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特許5727935放送コンテンツとコンピュータネットワーク上に位置するコンテンツとの間にネットワークリンクを提供するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5727935
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年6月3日
(54)【発明の名称】放送コンテンツとコンピュータネットワーク上に位置するコンテンツとの間にネットワークリンクを提供するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/236 20110101AFI20150514BHJP
   H04M 3/00 20060101ALI20150514BHJP
【FI】
   H04N21/236
   H04M3/00 B
【請求項の数】19
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2011-533325(P2011-533325)
(86)(22)【出願日】2009年10月22日
(65)【公表番号】特表2012-506676(P2012-506676A)
(43)【公表日】2012年3月15日
(86)【国際出願番号】US2009061648
(87)【国際公開番号】WO2010048382
(87)【国際公開日】20100429
【審査請求日】2012年10月19日
(31)【優先権主張番号】12/288,672
(32)【優先日】2008年10月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コカーナク, マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ノーランド, マデリーン
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル, コリン
(72)【発明者】
【氏名】ベクテル, ゴードン
【審査官】 畑中 高行
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−500770(JP,A)
【文献】 特開2002−334092(JP,A)
【文献】 特開2002−199375(JP,A)
【文献】 特開2001−258012(JP,A)
【文献】 特表2008−501255(JP,A)
【文献】 特開2007−019769(JP,A)
【文献】 特開平10−174082(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N21/00−21/858
H04M3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツとテレビネットワーク上で放送されるコンテンツをリンクさせるシステムであって、
それぞれのトークンを作成し、該それぞれのトークンを登録し、1つ以上のトークンをトークンプレイリストに組み立て、該それぞれのトークンおよび該トークンプレイリストをデータベースに記憶し、コンテンツ製作者が、該それぞれのトークンの作成および該それぞれのトークンの追跡のうちの少なくとも1つを行うことを可能にするトークンレジストリと、
該テレビネットワーク上で放送されるコンテンツと該コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツとの間のリンクを表すとともに該トークンレジストリによって使用を許可されるトークンを記憶し該トークンを配信するため少なくとも接続時間を表す配信情報にアクセスする放送データストリームサーバと、
該それぞれのトークンの配信の開始時間と該それぞれのトークンとの少なくとも1つを含むトークンプレイリストを配信する開始時間を示すとともに、それぞれのトークンプレイリストを示す信号を生成し、該テレビネットワーク上で該トークンプレイリストの配信の命令を示すトリガ機構と、
該放送データストリームサーバによって生成されるパケットと該トリガ機構から送信されるデータパケットと共に多重化し、結果的にトークンデータとテレビデータとを多重化するマルチプレクサと、
該トークンレジストリに接続され、フィードバックループを形成するテレビセットトップボックスデバイスと、
該それぞれのトークンを該テレビセットトップボックスデバイスに転送するために、該テレビセットトップボックスデバイスと通信するチャネルを有する通信インターフェースと、
を備えていることを特徴とするシステム。
【請求項2】
該トークンレジストリは該コンピュータネットワークを介してコンピュータに接続可能であることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項3】
該フィードバックループには、該トークンデータの挿入成功及び該トークンの配信成功を報告するデータが送信されることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項4】
上記放送データストリームサーバは、更にパケット発生器を備えたことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記パケット発生器は、トークンデータを運ぶデータパケットを生成する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記パケット発生器は、MPEG−2トランスポートストリーム規格に適合するパケットを生成する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記パケット発生器は、トークンデータを有するパケットを生成し、該パケットを、トランスポートストリームのプログラムと関連付けられ、前記テレビネットワーク上で放送されているコンテンツを表すプライベートデータセクションまたはパケット化基本ストリームに挿入する、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
それぞれの放送事業者と関連付けられた前記テレビセットトップボックスデバイスに対して識別された選択ポートへのトークンデータを運ぶパケットの制御された挿入のために、前記パケット発生器に連結されている識別子制御をさらに含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記識別子制御は、前記テレビセットトップボックスデバイスの2つ以上の異なるポートにトークンデータを運ぶパケットを挿入する手段を含む、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
前記マルチプレクサへのコンテンツの送達を管理するための自動化システムをさらに備え、それによって、前記放送データストリームサーバおよび該自動化システムによって誘起されるコンテンツ送達からのコンテンツは、混合パッケージのストリームに変換される、請求項4に記載のシステム。
【請求項11】
前記トリガ機構は、前記自動化システムと相互作用することにより、タイムスロットのスケジュールを表すプレイアウトリストを、該タイムスロットに対する関連プログラミングコンテンツを用いて作成および配信する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記トリガ機構は、前記トークンのそれぞれを送達するためのタイムスケジュールを表すデータファイルを有する計画プレイアウトシステムを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項13】
前記トリガ機構は、ユーザによって操作され、前記放送データストリームサーバに連結されるタイプのスイッチを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項14】
前記トリガ機構は、プログラムストリーム内で、トークンプレイリストを表すポインタを識別し、前記パケット発生器に前記それぞれのトークンを前記テレビネットワーク上で放送されるコンテンツのストリームに挿入させることによって、該ポインタの識別に応答する手段を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項15】
前記トリガ機構は、前記コンピュータネットワークおよび前記テレビネットワークのうちの少なくとも1つにおける第2の放送データストリームサーバからの命令を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項16】
前記データストリームサーバに記憶される1組のトークンは、前記パケット発生器のネットワーク位置、前記それぞれのトークンをストリームに挿入する日付、該それぞれのトークンをストリームに挿入する時間、および前記セットトップボックスが実行することができるアプリケーションまたはスクリプトのうちの少なくとも1つを表し、かつ、かかるデータパケットを、該テレビセットトップボックスデバイスに放送されているテレビコンテンツのストリームに挿入するための識別子を運ぶデータ含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項17】
挿入されたトークンデータがそれぞれのテレビコンテンツと関連付けられていることを検証するために、前記テレビセットトップボックスデバイスに放送されているテレビコンテンツの混合ストリームを監視するためのフィードバックモニタをさらに備えている、請求項4に記載のシステム。
【請求項18】
タイミング情報を伴う前記テレビネットワーク上で放送されるコンテンツの部分に印を付けるために、ユーザサイトへトークンデータを運ぶデータパケットに刻印するタイムスタンプをさらに備えている、請求項4に記載のシステム。
【請求項19】
コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツとテレビネットワーク上で放送されるコンテンツをリンクさせる方法であって、
トークンレジストリが、それぞれのトークンを作成し、該それぞれのトークンを登録し、1つ以上のトークンをトークンプレイリストに組み立て、該それぞれのトークンおよび該トークンプレイリストをデータベースに記憶し、コンテンツ製作者が、該それぞれのトークンの作成および該それぞれのトークンの追跡のうちの少なくとも1つを行うことを可能にし、
放送データストリームサーバが、該テレビネットワーク上で放送されるコンテンツと該コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツとの間のリンクを表すとともに該トークンレジストリによって使用を許可されるトークンを記憶し該トークンを配信するため少なくとも接続時間を表す配信情報にアクセスし、
トリガ機構が、該それぞれのトークンの配信の開始時間と該それぞれのトークンとの少なくとも1つを含むトークンプレイリストを配信する開始時間を示すとともに、それぞれのトークンプレイリストを示す信号を生成し、該テレビネットワーク上で該トークンプレイリストの配信の命令を示し、
該放送データストリームサーバによって生成されるパケットと該トリガ機構から送信されるデータパケットと共に多重化し、結果的にトークンデータとテレビデータとを多重化し、
テレビセットトップボックスデバイスと通信するチャネルを有する通信インターフェースが、該それぞれのトークンを該テレビセットトップボックスデバイスに転送する、
ことを特徴とする方法であって、
該テレビセットトップボックスデバイスは、該トークンレジストリに接続され、フィードバックループを形成する、ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国特許出願第12/288,672号(2008年10月22日出願)に基づく優先権を主張する。該出願の内容は、その全体が参照により本明細書に引用される。
【0002】
(技術分野)
本明細書に記載するシステムおよび方法は、概して、データ配信ネットワークに関連し、より具体的には、異なる分類の配信ネットワークに存在する追跡コンテンツをリンクさせる、データネットワークに関連する。
【背景技術】
【0003】
今日、異なるトポロジおよび異なるデータ機能を有する、多くの異なるタイプのデータネットワークが存在する。テレビおよび無線ネットワーク等の放送ネットワークは、今や大部分がデジタルデータネットワークに切り替わっている。これらのネットワークは、多数のユーザに配信される、比較的少数の極端に大きいデータファイルを記憶するのに適するインフラを使用する。加えて、これらのネットワークにより、ユーザから放送サーバへのバックチャネルのサポートが提供されることはほとんどまたは全くない。対照的に、コンピュータとワークステーションとの間のデータ通信をサポートするデータネットワークは、極端に多数の比較的小さいファイルを記憶するのに適する記憶装置と、ネットワーク上のデバイス間のデータの経路を素早く選択するためのトポロジおよびアークテクチャとを有し、通常、各コンピュータにデータを伝送するための資源を均等に提供する。これらのタイプのデータネットワークのうち、おそらく最もよく知られているのが、インターネットである。
【0004】
インターネットの成長は著しく、コンテンツ送達用の媒体としてのテレビおよび無線ネットワークの活力ならびに重要性には疑問が呈せられている。テレビネットワークは、テレビコンテンツの放送の送達により適している。しかしながら、インターネットは、視聴者を魅了するコンテンツを提供し、同時に、視聴者がコンテンツを即座に選択し、購入に同意することを可能にする、データ処理プラットフォームを提供する。テレビおよび無線ネットワーク技術と、コンピュータデータネットワーク技術との間の差の具体的な結果は、インターネットを介してコンテンツを見る消費者に、ユーザが任意の他のウェブリンクと同様に選択することができる、双方向リンクを運ぶ広告を提示することができる点である。その選択に基づき、消費者は製品を買うか、または少なくとも、小売業者からの製品に関する追加情報を要求することができる。多くの広告主は、これをより優れたプラットフォームとみなしている。インターネットデータネットワークを使って、広告主は、広告と製品を購入する機構との両方を同時に提示し、広告が消費者の心の中にある間、消費者に影響を与えることができる。
【0005】
したがって、広告媒体としてのテレビおよび無線ネットワークの経済における将来は、それらのプラットフォームのインターネットプラットフォームへの結合次第であろう。加えて、通信ツールとしてのテレビおよび無線ネットワークの価値はまた、テレビネットワークの放送能力に、コンピュータデータネットワークの双方向性をもたらした、実現可能なネットワーク技術によって増大されるであろう。例えば、テレビネットワーク上で放送される緊急警報は、視聴者が、ダウンロード可能な避難経路の地図、行方不明者に関する情報、他の救命安全情報等、より特定の情報を要求して取得するのに容易な方法と組み合わせられれば、効率性をより増す場合がある。そのために、多くの企業および団体がこの課題に取り組み、ケーブルTVネットワークにわたる双方向通信等、双方向通信を可能にするネットワーク技術を開発している。
【0006】
これらの技術は、ケーブルTVプラットフォームの双方向通信能力のみを増大する。しかしながら、改良された通信技術を追加するだけで、テレビプラットフォームがインターネット広告システムと競争して成功することを可能にするかははっきりしていない。これらのシステムにより、リンク可能なコンテンツ等、インターネットのような広告をケーブルTVプラットフォームにわたって運ぶことが可能になる。実質的に、提案されたシステムは、低品質のインターネットバナーの広告およびポップアップ式の案内を、TV視聴経験にまで拡張するのみである。それゆえ、これらの提案された解決法では、テレビネットワーク上で広告コンテンツを配信するための、既存の技術およびプラットフォームに対処するのには失敗する。さらに、プログラマ、広告主、および安全管理者は、全てのテレビ配信環境で作動する解決法を望んでいるものの、これらの技術はケーブルテレビ環境に存在するだけである。
【0007】
テレビおよび無線システムがインターネットと競争するためには、テレビおよび無線広告の既存構造に合うように、インターネットの双方向性および実施責任を、TVおよび無線媒体にまで拡張する技術を開発する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、コンピュータネットワーク上のデータコンテンツを、放送ネットワーク上のコンテンツとリンクさせることを可能にするために、改良されたプラットフォームを提供するシステムおよび方法への需要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書に記載するシステムおよび方法は、とりわけ、ストリームがネットワークノードに送達される準備が整っているネットワークの中のある地点で、トークンを放送メディアストリームに挿入する、データストリームサーバを含む、データネットワークシステムに関連する。トークンは、通常、論理リンクを作成することによって、放送メディアストリーム、または放送メディアストリームの一部分を、データネットワーク上に記憶されたコンテンツにリンクさせるデータポインタを提供する。ネットワークシステムは、待ち行列に入れられるか、計画されるか、またはテレビネットワーク上に送達されるように整理される、放送コンテンツを追跡する。選択された時間に、ネットワークシステムは、放送ストリームに、トークン、または随意で一連のトークンを挿入するように、データストリームサーバを誘起する。一実施例におけるこれらのトークンは、一連のネットワークノードに放送されている、データパケットのトランスポートストリームに挿入される。好ましくは、データストリームサーバは、放送メディアストリームからはぎ取られている、挿入されるパケットをもたらす場合がある放送メディアストリームの任意のプロセスに後続する、ネットワークの中のある地点に位置する。挿入されるトークンは、論理リンクの視覚的表示を作成するように、テレビコンテンツ受信機によって処理され得る。リンクは、データネットワーク上に記憶された、関連するコンテンツの要求を作成するように起動し得、コンテンツは要求元と関連付けられた宛先に送達され得る。
【0010】
したがって、本明細書に記載のシステムおよび方法は、一側面において、トランスポートストリームデータ伝送を用いる放送ネットワークを含む、放送ネットワーク上で供給されるデータをインターネットプロトコルパケット交換ネットワーク上に維持されるデータとリンクさせるシステムを含む、ネットワークを提供する。
【0011】
別の側面では、本明細書に記載するシステムおよび方法は、ストリームでコンテンツの部分の位置を具体的に識別し、コンテンツのそれら部分をコンピュータネットワーク上に記憶されたデータとさらにリンクさせるトークンを、そのストリームに追加するように、放送メディアストリームを修正する、データストリームサーバに関連する。
【0012】
そのために、ある実施形態では、システムは、トークン情報を運ぶデータパケットを生成する、データパケット発生器を含む。データパケット発生器は、データパケット用に特定の1つまたは複数のトークンを選択するように、データパケット発生器を指図するトリガ制御信号に応答して作動する。正しいトークンを選択するために、パケット発生器は、データベースアクセスデータを識別するように、トリガ制御信号を処理する。パケット発生器は、放送メディアストリームに挿入されているべき適切なパケットを作成する命令をパケット発生器に提供するデータをその中に記憶したデータベースにアクセスする。これらの命令は、それぞれの放送メディアストリームコンテンツと関連付けるように、コンピュータネットワークコンテンツ、あるいはコンピュータネットワークコンテンツを表すか、または指し示すデータを含み、例えば、データパケットの放送メディアストリームへの挿入を開始するための時間、および同様に、データパケットの放送メディアストリームへの挿入を停止するための時間を示す、開始および停止命令を含み得る。さらなる命令は、放送メディアストリームに挿入されているトークンデータに対して周期的に変更するための命令だけでなく、パケット挿入が開始時間と停止時間との間で機能している間に、データパケットが放送メディアストリームにどのくらいの頻度で挿入されるべきかを示す情報も含み得る。
【0013】
本明細書に記載する一側面は、放送メディアストリームのビデオおよび/または音声構成要素用のコンテンツを生成し、同様に、放送メディアストリームのメタデータ構成要素用のコンテンツを生成する方法を含む。システムは、生成されたコンテンツを分離し、後にコンテンツ配信処理中に、生成されたコンテンツを組み合わせる。1つの実践では、方法によって、上記のデータベース等の、パケット発生器によってアクセスされるデータを記憶するデータベースに、メタデータコンテンツを記憶する。
【0014】
別の側面では、コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツを、テレビネットワーク上で放送されるコンテンツとリンクさせるためのシステムが提供される。システムは、1つ以上の放送データストリームサーバ(BDSS)を含む。各BDSSは、テレビネットワーク上で放送されるコンテンツとコンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツとの間のリンクを表す、トークンを記憶するデータベースを含み、少なくともトークンを送達するための持続時間を表す送達情報にアクセスする。トークンは、トークンレジストリによって使用を許可される。トークンレジストリは、それぞれのトークンを作成し、それぞれのトークンを登録し、1つ以上のトークンをトークンプレイリストに組み立て、それぞれのトークンおよびプレイリストをデータベースに記憶することを可能にする。トークンレジストリはまた、コンテンツ製作者が、それぞれのトークンの作成、およびそれぞれのトークンの追跡のうちの少なくとも1つを行うことを可能にする。
【0015】
システムはさらに、トークンのプレイリストをテレビネットワーク上で放送する命令を示すためのトリガ機構を含み、トリガ機構は、それぞれのトークンのプレイリストを示し、かつトークンのプレイリストの送達を開始するための時間を示す信号を生成し、トークンのプレイリストは、それぞれのトークン、およびそれぞれのトークンの送達を開始するための時間のうちの少なくとも1つを含む。一部の実施形態では、トリガ機構は、タイムスロットのスケジュールを表すプレイアウトリストを、タイムスロット用の関連プログラミングコンテンツを用いて作成および配信するように、自動化システムと相互作用する。一部の実施形態では、トリガ機構は、トークンのうちのそれぞれを送達するためのタイムスケジュールを表す、データファイルを有する、計画プレイアウトシステムを含む。一部の実施形態では、トリガ機構は、ユーザによって操作され、放送データストリームサーバに連結されるタイプのスイッチを含む。一部の実施形態では、トリガ機構は、プログラムストリーム内で、トークンプレイリストを表すポインタを識別し、パケット発生器に、それぞれのトークンを、テレビコンテンツのストリームに挿入させることによって、ポインタの識別に応答するための手段を含む。一部の実施形態では、トリガ機構は、コンピュータネットワークおよびテレビネットワークのうちの少なくとも1つにおいて、第2の放送データストリームサーバからの命令を含む。
【0016】
システムはまた、それぞれのトークンをテレビセットトップボックスデバイスに転送するための、テレビセットトップボックスデバイスと通信しているチャネルを有する、通信インターフェースを含む。
【0017】
システムはまた、テレビネットワーク上で放送されるテレビコンテンツのストリーム内にパケットを生成するためのパケット発生器と、パケット発生器とサーバとに連結されるマルチプレクサであって、データベースに記憶された1組のトークンを、テレビコンテンツのストリームと多重化するマルチプレクサとを含む。一部の実施形態では、パケット発生器は、トークンデータを運ぶデータパケットを生成する。一部の実施形態では、パケット発生器は、MPEG−2トランスポートストリーム規格に適合するパケットを生成する。一部の実施形態では、パケット発生器は、トークンデータを有するパケットを生成し、トランスポートストリームのプログラムと関連付けられ、テレビネットワーク上で放送されているコンテンツを表す、プライベートデータセクションまたはパケット化基本ストリームに、パケットを挿入する。
【0018】
一部の実施形態では、システムは、トークンデータを運ぶパケットを、それぞれの放送事業者と関連付けられたセットトップボックスデバイスに対して識別された選択ポートへ制御して挿入するために、パケット発生器に連結される識別子制御をさらに含む。識別子制御は、セットトップボックスデバイスの2つ以上の異なるポートにトークンデータを運ぶパケットを挿入するための手段を含む。
【0019】
一部の実施形態では、システムは、マルチプレクサへのコンテンツの送達を管理するための自動化システムをさらに含み、それによって、放送データストリームサーバおよび自動化システムによって誘起されるコンテンツ送達からのコンテンツは、混合パッケージのストリームに変換される。
【0020】
一部の実施形態では、1組のトークンは、かかるデータパケットを、セットトップボックスデバイスに放送されているテレビコンテンツのストリームに挿入するために、パケット発生器のネットワーク位置、それぞれのトークンをストリームに挿入するための日付、それぞれのトークンをストリームに挿入するための時間、およびセットトップボックスが実行することができるアプリケーションまたはスクリプトのうちの少なくとも1つを表す、識別子を運ぶデータを含む。
【0021】
一部の実施形態では、システムは、挿入されたトークンデータがそれぞれのテレビコンテンツと関連付けられることを検証するために、セットトップボックスデバイスに放送されているテレビコンテンツの混合ストリームを監視するためのフィードバックモニタをさらに含む。
【0022】
一部の実施形態では、システムは、タイミング情報を伴うテレビコンテンツの部分に印を付けるように、ユーザサイトへトークンデータを運ぶデータパケットに刻印するためのタイムスタンプをさらに含む。
【0023】
別の側面では、コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツを、テレビネットワーク上で放送されるコンテンツとリンクさせるための方法が提供される。方法は、テレビネットワークを分析し、ユーザサイトに直接連結するチャネルに隣接しているネットワーク位置を識別するステップを含む。
【0024】
方法は、識別された位置に通信インターフェースを位置付け、通信インターフェースをユーザサイトと通信しているチャネルに連結するステップをさらに含む。
【0025】
方法は、テレビネットワーク上で放送されるコンテンツとコンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツとの間のリンクを表す、複数のトークンを記憶するデータベースを含む、放送データストリームサーバを提供し、少なくともそれぞれのトークンを送達するための持続時間を表す送達情報にアクセスするステップをさらに含む。
【0026】
方法は、それぞれのトークンを作成するためにトークンレジストリを提供し、それぞれのトークンを登録し、1つ以上のトークンをトークンプレイリストに組み立て、それぞれのトークンおよびトークンプレイリストをデータベースに記憶するステップをさらに含む。
【0027】
方法は、コンテンツ製作者が、それぞれのトークンの作成、およびそれぞれのトークンの追跡のうちの少なくとも1つを行うことを可能にするステップをさらに含む。
【0028】
方法は、テレビネットワーク上でのトークンプレイリストの送達を誘起するステップをさらに含み、誘起するステップは、通信インターフェースにおけるパケット発生器をマルチプレクサと連動させ、サーバに、テレビネットワーク上で放送されるテレビコンテンツのストリーム内のパケットとデータベースに記憶された1組のトークンを多重化させ、パケット発生器は、テレビコンテンツのストリーム内にパケットを生成し、トークンプレイリストは、それぞれのトークン、およびそれぞれのトークンの送達を開始するための時間のうちの少なくとも1つを含む。一部の実施形態では、1組のトークンは、パケット発生器のネットワーク位置、それぞれのトークンをストリームに挿入するための日付、それぞれのトークンをストリームに挿入するための時間、およびセットトップボックスが実行することができるアプリケーションまたはスクリプトのうちの少なくとも1つを表す、データを運ぶ識別子を含む。
【0029】
一部の実施形態では、方法は、ユーザサイトに送達されているテレビコンテンツを監視し、テレビコンテンツの送達を、それぞれのトークンの送達の誘起と協調させるステップをさらに含む。一部の実施形態では、監視するステップは、計画されたテレビコンテンツのプレイリストを監視するステップと、操作者によって手動で生成されるコマンドを監視するステップと、データベースによって生成されるコマンドを監視するステップと、以前に挿入されたトークントリガデータに対してテレビコンテンツを監視するステップと、挿入命令に対して第2の放送データストリームサーバを監視するステップとを含む。
【0030】
一部の実施形態では、方法は、ユーザサイト用のデータの混合ストリームを生成するように、トークンデータをテレビデータと多重化するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、タイミング情報を伴うテレビコンテンツの部分に印を付けるために、ユーザサイトへトークンデータを運ぶデータパケットにタイムスタンプを刻印するステップをさらに含む。
【0031】
一部の実施形態では、方法は、トークンデータの挿入成功を報告するためのフィードバックモニタをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明の前述および他の目的ならびに利点は、添付図面を参照の上、その続くさらなる説明からより完全に理解されるであろう。
図1図1は、本発明に従う、1つのシステムの第1の実施形態を示す。
図2図2は、トークンデータストリームのXML表示を伴うデータベースを示す。
図3図3は、パケット発生器の一実施例を示す。
図4図4は、本発明に従う、1つのプロセスのフローチャートを表す。
図5図5は、本発明に従う、システムの第2の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本明細書に記載するシステムおよび方法の全般的な理解を提供するために、放送メディアストリーム内のコンテンツを、コンピュータネットワーク上のコンテンツとリンクさせるシステムを含む、ある説明に役立つ実施形態について説明する。本明細書に記載するネットワークリンクシステムおよび方法は、コンピュータデータネットワーク上の広告コンテンツを、テレビネットワーク上で放送されているテレビコンテンツまたはテレビコンテンツの部分とリンクさせることができるシステムを提供する。したがって、コンテンツリンクシステムは、テレビショーまたはコマーシャル等、放送送達用のコンテンツを製作したコンテンツ製作者が、その放送コンテンツにコンピュータネットワーク上に記憶された追加および別個のコンテンツをリンクさせることを可能にする。しかしながら、本明細書に記載するシステムおよび方法はあまり限定されず、例えば、緊急放送をデータネットワーク上に記憶されたコンテンツとリンクさせる、緊急放送通知システムといった、他のアプリケーションに使用し得る。これらおよび他のアプリケーションだけでなく、ある修正、補足、および追加は、以下に記載する説明から当業者には明らかであろう。
【0034】
そのために、1つの例示的実施形態では、本明細書に記載するシステムおよび方法は、1つの実践では、テレビネットワーク上のノードへのコンテンツ送達の地点にある放送ネットワーク上の位置に、データストリームサーバを配置することによって、データストリームサーバをテレビネットワークに統合する。一実施例では、データストリームサーバは、コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツへのリンクを表す情報を、放送データストリームに挿入するために、放送データストリームを処理することができる。挿入されたコンテンツは、システムがコンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツをリンクさせたい放送メディアの位置または時間に対応する、位置あるいは時間に、放送データストリーム内に配置される。それゆえ、本明細書ではトークンとも呼ばれる、挿入されたコンテンツは、データネットワーク上に記憶されるか、またはデータネットワーク上に生成することができるデータに論理リンクを提供する。
【0035】
1つの特定の実施形態では、以下にさらに詳細に記載する通り、データストリームサーバが、MPEG−2トランスポートストリームに組み込まれ得るデータパケットを生成する。MPEG−2トランスポートストリームは、ケーブルネットワーク上のテレビ、または放送メディアの他の受信機に送達されている、放送メディアコンテンツである。そのため、例えば、テレビショーを運ぶMPEG−2トランスポートストリームが、テレビ局から伝送される場合に、コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツへのリンクを有するそのデータサーバは、MPEG−2トランスポートストリーム用のメタデータパケットフォーマットに準拠するデータパケットを放送ストリームに統合する。メタデータストリームの中のデータパケットは、典型的にはセットトップボックスである受信機によって使用することができる情報を運び、送信されているテレビショーを構成するコンテンツと、放送の中で視聴されているコンテンツに関連する、または何らかの関係がある、コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツがあることを、視聴者に示すアイコンとの両方を視聴者に提示する。動作において、視聴者は、情報をセットトップボックスに入力する制御を起動させることができるであろうし、この情報は、ケーブルネットワーク上のバックチャネルを通って、ケーブルヘッドエンドにまで送達される。ケーブルヘッドエンドに戻って送達される情報は、放送コンテンツ、と関連付けられるコンピュータコンテンツへのリンク情報と随意でおよび好ましくは視聴者のセットトップボックスの識別子とを含み得る。セットトップボックスの識別子は、リンク情報をケーブルヘッドエンドに返信したセットトップボックスを識別するであろう任意の好適な識別子であり得る。したがって、セットトップボックス識別子は、リンクされるパケット交換ネットワーク上の宛先のネットワークアドレスを導出するために、システムによって使用され得る情報を、直接的または間接的のいずれかで提供する。それゆえ、本明細書に記載するシステムは、異なるデータ通信プロトコルを用いる2つのネットワーク間のデータ通信、すなわち少なくとも無指向性データ通信を媒介するネットワークゲートウェイとして、リンクシステムが働くのに十分な情報をリンクシステムに提供する。特定の一例示的実施形態では、リンク情報は、コンピュータネットワーク上に記憶された情報を収集するのに使用され、セットトップボックス識別子は、その記憶されたコンピュータネットワーク情報を、そのセットトップボックスと関連付けられる視聴者が後でアクセスする場合がある、ポータルに送達するように用いられる。
【0036】
システムおよび方法について記載するために、図1は、この描写において受信機32およびコンピュータ34を含む、消費者ステーション30等の要素を含むような、コンテンツリンクシステム10を示す。同様に、図1は、コンテンツ製作者ステーション16およびトークンレジストリ18を描写する。これらの要素は、随意で、放送メディアコンテンツをリンクさせるためのシステムの一部であり得るが、かかる要素は任意である。さらに、これらの要素の構成および配置は、図1に描写されるものとは異なり得る。例えば、描写するトークンレジストリ18は、コンテンツ製作者ステーション16およびTV局20とは別個の要素として図示されている。しかしながら、他の任意の実施形態では、トークンレジストリ18は、コンテンツ製作者ステーション16またはTV局18に統合され得る。さらに他の配置が実現される場合があるだけでなく、消費者ステーションにあるコンピュータ34、またはコンテンツ製作者ステーション16にあるプレビューツール12等、描写される要素のうちのいくつかを排除するかまたは置き換える修正、ならびに選択される構成および配置は、アドレス指定されているアプリケーションに依存するであろう。図1はさらに、消費者ステーション30に、テレビネットワーク(受信機32)上のノード、かつコンピュータデータネットワーク(コンピュータ34)のためのノードがあることを描写している。典型的な動作では、これらのネットワークは、互いに独立して動作する。さらに、通常、放送ネットワークからコンピュータデータネットワークに切り替えるゲートウェイがない。本明細書に記載するシステムおよび方法は、かかるゲートウェイを提供する。本明細書に記載するシステムをでは、テレビネットワークにわたり送信されるコンテンツは、コンピュータデータネットワーク上に記憶されたコンテンツにリンクされ得、それによって、テレビネットワークにわたり配信されるコンテンツが、コンピュータデータネットワークにわたるコンテンツの送達を駆動することを可能にする。放送テレビネットワーク上で伝送される要求パケットは、コンピュータデータネットワークに伝えられ得る。
【0037】
図1に戻ると、ステーション16のコンテンツ製作者が、コンピュータデータネットワーク上に記憶されるか、またはコンピュータデータネットワークで生成されるかのいずれかであるコンテンツとリンクさせたい、テレビネットワーク上で配信するためのコンテンツを開発し得ることが示されている。そのために、描写するコンテンツ制作ステーション16は、トークンプレビューツール12およびトークン作成ツール14を含む。コンテンツ制作ステーション16は、テレビ局20からテレビネットワークに沿って異なる消費者ステーション30に送信されるであろうコンテンツをレビューするために、コンテンツ製作者によって使用され得る。典型的には、コンテンツ製作者は、娯楽プログラムまたは広告等、ケーブルテレビシステムにわたり通常配信されるコンテンツの種類を開発している、テレビ製作者または広告主である。しかしながら、任意の人がコンテンツ製作者であってもよく、テレビネットワーク上での送達用のコンテンツを開発することを選択する実際の人は、アプリケーションおよび目下のタスクによって異なるであろう。例えば、テレビネットワーク上での放送用の緊急警報データの開発者も、緊急放送コンテンツのセクションをコンピュータネットワーク上のデータとリンクさせるために、コンテンツ製作者ステーション16を使用して、コンテンツを開発し得る。ステーション16で開発されるコンテンツは、典型的には、テレビネットワーク上での送達に好適なタイプのコンテンツであり、通常、何百メガバイトのデータ、または多数のギガバイトのデータから成る、非常に大きなデータファイルであろう。加えて、テレビネットワーク上の多数のサイトへの配信が意図され、その全てがほぼ同時にデータを受信するであろう。
【0038】
図1に描写する実施形態では、コンテンツ製作者ステーション16は、トークン作成ツール14を含む。図1に示す通り、トークン作成ツール14は、トークンレジストリ18に接続する。トークンプレビューツール12もまた、トークンレジストリ18に接続する。一般のビデオ再生および非線形ビデオ編集ツールを使用して、コンテンツ製作者は、製作した、または与えられていたテレビショーを見ることができ、シーケンスを経て進行するにつれてショーを見ることができる。ある時、コンテンツ製作者は、そのテレビショーの一部分と、コンピュータネットワーク上に記憶された一部の追加コンテンツを関連付けることを決定する。従って、例えば、自動車用のコマーシャル中に、コンテンツ製作者は、消費者に提示されているビデオの一部分を、広告の中に示されている自動車と類似または同一の自動車の購入からある量の金額を割り引くためのクーポンを表す、コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツと関連付けることを決定し得る。別の例では、コンテンツ製作者は、コンテンツにわたって時間間隔を置いた一連のトークンを提供することを決定し得る。トークンは、放送コンテンツを表す、コンピュータネットワーク上に記憶されたコンテンツと関連付けられ得る。1つの用途において、これらの時間的に間隔を置いたトークンが、本明細書に記載するシステムが、コンピュータデータネットワークによって用られる通信プロトコルに準拠する、データ要求を生成するように処理し得る、テレビネットワークのバックチャネルを介する伝送のために、データパケットを作成するために用いられ得る。システムは、これらの生成された要求をコンピュータデータネットワーク上に切り替え、それによって、2つの異なるネットワークをリンクし得る。そのために、コンテンツ制作ステーション16のコンテンツ製作者は、コンテンツ、すなわち、コンピュータネットワーク上のコンテンツがビデオシーケンスと関連付けられていることを視聴者に表すアイコンの開始時間および持続時間について、データをトークン作成ツール14に入力し、関連するコンピュータネットワークコンテンツが何かを指定する。通常、この関連の表示は、典型的には、ユーザの遠隔制御を起動させることによって、または一部の他のデバイスを通して、消費者にある入力を行うように指図し、該入力は、消費者のセットトップボックスによって処理することができる信号を消費者のセットトップボックスへ提供し、該セットトップボックスは、ケーブルネットワークまたは任意のネットワーク上のバックチャネルを介して情報を送達し、該情報は、コンテンツ製作者がトークン作成ツール14で識別した、コンテンツ製作者によって特定のビジュアルシーケンスと関連付けられたコンピュータコンテンツの位置を表す。トークン作成ツール14は、トークンレジストリ18への要求を生成し、次いで、トークンレジストリ18がトークンを生成し、コンテンツ製作者16が指定し、トークンの特性と共に、トークンレジストリ18にトークンを登録する。
【0039】
トークンが作成され、トークンレジストリ18に記憶されると、コンテンツ製作者は、トークンデータと組み合わせられる放送コンテンツの消費者への提示をシミュレートし、消費者がトークンをクリックした場合の、関連するコンピュータネットワークコンテンツの消費者への提示をシミュレートするように、トークンプレビューツール12を使用し得る。一実施例では、トークン作成ツール14およびトークンプレビューアツール12は、コンテンツ製作者が、コンテンツを視聴し、トークンデータを入力し、1つのユーザインターフェース内で消費者の体験プレビューすることができるように、非線形ビデオエディタと統合される。一実施例では、トークンプレビューツール12は、コンテンツファイルが放送中にプレイアウトしているときに、データストリームサーバが検出し得るトークンを表すメタデータを追加することによって、元のビデオ/音声コンテンツファイルを改変することができる。
【0040】
トークンレジストリ18は、コンテンツ製作者がトークン作成ツール14を使用しているときに、コンテンツ製作者に対して特有のトークンIDを記憶するデータベースを含み、そのトークンIDは、ビデオ情報、あるいはコンテンツ製作者がコンピュータネットワーク上のコンテンツと関連付けたいと望む、他の情報またはコンテンツを一意的に表す。図1に描写するトークンレジストリ18は、本願の譲受人によって所有される、名称「Systems and Methods for Registering Token Data on a Computer Network」の米国特許出願第12/001,633号に記載するような、トークンレジストリであり得る。
【0041】
図1はさらに、テレビ局20を描写している。テレビ局は、記憶、トラフィック、および自動化システム22、データストリームサーバ24、およびマルチプレクサ28を備える複数部のシステムを含む。図1に示す通り、コンテンツ製作者16は、記憶トラフィック自動化システム22と通信し得る。特に、コンテンツ製作者16は、記憶トラフィック自動化システム22上に、この例では、消費者ステーション30に接続するケーブルネットワークであり得るテレビネットワークを介し、コンテンツ製作者がテレビ局20によって送信されることを望むビデオコンテンツ、および随意でそれを送信するための所望のスケジュールをロードし得る。図1に描写する実施形態では、コンテンツおよびスケジュール情報を、記憶トラフィック自動化システム22に送達している、一人のコンテンツ製作者16がいる。しかしながら、大部分の用途では、いく人かのコンテンツ製作者がおり、彼らの各々が娯楽コンテンツ、広告主コンテンツ、または別のコンテンツのいずれか異なるタイプのコンテンツを製作するであろうし、このコンテンツ全ては、記憶トラフィック自動化システム22内の異なる位置に別々に記憶され得る。
【0042】
記憶トラフィック自動化システム22は、通常、プレイリスト、またはシステム22に記憶されたコンテンツが、テレビ局20から消費者ステーション30へ伝送されるときを識別する、他の制御システムを含む。図1に描写する実施形態では、記憶トラフィック自動化システム22は、そのコンテンツをマルチプレクサ28へプレイアウトし、コマンドをマルチプレクサ28に送るであろう。記憶トラフィック自動化システム22はまた、放送データストリームサーバ(BDSS)とも呼ばれるデータストリームサーバ24にもコマンドを送る。データストリームサーバ24は、記憶トラフィック自動化システム22のプレイアウトされているテレビコンテンツのある部分と関連付けられるべきトークンを示す、トークンレジストリ18から情報を受信する。データストリームサーバ24は、1つの実践において、記憶トラフィック自動化システム22から消費者ステーション30へ送達されているコンテンツを構成する、放送メディアストリームに統合することができるデータパケットを生成するであろう。そのために、図1に示すテレビ局20は、マルチプレクサ28を含む。マルチプレクサ28は、パケット発生器を含む、データストリームサーバ24によって生成されるパケットを記憶トラフィック自動化システム22から受信されたデータパケットと共に多重化し、その結果、全てのパケットが消費者ステーション30へデータのコヒーレントストリームとして送達され、消費者が、放送メディアストリームの部分と関連付けられているコンテンツの位置を表すトークンを、それと共に含むであろう放送コンテンツを視聴し得る。したがって、システムは、ユーザサイト30に対する混合ストリームを生成するように、トークンデータをテレビデータと多重化する。
【0043】
図1に示す消費者ステーション30は、経路7を介してマルチプレクサ28へおよび経路9を介してトークンレジストリ18へ連結する。消費者ステーション30は、ケーブルテレビネットワークへの接続、およびコンピュータ34へ連結するコンピュータデータネットワークへの別個の接続を有する、消費者の自宅を描写することを意味する。テレビネットワークおよびコンピュータネットワークは、ケーブルヘッドエンドから消費者の自宅に接続するケーブル等、同一媒体を使用し得る。しかしながら、2つのネットワークは、テレビネットワーク上での放送データが、コンピュータ34に連結するコンピュータデータネットワークによって使用される帯域幅およびプロトコルとは異なる帯域幅ならびにプロトコルを使用して伝送される点においてはっきりと異なる。したがって、コンピュータ34およびセットトップボックス32は、それらのネットワーク接続用の同一物理メディアを使用し得るものの、これらのネットワークは別個ではっきりと異なり、図1に描写するシステム10は、データストリームサーバ24によって、トークン作成ツール14により生成されるコンテンツにトークンを挿入させることによって、これらの別個ではっきりと異なるネットワークを結びつけ、トークンは、テレビ放送コンテンツの部分をコンピュータ34に連結され、コンピュータ34がアクセス可能なネットワーク上に記憶されたコンテンツに、論理的にリンクさせる。
【0044】
描写するセットトップボックス32は、テレビ放送ネットワークにわたり伝送されるデータを受信および処理することができる、任意の好適なセットトップボックスデバイスであり得る。同様に、描写するコンピュータ34は、コンピュータデータネットワークに連結するための、任意の好適なコンピュータであり得る。通常、消費者ステーション30のコンピュータ34は、インターネットサービスプロバイダを通してインターネットデータネットワークに接続する、従来の家庭用コンピュータである。
【0045】
動作において、コンテンツ制作ステーション16を使用するコンテンツ製作者は、テレビのどのセグメントまたはどの部分を、コンピュータ34によりアクセス可能なコンピュータデータネットワーク上に記憶された、またはそのコンピュータデータネットワークにより生成されるコンテンツにリンクすべきかを決定する。コンテンツ製作者はまた、テレビデータの選択されたセグメントに論理的にリンクさせたい、実際のコンテンツまたはサイトを決定することもできる。その後、コンテンツ製作者は、トークンレジストリ18にそれらの決定を登録するように、トークン作成ツール14を使用し得る。そのために、トークンレジストリ18は、コンテンツ製作者16によって決定されたトークン命令を受信する。これらのトークン命令は、トークンがコンピュータネットワーク上のどのコンテンツにリンクすべきか、トークンがどの放送コンテンツと関連付けられているのか、トークンはどのくらい継続すべきなのか、リンクされたコンピュータコンテンツを視聴者に通知する視覚的アイコンは、どのようなものであろうか、アイコンは画面上どこに現れるであろうか、およびテレビコンテンツとコンピュータデータネットワーク上の関連するコンテンツとの間で作成されている論理リンクのタイプに関係する他の情報を示す。
【0046】
コンテンツ製作者はまた、コンテンツ製作者が望む任意のファイルフォーマットでコンテンツをテレビ局20に送る。コンテンツは、記憶トラフィック自動化システム22にロードされ、そのコンテンツのプレイアウトが最終的に計画され、テレビ局の自動化システム22によって再生される。図1に示す通り、トークンレジストリ18は、経路4を介してデータストリームサーバ24に連結する。プレイアウトの前に、データストリームサーバは、経路4上でトークンレジストリからのトークン命令を受信する。一部の実施形態では、テレビ局20の職員またはプロセッサが、トークンレジストリ18からデータストリームサーバ24へのトークン情報の転送を開始し、随意で、テレビ局の内部識別子をレジストリの中の特定のトークンと関連付け得る。1つの動作では、自動化システム22は、データストリームサーバ24への命令を提供する。その命令は、そのデータストリームサーバに、特定の時間に、特定のトークンまたはトークンプレイリストを、マルチプレクサ28から消費者30のセットトップボックス32に伝送されているMPEG−2トランスポートストリームに挿入するように指図する。トークンデータを挿入するトリガを受信すると、データストリームサーバ24は、適切なトークンを収集して、そのトークンをMPEG−2トランスポートストリームのメタデータセクションに挿入する。このプロセスを可能にするために、ストリームに挿入されるべき1組のトークンは、パケット発生器のネットワーク位置、それぞれのトークンをストリームに挿入するための日付、それぞれのトークンをストリームに挿入するための時間、およびセットトップボックスが実行することができるアプリケーションまたはスクリプトのうちの少なくとも1つを表す、識別子を運ぶデータを含む。
【0047】
図2は、メタデータストリームへの挿入に好適なトークンの一実施例を描写している。特に、図2のトークンは、CVB_100000001021としてそれ自体を一意に識別するトークンを含む、トークンのMPEG−2データストリームを作成するであろう。トークンの中のさらなる情報は、トークンのアイコンがタイプ「I」(info)のうちの1つであり、アイコンが、垂直方向に画面の83%および水平方向に画面の83%に位置し、84秒間機能を保持するべきであると示している。このアイコンは、セットトップボックス32によるトークンストリームの受信後3秒に表示され、76秒間表示されるであろう。ストリームへ挿入されると、トランスポートストリームは、セットトップボックス32に送達され、セットトップボックス32は、トークンデータを認識し、トークンデータがセットトップボックスに提示するように命令する、視覚的合図(アイコン)を表示し得る。通常、視覚的合図は、セットトップボックス32の上で受信されているコンテンツと関連付けられる、コンピュータデータネットワークから要求され得るコンテンツがあることを示す。1つの動作において、消費者は、コンピュータネットワーク上のコンテンツへのリンクを起動させたい遠隔制御をクリックすることによって、この情報にアクセスする。当該内容は全て本明細書に組み込まれているものとされる、米国出願第12/001,663号に記載する通り、そのトークンに関連付けられる情報は、消費者のコンピュータステーション34に送達することができる。
【0048】
図1に描写する記憶トラフィックおよび自動化システム22は、本実施形態では、テレビ局自動化システムとして示されている。かかる自動化システムは、テレビネットワークを横断してセットトップボックスデバイス32に送達されている放送コンテンツのそのスケジュールを含む、プレイアウトリストを管理する。したがって、プレイアウトリストは、一日中その都度どのビデオ資産が再生されるべきなのかに関する情報を維持し、自動化システム22は、各ビデオ資産をその入力または記憶源から呼び出す。自動化システム22は、コマーシャルまたはショー等の1次事象、およびグラフィックオーバーレイまたはクローラ等の2次事象を計画し得る。代替として、自動化システムは、ニュース放送中のスタジオカメラと生放送用のフィールドカメラとの間の切り替え等、単一のテレビプログラム内の高度に詳細な事象を制御し得る。データストリームサーバ24は、自動化システム22と統合され得る。一実施例では、データストリームサーバ24は、図1に示す通り、自動化システム22に連結される。本実施形態では、自動化システム22は、各ビデオ資産がまさに再生されようとしているときに、データストリームサーバ24に警告し得、データストリームサーバ24は、いずれかのトークンがそのビデオ資産に対して計画されているかを知るために、そのデータベースを確認する。計画されたトークンがある場合には、データストリームサーバ24は、トークンのプレイアウトを自動化システムのビデオのプレイアウトに同期させる。代替の実践では、ユーザは、自動化システムのプレイア
ウトリストに、トークン挿入を2次事象として入力し得、そのため2次事象に対するプレイアウトメッセージは、トークン挿入を誘起するように、自動化システム22からデータストリームサーバ24へ送られるであろう。
【0049】
随意に、代替の実施形態では、挿入プロセス中、データストリームサーバ24は、データストリームサーバ24の識別、挿入の日付および時間、アプリケーション(例えば、EBIF)またはスクリプト、あるいはシステムのダウンストリーム構成要素によって使用され得る他のデータを表す、追加データを挿入し得る。このように、セットトップボックスは、放送コンテンツと関連付けられる、データネットワーク上のコンテンツと、そのコンテンツおよびトークンを送達したデータストリームサーバを表すような他の情報との両方を表すトークン情報を受信する。この例では、地理情報が、セットトップボックス30に提供され、コンピュータコンテンツと関連付けられるトークンの源を示している。さらに任意の実施形態では、リンクを起動させるユーザの行動は、コンピュータネットワークへ要求を返信する結果となり、この要求は、トークン識別だけでなく、データストリームサーバ識別をも運ぶ場合がある。この情報は、例えば、図1に描写するトークンレジストリ18といった、任意の好適な位置に返信され得る。トークンレジストリ18は、トークンデータおよびデータストリームサーバ識別を受信し、トークンレジストリ18が、ユーザによって関連するコンピュータデータコンテンツにリンクされたテレビコンテンツを供給しているデータストリームサーバを認識することを可能にするフィードバックループを閉じることができる。加えて、フィードバックループは、コンテンツおよびトークンが適切に同期され、実際に消費者ステーション30に送達されたことを確かめることができる。そのために、任意のフィードバックモニタが、コンテンツプロバイダに、トークンデータの挿入成功およびトークンの送達成功を報告するために使用され得る。加えて、随意で、システムは、タイミング情報を伴うテレビコンテンツの部分に印を付けるために、トークンデータをユーザサイトに運ぶデータパケットにタイムスタンプを記録し得る。これにより、トークンのテレビコンテンツとの同期された送達のより詳しいレビューが可能になる。
【0050】
図3に移ると、パケット発生器の一実施例の描写がある。特に、図3は、図1のデータストリームサーバ24をより詳細に描写し、データストリームサーバ24の構成要素である、パケット発生器50を図示している。図3に示すパケット発生器50は、データストリームサーバの一要素であり、自動化インターフェース40を通って自動化システム22と連結し、操作、管理、および監視、ならびにプロビジョニングインターフェース(OAM&P)42を通して連結する。加えて、パケット発生器は、インジェストインターフェース44とデータおよびメッセージングを通信し、インジェストインターフェース44は、トークンレジストリ18とデータおよび制御信号を交換する。
【0051】
パケット発生器50は、トリガ制御およびスケジュールデータを、自動化システム22から自動化インターフェース40を通して受信する。自動化インターフェース40は、通常、自動化システム22によって用いられる通信プロトコルを実行することができ、自動化システム22とパケット発生器50との間のデータ交換を仲介することができるソフトウェア処理である。この経路を通って、トリガおよびスケジュールデータは、パケット発生器50のスケジューラ54に受け渡される。スケジューラ54は、データストリームコンストラクタおよび構成要素ライブラリアン58と連動する。スケジューラ54は、通常、自動化システム22から、指定のトークンのMPEG−2トランスポートストリームへの挿入を誘起するための、トリガコマンドを受信するソフトウェア処理である。加えて、スケジューラ54は、自動化システム22から、トークンをデータストリームに挿入するように示すデータ、およびトークンが周期的に挿入されるべきか、またはインクリメント値を有する一連のトークンとして挿入されるべきかを示すコマンドを受信し得る。いずれの場合でも、スケジューラ54は、構成要素ライブラリ62からMPEG−2トランスポートストリームに挿入する適切なトークンを選択するように、構成要素ライブラリアン58を要求することによって、自動化システム22から受信される情報に応答する。ライブラリ62は、トークンを記憶するデータベースシステムであってもよく、データをトークンレジストリ18から引き出すインジェストインターフェース44によって、周期的に補充されてもよく、そして、トークンレジストリ18は、本明細書に記載するシステムの外部にあるが、本システムによって使用するためのトークンを生成する、図1に描写されるトークン作成ツール14等の源によって追加され得る。
【0052】
データストリームコンストラクタ60は、プレイアウトエンジン48に送達される、MPEG−2トランスポートストリーム対応のデータストリームを生成する。プレイアウトエンジン48は、エンコーダ/マルチプレクサ28と連動し、テレビデータストリームと混合するためにエンコーダ/マルチプレクサ28にストリームを送達する。
【0053】
代替のトリガシステムが、図3に描写され、挿入されるトークンを手動で誘起するBDSSマネジャユーザインターフェース63と、トークンを表すポインタを検出し得るVANCデコーダ64とを含む。いずれの場合も、バックチャネルメディア(BCM)データストリームコンストラクタ60は、構成要素ライブラリアン58に、構成要素ライブラリ62からMPEG−2トランスポートストリームに挿入する適切なトークンを選択するように要求することによって、BDSSマネジャ(BDSSM)ユーザインターフェース63またはVANCデコーダ64から受信される情報に応答する。BCM構成要素ライブラリアン58におけるトークン挿入のための所定の日付および時間を記憶し、指定された日付および時間に到達すると始めるか、または例えば、「ハブ」制御テレビ局、国内放送テレビ局、または国内コンテンツシンジケータといった、ネットワークの異なる地点に位置する別のデータストリームサーバから始めるように、挿入を誘起するステップを含む、他の任意のトリガシステムが用いられ得る。
【0054】
一部の実施形態では、図3のBDSSの構成要素は、コンピュータネットワークまたはテレビネットワークのいずれかの異なる部分に位置し得る。例えば、エンコーダ−マルチプレクサ28は、コンピュータネットワークまたはテレビネットワークのいずれかの第1のテレビ局に位置していてもよく、その一方で自動化システム22は、コンピュータネットワークまたはテレビネットワークのいずれかの第2のテレビ局に位置し得る。一部の実施形態では、自動化システム22は、1つより多いBDSSと相互作用し得る。それゆえ、一部の実施形態では、図3に示す全ての構成要素が、コンピュータネットワークまたはテレビネットワークのいずれかにおいて、同一の物理位置にあるわけではないであろう。
【0055】
図4は、放送メディア上を伝送されるデータを、コンピュータデータネットワーク上のデータにリンクさせるための1つのプロセスのフローチャート図を提示する。特に、図4は、トークンデータはデータベースに記憶され、トークンを表すポインタはプログラムに記憶され、プレイリスト情報もデータベースに記憶された、第1のステップ72を含むプロセス70を提示する。通常、データベースは、図1に描写する記憶、トラフィックおよび自動化システム22の一部であるが、別個のシステムおよび本明細書に記載するシステムであってもよく、どんな特定のプロセスにも依存しない。さらに、データベースは、市販のMicrosoft Accessデータベースを含む、任意の好適のデータベースシステムであってもよく、ローカルまたは分散型データベースシステムであり得る。好適なデータベースシステムの設計および開発については、McGovern et al,A Guide To Sybase and SQL Server,Addison−Wesley(1993)に記載されている。データベースは、ハードディスクドライブ、RAIDシステム、テープドライブシステム、フロッピー(登録商標)ディスケット、または任意の他の好適なシステム等、任意の好適な永続的データメモリに対応し得る。データベースは、トークンデータおよびプレイリストデータを、フィールドを含む表に整理し、いずれの場合でも、データベースは、放送コンテンツに挿入されるべきトークンと、その放送コンテンツがプレイアウトされ、SDIとして図3に示すエンコーダ/マルチプレクサ28に送達されると予測されるときを表す情報とを記憶する。そのために、ステップ74で、プロセス70は、図3に描写するVANCデコーダ63等の機構を使用して、エンコーダ/マルチプレクサ28へ通過していく未処理のSDI処理ストリームをレビューする。
【0056】
エンコーダ/マルチプレクサ28はSDIストリームを処理し、SDIストリームをMPEG−2トランスポートストリームプロトコルにパッケージ化する。随意で、VANCデコーダ64等の機構は、トークンが、生成されているMPEG−2ストリームに挿入されるべきかを決定するために、SDIストリーム内でトークンを表すポインタを検出するように、SDIストリームを監視するであろう。かかるポインタが検出される場合、トークンが、生成されているMPEG−ストリームへの挿入のために準備される。データストリームコンストラクタ60は、トークンレジストリ46から、トークンをMPEG−2トランスポートストリームに挿入するように要求し得る。代替として、随意で、データストリームコンストラクタ60は、VANCデコーダ64によってSDIストリームの中で検出されるポインタからではなく、スケジューラ54からのコマンドに応答する場合がある。この実践では、プロセス70は、ステップ72中に、データベースに記憶されたプレイリストによって駆動される。プレイアウトリストの表に記載された時間に、スケジューラ54は、データストリームコンストラクタ60に、トークンレジストリ46から指定のトークンを収集するように指図し得る。いずれの実践でも、ステップ76において、データストリームコンストラクタ60は、トークンを受信し、プレイアウトエンジン48によってデータストリームコンストラクタ60に送達され、SDIデータに混合され、MPEG−2トランスポートストリームに符号化されるデータストリームを構築する。
【0057】
1つの特定の実践では、データストリームコンストラクタは、エンコーダ/マルチプレクサが、MPEG−2トランスポートストリームのプログラムマップテーブルに符号化するであろう、データストリームを組み立てる。MPEG−2トランスポートストリームに送達されると、プロセス70は、ステップ80に示す通り、放送データネットワークのバックチャネルを監視する。プロセスは、放送データネットワーク上でユーザによって返信されているトークンを調べる。トークンが検出される場合、プロセス70は、予想されるトークンと比較してそのトークンを検査する。1つの実践において、ステップ80では、プロセス70は、受信したトークンが、トークンが検出されたときに、ユーザに提示されていたコンテンツに合致するかを検査する。ステップ82でトークンの検査が、正しいトークンが返信されたと示す場合には、プロセス70はステップ84に進み、適切なトークンがユーザによって視聴され、返信されたことを記録する。トークンが正しくない場合、ステップ86でプロセス70はエラーを記録する。
【0058】
一部の実施形態では、複数の放送データストリームサーバ102、104は、図5に示す通り、コンテンツ配信ネットワークの異なる部分に用いられ得る。サーバは、国内放送局120またはローカル放送局140等の放送テレビ局に位置し得る。代替としてまたは追加で、サーバ102、104は、例えば、セットトップボックス132またはコンピュータ134内、ケーブルテレビ局(図5に図示せず)、ケーブルシステムヘッドエンド(図5に図示せず)、ローカルハブTV局(図5に図示せず)、国内コンテンツシンジケータ(図5に図示せず)、またはテレビコンテンツストリームが集められる他の場所といった、ユーザサイト130に位置し得る。データストリームサーバ102、104のそれぞれは、例えば、リンク111を介して、またはトークンレジストリとのリンク110を介して、互いに通信し得、それゆえ、一緒にデータストリームサーバのネットワークを形成し得る。一実施例では、例えば、データストリームサーバ102といった、1つ以上のデータストリームサーバは、国内放送テレビ局120に位置し得る一方で、例えば、データストリームサーバ104といった、1つ以上のデータストリームサーバは、ローカル放送テレビ局140に位置し得る。ローカル放送テレビ局140のサーバ104は、国内放送テレビ局120のサーバ102と通信し得る。この通信はまた、ケーブル通信チャネル、ネットワーク通信インターフェース109、110、または111、あるいはバックチャネル通信経路108を介して行われてもよい。サーバ102、104のそれぞれは、トークンレジストリ118(リンク110を介して)と、それと関連付けられている1つ以上のデータベースと通信し、トークンに関係する情報を運んでもよい。加えて、サーバ102、104のそれぞれは、自動化システム、およびテレビネットワークを介して送信されるパケットを生成するためにサーバ102、104と相互作用するマルチプレクサ(図5に示す)と相互作用し得る。加えて、サーバ102、104は、BCMデータストリームコンストラクタ(図5に図示せず)を含み得る。
【0059】
図5に例として図示する通り、サーバ102、104のネットワークは、放送データおよび/またはトークンデータのパケットを、MPEG−2トランスポートストリーム142、162に挿入するように、国内およびローカル放送事業者の両方によって使用される可能性がある。国内TV局120のBDSSサーバ102は、SDIストリームにトリガを検出した再、事前に指定された日付および時間に到達した際、または記憶/トラフィック/自動化システム122からのコマンドに応答して、ライブのオペレータによる等の種々の事象によって誘起される場合に、トークンを国内放送ストリーム142に挿入し得る。国内放送ストリーム142が構築され、MPEG−2トランスポートストリームに符号化されると、ローカル放送局140内の記憶、トラフィック、および自動化システム143によって受信され得る。エンコーダ/マルチプレクサ148と協同する、ローカル放送局データストリームサーバ104は、消費者STB132によって受信され得る、発信MPEG−2トランスポートストリーム162を生成するように、受信放送ストリームを処理し得る。
【0060】
代替として、随意で、データストリームサーバ104内のデータストリームコンストラクタは、図3および4に関係して記載する通りのスケジューラからのコマンド、または少なくとも一部の国内放送局データストリームサーバ102から受信される情報に関するコマンドに応答し得る。国内TV局での複数のトリガに応答して、国内データストリームサーバ102によって実施される複数のトークン挿入のシーケンスおよびスケジュールは、記録され、単一のトリガに応答して実行することができる新しいトークンプレイリストとして、データベースに記憶することができる。この方法では、国内データストリームサーバ102は、国内TV局120内で利用可能ないくつかのトリガに応答し、必要とされるトークンを放送ストリーム142に挿入し、新しい統合トークンプレイリストをデータベースに記憶し得る。ローカルTV局データストリームサーバ104は、複数の国内TV局のトリガが、ローカルTV局で利用可能ではない時に、単一のトリガに応答して、新しい統合プレイリストを取り出し、国内TV局120のデータストリームサーバ102によって挿入されたトークンを再挿入することができる。この実践は、ローカルTV局が、消費者STB132に向かうことになる最終放送ストリーム162を作成する前に、国内TV放送ストリーム142をMPEG−2から異なるフォーマットに転換する場合等、ローカル放送ストリーム162内の消費者STB132に到達する前に、国内TV局で挿入されたトークンが、放送ストリーム142から除去される場合において使用し得る。
【0061】
上に述べた通り、放送データストリームサーバまたはBDSSは、ハードウェア構成要素として実現され得る。加えてまたは代替として、BDSSは、Unix(登録商標)ワークステーション等、従来のデータ処理システム上で作動するソフトウェア構成要素として実現され得る。その実施形態では、データストリームサーバは、C言語コンピュータプログラム、またはC++、Fortran、Java(登録商標)、または基本言語を含む任意の高水準言語で書かれたコンピュータプログラムとして実装され得る。
【0062】
加えて、マイクロコントローラまたはDSPが用いられる実施形態では、データストリームサーバは、マイクロコードで書かれた、または高水準言語で書かれたコンピュータプログラムとして実現され、用いられるプラットフォーム上で実行することができるマイクロコードにコンパイルされ得る。かかるシステムの開発は当業者には既知であり、かかる技術は、TMS320 Family,Volumes I,II,and III,Texas Instruments(1990)のDigital Signal Processing Applicationsに記載されている。加えて、高水準プログラミング用の一般的な技術は既知であり、例えば、Stephen G.Kochan,Programming in C,Hayden Publishing(1983)に記載されている。DSPおよびマイクロコントローラシステム用の符号の開発は、当該分野では既知の原理から得られる。
【0063】
当業者は、日常の実験を行うまでもなく、本明細書に記載する実施形態および実践に対する多くの等価物を認知し、または解明することができるであろう。したがって、本発明は、本明細書に記載する実施形態に限定されるものではなく、以下の請求項から理解されるべきであり、法の下で許される限りできるだけ広く解釈されるべきであることが理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5