          (74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井  裕一郎
          (74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川  泰司
          (74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田  圭
          (74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷  邦臣
        
      
      
        (72)【発明者】
          【氏名】鹿島  礼入
              
            
        
      
    
      【審査官】
        菅原  浩二
      
    (56)【参考文献】
      
        【文献】
          特開2014−093053(JP,A)      
        
      
    (58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F      3/048      
G06Q    30/02        
G06Q    30/06        
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部、
  前記画面に表示された前記コンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記コンテンツの上に重ねて表示されるポップアップに対する操作を受け付ける受付部、
  前記コンテンツ内の前記優先項目もしくは前記ポップアップ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行部、
  を備え、
  前記受付部は、前記画面内における位置の指定をユーザから受け付け、
  前記表示制御部は、前記優先項目が前記ポップアップによって隠され、且つ、前記受け付けられた前記画面内における位置が、前記ポップアップが表示されている領域の中にあると判別すると、前記ポップアップ内に前記代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ことを特徴とする閲覧装置。
【請求項2】
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部、
  前記画面に表示された前記コンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記コンテンツの上に重ねて表示されるポップアップに対する操作を受け付ける受付部、
  前記コンテンツ内の前記優先項目もしくは前記ポップアップ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行部、
  を備え、
  前記コンテンツには、対象を第1の態様で表す第1画像が含まれ、前記ポップアップには、前記対象を第2の態様で表す第2画像が含まれ、
  前記表示制御部は、前記第1画像に対する前記操作が受け付けられると、前記ポップアップを表示し、前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップに前記代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記優先項目に対応付けられる処理は、前記対象の購入の申し込みを開始する処理である、
  ことを特徴とする閲覧装置。
【請求項3】
  請求項1又は2に記載の閲覧装置であって、
  前記表示制御部は、前記代替項目を、前記ポップアップ内の予め定められた位置に配置する、
  ことを特徴とする閲覧装置。
【請求項4】
  請求項1から3のいずれか1項に記載の閲覧装置であって、
  前記優先項目は複数であり、
  前記表示制御部は、前記複数の優先項目のすべてが前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に、複数の前記優先項目のそれぞれに対応する複数の前記代替項目を配置する、
  ことを特徴とする閲覧装置。
【請求項5】
  複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  を備え、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記複数の優先項目のうち少なくともいずれか一つが前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に、複数の前記優先項目のそれぞれに対応する複数の代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ことを特徴とする閲覧装置。
【請求項6】
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  を備え、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記ポップアップを構成する各画素に対応付けられる画素値に基づいて、前記ポップアップのうち背景色を表す画素値が対応付けられている所定個数以上の隣接した画素からなる領域を判別し、前記判別した領域内に前記代替項目を配置する、
  ことを特徴とする閲覧装置。
【請求項7】
  請求項6に記載の閲覧装置であって、
  前記表示制御部は、前記ポップアップのうち背景色を表す画素値が対応付けられている所定個数以上の隣接した画素からなる領域が無い場合には、前記ポップアップを拡張し、前記拡張した領域内に前記代替項目を配置する、
  ことを特徴とする閲覧装置。
【請求項8】
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  を備え、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記代替項目を含まない前記ポップアップを表示した後に、前記コンテンツの表示がスクロールされることによって前記優先項目が隠されると、前記ポップアップ内に前記代替項目を追加する、
  ことを特徴とする閲覧装置。
【請求項9】
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  を備え、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記代替項目を含む前記ポップアップを表示した後に、前記コンテンツの表示がスクロールされることによって前記優先項目が隠されなくなると、前記ポップアップ内から前記代替項目を消去する、
  ことを特徴とする閲覧装置。
【請求項10】
  一つ又は複数の優先項目を含む第1のコンテンツを画面に表示する表示制御部、
  前記画面に表示された前記第1のコンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記第1のコンテンツの上に重ねて表示され前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツに対する操作を受け付ける受付部、
  前記第1のコンテンツ内の前記優先項目もしくは前記第2のコンテンツ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行部、
  を備え、
  前記受付部は、前記画面内における位置の指定をユーザから受け付け、
  前記表示制御部は、前記優先項目が前記第2のコンテンツによって隠され、且つ、前記受け付けられた前記画面内における位置が、前記第2のコンテンツが表示されている領域の中にあると判別すると、前記第2のコンテンツ内に前記代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ことを特徴とする閲覧装置。
【請求項11】
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御ステップ、
  前記画面に表示された前記コンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記コンテンツの上に重ねて表示されるポップアップに対する操作を受け付ける受付ステップ、
  前記コンテンツ内の前記優先項目もしくは前記ポップアップ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行ステップ、
  を備え、
  前記受付ステップでは、前記画面内における位置の指定をユーザから受け付け、
  前記表示制御ステップでは、前記優先項目が前記ポップアップによって隠され、且つ、前記受け付けられた前記画面内における位置が、前記ポップアップが表示されている領域の中にあると判別すると、前記ポップアップ内に前記代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項12】
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御ステップ、
  前記画面に表示された前記コンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記コンテンツの上に重ねて表示されるポップアップに対する操作を受け付ける受付ステップ、
  前記コンテンツ内の前記優先項目もしくは前記ポップアップ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行ステップ、
  を備え、
  前記コンテンツには、対象を第1の態様で表す第1画像が含まれ、前記ポップアップには、前記対象を第2の態様で表す第2画像が含まれ、
  前記表示制御ステップでは、前記第1画像に対する前記操作が受け付けられると、前記ポップアップを表示し、前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップに前記代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記優先項目に対応付けられる処理は、前記対象の購入の申し込みを開始する処理である、
  ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項13】
  複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御ステップ
  を備え、
  前記表示制御ステップでは、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記複数の優先項目のうち少なくともいずれか一つが前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に、複数の前記優先項目のそれぞれに対応する複数の代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項14】
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御ステップ
  を備え、
  前記表示制御ステップでは、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記ポップアップを構成する各画素に対応付けられる画素値に基づいて、前記ポップアップのうち背景色を表す画素値が対応付けられている所定個数以上の隣接した画素からなる領域を判別し、前記判別した領域内に前記代替項目を配置する、
  ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項15】
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御ステップ
  を備え、
  前記表示制御ステップでは、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記代替項目を含まない前記ポップアップを表示した後に、前記コンテンツの表示がスクロールされることによって前記優先項目が隠されると、前記ポップアップ内に前記代替項目を追加する、
  ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項16】
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御ステップ
  を備え、
  前記表示制御ステップでは、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記代替項目を含む前記ポップアップを表示した後に、前記コンテンツの表示がスクロールされることによって前記優先項目が隠されなくなると、前記ポップアップ内から前記代替項目を消去する、
  ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項17】
  一つ又は複数の優先項目を含む第1のコンテンツを画面に表示する表示制御ステップ、
  前記画面に表示された前記第1のコンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記第1のコンテンツの上に重ねて表示され前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツに対する操作を受け付ける受付ステップ、
  前記第1のコンテンツ内の前記優先項目もしくは前記第2のコンテンツ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行ステップ、
  を備え、
  前記受付ステップでは、前記画面内における位置の指定をユーザから受け付け、
  前記表示制御ステップでは、前記優先項目が前記第2のコンテンツによって隠され、且つ、前記受け付けられた前記画面内における位置が、前記第2のコンテンツが表示されている領域の中にあると判別すると、前記第2のコンテンツ内に前記代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項18】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部、
  前記画面に表示された前記コンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記コンテンツの上に重ねて表示されるポップアップに対する操作を受け付ける受付部、
  前記コンテンツ内の前記優先項目もしくは前記ポップアップ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行部、
  として機能させ、
  前記受付部は、前記画面内における位置の指定をユーザから受け付け、
  前記表示制御部は、前記優先項目が前記ポップアップによって隠され、且つ、前記受け付けられた前記画面内における位置が、前記ポップアップが表示されている領域の中にあると判別すると、前記ポップアップ内に前記代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ように機能させるプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項19】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部、
  前記画面に表示された前記コンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記コンテンツの上に重ねて表示されるポップアップに対する操作を受け付ける受付部、
  前記コンテンツ内の前記優先項目もしくは前記ポップアップ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行部、
  として機能させ、
  前記コンテンツには、対象を第1の態様で表す第1画像が含まれ、前記ポップアップには、前記対象を第2の態様で表す第2画像が含まれ、
  前記表示制御部は、前記第1画像に対する前記操作が受け付けられると、前記ポップアップを表示し、前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップに前記代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記優先項目に対応付けられる処理は、前記対象の購入の申し込みを開始する処理である、
  ように機能させるプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項20】
  コンピュータを、
  複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  として機能させ、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記複数の優先項目のうち少なくともいずれか一つが前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に、複数の前記優先項目のそれぞれに対応する複数の代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ように機能させるプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項21】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  として機能させ、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記ポップアップを構成する各画素に対応付けられる画素値に基づいて、前記ポップアップのうち背景色を表す画素値が対応付けられている所定個数以上の隣接した画素からなる領域を判別し、前記判別した領域内に前記代替項目を配置する、
  ように機能させるプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項22】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  として機能させ、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記代替項目を含まない前記ポップアップを表示した後に、前記コンテンツの表示がスクロールされることによって前記優先項目が隠されると、前記ポップアップ内に前記代替項目を追加する、
  ように機能させるプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項23】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  として機能させ、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記代替項目を含む前記ポップアップを表示した後に、前記コンテンツの表示がスクロールされることによって前記優先項目が隠されなくなると、前記ポップアップ内から前記代替項目を消去する、
  ように機能させるプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項24】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含む第1のコンテンツを画面に表示する表示制御部、
  前記画面に表示された前記第1のコンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記第1のコンテンツの上に重ねて表示され前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツに対する操作を受け付ける受付部、
  前記第1のコンテンツ内の前記優先項目もしくは前記第2のコンテンツ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行部、
  として機能させ、
  前記受付部は、前記画面内における位置の指定をユーザから受け付け、
  前記表示制御部は、前記優先項目が前記第2のコンテンツによって隠され、且つ、前記受け付けられた前記画面内における位置が、前記第2のコンテンツが表示されている領域の中にあると判別すると、前記第2のコンテンツ内に前記代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ように機能させるプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項25】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部、
  前記画面に表示された前記コンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記コンテンツの上に重ねて表示されるポップアップに対する操作を受け付ける受付部、
  前記コンテンツ内の前記優先項目もしくは前記ポップアップ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行部、
  として機能させ、
  前記受付部は、前記画面内における位置の指定をユーザから受け付け、
  前記表示制御部は、前記優先項目が前記ポップアップによって隠され、且つ、前記受け付けられた前記画面内における位置が、前記ポップアップが表示されている領域の中にあると判別すると、前記ポップアップ内に前記代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ように機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項26】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部、
  前記画面に表示された前記コンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記コンテンツの上に重ねて表示されるポップアップに対する操作を受け付ける受付部、
  前記コンテンツ内の前記優先項目もしくは前記ポップアップ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行部、
  として機能させ、
  前記コンテンツには、対象を第1の態様で表す第1画像が含まれ、前記ポップアップには、前記対象を第2の態様で表す第2画像が含まれ、
  前記表示制御部は、前記第1画像に対する前記操作が受け付けられると、前記ポップアップを表示し、前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップに前記代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記優先項目に対応付けられる処理は、前記対象の購入の申し込みを開始する処理である、
  ように機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項27】
  コンピュータを、
  複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  として機能させ、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記複数の優先項目のうち少なくともいずれか一つが前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に、複数の前記優先項目のそれぞれに対応する複数の代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ように機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項28】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  として機能させ、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記ポップアップを構成する各画素に対応付けられる画素値に基づいて、前記ポップアップのうち背景色を表す画素値が対応付けられている所定個数以上の隣接した画素からなる領域を判別し、前記判別した領域内に前記代替項目を配置する、
  ように機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項29】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  として機能させ、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記代替項目を含まない前記ポップアップを表示した後に、前記コンテンツの表示がスクロールされることによって前記優先項目が隠されると、前記ポップアップ内に前記代替項目を追加する、
  ように機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項30】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  として機能させ、
  前記表示制御部は、
  イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示し、
  前記代替項目を含む前記ポップアップを表示した後に、前記コンテンツの表示がスクロールされることによって前記優先項目が隠されなくなると、前記ポップアップ内から前記代替項目を消去する、
  ように機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項31】
  コンピュータを、
  一つ又は複数の優先項目を含む第1のコンテンツを画面に表示する表示制御部、
  前記画面に表示された前記第1のコンテンツに対する操作、もしくは、イベントの発生に応じて前記第1のコンテンツの上に重ねて表示され前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツに対する操作を受け付ける受付部、
  前記第1のコンテンツ内の前記優先項目もしくは前記第2のコンテンツ内の代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行部、
  として機能させ、
  前記受付部は、前記画面内における位置の指定をユーザから受け付け、
  前記表示制御部は、前記優先項目が前記第2のコンテンツによって隠され、且つ、前記受け付けられた前記画面内における位置が、前記第2のコンテンツが表示されている領域の中にあると判別すると、前記第2のコンテンツ内に前記代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ように機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
  本発明は、ユーザによる重要事項の見落としを防ぐために好適な閲覧装置、表示制御方法、記録媒体、ならびに、プログラムに関する。
 
【背景技術】
【0002】
  従来から、ある情報を第1の画面に表示している最中にユーザからの指示があると、第1の画面の上に第2の画面をポップアップさせ、そのポップアップされた第2の画面の中に、更に詳細な情報を表示させる、という表示方法がある。例えば、画像を縮小したいわゆるサムネイルを複数表示しておき、ユーザによっていずれかのサムネイルが選択されると、その選択されたサムネイルを大きくした詳細な画像がポップアップして表示される。
【0003】
  ポップアップによる表示は、ユーザから注目を惹きやすく、また第1の画面と第2の画面との関連性が分かりやすいというメリットがあるので、広範な分野においてよく利用される。一方で、ポップアップによる第2の画面は、その下の第1の画面の一部分を隠してしまうというデメリットもある。
【0004】
  特許文献1には、第1の情報が表示されているときに、第1の情報に関連する第2の情報を表示させても、第1の情報が第2の情報によって隠れて見えなくなることを防止する装置が開示されている。これによれば、装置は、第1の情報となる複数のボタンのうちのいずれかのボタンが押されると、押されたボタンに関連する第2の情報をポップアップして表示する。また、装置は、各ボタンの表示態様を変更することによってすべてのボタンがユーザに見えるようにし、ポップアップにより各ボタンが隠れて見えなくなることを防ぐ。
 
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−079412号公報
 
 
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
  しかしながら、ポップアップによって隠される情報のすべてがユーザにとって常に必要であるとは限らないため、すべてのボタンが常に表示されるようにしても、優先してユーザに伝えるべき情報が全体の中に埋もれてしまい、かえってユーザが重要事項を見落としかねないという問題がある。また、特許文献1によれば、ポップアップが表示されない場合における各ボタンの配置と、ポップアップが表示された場合における各ボタンがいずれもポップアップによって隠れない配置と、の両方を予め設計しておく必要があり、設計者側の負担が大きい。
【0007】
  本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、ユーザによる重要事項の見落としを防ぐために好適な閲覧装置、表示制御方法、記録媒体、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
 
【課題を解決するための手段】
【0008】
  本発明の第1の観点に係る閲覧装置は、
  一つ又は複数の優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  を備え、
  前記表示制御部は、イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記表示制御部は、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ことを特徴とする。
【0009】
  前記閲覧装置は、
  前記画面に表示された前記コンテンツもしくは前記ポップアップに対する操作を受け付ける受付部、
  前記優先項目もしくは前記代替項目に対する前記操作が受け付けられると、前記優先項目もしくは前記代替項目に対応付けられる処理を実行する実行部、
  をさらに備えてもよい。
【0010】
  前記代替項目が前記画面に表示される外観は、前記優先項目が前記画面に表示される外観に予め対応付けられ、
  前記表示制御部は、前記代替項目を、前記ポップアップ内の予め定められた位置に配置してもよい。
【0011】
  前記コンテンツには、対象を第1の態様で表す第1画像が含まれ、前記ポップアップには、前記対象を第2の態様で表す第2画像が含まれ、
  前記表示制御部は、前記第1画像に対する前記操作が受け付けられると、前記ポップアップを表示してもよい。
【0012】
  前記優先項目に対応付けられる処理は、前記対象の購入の申し込みを開始する処理であってもよい。
【0013】
  前記受付部は、前記画面内における位置の指定をユーザから受け付け、
  前記表示制御部は、前記優先項目が前記ポップアップによって隠され、且つ、前記受け付けられた前記画面内における位置が、前記ポップアップが表示されている領域の中にあると判別すると、前記ポップアップ内に前記代替項目を配置してもよい。
【0014】
  前記優先項目は複数であってもよく、
  前記表示制御部は、前記複数の優先項目のすべてが前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に、複数の前記優先項目のそれぞれに対応する複数の前記代替項目を配置してもよい。
【0015】
  前記優先項目は複数であってもよく、
  前記表示制御部は、前記複数の優先項目のうち少なくともいずれか一つが前記ポップアップによって隠されるならば、前記ポップアップ内に、複数の前記優先項目のそれぞれに対応する複数の前記代替項目を配置してもよい。
【0016】
  前記表示制御部は、前記ポップアップを構成する各画素に対応付けられる画素値に基づいて、前記ポップアップのうち背景色を表す画素値が対応付けられている所定個数以上の隣接した画素からなる領域を判別し、前記判別した領域内に前記代替項目を配置してもよい。
【0017】
  前記表示制御部は、前記ポップアップのうち背景色を表す画素値が対応付けられている所定個数以上の隣接した画素からなる領域が無い場合には、前記ポップアップを拡張し、前記拡張した領域内に前記代替項目を配置してもよい。
【0018】
  前記表示制御部は、前記代替項目を含まない前記ポップアップを表示した後に、前記コンテンツの表示がスクロールされることによって前記優先項目が隠されると、前記ポップアップ内に前記代替項目を追加してもよい。
【0019】
  前記表示制御部は、前記代替項目を含む前記ポップアップを表示した後に、前記コンテンツの表示がスクロールされることによって前記優先項目が隠されなくなると、前記ポップアップ内から前記代替項目を消去してもよい。
【0020】
  本発明のその他の観点に係る閲覧装置は、
  優先項目を含む第1のコンテンツを画面に表示する表示制御部
  を備え、
  前記表示制御部は、前記第1のコンテンツの上に重ねて、前記第1のコンテンツと異なる第2のコンテンツを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記第2のコンテンツによって隠されるならば、前記表示制御部は、前記第2のコンテンツ内に代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ことを特徴とする。
【0021】
  本発明のその他の観点に係る表示制御方法は、
  優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御ステップ
  を備え、
  前記表示制御ステップでは、イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記表示制御ステップでは、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ことを特徴とする。
【0022】
  本発明のその他の観点に係る記録媒体は、
  コンピュータを、
  優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  として機能させ、
  前記表示制御部は、イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記表示制御部は、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ように機能させるプログラムを記憶する。
【0023】
  本発明のその他の観点に係るプログラムは、
  コンピュータを、
  優先項目を含むコンテンツを画面に表示する表示制御部
  として機能させ、
  前記表示制御部は、イベントの発生に応じて、前記コンテンツ上に重ねて、ポップアップを前記画面に表示し、
  前記画面において表示されていた前記優先項目が、前記ポップアップによって隠されるならば、前記表示制御部は、前記ポップアップ内に代替項目を配置して前記画面に表示する、
  ことを特徴とする。
【0024】
  上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記記録媒体は、非一時的な記録媒体であってよく、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
 
【発明の効果】
【0025】
  本発明によれば、ユーザによる重要事項の見落としを防ぐことができる。
 
 
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】電子ショッピングモールシステムの構成の概要を示す図である。
 
【
図2】電子ショッピングモールサーバの構成を示す図である。
 
【
図3】商品データベースに格納される商品情報の例を示す図である。
 
【
図6】商品情報と、ポップアップ画像との表示例を示す図である。
 
【
図7】商品情報と、代替項目を含むポップアップ画像との表示例を示す図である。
 
【
図8】商品情報と、代替項目を含むポップアップ画像との表示例を示す図である。
 
【
図9】商品情報と、複数の代替項目を含むポップアップ画像との表示例を示す図である。
 
【
図10】商品情報と、代替項目を含まないポップアップ画像との表示例を示す図である。
 
【
図11】商品情報と、代替項目を含むポップアップ画像との表示例を示す図である。
 
【
図12】商品情報と、サムネイルを含むポップアップ画像との表示例を示す図である。
 
【
図13】電子ショッピングモールシステムの機能的な構成を示す図である。
 
【
図14】表示制御処理を説明するためのフローチャートである。
 
 
【発明を実施するための形態】
【0027】
  本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
 
【0028】
  まず、本実施形態の電子ショッピングモールシステム1の概要構成を、
図1を用いて説明する。電子ショッピングモールシステム1は、電子ショッピングモールサーバ10と、電子ショッピングモールに出店する1つ以上の店舗に設置される店舗端末20(
図1では、店舗端末20A,20B,20Cの3つ)と、電子ショッピングモールで買い物をするユーザが使用する閲覧装置30(
図1では、閲覧装置30A,30B,30Cの3つ)と、通信ネットワーク50と、から構成される。本実施形態では、通信ネットワーク50はインターネットである。
 
【0029】
  電子ショッピングモールサーバ10は、複数の店舗が参加する、インターネット上の仮想の電子ショッピングモールを管理する。電子ショッピングモールサーバ10は、電子ショッピングモールの管理者により管理される。電子ショッピングモールに参加する店舗の数は任意である。電子ショッピングモールでは、様々な商品とサービスが販売される。
 
【0030】
  以下において、説明の簡略化のため、商品とサービスをまとめて「商品」と呼び、商品には、例えばホテルの宿泊予約、オンラインチケット、ソフトウェアの使用ライセンスなどの無形のサービス、も含まれる。
 
【0031】
  店舗端末20は、電子ショッピングモールで商品を販売する店舗に設置される。店舗の販売担当者は、店舗端末20を操作して、自社が販売する商品を示す商品情報を電子ショッピングモールサーバ10に登録する。
 
【0032】
  商品情報には、具体的には例えば、商品を表す第1の態様及び第2の態様の商品画像、商品を識別する商品コード、商品の名称、商品の説明、商品の在庫数、商品の販売単価、商品の大きさ、商品の重量、商品の送料、商品の画像、サービスの提供日時、などの複数の項目が含まれる。
 
【0033】
  第1の態様の商品画像は、一般にサムネイルと呼ばれ、第2の態様よりも表示サイズを小さくした画像である。第2の態様の商品画像は、第1の態様よりも表示サイズを大きくした画像である。
 
【0034】
  第1の態様の商品画像も第2の態様の商品画像も、同じ商品を表す画像である。例えば、あるアングルから商品を撮影した、縦がXピクセルで横がYピクセルからなる写真を、縦横共にサイズを25%まで縮小し、第1の態様の商品画像を得る。縦がXピクセルで横がYピクセルからなる元の写真が、第2の態様の商品画像である。
 
【0035】
  商品情報には、ユーザからの指示に基づいてポップアップして表示するポップアップ項目が含まれる。例えば、ポップアップ項目は、商品画像である。ユーザが第1の態様で表示されているサムネイルの上にマウスカーソルを動かすと、そのサムネイルに対応する、表示サイズを拡大した第2の態様の商品画像を含む画面(ウィンドウ)が、ポップアップ表示される。
 
【0036】
  つまり、はじめに第1の態様の商品画像が表示され、ユーザによる操作の後、条件が満たされれば、第2の態様の商品画像が表示される。
 
【0037】
  また、商品情報には、他の項目より優先して表示すべき優先項目が含まれる。優先項目が、ポップアップされたウィンドウの下に隠れると、その優先項目と同じ内容を含む代替項目が、表示位置を変えて表示される。本実施形態では、代替項目は、ポップアップされたウィンドウの中に表示される。詳しくは後述する。
 
【0038】
  電子ショッピングモールサーバ10は、電子ショッピングモールで販売される商品を表す商品情報を記憶し、アクセス要求があった閲覧装置30に、商品情報を送信する。
 
【0039】
  商品情報は、閲覧装置30からアクセス可能なウェブページによって、閲覧装置30に提供される。ウェブページは、HTML(HyperText Markup Language)データ、画像データ、音声データ等から構成される。ウェブページはHTML形式でなくてもよく、XML(Extensible Markup Language)形式、XHTML(Extensible HyperText Markup Language)形式などでもよい。あるいは、商品情報は、閲覧装置30に予めインストールされた、電子ショッピングモールから提供される専用のアプリケーションを用いて、閲覧装置30に提供されてもよい。
 
【0040】
  閲覧装置30は、電子ショッピングモールに出品された商品に関する商品情報を閲覧するユーザによって操作される。ユーザは、閲覧装置30を操作して電子ショッピングモールサーバ10にアクセスし、商品情報を閲覧し、商品の購入を申し込む。
 
【0041】
  通信ネットワーク50は、電子ショッピングモールサーバ10と店舗端末20と閲覧装置30とを互いに接続する。通信ネットワーク50は、典型的にはインターネットであるが、電話回線、専用回線、LAN(Local Area Network)などが含まれてもよい。
 
【0042】
  次に、電子ショッピングモールサーバ10のハードウェア構成について、
図2を用いて説明する。電子ショッピングモールサーバ10は、記憶部201、通信部202、制御部203を備える。
 
【0043】
  記憶部201は、ハードディスク等の記憶装置から構成される。記憶部201には、商品データベース251が記憶される。商品データベース251は、電子ショッピングモールに出品されるすべての商品についての商品情報を記憶する。
 
【0044】
  図3に、商品データベース251に記憶される商品情報の構成例を示す。商品データベース251には、商品を識別する商品コードと対応付けて、商品名、在庫数、価格、第1の態様及び第2の態様の商品画像等、商品の属性を示す様々なデータが記憶される。商品情報は、商品を販売する店舗の担当者が操作する店舗端末20、あるいは、電子ショッピングモールサーバ10によって、随時更新される。
 
【0045】
  通信部202は、NIC(Network Interface Card)を備え、電子ショッピングモールサーバ10を通信ネットワーク50に接続し、店舗端末20や閲覧装置30と通信する。
 
【0046】
  制御部203は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、電子ショッピングモールサーバ10全体を制御する。
 
【0047】
  電子ショッピングモールサーバ10として、一般的なコンピュータサーバ、メインフレーム、クラウド型サーバなどを用いることができる。
 
【0048】
  次に、閲覧装置30のハードウェア構成について、
図4を用いて説明する。閲覧装置30は、通信部401、画像処理部402、音声処理部403、I/O(Input/Output)部404、入力部405、記憶部406、制御部407を備える。
 
【0049】
  通信部401は、NICを備え、閲覧装置30を通信ネットワーク50に接続し、電子ショッピングモールサーバ10と通信する。
 
【0050】
  画像処理部402は、画像を生成してディスプレイ451に表示する。例えば、画像処理部402は、上述の商品情報を含むウェブページを構成するHTMLデータや画像データ、商品の購入を受け付けるウェブページを構成するHTMLデータや画像データ等を、通信部401を介して電子ショッピングモールサーバ10から受信し、商品を案内する画面や商品の購入を受け付ける画面等をディスプレイ451に表示する。
 
【0051】
  音声処理部403は、記憶部406もしくは電子ショッピングモールサーバ10から音声データを取得し、再生し、音声をスピーカ452から出力する。
 
【0052】
  I/O部404は、取り外し可能なメモリカードを閲覧装置30に接続するインタフェースを備える。
 
【0053】
  入力部405は、ユーザからの入力を受け付けるインタフェースを備える。本実施形態では、入力部405は、キーボードとマウスを備える。
 
【0054】
  記憶部406は、ROM、RAM等の記憶装置を備え、閲覧装置30を制御するオペレーティングシステム、各種のプログラム、画像データ、音声データ、テキストデータ等を記憶する。
 
【0055】
  制御部407は、CPUを備え、閲覧装置30全体を制御する。
 
【0056】
  閲覧装置30として、通信機能を持った一般的なパーソナルコンピュータ、携帯電話機、スマートフォン、携帯端末、タブレット型コンピュータ等を用いることができる。本実施形態では、閲覧装置30としてパーソナルコンピュータを採用する。
 
【0057】
  なお、店舗端末20のハードウェア構成は、閲覧装置30と同等であるので、詳しい説明を省略する。
 
【0058】
  次に、本実施形態の電子ショッピングモールシステム1において実行される表示制御処理について説明する。
 
【0059】
  図5に、閲覧装置30のディスプレイ451に表示される商品情報の例を示す。本実施形態では、制御部407は、ユーザが商品情報の閲覧のために用いるアプリケーションソフトウェア(以下「ブラウザ」という。)を実行する。制御部407は、商品情報を電子ショッピングモールサーバ10から取得し、ブラウザ上に商品情報を表示する。ただし、制御部407は、予めインストールされた電子ショッピングモール専用のアプリケーションソフトウェアを実行して商品情報を表示してもよい。
 
【0060】
  指示マーク510は、ユーザによって指定される位置を示し、一般にマウスポインタあるいはマウスカーソルと呼ばれる。ユーザは、マウスを操作して、任意の位置に指示マーク510を移動することができる。
 
【0061】
  サムネイル520(
図5では520A,520B,520Cの3つ)は、商品情報に含まれる商品画像の表示サイズを縮小したものである。例えば、サムネイル520Aが表示されている領域内に指示マーク510が移動すると、制御部407は、
図6に示すように、サムネイル520Aに対応する拡大された商品画像を含むポップアップ画像600を表示する。サムネイル520B,520Cについても同様である。
 
【0062】
  ポップアップ画像600は、別のウィンドウとして、ブラウザの上に重畳して表示される。
 
【0063】
  本実施形態では、ポップアップ画像600が表示された状態であっても、ユーザは、ポップアップ画像600以外の、商品情報を表示するブラウザへの操作が可能である。例えば、ユーザは、ポップアップ画像600が表示された状態であっても、商品の購入を申し込むための申込オブジェクト530を操作することができる。
 
【0064】
  ポップアップ画像600が表示される位置は、ブラウザの全表示領域のうちの中央である。あるいは、ポップアップ画像600が表示される位置は、ディスプレイ451の表示領域全体のうちの中央でもよい。
 
【0065】
  制御部407は、ユーザからの指示に基づいてポップアップ画像600を移動することができる。例えば、ポップアップ画像600の上に指示マーク510が配置され、且つ、ポップアップ画像600への選択指示がなされたまま指示マーク510が移動されると、言い換えれば、ポップアップ画像600がドラッグされると、制御部407は、ドラッグ操作に従ってポップアップ画像600を移動する。
 
【0066】
  ただし、制御部407は、ポップアップ画像600の表示位置を常に固定してもよい。
 
【0067】
  制御部407は、ポップアップ画像600の中に含まれる消去オブジェクト610がユーザによって操作されると、ポップアップ画像600を消去する。消去オブジェクト610は、ポップアップ画像600を消去する指示をユーザから受け付けるソフトウェアボタンである。
 
【0068】
  サムネイル520が表示されている領域もしくはポップアップ画像600が表示されている領域の外へ指示マーク510が移動すると、制御部407は、ポップアップ画像600を消去してもよい。
 
【0069】
  なお、制御部407は、猶予時間を設け、サムネイル520が表示されている領域もしくはポップアップ画像600が表示されている領域の外へ指示マーク510が移動しても、外へ移動した時点から猶予時間が経過するまではポップアップ画像600の表示を続け、猶予時間が経過した時点でポップアップ画像600を消去してもよい。
 
【0070】
  制御部407は、サムネイル520が表示されている領域内に指示マーク510が移動し、且つ、ユーザによる操作を受け付けると、サムネイル520に対応する商品画像を含むポップアップ画像600を表示してもよい。
 
【0071】
  ユーザによる操作とは、典型的には、マウスのクリック操作である。この場合、ユーザが指示マーク510をサムネイル520の上に移動しただけではポップアップ画像600は表示されないが、指示マーク510をサムネイル520の上に配置したままマウスをクリックすると、ポップアップ画像600が表示される。
 
【0072】
  申込オブジェクト530は、商品情報が示す商品を購入する申し込みをユーザから受け付ける。ユーザは、申込オブジェクト530を操作することで、商品の購入を電子ショッピングモールに申し込むことができる。申込オブジェクト530は、表示されている商品の購入の申し込みをユーザから受け付けるソフトウェアボタンである。この申込オブジェクト530は、上述した優先項目に該当する。
 
【0073】
  以下の説明において、申込オブジェクト530が表示されている領域内に指示マーク510がある状態で、ユーザから選択指示がなされることを、「ボタンが押される」と表現する。
 
【0074】
  ポップアップ画像600から指示マーク510が離れても猶予時間が経過するまではポップアップ画像600の表示が消えずにそのまま維持される実施形態を採用する場合、もしくは、消去オブジェクト610がユーザによって操作されるまでポップアップ画像600の表示が維持される実施形態を採用する場合、制御部407は、ポップアップ画像600を表示していても、ポップアップ画像600に含まれない申込オブジェクト530等のユーザによる操作を受け付けることができる。例えば
図6において、ユーザは、ポップアップ画像600を表示させたまま、申込オブジェクト530を操作したり、サムネイル520A,520B,520Cに対応する拡大した商品画像を含む他のポップアップ画像600を表示させたりすることができる。
 
【0075】
  なお、本実施形態では、一度に表示されるポップアップ画像600の数を1個に限定する。例えば、サムネイル520Aに対応する商品画像を含むポップアップ画像600を表示している状態で、サムネイル520Bが表示されている領域内に指示マーク510が移動すると、制御部407は、サムネイル520Aに対応する商品画像を含むポップアップ画像600を消去した後に、サムネイル520Bに対応する商品画像を含む新たなポップアップ画像600を表示する。ただし、制御部407は、2個以上のポップアップ画像600を同時に表示可能とする実施形態を採用してもよい。
 
【0076】
  ところで、ポップアップ画像600が表示されると、商品情報のうちのポップアップ画像600と重なる部分は、ポップアップ画像600によって隠されてしまい、ユーザからは見えなくなる。例えば
図7に示すように、ポップアップ画像600によって申込オブジェクト530が隠されてしまうことがある。そうすると、店舗にとっては商品の販売機会を逸する可能性があるし、ユーザにとっては商品を購入するためにはポップアップ画像600を移動させるか消去させなければならず面倒である。そこで、本実施形態では、制御部407は、優先項目である申込オブジェクト530がポップアップ画像600によって隠されてしまう場合には、申込オブジェクト530の代わりとなる代替オブジェクト700を、ポップアップ画像600内に表示する。
 
【0077】
  具体的には、制御部407は、外観及び対応付けられる処理が申込オブジェクト530と同じである代替オブジェクト700を、ポップアップ画像600内の予め決められている位置に表示する。代替オブジェクト700を、代替項目とも呼ぶ。
 
【0078】
  予め決められている位置とは、例えば、ポップアップ画像600のうちユーザから見て商品画像の下、あるいは、左上の隅、左下の隅、右上の隅、右下の隅、等である。代替オブジェクト700は、商品画像と重ならないことが望ましい。
 
【0079】
  制御部407は、商品画像と重ならない位置を、随時計算によって取得してもよい。具体的には、制御部407は、ポップアップ画像600内に表示する商品画像に対応する画像データを構成する各画素の画素値を取得する。画素値は、R(赤)の照度値と、G(緑)の照度値と、B(青)の照度値と、の組み合わせによって表される。例えば、それぞれの色(チャンネルともいう)が8ビットで表される24ビットカラーの場合、R=255,G=255,B=255の画素は、白色を表す。制御部407は、白色を表す画素が基準個数以上隣接して配置されている空白領域を判別し、判別した空白領域内に代替オブジェクト700を表示する。これにより、制御部407は、最適な表示位置を都度計算して代替オブジェクト700を表示することができる。
 
【0080】
  上記の基準個数は、代替オブジェクト700を構成する画素数以上とする。より正確には、縦方向に隣接する画素数が、代替オブジェクト700を構成する縦方向の画素数以上であり、且つ、横方向に隣接する画素数が、代替オブジェクト700を構成する横方向の画素数以上とする。
 
【0081】
  ポップアップ画像600の背景色が、例えば黒など、白以外の場合には、制御部407は、背景色を表す画素が基準個数以上隣接して配置されている空白領域を検索する。
 
【0082】
  背景色を表す画素が基準個数以上隣接して配置されている空白領域が無い場合、制御部407は、ポップアップ画像600を、上下左右の4方向のうちいずれかの方向に拡張し、拡張した領域の中に代替オブジェクト700を表示してもよい。
 
【0083】
  優先項目は、申込オブジェクト530だけに限られない。制御部407は、商品情報に含まれる任意の項目、1つ以上の文字又は数字からなる任意の文字列等を、優先項目に設定することができる。
 
【0084】
  図8に、商品情報とポップアップ画像600の他の表示例を示す。「50足限定!お一人様1足まで」という文字列540が優先項目に設定される場合において、この文字列540がポップアップ画像600によって隠れてしまう場合、制御部407は、ポップアップ画像600の中に、文字列540を代替する代替オブジェクト800を表示する。
 
【0085】
  制御部407は、優先項目である文字列540と同じ文字列を表す代替オブジェクト800をポップアップ画像600内に表示する。
 
【0086】
  制御部407は、ポップアップ画像600の大きさに応じて、文字列540の任意の場所に改行を入れたり、文字のフォント、文字のサイズ、文字の色等を変更したりしてもよい。
 
【0087】
  つまり、優先項目(申込オブジェクト530等)と代替項目(代替オブジェクト700等)とは全く同一でなくてもよい。優先項目がソフトウェアボタンである場合には、少なくともそのソフトウェアボタンに対応付けられる処理が同じであればよく、そのソフトウェアボタンの大きさ、形状、色、デザイン等は異なってもよい。
 
【0088】
  優先項目は、ソフトウェアボタンや文字列だけに限られず、静止画像、動画像、ユーザによって操作されると実行される処理が対応付けられているアイコン、文字の入力を受け付けるテキストボックス、選択肢の中からいずれかの選択を受け付けるラジオボタン、ドロップダウンリスト、リストボックス、コンボボックス等でもよい。
 
【0089】
  本実施形態では、HTML形式のデータにより商品情報が構成され、優先項目は、タグによって定義される。例えば、タグ<span>に付けられるclass属性を用いて優先項目を指定することができる。また、独自に定義されたclass属性を用いて優先項目を指定することができる。
 
【0090】
  タグの属性の代わりに、タグ名を用いて優先項目を指定することもできる。例えば、テキストを太字で表示させるタグ<b>、強調表示させるタグ<em>、ソフトウェアボタンを定義するタグ<button>等、特定のタグを用いて書かれた項目が、優先項目となってもよい。
 
【0091】
  優先項目は、1つだけとは限らず、2つ以上であってもよい。
 
【0092】
  例えば
図5において、優先項目として、申込オブジェクト530と、「個数」という文字列550と、個数の入力を受け付けるリストボックス560と、の3つが優先項目に設定されており、且つ、ポップアップ画像600によってこれらのすべてが隠れる場合、制御部407は、
図9に示すように、ポップアップ画像600の中に、申込オブジェクト530を代替する代替オブジェクト700と、文字列550を代替する代替オブジェクト910と、リストボックス560を代替する代替オブジェクト920とを表示する。
 
【0093】
  制御部407は、設定されている優先項目のうちいずれか1つでもポップアップ画像600によって隠される場合には、隠される優先項目を含むすべての優先項目を代替するそれぞれの代替オブジェクトを、ポップアップ画像600の中に表示してもよい。
 
【0094】
  例えば
図5において、優先項目として、申込オブジェクト530と、「個数」という文字列550と、個数の入力を受け付けるリストボックス560と、の3つが優先項目に設定されており、且つ、これら3つのうちポップアップ画像600によって申込オブジェクト530のみが隠れる場合、制御部407は、
図9に示すように、ポップアップ画像600の中に、申込オブジェクト530を代替する代替オブジェクト700だけでなく、文字列550を代替する代替オブジェクト910と、リストボックス560を代替する代替オブジェクト920も、合わせて表示してもよい。
 
【0095】
  ポップアップ画像600から指示マーク510が離れても猶予時間が経過するまではポップアップ画像600の表示が消えずにそのまま維持される実施形態を採用する場合、もしくは、消去オブジェクト610がユーザによって操作されるまでポップアップ画像600の表示が維持される実施形態を採用する場合、ポップアップ画像600の表示中に、商品画像を表示するブラウザがスクロールされる可能性がある。そして、ポップアップ画像600の表示開始時には優先項目が隠れていなくても、スクロールの後、ポップアップ画像600によって優先項目が隠される可能性がある。そこで、制御部407は、代替オブジェクト700を含まないポップアップ画像600の表示中に優先項目が隠されると、ポップアップ画像600内の予め決められた位置に、優先項目を代替する代替オブジェクト700を新たに追加して表示してもよい。予め決められた位置とは、例えばユーザから見てポップアップ画像600の最下部である。
 
【0096】
  また、ポップアップ画像600の表示開始時に優先項目が隠れていて代替オブジェクト700を表示しても、スクロールの後、ポップアップ画像600によって優先項目が隠されなくなる可能性がある。そこで、制御部407は、代替オブジェクト700を含むポップアップ画像600の表示中に優先項目が隠されなくなると、代替オブジェクト700を消去してもよいし、一旦表示された代替オブジェクトはそのまま表示を継続することとしても良い。
 
【0097】
  指示マーク510がポップアップ画像600の上にあれば、ユーザはポップアップ画像600が示す商品に興味を示している可能性が高い。一方、指示マーク510がポップアップ画像600の上になければ、ユーザはポップアップ画像600が示す商品に興味を示している可能性が高くない。そこで、制御部407は、優先項目がポップアップ画像600によって隠れ、且つ、ポップアップ画像600が表示されている領域の中に指示マーク510がある場合に、優先項目を代替する代替オブジェクト700を表示してもよい。
 
【0098】
  例えば、
図10に示すように、指示マーク510がポップアップ画像600の上にないと、制御部407は、ポップアップ画像600の中に、優先項目である申込オブジェクト530を代替する代替オブジェクト700を表示しない。一方、
図11に示すように、指示マーク510がポップアップ画像600の上にあると、制御部407は、ポップアップ画像600の中に、優先項目である申込オブジェクト530を代替する代替オブジェクト700を表示する。
 
【0099】
  制御部407は、代替オブジェクト700を表示するか否かに基づいて、ポップアップ画像600の大きさや形状、色、デザイン等を変更してもよい。
 
【0100】
  ポップアップ画像600の中に、サムネイル520と同一もしくは類似の画像があってもよい。例えば
図12に示すように、制御部407は、商品画像1210と、サムネイル520Aと同一もしくは類似のサムネイル1220Aと、サムネイル520Bと同一もしくは類似のサムネイル1220Bと、ポップアップ画像600内に表示されるサムネイルを変更するボタン1230A,1230Bとを表示する。制御部407は、すべてのサムネイルを一度にポップアップ画像600の中に表示しきれない場合に、ボタン1230A,1230Bを表示するとよい。
 
【0101】
  次に、本実施形態における電子ショッピングモールシステム1の機能的な構成について、
図13を用いて説明する。
 
【0102】
  送信部1301は、閲覧装置30からの要求に基づいて、閲覧装置30に商品情報を送信する。例えば、閲覧装置30の制御部407は、電子ショッピングモールに出品された商品に関する商品情報をディスプレイ451に表示させる旨の指示を受付部1304がユーザから受け付けると、商品情報の送信を電子ショッピングモールサーバ10に要求する。電子ショッピングモールサーバ10の制御部203は、商品情報を商品データベース251から取得し、閲覧装置30に送信する。電子ショッピングモールサーバ10の記憶部201と通信部202と制御部203が協働して、送信部1301として機能する。
 
【0103】
  受信部1302は、電子ショッピングモールサーバ10から商品情報を受信する。受信された商品情報は、記憶部406に記憶される。閲覧装置30の通信部401と制御部407が協働して、受信部1302として機能する。
 
【0104】
  なお、電子ショッピングモールサーバ10と閲覧装置30との間で送受信されるデータには、商品情報だけでなく、会員データ、広告データ等、様々なコンテンツが含まれる。
 
【0105】
  表示制御部1303は、優先項目を含む商品情報をディスプレイ451に表示する。また、表示制御部1303は、受付部1304がユーザから受け付けた指示や、受け付けた指示に対応して発生するイベントに基づいて、商品情報の上に重ねて、ポップアップ画像600を表示する。また、表示制御部1303は、優先項目がポップアップ画像600に隠されるならば、ポップアップ画像600内に代替項目(代替オブジェクト)700,800,910,920を表示する。画像処理部402と制御部407が協働して、表示制御部1303として機能する。
 
【0106】
  受付部1304は、指示マーク510を移動する操作や、ディスプレイ451に表示された商品情報に対する操作、ポップアップ画像600に対する操作等を、ユーザから受け付ける。入力部405が、受付部1304として機能する。
 
【0107】
  実行部1305は、優先項目もしくは代替項目に対する操作が受付部1304によって受け付けられると、優先項目もしくは代替項目に対応付けられる処理を実行する。例えば、優先項目が申込オブジェクト530である場合、申込オブジェクト530に対するユーザからの操作が受付部1304によって受け付けられると、申込オブジェクト530に予め対応付けられる処理、すなわち商品の購入を申し込む通知を電子ショッピングモールサーバ10に送信し、その後、商品の決済処理を実行する。通信部401と制御部407が協働して、実行部1305として機能する。
 
【0108】
  次に、表示制御処理の流れについて、
図14のフローチャートを用いて説明する。
 
【0109】
  まず、閲覧装置30の制御部407は、ユーザによる操作に基づいて、ブラウザを起動し、電子ショッピングモールのサイトにアクセスする。閲覧装置30の制御部407は、ユーザによる操作に基づいて、商品情報を閲覧装置30に送信する旨の要求を電子ショッピングモールサーバ10に送信する。電子ショッピングモールサーバ10の制御部203は、商品情報を商品データベース251から取得し、取得した商品情報を閲覧装置30に送信する。閲覧装置30の制御部407は、電子ショッピングモールサーバ10から商品情報を受信する(ステップS1401)。
 
【0110】
  閲覧装置30の制御部407は、例えば
図5に示すように、受信した商品情報をディスプレイ451に表示する(ステップS1402)。
 
【0111】
  ユーザは、指示マーク510の位置を自由に変更できる。制御部407は、ポップアップ画像600を表示させる契機となるイベントが発生したか否かを判別する(ステップS1403)。
 
【0112】
  このイベントとは、例えば、サムネイル520が表示されている領域の上に指示マーク510が入ること、である。
 
【0113】
  あるいは、イベントは、サムネイル520が表示されている領域の上に指示マーク510があり、且つ、マウスのクリック等のユーザによる操作があったこと、でもよい。
 
【0114】
  また、イベントは、予め決められた時間以上継続して、サムネイル520が表示されている領域の上に指示マーク510があること、でもよい。
 
【0115】
  イベントが発生していないと判別した場合(ステップS1403;NO)、制御部407は、後述するステップS1407の処理に移る。イベントが発生したと判別した場合(ステップS1403;YES)、制御部407は、例えば
図6に示すように、ポップアップ画像600を表示する(ステップS1404)。
 
【0116】
  制御部407は、優先項目がポップアップ画像600によって隠されるか否かを判別する(ステップS1405)。
 
【0117】
  優先項目がポップアップ画像600によって隠されると判別した場合(ステップS1405;YES)、制御部407は、ポップアップ画像600の中に、優先項目を代替する代替項目を表示する(ステップS1406)。
 
【0118】
  例えば
図7に示すように、優先項目である申込オブジェクト530がポップアップ画像600によって隠される場合、制御部407は、申込オブジェクト530と同じ機能を有する代替オブジェクト700、すなわちユーザから商品の購入の申し込みを受け付けるソフトウェアボタンである代替オブジェクト700を、ポップアップ画像600の中に表示する。
 
【0119】
  一方、優先項目がポップアップ画像600によって隠されないと判別した場合(ステップS1405;NO)、制御部407は、後述するステップS1407の処理に移る。代替項目は表示されない。
 
【0120】
  次に、制御部407は、商品情報が示す商品を購入する申し込みがあったか否かを判別する(ステップS1407)。すなわち、制御部407は、申込オブジェクト530もしくは代替オブジェクト700がユーザによって操作されたか否かを判別する。
 
【0121】
  商品を購入する申し込みがない場合(ステップS1407;NO)、制御部407は、ステップS1402からS1407までの処理を繰り返す。商品を購入する申し込みがあった場合(ステップS1407;YES)、制御部407は、注文処理を実行する(ステップS1408)。
 
【0122】
  この注文処理では、閲覧装置30は、電子ショッピングモールサーバ10と連携して、商品の購入の受け付け、商品の発送先の入力の受け付け、店舗への通知、代金の決済等を行う。
 
【0123】
  なお、注文処理が終了した後、制御部407は、注文処理が終了した旨をディスプレイ451に表示し、表示制御処理を終了する。他の商品情報を閲覧する旨の要求がユーザから受け付けられると、制御部407は、再び表示制御処理を開始する。表示制御処理の最中にブラウザを閉じる指示がユーザからあった場合には、制御部407は、表示制御処理を終了し、ブラウザを閉じる。ポップアップ画像600の表示中であれば、ブラウザの終了と共にポップアップ画像600を消去する。
 
【0124】
  本実施形態によれば、ユーザに常に提示されることが相応しい文言、画像、オブジェクト等がポップアップ画像600によって隠されたとしても、その代わりとなる同一又は類似の文言、画像、オブジェクト等が表示されるので、ユーザへの情報の訴求力を高めることができる。
 
【0125】
  ユーザに伝えるべき重要事項は、ポップアップ画像600によって隠されても、ポップアップ画像600の中に更に表示される。従って、電子ショッピングモールシステム1は、ユーザによる重要事項の見落としを防ぐことができる。
 
【0126】
  電子ショッピングモールシステム1において、商品情報の中に優先項目を予め設定しておけば、もしその優先項目がポップアップ画像600によって隠されても、優先項目の代わりとなる代替項目がポップアップ画像600の中に表示される。従って、商品を販売する店舗にとっては、商品の購入申し込みを受け付けるボタンを優先項目に設定しておけば、そのボタンを隠されることなく常にユーザに提示することができるので、販売機会を逃さない。また、ユーザにとっては、優先項目に設定されたボタンと、代替項目として表示されたボタンとのいずれを操作しても良いので、利便性が増す。
 
【0127】
  また、本実施形態によれば、年齢制限、キャンセル規定、送料、出荷日等、商品の購入申し込みを受け付ける前にユーザに提示すべき情報を常に表示することができるので、販売に際してのトラブルを未然に防ぐことができる。
 
【0128】
  本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
 
【0129】
  上記実施形態では、ポップアップ画像600によって優先項目が隠される場合に、代替項目を表示している。しかし、制御部407は、ポップアップ画像600ではなく、他のアプリケーションソフトウェアの画面によって優先項目が隠される場合に、その他のアプリケーションソフトウェアの画面の中に、代替項目を表示してもよい。
 
【0130】
  例えば、第1のソフトウェアによる画面を表すウィンドウ(第1のコンテンツ)と、第2のソフトウェアによる画面を表すウィンドウ(第2のコンテンツ)と、の2つがディスプレイ451に表示されているとする。第1のソフトウェアがインターネットのブラウザであり、第2のソフトウェアがそのブラウザのヘルプ画面である。商品情報の中に「未成年者はこの商品を購入できません」という文言を表す優先項目があり、ヘルプ画面によってその優先項目が隠されてしまう場合、制御部407は、そのヘルプ画面の中に、優先項目と同一又は類似の内容を含む代替項目を表示する。
 
【0131】
  第1のソフトウェアと第2のソフトウェアの組み合わせは、ブラウザとそのヘルプ画面に限られず任意であり、例えば、文書作成アプリケーション、スプレッドシート、テキストや静止画像や動画像等のエディタ、音声や動画像のプレイヤー、音声あるいは文字による入出力を伴うコミュニケーションツール等々、何でもよい。
 
【0132】
  また、第1のソフトウェアと第2のソフトウェアは同一でもよい。例えば、第1のコンテンツが、タブ型ブラウザにおける第1のタブであり、第2のコンテンツが、同じタブ型ブラウザにおける第2のタブである。第1のタブの中に優先項目が表示されており、ユーザが表示させるタブを変更すると、第1のタブの中の優先項目は第2のタブによって隠されることになる。そこで、制御部407は、第1のタブの中に表示されている優先項目が、第1のタブから第2のタブへの表示の切り替えによって隠されると、第2のタブの中に、優先項目を代替する代替項目を表示する。
 
【0133】
  上記実施形態では、電子ショッピングモールで販売される商品を表す商品情報を扱ったが、商品情報の代わりに、ニュース記事、ブログ、会社案内、広告、ゲーム、電子掲示板、文字チャット等々の任意のコンテンツでもよい。
 
【0134】
  閲覧装置30の全部又は一部としてコンピュータを動作させるためのプログラムを、メモリカード、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
 
【0135】
  さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
 
【0136】
  本発明によれば、ユーザによる重要事項の見落としを防ぐために好適な閲覧装置、表示制御方法、記録媒体、ならびに、プログラムを提供することができる。
 
 
【符号の説明】
【0137】
    1  電子ショッピングモールシステム
  10  電子ショッピングモールサーバ
  20,20A,20B,20C  店舗端末
  30,30A,30B,30C  閲覧装置
  50  通信ネットワーク
201  記憶部
202  通信部
203  制御部
251  商品データベース
401  通信部
402  画像処理部
403  音声処理部
404  I/O部
405  入力部
406  記憶部
407  制御部
510  指示マーク
520,520A,520B,520C  サムネイル
530  申込オブジェクト(優先項目)
600  ポップアップ画像
700,800,910,920  代替オブジェクト(代替項目)
1301  送信部
1302  受信部
1303  表示制御部
1304  受付部
1305  実行部
 
【要約】
  電子ショッピングモールシステム(1)において、受信部(1302)は、送信部(1301)から送信された優先項目を含むコンテンツを受信する。表示制御部(1303)は、受信部(1302)が受信したコンテンツを画面に表示する。表示制御部(1303)は、イベントの発生に応じて、コンテンツ上に重ねて、ポップアップを画面に表示する。また、画面において表示されていた優先項目が、ポップアップに隠されるならば、表示制御部(1303)は、ポップアップ内に代替項目を配置して画面に表示する。実行部(1305)は、優先項目もしくは代替項目に対応付けられる処理を実行する。