特許第5728084号(P5728084)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5728084
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年6月3日
(54)【発明の名称】置換モルフィナンの合成のための方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 489/08 20060101AFI20150514BHJP
   A61K 31/485 20060101ALN20150514BHJP
   A61P 25/36 20060101ALN20150514BHJP
【FI】
   C07D489/08CSP
   !A61K31/485
   !A61P25/36
【請求項の数】6
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2013-518388(P2013-518388)
(86)(22)【出願日】2011年4月28日
(65)【公表番号】特表2013-533876(P2013-533876A)
(43)【公表日】2013年8月29日
(86)【国際出願番号】US2011034323
(87)【国際公開番号】WO2012005795
(87)【国際公開日】20120112
【審査請求日】2013年4月5日
(31)【優先権主張番号】61/362,388
(32)【優先日】2010年7月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512177263
【氏名又は名称】アルカーメス ファーマ アイルランド リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095832
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳徳
(72)【発明者】
【氏名】ダンカン,スコット
【審査官】 小出 直也
(56)【参考文献】
【文献】 英国特許第00981046(GB,B)
【文献】 特開昭52−031100(JP,A)
【文献】 特表2006−500326(JP,A)
【文献】 Mark P. Wentlandら,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2001年,11,1717-1721頁
【文献】 Christopher R. McCurdyら,Organic Letters,2000年,2(6),819-821頁
【文献】 Marc P. Wentlandら,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2009年,19,203-208頁
【文献】 H. Tada, M. Kobayashi, Y. K. Sawa,Tetrahedron Letters,1969年,22,1805-1808頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 201/00−521/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式ID:
【化1】

(式中、R1は、水素、ハロゲン、任意に置換され脂肪族、任意に置換されアリールまたは任意に置換されヘテロシクリルから選択され;
R3およびR4は、独立してH、-OH、-SH、ハロゲン、任意に置換されC1-C8アルキル、任意に置換されC2-C8アルケニル、任意に置換されC2-C8アルキニル、任意に置換されC3-C8シクロアルキル、任意に置換されC1-C8アルコキシ、任意に置換されC1-C8アルキルアミノもしくは任意に置換されC1-C8アリールであるか;またはR3とR4は一緒になって、-O-基もしくは-S-基を形成し;
各R5、R6、R7およびR8は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換されC1-C8アルキル、任意に置換されC2-C8アルケニル、任意に置換されC2-C8アルキニル、任意に置換されC3-C8シクロアルキル、任意に置換されC1-C8アルコキシ、任意に置換されC1-C8アルキルアミノまたは任意に置換されC1-C8アリールであり;
各R11は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換されC1-C8アルキル、任意に置換されC2-C8アルケニル、任意に置換されC2-C8アルキニル、任意に置換されC3-C8シクロアルキル、任意に置換されC1-C8アルコキシ、任意に置換されC1-C8アルキルアミノまたは任意に置換されC1-C8アリールであり;
各mおよびnは、0、1、2、3、4、5、6、7または8から選択される整数であり;
yは、0、1または2である)
の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩もしくはエステル。
【請求項2】
表3:
【化2】

ら選択される化合物。
【請求項3】
式IC:
【化3】

の化合物とシアン化物と反応させ、式ID:
【化4】

の化合物を生成する工程
(式中、R1は、水素、ハロゲン、任意に置換され脂肪族、任意に置換されアリールまたは任意に置換されヘテロシクリルから選択され
R3およびR4は、独立してH、-OH、-SH、ハロゲン、任意に置換されC1-C8アルキル、任意に置換されC2-C8アルケニル、任意に置換されC2-C8アルキニル、任意に置換されC3-C8シクロアルキル、任意に置換されC1-C8アルコキシ、任意に置換されC1-C8アルキルアミノもしくは任意に置換されC1-C8アリールであるか;またはR3とR4は一緒になって、-O-基もしくは-S-基を形成し;
各R5、R6、R7およびR8は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換されC1-C8アルキル、任意に置換されC2-C8アルケニル、任意に置換されC2-C8アルキニル、任意に置換されC3-C8シクロアルキル、任意に置換されC1-C8アルコキシ、任意に置換されC1-C8アルキルアミノまたは任意に置換されC1-C8アリールであり;
各R11は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換されるC1-C8アルキル、任意に置換されるC2-C8アルケニル、任意に置換されるC2-C8アルキニル、任意に置換されるC3-C8シクロアルキル、任意に置換されるC1-C8アルコキシ、任意に置換されるC1-C8アルキルアミノまたは任意に置換されるC1-C8アリールであり;
各mおよびnは、0、1、2、3、4、5、6、7または8から独立して選択される整数である;
yは、0、1または2である)
を含む、式IDの化合物の合成方法。
【請求項4】
式:
【化5】

を有する、請求項2記載の化合物。
【請求項5】
式:
【化6】

を有する、請求項2記載の化合物。
【請求項6】
式:
【化7】

を有する、請求項2記載の化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2010年7月8日に出願された米国仮特許出願第61/362,388号の利益を主張する。上記出願の全教示は、参照により本明細書中に援用される。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
1805年にモルヒネが単離されて以来、アヘン誘導体は大きな研究対象となっており、アヘン誘導体またはアヘン誘導態様活性を有する数千の化合物が同定されている。多くのオピオイド受容体相互作用化合物、例えば痛覚脱失をもたらすために使用される化合物(例えばモルヒネ)およびヒトにおいて薬物中毒を治療するために使用される化合物(例えばナルトレキソンおよびシクラゾシン)は、経口バイオアベイラビリティが低く、体からのクリアランス速度が非常に速いために使用が制限されている。このことは、ベンゾモルファンとしても公知の2,6-メタノ-3-ベンザゾシン[(例えば、シクラゾシンおよびEKC(エチルケトシクラゾシン)]の8-ヒドロキシル基(OH)および対応するモルフィナン(例えばモルヒネ)中の3-OH基の存在のためである多くの例において示されている。
【0003】
近年、フェノール性C-3ヒドロキシルのカルボキサミド部分への変換により、モルフィナンのバイオアベイラビリティが向上されることが分かったので、モルフィナンは、オピオイド媒介性疾患の治療について、新たな注意を受けている。(米国特許第6,784,187号;第6,887,998号;第7,265,226号;第7,057,035号;第7,262,298号;米国特許出願第20070021457号)。しかしながら、特に大規模プロセスにおいて、カルボキサミド置換モルフィナンを生成するための難しさが残っている。
【0004】
カルボキサミド置換モルフィナンの合成のための一般的な方法は、C-3ヒドロキシル基を有するモルフィナンのトリフレート基への変換後のパラジウム触媒化されたトリフレートのシアン化物での置き換えおよびシアン化物基のカルボキサミド基への変換を含む。Wentland et al, Selective Protection and Functionalization of Morphine: Synthesis and Opioid Receptor Binding Properties of 3-Amino-3-desoxymorphine Derivatives, J. Med. Chem., 2000, 43 (19), pp 3558-3565。しかしながら、ヒドロキシルをトリフレート基に変換するためのトリフリン酸無水物などの試薬の使用は、他の官能基が存在する場合に、しばしば副反応を引き起こす。かかる副反応は、低い収率をもたらし、精製プロセスを煩わしいものにする。さらに、N-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)などのより緩やかな試薬は、一般的に高価で、それらが生じる副生成物を除去するために面倒な処理を必要とするので、大規模合成には適していない。このように、置換モルフィナン、特にカルボキサミド置換モルフィナンの合成のための新しい方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
発明の概要
部分的に、本発明は、式I:

(式中、R1は、水素、ハロゲン、任意に置換された脂肪族、任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロシクリルから選択され;
R2は、-CON(R20)(R21)または-CSN(R20)(R21)であり、ここで各R20およびR21は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換された脂肪族、任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロシクリルから選択されるか;代替的に、R20およびR21は、それらが結合する窒素と一緒になって複素環を形成し;
R3およびR4は、独立してH、-OH、-SH、ハロゲン、任意に置換されたC1-C8アルキル、任意に置換されたC2-C8アルケニル、任意に置換されたC2-C8アルキニル、任意に置換されたC3-C8シクロアルキル、任意に置換されたC1-C8アルコキシ、任意に置換されたC1-C8アルキルアミノおよび任意に置換されたC1-C8アリールであるか;またはR3とR4は一緒になって、-O-もしくは-S-基を形成し;
各R5、R6、R7およびR8は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換されたC1-C8アルキル、任意に置換されたC2-C8アルケニル、任意に置換されたC2-C8アルキニル、任意に置換されたC3-C8シクロアルキル、任意に置換されたC1-C8アルコキシ、任意に置換されたC1-C8アルキルアミノおよび任意に置換されたC1-C8アリールであり;
yは、0、1または2である)
の化合物、またはそれらの薬学的に許容され得る塩、エステルもしくはプロドラッグの多工程合成方法を提供する。
【0006】
工程1は、式IAの化合物またはその塩もしくは水和物の式IBの化合物またはその塩もしくは水和物への変換に関し、

式中、R1、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、上述の通りであり;
各R11は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換されたC1-C8アルキル、任意に置換されたC2-C8アルケニル、任意に置換されたC2-C8アルキニル、任意に置換されたC3-C8シクロアルキル、任意に置換されたC1-C8アルコキシ、任意に置換されたC1-C8アルキルアミノまたは任意に置換されたC1-C8アリールであり;
各mおよびnは、0、1、2、3、4、5、6、7または8から選択される整数である。
【0007】
工程2は、式IBの化合物またはその塩もしくは水和物の式IC:

の化合物またはその塩もしくは水和物への変換に関する。
【0008】
工程3は、式ICの化合物またはその塩もしくは水和物の式ID:

の化合物またはその塩もしくは水和物への変換に関する。
【0009】
工程4は、式IDの化合物またはその塩もしくは水和物の式IE:

の化合物またはその塩もしくは水和物への変換に関する。
【0010】
工程5は、式IEの化合物またはその塩もしくは水和物の式Iの化合物またはその塩もしくは水和物への変換に関する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
発明の詳細な説明
部分的に、本発明は、式I:

の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩もしくは水和物の多工程合成方法を提供し、
式中、R1は、水素、ハロゲン、任意に置換された脂肪族、任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロシクリルから選択される。
好ましい態様において、R1は、-CH3、-CH2-c-C3H5、-CH2-c-C4H7、-CH2-CH=CH2、-CH2-CH=C(CH3)2から選択される。
R2は、-CON(R20)(R21)または-CSN(R20)(R21)であり、ここで各R20およびR21は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換された脂肪族、任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロシクリルであり;
R3およびR4は、独立してH、-OH、-SH、ハロゲン、任意に置換されたC1-C8アルキル、任意に置換されたC2-C8アルケニル、任意に置換されたC2-C8アルキニル、任意に置換されたC3-C8シクロアルキル、任意に置換されたC1-C8アルコキシ、任意に置換されたC1-C8アルキルアミノおよび任意に置換されたC1-C8アリールであるか;またはR3とR4は一緒になって、-O-もしくは-S-基を形成し;
各R5、R6、R7およびR8は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換されたC1-C8アルキル、任意に置換されたC2-C8アルケニル、任意に置換されたC2-C8アルキニル、任意に置換されたC3-C8シクロアルキル、任意に置換されたC1-C8アルコキシ、任意に置換されたC1-C8アルキルアミノおよび任意に置換されたC1-C8アリールであり;
yは、0、1または2である。
【0012】
工程1は、式IAの化合物またはその塩もしくは水和物の式IBの化合物またはその塩もしくは水和物への変換に関し、

式中、R1、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、上述の通りであり;
各R11は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換されたC1-C8アルキル、任意に置換されたC2-C8アルケニル、任意に置換されたC2-C8アルキニル、任意に置換されたC3-C8シクロアルキル、任意に置換されたC1-C8アルコキシ、任意に置換されたC1-C8アルキルアミノまたは任意に置換されたC1-C8アリールであり;
各mおよびnは、0、1、2、3、4、5、6、7または8から選択される整数である。
【0013】
工程2は、式IBの化合物またはその塩もしくは水和物の式IC:

の化合物またはその塩もしくは水和物への変換に関する。
【0014】
工程3は、式ICの化合物またはその塩もしくは水和物の式ID:

の化合物またはその塩もしくは水和物への変換に関する。
【0015】
工程4は、式IDの化合物またはその塩もしくは水和物の式IE:

の化合物またはその塩もしくは水和物への変換に関する。
【0016】
工程5は、式IEの化合物またはその塩もしくは水和物の式Iの化合物またはその塩もしくは水和物への変換に関する。
【0017】
アヘン誘導体骨格中のフェノール酸素のアミン、ケトン、アミドおよびエステルなどの他の官能基への変換は、典型的にこれらの変換に使用される遷移金属で触媒された反応下で、C-6ケトン部分の高い反応性により障害される(plagued)。これにより、煩わしくかつ単調な精製技術を必要とする複雑な反応混合物が生じる。これらの課題は、より多くの高価な試薬、さらなる処理工程を必要とすることにより製造コストの増加、およびサイクル時間の増加をもたらし、収率の低下をもたらす。
【0018】
ジオキサランと保護されないケトンによる合成の間の有意な違いの1つは、中間体の物理的形態である。トリフレート中間体は、ケトンアナログとしてしばしば油状物である。一方、式ICのケタールアナログは通常固体である。これにより、単調で時間を浪費する原料集約的な単離および精製手順を、中間体の沈殿と置き換えることが可能になる。これにより、処理コストが低減され、より高い純度を有する中枢中間体が提供される。この中間体の純度は、その後の工程および以降の化学についての重要なパラメーターである。
【0019】
工程1:工程1は、C-6カルボニル基の1,3ジオキサラン基への変換に関する。カルボニルをジオキサランに変換するために種々の方法が利用可能である。(B. Karimi, B. Golshani, Synthesis, 2002, 784-788; H. Firouzabadi, N. Iranpoor, B. Karimi, Synlett, 1999, 321-323; R. Gopinath, Sk. J. Haque, B. K. Patel, J. Org. Chem., 2002, 67, 5842-5845)。好ましい態様において、ジオキサランは、ブレーンステッド酸触媒またはルイス酸触媒の存在下で、1,3-プロパンジオールまたは1,2-エタンジオールを用いてカルボニル化合物から調製される。好ましい触媒は、p-トルエンスルホン酸、テトラブチルアンモニウム三臭化物、ジルコニウム四塩化物およびヨウ素から選択される。
【0020】
工程2:工程2は、C-3ヒドロキシル基のトリフレート基への変換に関する。C-3ヒドロキシル基をトリフリル化するために、種々のトリフリル化剤(triflating agent)を使用できる。(Frantz et. al, Org. Lett., 2002, 4 (26), pp 4717-4718)。好ましいトリフリル化剤は、4-ニトロフェニルトリフレート、N-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(トリフリン酸無水物)およびトリフリルクロライドから選択される。より好ましい態様において、トリフリル化剤は、トリフリン酸無水物である。一態様において、トリフリル化工程中に塩基触媒が使用される。好ましい塩基は、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンおよび2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルピリジンから選択される。
【0021】
工程3:工程3は、ニトリル基によるトリフレート基の置き換えに関する。好ましい態様において、シアン化亜鉛(Zn(CN)2)などのシアン化物イオン供給源と共に、パラジウム(Pd(O))触媒が使用される。シアン化亜鉛による置換における使用に好ましいPd(O)触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムおよびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3)から選択される。Pd(O)のためのリガンドの好ましい基としては、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF)および4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(キサントホス)が挙げられる。一酸化炭素およびアンモニアまたはアンモニア相当物による直接交換において、好ましいPd(O)触媒は、Pd(OAc)2またはPdCl2および1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセンからインサイチュで生成される。他の態様において、Pd(O)リガンドとしては、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF)、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(DPPP)、トリフェニルホスフィン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(BINAP)および4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(キサントホス)が挙げられる。
【0022】
工程4:工程4は、加水分解によるC-3ニトリル基のカルボキサミド基への変換に関する。ニトリル基の加水分解は、塩基性条件または酸性条件のいずれかで実施され得る。好ましい態様において、t-ブタノールと水酸化カリウムの混合物が使用される。
【0023】
任意の工程4E:工程4Eは、C-3カルボキサミドのチオカルボキサミド基への変換に関する。カルボキサミドをチオカルボキサミドに変換するための好ましい五価のリン-硫黄試薬は、ローソン試薬および五硫化リンである。(米国特許第6,784,187号)。
【0024】
工程5:工程5において、ジオキサラン基はカルボニル基に変換される。好ましい態様において、ジオキサランは、任意にトルエン、ベンゼンおよびキシレンから選択される溶媒中で、塩酸などの無機酸を使用してケトンに変換される。ジオキサランのカルボニル基への変換のための他の好ましい試薬としては、インジウム(III)トリフルオロメタンスルホネート、エルビウムトリフレート、セリウム(III)トリフレート、ナトリウムテトラキス(3,5-トリフルオロメチルフェニル)ボレートおよびヨウ素が挙げられる。(B. T. Gregg, et. al, J. Org. Chem., 2007, 72, 5890-5893; R. Dalpozzo, et. al, Synthesis, 2004, 496-498; R. Dalpozzo, et. al, J. Org. Chem., 2002, 67, 9093-9095)。
【0025】
本明細書に開示されるジオキサラン法と、保護なしでケトン部分を工程1〜5に供する(carried through)方法の比較によると、ジオキサラン法は、収率および純度の両方において有意な改善を提供することが示される。
【0026】
表A(下記)は、ナルトレキソンのカルボキサミド置換ナルトレキソンへの変換において、収率および純度が方法Bで有意に改善されることを示す。
【0027】
【0028】
好ましい態様において、本発明は、表1から選択される式IBの化合物に関する。
【0029】
【0030】
好ましい態様において、本発明は、表2から選択される式ICの化合物に関する。
【0031】

【0032】
好ましい態様において、本発明は、表3から選択される式IDの化合物に関する。
【0033】

【0034】
好ましい態様において、本発明は、表4から選択される式IEの化合物に関する。
【0035】

【0036】
別の態様において、本発明は、方法C:

に概略されるような置換モルフィナンの合成のための方法に関する。
【0037】
本発明はさらに、式IIB:

(式中、R1、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R11、y、mおよびnは、上述の通りであり;
R30は、水素、ハロゲン、-OR20、-SR20、-NR20R21、-CF3、-CN、-N02、-N3、-C(O)OR20、-C(O)R20、-C(O)NR20R21、アシル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アルキルチオ、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、脂肪族、置換脂肪族、アリールまたは置換アリールから選択され;各R11は、独立して水素、ハロゲン、任意に置換されたC1-C8アルキル、任意に置換されたC2-C8アルケニル、任意に置換されたC2-C8アルキニル、任意に置換されたC3-C8シクロアルキル、任意に置換されたC1-C8アルコキシ、任意に置換されたC1-C8アルキルアミノまたは任意に置換されたC1-C8アリールである)
の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩もしくはエステル、およびそれらの合成に関する。
【0038】
好ましい態様において、R30は、-OR20および-SR20-から選択される。
【0039】
一態様において、本発明は、式IIA:

の化合物を、式

のジオールと反応させる工程を含む、式IIBの化合物の合成に関する。
【0040】
上述の合成は、C-6カルボニル基の1,3ジオキサラン基への変換に関する。カルボニルをジオキサランに変換するために種々の方法が利用可能である。(B. Karimi, B. Golshani, Synthesis, 2002, 784-788; H. Firouzabadi, N. Iranpoor, B. Karimi, Synlett, 1999, 321-323; R. Gopinath, Sk. J. Haque, B. K. Patel, J. Org. Chem., 2002, 67, 5842-5845)。好ましい態様において、ジオキサランは、ブレーンステッド酸触媒またはルイス酸触媒の存在下で、1,3-プロパンジオールまたは1,2-エタンジオールを用いてカルボニル化合物から調製される。好ましい触媒は、p-トルエンスルホン酸、テトラブチルアンモニウム三臭化物、ジルコニウム四塩化物およびヨウ素から選択される。
【0041】
好ましい態様において、R1は、-CH3、-CH2-c-C3H5、-CH2-c-C4H7、-CH2-CH=CH2、-CH2-CH=C(CH3)2から選択される。
【0042】
好ましい態様において、式IIBの化合物は、表5から選択される:
【0043】


【0044】
好ましい態様において、式IIAの化合物は、表6から選択される:


【0045】
一態様において、式IIBの化合物のR30基は、ヒドロキシル基に変換される。一態様において、R30基は-OMeであり、前記メチルエーテルは、脱メチル化によりヒドロキシル基に変換される。脱メチル化は、式IIBの化合物と、BCl3、BBr3、SnO2、アルキルチオレートアニオン、トリアルキルシリルハロゲン化物、ジアリルホスフィドアニオンまたはNaN(SiMe3)およびLiN(i-Pr)2などのアルカリオルガノマイド(organomide)を反応させることより達成され得る。式IIBの化合物のR30基の変換は、式IBの化合物を生じる。式IBの化合物をさらに、トリフリル化剤と反応させて、上述の式ICの化合物を生成し得る。本発明はさらに、前述の式ICの化合物を反応させることによる式IDの化合物の合成に関する。本発明はさらに、式IDの化合物の加水分解による式IEおよび式Iの化合物の合成に関する。好ましい態様において、R30は-OMeである。好ましい態様において、R1は、-CH3、-CH2-c-C3H5、-CH2-c-C4H7、-CH2-CH=CH2、-CH2-CH=C(CH3)2から選択される。本発明はさらに、式IIIB:

の化合物を酸、好ましくは有機酸と反応させる工程を含む、式IIIA:

の化合物の合成のための方法を提供し、
式中、R21は、アルキル、置換アルキル、アリールまたは置換アリールである。
【0046】
好ましい態様において、有機酸はギ酸である。好ましい態様において、反応は過酸化水素の存在下で実施される。好ましい態様において、式IIIBの化合物はテバインであり、前記式IIIAの化合物は14-ヒドロキシコデイノン(hydroxycodeinone)である。
【0047】
一態様において、本発明は、式IIIAの化合物を水素化して、式IIIC:

の化合物を生成する方法に関する。
【0048】
好ましい態様において、水素化はPd/Cの存在下である。好ましい態様において、式IIIAの化合物は14-ヒドロキシコデイノンであり、前記式IIICの化合物はオキシコドンである。
【0049】
一態様において、本発明は、式IVA:

の化合物をトリフリル化剤と反応させて、式IVB:

の化合物を生成する工程を含む、式IVBの化合物の合成のための方法に関する。
【0050】
一態様において、本発明は、式IVBの化合物をシアン化物と反応させて、式IVC:

の化合物を生成する工程をさらに含む方法に関する。
【0051】
式IVCの化合物は、任意に酸と反応させて、式IVD:

の化合物を生成し得る。
【0052】
IVDの化合物を水素化することにより、式IVE:

の化合物を生成し得る。
【0053】
式IVEの化合物を式:

の化合物と反応させて、式IDの化合物を生成し得る。
【0054】
好ましい態様において、式IVAの化合物は、オリパビンである。好ましい態様において、R2は、-CONH2である。
【0055】
定義
本発明を説明するために使用される種々の用語の定義が以下に列挙される。これらの定義は、他に具体的な例で限定されない限りは、個々に、または大きな群の一部のいずれかとして本明細書および特許請求の範囲を通して使用される際の用語に適用される。
【0056】
用語「脂肪族基」または「脂肪族」は、飽和され得るか(例えば単結合)、または1つ以上の不飽和の単位、例えば二重および/または三重結合を含み得る非芳香族部分のことをいう。脂肪族基は、直鎖、分岐または環状であり得、炭素、水素または任意に1つ以上のへテロ原子を含み得、置換または非置換であり得る。脂肪族炭化水素基に加えて、脂肪族基としては、例えばポリアルキレングリコール、ポリアミンおよびポリイミンなど、例えばポリアルコキシアルキルが挙げられる。かかる脂肪族基はさらに置換され得る。脂肪族基としては本明細書に記載のアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル基および置換または非置換シクロアルキル基が挙げられ得ることが理解される。
【0057】
用語「アシル」は、水素、アルキル、部分飽和もしくは完全飽和シクロアルキル、部分飽和もしくは完全飽和複素環、アリールまたはヘテロアリールで置換されたカルボニルのことをいう。例えば、アシルとしては(C1-C6)アルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、カプロイル、t-ブチルアセチル等)、(C3-C6)シクロアルキルカルボニル(例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等)、複素環式カルボニル(例えば、ピロリジニルカルボニル、ピロリダ-2-オン-5-カルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、テトラヒドロフラニルカルボニル等)、アロイル(例えばベンゾイル)およびへテロアロイル(例えば、チオフェニル-2-カルボニル、チオフェニル-3-カルボニル、フラニル-2-カルボニル、フラニル-3-カルボニル、1H-ピロリル(pyrroyl)-2-カルボニル、1H-ピロリル(pyrroyl)-3-カルボニル、ベンゾ[b]チオフェニル-2-カルボニル等)などの基が挙げられる。また、アシル基のアルキル、シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリール部分は、それぞれの定義に記載される基のいずれか1つであり得る。「任意に置換された」と示される場合、アシル基は、置換され得ないか、または「置換」についての定義で以下に列挙される置換基の群から独立して選択される1つ以上の置換基(典型的には、1〜3個の置換基)で任意に置換され得るか、あるいはアシル基のアルキル、シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリール部分はそれぞれ、置換基の好ましいリストおよびより好ましいリストにおいて上述のように置換され得る。
【0058】
用語「アルキル」には、特定の数の炭素を有する分岐鎖および直鎖の両方の、置換または非置換飽和脂肪族炭化水素ラジカル/基が含まれることが意図される。好ましいアルキル基は、約1〜約24個の炭素原子(「C1-C24」)、好ましくは約7〜約24個の炭素原子(「C7-C24」)、好ましくは約8〜約24個の炭素原子(「C8-C24」)、好ましくは約9〜約24個の炭素原子(「C9-C24」)を含む。他の好ましいアルキル基は、約1〜約6個の炭素原子(「C1-C6」)など、または約1〜約3個の炭素原子(「C1-C3」)などの約1〜約8個の炭素原子(「C1-C8」)を含む。C1-C6アルキルラジカルの例としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、ネオペンチルおよびn-ヘキシルラジカルが挙げられる。
【0059】
用語「アルケニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖のラジカルのことをいう。かかるラジカルは、好ましくは約2〜約24個の炭素原子(「C2-C24」)、好ましくは約7〜約24個の炭素原子(「C7-C24」)、好ましくは約8〜約24個の炭素原子(「C8-C24」)、好ましくは約9〜約24個の炭素原子(「C9-C24」)を含む。他の好ましいアルケニルラジカルは、エテニル、アリル、プロペニル、ブテニルおよび4-メチルブテニルなどの2〜約10個の炭素原子を有する(「C2-C10」)「低級アルケニル」ラジカルである。好ましい低級アルケニルラジカルは、2〜約6個の炭素原子を含む(「C2-C6」)。用語「アルケニル」および「低級アルケニル」は、「シス」および「トランス」配向、または代替的には「E」および「Z」配向を有するラジカルを包含する。
【0060】
用語「アルキニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖ラジカルのことをいう。かかるラジカルは、好ましくは約2〜約24個の炭素原子(「C2-C24」)、好ましくは約7〜約24個の炭素原子(「C7-C24」)、好ましくは約8〜約24個の炭素原子(「C8-C24」)、好ましくは約9〜約24個の炭素原子(「C9-C24」)を含む。他の好ましいアルキニルラジカルは、プロパルギル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチン、2-ブチニルおよび1-ペンチニルなどの2〜約10個の炭素原子を有する「低級アルキニル」ラジカルである。好ましい低級アルキニルラジカルは、2〜約6個の炭素原子(「C2-C6」)を含む。
【0061】
用語「シクロアルキル」は、3〜約12個の炭素原子(「C3-C12」)を有する飽和炭素環式ラジカルのことをいう。用語「シクロアルキル」は、3〜約12個の炭素原子を有する飽和炭素環式ラジカルを包含する。かかるラジカルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
【0062】
用語「シクロアルケニル」は、3〜12個の炭素原子を有する部分不飽和炭素環式ラジカルのことをいう。2個の二重結合を含む(共役していてもしていなくてもよい)部分不飽和炭素環式ラジカルであるシクロアルケニルラジカルは、「シクロアルキルジエニル」と称され得る。より好ましいシクロアルケニルラジカルは、4〜約8個の炭素原子を有する「低級シクロアルケニル」ラジカルである。かかるラジカルの例としては、シクロブテニル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。
【0063】
用語「アルキレン」は、本明細書で使用する場合、特定の数の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素鎖由来の二価の基のことをいう。アルキレン基の例としては、限定されないがエチレン、プロピレン、ブチレン、3-メチル-ペンチレンおよび5-エチル-ヘキシレンが挙げられる。
【0064】
用語「アルケニレン」は、本明細書で使用する場合、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有し、特定の数の炭素原子を含む、直鎖または分岐鎖の炭化水素部分由来の二価の基を表す。アルケニレン基としては、限定されないが、例えばエテニレン、2-プロペニレン、2-ブテニレン、1-メチル-2-ブテン-1-イレン等が挙げられる。
【0065】
用語「アルキニレン」は、本明細書で使用する場合、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有し、特定の数の炭素原子を含む、直鎖または分岐鎖の炭化水素部分由来の二価の基を表す。代表的なアルキニレン基としては、限定されないが、例えばプロピニレン、1-ブチニレン、2-メチル-3-ヘキシニレン等が挙げられる。
【0066】
用語「アルコキシ」は、それぞれが1〜約24個の炭素原子、好ましくは1〜約12個の炭素原子のアルキル部分を有する直鎖または分岐鎖のオキシ含有ラジカルのことをいう。より好ましいアルコキシラジカルは、1〜約10の炭素原子、より好ましくは1〜約8個の炭素原子を有する「低級アルコキシ」ラジカルである。かかるラジカルの例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびtert-ブトキシが挙げられる。
【0067】
用語「アルコキシアルキル」は、アルキルラジカルに結合した1つ以上のアルコキシラジカルを有する、すなわちモノアルコキシアルキルラジカルおよびジアルコキシアルキルラジカルを形成するアルキルラジカルのことをいう。
【0068】
用語「アリール」は、単独または組み合わせて、1、2または3個の環を含む炭素環式芳香族系を意味し、ここでかかる環は、張り出した様式(pendent manner)で一緒に結合され得るか、または縮合され得る。用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダンおよびビフェニルなどの芳香族ラジカルを包含する。
【0069】
用語「ヘテロシクリル(heterocyclyl)」、「複素環」「複素環式」または「ヘテロシクロ(heterocyclo)」は、飽和、部分不飽和および不飽和のへテロ原子含有環状ラジカルのことをいい、対応して「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロアルケニル」および「ヘテロアリール」とも称され得、ここでヘテロ原子は、窒素、硫黄および酸素から選択され得る。飽和ヘテロシクリルラジカルの例としては、1〜4個の窒素原子を含む飽和3〜6員単環複素環式基(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル等);1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子を含む飽和3〜6員単環複素環式基(例えば、モルホリニル等);1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子を含む飽和3〜6員単環複素環式基(例えば、チアゾリジニル等)が挙げられる。部分不飽和ヘテロシクリルラジカルの例としては、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフランおよびジヒドロチアゾールが挙げられる。ヘテロシクリルラジカルは、テトラゾリウムおよびピリジニウムラジカルなどの中に5価の窒素を含み得る。用語「複素環」はまた、ヘテロシクリルラジカルがアリールまたはシクロアルキルラジカルと縮合したラジカルを包含する。かかる縮合二環式ラジカルの例としては、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン等が挙げられる。
【0070】
用語「ヘテロアリール」は、不飽和芳香族ヘテロシクリルラジカルのことをいう。ヘテロアリールラジカルの例としては、1〜4個の窒素原子を含む不飽和3〜6員単環複素環式基、例えばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば4H-1,2,4-トリアゾリル、1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル等)、テトラゾリル(例えば、1H-テトラゾリル、2H-テトラゾリル等)等;1〜5個の窒素原子を含む不飽和縮合ヘテロシクリル基、例えばインドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル(例えばテトラゾロ[1,5-b]ピリダジニル等)等;酸素原子を含む不飽和3〜6員単環複素環式基、例えばピラニル、フリル等;硫黄原子を含む不飽和3〜6員単環複素環式基、例えばチエニル等;1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子を含む不飽和3〜6員単環複素環式基、例えばオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル等)等;1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子を含む不飽和縮合ヘテロシクリル基(例えば、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル等);1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子を含む不飽和3〜6員単環複素環式基、例えばチアゾリル、チアジアゾリル(例えば1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル等)等;1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子を含む不飽和縮合ヘテロシクリル基(例えば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル等)等が挙げられる。
【0071】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、ヘテロシクロ置換されたアルキルラジカルのことをいう。より好ましいヘテロシクロアルキルラジカルは、ヘテロシクロラジカル中に1〜6個の炭素原子を有する「低級ヘテロシクロアルキル」ラジカルである。
【0072】
用語「アルキルチオ」は、二価の硫黄原子に結合した、1〜約10個の炭素原子の直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルを含むラジカルのことをいう。好ましいアルキルチオラジカルは、1〜約24個の炭素原子、好ましくは1〜約12個の炭素原子のアルキルラジカルを有する。より好ましいアルキルチオラジカルは、1〜約10個の炭素原子を有する「低級アルキルチオ」ラジカルであるアルキルラジカルを有する。1〜約8個の炭素原子の低級アルキルラジカルを有するアルキルチオラジカルが最も好ましい。かかる低級アルキルチオラジカルの例としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオおよびヘキシルチオが挙げられる。
【0073】
用語「アラルキル」または「アリールアルキル」は、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチルおよびジフェニルエチルなどのアリール置換されたアルキルラジカルのことをいう。
【0074】
用語「アリールオキシ」は、酸素原子を介して他のラジカルに結合したアリールラジカルのことをいう。
【0075】
用語「アラルコキシ」または「アリールアルコキシ」は、酸素原子を介して他のラジカルに結合したアラルキルラジカルのことをいう。
【0076】
用語「アミノアルキル」は、アミノラジカルで置換されたアルキルラジカルのことをいう。好ましいアミノアルキルラジカルは、約1〜約24個の炭素原子、好ましくは1〜約12個の炭素原子を有するアルキルラジカルを有する。より好ましいアミノアルキルラジカルは、1〜約10個の炭素原子を有するアルキルラジカルを有する「低級アミノアルキル」である。1〜8個の炭素原子を有する低級アルキルラジカルを有するアミノアルキルラジカルが最も好ましい。かかるラジカルの例としては、アミノメチル、アミノエチル等が挙げられる。
【0077】
用語「アルキルアミノ」は、1または2個のアルキルラジカルで置換されたアミノ基を表す。好ましいアルキルアミノラジカルは、約1〜約20個の炭素原子、好ましくは1〜約12個の炭素原子を有するアルキルラジカルを有する。より好ましいアルキルアミノラジカルは、1〜約10個の炭素原子を有するアルキルラジカルを有する「低級アルキルアミノ」である。1〜約8個の炭素原子を有する低級アルキルラジカルを有するアルキルアミノラジカルが最も好ましい。適切な低級アルキルアミノは、N-メチルアミノ、N-エチルアミノ、N,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノ等の一置換N-アルキルアミノまたは二置換N,N-アルキルアミノであり得る。
【0078】
用語「置換」は、所定の構造中の1つ以上の水素ラジカルの、限定されないが、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルチオアルキル、アリールチオアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ハロアルキル、アミノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルアミノアルキル、アリールアミノアルキル、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニルアルキル、アシル、アラルコキシカルボニル、カルボン酸、スルホン酸、スルホニル、ホスホン酸、アリール、ヘテロアリール、複素環式および脂肪族を含む特定の置換基のラジカルでの置き換えのことをいう。置換基は、さらに置換され得ることが理解される。
【0079】
簡易化のために、定義され、全体を通して言及される化学部分は、一価の化学部分(例えば、アルキル、アリール等)であり得るか、または当業者に明白な適切な構造状況下で多価部分であり得る。例えば、「アルキル」部分は、一価のラジカル(例えばCH3-CH2-)のことをいい得るか、または他の例において、アルキルが二価のラジカル(例えば-CH2-CH2-)であることを当業者が理解する場合は、二価の結合部分は「アルキル」であり得、用語「アルキレン」と等価である。同様に、二価の部分が必要とされ、「アルコキシ」、「アルキルアミノ」、「アリールオキシ」、「アルキルチオ」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「複素環式」、「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「脂肪族」または「シクロアルキル」であると記載される状況では、当業者は、用語アルコキシ」、「アルキルアミノ」、「アリールオキシ」、「アルキルチオ」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「複素環式」、「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「脂肪族」または「シクロアルキル」が、対応する二価の部分のことをいうと理解する。
【0080】
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、本明細書で使用される場合、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子のことをいう。
【0081】
句「最小撹拌可能容積」は、スターラーまたはパドルまたは撹拌デバイスで撹拌され得る、溶出物と共に混合物中に残ったままのある量の溶媒を有する溶液またはスラッジ(sludge)のことをいう。一般的に、かかる溶液/スラッジは、溶媒の低減により溶媒が完全に除去されないが、従来の方法を使用して、依然として混合物を撹拌し得る低減された状態で混合物が残る、溶液中の溶媒を蒸発/低減することにより生じる。
【0082】
結合(attachment)の可変点を介して結合されるように示される置換基は、環構造上の任意の利用可能な位置に結合され得る。
【実施例】
【0083】
実施例

不活性雰囲気下で、反応器にトルエン(70L)、ナルトレキソン(7000g)、エチレングリコール(31.6kg)、次いでp-TsOH(4096g)を充填した。撹拌しながら、反応混合物を108〜110℃に加熱し、3〜18時間撹拌した。HPLCにより測定して反応が完了したところで、反応混合物を18〜20℃に冷却した。層を分離して、底部層をきれいな容器に移した。純水(125L、18容量)を添加して、5〜8℃に冷却した。固形の炭酸ナトリウム(Na2CO3)(2500g)を添加して、pHを9〜10に調整した。懸濁液を室温で最短で45分間撹拌して、固体沈殿物を単離した。沈殿物を純水で洗浄して、真空下、30〜35℃で乾燥させ、化合物-1を得た(756lg、95%収率)。
H1MR (400 MHz, D6-DMSO): 8.78 (1H, br s), 6.41 (1H, d, 8.0 Hz); 6.30 (1H, d, 8.0 Hz); 4.80 (1H, br s); 4.22 (1H, s); 3.96-3.90 (1H, m); 3.83-3.76 (1H, m); 3.68-3.56 (2H, m); 2.90-2.79 (2H, m), 2.49-2.31 (2H, m); 2.35-2.15 (2H, m); 2.10-1.82 (3H, m); 1.35-1.25 (3H, m); 1.11 - 1.05 (1H, s); 0.75-0.65 (1H, m); 0.40-0.30 (2H, m); 0.05- (-)0.05 (2H, m).
【0084】

不活性雰囲気下で、反応器にジクロロメタン(DCM;36L)および化合物-1(7200g)を充填した。反応を-15℃未満に冷却して、ジイソプロピルエチルアミン(DEPEA;3621g)をゆっくり反応器に添加して、次いでトリフルオロメタンスルホン酸無水物(Tf2O;5692g)を添加した。反応混合物を-15℃〜0℃で維持し、最短で15分間、一定に撹拌した。HPLCで測定して反応が完了したところで、反応器に、20%塩化アンモニウム溶液(43L、6容量)およびメチルtertブチルエーテル(MTBE;90L)を充填した。反応混合物を最短で15分間撹拌して、次いで層を分離した。有機層を20%塩化アンモニウム溶液(43L、6容量)、その後水(43L、6容量)、次いでブライン(58L、8容量)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムおよび炭で処理した。溶液を濾過して、真空下で最小撹拌可能容積まで濃縮した。MTBE(30L)で共蒸発させ、次いでヘプタンで2回(2x30L)共蒸発させた。懸濁液を10℃未満に冷却して、化合物-9を固体として単離した。固体をヘプタン(10L、2容量)で洗浄し、真空下、30〜35℃で乾燥させ、化合物-9を得た(8878g、88%収率)。
H1MR (400 MHz, D6-DMSO): 6.98 (1H, d, 8.4 Hz); 6.65 (1H, d, 8.4 Hz); 4.54 (1H, s); 3.92-3.86 (1H, m); 3.70-3.52 (4H, m); 2.97-2.91 (2H, m), 2.54-2.10 (3H, m); 1.96-1.86 (1H, m); 1.82-1.74 (1H, m); 1.36-1.20 (3H, m); 1.09 - 0.97 (1H, s); 0.74-0.68 (1H, m); 0.4 -0.30 (2H, m); 0.04- (-)0.03 (2H, m).
【0085】

不活性雰囲気下で、反応器にN,N-ジメチルホルムアミド(DMF;48.5L)、化合物-9(8800g)、Pd(OAc)2(191g)を充填し、次いで1,1'-ビス(ジフェニルホスファニル)フェロセン(DPPF;943g)を充填した。反応混合物を約65℃にゆっくり加熱した。内容物が65℃に達した後、シアン化亜鉛(1198g)を添加した。反応を80℃に加熱し、最短で1時間撹拌した。HPLCで判断して反応が完了したところで、反応器内容物を5℃未満に冷却した。反応器に純水(230L、30容量)を充填し、次いで水性アンモニア(15.5L)を制御して添加し、pHを10.5〜11に調整した。懸濁液を>15℃に温め、固体を単離した。単離された固体を水(3x35L)、次いでヘプタン(2x12L)で洗浄した。固体をオーブン中で、一定重量に達するまで30〜35℃で乾燥させた。粗製の固体をエタノール中に懸濁した。懸濁液を65℃に加熱する。次いで、懸濁液を20℃未満に冷却する。濾過により固体を単離し、エタノール(3x単離された固体の0.5容量)で洗浄する。真空オーブン中で固体を乾燥させ、一定重量に達するまで30〜35℃で乾燥させ、化合物-15を得る(8878g、88%収率)。
元素分析:C-69.34%、H-6.55%、N-7.08%(期待値(Expected):70.03、6.64、7.10)。H1 MR (400 MHz, CDCl3): 7.24 (1H, d, 8 Hz), 6.72 (1H, d, 8 Hz); 5.01 (1H, s); 4.72 (1H, s); 4.23-4.18 (1H, m); 4.00-3.88 (2H, m); 3.81-3.77 (1H, m); 3.13 (1H, d, 5.4 Hz), 3.14-3.05 (2H, m); 2.70-2.60 (2H, m); 2.4-2.2 (4H, m); 2.02 (1H, dt, 11.6, 3.3 Hz); 1.63-1.35 (4 -0.8 (1H, m); 0.55 (2H, d, 7.5 Hz); 0.13 (2H, d, 7.5 Hz).
【0086】

不活性雰囲気下で、反応容器にt-ブタノール(60L)、塩化ナトリウム(12kg)および化合物-15(6000g)を充填した。水酸化カリウム(KOH;2986g)を添加して、反応混合物を8℃に加熱した。HPLCで判断して反応が完了したところで、反応混合物を20℃〜30℃に冷却した。2-メチルテトラヒドロフラン(2-Me-THF;72L、12容量)を反応混合物に添加した。反応器に15%ブライン溶液(60L)を充填して、最短で20分間撹拌した。層を分離して、水層をさらに2-Me-THF(30L、5容量)で抽出した。有機層を合わせ、15%ブライン溶液(48L、8容量)で3回洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム、次いで炭で処理した。溶液を濾過して、真空下で最小撹拌可能容積まで濃縮した。MTBE(2x24L)で2回、次いでヘプタン(2x24L)で2回、共蒸発を行なった。得られた懸濁液を10℃未満に冷却した。懸濁液を濾過して、ヘプタン(12L、2容量)で洗浄した。固体生成物を真空オーブン中、30〜35℃で乾燥させ、化合物-22を得た(5050g、82%収率)。
H1NMR (400 MHz, D6-DMSO): 7.55 (1H, d, 8 Hz), 7.47 (1H, s); 7.01 (1H, s); 6.76 (1H, d, 8 Hz); 4.99 (1H, dd, 13.5, 5.8); 3.80 (1H, dd, 13.7, 7); 3.72-3.66 (2H, m); 3.09- 3.04 (2H, m); 2.68-2.56 (2H, m); 2.40-2.20 (3H, m), 2.10-2.00 (1H, m); 1.96-1.84 (1H, m); 1.50-1.34 (3H, m); 1.24-1.18 (1H, m); 0.9-0.8 (1H, m); 0.52-0.42 (2H, m); 0.17-0.07 (2H, m).
【0087】

不活性雰囲気下で、反応容器に逆浸透/脱イオン水(75L)および塩酸37% ACS等級(8L)を充填した。内容物を冷却し、化合物-22(5000g)およびトルエン(50L)を添加した。二層混合物を80℃に加熱した。HPLCで判断して反応が完了したところで、反応混合物を15℃〜20℃に冷却した。層を分離して、水層にジクロロメタン(DCM;25L)を添加して、混合物を最短で15分間撹拌した。層を分離して、濾過し、水性混合物をきれいな容器に入れ、濾過物を0℃に冷却した。反応容器に水性アンモニアを充填して、反応混合物のpHを9〜10に調整した。得られた懸濁液を、最短で45分間、20℃未満で撹拌した。濾過により固体を単離し、水(4x15L)で洗浄した。真空オーブン中、固体を30〜35℃で乾燥させ、化合物-Aを得た(3592g、80%収率)。
H1 MR (400 MHz, D6-DMSO): 7.66 (1H, s); 7.56 (1H, d, 7.8 Hz), 7.11 (1H, s); 6.85 (1H, d, 8.2 Hz); 5.26 (1H, br s); 5.16 (1H, s); 3.19 (1H, d, 6.4 Hz); 3.14 (1H, s); 3.09 (1H, s); 3.03-2.94 (1H, m); 2.70-2.61 (2H, m), 2.51-2.33 (3H, m); 2.15-2.11 (1H, m); 1.96-1.88 (1H, m); 1.85-1.78 (1H, m); 1.47-1.32 (2H, m); 0.94-0.84 (1H, m); 0.54-0.44 (2H, m); 0.18-0.08 (2H, m).
【0088】

化合物-Aを化合物-Bに変換する方法は、米国特許第7,262,298号に開示され、以下に記載されるように採用する。
【0089】
不活性雰囲気下で、反応容器に200の試験用(proof)エタノール(52.5L)および化合物-A(3500g)を充填した。塩化アンモニウム(NH4Cl、1776g)および亜鉛粉(dust)<10ミクロン(2234g)を添加して、反応混合物を60〜63℃に加熱した。HPLCで判断して反応が完了したところで、反応混合物を18℃〜22℃に冷却し、濾過して、真空下で最小撹拌可能容積まで濃縮した。2回の2-Me-THF(2X15L)で最小撹拌可能容積まで共蒸発した。反応混合物を15℃〜18℃に冷却し、2-Me-THFを添加し、次いで水性アンモニアで反応混合物のpHを9.0〜10.0に調整した。反応器に、水(60L)およびMTBE(7L)を充填した。層を分離して、水層をさらに2-Me-THF(15L、4.5容量)/MTBE(3.5L)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン溶液(35L、10容量)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで炭を添加した。溶液を濾過して、3-メルカプトプロリルシリカゲル(Si-チオール)で処理した。固体を除去して、真空下で最小撹拌可能容積まで濾過物を濃縮した。MTBE(4容量)により2回の共蒸発を行い、次いで2回のヘプタン(4容量)で、最小撹拌可能容積まで共蒸発させた。反応混合物を15〜18℃に冷却し、ヘプタン(7L)を充填した。懸濁液を<10℃に冷却して、最短で1.5時間撹拌した。懸濁液を濾過し、ヘプタンで洗浄して、真空オーブン中30〜35℃で乾燥させ、化合物-Bを得た(3090g、90%収率)。
元素分析:C-68.35%、H-7.06%、N-7.47%(理論値(Theory):68.09、7.07、7.56)。H1NMR (400 MHz, CDCl3): 13.2 (1H, s); 7.12 (1H, d, 8.2 Hz), 6.50 (1H, d, 9 Hz); 6.10 (2H,br s); 4.70 (1H, s); 4.05 (1H, d, 11.3 Hz); 3.12 (1H, d, 6.3 Hz); 3.00-2.95 (2H, m); 2.90-2.77 (2H, m), 2.67-2.62 (1H, m); 2.36 (2H, d, 6.4 Hz); 2.2-1.8 (5H, m); 1.75-1.68 (1H, m); 0.9-0.8 (1H, m); 0.58-0.51 (2H, m); 0.15-0.10 (2H, m).
【0090】
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【0091】
本発明は、その好ましい態様に関して、特に示され、記載されてきたが、形態および詳細における種々の変更が、添付の特許請求の範囲に包含される本発明の範囲から逸脱することなく、本発明においてなされ得ることが、当業者には理解されよう。